| 【発明の名称】 |
車両用空調装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】桜井 義彦
【氏名】政氏 護
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| 【要約】 |
【課題】その時の環境条件や車両条件に適応したコンプレッサの必要充分なオイルリターン制御を実現できるようにした車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】内燃機関Eの始動時にコンプレッサ2にオイルリターンのための初期運転を行わせるようにした車両用空調装置1において、コンプレッサ2を含んで成る冷房サイクル5のコンデンサ4内の圧力が初期値Pd(0)よりも所定値だけ大きい値Pdになったときに初期運転を終了するようにした。コンデンサ4内の圧力変化が所定の状態となった後、一定時間だけ更に初期運転を行うようにしてもよい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外部可変容量型のコンプレッサを備え、車両用内燃機関の始動時に前記コンプレッサにオイルリターンのための初期運転を行わせるようにした車両用空調装置において、前記コンプレッサを含んで成る冷房サイクル内の物理的状態を検出し、検出された物理的状態に基づいて前記初期運転の終了タイミングを決定するようにしたことを特徴とする車両用空調装置。 【請求項2】 前記物理的状態が前記冷房サイクル内の冷媒圧力である請求項1記載の車両用空調装置。 【請求項3】 前記冷媒圧力が前記冷房サイクル内のコンデンサ内の圧力である請求項2記載の車両用空調装置。 【請求項4】 前記物理的状態が前記冷房サイクル内のエバポレータ通過後の空気の温度である請求項1記載の車両用空調装置。 【請求項5】 前記初期運転期間中において、前記コンプレッサの容量を最大に設定するようにした請求項1、2、3又は4記載の車両用空調装置。 【請求項6】 外部可変容量型のコンプレッサを備え、車両用内燃機関の始動時に前記コンプレッサにオイルリターンのための初期運転を行わせるようにした車両用空調装置において、前記コンプレッサを含んで成る冷房サイクル内の物理的状態を検出する検出手段と、該検出手段に応答し前記物理的状態が所要の状態になったことを判別する判別手段と、該判別手段に応答し前記物理的状態が前記所要の状態になった後の所定の一定時間の経過を計数する計数手段とを備え、前記一定時間が計数し終わったことにより前記初期運転を終了させるようにしたことを特徴とする車両用空調装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、外部可変容量型コンプレッサを備えた車両用空調装置に関する。 【0002】 【従来の技術】車両用空調装置の冷房サイクル装置に用いられる圧縮機にあっては、圧縮機内に於ける冷媒の循環時に吸入側より摺動部に冷媒と潤滑油との混合流体を直接接触させて潤滑を行っている。 【0003】しかし、上述の冷房サイクル装置では、冷房サイクル装置の起動時には油分分離器内の油濃度が低いため、圧縮機に必要量の油が戻されない場合があり、圧縮機の潤滑油が不足するという問題があった。この問題を解決するため、特開平9−104225号公報には、圧縮機の起動後指示手段により運転停止信号が出力された場合であっても所定時間は圧縮機が強制的に運転するように制御することにより、圧縮機の起動時の潤滑油不足を防止するようにした構成が開示されている。 【0004】また、特開平9−329087号公報には、エンジン起動後使用環境により所定時間コンプレッサに冷媒を循環させ、コンプレッサにおいてオイルレス状態が長時間継続されることのないようにした構成が開示されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、いずれも、コンプレッサを強制的にオンとする時間は予め決められた一定時間になっている。しかし、冷房サイクル内を冷媒が充分循環し、必要な量のオイルがコンプレッサに戻ったかどうかは、環境条件(雰囲気温度)や車両条件(内燃機関回転数)等に左右されるので、コンプレッサを強制的にオンとする適正時間は一定ではない。したがって、上述した従来技術のように強制的にオンする時間を一定とする構成によると、オイルが未だ不足していたり、オイルは充分戻っているのにオン状態が続き無駄な運転が行われるといった不具合が生じることになる。 【0006】この不具合は、クラッチレスコンプレッサの場合に顕著となる。すなわち、クラッチレスコンプレッサではコンプレッサが常時回転しており、冷媒を外部に送り出す必要がないときでもコンプレッサ本体の内部でオイルが循環する構成となっている。その為、オイルが配管や熱交換器内に残ってコンプレッサ内部がオイル不足の状態にもかかわらずコンプレッサが高速で回転する虞もあり、このような状態に陥るとコンプレッサに故障が発生しやすくなる。 【0007】また、斜板式のクラッチレスコンプレッサの場合にはサイクル内の圧力を利用して容量を変化させているので、始動時の条件によって、コンプレッサが内部循環から外部循環に切り換えられるまでの時間が10数分の1秒から4、5秒程度まで変化する。このため、上述した従来技術に見られるように、コンプレッサの強制運転の時間を所定の一定時間内に固定した場合、上記不具合がより発生しやすい。 【0008】本発明の目的は、従来技術における上記不具合を解決しようとするものであり、その時の環境条件や車両条件に適応したコンプレッサの必要充分なオイルリターン制御を実現できるようにした車両用空調装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明では、外部可変容量型コンプレッサを備えた車両用空調装置において、車両用内燃機関始動時に強制的にコンプレッサを駆動してオイルリターンのための初期運転を行うとともに、冷房サイクル内のオイルがコンプレッサの運転に支障を生じさせない程度にまでコンプレッサに戻ったと判断できるまでコンプレッサの駆動を継続するようにしたものである。上記判断は、冷房サイクル内の圧力または圧力変化に基づいて、あるいはエバポレータまたはコンデンサの温度または温度変化に基づいて行うことができる。 【0010】冷房サイクル内のオイルをコンプレッサに戻すためコンプレッサを運転する場合には、その容量を最大としておくのが好ましい。いずれの構成においても、コンプレッサとしてクラッチレス式のものを採用することができる。 【0011】請求項1の発明によれば、外部可変容量型のコンプレッサを備え、車両用内燃機関の始動時に前記コンプレッサにオイルリターンのための初期運転を行わせるようにした車両用空調装置において、前記コンプレッサを含んで成る冷房サイクル内の物理的状態を検出し、検出された物理的状態に基づいて前記初期運転の終了タイミングを決定するようにしたことを特徴とする車両用空調装置が提案される。 【0012】請求項2の発明によれば、前記物理的状態が前記冷房サイクル内の冷媒圧力である請求項1記載の車両用空調装置が提案される。 【0013】請求項3の発明によれば、前記冷媒圧力が前記冷房サイクル内のコンデンサ内の圧力である請求項2記載の車両用空調装置が提案される。 【0014】請求項4の発明によれば、前記物理的状態が前記冷房サイクル内のエバポレータ通過後の空気の温度である請求項1記載の車両用空調装置が提案される。 【0015】請求項5の発明によれば、前記初期運転期間中において、前記コンプレッサの容量を最大に設定するようにした請求項1、2、3又は4記載の車両用空調装置が提案される。 【0016】請求項6の発明によれば、外部可変容量型のコンプレッサを備え、車両用内燃機関の始動時に前記コンプレッサにオイルリターンのための初期運転を行わせるようにした車両用空調装置において、前記コンプレッサを含んで成る冷房サイクル内の物理的状態を検出する検出手段と、該検出手段に応答し前記物理的状態が所要の状態になったことを判別する判別手段と、該判別手段に応答し前記物理的状態が前記所要の状態になった後の所定の一定時間の経過を計数する計数手段とを備え、前記一定時間が計数し終わったことにより前記初期運転を終了させるようにしたことを特徴とする車両用空調装置が提案される。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例につき詳細に説明する。 【0018】図1は、本発明による車両用空調装置の実施の形態の一例を示す概略構成図である。車両用空調装置1は、車両の駆動源である内燃機関Eによって回転駆動される外部可変容量型でクラッチレス方式のコンプレッサ2と、エバポレータ3と、コンデンサ4とによって冷房サイクル5が構成されている。6はコンデンサを冷却するためのファンである。なお、冷房サイクル5それ自体の構成は公知のものであるから、各部の詳細については説明するのを省略する。 【0019】符号7で示されるのはコンプレッサ2の運転を制御するための制御部であり、制御部7はコンプレッサ2の起動時に潤滑油不足が生じないようにコンプレッサの起動運転制御を行うことができるように構成されている。 【0020】図2を参照すると、図1に概略的に示されている制御部7の詳細構成が示されている。制御部7は、公知の構成のマイクロコンピュータシステムを備えた制御ユニット9を主体に構成され、制御ユニット9には、エバポレータ3の目標温度を設定するための目標温度設定器10からの設定温度信号10S、外気温センサ11からの外気温信号11S、エバポレータ3を通過した後の空気温度を検出するためのエバ後温度センサ12からのエバ後温度信号12S、コンデンサ4内の圧力レベルを検出するためのPDセンサ13からのPD信号13S、A/Cスイッチ14のオン、オフを示すA/C信号14S、ファン6のオン状態を示すファンオン信号6S、内燃機関Eの始動を示す機関始動信号ES、及びイグニッションスイッチ(図示せず)がオンとなったことを示すイグニッションオン信号15Sが入力されている。 【0021】制御ユニット9には予め所定の制御プログラムがストアされており、この制御プログラムが実行されることにより運転制御信号DCが出力され、コンプレッサ2の運転が制御されると共に、コンプレッサ2の起動時には潤滑油不足が生じないようコンプレッサの初期運転が制御される。運転制御信号DCは、コンプレッサ2内に設けられている電磁弁2Aの駆動電流(ソレノイド電流)を制御するのに用いられ、電磁弁2Aは運転制御信号DCに従って作動し、コンプレッサ2の容量が制御される。なお、電磁弁を用いた容量可変形のクラッチレス式コンプレッサの構成それ自体は公知であるから、ここではコンプレッサ2の詳細構成を図示して説明するのを省略する。 【0022】次に、図3を参照して、制御ユニット9によるコンプレッサ2の制御動作について説明する。 【0023】図3にフローチャートにて示されているコンプレッサ制御プログラムの実行が開始されると、ステップ21でA/Cスイッチ14がオンか否かが判別される。A/Cスイッチ14がオフの場合には、ステップ21の判別結果はNOとなり、ステップ22に入る。 【0024】ステップ22では、イグニッションスイッチのオンが初回であるか否かが判別される。イグニッションスイッチのオンが初回であると、ステップ23に入り、ここで、コンデンサ4内の圧力が所定値に達するまでの間、コンプレッサ2の容量を最大値としておくためのオイルリターン処理制御、すなわち初期運転制御が実行される。 【0025】図4には、ステップ23で実行されるオイルリターン処理制御の詳細フローチャートが示されている。ステップ23Aでは、コンプレッサ2の駆動開始前のコンデンサ4内の圧力Pd(0)を読み込み、ステップ23Bでソレノイド電流Iを0.7(A)の最大値とし、電磁弁2Aを閉じる。これによりコンプレッサ2の容量は最大の状態となり、オイルリターンが良好に行われる。 【0026】次のステップ23Cでは、その時のコンデンサ4内の圧力Pdと上述のPd(0)との差分を演算し、ステップ23DでPd−Pd(0)が所定値(ここでは3.0kgf/cm2 )よりも大きいか否かが判別される。その差分が3.0kgf/cm2 よりも小さいとステップ23Dの判別結果はNOとなり、ステップ23Bに戻り、コンプレッサ2の容量を最大に維持する。 【0027】コンデンサ4内の圧力が時間の経過と共に徐々に上昇し、Pd−Pd(0)の値が3.0kgf/cm2 よりも大きくなるとステップ23Dの判別結果はYESとなり、ステップ24に入る。 【0028】図3に戻ると、ステップ24では、コンプレッサ2の電磁弁2Aのソレノイド電流Iを零とし、次のステップ26ではソレノイド電流Iの積分加算値ΔIを零とし、コンプレッサ2の容量を最小の状態にする。すなわち、ステップ23でPdの値がPd(0)の値よりも所定値だけ大きくなったことにより必要且つ充分なオイルリターンが行われたと判断し、ステップ24、26でコンプレッサ2の容量を最小とする処理を行うのである。これにより、その時の環境条件や車両条件に適応したコンプレッサ2の必要充分なオイルリターン制御を実現できる。 【0029】一方、イグニッションスイッチのオンが初回でないと、ステップ22の判別結果はNOとなり、ステップ24に入る。ステップ24では、コンプレッサ2の制御用ソレノイドの駆動電流Iを零とし、次のステップ26では駆動電流Iの積分加算値ΔIを零とし、コンプレッサ2の容量を最小の状態にする。すなわち、A/Cスイッチ14がオフの場合には、コンプレッサ2を作動させて冷媒を冷房サイクル5内で循環させる必要がないからである。ステップ26の実行終了後、別の制御に入る。 【0030】次にA/Cスイッチ14がオンとされると、ステップ21の判別結果はYESとなり、ステップ27でイグニッションスイッチのオンが初回であるか否かが判別される。イグニッションスイッチのオンが初回であると、ステップ28に進み、コンデンサ4内の圧力が所定値に達するまでの間、コンプレッサ2の容量を最大値としておくためのオイルリターン処理制御が実行される。ステップ28の処理はステップ23の処理と同様である。この場合はA/Cスイッチ14がオンであるから、そのまま次の制御に進む。 【0031】一方、イグニッションスイッチが初回オンでない場合には、ステップ27の判別結果はNOとなり、ステップ29で外気温信号11Sに基づいて外気温判定を行う。 【0032】本実施の形態では、外気温が7°C以上の場合(A状態)、外気温が7°C〜−2°Cの範囲にある場合(B状態)、及び外気温が−2°C以下の場合(C状態)のいずれであるかが判定される。 【0033】外気温がA状態の場合にはステップ30で設定温度信号10Sを読み込み、ステップ31でエバ後温度信号12Sに基づいてエバ後温度を検出する。ステップ32では、この検出されたエバ後温度が零度より大きい(X状態)か又は零度以下である(Y状態)かの判定を行う。 【0034】エバ後温度がY状態の場合には、コンプレッサ2からの冷媒の送り出しは不要であるから、ステップ24に入り、コンプレッサ2の容量が最小とされる。 【0035】一方、エバ後温度がX状態の場合には、ステップ33に入り、ここで、エバ後温度の目標値を、設定温度信号10Sによって示される設定値に徐々に近づける目標値処理を行い、ここでその時々の目標値が決定される。 【0036】そして、ステップ34では、ステップ34で算出されたそのときどきの目標値のエバ後温度が得られるようにコンプレッサ2の電磁弁2Aを開閉制御するためのソレノイド電流制御が実行される。 【0037】図5には、ステップ34で実行されるソレノイド電流制御の詳細フローチャートが示されている。ソレノイド電流制御ステップ34に入ると、ステップ34Aで、そこに記載されている特性に基づき、エバ後温度の設定値Tintとステップ33で決定されたエバ後温度の目標値TINTCとの差分Tint−TINTCに従ってソレノイド電流Iの値が決定される。 【0038】次のステップ34Bにおいて、Δt(=0.5秒)毎のソレノイド電流Iへの加算値ΔIiが、そこに記載されている特性に基づき、差分Tint−TINTCに従って決定される。 【0039】そして、ステップ34Cで、その時の加算電流値Ii(t)がIi(t−Δt)+ΔIiとして演算され、ステップ34Dでその時のソレノイド電流IがIp+Iiとして計算され、これに従って電磁弁2Aが駆動される。 【0040】ステップ29において外気温がB状態であると判定された場合にはステップ35に進み、ここでエバ後温度の設定温度値を3にセットしステップ31に入る。すなわち、外気温がB状態にあると目標温度設定器10の設定状態に拘らず、所定の値が目標値としてセットされる。 【0041】ステップ29において外気温がC状態であると判定された場合にはステップ24に進み、ソレノイド電流Iが零とされる。すなわち、外気温がC状態にあると冷房サイクル5が凍結する虞があるのでコンプレッサ2の容量を最小とする。 【0042】図3に示したコンプレッサ制御によれば、A/Cスイッチ14のオン、オフに拘らず、イグニッションスイッチが初回オンとなったときに、コンデンサ4の圧力が所定値に達するまでの間は電磁弁2Aに0.7(A)の電流を流して電磁弁2Aを閉じ、コンプレッサ2の容量を最大の状態に維持するように制御が行われる。この結果、コンプレッサ2に対するオイルリターン動作を必要且つ充分に行うことができ、油滑不足状態が生じたり、又は逆に充分な油滑状態が得られているにも拘らず油滑のための初期立ち上げ動作が無意味に長時間行われるのを有効に防止することができ、その時の環境条件や車両条件に適応したコンプレッサ2の必要充分なオイルリターン制御が実現できる。 【0043】図3に示した構成では、コンデンサ4の内部圧力、すなわち冷房サイクル5内の圧力によってオイルリターン処理が必要且つ充分に行われたか否かを判別したものである。しかし、本発明はこの一実施形態に限定されるものではなく、例えばエバ後温度の情報からこれを判別することも可能である。 【0044】図6には、エバ後温度の情報からオイルリターン処理の終了タイミングを判別するようにした場合の構成例がフローチャートにて示されている。ステップ23W〜23Zで実行される処理は、図4に示したステップ23A〜23Dの処理にそのまま置き換えることができるものである。 【0045】ステップ23Wでは、コンプレッサ2の駆動開始前のエバ後温度T(0)を読み込み、ステップ23Xでソレノイド電流Iを0.7(A)の最大値とし、電磁弁2Aを閉じる。これによりコンプレッサ2の容量は最大の状態となり、オイルリターンが良好に行われる。 【0046】次のステップ23Yでは、その時のエバ後温度Tと上述のT(0)との差分を演算し、ステップ23ZでT−T(0)が所定値(ここでは−10°C)よりも低いか否かが判別される。その差分が−10°C以上であるとステップ23Zの判別結果は、NOとなり、ステップ23Bに戻る。 【0047】エバ後温度が時間の経過と共に徐々に低下し、T−T(0)の値が−10°Cより小さくなるとオイルリターン処理が必要且つ充分に行われたとしてステップ23Zの判別結果はYESとなり、ステップ24に入る。 【0048】なお、エバ後温度に因る判断に代えてコンデンサ4の温度が所定温度に達したか否かによってオイルリターン処理の終了タイミングを判断する構成としてもよい。また、これらの温度の温度変化に基づいてオイルリターン処理の終了タイミングを判断する構成としてもよい。 【0049】図4に示した構成では、コンデンサ4内の圧力状態が所定の状態(Pd−Pd(0)>3.0kgf/cm2 )となった場合、直ちにソレノイド電流を零とするものであった。 【0050】しかし、コンデンサ4内の圧力のみを基準とすると、大気温が著しく低い場合やコンプレッサ2及び車両の各装置の機差により、オイルリターン処理が必ずしも充分でない場合が生じる。 【0051】図7には、大気温が著しく低い場合やコンプレッサ2及び車両の各装置の機差が大きい場合であってもオイルリターン処理を確実に行うことができるようにした、図4に示す構成に置き換えて使用することができるオイルリターン処理構成が示されている。 【0052】図7において、ステップ23A〜23Dは図4の対応するステップと同一であり、ステップ23Dの後に、ステップ23E、23Fを付加した点でのみ両者は異なっている。 【0053】ステップ23Eでは、別途用いられているタイマー(ソフトタイマーでもよい)がスタートせしめられ、ステップ23Fで所定時間(ここでは60秒)が経過したと判別された場合にはじめてステップ24に進む。 【0054】この構成によれば、コンデンサ4の内圧状態が所要の状態となった後、更に一定時間だけコンプレッサ2を最大容量状態で運転するので、温度条件の差や機差があっても、オイルリターン処理を確実に実行できるという利点を有している。 【0055】図6に示した構成では、エバ後温度が所定の状態(−10°Cより低い状態)となった場合、直ちにソレノイド電流を零とするものであった。 【0056】しかし、エバ後温度のみを基準とすると、大気温が著しく低い場合やコンプレッサ2及び車両の各装置の機差により、オイルリターン処理が必ずしも充分でない場合が生じる。 【0057】図8には、大気温が著しく低い場合やコンプレッサ2及び車両の各装置の機差が大きい場合であってもオイルリターン処理を確実に行うことができるようにした、図6に示す構成に置き換えて使用することができるオイルリターン処理構成が示されている。 【0058】図8において、ステップ23W〜23Zは図6の対応するステップと同一であり、ステップ23Zの後に、ステップ23P、23Qを付加した点でのみ両者は異なっている。 【0059】ステップ23Pでは、別途用いられているタイマー(ソフトタイマーでもよい)がスタートせしめられ、ステップ23Qで所定時間(ここでは60秒)が経過したと判別された場合にはじめてステップ24に進む。 【0060】この構成によれば、エバ後温度の状態が所要の状態となった後、更に一定時間だけコンプレッサ2を最大容量状態で運転するので、温度条件の差や機差があっても、オイルリターン処理を確実に実行できるという利点を有している。 【0061】 【発明の効果】本発明によれば、上述の如く、コンプレッサのオイルリターン動作を行う際に、冷房サイクルの内部の圧力や圧力変化、あるいはエバ後温度、コンデンサ温度、又はこれらの温度変化を基にしてオイルリターン動作の終了タイミングを判別するようにしたので、コンプレッサにオイルが確実に戻った適切なタイミングでオイルリターン動作を終了させることができる。この結果、コンプレッサへのオイルリターンの不足や、オイルリターンが充分であるにも拘らず無意味なオイルリターン動作が行われるなどの不具合を改善し、極めて効果的なオイルリターン動作を行わせることができる。 【0062】また、タイマーによる時間制御を付加すれば、外気温が極端に低い場合や、各種装置の機差が大きい場合等におけるオイルリターン動作の不足を生じさせることがないので、より一層確実にオイルリターン動作を行わせることができる。 【0063】また、オイルリターン動作時にコンプレッサの容量を最大としておくことにより、オイルリターン動作を迅速に行わせることができ、オイルリターン動作を短時間で済ませることができる。 【0064】このように、オイルリターン動作を過不足なく行うことができるので、空調装置の吹き出し温度や内燃機関動力への影響を最小限に抑えることができる。そして、コンプレッサのストローク開始遅れに対しても過不足なくオイルリターン動作を行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003333 【氏名又は名称】株式会社ボッシュオートモーティブシステム
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| 【出願日】 |
平成11年6月3日(1999.6.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077540 【弁理士】 【氏名又は名称】高野 昌俊
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| 【公開番号】 |
特開2000−346470(P2000−346470A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月15日(2000.12.15) |
| 【出願番号】 |
特願平11−156071 |
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