| 【発明の名称】 |
冷凍装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 博志
|
| 【要約】 |
【課題】アキュムレータからの油戻りの効率を向上させる。
【解決手段】アキュムレータ2の底部と圧縮機1吸引側の圧縮機吸込み配管4とを連通する油戻し配管3と、圧縮機1の吐出側とアキュムレータ2の吸引側とを連通するホットガス配管10とが設けられている。ホットガス配管10は、圧縮機1からのホットガスにより油戻し配管10を加温する熱交換部12を近接して配置される。油戻し配管3には、戻り油の温度を検出する戻り油温度検出部14と、戻り油の流入を制御するための電磁弁5が設けられている。ホットガス配管10には、ホットガスの流入を制御するための電磁弁11が設けられている。前記戻り油温度検出部14は、検出した油温が油吸引可能設定温度以下になると電磁弁11を開にし、一方検出した油温が油吸引可能設定温度より高い場合には電磁弁11を閉にするように制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器、冷媒と相溶性のある油を貯留するアキュムレータを順次接続してなる冷媒回路を有する冷凍装置において、前記アキュムレータの底部と前記圧縮機の吸引側とを連通する油戻し配管と、前記圧縮機の吐出側と前記アキュムレータの吸引側とを連通し、前記圧縮機からの吐出ガスにより前記油戻し配管を加温可能に近接配置されたホットガス配管と、前記油戻し配管に設けられ戻り油の温度を検出する戻り油温度検出部と、前記ホットガス配管に設けられた電磁弁と、前記戻り油温度検出部により検出された温度が油吸引可能設定温度以下になると前記電磁弁を開にし、前記戻し油温度検出部により検出された温度が前記油吸引可能設定温度より高い場合には前記電磁弁を閉にするように制御する電磁弁開閉制御部と、を有することを特徴とする冷凍装置。 【請求項2】 圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器、冷媒と相溶性のある油を貯留するアキュムレータを順次接続してなる冷媒回路を有する冷凍装置において、前記アキュムレータの底部と前記圧縮機の吸引側とを連通する油戻し配管と、前記圧縮機の吐出側と前記アキュムレータの吸引側とを連通し、前記圧縮機からの吐出ガスにより前記油戻し配管を加温可能に近接配置されたホットガス配管と、前記油戻し配管に設けられ戻り油の温度を検出する戻り油温度検出部と、前記ホットガス配管に設けられた電磁弁と、前記電磁弁を周期的に所定時間開閉するように制御する電磁弁制御部と、を有することを特徴とする冷凍装置。 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の冷凍装置において、更に、前記油戻し配管には、配管内を開閉する油戻し弁が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は冷凍装置、特にアキュムレータに溜まった冷媒用油を効率良く回収すると共に、冷凍装置の除霜運転中にアキュムレータに溜まる冷媒液量を抑え、除霜終了後の再運転時に液冷媒が圧縮機に吸い込まれることを防止する冷凍装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図6には、従来の冷凍装置における冷媒回路の装置構成の概要が示されている。一般的な冷凍装置器の冷媒回路では、冷媒ガスは圧縮機1において圧縮され、高圧ガスとされ、凝縮器17に送られる。そして、凝縮器17において、冷媒高圧ガスは冷やされ、液体化された冷媒にされる。液体化された冷媒は圧力が高いため、膨脹弁18にて圧力を低下させて、蒸発器19に送ることにより、低温度で蒸発し、冷却または冷凍作用を行うことができる。そして、蒸発器19から吐出された冷媒ガスは、アキュムレータ2を介して再度圧縮機1に送られる。このように冷媒を冷媒回路内に循環させることによって、冷却・冷凍作用を行っている。 【0003】通常、冷媒としてフロンが用いられている。そして、冷媒は、一般に冷媒と相溶性のある油と共に冷媒回路内を循環している。圧縮機1から冷媒と共に吐出された油は、冷媒と共に冷媒回路を巡り、蒸発器19を経て、アキュムレータ2に溜まる。アキュムレータ2に貯留された冷媒入り油から、冷媒ガスのみメタルオリフィス7を介して圧縮機吸込み配管4に戻され、アキュムレータ2内には、主に循環用の油が溜まる。 【0004】従来、アキュムレータ2に溜まった油8を圧縮機1に戻すために、図5に示すような構成が設けられている。すなわち、油濃度の最も濃いアキュムレータ2の底部と圧縮機1吸引側の圧縮機吸込み配管4とを連通する油戻し配管3が設けられ、圧縮機吸込み配管4と油戻し配管3との合流部には接続口9が設けられている。また、油戻し配管3には、ストレーナ6と、配管内を自動開閉するための電磁弁5が設けられている。 【0005】そして、油を圧縮機1に戻す場合には、圧縮機1の運転に連動させて電磁弁5を開く。このとき、接続口9における圧力と、油戻し配管3およびアキュムレータ2の内圧に差が生じ、アキュムレータ2に溜まった油8が圧縮機1に返油される。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接続口9における差圧は、圧縮機1に吸い込まれる冷媒のガススピードによって異なる。すなわち、圧縮機1の吸込圧力が高い場合には、冷媒の比体積が小さく、圧縮機1に吸い込まれる冷媒量が大きくなるため、ガススピードが早くなり、差圧が大きくなるため、アキュムレータ2内の油の返油効率が促進される。一方、圧縮機1の吸込圧力が低い場合には、冷媒の比体積が大きく、圧縮機1に吸い込まれる冷媒量が小さくなるため、ガススピードは遅くなる。その結果、アキュムレータ2内の油の返油効率が低下する。また、圧縮機1が容量制御運転を行った場合も、圧縮機1に吸い込まれる冷媒量が少ないため、上記同様にガススピードが低下する。このため、接続口9の差圧が小さくなり、油8の戻り量が減少してしまう。 【0007】また、油の戻り量は、油8の粘度によっても左右される。冷凍装置による冷却がすすむと、蒸発器における冷媒の蒸発温度が低下し、低圧になる。かかる場合、蒸発器からアキュムレータ2、圧縮機1の吸引側にかけての低圧部の温度も低下する。このため、この低圧部内の油の温度も低下する。油は、一般的に油温が低下すると粘度が高くなり流動性が悪くなるという性質を有する。従って、上記のように低圧になると、油8の流動性が悪くなり、戻り量が減少してしまうという問題があった。 【0008】更に、ホットガスデフロスト方式の冷凍装置の場合、除霜中に冷凍装置内で生じた液冷媒を全てアキュムレータ2に溜め、メタルオリフィス7を介して少量ずつ圧縮機1に吸い込ませていた。ここで、ホットガスデフロスト方式とは、圧縮機吐出ガス(すなわち、ホットガス)を冷凍装置内に流し、霜を溶かす方式をいう。しかし、アキュムレータ2に溜まった液冷媒の量が多すぎると、除霜後に圧縮機1を再起動させると、多量の液冷媒が圧縮機1に吸い込まれてしまう。かかる場合、圧縮機の内部部品を損傷するおそれがある。 【0009】本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、アキュムレータからの油戻りの効率を向上させると共に、除霜中にアキュムレータに溜まる冷媒液量を抑え、除霜終了後の再運転時の圧縮機液戻りを防止することを特徴とする冷凍装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するために、本発明にかかる冷凍装置は、以下の特徴を有する。 【0011】(1)圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器、冷媒と相溶性のある油を貯留するアキュムレータを順次接続してなる冷媒回路を有する冷凍装置において、前記アキュムレータの底部と前記圧縮機の吸引側とを連通する油戻し配管と、前記圧縮機の吐出側と前記アキュムレータの吸引側とを連通し、前記圧縮機からの吐出ガスにより前記油戻し配管を加温可能に近接配置されたホットガス配管と、前記油戻し配管に設けられ戻り油の温度を検出する戻り油温度検出部と、前記ホットガス配管に設けられた電磁弁と、前記戻り油温度検出部により検出された温度が油吸引可能設定温度以下になると前記電磁弁を開にし、前記戻し油温度検出部により検出された温度が前記油吸引可能設定温度より高い場合には前記電磁弁を閉にするように制御する電磁弁開閉制御部と、を有する冷凍装置である。 【0012】圧縮機から吐出される冷媒のホットガスを用いて、油戻し配管を加温するため、油温が上昇し、油の粘度が下がり油の流動性が増して、返油効率が向上する。更に、ホットガスを常時ホットガス配管に流すと、冷凍装置の能力が低下してしまうが、油戻り配管内の油温度によってホットガスの流入を電磁弁により制御することにより、冷凍装置の能力を低下させることなく、効率よく返油を行うことができる。 【0013】(2)圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器、冷媒と相溶性のある油を貯留するアキュムレータを順次接続してなる冷媒回路を有する冷凍装置において、前記アキュムレータの底部と前記圧縮機の吸引側とを連通する油戻し配管と、前記圧縮機の吐出側と前記アキュムレータの吸引側とを連通し、前記圧縮機からの吐出ガスにより前記油戻し配管を加温可能に近接配置されたホットガス配管と、前記油戻し配管に設けられ戻り油の温度を検出する戻り油温度検出部と、前記ホットガス配管に設けられた電磁弁と、前記電磁弁を周期的に所定時間開閉するように制御する電磁弁制御部と、を有する冷凍装置である。 【0014】上記同様、圧縮機から吐出される冷媒のホットガスを用いて、油戻し配管を加温するため、油温が上昇し、油の粘度が下がり油の流動性が増して、返油効率が向上する。更に、ホットガスを常時ホットガス配管に流すと、冷凍装置の能力が低下しまうが、周期的に所定時間ホットガスを流入するように電磁弁を制御することによって、冷凍装置の能力を低下させることなく、効率よく返油を行うことができる。 【0015】(3)上記(1)または(2)に記載の冷凍装置において、更に、前記油戻し配管には、配管内を開閉する油戻し弁が設けられている冷凍装置である。 【0016】冷凍装置の運転に応じて、油戻し弁を開にすることにより返油作業を行うことができる。従って、更に冷凍装置の能力が低下することなく圧縮機への返油を行うことができる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図を用いて説明する。なお、上述した従来の冷凍装置および返油構成と同様の構成要素には、同一の符号を付しその説明を省略する。 【0018】実施の形態1.図1に示すように、本実施の形態の冷凍装置には、アキュムレータ2の底部と圧縮機1吸引側の圧縮機吸込み配管4とを連通する油戻し配管3と、圧縮機1の吐出側とアキュムレータ2の吸引側とを連通するホットガス配管10と、が設けられている。ホットガス配管10は、圧縮機1からの吐出ガス(いわゆるホットガス)により油戻し配管10を加温可能なように部分的に近接して配置されている。この近接部分が、熱交換部12である。また、油戻し配管3には、戻り油の温度を検出する戻り油温度検出部14と、戻り油の流入を制御するための電磁弁5が設けられている。また、ホットガス配管10には、ホットガスの流入を制御するための電磁弁11が設けられている。更に、前記戻り油温度検出部14は、検出した油温が油吸引可能設定温度以下になると電磁弁11を開にし、一方検出した油温が油吸引可能設定温度より高い場合には電磁弁11を閉にするように制御する電磁弁開閉制御部としても機能する。ここで、油吸引可能設定温度(以下「設定温度」という)とは、油8が油戻り配管3内で適度な流動性を有する粘度になる温度をいう。 【0019】次に、本実施の形態の冷凍装置の返油動作について、図1および図2を用いて説明する。圧縮機1を運転すると(S100)、アキュムレータ2に溜まった油8を圧縮機1に返油するために電磁弁5を開ける(S101)。これにより、アキュムレータ2より返油される。 【0020】ここで、圧縮機1の吸引圧力が低下すると、油戻り配管3および油8の温度が低下し、油8の粘度が増大し、返油効率が下がる。油温度が、戻り油温度検出部14に予め油に応じて設定された設定温度に以下になった場合には(S102)、電磁弁11を開けて(S104)、ホットガス配管10に圧縮機1から吐出されたホットガスを流す。ホットガスは、熱交換部12で油8と熱交換をした後、絞り13を経て、アキュムレータ入口配管へ流れる。ここでは、油温度を直接測定したが、油戻し配管3の表面温度を測定して、油温度を間接的に計測してもよい。 【0021】なお、電磁弁11を常時開状態にしておくと、蒸発器への冷媒循環量の低下、冷却能力の低下を招くため、電磁弁11の開閉を以下のように制御する。 【0022】すなわち、油温度または油戻し配管3表面温度が、設定温度以下になった場合には(S102)、上述のように電磁弁11を開にし(S104)、設定温度まで温度が上昇した場合には(S105)、電磁弁11を閉じる(S108)。また、冷却負荷が少なくなると、圧縮機1は冷媒循環量を減少させて容量制御運転を行う。容量制御運転中は、接続口9の差圧が小さくなり、油8の戻り量が減少する。そこで、圧縮機1が容量制御運転を行う場合には(S103)、電磁弁11を開け(S104)、圧縮機1が容量制御運転からフルロード運転に復帰すると(S106)、電磁弁11を閉じる(S108)。これにより、圧縮機の運転方式に関係なく、返油作業を円滑に行うことができる。 【0023】本実施の形態の冷凍装置によれば、油戻り低下の要因である油粘度の上昇を抑制し、油の流動性を確保することができる。また、一般に、返油動作時には、油戻し配管3内の圧力が低下し、圧縮機吸込み配管4との差圧が低下する。しかし、本実施の形態の冷凍装置であれば、返油中の油8を加温することにより、油8に含まれている冷媒が蒸発して冷媒ガスとなる。この冷媒ガスにより、油戻し配管3内の圧力が上昇し、圧縮機吸込み配管4(低圧)との差圧の低下を抑制できるので、返油動作を効率的に行うことができる。 【0024】更に、本実施の形態の冷凍装置は、上述したホットガスデフロスト方式の冷凍装置に用いる場合には、除霜運転中に生じた液冷媒は、全てアキュムレータ2に溜まる。そこで、除霜運転中、電磁弁11を開き、ホットガス配管10に圧縮機1から吐出されたホットガスを流す。このホットガスは、熱交換部12で油と熱交換した後、絞り13を経て、アキュムレータ2の入口配管に流れ、アキュムレータ2に溜まっている液冷媒と熱交換する。その結果、液冷媒は蒸発して冷媒ガスとして、圧縮機1に戻る。 【0025】これにより、除霜中にアキュムレータに多量の液冷媒が溜まることを防止することができる。従って、除霜終了後の圧縮機再起動時に、液冷媒が圧縮機に吸い込まれることがないので、圧縮機に損傷を与えるおそれのある液圧縮を回避することができる。 【0026】実施の形態2.上記実施の形態1では、油温により電磁弁11の開閉を行っていたが、本実施の形態では、図3に示すように、電磁弁制御部としてタイマー15,16を設け、電磁弁11の開閉を周期的にタイマーによって制御することとした。なお、上記実施の形態1の構成と同一の構成には同一の符号を付しその説明を省略する。 【0027】本実施の形態の冷凍装置には、図3に示すように、電磁弁5に連動するタイマー15と、電磁弁11に連動するタイマー16が設けられている。 【0028】次に、本実施の形態の冷凍装置の返油動作について図3および図4を用いて説明する。圧縮機1を運転すると(S110)、アキュムレータ2に溜まった油8を圧縮機1に返油するために電磁弁5を開ける(S111)。電磁弁5の開に連動してタイマー15が、カウントを開始し(S112)、所定時間経過後に電磁弁11を開けるように接点出力をする(S113)。電磁弁11が開くと(S115)、タイマー16がカウントを開始し(S116)、所定時間後に電磁弁11を閉じる接点出力を出す(S117)。電磁弁11が閉じると(S119)、再度タイマー15はカウントを開始し所定時間経過後に電磁弁11を開ける(S113,S115)。この一連の動作を繰り返して、圧縮機連続運転中、電磁弁11を周期的に一定時間開くように制御する。これにより、周期的に圧縮機から吐出されたホットガスにより油が加温され、返油効率が向上する。 【0029】また、冷却負荷が少なくなると、圧縮機1は冷媒循環量を減少させて容量制御運転を行う。容量制御運転中は、接続口9の差圧が小さくなり、油8の戻り量が減少する。そこで、圧縮機1が容量制御運転を行う場合には(S114)、電磁弁11を開け(S115)、圧縮機1が容量制御運転からフルロード運転に復帰すると(S118)、電磁弁11を閉じる(S119)。これにより、圧縮機の運転方式に関係なく、返油作業を円滑に行うことができる。 【0030】 【発明の効果】以上のように、本発明に係る冷凍装置によれば、アキュムレータに溜まった油を円滑に圧縮機側に戻すことができる。更に、除霜運転中にアキュムレータに溜まる液冷媒を、圧縮機から吐出されるホットガスで熱交換して冷媒ガスとして圧縮機に戻すことができるので、除霜終了後に圧縮機を再起動した際に、圧縮機に液冷媒が吸い込まれることを防止できる。従って、圧縮機内の部品を損傷させるおそれのある液圧縮を防止することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000236056 【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年6月2日(1999.6.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075258 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−346502(P2000−346502A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月15日(2000.12.15) |
| 【出願番号】 |
特願平11−155176 |
|