| 【発明の名称】 |
冷蔵庫用自動製氷機 |
| 【発明者】 |
【氏名】川端 知宏
【氏名】野村 雅人
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| 【要約】 |
【課題】冷蔵庫用自動製氷機において、製氷皿の着脱作業を容易にし、かつ、離氷作動時における製氷皿の脱落を防止するとともに、離氷作動時には製氷皿の着脱を実行不可能とすること。
【解決手段】製氷皿1を反転させて製氷皿を変形させて離氷する冷蔵庫用自動製氷機において、製氷皿1の一端の出力軸受機構30を、製氷皿1を水平とした状態で製氷皿を上下方向に移動させることにより着脱可能とするよう構成し、出力軸受機構30の周囲に、製氷皿1が水平以外の傾斜状態では、製氷皿1の着脱を阻止するカバー部材11を設け、製氷皿1の他端の支持軸受機構8を、製氷皿1を水平とした状態で製氷皿を上下方向に移動させることにより着脱可能とするよう構成し、出力軸受機構8の周囲に、製氷皿1が水平以外の傾斜状態では、製氷皿1の着脱を阻止するカバー部材8bを設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 製氷皿と、製氷皿と一体的に設けられた支持軸と、支持軸を中心として製氷皿を回動させるアクチュエータと、製氷皿が反転した離氷時に製氷皿の回動を規制することにより製氷皿を変形させて離氷するストッパ手段と、アクチュエータ出力軸と支持軸との間で回動力を伝達させる出力軸受機構と、を備え、前記出力軸受機構が、製氷皿をアクチュエータ出力軸に対して着脱可能に構成されている冷蔵庫用自動製氷機において、前記出力軸受機構を、製氷皿を水平とした状態で製氷皿を上下方向に移動させることにより着脱可能とするよう構成し、前記出力軸受機構の周囲に、製氷皿が水平以外の傾斜状態では、製氷皿の着脱を阻止する阻止部材を設けたことを特徴とする冷蔵庫用自動製氷機。 【請求項2】 前記出力軸受機構が、アクチュエータ出力軸の先端部と支持軸とのいずれか一方に形成されて回動に伴って向きを変える係合面を有した雄軸と、この雄軸の係合面と回動方向で係合可能に前記アクチュエータ出力軸の先端部と支持軸とのいずれか他方に形成され、かつ雄軸に対して上下方向に移動して着脱可能に形成された雌溝とで構成され、前記阻止部材は、上部に形成された上面開口部を除いて、係合状態の前記アクチュエータ出力軸および支持軸のうちで雌溝が形成されている方の軸を囲むU字形状のカバー部材により構成されていることを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫用自動製氷機。 【請求項3】 前記カバー部材の上面開口部の両端部に、支持軸の雌溝または雄軸を、アクチュエータ出力軸の雄軸または雌溝に案内する案内部が形成されていることを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫用自動製氷機。 【請求項4】 前記製氷皿のアクチュエータ出力軸と着脱されるのとは反対側の端部に設けられた支持軸と製氷機の壁との間に設けられて、製氷皿を回動可能に支持するとともに製氷皿を着脱可能に支持する支持軸受機構も、前記出力軸受機構と同様に、製氷皿を水平とした状態で製氷皿を上下方向に移動させることにより着脱可能に構成され、前記支持軸受機構の周囲に、製氷皿が水平以外の傾斜状態では、製氷皿の着脱を阻止するU字形状の阻止部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3記載の冷蔵庫用自動製氷機。 【請求項5】 前記支持軸受機構が、壁に回動可能に支持された回動軸の先端部と支持軸とのいずれか一方に形成されて回動に伴って向きを変える係合面を有した雄軸と、この雄軸の係合面と回動方向で係合可能に前記回動軸と支持軸とのいずれか他方に形成され、かつ雄軸に対して上下方向に移動して着脱可能に形成された雌軸とで構成され、前記阻止部材は、上部に形成された上面開口部を除いて、係合状態の回動軸と支持軸とのうちで雌溝が形成されている方の軸を囲むカバー部材により構成されていることを特徴とする請求項4記載の冷蔵庫用自動製氷機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、主に家庭用冷蔵庫の製氷室に設置される冷蔵庫用自動製氷機の技術分野に属する。 【0002】 【従来の技術】従来、自動的に製氷皿に注水して製氷されたら自動的に離氷させることを繰り返す冷蔵庫用自動製氷機が、例えば、実行昭54−17139号公報などにより公知である。このような自動製氷機では、繰り返し製氷を行っていくと水に含まれていた不純物が製氷皿に徐々に付着し、長期間使用すると製氷皿が汚れてくるが、製氷皿は固定されているため取り外し洗浄ができないという問題があった。 【0003】そこで、このような問題を解決するために、製氷皿を着脱可能とした冷蔵庫用自動製氷機として、例えば、特開平5−306858号公報に記載のものが知られている。この従来出典には、図13に示すように、中央部に支持軸102,102を有する製氷皿101と、支持軸102,102を中心として製氷皿101を回動させる駆動装置103と、駆動装置103と支持軸102,102とを回動伝達可能かつ着脱可能につなぐ軸受け装置104と、製氷皿101反転時にその回動を規制させることにより製氷皿101を変形させて離氷するためのストッパ105とを備え、前記軸受け装置104は、駆動装置103の回転動力を支持軸102,102に伝達可能な軸受け板106と、軸受け板106を軸方向に可動させるためのコイルスプリング107と、製氷皿101の支持軸102,102に取り付けられたピン108と係合する係合溝109とから構成されたものが記載されている。すなわち、この従来例では、コイルスプリング107の付勢力により軸受け板106に形成された係合溝109と支持軸102,102側のピン108とを係合状態に維持させることにより製氷皿101を駆動装置103からの回動トルクを伝達可能な状態に支持装着する共に、コイルスプリング107の付勢力に抗して軸受け板106を軸方向に移動させることにより、係合溝109に対するピン108の係合状態を解除させ、これにより製氷皿101の取り外し洗浄を可能としたものであった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の冷蔵庫用自動製氷機にあっては、製氷皿101をコイルスプリング107の付勢力に抗して軸方向に移動させることによって取り外す構造であり、通常は軸受け板106に形成された係合溝109と支持軸102,102側のピン108とをコイルスプリング107の付勢力で係合状態に維持させることにより製氷皿101を駆動装置からの回動伝達可能な状態に支持装着させた構造であったため、以下に列挙するような解決すべき課題があった。 (1) 製氷皿101の着脱操作においては、係合溝109とピン108との位置合わせと軸方向移動を伴った係合操作が必要であるため、見づらい位置でのこのような作業を行うのが難しい。 (2) 離氷のために駆動装置103の回動トルクとストッパ105によって製氷皿101を変形させる際に、その回動トルクが軸方向に作用してコイルスプリング107を変形させ、これにより係合溝109に対するピン108の係合状態が解除されて製氷皿101が脱落するおそれがある。そして、このように製氷皿101が脱落しこれを放置すると、製氷皿101に注水すべき水が製氷皿101の真下に配置された貯氷容器内にこぼれてしまうことになる。 (3) 駆動装置103が離氷作動に入った段階においても、製氷皿101の取り外しが可能であるため、離氷作動中にこれを知らずに製氷皿101を取り外してしまうと、製氷皿101に注水すべき水がこぼれるおそれがあるとともに、制御プログラムの内容によっては制御に不具合を生じさせるおそれがある。 【0005】本発明は上述の従来の問題に着目してなされたもので、冷蔵庫用自動製氷機において、製氷皿の着脱作業を容易にし、かつ、離氷作動時における製氷皿の脱落を防止でき、さらに、離氷作動時には製氷皿の着脱を実行不可能として、離氷作動時に製氷皿を取り外すことで水がこぼれたり制御に不具合が生じたりすることを防止することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するため、請求項1記載の発明では、製氷皿と、製氷皿と一体的に設けられた支持軸と、支持軸を中心として製氷皿を回動させるアクチュエータと、製氷皿が反転した離氷時に製氷皿の回動を規制することにより製氷皿を変形させて離氷するストッパ手段と、アクチュエータ出力軸と支持軸との間で回動力を伝達させる出力軸受機構と、を備え、前記出力軸受機構が、製氷皿をアクチュエータ出力軸に対して着脱可能に構成されている冷蔵庫用自動製氷機において、前記出力軸受機構を、製氷皿を水平とした状態で製氷皿を上下方向に移動させることにより着脱可能とするよう構成し、前記出力軸受機構の周囲に、製氷皿が水平以外の傾斜状態では、製氷皿の着脱を阻止する阻止部材を設けたことを特徴とする。なお、請求項2に記載のように、請求項1記載の冷蔵庫用自動製氷機において、前記出力軸受機構を、アクチュエータ出力軸の先端部と支持軸とのいずれか一方に形成されて回動に伴って向きを変える係合面を有した雄軸と、この雄軸の係合面と回動方向で係合可能に前記アクチュエータ出力軸の先端部と支持軸とのいずれか他方に形成され、かつ雄軸に対して上下方向に移動して着脱可能に形成された雌溝とで構成し、前記阻止部材を、上部に形成された上面開口部を除いて、係合状態の前記アクチュエータ出力軸および支持軸のうちで雌溝が形成されている方の軸を囲むU字形状のカバー部材により構成するのが好ましい。また、請求項3に記載のように、請求項2記載の冷蔵庫用自動製氷機において、前記カバー部材の上面開口部の両端部に、支持軸の雌溝または雄軸を、アクチュエータ出力軸の雄軸または雌溝に案内する案内部を形成するのが好ましい。また、請求項4に記載のように、請求項1ないし3記載の冷蔵庫用自動製氷機において、前記製氷皿のアクチュエータ出力軸と着脱されるのとは反対側の端部に設けられた支持軸と製氷機の壁との間に設けられて、製氷皿を回動可能に支持するとともに製氷皿を着脱可能に支持する支持軸受機構も、前記出力軸受機構と同様に、製氷皿を水平とした状態で製氷皿を上下方向に移動させることにより着脱可能に構成し、前記支持軸受機構の周囲に、製氷皿が水平以外の傾斜状態では、製氷皿の着脱を阻止するU字形状の阻止部材を設けることが好ましい。また、請求項5に記載のように、請求項4記載の冷蔵庫用自動製氷機において、前記支持軸受機構を、壁に回動可能に支持された回動軸の先端部と支持軸とのいずれか一方に形成されて回動に伴って向きを変える係合面を有した雄軸と、この雄軸の係合面と回動方向で係合可能に前記回動軸と支持軸とのいずれか他方に形成され、かつ雄軸に対して上下方向に移動して上下方向に移動して着脱可能に形成された雌軸とで構成し、前記阻止部材を、上部に形成された上面開口部を除いて、係合状態の回動軸と支持軸とのうちで雌溝が形成されている方の軸を囲むカバー部材により構成するのが好ましい。 【0007】 【発明の実施の形態】(実施の形態1)実施の形態1の冷蔵庫用自動製氷機は請求項1ないし5記載の発明に対応している。まず、構成を説明する。図1は実施の形態1の冷蔵庫用自動製氷機を示す平面図、図2は実施の形態1の冷蔵庫用自動製氷機を示す分解斜視図、図3は実施の形態1の冷蔵庫用自動製氷機における出力軸受機構の拡大分解斜視図、図4は実施の形態1の支持軸受機構の拡大分解斜視図、図5は実施の形態1の冷蔵庫用自動製氷機における要部拡大断面図で(イ)は製氷状態(ロ)は離氷状態を示す図、図6は実施の形態1の冷蔵庫用自動製氷機における製氷状態(イ)および離氷状態(ロ)を示す要部拡大断面図である。 【0008】図1,2において、1は製氷皿、2はモータアクチュエータ、3はアクチュエータ出力軸、4,5は支持軸、6は軸支壁、7はストッパ軸(ストッパ手段)、9は自動製氷コントローラ、10はハーネス、30は出力軸受機構、8は支持軸受機構である。 【0009】前記製氷皿1は、離氷後の原点位置復帰状態で皿凹部に注水し、これを冷却して氷を製造する皿で、外力を加えることで変形し外力を解除することにより元の状態に復帰可能な可撓性材料により形成されている。そして、長手方向両端部において幅方向中央に支持軸4および支持軸5が一体的に形成されている。さらに、支持軸5は、アクチュエータ出力軸3に対して出力軸受機構30を介して回動力を伝達可能であるとともに着脱可能に支持され、一方、支持軸4は、軸支壁6に回動自在に支持された回動軸8aに支持軸受機構8を介して一体的に回動可能であるとともに着脱可能に支持されている。 【0010】前記出力軸受機構30について説明する。前記支持軸5には、図3および図5に示すように断面略逆U字形状の雌溝5aが形成され、この雌溝5aは、製氷皿1を水平に向けた時に図示のように開口部分を下方に向けるように形成されている。一方、前記アクチュエータ出力軸3の先端部には、略縦長方形断面の雄軸3cを有し、この雄軸3cの外側面には、互いに平行な係合面3a,3bが形成されており、この雄軸3cに対し、雌溝5aを上方から被せるようにして支持軸5をアクチュエータ出力軸3と係合させて、アクチュエータ出力軸3の回動力を支持軸5に伝達可能に構成され、かつ、アクチュエータ出力軸3に対して支持軸5を上方に移動させて両者の係合を解除可能に構成されている。 【0011】そして、前記アクチュエータ出力軸3を突出させたモータアクチュエータ2のケース2aには、図5に示すように、係合状態の支持軸5に対して、上面を除いて外周面に沿ってカバーする断面略U字状に形成されたカバー部材11が一体に突出形成されている。このカバー部材11は、製氷皿1を水平にした時のみ図5(イ)に示すようにアクチュエータ出力軸3に対して支持軸5を矢印方向に移動させて着脱可能とするものである。また、上面開口部11bの左右には、支持軸5の雌溝5aをアクチュエータ出力軸3の雄軸3cに対して係合するよう案内する断面逆ハの字状の案内部11aが形成されている。 【0012】次に、支持軸受機構8について説明する。この支持軸受機構8は、上記出力軸受機構30と同様の構成であるので簡単に説明すると、製氷機に設けられた軸支壁6に対し回動自在に支持された回動軸8aと、回動軸8aの先端に設けられた雄軸80と、支持軸4の先端部に形成された雌溝4aと、軸支壁6に設けられたカバー部材8bとで構成されている。なお、雄軸80には、左右平行な係合面8c,8dが形成され、また、カバー部材8bの上面開口部8fの左右には断面逆ハ時状の案内部8eが形成されている。 【0013】図1,2に戻り、前記ストッパ軸7は、離氷タイミングにおいて製氷皿1を反転させた時に、製氷皿1の回動を支持軸4が設けられている側の端部において規制させることにより製氷皿1を捩って離氷するための手段であり、軸支壁6から突出する状態で設けられている。 【0014】前記モータアクチュエータ2は、内部構造については図示を省略したがボックス型のケース2a内に収納されたモータと、モータ軸に設けられた入力ギヤからアクチュエータ出力軸3に設けられた出力ギヤまで多段階にてギヤ噛合させた歯車減速機構とを備え、製氷皿1をモータの駆動により回動させる。 【0015】また、製氷皿1の捩りは、図6に示すように、アクチュエータ出力軸3側が170°まで回動するのに対し、アクチュエータ出力軸3と反対側に設定されたストッパ軸7が135°の位置で支持軸4側の回動を規制することで角度差35°の捩り角が与えられる。尚、製氷皿1の真下位置には、図外の貯氷容器が配置されている。 【0016】図1,2に戻り、前記自動製氷コントローラ9は、マイコンと入力回路とドライバを有し、モータアクチュエータ2に対し、ハーネス10を介して接続され、図外のモータの駆動制御を行なう。この自動製氷コントローラ9には、時間条件や温度条件等により決められる離氷タイミング判定に基づき製氷皿1を図6において時計回り方向に回動させる指令をモータに出力し、アクチュエータ出力軸3が170°回動した時点で製氷皿1を反時計回りに回動させて原点位置に復帰させる制御ソフトを備えている。 【0017】次に、作用効果を説明する。 [製氷時]まず、原点位置復帰状態、すなわち、図6(イ)に示すように、製氷皿1の水平状態において、各皿凹部内に注水し、これを冷却して氷を製造する。 【0018】そして、この原点位置復帰状態においては、製氷皿1が水平となっており、この時、出力軸受機構30にあっては、図5の(イ)に示すように、アクチュエータ出力軸3の雄軸3cならびに支持軸5の雌溝5aが垂直状態となっている。また、支持軸受機構8においても同様に雄軸80と雌溝4aとが垂直状態となっている。したがって、支持軸4,5は、それぞれ雄軸80,3cに対して上方に移動できるから、製氷皿1を上方に持ち上げるだけで容易に取り外すことができ、製氷皿1の洗浄を行うことができる。 【0019】また、製氷皿1を取り付ける場合、図5(イ)に示すように、製氷皿1の支持軸5(4)をカバー部材11(8b)の上面開口部11b(8f)から垂直に落とし込むことより、支持軸5(4)が断面逆ハ時状に形成された案内部11a(8e)にそれぞれ案内されてカバー部材11(8b)に装着されると同時に、支持軸5(4)の雌溝5a(4a)とアクチュエータ出力軸3の雄軸3c(雄軸80)とが係合し、これにより、製氷皿1が回動自在に軸支されるとともに、アクチュエータ出力軸3の回動トルクが製氷皿1の支持軸5に対し伝達可能な状態となる。 【0020】[離氷時]次に、自動製氷コントローラ9では、製氷皿1に注水してからの時間条件や温度条件等により決められた離氷タイミング判定に基づき、製氷皿1を図6(イ)の水平製氷状態から、時計回りに170°だけ回動させる指令をケース2a内に備えた図外のモータに出力し、これにより、図6(ロ)の実線で示すように、まずアクチュエータ出力軸3および製氷皿1が135°回動した時点で、製氷皿1における支持軸4側端部の一方の幅方向端部がストッパ軸7に当接して支持軸4側端部の回動が規制された状態となり、この状態からアクチュエータ出力軸3をさらに時計方向に35°回動することで、図6(ロ)の点線で示すように、製氷皿1におけるアクチュエータ出力軸3側端部のみをさらに35°(水平な製氷状態からは170°)時計方向に回動させ、これにより、製氷皿1が実線と点線で示すように、軸方向両端部相互間において35°捩られた捩りきり離氷状態となる。 【0021】そして、この捩りきり離氷状態から、アクチュエータ出力軸3を反時計方向に逆回動させていくと、製氷皿1の捩り状態が徐々に解除されていき、35°逆回動した時点で捩り状態が完全に解除され、少なくともこの時点で製氷皿1から離氷された氷が、その真下位置に配置された図外の貯氷容器内に落下収容され、製氷皿1は、その後、図6(イ)の水平な原点位置まで戻される。以後は、以上の製氷、離氷が繰り返される。 【0022】ところで、上述のような離氷作動が開始されると、図5(ロ)に示すように、アクチュエータ出力軸3および支持軸5が回動するとともに、回動軸8aおよび支持軸4が回動する。このように、原点位置から少しでも回動されて、アクチュエータ出力軸3の雄溝3cおよび支持軸5の雌溝5aが垂直状態から傾くとともに、単体側の雄軸80および雌溝4aが垂直状態から傾くと、各支持軸5,4は係合面3a,3bに沿って移動することがカバー部材11,8により規制され、したがって、製氷皿1を取り外すことができなくなる。 【0023】以上説明したように、この実施の形態1の冷蔵庫用自動製氷機にあっては、製氷皿1が水平状態である時には、製氷皿1を垂直方向に移動させるだけで着脱が可能であるため、見づらい位置であっても着脱作業が容易である。特に、カバー部材8b,11の上面開口部8f,11bの左右に逆ハ字状の案内部8e,11aを形成しており、支持軸4,5を、それぞれ雄軸80,3cの方向に導き易くなっているから、見づらい位置であっても製氷皿1の装着をさらに容易に行うことができるようになる。そして、製氷皿1が水平状態から回動された離氷作動時においては、支持軸4,5を回動軸8およびアクチュエータ出力軸3から外すことができず、製氷皿1の脱却ができなくなるため、離氷作動時に、回動トルクが製氷皿1を取り外す方向に作用したとしても製氷皿1が脱落することがないとともに、離氷作動時に誤って製氷皿1を取り外そうとしても取り外すことができないものであり、製氷皿1に注水すべき水が貯氷容器内にこぼれることを防止できるとともに、自動製氷コントローラ9の制御に不具合が生じることも防止できる。 【0024】(実施の形態2)実施の形態2の冷蔵庫用自動製氷機は、支持軸受機構8および出力軸受機構30における雄雌の関係を実施の形態1とは逆にした例である。なお、その他の構成は実施の形態1と同様であるため同様の構成部分には同一の符号を付してその説明を省略し、相違点についてのみ説明する。 【0025】図7は実施の形態2の冷蔵庫用自動製氷機を示す平面図、図8は実施の形態1の冷蔵庫用自動製氷機を示す分解斜視図、図9は実施の形態2の冷蔵庫用自動製氷機における製氷皿のアクチュエータ出力軸側支持部の要部拡大分解斜視図、図10は実施の形態2の冷蔵庫用自動製氷機における製氷皿の回動軸側支持部の要部拡大分解斜視図、図11は実施の形態2の冷蔵庫用自動製氷機における要部拡大断面図で(イ)は製氷状態(ロ)は離氷状態を示す図である。 【0026】支持軸4,5は、それぞれ全体が雄軸として形成されており、それぞれに係合面41,42,51,52が形成されている。そして、出力軸受機構30にあっては、アクチュエータ出力軸3に、原点位置の状態で上方が開口された断面略U字状の雌溝31が形成されている。そして、カバー部材11は、断面略逆Ω形状に形成され、上面開口部11bの左右の案内部11aは、支持軸5を雌溝31に案内するように形成されている。また、支持軸受機構8にあっては、回動軸8aに、断面略U字状の雌溝81が形成され、また、カバー部材8bは、上面開口部8fの左右に、支持軸4を雌溝81に案内する断面逆ハ字状の案内部8eが形成されている。 【0027】この実施の形態2にあっても、製氷皿1が水平な状態では、図11(イ)に示すように、支持軸5(4)を雌溝31(81)に対して上下に移動でき、したがって、製氷皿1を上下に移動させるだけで着脱できる。また、製氷皿1を回動させた離氷時にあっては、図11(ロ)に示すように、カバー部材11(8b)により支持軸5(4)を雌溝31(81)に沿って移動させることができず、着脱できない。よって、実施の形態1と同様の効果が得られる。 【0028】(他の実施の形態)実施の形態1,2では、出力軸受機構30と支持軸受機構8の両方に、製氷皿1を水平とした時のみ着脱を可能とする構成を適用した例を示したが、例えば、図12に示すように、支持軸受機構8を軸方向の嵌め合い構造を適用してもよい。この場合、支持軸受機構8にあっては、軸方向で嵌合させる操作が必要となり、この点で、実施の形態1,2よりは操作性の点で劣ることになるが、従来技術よりは操作性が改善されるものであり、また、離氷時において、回動トルクが軸方向に作用しても、出力軸受機構30において脱落が阻止されることから、製氷皿1が脱落することがないし、誤って製氷皿を取り外そうとしても取り外すことができないものであるから、所期の効果は得ることができる。実施の形態1,2では、雄軸を断面略長方形に形成して係合面を平行に形成した例を示したが、この雄軸と雌軸とは、上下方向に相対移動可能であり、かつ回動トルクを伝達可能な係合面を有していれば良いから、これらの形状は、実施の形態1,2に示したものに限定されるものではなく、例えば、断面三角形状など他の形状であってもよい。実施の形態1,2では、ストッパ手段を、製氷皿1が当接してその回動を停止させるストッパ軸7で構成させる例を示したが、支持軸5の回動を停止させる構造のものであっても良い。実施の形態1,2では、ストッパ手段を構成するストッパ軸7を一個所のみ設けた例を示したが、2個所に設けても良い。実施の形態1,2では、カバー部材8,11をアクチュエータのケース2aや軸支壁6と一体に形成した例を示したが、これらとは別部材で構成させるようにしても良い。 【0029】 【発明の効果】請求項1ないし5記載の発明にあっては、製氷皿の一端とアクチュエータ出力軸との結合部分である出力軸受機構を、製氷皿を水平とした状態で製氷皿を上下方向に移動させることにより着脱可能とし、出力軸受機構の周囲に、製氷皿が水平以外の傾斜状態では、製氷皿の着脱を阻止する阻止部材を設けた構成としたため、製氷皿のアクチュエータ出力軸に対する着脱作業が製氷皿を上下に移動させる作業となり、着脱作用が容易となるという効果を奏する。また、製氷皿を回動させた離氷時には、アクチュエータ出力軸から製氷皿を取り外すことができず、離氷作動時にこれを知らずに誤って製氷皿を取り外して、注水すべき水がこぼれたり、コントローラの制御に不具合が生じることがないという効果が得られるとともに、離氷作動時にアクチュエータの回動トルクが、製氷皿を取り外す方向に作用したとしても製氷皿が外れることがなく、これによっても注水すべき水がこぼれたり制御に不具合が生じたりすることを防止できるという効果を奏する。請求項2記載の発明にあっては、出力軸受機構において、雄軸と雌溝との係合構造を用い、また、カバー部材を、U字形状に形成した構成としたため、単純な構成により、上記効果を得ることができるという効果を奏する。請求項3記載の発明にあっては、カバー部材の上面開口部の両端部に案内部を形成したため、雄軸と雌溝との係合が容易となり、製氷皿の装着作業がさらに容易となるという効果を奏する。請求項4記載の発明にあっては、製氷皿のアクチュエータ出力軸とは反対側の支持を行う支持軸受機構においても、出力軸受機構と同様の製氷皿を水平とした状態で製氷皿を上下方向に移動させることにより着脱可能とする構造を採用するとともに、阻止部材を設けた構成としたため、製氷皿を上下に移動させるだけの操作で製氷皿を装置から取り外すことができ、着脱作用がいっそう容易となるという効果を奏する。また、製氷皿を回動させた離氷時には、製氷皿を両端で取り外すことができず、上述のような、離氷作動時に誤って製氷皿を取り外したり、回動トルクにより脱落する不具合を、より確実に防止できるようになるという効果を奏する。請求項5記載の発明にあっては、支持軸受機構において、雄軸と雌溝との係合構造を用い、また、カバー部材を、U字形状に形成した構成としたため、単純な構成により、上記請求項4記載の発明の効果を得ることができるという効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004765 【氏名又は名称】カルソニック株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月14日(1998.9.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100105153 【弁理士】 【氏名又は名称】朝倉 悟 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−88412(P2000−88412A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月31日(2000.3.31) |
| 【出願番号】 |
特願平10−260269 |
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