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【発明の名称】 冷媒充填装置
【発明者】 【氏名】高橋 秀基

【要約】 【課題】電源を必要とする電気ヒータ式加熱器を用いず冷媒ボンベを加熱し、冷媒充填作業を行える冷媒充填装置を提供する。

【解決手段】高圧サービスポート2と凝縮器3との間に、三方弁11を設け、高圧サービスポート2と三方弁11に、それぞれチャージホース10a,10bの一端を接続する。冷媒ボンベ7の筐体には、加熱器18が螺旋状に巻き付けられ、チャージホース10a,10bの他端は、加熱器18にそれぞれ接続されている。冷媒充填時、三方弁11により、冷媒回路の高圧サービスポート2と三方弁11との直通路を閉鎖し、圧縮機1から吐出される高温の冷媒ガスが、高圧サービスポート2、チャージホース10aを介して加熱器18に送られる。従って、冷媒ボンベ7の温度低下を抑制し、冷媒を蒸発させて冷媒ボンベ7の内圧低下を抑制し、冷媒ボンベ7より低圧サービスポート6を介して冷媒回路に冷媒を充填する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷媒ボンベより冷熱機器の冷媒回路内に冷媒を充填するための冷媒充填装置において、前記冷媒回路中に設けられた三方弁と、前記冷媒回路内に設けられた圧縮機より下流の位置と前記三方弁とにそれぞれ一端が接続される1対のチャージホースと、前記1対のチャージホースの他端のそれぞれと接続され、前記冷媒ボンベに外装される加熱器と、を有し、冷媒充填時に、前記三方弁によって前記圧縮機より下流の位置と三方弁との直通路を閉じ、前記圧縮機から吐出され高温の冷媒ガスを前記チャージホースを介して前記加熱器内に流通させ、この冷媒ガスにより前記冷媒ボンベを加熱して冷媒を充填することを特徴とする冷媒充填装置。
【請求項2】 冷媒ボンベより冷熱機器の冷媒回路内に冷媒を充填するための冷媒充填装置において、前記冷媒回路中に設けられた三方弁と、前記冷媒回路内に設けられた圧縮機より下流の位置と前記三方弁とにそれぞれ一端が接続される1対のチャージホースと、前記冷媒ボンベに内装された加熱器であって、前記1対のチャージホースの他端のそれぞれと接続される加熱器と、を有し、冷媒充填時に、前記三方弁によって前記圧縮機より下流の位置と三方弁との直通路を閉じ、前記圧縮機から吐出され高温の冷媒ガスを前記チャージホースを介して前記加熱器内に流通させ、この冷媒ガスにより前記冷媒ボンベを加熱して冷媒を充填することを特徴とする冷媒充填装置。
【請求項3】 請求項1に記載の冷媒充填装置において、前記加熱器は、前記冷媒ボンベの外壁に螺旋状に装着された熱伝導性を有する配管からなることを特徴とする冷媒充填装置。
【請求項4】 請求項2に記載の冷媒充填装置において、前記加熱器は、前記冷媒ボンベ内部に螺旋状に装着された熱伝導性を有する配管からなることを特徴とする冷媒充填装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷媒充填装置、特に電気ヒータ式加熱器等を用いることなく冷媒ボンベを加熱して冷媒を充填させる冷媒充填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4には、従来の冷熱機器の冷媒回路に冷媒を充填する装置構成の概要が示されている。一般的な冷熱機器の冷媒回路では、冷媒ガスは圧縮機1において圧縮され、高圧ガスとされ、高圧サービスポート2を介して凝縮器3に送られる。そして、凝縮器3において、冷媒高圧ガスは冷やされ、液体化された冷媒にされる。液体化された冷媒は圧力が高いため、膨脹弁4にて圧力を低下させて、蒸発器5に送ることにより、低温度で蒸発し、冷却または冷凍作用を行うことができる。そして、蒸発器5から吐出された冷媒ガスは、アキュムレータ9を介して再度圧縮機1に送られる。このように冷媒を冷媒回路内に循環させることによって、冷却・冷凍作用を行っている。
【0003】従来、上述の冷媒回路に冷媒ガスを充填する場合には、蒸発器5とアキュムレータ9との間の配管内に設けられている低圧サービスポート6に冷媒ボンベ7を接続し、冷媒ボンベ7よりガス状態で冷媒を充填する。その際、冷媒ボンベ7の内部の冷媒の蒸発に伴い、冷媒ボンベ7内の温度が下がると共に、内圧も低下してしまう。そして、最終的には冷媒ボンベ7の内圧と冷媒回路の低圧圧力とがバランスしてしまい、冷媒充填ができなくなってしまう。
【0004】特に、冬場では外気温度が低いため、更に冷媒ボンベ7の内圧と冷媒回路の圧力との圧力バランスが早々に生じてしまう。そこで、上記圧力バランスを抑制するために、電気ヒータ式加熱器8を冷媒ボンベ7に巻き付け、冷媒ボンベ7の筐体の外壁から加熱して、冷媒ボンベ7内の冷媒ガスを蒸発させ、冷媒ボンベ7内の圧力を高めることによって、冷媒充填を促進させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した冷媒充填装置では、電気ヒータ式加熱器8を用いるため、電源が必須である。しかしながら、冷媒充填作業は、主に屋外作業であるため、電源確保が難しいという問題があった。
【0006】また、上述の電気ヒータ式加熱器8は、持ち運びの際に嵩張るという難点があった。
【0007】本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、電気ヒータ式加熱器を用いることなく簡易的な装置で冷熱機器の冷媒回路に冷媒を充填する冷媒充填装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するために、本発明にかかる冷媒充填装置は、以下の特徴を有する。
【0009】(1)冷媒ボンベより冷熱機器の冷媒回路内に冷媒を充填するための冷媒充填装置において、前記冷媒回路中に設けられた三方弁と、前記冷媒回路内に設けられた圧縮機より下流の位置と前記三方弁とにそれぞれ一端が接続される1対のチャージホースと、前記1対のチャージホースの他端のそれぞれと接続され、前記冷媒ボンベに外装される加熱器と、を有し、冷媒充填時に、前記三方弁によって前記圧縮機より下流の位置と三方弁との直通路を閉じ、前記圧縮機から吐出され高温の冷媒ガスを前記チャージホースを介して前記加熱器内に流通させ、この冷媒ガスにより前記冷媒ボンベを加熱して冷媒を充填する。
【0010】圧縮機より吐出される高温の冷媒ガスを、チャージホースを介して加熱器内に流通させることにより、冷媒ボンベが加熱される。これにより、冷媒ボンベ内の冷媒が蒸発して、冷媒ボンベ内圧が上昇する。従って、冷媒ボンベ内圧が上昇し続けるため、冷媒回路内圧と圧力バランスすることなく、冷媒を充填することができる。
【0011】更に、電気ヒータ式加熱器のように電源を必要としないので、屋外作業でも容易に効率的に冷媒の充填作業を行うことができる。
【0012】(2)冷媒ボンベより冷熱機器の冷媒回路内に冷媒を充填するための冷媒充填装置において、前記冷媒回路中に設けられた三方弁と、前記冷媒回路内に設けられた圧縮機より下流の位置と前記三方弁とにそれぞれ一端が接続される1対のチャージホースと、前記冷媒ボンベに内装された加熱器であって、前記1対のチャージホースの他端のそれぞれと接続される加熱器と、を有し、冷媒充填時に、前記三方弁によって前記圧縮機より下流の位置と三方弁との直通路を閉じ、前記圧縮機から吐出され高温の冷媒ガスを前記チャージホースを介して前記加熱器内に流通させ、この冷媒ガスにより前記冷媒ボンベを加熱して冷媒を充填する。
【0013】上記(1)では、冷媒ボンベ筐体を通じて冷媒を加熱していますが、上記(2)の構成であれば、冷媒ボンベ内部を直接加熱するため、冷媒を加熱する時間を短縮化することができる。また、上記(1)と同様の作用および効果も有する。
【0014】(3)上記(1)に記載の冷媒充填装置において、前記加熱器は、前記冷媒ボンベの外壁に螺旋状に装着された熱伝導性を有する配管からなる。
(4)上記(2)に記載の冷媒充填装置において、前記加熱器は、前記冷媒ボンベ内部に螺旋状に装着された熱伝導性を有する配管からなる。
【0015】従って、上記(3)および(4)の構成によれば、熱伝導性を有する配管を螺旋状に冷媒ボンベに外装または内装しているので、圧縮機から吐出された高温の冷媒ガスにより効率的に冷媒ボンベおよび冷媒を加熱することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図を用いて説明する。なお、上述した従来の冷熱機器の冷媒回路および冷媒充填装置の構成と同様の構成要素には、同一の符号を付しその説明を省略する。
【0017】実施の形態1.本実施の形態の冷媒充填装置は、図1に示すような構成になっている。すなわち、高圧サービスポート2と凝縮器3との間の配管には、三方弁11が設けられ、高圧サービスポート2と三方弁11には、それぞれチャージホース10a,10bの一端が接続されている。また、冷媒ボンベ7の筐体には、加熱器18が螺旋状に巻き付けられている。この加熱器18は、熱伝導性を有する配管からなり、加熱器18の両端には、図2に示すように接続口13a,13bが設けられている。そして、チャージホース10a,10bの他端は、加熱器18の接続口13a,13bにそれぞれ接続されている。
【0018】冷媒充填作業を行う場合には、まず三方弁11によって、冷媒回路の高圧サービスポート2と三方弁11との直通路を閉鎖する。これにより、圧縮機1から吐出される高温の冷媒ガスは、高圧サービスポート2からチャージホース10aを介して加熱器18に送られる。送られてきた高温の冷媒ガスによって、冷媒ボンベ7の温度低下を抑制すると共に、冷媒ボンベ7内の冷媒を蒸発させて冷媒ボンベ7の内圧低下を抑制することができる。これにより、冷媒ボンベ7の内圧と冷熱機器の冷媒回路の圧力がバランスすることがないので、冷媒ボンベ7より低圧サービスポート6を介して冷媒回路に冷媒が効率的に充填することができる。
【0019】加熱器18を通過した冷媒ガスは、チャージホース10b、三方弁11を介して凝縮器3に送られ、膨脹弁4、蒸発器5、アキュムレータ9を経て圧縮機1へ送られ、再度高圧サービスポート2を介して加熱器18に送られ、上述した冷媒充填装置および冷媒回路内を循環することとなる。
【0020】本実施の形態には、従来の電気ヒータ式加熱器の場合には必須であった電源が不要であるため、冷媒充填作業性が向上する。
【0021】実施の形態2.上述の実施の形態1の冷媒充填装置の加熱器が冷媒ボンベに外装されているのに対して、本実施の形態の冷媒充填装置は、冷媒ボンベ内に加熱器が設けられている。
【0022】すなわち、図3に示すように、冷媒ボンベ12の内部には、熱伝導性を有する配管からなる加熱器28が螺旋状に装着され、加熱器28の両端には、接続口13a,13bが設けられている。そして、チャージホース10a,10bの他端は、加熱器28の接続口13a,13bにそれぞれ接続されている。
【0023】なお、実施の形態1の冷媒充填装置の構成と同様の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0024】従って、本実施の形態の冷媒装置によれば、加熱器28が冷媒ボンベ12内に設けられているので、冷媒を直接加熱することができる。このため、実施の形態1の構成に比べ、冷媒を短時間でガス状態にすることができるため、冷媒充填作業が短時間でかつ効率化される。更に、内部から加熱しているので、冷媒ボンベ28内の冷媒を使い切ることができるため、冷媒ガス代が大幅に削減される。また、本実施の形態の場合には、チャージホース10a,10bのみを携帯すれば、冷媒充填作業が行えるため、携帯性が著しく向上する。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る冷媒充填装置によれば、充填する冷媒を利用して冷媒ボンベを加熱するため、従来のように冷媒ボンベを加熱する電気ヒータ式加熱器用の電源が不要となり、作業性が向上する。
【0026】また、冷媒ボンベ内に加熱器を装着した場合には、直接冷媒を加熱できるので、冷媒充填作業効率が向上すると共に、作業時に携帯する装置を簡略化することができ、作業者の負荷を軽減することができる。
【出願人】 【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
【出願日】 平成11年5月31日(1999.5.31)
【代理人】 【識別番号】100075258
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
【公開番号】 特開2000−346503(P2000−346503A)
【公開日】 平成12年12月15日(2000.12.15)
【出願番号】 特願平11−151551