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【発明の名称】 冷凍サイクル用四方弁
【発明者】 【氏名】森 守彦

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】天蓋(1)と底蓋(2)を気密的に閉鎖した弁本体と、この弁本体に第1導管口(3)、第2導管口(4)、第3導管口(5)および第4導管口(6)を開口し、回転体(7)の一面にシール部(11)を設けた回転体(7)を弁本体に内蔵し、かつ空調機が稼働中は弁本体内の冷媒は高温高圧になる冷媒の流れにおいて、支軸(13)を中心に回転体(7)を正逆方向に所定角度回動させる回動駆動装置(30)を備えた冷凍サイクル用四方弁において、図1に示す支軸(13)を中心に天蓋(1)、スプリング(9)、回転体(7)および支持板(8)を調整棒(10)を介して挟持し、大気圧において、スプリング(9)の付勢により支持板(8)と回転体(7)に設けた突起(16)が当接し、かつ天蓋(1)とシール部(11)間に所定の隙間が生じるよう調整し、空調機の稼働中は、高温高圧冷媒がスプリング(9)の付勢に抗し図5に示すA面積に加圧し天蓋(1)とシール部(11)を密着させることを特徴とする冷凍サイクル用四方弁。
【請求項2】図1に示す回転体(7)の連通路(17)の冷媒の入口側にのみシール部(11)を設けたことを特徴とする冷凍サイクル用四方弁。
【請求項3】図1に示す冷暖房時の高温高圧冷媒が回転体(7)の連通路(17)の断面積に加圧しないことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル用四方弁。
【請求項4】連通管(18)と第4導管口(6)を回動自在に可撓管(19)で連結したことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル用四方弁。
【請求項5】弁本体とマフラーとを兼ねたことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル用四方弁。
【発明の詳細な説明】【0001】この発明は、冷凍サイクル特にヒートポンプ形空調機の冷房、暖房の切換に用いる冷凍サイクル用四方弁に関するものである。
〔産業上の利用分野〕
【0002】〔従来の技術〕この発明は、冷凍サイクル特にヒートポンプ形空調機の冷房、暖房の切り換えに用いる冷凍サイクル用四方弁に関するものであり、この冷凍サイクル用四方弁の重要な機能として、上記空調機の稼働中、高温高圧冷媒(以下高圧ガス)から低温低圧冷媒(以下低圧ガス)へ、駆動体(冷房、暖房の切換弁体)と弁座間を通しての冷媒漏れを防ぐことであり、また冷房、暖房の切換え操作が行なわれたとき、圧縮機の停止から所定時間内に切換動作が完了することである。
【0003】従来の技術では、上記の高圧ガスから低圧ガスへの冷媒漏れを、駆動体の平面視全面積に高圧ガスが加圧されることによって防いでいる。
【0004】圧縮機が停止して、圧力バランスを圧縮機内の機械部分あるいは膨張弁(毛細管)を通して行う機構となっており圧力バランスが成されないまま冷房、暖房の切換動作が行なわれている。
【0005】上記により冷房、暖房の切換にパイロットバルブを使用することになり、この構成が大型化、コスト高となっている。
【0006】〔発明が解決しようとする課題〕パイロットバルブを割愛して小形化、低コスト化を実現する事であり、このために、従来の技術では、冷房、暖房時駆動体の平面視全面積に高圧ガスを加圧して冷媒漏れを防いでいる機構を、まず高圧ガスによって駆動体へ加圧される面積をより小さくする事により駆動装置が小形化し、パイロットバルブを割愛する事である。
【0007】つぎに冷暖房時、高圧ガスが低圧ガスへの冷媒漏れを少なくするために、駆動体と弁座とのシール面の面積および長さを縮小する事である。
【0008】さらに冷房、暖房の切換操作が行われ、圧縮機の停止から圧力バランスまでの時間を短くする事である。
【0009】〔課題を解決するための手段〕図1に示す、弁本体を小型化するために、従来の技術の直線駆動を回転駆動とすることである。(以下回転駆動の駆動体を回転体と呼ぶ)
【0010】高圧ガスが加圧する回転体の面積を縮小しかつ冷媒漏れを防ぐ手段として、従来の技術では、駆動体と弁座の相対位置は、多くの部品より成り、かつ組立も複雑で確保しにくい面があり冷媒漏れを防ぐために、駆動体の平面視全面積に高圧ガスで加圧する構造になっている、そこで部品点数を少なくしさらに組立も簡単にし、かつ回転体を調整棒を介して調整し、回転体と弁座(以下天蓋と呼ぶ)との相対位置を確保することにより、高圧ガスが回転体に加圧する加圧力を小さくしても冷媒漏れを防ぐ事が出来る。
【0011】従来の技術では、高圧ガスは駆動体の平面視全面を加圧しているがその大半は、駆動体に設けられた連通路の断面積である、図1に示す回転体に設けた連通路の断面積に高圧ガスによる加圧をせず、図5に示すA面積に加圧することにより回転体への加圧力を小さく出来る。
【0012】冷媒漏れが発生するシール部は、従来の技術では駆動体の連通路の入口から出口までのU字状になっている、そこで回転体の連通路の入口側だけをシール部とし出口側は回動自在な可撓管などを使用し第4導管口と直結することにより、シール部のシール面積を縮小出来る、これにより冷媒漏れを防ぐことが容易になる。
【0013】従来の技術では、冷暖房の切換操作が行なわれ、圧縮機が停止しても、駆動体の部分での圧力バランスを行うことが出来にくく、圧縮機内の機械部分あるいは毛細管を通してしか圧力バランスが行えず圧力バランスまでに長時間を要した、このため所定時間内に冷暖房の切換を行うため圧力バランスが成されないまま作動させることになり駆動装置が大型化する、よって圧力バランスの加速する手段が必要となる。
【0014】圧力バランスを加速する手段として従来の技術では、空調機の稼動時、停止時を含め常時駆動体と弁座を密着させている機構であり圧力バランスが加速しにくい。このために圧力バランス時シール部と天蓋に所定の隙間を保持することにより圧力バランスを加速することが出来る。
【0015】従来の技術では駆動体の平面視全面に高圧ガスが加速し大きな加圧力となっている、図5に示す回転体のA面積に高圧ガスが加圧し加圧力も小さく、圧力バランスを加速することが出来る。
【0016】回転体のシール部と天蓋との間にスプリングを設けることにより、冷暖房時は高圧ガスの加圧力によりこのスプリングの付勢に打ち勝って冷媒漏れを防いでいるが一端圧縮機が停止するとこのスプリングの付勢により回転体のシール部と天蓋との密着を緩和し、圧力バランスを加速することが出来る。
【0017】回転体の自重により回転体のシール部と天蓋との密着を緩和し圧力バランスを加速することが出来る。
【0018】図5に示す回転体に設けた連通路のC面積に低圧ガスが加圧し、シール部と天蓋との密着を緩和し圧力バランスを加速することが出来る。
【0019】
【作用】天蓋、底蓋、回転体の部品点数の低減と組立性の改善および、天蓋と回転体のシール部の相対位置を調整棒を介して調整し、高圧ガスの加圧する面積を小さくし加圧力を縮小することにより回動駆動力を軽減している、また圧力バランスの時間の短縮にも役立っている。
【0020】シール部の密着緩和のためのスプリング、回転体の自重および低圧ガスの加圧力の利用により、圧力バランスの時間の短縮が行なわれ、回動駆動力を軽減している。
【0021】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して説明する。図1は、この発明の冷凍サイクル用四方弁を示したもので、天蓋(1)、底蓋(2)により気密的に閉鎖された弁本体内に、冷暖房の切換え機構として、回転体(7)、天蓋(1)、支持板(8)、スプリング(9)、調整棒(10)、および可撓管(19)と回転駆動装置(30)を備えている。
【0022】図2および図5に示す回転体(7)は、円板形をなしこの円板の中心に支軸(13)を設け、この支軸(13)の一方は天蓋(1)の支軸溝(15)に、他方は支持板(8)の支軸穴(14)を通って回動駆動装置(30)に連動している、また支軸(13)を中心に所定間隔離間して連通路(17)を備え、天蓋(1)側にシール部(11)が設けられこのシール部(11)の円周上の180度離間した位置にシール部(11)に高圧ガスによる加圧力と同じ加圧力になるよう突起(12)の先端部に凹陥溝(22)を設けた突起(12)を備え、この突起の中央部に捨て穴(20)を設けかつ、このシール部(11)と突起(12)の面は同一平面にあり、またこの支持板(8)側に連通路(17)と可撓管(19)と直結する連通管(18)を設けている、さらに支持板(8)側に回転体(7)の外周付近に突起(16)を設けている。
【0023】図3に示す天蓋(1)は、円板形をなし、この円板の中心に支軸溝(15)を設け、この支軸溝(15)を中心に所定間隔離間し、かつこの円周の軌跡上に所定角度離れて第2導管口(4)と第3導管口(5)を備え、かつ支軸溝(15)側に回転体(7)の回動に支障のない外周付近に先端部に調整ネジを設けた調整棒(10)を備えている。
【0024】図4に示す、支持板(8)は円板形をなし、この円板の中心に支軸穴(14)を設け、この支軸穴(14)を中心に所定間隔離間して、前記回転体(7)に設けた連通管(18)の回動に支障のない連通溝(23)を備え、この連通溝(23)の両端は連通管(18)が当接するストッパー部(24)となっておりかつ前記天蓋(1)に設けた調整棒(10)が貫通する調整棒穴(21)を設けている。
【0025】上記回転体(7)、天蓋(1)および支持板(8)はそれぞれ円板形をなし簡単な構造をなし加工も容易である。
【0026】組立は図1に示す天蓋(1)、スプリング(9)、回転体(7)および支持板(8)を重ね調整棒(10)を介して所定の相対位置にかつ支持板(8)と突起(16)は当接し天蓋(1)とシール部(11)に所定の隙間を得るよう調整する。この所定の隙間は大気圧において第2導管口(4)と第3導管口(5)を閉鎖し、第4導管口(6)より低い圧力を導入し所定の冷媒漏れになるよう調整する。
【0027】冷暖房時、高圧ガスは図1および図5に示すに示す回転体(7)のシール部(11)と突起(12)のA面積にスプリング(9)の付勢に抗して加圧され、冷媒漏れを防ぐ事が出来る、前記A面積は、部品の精度および調整の精度によって決められている。
【0028】冷暖房時、冷媒漏れを防ぐために、シール面積を小さくするとともに、一ヶ所にすることにより容易に解決する、図1および図5に示す回転体(7)の連通路(17)の冷媒の入口側にシール部(11)を設け、この連通路(17)の出口側は可撓管(19)に連通させることによりこれを解決した。
【0029】図5に示すシール部(11)のB面積は、高圧ガスにより加圧されるA面積と関連して、部品の精度、調整の精度により決められている。
【0030】図5に示すC面積は、冷暖房時は低圧ガスは概ね大気圧に等しく回転体(7)は加圧されない、圧縮機が停止するとともに圧力バランスを起こし、低圧ガスは徐々に高圧になってゆく、これに従って回転体(7)は加圧され、シール部(11)と天蓋(1)との密着を緩和し圧力バランスを加速させる、このC面積は、A面積、B面積、連通管の肉厚より決められている。
【0031】図1に示すスプリング(9)は、冷暖房の切換の回動駆動力と、圧力バランスの度合いにより、スプリングの付勢力を決めている。
【0032】また、回転体(7)の自重によっても圧力バランスを加速させることが出来る。
【0033】前記天蓋(1)、回転体(7)、スプリング(9)および支持板(8)を調整棒(10)を介して調整し、これを空調機と同じ冷媒の圧力変動が出来る試験機により冷媒漏れの防ぎと圧力バランス度合を試験し部品組立時で品質の確保が出来る。
【0034】底蓋(2)に、天蓋(1)に設けられた第2導管口(4)と第3導管口(5)の支軸溝(15)を中心とした円周の軌跡上で、その中央の線上に第4導管口(6)と弁本体内の空間を介して第1導管口(3)を開口している,この底蓋(2)と天蓋(1)を気密的に閉鎖する。
【0035】弁本体内は冷媒の高圧域であり、マフラー効果があり弁本体とマフラーを兼ねることが出来る【0036】
【発明の効果】冷凍サイクル用四方弁の機能の改善は、高圧ガスの加圧力を如何に小さくして冷媒漏れを防ぐかおよび、如何に圧力バランスを短時間に実施させるかである。
【0037】この発明は、高圧ガスの加圧する面積を小さくし、回転体(7)への加圧力の低減が出来た。
【0038】冷媒漏れを防ぐために、シール部の面積が半減出来た。
【0039】圧力バランスは、上記に加え、回転体の所定の隙間、スプリングの付勢力の利用、回転体の自重および低圧ガスの利用により、所用時間の短縮が出来た。
【0040】以上により、冷媒漏れを防ぎ、回転駆動装置の小型化が出来低コスト化が出来た。
【0041】シール部(11)の摺動は冷媒の加圧力が少ないとき回動を行なうため摺動面の寿命が確保された。
【0042】部品点数も少なく加工性が容易な上に組立性も簡単でコスト低減が出来た、また弁本体がマフラーと兼用できた。
【0043】部品組立の段階で品質が確保でき、高信頼性の冷凍サイクル用四方弁が提供出来た。
【0044】
【出願人】 【識別番号】594171610
【氏名又は名称】神谷 正巳
【出願日】 平成11年6月4日(1999.6.4)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−346492(P2000−346492A)
【公開日】 平成12年12月15日(2000.12.15)
【出願番号】 特願平11−194872