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【発明の名称】 オーガ式製氷機
【発明者】 【氏名】中村 光良

【氏名】岡島 稔

【要約】 【課題】排水弁や給水弁の水漏れ異常を迅速に検知し、不必要な製氷用水の消費を最小限に抑えることを目的とした。

【解決手段】外壁に冷却器2が設けられた冷却円筒15と、製氷用水が貯留される貯水タンク9と、この貯水タンク9への給水を制御する給水弁WV2と、前記貯水タンク9から前記冷却円筒15内に給水するための給水管12と、前記冷却円筒15内の製氷用水を排出する排水管13と、この排水管13からの排水を制御する排水弁WV1と、前記冷却円筒15内に同心的に挿入されたオーガ16とを備え、前記冷却円筒15の内壁に生成した氷を前記オーガ16により削取し、上方に移送して圧縮することにより、連続的に氷片を生成するオーガ式製氷機IMにおいて、前記オーガ16を回転させるオーガモータ45と、このオーガモータ45の停止時、前記貯水タンク9の水位スイッチ22が満水位検知でない場合、前記給水弁WV2を満水位検知するまで開き、所定時間以内に満水位から低水位を検知したら、排水弁水漏れ不良と判断する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外壁に冷却器が設けられた冷却円筒と、製氷用水が貯留される貯水タンクと、この貯水タンクへの給水を制御する給水弁と、前記貯水タンクから前記冷却円筒内に給水するための給水管と、前記冷却円筒内の製氷用水を排出する排水管と、この排水管からの排水を制御する排水弁と、前記冷却円筒内に同心的に挿入されたオーガと、このオーガを回転させるオーガモータとを備え、前記冷却円筒の内壁に生成した氷を前記オーガにより削取し、上方に移送して圧縮することにより、連続的に氷片を生成するオーガ式製氷機において、前記オーガモータの停止時、前記貯水タンクの水位スイッチが満水位検知でない場合、前記排水弁を閉状態とし、前記給水弁を満水位検知するまで開き、所定時間以内に満水位から低水位を検知したら、排水弁水漏れ不良と判断する制御装置を設けたことを特徴とするオーガ式製氷機。
【請求項2】 外壁に冷却器が設けられた冷却円筒と、製氷用水が貯留される貯水タンクと、この貯水タンクへの給水を制御する給水弁と、前記貯水タンクから前記冷却円筒内に給水するための給水管と、前記冷却円筒内の製氷用水を排出する排水管と、この排水管からの排水を制御する排水弁と、前記冷却円筒内に同心的に挿入されたオーガと、このオーガを回転させるオーガモータとを備え、前記冷却円筒の内壁に生成した氷を前記オーガにより削取し、上方に移送して圧縮することにより、連続的に氷片を生成するオーガ式製氷機において、前記オーガモータの停止時、前記貯水タンクの水位スイッチが低水位でない場合、給水弁を閉状態とし、前記排水弁を低水位検知するまで開き、所定時間以内に低水位から満水位を検知したら、給水弁水漏れ不良と判断する制御装置を設けたことを特徴とするオーガ式製氷機。
【請求項3】 排水弁水漏れ不良検知と、給水弁水漏れ不良検知とを貯氷工程に入る毎に、交互に判断することを特徴とする請求項1又は請求項2いずれか記載のオーガ式製氷機。
【請求項4】 所定時間経過前に貯氷工程が終了した場合、次回の貯氷工程において再度同じ弁の水漏れ不良検知を行うことを特徴とする請求項3記載のオーガ式製氷機。
【請求項5】 給水弁水漏れ不良又は排水弁水漏れ不良と判断した場合、警報信号を出力することを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか記載のオーガ式製氷機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、氷片(チップアイス)を連続して製造するオーガ式製氷機に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に先行する従来技術として、特公平7−65834号公報(F25C1/14)に開示される如く、冷却パイプ(冷却器)を外面に設けた冷凍ケーシング(以下、冷却筒と称する)内にオーガを挿入し、冷却円筒内にはフロートタンク(以下、貯水タンクと称する)から給水ホース(以下、給水管と称する)を介して製氷用の水を供給すると共に、モータによってオーガを回転駆動して前記冷却円筒の内壁に生成した氷を削取しつつ上方に移送し、圧縮することによって連続的に氷片を生成するように構成されている。
【0003】また、貯水タンクにはその満水位と低水位を検知するフロート式の満水位スイッチ低水位スイッチが設けられ、低水位にて給水弁を開き、貯水タンクに製氷用水(水道水)を供給すると共に、満水位にて給水弁を閉じ、給水を停止することによって、常時貯水タンク内の水位を満水位と低水位間に維持するようにしていた。
【0004】一方、係る製氷用水には、カルシウムやマグネシウムなどの不純物が含まれており、製氷運転の継続によりそれらが水垢となって徐々に冷却円筒内壁に析出してくる。冷却円筒内壁にこのような水垢が付着すると、オーガやモータ、軸受けなどに加わる負荷が増大し、異常音が発生すると共に、最終的には故障に至る問題があった。
【0005】そこで、従来では前記冷却円筒内下部に排水弁が介設された排水管を連続接続し、排水弁を定期的に開放して冷却円筒内の水を排出すると共に、貯水タンクから給水管や給水弁を介して新たな製氷用水を冷却円筒内に供給することによって、冷却円筒内の洗浄を行うように構成していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、排水弁が故障すると、貯水タンク内の水位が急速に低下するため、貯水タンクには頻繁に、或いは常時、製氷用水が供給される事となる。
【0007】一方、冷却円筒への一定時間当たりの給水量は、排水量よりも通常多く設定されているから、冷却円筒内の製氷用水は一応確保される。従って、製氷は継続されるものの、使用者は水道料金の請求が来る時点まで係る異常に気づく事ができず、それまでの間無駄な水の消費が継続されるという問題が生じていた。
【0008】また、給水弁が故障しても、貯水タンクに常時給水される事となるため、前述した如く、無駄な水の消費が継続される問題がある。
【0009】本発明は、上述した様な問題点に鑑みてなされたもので、排水弁や給水弁の水漏れ異常を迅速に検知し、不必要な製氷用水の消費を最小限に抑えることを目的としたオーガ式製氷機を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための手段として、本発明の請求項1では、外壁に冷却器が設けられた冷却円筒と、製氷用水が貯留される貯水タンクと、この貯水タンクへの給水を制御する給水弁と、前記貯水タンクから前記冷却円筒内に給水するための給水管と、前記冷却円筒内の製氷用水を排出する排水管と、この排水管からの排水を制御する排水弁と、前記冷却円筒内に同心的に挿入されたオーガと、このオーガを回転させるオーガモータとを備え、前記冷却円筒の内壁に生成した氷を前記オーガにより削取し、上方に移送して圧縮することにより、連続的に氷片を生成するオーガ式製氷機において、前記オーガモータの停止時、前記貯水タンクの水位スイッチが満水位検知でない場合、前記排水弁を閉状態とし、前記給水弁を満水位検知するまで開き、所定時間以内に満水位から低水位を検知したら、排水弁水漏れ不良と判断する制御装置を設けたオーガ式製氷機を提供する。
【0011】また、請求項2の発明では、外壁に冷却器が設けられた冷却円筒と、製氷用水が貯留される貯水タンクと、この貯水タンクへの給水を制御する給水弁と、前記貯水タンクから前記冷却円筒内に給水するための給水管と、前記冷却円筒内の製氷用水を排出する排水管と、この排水管からの排水を制御する排水弁と、前記冷却円筒内に同心的に挿入されたオーガと、オーガを回転させるオーガモータとを備え、前記冷却円筒の内壁に生成した氷を前記オーガにより削取し、上方に移送して圧縮することにより、連続的に氷片を生成するオーガ式製氷機において、前記オーガモータの停止時、前記貯水タンクの水位スイッチが低水位でない場合、前記給水弁を閉状態とし、前記排水弁を低水位検知するまで開き、所定時間以内に低水位から満水位を検知したら、給水弁水漏れ不良と判断する制御装置を設けたオーガ式製氷機を提供する。
【0012】また、請求項3の発明では、排水弁水漏れ不良検知と、給水弁水漏れ不良検知とを貯氷工程に入る毎に、交互に判断する請求項1又は請求項2いずれか記載のオーガ式製氷機を提供する。
【0013】また、請求項4の発明では、所定時間経過前に貯氷工程が終了した場合、次回の貯氷工程において再度同じ弁の水漏れ不良検知を行う請求項3記載のオーガ式製氷機を提供する。
【0014】このように、満水位から低水位まで低下する時間が、所定時間以内であれば、排水弁の水漏れ不良と判断し、低水位から満水位までの時間が、所定時間以内であれば、給水弁の水漏れ不良と判断する。
【0015】これを貯氷工程に入る毎に、交互に行うと共に、所定時間経過前に貯氷工程が終了した場合、再度同じ弁の水漏れ不良検知を行う事により、排水弁、給水弁、いずれの弁に不良が生じても、迅速に検知する事ができる。
【0016】また、請求項5の発明では、給水弁水漏れ不良又は排水弁水漏れ不良と判断した場合、警報信号を出力する請求項1乃至請求項4記載のオーガ式製氷機を提供する。
【0017】このように、給水弁、或いは排水弁の水漏れ不良であると判断した場合、警報信号を出力する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。
【0019】図1は本発明のオーガ式製氷機IMの縦断側面図、図2は本発明のオーガ式製氷機IMの回路図、図3は本発明のフローチャート、図4は本発明のフローチャートを示している。オーガ式製氷機IMは、断熱箱体に構成された貯氷庫を備え、この貯氷庫内に製氷された氷を貯氷するもので、単に製氷機として用いられる他、自動販売機等にも搭載される。
【0020】尚、このオーガ式製氷機IMは、製氷工程と、この製氷工程によってつくられた氷が、貯氷庫に所定量蓄えられたときに製氷を停止する貯氷工程とを交互に繰り返し行うものである。
【0021】このオーガ式製氷機IMは、製氷するため冷却器2を備える製氷部1と、この製氷部1の冷却器2と共に冷凍サイクルを構成する凝縮器3、圧縮機(以下、コンプレッサと称する)4、及び膨張弁5、デハイドレータ6とを冷媒配管にて接続して構成している。尚、7は前記凝縮器3を冷却するための凝縮器冷却用送風機である。また、前記製氷部1に水を供給するため、水道管8と給水弁WV2を介して接続され、水道水を貯溜する貯水タンク(以下、シスターンと称する)9が設けられており、このシスターン9には、オーバーフロー管10が接続されると共に、シスターン9内に満水位スイッチ22と低水位スイッチ23とからなる水位検知装置が設けられている。
【0022】更に、シスターン9に貯溜された水は、給水管12にて前記製氷部1に導入され、不要な水は排水管13にて排水される。また、この排水管13は前記オーバーフロー管10に排水弁WV1を介して接続されている。前記製氷部1は、内壁を平滑な円筒状内面とされたステンレス製の冷却円筒15内にオーガ16を同心的に挿入し、前記冷却円筒15の外壁にパイプ状の前記冷却器2を螺旋状に密着巻付して構成されている。また、これら冷却円筒15と冷却器2との隙間には両者の結合と熱伝達性能の向上を目的としてハンダが注入される。
【0023】また、前記オーガ16は、下部を下部軸受け17にて、上部を氷圧縮経路を構成する上部軸受け18にて軸支されている。また、この上部軸受け18にて圧縮された氷は、その上部に設けられている氷導出部19(シューター)から図示しない貯氷庫に導出される。更に、冷却円筒15の下部には、オーガ16を回転駆動するためオーガモータ45を備える駆動装置20が減速装置21を介して接続されている。
【0024】次に、図2を参照して以下に回路図を説明する。Kは、リミットセンサ30、凝縮器の温度を検知する凝縮器センサ31、冷却器の温度を検知する冷却器センサ32、貯氷センサ33が接続されたコントロール基板(制御装置)で、基板用トランス34から電源を得ている。また、前記コントロール基板Kには、各センサ30、31、32、33の他、操作基板35、表示基板36、高圧スイッチ37、及び前記満水位スイッチ22、低水位スイッチ23が接続されている。
【0025】38は操作スイッチで、オーガ式製氷機IMの動作を開始するものである。そして、操作スイッチ38には、コンプレッサ4のコンプレッサモータ39をON、OFFするコンプレッサ用リレー40、始動コンデンサ41及び運転コンデンサ42、コンプレッサモータ始動リレー43、コンプレッサモータ用オーバーロードリレー44が直列に接続されている。
【0026】更に、コンプレッサモータ始動リレー43とコンプレッサモータ用オーバーロードリレー44との間から前記コントロール基板Kに接続している。また、前記コントロール基板Kには、オーガモータ45及び運転コンデンサ46に接続されたリレーR4と、コンデンシングファンモータ7A及びコンプレッサ用リレーRLに接続されたリレーR3と、排水弁WV1に接続されたリレーR2と、給水弁WV2に接続されたリレーR1とを備えている。尚、コンプレッサ用リレーRLは、コンプレッサ用リレー40をON、OFFさせるもので、47は前記オーガモータ45のオーバーロードリレーである。
【0027】更に、コントロール基板Kは、前記オーガモータ45への通電時間を計測して積算する積算手段が設けられている。また、前記操作基板35には、モード切換スイッチ48、リセットスイッチ49、送りスイッチ50、排水スイッチ51、排水ランプ52が夫々設けられている。
【0028】更に、表示基板36は、警報手段として点検ランプ53、停止ランプ54を備え、負の表示、即ちマイナス表示が可能な構造となっている。尚、警報手段として点検ランプ53の他、ブザー等であっても良い。上述した構造において、以下に図3及び図4のフローチャートを参照して本発明の動作を説明する。
【0029】製氷工程から貯氷工程に移行したとき、コンプレッサ4及び凝縮器冷却用送風機7のファンモータをOFFする(ステップS1)。次いで90秒経過したか否か判断し(ステップS2)、90秒経過したら(YES)オーガモータ45をOFFする(ステップS3)。
【0030】次に、給水弁WV2の水漏れ検知フラグが「H」か否かを判断し(ステップS4)、フラグが「H」でない場合(NO)、給水弁をONし(ステップS5)、前記満水位スイッチ22が満水位を検知するまで給水する(ステップS6)。
【0031】ステップS6にて満水位を検知した場合(YES)、給水弁WV2をOFFし(ステップS7)、15分経過したか否かを判断する(ステップS8)。
【0032】ステップS8にて15分経過していなければ(NO)、低水位スイッチ23がONになったか否かを判断し(ステップS9)、低水位スイッチ23がONならば(YES)、排水弁WV1の不良の警報信号を出力し、警報表示させる(ステップS10)。
【0033】次いで、未満氷が150秒経過したか否かを判断し(ステップS11)、経過していなければ(NO)ステップS8に戻る。
【0034】また、ステップS8で15分経過した場合(YES)、給水弁水漏れフラグを「H」にし(ステップS12)、ステップS11に移行する。更に、ステップS9にて低水位スイッチがONにならなければ(NO)、ステップS11移行する。
【0035】尚、このステップS11の「未満氷150秒?」の判断は、コンプレッサ4保護のための時間である。
【0036】このステップS11で、未満氷150秒経過したら(YES)、図4に示す如く、先ずオーガモータ45、排水弁WV1、凝縮器冷却用送風機7のファンモータをONし(ステップS13)、10秒経過するまで待つ(ステップS14)。
【0037】ステップS14で10秒経過したら(YES)、排水弁WV1をOFF、給水弁WV2をONし(ステップS15)、満水位スイッチ22がONか否か判断する(ステップS16)。
【0038】満水位スイッチ22が満水位を検知したら(YES)、給水弁WV2をOFFし、コンプレッサ4をONし(ステップS17)、製氷工程へ移行する。
【0039】ステップS4にて、給水弁WV2の水漏れ検知フラグが「H」であれば(YES)、排水弁WV1をONし(ステップS18)、低水位スイッチ23がONか否か判断し(ステップS19)、低水位を検知するまで継続する。
【0040】ステップS19で低水位スイッチ23がONしたら(YES)、排水弁WV1をOFFし(ステップS20)、15分経過したか否か判断する(ステップS21)。
【0041】ステップS20で15分経過していない場合(NO)、満水位スイッチ22がONか否か判断し(ステップS22)、満水位スイッチ22がONであれば(YES)、給水弁WV2の不良の警報信号を出力し、警報表示させる(ステップS23)。
【0042】次いで、未満氷が150秒経過したか否かを判断し(ステップS24)、経過していなければ(NO)ステップS20に戻る。
【0043】また、ステップS21で15分経過した場合(YES)、給水弁水漏れフラグを「L」にし(ステップS25)、ステップS24に移行する。更に、ステップS22で満水位スイッチ22がONでない場合(NO)、ステップS24に移行する。
【0044】そして、ステップS24にて未満氷が150秒経過したら(YES)、図4のステップS13に移行する。
【0045】
【発明の効果】 以上詳述した如く、本発明によると、満水位から低水位まで低下する時間が、所定時間以内であれば、排水弁の水漏れ不良と判断し、低水位から満水位までの時間が、所定時間以内であれば、給水弁の水漏れ不良と判断し、警報信号を出力し、使用者にいずれかの弁が不良である事を報知する事ができる。
【0046】更に、排水弁不良検知、又は給水弁不良検知を、貯氷工程に入る毎に交互に行うと共に、所定時間経過前に貯氷工程が終了した場合、再度同じ弁の水漏れ不良検知を行う事により、排水弁、給水弁、いずれの弁に不良が生じても、迅速に検知する事ができる。
【0047】従って、排水弁不良、又は給水弁不良、いずれの弁が不良であっても、不必要な製氷用水の消費を最小限に抑えることができ、製氷機の信頼性向上を図る事ができる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成10年12月4日(1998.12.4)
【代理人】 【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
【公開番号】 特開2000−171134(P2000−171134A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平10−345649