| 【発明の名称】 |
ヒートポンプ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】日下 道美
【氏名】中谷 和生
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成および制御によって、冷暖房いずれの運転条件においても十分な組成分離幅を得ることができ、主回路の冷媒量の調整と組成制御によって能力制御幅を拡大し、負荷に応じた能力制御の可能なヒートポンプ装置を提供する。
【解決手段】圧縮機11の吐出配管と塔頂部に冷却器および貯留器を環状に接続した精留分離器17の塔底部とを副絞り装置20と第一の開閉弁21を介して接続し、同じく精留分離器17の塔底部と冷却器18とを副絞り装置22を介して接続し、また冷却器と前記圧縮機の吸入配管とを接続し、さらに室外主絞り装置20と室内主絞り装置22とを接続する配管と貯留器18の底部とを開閉弁23を介して接続し、非共沸混合冷媒を封入する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機、四方弁、室外熱交換器、室外主絞り装置、室内主絞り装置、室内熱交換器を配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、前記圧縮機の吐出配管と塔頂部に冷却器および貯留器を環状に接続した回路を有する精留分離器の塔底部とを第一の副絞り装置および第一の開閉弁を介して接続し、同じく前記精留分離器の塔底部と前記冷却器とを第二の副絞り装置を介して接続し、また前記冷却器と前記圧縮機の吸入配管とを第二の開閉弁を介して接続し、さらに、前記室外主絞り装置と前記室内主絞り装置とを接続する配管と前記貯留器の底部とを第三の開閉弁を介して接続し、非共沸混合冷媒を封入したことを特徴とするヒートポンプ装置。 【請求項2】 前記室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する温度センサーを設け、あらかじめ設定した設定空気温度と前記温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が一定値以下になった場合に、前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁は閉止したまま前記第三の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁の開放と前記第三の開閉弁を閉止を一定時間行った後、前記第一、第二及び第三の開閉弁を閉止し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が一定値以上になった場合に、前記第二の開閉弁を閉止し、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を閉止し、前記第二の開閉弁を開放し、また前記圧縮機が停止した場合に前記第一、第二および第三の開閉弁を閉止することを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ装置の運転制御方法。 【請求項3】 圧縮機、四方弁、室外熱交換器、全閉可能な室外主絞り装置、全閉可能な室内主絞り装置、室内熱交換器を配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、前記圧縮機の吐出配管と塔頂部に冷却器および貯留器を環状に接続した回路を有する精留分離器の塔底部とを第一の副絞り装置および第一の開閉弁を介して接続し、同じく前記精留分離器の塔底部と前記冷却器とを第二の副絞り装置を介して接続し、また前記冷却器と前記圧縮機の吸入配管とを第二の開閉弁を介して接続し、さらに、前記全閉可能な室外主絞り装置と前記全閉可能な室内主絞り装置とを接続する配管と前記貯留器の底部とを第三の開閉弁を介して接続し、非共沸混合冷媒を封入したことを特徴とするヒートポンプ装置。 【請求項4】 前記圧縮機の吸入配管に第一の圧力センサー、吐出配管に第二の圧力センサーを設け、前記室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する温度センサーを設け、あらかじめ設定した設定空気温度と前記温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が一定値以下になった場合に、前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁は閉止したまま前記第三の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁の開放と前記第三の開閉弁を閉止を一定時間行った後、前記第一、第二及び第三の開閉弁を閉止し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が一定値以上になった場合に、前記第二の開閉弁を閉止し、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を閉止し、前記第二の開閉弁を開放し、さらに前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁を開放し、前記第三の開閉弁が閉止された状態で前記圧縮機が停止した場合、前記室外主絞り装置および前記室内主絞り装置を全閉し、前記第一の圧力センサーと前記第二の圧力センサーの測定値の差があらかじめ設定されている一定値以下になった後、前記第一、第二および第三の開閉弁を閉止し、また前記圧縮機と前記室内機の運転が停止した場合に前記第一、第二および第三の開閉弁を閉止することを特徴とする請求項3記載のヒートポンプ装置の運転制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、非共沸混合冷媒を用い、冷媒精留分離器により低沸点冷媒を貯留し、主回路を流れる冷媒組成を変化させ、負荷に対応した能力を発生させることができるヒートポンプ装置の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】非共沸混合冷媒を用い、組成分離により低沸点冷媒を貯留して主回路組成を可変するヒートポンプ装置として、特公平5−44582号公報に示されているものがある。 【0003】以下、図面を参照しながら上記従来のヒートポンプ装置を説明する。 【0004】図5は、従来のヒートポンプ装置を示す冷凍サイクルの構成図である。図5において、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、主回路減圧装置4、室内熱交換器5が直列に接続されている。また、凝縮器3と主回路減圧装置4との中間より減圧器6を連結し、精留分離器7の塔底部に接続されている。精留分離器7の塔頂部には冷却器8を配設し、圧縮機1と四方弁2との間の配管が貫通し、熱交換可能なように配設されている。この冷却器8は精留分離器7の塔頂部と接続され、冷媒の貯留器を兼ねている。 【0005】また、冷却器8の下部は、精留分離器7の塔頂部と接続され、精留分離器7に流入した気相冷媒は、貯留器を兼ねる冷却器8で液化され、冷媒の気相、液相の比重差により貫流する。 【0006】さらに、精留分離器7の塔底部より冷却器8で液化した冷媒を主回路に流出させるために、精留分離器7の塔底部を減圧器9を介して、主回路減圧装置4と室内熱交換器5の中間に連結している。 【0007】このような構成からなる回路において、暖房時には圧縮機1から吐出した冷媒は、四方弁2、室内熱交換器5に高温冷媒が流れ、利用側熱交換器となり部屋等を暖房する。さらに、室内熱交換器5で放熱した冷媒は液化し、減圧器9を通過する精留回路と、主回路減圧装置4を通過する主回路に分流される。 【0008】主回路減圧装置4を通過する冷媒は室外熱交換器3で蒸発し、四方弁2を通って再び圧縮機2に吸入される。 【0009】また、精留回路に分岐した冷媒は減圧装置9により冷媒は減圧される。 【0010】一方、精留分離器7に流入する冷媒の状態は、室内熱交換器5の能力の大小変化により、液領域、二相領域と変化し、液領域で精留分離器7に流入すれば前述のような冷媒の組成分離は行われず、低沸点成分の富んだ冷媒が循環し、能力が増大する。一方、二相領域の冷媒で精留分離器7に流入すれば、気相が精留分離器7を上昇し、冷却器8により冷却され液化し貯留され、精留作用により冷却器8には低沸点成分に富んだ冷媒が貯留され、主回路には高沸点成分に富んだ冷媒が循環し、能力を減少させることができるものである。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来のヒートポンプ装置では、冷房、暖房いずれの場合にも分離を行わせようとすると、減圧器6,9を同等の絞り開度とする必要があり、そのため、精留分離器7の圧力は主回路の中間圧となり、精留分離もこの圧力で動作することになる。したがって、精留分離器7の塔頂部の温度は低沸点成分が多くなるため、上昇する気相を液化させるための飽和温度はより低くなる。 【0012】一方、冷却器8の冷却源として圧縮機1と四方弁2の間の吸入配管を用いているために、圧縮機1の吸入過熱度が大きい場合には冷却源の冷媒温度が上昇するため、前述の塔頂部の気相を液化させるための温度としては不十分となり、冷却熱量が不足し、そのため、比較的沸点差の大きい非共沸混合冷媒を分離する場合には、分離幅が小さくなり、能力制御幅が少ない状況となっていた。 【0013】また、減圧装置6,9は常に開放の状態となっており、冷却器8には冷媒が常に貯留された状態となり、冷媒量の調整はできないため、冷媒量による能力制御はできなかった。 【0014】本発明は従来の課題を解決するもので、冷房暖房いずれの運転条件においても、また、沸点差の大きな非共沸混合冷媒においても、十分な組成分離幅を得ることができ、また、短時間での主回路の冷媒量調整による能力制御を可能として、能力制御幅をより拡大することができるヒートポンプ装置を提供することを目的とする。 【0015】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため本発明は、主回路の吐出配管と精留分離器塔の塔底部とを副絞り装置と開閉弁を介して接続し、塔頂側の冷却源として塔底から流出する液冷媒の潜熱を利用したので、冷却器を小型にできるのみならず、十分な低温および冷却熱量で精留分離器の気相部を液化することができ、沸点差の大きな非共沸混合冷媒においても低沸点成分の多い冷媒を貯留して分離幅を大きくとることができる。 【0016】また、貯留器内の冷媒を貯留あるいは空に制御して、主回路の冷媒量を調整することができるので、冷媒量による能力制御と、冷媒組成による能力制御により、幅広い能力制御が可能となる。 【0017】また、室外主絞り装置と室内主絞り装置とを接続する液配管と貯留器の底部とを開閉弁を介して接続しているので、開閉弁を開閉操作することで短時間で貯留器へ冷媒を流入出させることができ、冷媒量調整による能力制御を短時間で行うことができる。 【0018】また、精留分離器、冷却器及び貯留器と主回路とを接続する配管に設置されている開閉弁を全て閉止することで、運転停止時においても分離完了後の低沸点成分を貯留器内に保持することができるため能力をセーブした状態で再起動でき、圧縮機の消費電力を低減できる。 【0019】また、本発明は、室内機の吸い込み空気温度を検知し、設定温度との差が一定値以下、すなわち、室内の負荷に比べ冷暖房能力が過剰となった場合、貯留器の底部と液配管との間の開閉弁を開放し、精留分離器の塔底部と圧縮機吐出配管との間の開閉弁を閉止するという簡単な制御で、短時間で貯留器に冷媒を貯留して主回路の冷媒量を減少させ、その後、貯留器の底部と液配管との間の開閉弁を閉止し、精留分離器の塔底部と圧縮機吐出配管との間の開閉弁と冷却器と吸入配管の間の開閉弁を開放するという簡単な制御で精留分離を行わせることにより低沸点成分を貯留器に貯留し、主回路冷媒組成を高沸点側に変化させて能力セーブを行うことができ、また、設定温度との差が一定値以上、すなわち、室内の負荷に比べ冷暖房能力が不足となった場合、冷却器と吸入配管の間の開閉弁を閉止し、精留分離器の塔底部と圧縮機吐出配管との間の開閉弁と貯留器底部と液配管との間の開閉弁を開放するという簡単な制御のみで、貯留器の冷媒量をほとんど空にし、主回路の冷媒量を増加させ、冷媒組成を元の充填組成に戻すことにより能力向上を行うことができる。 【0020】また、圧縮機が停止した場合に、圧縮機の停止を検知し、精留分離器、冷却器及び貯留器と主回路とを接続する配管に設置されている開閉弁を全て閉止するという簡単な制御のみで、分離完了後の低沸点成分を貯留器内に保持することができるため能力をセーブした状態で再起動でき、圧縮機の消費電力を低減できる。 【0021】また、本発明は、主回路の吐出配管と精留分離器塔底部とを副絞り装置と開閉弁を介して接続し、塔頂側の冷却源として塔底から流出する液冷媒の潜熱を利用したので、冷却器を小型にできるのみならず、十分な低温および冷却熱量で精留分離器の気相部を液化することができ、沸点差の大きな非共沸混合冷媒においても低沸点成分の多い冷媒を貯留して分離幅を大きくとることができる。 【0022】また、貯留器内の冷媒を貯留あるいは空に制御して、主回路の冷媒量を調整することができるので、冷媒量による能力制御と、冷媒組成による能力制御により、幅広い能力制御が可能となる。 【0023】また、室外主絞り装置と室内主絞り装置とを接続する液配管と貯留器底部とを開閉弁を介して接続しているので、開閉弁を開閉操作することで短時間で貯留器へ冷媒流入出させることができ、冷媒量調整による能力制御を短時間で行うことができる。 【0024】また、全閉可能な室内外主絞り装置を用いるため、精留分離作用中に圧縮機が停止した場合でも主絞り装置を全閉して主回路を高圧側と低圧側に分離することで、圧縮機吐出ガスを精留分離器へ供給することが可能となり、圧縮機停止中でも、主回路内の圧力が均衡するまで分離運転を継続することができ、更に、主回路内の圧力が均衡した後、精留分離器、冷却器及び貯留器と主回路とを接続する配管に設置されている開閉弁を全て閉止することで、運転停止時においても分離完了後の低沸点成分を貯留器内に保持することができるため能力をセーブした状態で再起動でき、圧縮機の消費電力を低減できる。 【0025】また、本発明は、室内機の吸い込み空気温度を検知し、設定温度との差が一定値以下、すなわち、室内の負荷に比べ冷暖房能力が過剰となった場合、貯留器底部と液配管との間の開閉弁を開放し、冷却器と吸入配管の間の開閉弁と精留分離器の塔底部と圧縮機吐出配管との間の開閉弁を閉止するという簡単な制御で、短時間で貯留器に冷媒を貯留して主回路の冷媒量を減少させ、その後、貯留器底部と液配管との間の開閉弁を閉止し、冷却器と吸入配管の間の開閉弁と精留分離器の塔底部と圧縮機吐出配管との間の開閉弁を開放するという簡単な制御で精留分離を行わせることにより低沸点成分を貯留器に貯留し、主回路冷媒組成を高沸点側に変化させて能力セーブを行うことができ、また、設定温度との差が一定値以上、すなわち、室内の負荷に比べ冷暖房能力が不足となった場合、精留分離器の塔底部と圧縮機吐出配管との間の開閉弁と貯留器底部と液配管との間の開閉弁を開放するという簡単な制御のみで、貯留器の冷媒量をほとんど空にし、主回路の冷媒量を増加させ、冷媒組成を元の充填組成に戻すことにより能力向上を行うことができる。 【0026】また、分離運転中に圧縮機が停止した場合、主絞り装置を全閉するという簡単な制御のみで圧縮機停止中でも、主回路内の圧力が均衡するまで分離運転を継続することができ、更に、主回路の圧力が均衡した後、精留分離器、冷却器及び貯留器と主回路とを接続する配管に設置されている開閉弁を全て閉止するという簡単な制御のみで、分離完了後の低沸点成分を貯留器内に保持することができるため能力をセーブした状態で再起動でき、圧縮機の消費電力を低減できる。 【0027】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、室外主絞り装置、室内主絞り装置、室内熱交換器を配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、前記圧縮機の吐出配管と塔頂部に冷却器および貯留器を環状に接続した回路を有する精留分離器の塔底部とを第一の副絞り装置および第一の開閉弁を介して接続し、同じく前記精留分離器の塔底部と前記冷却器とを第二の副絞り装置を介して接続し、また前記冷却器と前記圧縮機の吸入配管とを第二の開閉弁を介して接続し、さらに、前記室外主絞り装置と前記室内主絞り装置とを接続する配管と前記貯留器の底部とを第三の開閉弁を介して接続し、非共沸混合冷媒を封入したことを特徴とするヒートポンプ装置であり、冷暖房能力の必要な負荷お大きい場合には、短時間で貯留器と空とし主回路冷媒量を増加でき、また、精留分離作用は行なわず主回路は充填組成のままの冷媒量の多い状態で運転することにより、負荷に見合った高能力な運転を行うことができる。 【0028】また、冷暖房能力をあまり必要としない負荷の小さい場合には、短時間で貯留器に冷媒を貯留することにより主回路冷媒量を減少させ、また、精留分離を行なって貯留冷媒を低沸点成分に富んだ冷媒組成とし、主回路は高沸点成分に富んだ冷媒量の少ない状態で運転することにより、負荷に見合った能力セーブを行なうことができる。 【0029】また、精留分離器、冷却器及び貯留器と主回路とを接続する配管に設置されている開閉弁を全て閉止することで、運転停止時においても分離完了後の低沸点成分を貯留器内に保持することができるため能力をセーブした状態で再起動できる。 【0030】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、室内機に吸い込み空気温度を検知する温度センサーを設け、あらかじめ設定した設定空気温度と前記温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が一定値以下になった場合に、前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁は閉止したまま前記第三の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁の開放と前記第三の開閉弁を閉止を一定時間行った後、前記第一、第二及び第三の開閉弁を閉止し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が一定値以上になった場合に、前記第二の開閉弁を閉止し、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を閉止し、前記第二の開閉弁を開放し、また前記圧縮機が停止した場合に前記第一、第二および第三の開閉弁を閉止することを特徴とするヒートポンプ装置の運転制御方法であり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁の開閉動作という簡単な構成で主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができ、また全ての開閉弁を閉止するという簡単な制御のみで、分離完了後の低沸点成分を貯留器内に保持することができるため能力をセーブした状態で再起動できる。 【0031】本発明の請求項3に記載の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、全閉可能な室外主絞り装置、全閉可能な室内主絞り装置、室内熱交換器を配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、前記圧縮機の吐出配管と塔頂部に冷却器および貯留器を環状に接続した回路を有する精留分離器の塔底部とを第一の副絞り装置および第一の開閉弁を介して接続し、同じく前記精留分離器の塔底部と前記冷却器とを第二の副絞り装置を介して接続し、また前記冷却器と前記圧縮機の吸入配管とを第二の開閉弁を介して接続し、さらに、前記全閉可能な室外主絞り装置と前記全閉可能な室内主絞り装置とを接続する配管と前記貯留器の底部とを第三の開閉弁を介して接続し、非共沸混合冷媒を封入したことを特徴とするヒートポンプ装置であり、請求項1と同様な作用により、短時間での冷媒量制御による能力制御と精留分離作用により負荷に見合った能力セーブを行なうことができる。 【0032】また、精留分離作用中に圧縮機が停止した場合でも、室外主絞り装置、室内主絞り装置を全閉することにより、主回路を高圧側と低圧側に分離でき、回路内圧力が均衡するまで精留分離器運転を継続でき、更に、回路内圧力が均衡した後、全ての開閉弁を閉止することで分離完了後の低沸点成分を貯留器内に保持することができるため分離に要する時間を短縮でき、また能力をセーブした状態で再起動できる。 【0033】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、吐出配管に第二の圧力センサーを設け、また前記室外熱交換器の空気吸い込み口の空気温度を検知する第一の温度センサーと室内機に吸い込み空気温度を検知する温度センサーとを設け、あらかじめ設定した設定空気温度と前記温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が一定値以下になった場合に、前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁は閉止したまま前記第三の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁の開放と前記第三の開閉弁を閉止を一定時間行った後、前記第一、第二及び第三の開閉弁を閉止し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が一定値以上になった場合に、前記第二の開閉弁を閉止し、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を閉止し、前記第二の開閉弁を開放し、さらに前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁を開放し、前記第三の開閉弁が閉止された状態で前記圧縮機が停止した場合、前記室外主絞り装置および前記室内主絞り装置を全閉し、前記第一の圧力センサーと前記第二の圧力センサーの測定値の差があらかじめ設定されている一定値以下になった後、前記第一、第二および第三の開閉弁を閉止し、また前記圧縮機と前記室内機の運転が停止した場合に前記第一、第二および第三の開閉弁を閉止することを特徴とするヒートポンプ装置の運転制御方法であり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁動作という簡単な構成で主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができる。 【0034】また、精留分離作用中に圧縮機が停止した場合でも、主絞り装置の全閉操作という簡単な構成で第一の圧力センサーと第二の圧力センサーの測定値の差があらかじめ設定されている一定値以下になるまで精留分離運転を継続することができ、また全ての開閉弁を閉止するという簡単な構成で分離完了後の低沸点成分を貯留器内に保持することができる。 【0035】 【実施例】以下、本発明になるヒートポンプ装置の一実施例を図に基づいて説明する。 【0036】(実施例1)図1は本発明の実施例1におけるヒートポンプ装置のシステム構成図であり、非共沸混合冷媒が封入され、圧縮機11、四方弁12、室外熱交換器13、室外主絞り装置14、室内主絞り装置15、室内熱交換器16が直列に接続されて冷凍サイクルの主回路を構成している。 【0037】また、17は精留分離器であり、内部に充填材(図示せず)が充填された直管で構成されている。精留分離器17の塔頂部は冷却器18と貯留器19を直列に接続して再び精留分離器17の塔頂部へ帰還する回路を構成し、また、精留分離器17の塔底部は副絞り装置20と開閉弁21を介して圧縮機11の吐出配管に接続している。また、同じく精留分離器17の塔底部は、副絞り装置22を介して冷却器18に接続し、ここで精留分離器17の塔頂部の回路と間接的に熱交換するように構成され、さらに圧縮機11と四方弁12の間の吸入配管に開閉弁23を介して接続されている。また、貯留器19の底部は開閉弁24を介して室外主絞り装置14と室内主絞り装置15の間の液配管に接続されている。 【0038】25は室内熱交換器16などからなる室内機であり、室内の空気温度(すなわち室内機25の吸い込み空気温度)を検知する温度センサー26を備えている。また、27は室外の空気温度を検知する温度センサーであり、室外熱交換器13の空気吸い込み部に設置されている。また、28はあらかじめ設定された設定空気温度と温度センサー26で検知した空気温度と温度センサー27で検知された室外温度とを比較し演算を行い、また圧縮機11の運転判定を行う演算装置であり、29は演算装置28の演算結果を受信し開閉弁の開閉を制御する開閉弁制御装置である。 【0039】次に、このような構成からなる冷凍サイクルにおいて、図2を参照しながらその動作を説明する。図2は、本発明の実施例1におけるヒートポンプ装置の制御フローチャートを示す。 【0040】まず、冷房運転において、起動(START)後、温度センサー27で検知された室外温度、温度センサー26で検知された室内温度および設定温度から空調負荷の予測を行う(STEP1)。このとき、予測された負荷Loがあらかじめ設定されている負荷基準値Lsと比較して大きいと判断された場合、開閉弁21および開閉弁24を閉止し、開閉弁23を開放する(STEP2)。この時、貯留器19に液冷媒が貯留されていれば液冷媒は主回路側へ流出し、ガス冷媒のみが残留することになる。この状態で圧縮機11から吐出した高圧ガス冷媒は、四方弁12を通過し、室外熱交換器13に流入し凝縮され高圧液冷媒となり室外主絞り装置14により吐出圧力と吸入圧力の中間の圧力まで減圧された後、室内主絞り装置15でさらに吸入圧力付近の低圧二相冷媒まで減圧された後、室内熱交換器16で蒸発ガス化され四方弁12を介して圧縮機11に再び吸入される。 【0041】このような冷凍サイクルにおいて、負荷判定を行い(STEP3)、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置28に設定されている設定空気温度との差が一定値tより大きい場合、すなわち冷房負荷が大きい場合には、STEP2の状態が保持される。すなわち、圧縮機11から吐出された冷媒は主回路のみを循環する。 【0042】一方、精留分離器17、冷却器18、貯留器19は開閉弁21および開閉弁24が閉止され、圧縮機11の吸入配管に接続されているため低圧ガスとなり冷媒の貯留はほとんどない。 【0043】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された非共沸混合冷媒で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0044】次に、負荷判定を行い(STEP3)、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置28で演算された設定空気温度との差が一定値tより小さい場合、すなわち冷房負荷が小さい場合には、開閉弁21および開閉弁23を閉止し、開閉弁24を開放する信号が開閉弁制御装置29から送信され、開閉弁21および開閉弁23を閉止し、開閉弁24を開放し(STEP4)、この状態を一定時間保持する(STEP5)。こうすることにより、密度の大きい液あるいは二相冷媒を直接貯留器へ貯留することができ、主回路では冷媒量の少ない状態で運転され、能力セーブが短時間で行える。 【0045】その後、開閉弁21および開閉弁23を開放し、開閉弁24を閉止する信号が開閉弁制御装置29から送信され、開閉弁21および開閉弁23が開放され、開閉弁24が閉止される(STEP6)。 【0046】これにより圧縮機11の吐出配管から高圧ガスの一部が分流され開閉弁21を通過し、副絞り装置20により減圧されたガス冷媒が精留分離器17の塔底部へ流入して精留分離器17内を上昇する。 【0047】その後、冷却器18に流入し、冷却器18で凝縮液化された液冷媒が貯留器19に貯留され、それより先に貯留されている液冷媒が貯留器19の底部より精留分離器17の塔頂部へ帰還し、精留分離器17内を下降し、精留分離器17の塔底部から副絞り装置22に流入し、減圧された二相冷媒が冷却器18および開閉弁23を通過して圧縮機11と四方弁12の間の吸入配管に流入する。 【0048】このとき、冷却器18では、副絞り装置22により減圧された低温の二相冷媒と精留分離器17の塔頂部から冷却器18に流入したガス冷媒とが間接的に熱交換する。 【0049】ここで、冷却器18の冷却源として、サイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため潜熱を有効に利用でき、冷却器18を小型にできるのみならず、精留分離器17の塔頂部のガスを確実に液化できる。 【0050】このようにして、精留分離器17の塔底より流入したガス冷媒は冷却器18で冷却されて液化し、貯留器19に貯留されて、再び精留分離器17の塔頂部に帰還して精留分離器17を下降するようになる。この状態が連続的に起こると、精留分離器17を上昇するガス冷媒と下降する液冷媒とが精留分離器17内で気液接触により精留作用が起こり、貯留器19には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留され、精留分離器17を下降し副絞り装置22を通過する冷媒は徐々に高沸点に富んだ組成となって、冷却器18を介して圧縮機11に吸入される。 【0051】このようにして、主回路は徐々に高沸点に富んだ冷媒組成となり、能力をセーブすることができる。また、貯留器19に低沸点冷媒が貯留されているため、主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0052】更に、この状態で、圧縮機11の運転判定を行い(STEP7)、圧縮機11が運転している場合は、STEP6の状態を保持したまま、負荷判定を行い(STEP8)、冷房負荷が小さいと判定された場合、STEP6の状態を保持する。 【0053】一方、冷房負荷が大きくなり、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置28で演算された設定空気温度との差が一定値tより大きくなった場合、開閉弁21および開閉弁24の開放信号が開閉弁制御装置29から送信され開閉弁21および開閉弁24を再び開放し(STEP9)、この状態を一定時間保持する(STEP10)。 【0054】これにより貯留器19に貯留されていた冷媒が主回路側へ流出し、その後、開閉弁21および開閉弁24の閉止信号が開閉弁制御装置28から送信され開閉弁21および開閉弁24は閉止される(STEP2)。これにより、短時間で主回路の冷媒量は増加するとともに高能力な充填組成に戻り、負荷に見合った能力の大きい運転が再開できる。 【0055】一方、STEP7で圧縮機11が停止していると判定された場合、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24の閉止信号が開閉弁制御装置28から送信され開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24は閉止される(STEP11)。その後、圧縮機11の運転判定を行い(STEP12)、圧縮機11が停止していると判定された場合、STEP11の状態を保持し、圧縮機11が運転していると判定された場合、STEP6の操作を行い、再度、分離運転を開始する。 【0056】このような開閉弁操作により、分離運転中に圧縮機11が停止した状態においても貯留器19に貯留された冷媒が主回路側に流出することがないため、圧縮機11が停止する直前の組成比率から分離運転を再開でき分離を完了するまでに要する時間を短縮することができる。 【0057】一方、起動(START)直後の負荷予測(STEP1)において、予測された負荷Loがあらかじめ設定されている負荷基準値Lsと比較して小さいと判断された場合、前回の運転停止時の負荷状態の判定を行い(STEP13)、負荷が大きい状態で停止したと判定された場合、STEP2の操作を行い、その後、STEP3以下の分離運転を行う。 【0058】一方、前回の運転停止時に負荷状態が小さい状態で停止したと判断された場合、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24の閉止信号が開閉弁制御装置29から送信され開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24は閉止し(STEP14)、この状態を一定時間保持する(STEP15)。 【0059】その後、負荷判定を行い(STEP16)、負荷が小さいと判定された場合、STEP14の状態を保持した状態で運転を行う。こうすることにより、前回の運転で分離した低沸点成分の冷媒を貯留器19に保持でき、負荷に適した能力の小さい状態で運転を再開できる。 【0060】また、負荷が大きいと判定された場合、STEP2の操作に移行し貯留器19内の冷媒を主回路に放出することで、即座に充填組成のままの混合された非共沸混合冷媒で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0061】このように、負荷の大小を室内機25の吸い込み空気温度と設定空気温度との差で検知して、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24を開閉するという簡単を操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、能力制御を行うことができるものである。 【0062】次に、暖房運転時には、冷媒流れ方向が主回路において逆方向となるのみで、その動作は同様である。 【0063】すなわち、暖房運転において、起動(START)後、温度センサー27で検知された室外温度、温度センサー26で検知された室内温度および設定温度から空調負荷の予測を行う(STEP1)。 【0064】このとき、予測された負荷Loがあらかじめ設定されている負荷基準値Lsと比較して大きいと判断された場合、開閉弁21および開閉弁24を閉止し、開閉弁23を開放する(STEP2)。 【0065】この時、貯留器19に液冷媒が貯留されていれば液冷媒は主回路側へ流出し、ガス冷媒のみが残留することになる。この状態で圧縮機11から吐出した高圧ガス冷媒は、四方弁12を通過し、室外熱交換器13に流入し凝縮され高圧液冷媒となり室外主絞り装置14により吐出圧力と吸入圧力の中間の圧力まで減圧された後、室内主絞り装置15でさらに吸入圧力付近の低圧二相冷媒まで減圧された後、室内熱交換器16で蒸発ガス化され四方弁12を介して圧縮機11に再び吸入される。 【0066】このような冷凍サイクルにおいて、負荷判定を行い(STEP3)、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置28に設定されている設定空気温度との差が一定値tより大きい場合、すなわち暖房負荷が大きい場合には、STEP2の状態が保持される。すなわち、圧縮機11から吐出された冷媒は主回路のみを循環する。 【0067】一方、精留分離器17、冷却器18、貯留器19は開閉弁21および開閉弁24が閉止され、圧縮機11の吸入配管に接続されているため低圧ガスとなり冷媒の貯留はほとんどない。 【0068】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された非共沸混合冷媒で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0069】次に、負荷判定を行い(STEP3)、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置28で演算された設定空気温度との差が一定値tより小さい場合、すなわち暖房負荷が小さい場合には、開閉弁21および開閉弁23を閉止し、開閉弁24を開放する信号が開閉弁制御装置29から送信され、開閉弁21および開閉弁23を閉止し、開閉弁24を開放し(STEP4)、この状態を一定時間保持する(STEP5)。 【0070】こうすることにより、密度の大きい液あるいは二相冷媒を直接貯留器へ貯留することができ、主回路では冷媒量の少ない状態で運転され、能力セーブが短時間で行える。 【0071】その後、開閉弁21および開閉弁23を開放し、開閉弁24を閉止する信号が開閉弁制御装置29から送信され、開閉弁21および開閉弁23が開放され、開閉弁24が閉止される(STEP6)。 【0072】これにより圧縮機11の吐出配管から高圧ガスの一部が分流され開閉弁21を通過し、副絞り装置20により減圧されたガス冷媒が精留分離器17の塔底部へ流入して精留分離器17内を上昇する。 【0073】その後、冷却器18に流入し、冷却器18で凝縮液化された液冷媒が貯留器19に貯留され、それより先に貯留されている液冷媒が貯留器19の底部より精留分離器17の塔頂部へ帰還し、精留分離器17内を下降し、精留分離器17の塔底部から副絞り装置22に流入し、減圧された二相冷媒が冷却器18および開閉弁23を通過して圧縮機11と四方弁12の間の吸入配管に流入する。 【0074】このとき、冷却器18では、副絞り装置22により減圧された低温の二相冷媒と精留分離器17の塔頂部から冷却器18に流入したガス冷媒とが間接的に熱交換する。 【0075】ここで、冷却器18の冷却源として、サイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため潜熱を有効に利用でき、冷却器18を小型にできるのみならず、精留分離器17の塔頂部のガスを確実に液化できる。 【0076】このようにして、精留分離器17の塔底より流入したガス冷媒は冷却器18で冷却されて液化し、貯留器19に貯留されて、再び精留分離器17の塔頂部に帰還して精留分離器17を下降するようになる。この状態が連続的に起こると、精留分離器17を上昇するガス冷媒と下降する液冷媒とが精留分離器17内で気液接触により精留作用が起こり、貯留器19には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留され、精留分離器17を下降し副絞り装置22を通過する冷媒は徐々に高沸点に富んだ組成となって、冷却器18を介して圧縮機11に吸入される。 【0077】このようにして、主回路は徐々に高沸点に富んだ冷媒組成となり、能力をセーブすることができる。また、貯留器19に低沸点冷媒が貯留されているため、主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0078】更に、この状態で、圧縮機11の運転判定を行い(STEP7)、圧縮機11が運転している場合は、STEP6の状態を保持したまま、負荷判定を行い(STEP8)、暖房負荷が小さいと判定された場合、STEP6の状態を保持する。 【0079】一方、暖房負荷が大きくなり、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置28で演算された設定空気温度との差が一定値tより大きくなった場合、開閉弁21および開閉弁24の開放信号が開閉弁制御装置29から送信され開閉弁21および開閉弁24を再び開放し(STEP9)、この状態を一定時間保持する(STEP10)。 【0080】これにより貯留器19に貯留されていた冷媒が主回路側へ流出し、その後、開閉弁21および開閉弁24の閉止信号が開閉弁制御装置28から送信され開閉弁21および開閉弁24は閉止される(STEP2)。これにより、短時間で主回路の冷媒量は増加するとともに高能力な充填組成に戻り、負荷に見合った能力の大きい運転が再開できる。 【0081】一方、STEP7で圧縮機11が停止していると判定された場合、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24の閉止信号が開閉弁制御装置28から送信され開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24は閉止される(STEP11)。その後、圧縮機11の運転判定を行い(STEP12)、圧縮機11が停止していると判定された場合、STEP11の状態を保持し、圧縮機11が運転していると判定された場合、STEP6の操作を行い、再度、分離運転を開始する。 【0082】このような開閉弁操作により、分離運転中に圧縮機11が停止した状態においても貯留器19に貯留された冷媒が主回路側に流出することがないため、圧縮機11が停止する直前の組成比率から分離運転を再開でき分離を完了するまでに要する時間を短縮することができる。 【0083】一方、起動(START)直後の負荷予測(STEP1)において、予測された負荷Loがあらかじめ設定されている負荷基準値Lsと比較して小さいと判断された場合、前回の運転停止時の負荷状態の判定を行い(STEP13)、負荷が大きい状態で停止したと判定された場合、STEP2の操作を行い、その後、STEP3以下の分離運転を行う。 【0084】一方、前回の運転停止時に負荷状態が小さい状態で停止したと判断された場合、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24の閉止信号が開閉弁制御装置29から送信され開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24は閉止し(STEP14)、この状態を一定時間保持する(STEP15)。 【0085】その後、負荷判定を行い(STEP16)、負荷が小さいと判定された場合、STEP14の状態を保持した状態で運転を行う。こうすることにより、前回の運転で分離した低沸点成分の冷媒を貯留器19に保持でき、負荷に適した能力の小さい状態で運転を再開できる。 【0086】また、負荷が大きいと判定された場合、STEP2の操作に移行し貯留器19内の冷媒を主回路に放出することで、即座に充填組成のままの混合された非共沸混合冷媒で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0087】このように、負荷の大小を室内機25の吸い込み空気温度と設定空気温度との差で検知して、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24を開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、能力制御を行うことができるものである。 【0088】(実施例2)図3は本発明の実施例2によるヒートポンプ装置のシステム構成図であり、実施例1と同様の構成で同様の機能を有するものについては同一の番号を記してあり、説明は省略する。 【0089】ここでは、非共沸混合冷媒が封入され、室外熱交換器13と室内熱交換器16の間に全閉可能な室外主絞り装置30と全閉可能な室内主絞り装置31が直列に設置されている。また、32は圧縮機11の吸入配管に設置されている圧力センサーであり、33は圧縮機11の吐出配管に設置されている圧力センサーである。また、34は圧縮機11、温度センサー26、温度センサー27、圧力センサー32および圧力センサー33からのデータをもとに演算を行う演算装置であり、35は演算装置34の演算結果を受信し駆動弁を制御する駆動弁制御装置である。 【0090】次に、このような構成から冷凍サイクルにおいて、図4を参照しながら、その動作を説明する。図4は、本発明の実施例2におけるヒートポンプ装置の制御フローチャートを示す。 【0091】まず、冷房運転において、起動(START)後、温度センサー27で検知された室外温度、温度センサー26で検知された室内温度および設定温度から空調負荷の予測を行う(STEP1)。このとき、予測された負荷Loがあらかじめ設定されている負荷基準値Lsと比較して大きいと判断された場合、開閉弁21および開閉弁24を閉止し、開閉弁23を開放する(STEP2)。この時、貯留器19に液冷媒が貯留されていれば液冷媒は主回路側へ流出し、ガス冷媒のみが残留することになる。 【0092】この状態で圧縮機11から吐出した高圧ガス冷媒は、四方弁12を通過し、室外熱交換器13に流入し凝縮され高圧液冷媒となり室外主絞り装置14により吐出圧力と吸入圧力の中間の圧力まで減圧された後、室内主絞り装置15でさらに吸入圧力付近の低圧二相冷媒まで減圧された後、室内熱交換器16で蒸発ガス化され四方弁12を介して圧縮機11に再び吸入される。 【0093】このような冷凍サイクルにおいて、負荷判定を行い(STEP3)、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置34に設定されている設定空気温度との差が一定値tより大きい場合、すなわち冷房負荷が大きい場合には、STEP2の状態が保持される。すなわち、圧縮機11から吐出された冷媒は主回路のみを循環する。 【0094】一方、精留分離器17、冷却器18、貯留器19は開閉弁21および24が閉止され、圧縮機11の吸入配管に接続されているため低圧ガスとなり冷媒の貯留はほとんどない。 【0095】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された非共沸混合冷媒で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0096】次に、負荷判定を行い(STEP3)、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置34で演算された設定空気温度との差が一定値tより小さい場合、すなわち冷房負荷が小さい場合には、開閉弁21および開閉弁23を閉止し、開閉弁24を開放する信号が駆動弁制御装置35から送信され、開閉弁21および開閉弁23を閉止し、開閉弁24を開放し(STEP4)、この状態を一定時間保持する(STEP5)。 【0097】こうすることにより、密度の大きい液あるいは二相冷媒を直接貯留器へ貯留することができ、主回路では冷媒量の少ない状態で運転され、能力セーブが短時間で行える。 【0098】その後、開閉弁21および開閉弁23を開放し、開閉弁24を閉止する信号が駆動弁制御装置35から送信され、開閉弁21および開閉弁23から開放され、開閉弁24が閉止される(STEP6)。 【0099】これにより圧縮機11の吐出配管から高圧ガスの一部が分流され開閉弁21を通過し、副絞り装置20により減圧されたガス冷媒が精留分離器17の塔底部へ流入して精留分離器17内を上昇する。 【0100】その後、冷却器18に流入し、冷却器18で凝縮液化された液冷媒が貯留器19に貯留され、それより先に貯留されている液冷媒が貯留器19の底部より精留分離器17の塔頂部へ帰還し、精留分離器17内を下降し、精留分離器17の塔底部から副絞り装置22に流入し、減圧された二相冷媒が冷却器18および開閉弁23を通過して圧縮機11と四方弁12の間の吸入配管に流入する。このとき、冷却器18では、副絞り装置22により減圧された低温の二相冷媒と精留分離器17の塔頂部から冷却器18に流入したガス冷媒とが間接的に熱交換する。 【0101】ここで、冷却器18の冷却源として、サイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため潜熱を有効に利用でき、冷却器18を小型にできるのみならず、精留分離器17の塔頂部のガスを確実に液化できる。 【0102】このようにして、精留分離器17の塔底より流入したガス冷媒は冷却器18で冷却されて液化し、貯留器19に貯留されて、再び精留分離器17の塔頂部に帰還して精留分離器17を下降するようになる。 【0103】この状態が連続的に起こると、精留分離器17を上昇するガス冷媒と下降する液冷媒とが精留分離器17内で気液接触により精留作用が起こり、貯留器19には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留され、精留分離器17を下降し副絞り装置22を通過する冷媒は徐々に高沸点に富んだ組成となって、冷却器18を介して圧縮機11に吸入される。 【0104】このようにして、主回路は徐々に高沸点に富んだ冷媒組成となり、能力をセーブすることができる。また、貯留器19に低沸点冷媒が貯留されているため、主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0105】更に、この状態で、圧縮機11の運転判定を行い(STEP7)、圧縮機11が運転している場合は、STEP6の状態を保持したまま、負荷判定を行い(STEP8)、冷房負荷が小さいと判定された場合、STEP6の状態を保持する。 【0106】一方、冷房負荷が大きくなり、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置34で演算された設定空気温度との差が一定値tより大きくなった場合、開閉弁21および開閉弁24の開放信号が駆動弁制御装置35から送信され開閉弁21および開閉弁24を再び開放し(STEP9)、この状態を一定時間保持する(STEP10)。 【0107】これにより貯留器19に貯留されていた冷媒が主回路側へ流出し、その後、開閉弁21および開閉弁24の閉止信号が駆動弁制御装置35から送信され開閉弁21および開閉弁24は閉止される(STEP2)。これにより、短時間で主回路の冷媒量は増加するとともに高能力な充填組成に戻り、負荷に見合った能力の大きい運転が再開できる。 【0108】一方、STEP7で圧縮機11が停止していると判定された場合、室外主絞り装置30および室内主絞り装置31の全閉信号が駆動弁制御装置35から送信され室外主絞り装置30および室内主絞り装置31は全閉される(STEP11)。 【0109】その後、圧力センサー32および圧力センサー33の計測値をもとに演算装置34で演算を行いあらかじめ設定されている差圧値と比較し(STEP12)、設定値以上の場合は差圧演算を繰り返し行い、設定値以下になった場合、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24の閉止信号が駆動弁制御装置35から送信され開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24は閉止される(STEP13)。 【0110】その後、圧縮機11の運転判定を行い(STEP14)、圧縮機11が停止していると判定された場合、STEP11の状態を保持し、圧縮機11が運転していると判定された場合、室外主絞り装置30および室内主絞り装置31をあらかじめ設定されている既定の開度まで開ける信号が駆動弁制御装置35から送信され、室外主絞り装置30および室内主絞り装置31が開放される(STEP15)。その後、STEP6の操作を行い、再度、分離運転を開始する。 【0111】このような開閉弁操作により、分離運転中に圧縮機11が停止した状態においても貯留器19に貯留された冷媒が主回路側に流出することがないため、圧縮機11が停止する直前の組成比率から分離運転を再開でき、分離を完了するまでに要する時間を更に短縮することができる。 【0112】一方、起動(START)直後の負荷予測(STEP1)において、予測された負荷Loがあらかじめ設定されている負荷基準値Lsと比較して小さいと判断された場合、前回の運転停止時の負荷状態の判定を行い(STEP16)、負荷が大きい状態で停止したと判定された場合、STEP2の操作を行い、その後、STEP3以下の分離運転を行う。 【0113】一方、前回の運転停止時に負荷状態が小さい状態で停止したと判断された場合、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24の閉止信号が駆動弁制御装置35から送信され開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24は閉止し(STEP17)、この状態を一定時間保持する(STEP18)。その後、負荷判定を行い(STEP19)、負荷が小さいと判定された場合、STEP17の状態を保持した状態で運転を行う。 【0114】こうすることにより、前回の運転で分離した低沸点成分の冷媒を貯留器19に保持でき、負荷に適した能力の小さい状態で運転を再開できる。 【0115】また、負荷が大きいと判定された場合、STEP2の操作に移行し貯留器19内の冷媒を主回路に放出することで、即座に充填組成のままの混合された非共沸混合冷媒で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0116】このように、負荷の大小を室内機25の吸い込み空気温度と設定空気温度との差で検知して、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24を開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、更に短時間で能力制御を行うことができるものである。 【0117】次に、暖房運転時には、冷媒流れ方向が主回路において逆方向となるのみで、その動作は同様である。 【0118】すなわち、暖房運転において、起動(START)後、温度センサー27で検知された室外温度、温度センサー26で検知された室内温度および設定温度から空調負荷の予測を行う(STEP1)。 【0119】このとき、予測された負荷Loがあらかじめ設定されている負荷基準値Lsと比較して大きいと判断された場合、開閉弁21および開閉弁24を閉止し、開閉弁23を開放する(STEP2)。 【0120】この時、貯留器19に液冷媒が貯留されていれば液冷媒は主回路側へ流出し、ガス冷媒のみが残留することになる。この状態で圧縮機11から吐出した高圧ガス冷媒は、四方弁12を通過し、室外熱交換器13に流入し凝縮され高圧液冷媒となり室外主絞り装置14により吐出圧力と吸入圧力の中間の圧力まで減圧された後、室内主絞り装置15でさらに吸入圧力付近の低圧二相冷媒まで減圧された後、室内熱交換器16で蒸発ガス化され四方弁12を介して圧縮機11に再び吸入される。 【0121】このような冷凍サイクルにおいて、負荷判定を行い(STEP3)、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置34に設定されている設定空気温度との差が一定値tより大きい場合、すなわち冷房負荷が大きい場合には、STEP2の状態が保持される。すなわち、圧縮機11から吐出された冷媒は主回路のみを循環する。 【0122】一方、精留分離器17、冷却器18、貯留器19は開閉弁21および開閉弁24が閉止され、圧縮機11の吸入配管に接続されているため低圧ガスとなり冷媒の貯留は殆どない。 【0123】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された非共沸混合冷媒で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0124】次に、負荷判定を行い(STEP3)、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置34で演算された設定空気温度との差が一定値tより小さい場合、すなわち冷房負荷が小さい場合には、開閉弁21および開閉弁23を閉止し、開閉弁24を開放する信号が駆動弁制御装置35から送信され、開閉弁21および開閉弁23を閉止し、開閉弁24を開放し(STEP4)、この状態を一定時間保持する(STEP5)。 【0125】こうすることにより、密度の大きい液あるいは二相冷媒を直接貯留器へ貯留することができ、主回路では冷媒量の少ない状態で運転され、能力セーブが短時間で行える。 【0126】その後、開閉弁21および開閉弁23を開放し、開閉弁24を閉止する信号が駆動弁制御装置35から送信され、開閉弁21および開閉弁23が開放され、開閉弁24が閉止される(STEP6)。 【0127】これにより圧縮機11の吐出配管から高圧ガスの一部が分流され開閉弁21を通過し、副絞り装置20より減圧されたガス冷媒が精留分離器17の塔底部へ流入して精留分離器17内を上昇する。 【0128】その後、冷却器18に流入し、冷却器18で凝縮液化された液冷媒が貯留器19に貯留され、それより先に貯留されている液冷媒が貯留器19の底部より精留分離器17の塔頂部へ帰還し、精留分離器17内を下降し、精留分離器17の塔底部から副絞り装置22に流入し、減圧された二相冷媒が冷却器18および開閉弁23を通過して圧縮機11と四方弁12の間の吸入配管に流入する。 【0129】このとき、冷却器18では、副絞り装置22により減圧された低温の二相冷媒と精留分離器17の塔頂部から冷却器18流入したガス冷媒とが間接的に熱交換する。 【0130】ここで、冷却器18の冷却源として、サイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため潜熱を有効に利用でき、冷却器18を小型にできるのみならず、精留分離器17の塔頂部のガスを確実に液化できる。 【0131】このようにして、精留分離器17の塔底より流入したガス冷媒は冷却器18で冷却されて液化し、貯留器19に貯留されて、再び精留分離器17の塔頂部に帰還して精留分離器17を下降するようになる。 【0132】この状態が連続的に起こると、精留分離器17を上昇するガス冷媒と下降する液冷媒とが精留分離器17内で気液接触により精留作用が起こり、貯留器19には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留され、精留分離器17を下降し副絞り装置22を通過する冷媒は徐々に高沸点に富んだ組成となって、冷却器18を介して圧縮機11に吸入される。 【0133】このようにして、主回路は徐々に高沸点に富んだ冷媒組成となり、能力をセーブすることができる。また、貯留器19に低沸点冷媒が貯留されているため、主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0134】更に、この状態で、圧縮機11の運転判定を行い(STEP7)、圧縮機11が運転している場合は、STEP6の状態を保持したまま、負荷判定を行い(STEP8)、冷房負荷が小さいと判定された場合、STEP6の状態を保持する。 【0135】一方、冷房負荷が大きくなり、温度センサー26で検知された室内機25の吸い込み空気温度と演算装置34で演算された設定空気温度との差が一定値tより大きくなった場合、開閉弁21および開閉弁24の開放信号が駆動弁制御装置35から送信され開閉弁21および開閉弁24を再び開放し(STEP9)、この状態を一定時間保持する(STEP10)。 【0136】これにより貯留器19に貯留されていた冷媒が主回路側へ流出し、その後、開閉弁21および開閉弁24の閉止信号が駆動弁制御装置35から送信され開閉弁21および開閉弁24は閉止される(STEP2)。これにより、短時間で主回路の冷媒量は増加するとともに高能力な充填組成に戻り、負荷に見合った能力の大きい運転が再開できる。 【0137】一方、STEP7に圧縮機11が停止していると判定された場合、室外主絞り装置30および室内主絞り装置31の全閉信号が駆動弁制御装置35から送信され室外主絞り装置30および室内主絞り装置31は全閉される(STEP11)。 【0138】その後、圧力センサー32および圧力センサー33の計測値をもとに演算装置34で演算を行いあらかじめ設定されている差圧値と比較し(STEP12)、設定値以上の場合は差圧演算を繰り返し行い、設定値以下になった場合、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24の閉止信号が駆動弁制御装置35から送信され開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24は閉止される(STEP13)。 【0139】その後、圧縮機11の運転判定を行い(STEP14)、圧縮機11が停止していると判定された場合、STEP11の状態を保持し、圧縮機11が運転していると判定された場合、室外主絞り装置30および室内主絞り装置31をあらかじめ設定されている既定の開度まで開ける信号が駆動弁制御装置35から送信され、室外主絞り装置30および室内主絞り装置31が開放される(STEP15)。その後、STEP6の操作を行い、再度、分離運転を開始する。 【0140】このような開閉弁操作により、分離運転中に圧縮機11が停止した状態においても貯留器19に貯留された冷媒が主回路側に流出することないため、圧縮機11が停止する直前の組成比率から分離運転を再開でき、分離を完了するまでに要する時間を更に短縮することができる。 【0141】一方、起動(START)直後の負荷予測(STEP1)において、予測された負荷Loがあらかじめ設定されている負荷基準値Lsと比較して小さいと判断された場合、前回の運転停止時の負荷状態の判定を行い(STEP16)、負荷が大きい状態で停止したと判定された場合、STEP2の操作を行い、その後、STEP3以下の分離運転を行う。 【0142】一方、前回の運転停止時に負荷状態が小さい状態で停止したと判断された場合、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24の閉止信号が駆動弁制御装置35から送信され開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24は閉止し(STEP17)、この状態を一定時間保持する(STEP18)。その後、負荷判定を行い(STEP19)、負荷が小さいと判定された場合、STEP17の状態を保持した状態で運転を行う。 【0143】こうすることにより、前回の運転で分離した低沸点成分の冷媒を貯留器19に保持でき、負荷に適した能力の小さい状態で運転を再開できる。 【0144】また、負荷が大きいと判定された場合、STEP2の操作に移行し貯留器19内の冷媒を主回路に放出することで、即座に充填組成のままの混合された非共沸混合冷媒で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0145】このように、負荷の大小を室内機25の吸い込み空気温度と設定空気温度との差で検知して、開閉弁21、開閉弁23および開閉弁24を開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、更に短時間で能力制御を行うことができるものである。 【0146】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の発明は、非共沸混合冷媒を封入し、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、室外主絞り装置、室内主絞り装置、室内熱交換器を配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、圧縮機の吐出配管と塔頂部に冷却器および貯留器を環状に接続した回路を有する精留分離器の塔底部とを第一の副絞り装置および第一の開閉弁を介して接続し、同じく精留分離器の塔底部と冷却器とを第二の副絞り装置を介して接続し、また冷却器と圧縮機の吸入配管とを第二の開閉弁を介して接続し、さらに、室外主絞り装置と室内主絞り装置とを接続する配管と貯留器の底部とを第三の開閉弁を介して接続するため、冷却器を小型にできるのみならず、十分な低温および冷却熱量で精留分離器の気相部を液化することができ、沸点差の大きな非共沸混合冷媒においても低沸点成分の多い冷媒を貯留して分離幅を大きくとることができる。 【0147】また、貯留器内の冷媒を貯留あるいは空に制御して、主回路の冷媒量を調整することができるので、冷媒量による能力制御と、冷媒組成による能力制御により、幅広い能力制御が可能となる。また、室外主絞り装置と室内主絞り装置とを接続する液配管と貯留器の底部とを開閉弁を介して接続しているので、開閉弁を開閉操作することで短時間で貯留器へ冷媒を流入出させることができ、冷媒量調整による能力制御を短時間で行うことができる。また、精留分離器、冷却器及び貯留器と主回路とを接続する配管に設置されている開閉弁を全て閉止することで、運転停止時においても分離完了後の低沸点成分を貯留器内に保持することができるため能力をセーブした状態で再起動でき、圧縮機の消費電力を低減できる。 【0148】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、あらかじめ設定した設定空気温度と前記温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が一定値以下になった場合に、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁は閉止したまま前記第二の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁を開放して第三の開閉弁を閉止し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が一定値以上になった場合に、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を閉止し、前記第二の開閉弁を開放し、また前記圧縮機が停止した場合に前記第一、第二および第三の開閉弁を閉止する構成としたもので、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また、開閉弁の開閉操作という簡単な構成で主回路の冷媒量を短時間で増減させ、また、精留分離による主回路組成を制御できるので、主回路冷媒量と主回路組成を自動的に可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができる。 【0149】また、圧縮機の停止をセンシングし第一の開閉弁、第二の開閉弁および第三の開閉弁を全て閉止するという簡単な制御のみで、分離完了後の低沸点成分を貯留器内に保持することができるため能力をセーブした状態で再起動でき、圧縮機の消費電力を低減できる。 【0150】請求項3に記載の発明は、非共沸混合冷媒を封入し、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、全閉可能な室外主絞り装置、全閉可能な室内主絞り装置、室内熱交換器を配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、圧縮機の吐出配管と塔頂部に冷却器および貯留器を環状に接続した回路を有する精留分離器の塔底部とを第一の副絞り装置および第一の開閉弁を介して接続し、同じく精留分離器の塔底部と冷却器とを第二の副絞り装置を介して接続し、また冷却器と圧縮機の吸入配管とを第二の開閉弁を介して接続し、さらに、全閉可能な室外主絞り装置と全閉可能な室内主絞り装置とを接続する配管と貯留器の底部とを第三の開閉弁を介して接続するため、冷却器を小型にできるのみならず、十分な低温および冷却熱量で精留分離器の気相部を液化することができ、沸点差の大きな非共沸混合冷媒においても低沸点成分の多い冷媒を貯留して分離幅を大きくとることができる。 【0151】また、貯留器内の冷媒を貯留あるいは空に制御して、主回路の冷媒量を調整することができるので、冷媒量による能力制御と、冷媒組成による能力制御により、幅広い能力制御が可能となる。また、室外主絞り装置と室内主絞り装置とを接続する液配管と貯留器底部とを開閉弁を介して接続しているので、開閉弁を開閉操作することで短時間で貯留器へ冷媒流入出させることができ、冷媒量調整による能力制御を短時間で行うことができる。 【0152】また、全閉可能な室内外主絞り装置を用いるため、精留分離作用中に圧縮機が停止した場合でも主絞り装置を全閉して主回路を高圧側と低圧側に分離することで、圧縮機吐出ガスを精留分離器へ供給することが可能となり、圧縮機停止中でも、主回路内の圧力が均衡するまで分離運転を継続することができ、更に、主回路内の圧力が均衡した後、精留分離器、冷却器及び貯留器と主回路とを接続する配管に設置されている開閉弁を全て閉止することで、運転停止時においても分離完了後の低沸点成分を貯留器内に保持することができるため能力をセーブした状態で再起動でき、圧縮機の消費電力を低減できる。 【0153】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、あらかじめ設定した設定空気温度と温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が一定値以下になった場合に、あらかじめ設定した設定空気温度と前記温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が一定値以下になった場合に、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁は閉止したまま前記第二の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁を開放して前記第三の開閉弁を閉止し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が一定値以上になった場合に、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を一定時間開放した後、前記第一の開閉弁と前記第三の開閉弁を閉止し、前記第二の開閉弁を開放し、さらに前記第一の開閉弁と前記第二の開閉弁を開放し、前記第三の開閉弁が閉止された状態で前記圧縮機が停止した場合、前記室外主絞り装置および前記室内主絞り装置を全閉し、前記第一の圧力センサーと前記第二の圧力センサーの測定値の差があらかじめ設定されている一定値以下になった後、前記第一、第二および第三の開閉弁を閉止し、また前記圧縮機と前記室内機の運転が停止した場合に前記第一、第二および第三の開閉弁を閉止するように制御する構成としたもので、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁動作という簡単な構成で主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができる。 【0154】また、精留分離作用中に圧縮機が停止した場合でも、主絞り装置の全閉操作という簡単な構成で第一の圧力センサーと第二の圧力センサーの測定値の差があらかじめ設定されている一定値以下になるまで精留分離運転を継続することができ、また全ての開閉弁を閉止するという簡単な構成で分離完了後の低沸点成分の貯留器内に保持することができるため能力をセーブした状態で再起動でき、圧縮機の消費電力を低減できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004488 【氏名又は名称】松下冷機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月10日(1999.6.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−346471(P2000−346471A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月15日(2000.12.15) |
| 【出願番号】 |
特願平11−163297 |
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