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【発明の名称】 製氷機の設定システム
【発明者】 【氏名】石井 裕

【氏名】川合 茂一

【氏名】前川 勝美

【氏名】今村 和哉

【氏名】石倉 勉

【要約】 【課題】温度センサの特性のバラツキを修正し、均一な大きさの氷を製氷機にて生成させることができる設定システムを提供する。

【解決手段】冷却装置に含まれる冷却器1に製氷用水を循環すると共に、この製氷用水の温度を検出するWTセンサ51の出力に基づき、製氷用水の温度が氷点に達した段階から所定の製氷時間が経過するまで製氷運転を実行する製氷機Iに適用され、WTセンサ51の出力に基づいて製氷用水の温度降下を監視し、当該製氷用水の温度変化が無くなったところのWTセンサ51の出力値を氷点として設定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷却装置に含まれる冷却器に製氷用水を循環すると共に、この製氷用水の温度を検出する温度センサの出力に基づき、前記製氷用水の温度が氷点に達した段階から所定の製氷時間が経過するまで製氷運転を実行する製氷機において、前記温度センサの出力に基づいて前記製氷用水の温度降下を監視し、当該製氷用水の温度変化が無くなったところの前記温度センサの出力値を前記氷点として設定することを特徴とする製氷機の設定システム。
【請求項2】 温度センサは、温度検出素子と、自らのIDコードを保有した記憶手段と、外部とデータの授受を行う送受信手段と、前記温度検出素子の検出動作に基づく温度データを取り込んで前記記憶手段に書き込み、前記送受信手段により前記記憶手段内の温度データを外部に出力するセンサ側制御手段とを有すると共に、設定手段を設け、この設定手段は、前記温度センサから出力される温度データを監視し、当該温度データの変化が無くなった場合に、その時点の出力を氷点の温度データにするよう温度センサに補正指示し、温度センサはこの補正指示に基づいてその時点の出力を氷点の温度データに補正して記憶することを特徴とする請求項1の製氷機の設定システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所謂逆セル型製氷機などの冷却器に製氷用水を循環させて製氷を行う自動製氷機の設定システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種製氷機、特に逆セル型製氷機と称されるものは、例えば特開平7−234049号公報(F25C1/04)に示されるように、下向きに開口する多数の製氷室を区画形成した冷却器の下側に傾復動可能な水皿を設け、水皿が製氷室を閉塞している状態において、圧縮機から吐出された高温高圧冷媒を凝縮器にて凝縮し、減圧装置にて減圧した後、冷却器の外側上面に設けた蒸発パイプに流入させ、蒸発させて製氷室を冷却し、且つ、水タンク内に貯溜した製氷用水を水皿表面から各製氷室に噴水して製氷行程を行うと共に、水皿が製氷室を開放した状態において、蒸発パイプに圧縮機からの高温高圧冷媒(ホットガス)を直接流し、加熱して離氷行程を行うよう構成されている。
【0003】この場合、製氷行程における製氷時間は、循環される製氷用水の温度が氷点付近に低下したことにより積算を開始される製氷タイマにより管理されており、この製氷タイマの積算終了後に離氷行程に移行するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような製氷用水の温度は、それが貯留される水タンク内に設けられた温度センサによって検出しているが、この温度センサの特性には個体差があるため、製氷用水が実際には氷点となっているにも拘わらず、温度センサの出力に基づいて得られる温度は氷点に達しない危険性がある。
【0005】そのため、従来ではこの温度センサの出力に基づく製氷用水の温度が、例えば+3℃に達した時点で略製氷の準備が完了したものと判断し、その時点から製氷タイマの積算を開始するように制御しており、製氷タイマの積算が開始された時点における実際の製氷用水の温度の違いによって、出来上がる氷の大きさにバラツキが生じてしまう問題があった。
【0006】本発明は、係る従来技術の課題を解決するために成されたものであり、温度センサの特性のバラツキを修正し、均一な大きさの氷を製氷機にて生成させることができる設定システムを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の設定システムは、冷却装置に含まれる冷却器に製氷用水を循環すると共に、この製氷用水の温度を検出する温度センサの出力に基づき、製氷用水の温度が氷点に達した段階から所定の製氷時間が経過するまで製氷運転を実行する製氷機に適用され、温度センサの出力に基づいて製氷用水の温度降下を監視し、当該製氷用水の温度変化が無くなったところの温度センサの出力値を氷点として設定することを特徴とする。
【0008】請求項2の発明の製氷機の設定システムは、上記に加えて温度センサは、温度検出素子と、自らのIDコードを保有した記憶手段と、外部とデータの授受を行う送受信手段と、温度検出素子の検出動作に基づく温度データを取り込んで記憶手段に書き込み、送受信手段により記憶手段内の温度データを外部に出力するセンサ側制御手段とを有すると共に、設定手段を備え、この設定手段は、温度センサから出力される温度データを監視し、当該温度データの変化が無くなった場合に、その時点の出力を氷点の温度データにするよう温度センサに補正指示し、温度センサはこの補正指示に基づいてその時点の出力を氷点の温度データに補正して記憶することを特徴とする。
【0009】冷却器に循環される製氷用水の温度は、当該冷却器からの冷却作用によって徐々に温度が低下して行き、やがて氷点に達すると潜熱が奪われるようになるため、一定期間その温度変化は無くなる。
【0010】本発明によれば、温度センサからの出力に基づいて製氷用水の温度降下を監視し、当該製氷用水の温度変化が無くなったところの温度センサの出力値を氷点として設定するようにしているので、実際に製氷用水の温度が氷点となったところから製氷機の製氷運転を開始させることができるようになる。これにより、温度センサの特性に個体差がある場合にも、生成される氷の大きさを均一化することが可能となるものである。
【0011】特に、請求項2の発明によれば、温度センサ側で温度データの補正が行われるようになるので、温度データを受け取る側でデータの換算などを行う必要が無くなり、制御動作の簡素化を実現できるようになるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明を適用する製氷機Iの電気回路図、図2は水皿5が水平閉塞位置にある状態の製氷機Iの製氷部部分の側面図、図3は水皿5が傾斜開放位置にある状態の製氷機Iの製氷部部分の側面図、図4は製氷機Iの冷却装置Rの冷媒回路図である。
【0013】図2及び図3において、実施例の製氷機Iは所謂逆セル型製氷機と称されるものであり、内部に下向きに開口した多数の製氷室1Aを有し、その上壁外面に冷却装置Rの蒸発パイプ2を備えた冷却器1と、図2の如き所定の水平閉塞位置において各製氷室1Aを下方から充分余裕をもって閉塞し、表面には各製氷室1Aに対応する図示しない噴水孔及び戻り孔を形成した水皿5と、該水皿5に固定され、前記戻り孔に連通する水タンク6と、水タンク6内の水を送水管7、更に図示しない分配管を経て前記噴水孔から噴出し、各製氷室1Aへ循環せしめる循環ポンプ9と、水皿5を傾動及び復動せしめる正逆回転可能な高ギヤ比の減速モータ10を含む駆動装置11と、図4の給水電磁弁12が開いたとき水皿5の表面に散水する散水器13と、水タンク6の内に設けられたフロートによって作動し、水タンク6の所定の満水位を検出する水位スイッチWLSW等にて構成されている。
【0014】そして、支持梁15に固定された取付板16に支持させた前記減速モータ10の出力軸には、相互に逆方向に延出した第1及び第2のアーム17A及び17Bを有する駆動カム17を連結し、該駆動カム17の第1のアーム17Aの端部に取り付けたコイルバネ18の他端を水皿5の側部に連結すると共に、水皿5の後部は回動軸19に支持させている。
【0015】また、ASWはその接点の開閉により水皿5の前記水平閉塞位置と傾斜開放位置を検出するための接触式の水皿位置検出スイッチである。この水皿位置検出スイッチASWは前記駆動カム17の第1及び第2のアーム17A及び17Bが当接する位置関係にあり、減速モータ10の正転により駆動カム17が図中反時計回りに回転すると、水皿5が前記傾斜開放位置となったところで図3の如く前記第2のアーム17Bが水皿位置検出スイッチASWに当接し、それによって水皿位置検出スイッチASWの接点は閉じて復動側に切換反転される。
【0016】また、減速モータ10の逆転により駆動カム17が図中時計回りに回転すると、水皿5が前記水平閉塞位置となったところで図2の如く前記第1のアーム17Aが水皿位置検出スイッチASWに当接し、それによって水皿位置検出スイッチASWの接点は開いて傾動側に切換反転される。
【0017】以上は製氷機Iの製氷部側に設けられた構成部品であるが、製氷機Iの機械室側には図4に示す如き冷却装置Rの圧縮機21、補助凝縮器41及び凝縮器42等が設けられる。次に、図4の冷媒回路図を用いて冷却装置R内の冷媒循環について説明すると、圧縮機21から吐出された高温高圧のガス冷媒は、補助凝縮器41に流入して放熱した後、一旦圧縮機21に戻り、再び吐出されて三方管43に至る。三方管43の一方の出口から出た冷媒は凝縮器42にて空冷されて凝縮し、受液器44及び乾燥器45を経て減圧装置としての膨張弁46に至る。
【0018】この膨張弁46にて絞られた冷媒は、前記蒸発パイプ2に流入して蒸発し、冷却器1から吸熱することによりそれを冷却する。そして、この蒸発パイプ2を出た冷媒はアキュムレータ47を経て圧縮機21に帰還する。また、三方弁43の他方の出口から膨張弁46の出口側にはホットガス電磁弁23が介設されたホットガス管48が接続されており、ホットガス電磁弁23が開いた状態で圧縮機21から吐出された高温高圧のガス冷媒(ホットガス)が蒸発パイプ2に直接供給される構成とされている。
【0019】次に、図1において、121は製氷機Iの本体5内に配線されたAC電源線であり、122はデータの授受を行うための信号線である。AC電源線121と信号線122には製氷機Iのコントロールボックス20が接続されると共に、圧縮機21の駆動基板123、循環ポンプ9と減速モータ10の電源基板124及びホットガス電磁弁23、給水電磁弁12の電源基板126はAC電源線121に接続される。
【0020】また、信号線122には前記冷却器1の温度を検出するチップ状のETセンサ26、前記凝縮器42の出口温度(凝縮器42の温度)を検出するチップ状のCTセンサ31、前記水タンク6内の水温を検出するチップ状のWTセンサ(温度センサ)51及び外気温度を検出するチップ状のATセンサ52と、前記駆動基板123、電源基板124、126にそれぞれ取り付けられたチップ状のスイッチング素子128・・がそれぞれコネクタを介して接続される。尚、電源基板124、126にはスイッチング素子128を一つ示しているが、実際には循環ポンプ9、減速モータ10、ホットガス電磁弁23、給水電磁弁12に対してそれぞれ設けられる。
【0021】特に、減速モータ10に対してはその正転・逆転を切り換えるためのスイッチング素子128も設けられている。尚、図示しないが凝縮器冷却用のファン22も同様に電源基板とスイッチング素子を介してAC電源線121、信号線122に接続されている。
【0022】前記コントロールボックス20の構成を図5に示す。コントロールボックス20にはコントローラ(基板)136が設けられている。このコントローラ136は、CPU(マイクロコンピュータ)131、記憶手段としてのメモリ132、I/Oインターフェース133及び送受信手段としてのバスI/Oインターフェース134などから構成されている。また、コントロールボックス20には液晶表示パネルから構成された表示器137と、入力手段(キーボード、マウスなど)としてのスイッチ138と、切換手段としての切換器139などが設けられており、前記表示器137とスイッチ138はI/Oインターフェース133に接続されて図示しない操作パネルに配設されている。
【0023】尚、このI/Oインターフェース133には前記水位スイッチWLSW及び水皿位置検出スイッチASWが接続されると共に、図示しない貯氷庫内の所定の満氷量を検出したときに接点を閉じる貯氷スイッチBSWが接続される(図1)。
【0024】また、前記バスI/Oインターフェース134は前記切換器139を介して信号線122に接続され、信号線122を介して前記各センサ26、31、51、52やスイッチング素子128・・・とデータの授受を行う。切換器139には通信線142を介して外部のラップトップパソコンP(設定手段)などが接続可能とされている。切換器139は常にはバスI/Oインターフェース134と信号線122を接続しているが、パソコンPが接続された場合には、バスI/Oインターフェース134(即ちコントロールボックス20)を信号線122から切り離し、パソコンPを信号線122に接続する。
【0025】尚、コントローラ136には前記温度センサ26、31、51、52やスイッチング素子128、パソコンPとデータ通信を行うための所定の通信プロトコルや後述する各センサ26、31、51、52やスイッチング素子128をサーチして識別するためのソフトウエアなどが設定されている。パソコンPにも前記各センサ26、31、51、52やスイッチング素子128やコントローラ136とデータ通信を行うための所定の通信プロトコルや後述する各センサ26、31、51、52やスイッチング素子128をサーチして識別するためのソフトウエアなどが設定されているものとする。
【0026】次ぎに、前記ETセンサ26、CTセンサ31、WTセンサ51、ATセンサ52の構成を図6に示す。尚、各センサ26、31、51、52は同一の構成であるので以下はWTセンサ51について述べる。WTセンサ51は、センサ側制御手段としてのCPU143と、記憶手段としてのメモリ144と、送受信手段としてのI/Oインターフェース146と、A/D変換器147と、このA/D変換器147に接続された温度検出素子としてのセンサ部148と、蓄電素子としてのコンデンサ149と、整流素子としてのダイオード151などから構成されている。
【0027】この場合、コンデンサ149はダイオード151の出力側に接続され、このダイオード151とコンデンサ149との接続点に各素子が接続されている。信号線122には例えば+5Vの電位(高電位)が印加されており、データはこの高電位から例えば0Vの低電位に下がるパルスにて構成される。
【0028】そして、WTセンサ51が信号線122に接続されると、データを構成する高電位と低電位のパルス信号が高電位となっている間はそのまま各素子に給電が成され、コンデンサ149にも充電される。そして、低電位となっている間はコンデンサ149から放電され、各素子の電源が賄われる構成とされている。
【0029】尚、WTセンサ51にはVcc(DC+5V)電源端子145も設けられ、ダイオード151とコンデンサ149との接続点に接続されており、WTセンサ51は、このVcc電源端子145を電源線に接続すれば、各素子は電源線からの給電によっても動作することができるように構成されている。即ち、その場合にはコンデンサ149に充電すること無く、各素子は動作するようになるので、検査時などのWTセンサ51を迅速に動作させたい場合に利便性が向上する。
【0030】また、CPU143はセンサ部148が検出する温度データをA/D変換器147を介して取り込み、一旦メモり144に書き込む。そして、I/Oインターフェース146により、信号線122を介してコントローラ136からポーリングされると、メモリ144に書き込まれた温度データをI/Oインターフェース146により信号線122を介してコントローラ136に送信する。
【0031】ここで、メモリ144にはWTセンサ51自体のIDコードやセンサである旨の識別データ、各設定値データ及びコントローラ136との間のデータ通信を行うためのプロトコルなどが記憶されている。また、WTセンサ51において故障が生じている場合には当該故障データもメモリ144に書き込まれ、コントローラ136に送信される。
【0032】一方、前記スイッチング素子128の構成を図7に示す。スイッチング素子128は、スイッチング素子側制御手段としてのCPU158と、記憶手段としてのメモリ159と、送受信手段としてのI/Oインターフェース161と、ドライバとしてのI/Oインターフェース162と、このI/Oインターフェース162に接続されたスイッチング手段としてのトランジスタ163と、蓄電素子としてのコンデンサ164と、整流素子としてのダイオード166などから構成されている。
【0033】この場合、コンデンサ164はダイオード166の出力側に接続され、このダイオード166とコンデンサ164との接続点に各素子が接続されている。スイッチング素子128が信号線122に接続されると、前述の如くデータを構成する高電位と低電位のパルス信号が高電位となっている間はそのまま各素子に給電が成され、コンデンサ164にも充電される。そして、低電位となっている間はコンデンサ164から放電され、各素子の電源が賄われる構成とされている。
【0034】尚、スイッチング素子128にも図7に破線で示す如く、ダイオード166とコンデンサ164との接続点に接続されたVcc(DC+5V)電源端子155を設け、このVcc電源端子155を電源線に接続すれば、スイッチング素子128の各素子は電源線からの給電によっても動作することができるようになる。即ち、その場合にはコンデンサ164に充電すること無く、各素子は動作するようになるので、検査時などのスイッチング素子128を迅速に動作させたい場合に利便性が向上する。
【0035】また、CPU158はI/Oインターフェース161により、信号線122を介してコントローラ136からON/OFFデータが送信されると、このON/OFFデータに基づき、I/Oインターフェース162によりトランジスタ163をON/OFFする。
【0036】ここで、メモリ159にはスイッチング素子128自体のIDコードやスイッチング素子である旨の識別データ及びコントローラ136との間のデータ通信を行うためのプロトコルなどが記憶されている。また、スイッチング素子128において故障が生じている場合には当該データもメモリ159に書き込まれ、コントローラ136に送信される。
【0037】係るスイッチング素子128は各駆動基板123、電源基板124、26上において図8の如く配線されてスイッチングユニット168を構成する。即ち、169はフォトダイオード169Aとフォトトライアック169Bから成るフォトカプラであり、171は抵抗、172は整流素子としてのダイオード、174は蓄電素子としてのコンデンサである。
【0038】この場合、コンデンサ174はダイオード172の出力側に接続され、このダイオード172とコンデンサ174との接続点とスイッチング素子128のトランジスタ163のコレクタ端子(図7にS2で示す)間に抵抗171とフォトダイオード169Aが直列に接続される。また、スイッチング素子128の端子S1(図7)はダイオード172の手前に接続される。そして、フォトトライアック169BはAC電源線121と圧縮機21、循環ポンプ9、減速モータ10、ホットガス電磁弁23、給水電磁弁12間にそれぞれ介設される。
【0039】ダイオード172が信号線122に接続されると、データを構成する高電位と低電位のパルス信号が高電位となっている間はそのまま抵抗171を介してフォトダイオード169Aに給電が成され、コンデンサ174にも充電される。そして、低電位となっている間はコンデンサ174から放電されて、フォトダイオード169Aの電源を賄う構成とされている。
【0040】尚、同様にダイオード172とコンデンサ174の接続点にVcc電源端子160を接続し、このVcc電源端子160を電源線に接続すれば、フォトダイオード169Aは電源線からの給電によっても動作することができるようになる。即ち、その場合にはコンデンサ174に充電すること無く、各素子は動作するようになるので、検査時などに迅速に動作させたい場合に利便性が向上する。
【0041】以上の構成で、動作を説明する。先ず、最初にパソコンPは切換器139に接続されていないものとし、製氷機Iの生産時の動作を説明する。各センサ26、31、51、52やスイッチング素子128・・が信号線122に接続されたものとすると、コントローラ136(のCPU131)は先ず信号線122への各素子(センサ26、31、51、52、スイッチング素子128・・)の接続状況をサーチする。
【0042】この場合、コントローラ136は全てのセンサ26、31、51、52、スイッチング素子128・・にID要求を行い、これに応えて全てのセンサ26、31、51、52、スイッチング素子128・・は自らのIDコードなどをコントローラ136に返答する。コントローラ136は返答されたIDコードなどに基づき、信号線122にETセンサ26、CTセンサ31、WTセンサ51及びATセンサ52の各センサが接続され、圧縮機21用のスイッチング素子128、循環ポンプ9用のスイッチング素子128、減速モータ10用のスイッチング素子128、128、ホットガス電磁弁23用のスイッチング素子128、給水電磁弁12用のスイッチング素子128が接続されていることを認識する。
【0043】コントローラ136は認識されたセンサ26、31、51、52とスイッチング素子128・・の接続状況はメモリ132に保有すると共に、以後はこのIDコードを用いて各素子に対してデータを送信することになる。
【0044】そして、係る認識結果に基づき、コントローラ136は表示器137に各センサ及びスイッチング素子の接続状況を表示する。尚、何れかのセンサ或いはスイッチング素子が信号線122から取り外された場合には、コントローラ136はそれに対応する表示を消去する。また、逆にセンサ或いはスイッチング素子が追加された場合には、コントローラ136はそれに対応する表示を追加するものである。
【0045】即ち、係る構成によれば、信号線122に各センサやスイッチング素子を接続するだけでそれらは動作すると共に、コントローラ136はそれらを認識するので、所謂プラグイン制御を達成でき、配線作業性が著しく向上する。
【0046】次ぎに、製氷機Iの検査時の作業を説明する。即ち、検査ではパソコンPを切換器139に接続する。このとき前述の如くコントローラ136は信号線122から切り離される。この状態で、パソコンPは製氷機Iの製氷行程を開始する。
【0047】この製氷行程では後述するように圧縮機21に対応するスイッチング素子128にONデータが送信され、圧縮機21が起動される。圧縮機21から吐出された冷媒は前述の如く補助凝縮器41及び凝縮器42にて凝縮液化され、膨張弁46にて絞られた後、蒸発パイプ2に供給され、そこで蒸発して冷却器1を冷却する。また、循環ポンプ9に対応するスイッチング素子128にもONデータが送信され、循環ポンプ9を運転して水タンク6内の製氷用水を噴水孔から各製氷室1Aに循環させる。
【0048】また、パソコンPは後述する動作でWTセンサ51が出力する温度データを取り込んで水タンク6内の製氷用水の温度を監視する。蒸発パイプ2からの冷却作用によって冷却器1は低温となるため、各製氷室1Aに循環される製氷用水の温度も徐々に低下して行く。そして、製氷用水の温度が0℃(氷点)に達すると、そこからは潜熱が奪われるようになるため、一定期間製氷用水の温度変化は無くなる。
【0049】これによって、WTセンサ51が出力する温度データにも一定期間変化が無くなる。パソコンPは、その時点におけるWTセンサ51の温度データが0℃(氷点)の温度データ(0℃(氷点)を意味する温度データ)ではない場合、当該出力値と0℃(氷点)の温度データとの偏差を算出し、信号線122を介してオフセット値をWTセンサ51に送信して補正指示を行う。
【0050】WTセンサ51のCPU143は係る補正指示を受信すると、上記オフセット値に基づいてそのときの出力値を0℃(氷点)の温度データに修正し、それをメモリ144に記憶する。これによって、WTセンサ51は実際に製氷用水の温度が0℃(氷点)となっているときに、0℃(氷点)の温度データを出力するようになる。
【0051】次ぎに、製氷機Iの据え付け後の実際の制御動作を説明する。尚、このときパソコンPは外されている。また、以下の各行程においてコントローラ136のCPU131は各センサ26、31、51、52に所定の周期でポーリングを行う。このポーリングは前述のIDコードに基づいて行われる。
【0052】センサ26、31、51、52のCPU143はこのポーリングに応えて温度データをコントローラ136に送信する。コントローラ136のCPU131は受け取った温度データを一旦メモり132に書き込み、ON/OFFデータを駆動基板123のスイッチング素子128のIDコードと共に信号線122に送信する。
【0053】駆動基板123のスイッチング素子128のCPU158は自らのIDコードのON/OFFデータを受信すると、それに基づいて前述の如くトランジスタ163をON/OFFする。このトランジスタ163のON/OFFにより、フォトダイオード169AがON(発光)/OFF(消灯)し、それによって、フォトトライアック169BがON/OFFされ、これによって、圧縮機21が起動/停止される。
【0054】また、コントローラ136のCPU131は、ON/OFFデータを電源基板124、126のスイッチング素子128のIDコードと共に信号線122に送信し、循環ポンプ9や減速モータ10、ホットガス電磁弁23や給水電磁弁12の動作を制御する。
【0055】そして、コントローラ136は先ず製氷機Iの製氷行程を実行する。この製氷行程では圧縮機21から吐出された冷媒は前述の如く補助凝縮器41及び凝縮器42にて凝縮液化され、膨張弁46にて絞られた後、蒸発パイプ2に供給され、そこで蒸発して冷却器1を冷却する。また、コントローラ136は、給水電磁弁12により給水しつつ、循環ポンプ9を運転して水タンク6内の水を噴水孔から各製氷室1Aに循環させる。
【0056】その後、コントローラ136は水位スイッチWLSWが閉じたか否か判断し、水タンク6内に所定量の水が給水され、水位スイッチWLSWが所定の満水位を検出して閉じたら給水電磁弁12を閉じて給水を停止する。
【0057】また、コントローラ136はWTセンサ51が出力する温度データに基づいて水タンク6内の製氷用水の温度を取り込み、製氷用水の温度が氷点である0℃となったか否か判断する。そして、WTセンサ51が出力する製氷用水の水温が0℃に達したら、コントローラ136は、その機能として有する時限手段としての製氷タイマの積算を始め、製氷運転を開始する。
【0058】尚、この製氷タイマによる製氷時間は、製氷室1Aに所定容量(孔の寸法により決定される)の氷が生成される値にテストで予め設定して置く。
【0059】そして、製氷タイマの積算が終了(カウント・アップ)したら、コントローラ136は凝縮器冷却用のファン22及び循環ポンプ9を停止させる。次に、減速モータ10を正転させ、水皿5の傾動を開始すると共に、ホットガス電磁弁23を開いて蒸発パイプ2に前記高温高圧ガス冷媒(ホットガス)を循環し、冷却器1を加熱して製氷室1Aに凍結した氷の離氷行程に移行する。
【0060】この離氷行程では水皿5が図3に示す如き所定の傾斜開放位置(全開)まで傾動すると、駆動カム17の第2のアーム17Bが水皿位置検出スイッチASWに当接して復動側に反転させるので、コントローラ136は減速モータ10を停止させて水皿5の傾動を停止させる。水皿5が傾斜開放位置となると、水タンク6内の製氷用水は水タンク6直下に位置する図示しない排水部に排水される。そして、ETセンサ26が出力する温度データを取り込み、取り込んだ冷却器1の温度が例えば+9℃等の離氷完了温度より高くなったか否か判断し、高くなっていれば減速モータ10を逆転させ、水皿5を上方に復動させて行く。
【0061】係る復動により水皿5が図2に示す如き所定の水平閉塞位置(全閉)まで復帰すると、駆動カム17の第1のアーム17Aが水皿位置検出スイッチASWに当接して傾動側に反転させるので、コントローラ136はホットガス電磁弁23を閉じると共に、減速モータ10を停止させて水皿5の復動を停止させる。そして、コントローラ136は圧縮機21を運転しつつ再び前記製氷行程に移行する。
【0062】尚、前記離氷行程の間コントローラ136は貯氷スイッチBSWが閉じているか否か判断し、図示しない貯氷庫内に所定量の氷が貯えられている場合は圧縮機21の運転を停止して貯氷行程に移行する。そして、その後貯氷庫内の氷が減少して貯氷スイッチBSWが閉じるまでその状態を維持し、貯氷スイッチBSWが閉じたら、前記製氷行程を実行する。
【0063】また、上記実施例では検査時にパソコンPによってWTセンサ51の0℃設定を行ったが、それに限らず、製氷行程中にコントローラ136によって逐次0℃設定を行う構成としても良い。
【0064】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、温度センサからの出力に基づいて製氷用水の温度降下を監視し、当該製氷用水の温度変化が無くなったところの温度センサの出力値を氷点として設定するようにしているので、実際に製氷用水の温度が氷点となったところから製氷機の製氷運転を開始させることができるようになる。これにより、温度センサの特性に個体差がある場合にも、生成される氷の大きさを均一化することが可能となるものである。
【0065】特に、請求項2の発明によれば、温度センサ側で温度データの補正が行われるようになるので、温度データを受け取る側でデータの換算などを行う必要が無くなり、制御動作の簡素化を実現できるようになるものである。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成10年12月2日(1998.12.2)
【代理人】 【識別番号】100098361
【弁理士】
【氏名又は名称】雨笠 敬
【公開番号】 特開2000−171132(P2000−171132A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平10−342982