| 【発明の名称】 |
ヒートポンプ |
| 【発明者】 |
【氏名】水落 洋行
【氏名】福森 健
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| 【要約】 |
【課題】水素ガス放出時の金属水素化物の温度低下を少なくし得て大気圧との差圧を確保することができると共に、水素ガスの放出が早くなり、出力及び効率が向上されるヒートポンプを提供する。
【解決手段】低温用金属水素化物が充填された第1の熱交換容器17,27と高温用金属水素化物が充填された第2の熱交換容器18,28とがポンプ11,21を介して連結され、第1,第2の熱交換容器17,18の一方から他方へと水素ガスを放出することにより起こる吸熱反応を冷熱として低温用蓄熱槽35の温度を目標温度まで複数段階に分割して冷却・蓄熱する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】金属水素化物が充填された第1,第2の容器を給排手段を介して連結させたヒートポンプにおいて、前記第1,第2の一方の容器に充填された金属水素化物に吸蔵されていた水素ガスを放出することで起こる吸熱反応を冷熱として蓄熱槽に蓄熱すると共に、金属水素化物の吸熱反応を目標温度まで複数段階に分割して冷却することを特徴とするヒートポンプ。 【請求項2】金属水素化物の吸熱反応を目標温度まで複数段階に分割して冷却する際の第1段階の冷却温度差を5℃以下とした請求項1に記載のヒートポンプ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、冷暖房装置等に使用されると共に、その熱源に金属水素化物を用いたヒートポンプに関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、冷暖房の両方を可能とするヒートポンプには、例えば、特公平6−23629号公報に示すように、その熱源に金属水素化物を用いたものが知られている。 【0003】特公平6−23629号公報に開示のヒートポンプは、2組の金属水素化物用熱交換器と、一方の組の金属水素化物熱交換器と他方の組の金属水素化物用熱交換器との間で水素ガスを移動させるコンプレッサーと、水素ガスの移動方向を制御する水素ガス用バルブと、2組の金属水素化物用熱交換器の熱媒体用通路と熱源用熱交換ユニット及び室内用熱交換ユニットの熱媒体用通路との接続を切り換える熱媒体用バルブと、各熱交換器内の圧力を検出する圧力検出器とを備えている。 【0004】このような構成で、他方の組の金属水素化物熱交換器から一方の組の金属水素化物熱交換器に水素ガスを移動させるときに、他方の組の金属水素化物熱交換器の水素平衡圧力が一方の組の金属水素化物熱交換器の水素平衡圧力よりも高い間はコンプレッサを無負荷運転にすると共に、コンプレッサのバイパス通路を形成して両金属水素化物熱交換器の圧力差によって水素ガスを移動させ、他方の組の金属水素化物熱交換器の水素平衡圧力が一方の組の金属水素化物熱交換器の水素平衡圧力に等しくなった後にはバイパス通路を閉鎖すると共にコンプレッサによって水素ガスの移動を行わせ、一方の組の金属水素化物が所定の飽和度に達すると水素ガスの流れを反転させる操作を繰り返すことによって連続運転する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の如く構成されたヒートポンプにあっては、金属水素化物を充填した各熱交換器の周囲で循環させて各熱交換器に充填された金属水素化物に吸蔵されていた水素ガスを放出した時に起きる吸熱反応を冷熱として取り出し、その冷却された熱源を冷房などに使用すると共に、その使用に伴って給熱されて暖められた熱源を再び熱交換器まで戻している。 【0006】従って、1回の反応で熱源を目標温度まで再び冷却する必要があり、冷熱として使用した後の温度から冷熱として使用し得る温度にまで冷却する温度差が大きくなる。 【0007】例えば、図8に示すように、給熱後の熱源温度が15℃であった場合に、その熱源温度を5℃にまで冷却する場合、その温度差は10℃となる。 【0008】そして、その温度差10℃を得るための金属水素化物と熱交換器との熱伝達が不十分なため、熱伝達が不足するような速度で水素ガスを放出する必要がある。従って、図9に示すように、急激に金属水素化物の温度が下がってしまい(矢印p参照)、やがて目標温度よりも低温になるため、大気圧との差圧が十分に確保できなくなった結果、水素ガスの放出量が大きく減少する。その後、水素ガスの放出が遅くなったことにより、熱交換器と熱源との熱伝達が釣り合うような範囲で水素ガスが流れる。 【0009】このため、図10(A)に示すように、金属水素化物を充填した熱交換器が急激に冷却される(冷却開始も早くなる)ため、熱伝達速度が間に合わず、図10(B)に示すように、充填された金属水素化物の温度が目標温度よりも大きく下がって差圧を十分に確保することができず、水素ガスの放出速度が低下して、出力及び効率が著しく低下する問題点があった。 【0010】このように、熱交換器の周囲を流れる間に温度を10℃という温度差まで下げなければならないため、水素ガスの放出速度は非常に遅くなってしまい、出力及び効率が低下する。 【0011】本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、金属水素化物を充填した容器の必要以上の温度低下を防止すると共に、水素ガスの放出速度の低下を防止することができるヒートポンプを提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】その目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、金属水素化物が充填された第1,第2の容器を給排手段を介して連結させたヒートポンプにおいて、前記第1,第2の一方の容器に充填された金属水素化物に吸蔵されていた水素ガスを放出することで起こる吸熱反応を冷熱として蓄熱槽に蓄熱すると共に、前記蓄熱槽の温度を目標温度まで複数段階に分割して冷却する。 【0013】これにより、水素ガス放出時の金属水素化物の温度低下を少なくし得て大気圧との差圧を確保することができると共に、水素ガスの放出が早くなり、出力及び効率が向上される。尚、ここで、給排手段としては圧縮機やポンプを用いることができる。 【0014】また、請求項2に記載の発明は、金属水素化物の吸熱反応を目標温度まで複数段階に分割して冷却する際の第1段階の冷却温度差を5℃以下としたことを要旨とする。 【0015】これにより、熱源の冷却を迅速に行うことができる。また、複数段階での冷却後の出力及び再生運転の時の昇圧幅は0.3MPa以下であることがより好ましい。 【0016】 【発明の実施の形態】次に、本発明のヒートポンプの実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、この実施の形態では冷暖房装置における冷房時として説明する。 【0017】図1において、10と20とは室内側と熱源側とで各々1つの熱交換ユニット30,40を共用した2系統のコンプレッサーユニットである。 【0018】冷熱発生ユニット10は、給排手段であるポンプ11、逆止弁12、弁13〜16、第1の容器としての第1の熱交換容器17、第2の容器としての第2の熱交換容器18、バイパス通路19を備えている。 【0019】第1の熱交換容器17には低温用金属水素化物が充填され、第2の熱交換容器18には高温用金属水素化物が充填されている。尚、金属水素化物は同一または異種のどちらでも良い。 【0020】ポンプ11は、熱交換容器17,18の水素ガスの圧力に応じて開閉制御される弁13〜16及び水素ガスの差圧によってバイパス通路19を通じて相互に水素ガスを流す。 【0021】冷熱発生ユニット20は、給排手段であるポンプ21、逆止弁22、弁23〜26、第1の容器としての第1の熱交換容器27、第2の容器としての第2の熱交換容器28、バイパス通路29を備えている。 【0022】また、第1の熱交換容器27には低温用金属水素化物が充填され、第2の熱交換容器28には高温用金属水素化物が充填されている。尚、金属水素化物は同一または異種のどちらでも良い。 【0023】ポンプ21は、第1,第2の熱交換容器27,28の水素ガスの圧力に応じて開閉制御される弁23〜26及び水素ガスの差圧によってバイパス通路29を通じて相互に水素ガスを流す。 【0024】熱交換ユニット30と第1の熱交換容器17との間には配管31が設けられ、熱交換ユニット30と第1の熱交換容器27との間には配管32が設けられている。また、熱交換ユニット30は配管33によって冷却槽34及び低温用蓄熱槽35と接続されている。 【0025】熱交換ユニット40と第2の熱交換容器18との間には配管41が設けられ、熱交換ユニット40と熱交換容器28との間には配管42が設けられている。また、熱交換ユニット40は配管43によって冷却槽44と接続されている。 【0026】配管31,32,33と配管41,42,43内には熱源が設けられており、例えば、熱交換容器17に充填された金属水素化物に吸蔵されていた水素ガスをバイパス通路19を経由して熱交換容器18に放出することで起こる吸熱反応を冷熱として低温用蓄熱槽35に蓄熱する。 【0027】この際、低温用蓄熱槽35は、例えば、図2に示すように、熱源を15℃から10℃以下にまで冷却する第1段階、図3に示すように、10℃以下から7℃にまで冷却する第2段階、図4に示すように、7℃から5℃にまで冷却する第3段階、の3段階で目標温度にまで熱源の温度を下げる。低温用蓄熱槽35が目標温度(5℃)にまで下がった場合に冷房36で使用する。 【0028】この際、熱交換容器17から熱交換容器18へと水素ガスを放出してある温度から目標温度にまで下げるとき、低温用蓄熱槽35の温度が目標温度に近づいたらポンプ11の駆動量や弁13〜16の開度を減縮若しくは停止することで段階的な熱源の温度制御が可能となる。 【0029】また、冷房36として冷熱を使用したことによって、低温用蓄熱槽35内の温度が15℃程度にまで上昇すると、再び15℃→10℃→7℃→5℃と順に冷却する。尚、低温用蓄熱槽35を冷却する出力運転は、冷熱発生ユニット10の系統と、冷熱発生ユニット20の系統とで交互に行う。 【0030】従って、冷熱発生ユニット10が出力運転する時は冷熱発生ユニット20は再生運転を行い、冷熱発生ユニット10が再生運転する時は冷熱発生ユニット20は出力運転を行う。 【0031】これにより、第1段階での温度下げ幅を示す図5(B)、第2段階での温度下げ幅を示す図6(B)、第3段階での温度下げ幅を示す図7(B)のように、各段階毎で下げる温度幅が小さくなり、金属水素化物の温度が目標温度より急激且つ継続的に下がることを防止できる。 【0032】その結果、大気圧と金属水素化物の平衡水素圧との差圧を十分に確保することができ、図5(A)、図6(A)、図7(A)に示すように、各温度領域において水素の放出速度が速くなり(放出開始時間は長くなる)、熱伝達速度を間に合わすことができる。 【0033】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のヒートポンプにあっては、一方の水素ガスを放出することにより起こる吸熱反応を冷熱として蓄熱槽に蓄熱すると共に、前記蓄熱槽の温度を目標温度まで複数段階に分割して冷却することにより、水素ガス放出時の金属水素化物の温度低下を少なくし得て大気圧との差圧を確保することができると共に、水素ガスの放出が早くなり、出力及び効率が向上される。 【0034】また、請求項2に記載の発明は、第1段階の冷却温度差を5℃以下としたことにより、熱源の冷却を迅速に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002174 【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月3日(1999.6.3) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−346483(P2000−346483A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月15日(2000.12.15) |
| 【出願番号】 |
特願平11−156667 |
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