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【発明の名称】 製氷機
【発明者】 【氏名】加賀 進一

【氏名】佐々木 誠

【要約】 【課題】製氷量を精度良く推定し、この推定製氷量の積算量を外部に表示し又は制御に利用し、メンテナンス時期を正確に把握可能とするとともに製氷機の性能を向上すること。

【解決手段】冷凍ケーシング22には、製氷水タンク41から水が供給される。この水は冷凍ケーシング22にて製氷され氷放出筒28から放出される。製氷水タンク41には低水位スイッチ47aと高水位スイッチ47bとが備えられていて、低水位スイッチ47aが低水位を検出してから高水位スイッチ47bが高水位を検出するまでの間、給水弁42が開弁されて外部から水が供給される。制御回路は、低水位スイッチ47bが低水位を検出する回数をカウントし、その値から製氷量を推定し、この積算値を表示し、又は、製氷動作の停止に利用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】供給される水を凍結して製氷する製氷機構を有する製氷機において、前記製氷機構に供給される水量を検出する水量検出手段と、前記検出された水量に基づいて製氷量を推定する製氷量推定手段と、前記推定された製氷量を積算する積算手段と、前記積算された製氷量を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする製氷機。
【請求項2】供給される水を凍結して製氷する製氷機構を有する製氷機において、前記製氷機構に供給される水量を検出する水量検出手段と、前記検出された水量に基づいて製氷量を推定する製氷量推定手段と、前記推定された製氷量を積算する積算手段と、所定の時点からの前記積算量が所定基準量に達したときに前記製氷機構による製氷動作を停止する製氷停止手段とを備えたことを特徴とする製氷機。
【請求項3】操作者の操作により前記所定基準量を可変とする製氷量入力手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の製氷機。
【請求項4】前記製氷された氷を貯氷する貯氷庫と、前記貯氷庫内の貯氷量が所定量以上となったときに信号を発する貯氷検知手段と、前記貯氷検知手段の信号に基づいて前記製氷機構による製氷動作を停止する強制停止手段とを備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の製氷機。
【請求項5】前記製氷機が、前記製氷機構に供給される水の一部を同製氷機構の洗浄に使用する洗浄機構と、この洗浄機構が使用した水量を検出する洗浄水量検出手段とを備え、前記製氷量推定手段が前記製氷機構に供給された水量と前記洗浄機構の使用した水量とに基づいて前記製氷量を推定するように構成されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の製氷機。
【請求項6】請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の製氷機において、同製氷機が、前記製氷機構に供給される水を貯留する製氷水タンクと、前記製氷水タンク内の水位が所定の低水位以下となったことを検出する低水位スイッチと、前記製氷水タンク内の水位が前記低水位よりも高い所定の高水位以上となったことを検出する高水位スイッチと、前記低水位スイッチが所定の低水位となったことを検出してから前記高水位スイッチが所定の高水位となったことを検出するまで前記製氷水タンクに給水する給水手段とを備えるとともに、前記水量検出手段が前記高水位スイッチ又は前記低水位スイッチによる水位の検出回数に基づいて前記水量を検出するように構成されたことを特徴とする製氷機。
【請求項7】請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の製氷機において、同製氷機が、前記製氷機構に供給される水を貯留する製氷水タンクと、前記製氷水タンクと外部給水源とを接続する給水管に介装された給水弁と、前記製氷水タンク内の水位が所定の低水位以下となったことを検出する低水位スイッチと、前記製氷水タンク内の水位が前記低水位よりも高い所定の高水位以上となったことを検出する高水位スイッチと、前記低水位スイッチが所定の低水位となったことを検出してから前記高水位スイッチが所定の高水位となったことを検出するまで前記給水弁を開弁することにより前記製氷水タンクに給水する給水手段とを備えるとともに、前記水量検出手段が前記給水弁の開弁回数に基づいて前記水量を検出するように構成されたことを特徴とする製氷機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製氷量を正確に推定するとともに同推定した製氷量を積算し、その結果を表示し又は制御に利用する製氷機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、オーガ式製氷機や噴水式製氷機等の種々の製氷機が広く知られている。実公平1−20613号公報は、この一例として、噴水式製氷機を開示している。この噴水式製氷機は、製氷部材に成長した氷を徐氷するのに要する徐氷時間を積算し、同徐氷時間の積算値から製氷量を推定し、同推定製氷量を製氷機の制御に利用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、徐氷時間は周囲の温度によって変化するため、正確な製氷量の推定が困難であるという問題を有している。
【0004】
【発明の概要】本発明は、製氷機構に供給される水量と製氷量との間に強い相関関係があることに着目したものであり、製氷機構に供給される水量から製氷量を精度良く推定し、同推定製氷量の積算量を求めるとともに、これを外部に表示することにより製氷機(構成部品)のメンテナンスの目安となる情報を外部に提供し、或は、同積算量を製氷機の制御に利用するものである。
【0005】即ち、本発明の特徴の一つは、供給される水を凍結して製氷する製氷機構を有する製氷機において、製氷機構に供給される水量を検出する水量検出手段と、検出された水量に基づいて製氷量を推定する製氷量推定手段と、推定された製氷量を積算する積算手段と、積算された製氷量を表示する表示手段とを備えたことにある。
【0006】かかる特徴によれば、製氷量が周囲の温度等に拘らず正確に推定され、その結果、精度の良い製氷量の積算値を外部に表示する。従って、操作者は、製氷機の運転時間が同一であっても製氷量の多少に応じて磨耗量や汚れ具合等が異なる製氷機の構成部品をメンテナンスすべきか否かにつき、正確に判断することが可能となる。
【0007】本発明の他の特徴は、供給される水を凍結して製氷する製氷機構を有する製氷機において、製氷機構に供給される水量を検出する水量検出手段と、検出された水量に基づいて製氷量を推定する製氷量推定手段と、推定された製氷量を積算する積算手段と、所定の時点からの前記積算量が所定基準量に達したときに前記製氷機構による製氷動作を停止する製氷停止手段とを備えたことにある。
【0008】かかる特徴によれば、ある時点(例えば、一日のうちで決められた時刻)からの製氷量の積算量が所定基準量となった時点にて確実に製氷動作を停止し得るため、必要量以上の製氷がなされず、エネルギーの無駄な消費を防止することができる。なお、この場合において、操作者の操作により前記所定基準量を可変とする製氷量入力手段を備えれば、氷の使用状況等に応じた所望の量だけ製氷することが可能となるため、エネルギーの無駄な消費が一層抑制される。
【0009】また、この場合において、前記製氷機が、製氷された氷を貯氷する貯氷庫と、貯氷庫内の貯氷量が所定量以上となったときに信号を発する貯氷検知手段と、前記貯氷検知手段による信号に基づいて前記製氷機構による製氷を停止する強制停止手段とを備えることが望ましい。
【0010】かかる特徴によれば、貯氷庫内の貯氷量が所定量に達した際には、たとえ推定製氷量の積算量が所定基準量に達していなくとも製氷動作が強制的に停止され、これにより、貯氷庫内の貯氷量が過大となって機器の破損を招くという不具合が未然に防止される。
【0011】本発明の他の特徴は、前記製氷機が、製氷機構に供給される水の一部を同製氷機構の洗浄に使用する洗浄機構と、この洗浄機構が使用した水量を検出する洗浄水量検出手段とを備え、前記製氷量推定手段が前記製氷機構に供給された水量と前記洗浄機構の使用した水量とに基づいて前記製氷量を推定するように構成されたことにある。
【0012】かかる特徴によれば、製氷機構に供給される水の一部を同製氷機構の洗浄に使用する洗浄機構を備えた製氷機においても、正確な製氷量の推定が可能となる。
【0013】本発明の他の特徴は、上記の製氷機において、同製氷機が、前記製氷機構に供給される水を貯留する製氷水タンクと、前記製氷水タンク内の水位が所定の低水位以下となったことを検出する低水位スイッチと、前記製氷水タンク内の水位が前記低水位よりも高い所定の高水位以上となったことを検出する高水位スイッチと、前記低水位スイッチが所定の低水位となったことを検出してから前記高水位スイッチが所定の高水位となったことを検出するまで前記製氷水タンクに給水する給水手段とを備えるとともに、前記水量検出手段が前記高水位スイッチ又は前記低水位スイッチによる水位の検出回数に基づいて前記水量を検出するように構成されたことにある。
【0014】かかる特徴によれば、製氷水タンク内の水量制御のために備えられている低水位及び高水位スイッチを利用して製氷量を推定することが可能となるため、別途水量を検出する水量計等を要せず、製氷機のコスト上昇を抑制することができる。
【0015】なお、給水手段が、製氷水タンクと外部給水源とを接続する給水管に介装された給水弁を前記低水位スイッチが所定の低水位となったことを検出してから前記高水位スイッチが所定の高水位となったことを検出するまで開弁するような構成をとる場合には、その給水弁の開弁回数に基づいて前記水量を検出することもできる。
〔発明の詳細な説明〕
【0016】
【発明の実施の形態】以下に図面を参酌しつつ本発明に係る製氷機の実施形態について説明する。図1に全体構成図が、図2に詳細構造が示されたオーガ式製氷機は、貯氷庫11と、貯氷庫11の上に設けられた製氷部12とを備えている。製氷部12内には、製氷機構20、冷媒供給部30、製氷水供給部40、及び製氷機構20から放出される氷を貯氷庫11内に導くシュート50、及び制御回路60等が配設されている。
【0017】製氷機構20は、図2に示したように、ギヤードモータ21と、ギヤードモータ21のケーシング上に立設した円筒形の冷凍ケーシング22と、この冷凍ケーシング22の上にねじ止め固定された押圧頭23とを備えている。
【0018】冷凍ケーシング22内には、冷凍ケーシング22と同軸的にオーガ24が設けられている。オーガ24は、その上端の小径部が押圧頭23の内周面にて回転可能に軸承されるとともに、その下端部がギヤードモータ21の出力軸に連結されていて、ギヤードモータ21により回転駆動されるようになっている。
【0019】オーガ24の外周面には、同外周面から螺旋状に突出するスクリュー刃24aが設けられている。スクリュー刃24aは、冷凍ケーシング22とオーガ24の間に形成された製氷室R内に位置し、その刃先が冷凍ケーシング22の内周面に沿うように形成されている。
【0020】冷凍ケーシング22は、その外周面に冷却パイプ25が巻き付けられていて、断熱材(図2においては省略)により覆われている。また、冷凍ケーシング22の下部には製氷水供給パイプ44と、電磁開閉式の排水弁45を介装する排水パイプ46とが連結されている。
【0021】筒状の押圧頭23の外周面には、冷凍ケーシング22とともに氷通路を形成する複数の溝23aが軸方向に沿って形成されている。押圧頭23から上方に突出するオーガ24の上端部には、カッタ26が同軸的にねじ止め固定されてオーガ24とともに回転するようになっている。冷凍ケーシング22の上端には、氷放出筒27の一端がカッタ26を覆うように取付けられ、その他端は図1に示したシュート50に接続されている。
【0022】冷媒供給部30は、圧縮機31、ファン32により冷却される凝縮器33、ドライヤ34、膨張弁35、及び前述した冷却パイプ25によって構成されている。この冷媒供給部30は、圧縮機31にて圧縮されて高温高圧となった冷媒ガスを凝縮器33にて冷却ファン32の作用により冷却して液化し、液化した冷媒をドライヤ34を介して膨張弁35に送出し、同膨張弁35にて減圧した後に冷却パイプ25内にて蒸発させ、その後、圧縮機31に吸引するサイクルを繰返すことにより冷凍ケーシング22の外周面を冷却する。
【0023】製氷水供給部40は、製氷水タンク41を含んで構成されていて、製氷水タンク41の上部には外部給水源(図示省略)に一端が接続されるとともに電磁開閉式の給水弁42を介装する給水パイプ43(これらは給水手段の一部を構成する)の他端が接続され、製氷水タンク41の下部には製氷水供給パイプ44が連結されている。また、製氷水タンク41の内部には、フロートスイッチ47が配設されていて、このフロートスイッチ47は、製氷水タンク41内の水位が所定の下限水位以上となれば閉じる(オンする)低水位スイッチ47aと、同水位が前記下限水位よりも高い所定の上限水位以上となれば閉じる高水位スイッチ47bとを有している。
【0024】図1に示したシュート50の上部には、貯氷庫11が氷で充満し製氷機構20から送出される氷がシュート50内に詰り、その内圧が上昇した際に作動(オン)する貯氷検出スイッチ(貯氷量検出手段)51が設けられている。
【0025】次に、上記製氷機の制御系について図3を参酌しつつ説明すると、制御回路60はマイクロコンピュータ(図示省略)を含んで構成されたものである。この制御回路60は、低水位スイッチ47a、高水位スイッチ47b、操作者の操作によって基準製氷量(所定基準量)が入力される製氷量入力手段61、ギヤードモータ21、圧縮機31、ファン32、給水弁42、排水弁45、及び5桁の数字を表示しうる表示手段62が接続されている。なお、低水位スイッチ47a又は高水位スイッチ47bは製氷機構20に供給する水量の検出手段Sを構成している。
【0026】次に、上記のように構成された製氷機の作動について、上記マイクロコンピュータが実行するプログラムをフローチャートとして示した図4から図10に従って説明する。なお、マイクロコンピュータは、図4から図10までの各プログラムを、それぞれのプログラムに応じて決められた所定時間毎に繰返し実行するようになっている。
【0027】先ず、制御回路60の電源スイッチ(図示省略)が投入されると、マイクロコンピュータはイニシャルルーチン(図示省略)を実行し所定の処理(各フラグ、タイマ、カウンタ等の操作)を行った後、図4のステップ100から実行を開始し、ステップ105に進んでフラグFSENJOが“1”であるか否かを判定する。このフラグFSENJOは、工場出荷時において“0”に設定されるようになっているため、マイクロコンピュータは同ステップ105を「No」と判定し、ステップ110に進んでフラグFKYUSUIに“0”をセットする。
【0028】次いで、マイクロコンピュータはステップ115に進み、高水位スイッチ47bがオンか否かを判定する。この段階では、まだ給水が開始されていないので、マイクロコンピュータはステップ115を「No」と判定し、ステップ195に進んで本プログラムを一旦終了する。
【0029】次に、マイクロコンピュータは図5に示したプログラムをステップ200から開始し、ステップ202にてフラグFKINSIが“1”であるか否かを判定する。このフラグFKINSIは、イニシャルルーチンにて“0”に設定されるようになっているため、マイクロコンピュータはステップ202にて「No」と判定し、ステップ204に進む。
【0030】マイクロコンピュータは、ステップ204にてフラグFKYUSUIが“0”であるか否かを判定する。フラグFKYUSUIはステップ110にて“0”に設定されているので、マイクロコンピュータはステップ204にて「Yes」と判定してステップ206に進み、同ステップ206にて電源スイッチがオンされてから始めて同ステップ206に至ったか、又は、後述する24時間タイマが設定時刻となってから始めて同ステップ206に至ったか否かを判定する。
【0031】現段階においては、電源スイッチがオンされてから始めて同ステップ206に至ったため、マイクロコンピュータはステップ206にて「Yes」と判定し、ステップ210に進んで給水弁42を開弁し、次いでステップ212にてカウンタCKの値を“1”だけ増大する。なお、カウンタCKは給水弁が開弁した回数(閉弁状態から開弁状態へと変化した回数)をカウントするものであるが、イニシャルルーチンにおいて“0”にセットされるようになっているため、現段階においてはその値が“1”となる。
【0032】その後、マイクロコンピュータはステップ214に進んで、高水位スイッチ47bがオフからオンに変化したか否かを判定する。現段階は給水が始められた直後であるので、マイクロコンピュータはステップ214にて「No」と判定し、ステップ295に進んで本プログラムを一旦終了する。以上により、製氷水タンク41に給水が開始され、製氷水供給パイプ44を介して冷凍ケーシング22への給水が開始される。
【0033】以後もマイクロコンピュータは図4に示したプログラムを繰返し実行するが、高水位スイッチ47bがオンに変化するまでは、ステップ115にて「No」と判定し続ける。一方、マイクロコンピュータが図5に示したプログラムを再び実行するとき、フラグFKINSI及びフラグFKYUSUIが共に“0”となっているので、ステップ202においては「No」と判定し、ステップ204においては「Yes」と判定してステップ206に進む。この時点においては、電源スイッチがオンとなった後に始めてステップ206に進んだ状態、或は、24時間タイマが設定時刻となってから始めて同ステップ206に至った状態ではないので、マイクロコンピュータはステップ206にて「No」と判定しステップ208に進む。
【0034】マイクロコンピュータは、ステップ208にて、低水位スイッチ47aがオンからオフへと変化したか否かを判定する。現段階は給水弁42を開弁している状態にあるので、低水位スイッチ47aがオンからオフに変化することはない。従って、マイクロコンピュータはステップ208にて「No」と判定し、ステップ214に進み、同ステップ214にて高水位スイッチがオフからオンに変化したか否かを判定する。現段階は、給水が開始された直後であるので、マイクロコンピュータはステップ214にて「No」と判定し、ステップ295に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0035】その後においても、マイクロコンピュータは図5に示したプログラムを所定時間毎に実行するが、給水弁42を開状態に維持する(ステップ216を実行することがない)ので、製氷水タンク41には給水が続けられる。従って、所定の時間が経過すると高水位スイッチ47bがオフからオンへと変化する。これにより、マイクロコンピュータはステップ214にて「Yes」と判定し、ステップ216にて給水弁42を閉弁する。
【0036】この状態にて、マイクロコンピュータが図4に示したプログラムを実行すると、ステップ115にて「Yes」と判定し、ステップ120に進んでギヤードモータ21を駆動する。このように、ギヤードモータ21の駆動開始前に高水位スイッチ47bがオンとなることを確認するのは、ギヤードモータ21が冷凍ケーシング22内の水を潤滑に用いているためであり、冷凍ケーシング22内に水が存在しない状態にて駆動した場合に生じる不具合を未然に防止するためである。
【0037】次いで、マイクロコンピュータは、ステップ125に進み、タイマTGMONが60秒以上となっているか否かを判定する。このタイマTGMONは、ギヤードモータ21の駆動開始後の時間(駆動継続時間)を示すものであるが、この段階においては先のイニシャルルーチンにて“0”にセットされるようになっているため、マイクロコンピュータはステップ125にて「No」と判定し、ステップ195に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0038】ここで、タイマTGMONについて説明すると、同タイマTGMONは、具体的には図7のプログラムによりカウントアップされる。即ち、マイクロコンピュータは、所定時間毎に図7のステップ700に進み、続くステップ705にてギヤードモータ21が停止状態から駆動状態に変化したか否か(駆動を開始したか否か)を判定する。マイクロコンピュータは、ステップ705にて「Yes」と判定した場合にはステップ710にてタイマTGMONを“0”にセットしてからステップ715に進み、一方、ステップ705にて「No」と判定した場合にはステップ715に直接進む。
【0039】次いで、マイクロコンピュータは、ステップ715にてギヤードモータ21が駆動中であるか否かを判定し、駆動中であればステップ720にてタイマTGMONの値を“1”だけ増大しステップ795に進んで本プログラムの実行を一旦終了する。一方、ステップ715にてギヤードモータ21が駆動中でないと判定すると、直接ステップ795に進んで本プログラムの実行を一旦終了する。かかる作動により、タイマTGMONの値は、ギヤードモータ21が駆動を開始したときに“0”となり、その後はギヤードモータ21が駆動を継続している限り、所定時間毎に“1”ずつ大きくなっていく。
【0040】なお、図8乃至図10に示したプログラムは、それぞれ圧縮機31が作動を開始してからの作動継続時間を示すタイマTCMONと、圧縮機31が作動を停止してからの停止継続時間を示すタイマTCMOFFと、排水弁45が開弁(閉状態から開状態に変化)してからの開弁継続時間THAISUIをカウントアップするためのものであるが、プログラムの構成としては、図7と同様であるので、その詳細説明を省略する。
【0041】ギヤードモータ21の駆動開始から所定時間が経過すると、タイマTGMONが60秒以上となるので、マイクロコンピュータは図4に示したステップ125を実行するときに「Yes」と判定してステップ130に進み、ステップ130にて圧縮機31とファン32の作動を開始し、ステップ195に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0042】このように、ギヤードモータ21の作動開始から60秒経過した後に、圧縮機31とファン32の作動を開始することとしたのは、ギヤードモータ21の駆動開始に先だって圧縮機31とファン32を作動させた場合には、冷凍ケーシング22にオーガ24が凍結し、その状態にてギヤードモータ21を作動させることになり、ギヤードモータの負荷が過大となって破損等の問題が生ずるためである。
【0043】なお、上記においてファン32は圧縮機31と同時に作動を開始したが、ギヤードモータ21と同時に作動を開始してもよい。同様に、以下において、ファン32は圧縮機31と同期して作動・停止するものとして説明するが、ギヤードモータ21と同期して作動・停止させてもよい。
【0044】以上の作動により製氷動作が開始され、製氷機構20の押圧頭23から押出された棒状の氷がカッタ26により切断されてチップ状となり、氷放出筒27から放出され、シュート50を介して貯氷庫11内に貯氷され始める。
【0045】マイクロコンピュータは、以後も図4に示したプログラムを繰返すが、フラグFSENJOが“0”のままであるため、ステップ105を「No」と判定し、ステップ110〜ステップ130を実行する。しかし、これらのステップにはギヤードモータ21、圧縮機31及びファン32を停止するステップが含まれていないので、製氷動作が停止されることはない。
【0046】一方、製氷が進むことにより製氷水タンク41内の水位が低下して低水位スイッチ47aがオンからオフへと変化する。このとき、マイクロコンピュータが図5に示したプログラムを実行すると、ステップ208にて「Yes」と判定する。これにより、マイクロコンピュータは、ステップ210に進み、同ステップ210にて再び給水弁42を開いて給水するとともに、ステップ212にてカウンタCKを“1”だけ増大する。
【0047】また、給水弁42が開弁されてから更に所定時間が経過し、再び高水位スイッチ47bがオフからオンへと変化すると、マイクロコンピュータはステップ214にて「Yes」と判定し、ステップ216に進んで給水弁42を閉弁する。以上の作動により、製氷水タンク46内の水位は、低水位スイッチ46bが検出する低水位と、高水位スイッチ46aが検出する高水位との間に維持される。
【0048】ところで、マイクロコンピュータは図6に示したプログラムを所定時間毎に実行している。即ち、マイクロコンピュータはステップ600から処理を開始し、ステップ605にて推定製氷量ITを計算する。製氷量は製氷水タンク41から冷凍ケーシング22に供給された水の量と等しく、また、給水弁42の一度の開弁により製氷水タンク41には低水位スイッチ47aと高水位スイッチ47bがそれぞれ検出する水位差に応じた量の水が供給される。従って、製氷量は給水弁が開弁した回数、又は、閉弁した回数と比例関係にあり、従って、IT=k×CK(k:正の定数、CK:カウンタCKの値)から推定することができる。なお、この推定製氷量ITは、カウンタCKが低水位スイッチ47aの水位検出回数を積算していることから、推定製氷量の積算量ともいえる量である。
【0049】次いで、マイクロコンピュータはステップ610にて推定製氷量ITが所定基準量以上となったか否かを判定する。この所定基準量は、図3に示した製氷量入力手段61により操作者によって所望の値(例えば、夏季のように氷の消費量が多い場合には大きい値、冬季のように氷の消費量が少ない場合には小さい値)に設定されている。
【0050】電源スイッチがオンされた直後においては推定製氷量IT(即ち、カウンタCKの値)は小さいので、マイクロコンピュータはステップ610を「No」と判定してステップ615に進み、貯氷スイッチ51がオンとなっているか否かを判定する。同様に、電源スイッチがオンされた直後においては貯氷庫11内の貯氷量は少ないので、貯氷スイッチ51はオフの状態にある。従って、マイクロコンピュータは、ステップ615にて「No」と判定し、ステップ620へと進む。
【0051】マイクロコンピュータは、ステップ620にて製氷機及びその構成部品がメンテナンス時期となったか否かの判断に有効な情報として使用される製氷量の総量IKを表示手段62に表示する。総量IKは工場出荷時(及び、制御回路60に付設されたメンテナンス終了スイッチ(図示省略)が操作された際)において“0”に設定されるため、この段階にでは表示手段62に“0”が表示される。なお、総量IKは、バックアップRAM(電源がオフとなっても記憶が維持されるメモリ)内に記憶されるものであり、工場出荷後に始めて電源スイッチがオンに変更されて以降は、メンテナンス終了スイッチが操作されるまで、電源スイッチがオフ状態に維持されている間もその値を維持する。
【0052】その後、所定の時間が経過すると、カウンタCKの値が図5のステップ212により増大するため、推定製氷量ITも増大し、所定基準量より大きくなる。このため、マイクロコンピュータはステップ610にて「Yes」と判定し、ステップ625へと進み、同ステップ625にてフラグFSENJOを“1”にセットする。このフラグFSENJOの“1”へのセットにより、後述する洗浄動作が開始する。
【0053】続いて、マイクロコンピュータはステップ630に進み、メンテナンス時期を示すための総量IKを積算する。即ち、それまでに維持していた総量IKに今回求められた推定製氷量ITを加える。これにより、総量IKは工場出荷時(及び、メンテナンス終了スイッチが操作された時)からの総製氷量を示すことになる。その後、マイクロコンピュータはステップ635に進み、次回の計算に備えて推定製氷量IT及びカウンタCKを“0”にセットし、ステップ620に進んで総量IKを表示手段62に表示し、ステップ695にて本ルーチンを一旦終了する。
【0054】この状態において、マイクロコンピュータが図4に示したプログラムをステップ100から開始すると、フラグFSENJOが“1”に変更されていることからステップ105を「Yes」と判定し、ステップ135に進んで圧縮機31が作動されてからの時間を示すタイマTCMONが10分以上となっているか否かを判定する。このステップは、圧縮機31が起動されてから短時間内に停止されてしまうことを防止することにより、同圧縮機31を保護するために設けられている。従って、仮にタイマTCMONが10分以上となっていない場合には、マイクロコンピュータはステップ195に進みそのまま本ルーチンを一旦終了する。
【0055】通常は、フラグFSENJOが“1”となるまでに、即ち、推定製氷量が所定基準量となるまでには10分以上が経過している。また、タイマTCMONが10分以上となっていなかった場合であっても、その後所定の時間が経過すれば、マイクロコンピュータはステップ135を「Yes」と判定し、ステップ140に進んで圧縮機31及びファン32の作動を停止する。
【0056】次いで、マイクロコンピュータはステップ145にて圧縮機31の作動が停止されてからの時間を示すタイマTCMOFFが5分以上となっているか否かを判定する。現段階では、タイマTCMOFFが5分以上とはなっていないので、マイクロコンピュータはステップ145を「No」と判定してステップ195に進み本ルーチンを一旦終了する。その後、所定の時間が経過してタイマTCMOFFが5分以上となると、マイクロコンピュータはステップ145を「Yes」と判定してステップ150に進み、同ステップ150にてギヤードモータ21の駆動を停止する。
【0057】なお、タイマTCMOFFが5分以上となってからギヤードモータ21の駆動を停止することとしたのは、圧縮機31が停止されてから短時間(5分)内にギヤードモータ21の駆動が停止されると、同ギヤードモータ21が冷凍ケーシング22に凍結しその後の作動に支障を来すこと、及び、ケーシング22内に氷が残存してケーシング22の上部が凍結して閉塞され、いわゆるエア噛み現象が発生するおそれがあるためである。
【0058】マイクロコンピュータは、ステップ150の実行後はステップ155に進んでフラグFKYUSUIを“1”にセットし、ステップ195にて本ルーチンを一旦終了する。
【0059】フラグFKYUSUIが“1”に変更されたことにより、マイクロコンピュータは製氷水タンク41(従って、冷凍ケーシング22)を満水状態にし、その後に排水弁45を開弁して冷凍ケーシング22内の水を排水する処理を行う。
【0060】具体的には、マイクロコンピュータが図5に示したプログラムを実行するとき、フラグFKINSIは“0”のまま維持されているが、フラグFKYUSUIは先のステップ155にて“1”にセットされているので、ステップ204を「No」と判定してステップ222に進み、同ステップ222にて高水位スイッチ47bがオンしているか否かを判定し、高水位スイッチ47bがオンしていない場合には、ステップ224にて給水弁42を開弁する。
【0061】これにより、所定時間が経過して高水位スイッチ47bがオンすると、或は、先のステップ222の実行時点において既に高水位スイッチ47bがオンしてると、マイクロコンピュータはステップ222にて「Yes」と判定してステップ226に進み、同ステップ226にて給水弁42を閉じ、続くステップ228にて排水弁45を開いて排水を開始し、ステップ230にてフラグFKINSIを“1”にセットする。
【0062】このフラグFKINSIの“1”へのセットにより、マイクロコンピュータは図5に示したプログラムの次回の実行において、ステップ202を「Yes」と判定してステップ232に進む。マイクロコンピュータは、ステップ232にて排水弁45が開弁してからの時間を示すタイマTHAISUIが10分以上となったか否かを判定する。現段階ではタイマTHAISUIは10分以上となっていないので、マイクロコンピュータはステップ232を「No」と判定してステップ295にて本ルーチンを一旦終了する。
【0063】排水弁45が開弁してから10分が経過すると、製氷水タンク41、製氷水供給パイプ44、及び冷凍ケーシング22内の水は完全に排水されたものとみなすことができる。従って、このときにマイクロコンピュータが図5に示したプログラムを実行すると、マイクロコンピュータはステップ232を「Yes」と判定してステップ234に進んで排水弁45を閉弁する。
【0064】次いで、マイクロコンピュータはステップ236に進み、同ステップ236にて同マイクロコンピュータ内の24時間タイマ(図示省略)が設定された時刻となったか否かを判定する。この設定時刻についても、入力手段61により変更することができるようになっている。24時間タイマが設定時刻となっていなければ、マイクロコンピュータはステップ295に進み本ルーチンを一旦終了する。その後、マイクロコンピュータは、本ルーチンの実行毎にステップ236を繰返し、設定時刻となったか否かをモニタする。
【0065】所定の時間が経過して24時間タイマが設定時刻となると、マイクロコンピュータはステップ236を「Yes」と判定しステップ238へと進み、同ステップ238にてフラグFSENJOを“0”にセットし、続くステップ240にてフラグFKINSIを“0”にセットする。これらのフラグの設定により、製氷機は電源スイッチがオフからオンへと始めて変更になった状態と同じ状態となり、以降は製氷を開始し、推定製氷量が所定基準以上となれば製氷を停止し且つ洗浄を行った後に一切の作動を停止し、次の設定時刻を待つという以上説明した作動を繰返す。
【0066】上記においては、推定製氷量ITが所定基準量に到達した場合の洗浄動作について説明したが、貯氷スイッチ51が先にオンとなった場合も同様に洗浄動作を実行する。即ち、図6のプログラムの実行時においてステップ610にて「No」と判定し、ステップ615にて「Yes」と判定したときには、ステップ625以降に進んで上記洗浄動作(製氷水タンク41を先ず満水とし、次いで排水弁45を開弁し、その後、設定時刻が経過するまで一切の作動を停止する動作)を実行する。
【0067】以上に説明したように、本実施形態においては、冷凍機構20への給水量を低水位スイッチ47aがオフからオンとなった回数(低水位の検出回数)から求め、これに基づき所定の時点(設定時刻、又は洗浄終了時点)からの推定製氷量ITを積算し、この値が操作者の設定した所定基準量に達した場合に製氷動作(圧縮機31、ファン32、ギヤードモータ21の作動)を停止する。これにより、正確に所望量だけ製氷を実行させるこができるので、エネルギーの無駄な消費が抑制される。
【0068】また、表示手段には、工場出荷後又はメンテナンスが実行されてから(メンテナンス終了スイッチが操作されてから)の製氷量の総量IKが表示される。特に、ギヤードモータ21、その軸受け、オーガ24等は、同じ作動時間であっても、実際に氷ができている場合にはそれらに大きな負荷がかかり磨耗が激しいが、氷ができていない場合には負荷が小さくて磨耗は進まないという特性を有しているので、これら構成部品の作動時間が同一でも磨耗程度が異なる。これに対し、本実施形態では、それらの磨耗程度をより精度良く示す情報、即ち製氷量の総量IKが表示されるので、メンテナンスを最適な時期に実行することが可能となる。
【0069】以上、本発明の一実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図5のステップ218に示したように、上記冷凍機構20への給水量を高水位スイッチ47bがオフからオンになった回数(高水位の検出回数)をカウントし、このカウント値から製氷量ITを推定してもよい。
【0070】また、給水量の検出手段Sとしての低水位スイッチ47a、高水位スイッチ47bと並行して、或は、これらに代えて、単位時間当りの水量を検出する水量センサを製氷水供給パイプ44に設け、この水量センサから製氷機構20への給水量を求めてもよい。
【0071】更に、上記実施形態はオーガ式製氷機であったが、本発明はオーガ式製氷機に限定されず、噴水式自動製氷機等の他の製氷機にも適用されうる。これらの製氷機にあっては、製氷機構に供給される水の一部が同製氷機構の洗浄に使用されることもあるが、その場合には、洗浄に使用された水量を検出する手段を設け、製氷機構に供給された水量から洗浄に使用された水量を減算し、その減算値から製氷量を推定することも可能である。
【0072】例えば、上記のオーガ式製氷機においては、図5に示したプログラムのステップ224の実行により洗浄のために給水弁が開かれるようになっているため、この給水弁が開弁している時間の積算時間TSを求めておき、ステップ605においてIT=k×CK−m×TS(m:正の定数)と計算することにより、洗浄に使用された水量も加味した製氷量の推定を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社
【出願日】 平成10年12月25日(1998.12.25)
【代理人】 【識別番号】100064724
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷 照一 (外3名)
【公開番号】 特開2000−193350(P2000−193350A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−371249