| 【発明の名称】 |
フィンチューブ型の凝縮器 |
| 【発明者】 |
【氏名】西岡 輝
【氏名】倉知 伸治
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| 【要約】 |
【課題】凝縮能力を向上させることができるフィンチューブ型の凝縮器を得る。
【解決手段】傾斜フィン型凝縮器10の凝縮器本体16の内部には、複数枚のフィンプレート20及びこれを貫通して配策される伝熱管22からなる熱交換部18が配設されている。これらのフィンプレート20は、伝熱管22の軸線回りに所定角度傾斜した状態で配置されている。従って、フィンプレート20の表面に凝縮された凝縮冷媒28は、隣り合う伝熱管22の間を鉛直流下した後、底辺20Bに沿って下端側へ流下してから滴下される。よって、上方側のフィンプレート20から滴下された凝縮冷媒28が下方側のフィンプレート20へ付着することによる凝縮面の再生遅れを防止でき、又鉛直流下経路が短くなるので短時間で凝縮面を再生することができる。その結果、凝縮能力が向上される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高温の気化冷媒が流入される気化冷媒入口と凝縮冷媒が排出される凝縮冷媒出口とを備えた凝縮器本体と、この凝縮器本体内に配置され、所定の間隔で配置された複数枚のフィンプレートと、これらのフィンプレートを貫通した状態で配策されかつ冷却冷媒入口及び冷却冷媒出口を備えた伝熱管とを有する熱交換部と、を含んで構成されたフィンチューブ型の凝縮器であって、前記フィンプレートは伝熱管の軸線回りに傾斜した状態で配置されている、ことを特徴とするフィンチューブ型の凝縮器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、フィンチューブ型の凝縮器に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】以下、図4を用いて、従来型の凝縮器の構成並びにその問題点について説明する。 【0003】図4(A)に示されるのは、複数のチューブ100を上下左右に配列したチューブ型の凝縮器102である。この凝縮器102の場合、凝縮器102内へ送り込まれた気化冷媒は、チューブ100を流れる冷却水と熱交換してチューブ100の表面に凝縮される。チューブ100の表面に付着した凝縮冷媒104は、その自重によって鉛直下方へ滴下する。このため、上方側に配置されたチューブ100から滴下した凝縮冷媒104が下方側に配置されたチューブ100の表面に付着し、下方側のチューブ100の凝縮面(表面)の再生が上方側のチューブ100の凝縮面(表面)の再生に比べて遅れる。従って、凝縮器102全体の再生効率が低下し、ひいては凝縮能力の低下に繋がるという問題がある。 【0004】図4(B)に示されるのは、左右に配列されたチューブ110同士が横置きのフィンプレート112によって相互に連結されたフィンチューブ横型の凝縮器114である。この凝縮器114の場合、冷却水によって冷却された気化冷媒は凝縮してチューブ110及びフィンプレート112の表面に付着する。このうち、フィンプレート112の表面に付着した凝縮冷媒116は、隣り合うチューブ110の間を自重により鉛直流下した後に滴下する。このため、上方側に配置されたフィンプレート112から滴下した凝縮冷媒116が下方側に配置されたフィンプレート112の表面に付着し、下方側のフィンプレート112の凝縮面(表面)の再生が上方側のフィンプレート112の凝縮面(表面)の再生に比べて遅れる。従って、凝縮器114全体の再生効率が低下し、ひいては凝縮能力の低下に繋がるという問題がある。 【0005】図4(C)に示されるのは、上下に配列されたチューブ120同士が縦置きのフィンプレート122によって相互に連結されたフィンチューブ縦型の凝縮器124である。この凝縮器124の場合、冷却水によって冷却された気化冷媒は凝縮してチューブ120及びフィンプレート122の表面に付着する。このうち、フィンプレート122の表面に付着した凝縮冷媒126は、その自重により当該フィンプレート122の幅方向の両側を鉛直流下し、最終的には下端部から滴下していくが、この凝縮器124の場合には、各フィンプレート122の下方側に別のフィンプレート122が配置されている訳ではないので、滴下した凝縮冷媒126が付着することによる凝縮面(表面)の再生の遅れといった問題は生じない。しかしながら、この凝縮器124による場合、フィンプレート122の表面に付着した凝縮冷媒126が当該フィンプレート122の幅方向の両側を伝って鉛直流下していく際の流下経路Lが長くなるため、フィンプレート122の凝縮面(表面)の再生時間がかかる。従って、前二者の凝縮器102、114の場合とは理由が異なるものの、結果的には凝縮器124全体の再生効率が低下し、ひいては凝縮能力の低下に繋がるという同一の問題がある。 【0006】本発明は上記事実を考慮し、凝縮能力を向上させることができるフィンチューブ型の凝縮器を得ることが目的である。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明は、高温の気化冷媒が流入される気化冷媒入口と凝縮冷媒が排出される凝縮冷媒出口とを備えた凝縮器本体と、この凝縮器本体内に配置され、所定の間隔で配置された複数枚のフィンプレートと、これらのフィンプレートを貫通した状態で配策されかつ冷却冷媒入口及び冷却冷媒出口を備えた伝熱管とを有する熱交換部と、を含んで構成されたフィンチューブ型の凝縮器であって、前記フィンプレートは伝熱管の軸線回りに傾斜した状態で配置されている、ことを特徴としている。 【0008】請求項1記載の本発明によれば、凝縮器本体内に配置された熱交換部は、所定の間隔で配置された複数枚のフィンプレートと、これらのフィンプレートを貫通した状態で配策された伝熱管とを含んで構成されており、伝熱管の冷却冷媒入口からは冷却冷媒が流入される。流入した冷却冷媒は、伝熱管並びに伝熱管を介して複数枚のフィンプレートを冷却する。 【0009】一方、凝縮器本体が備えている気化冷媒入口からは、高温の気化冷媒が流入される。流入した高温の気化冷媒は熱交換部と熱交換して、伝熱管及びフィンプレートの表面に凝縮される。凝縮された凝縮冷媒は、その自重によりフィンプレートの表面を鉛直流下していく。なお、高温の気化冷媒と熱交換することで温度が上昇した冷却冷媒は、伝熱管の冷却冷媒出口から流出される。 【0010】ここで、本発明では、伝熱管と接続されたフィンプレートが当該伝熱管の軸線回りに傾斜した状態で配置されているため、凝縮冷媒はフィンプレートの表面において隣り合う伝熱管の間を上辺側から底辺側へ向けて鉛直流下していく。フィンプレートの底辺側に達した凝縮冷媒は、当該フィンプレートの傾斜した底辺に沿って更に流下していく。その後、フィンプレートの底辺の下端に達した凝縮冷媒は、凝縮器本体の底部側へ滴下して、凝縮器本体の凝縮冷媒出口から排出される。 【0011】このように本発明では、複数枚のフィンプレートを伝熱管の軸線回りに傾斜させた状態で配置することにより、フィンプレートの底辺側へ鉛直流下してきた凝縮冷媒を傾斜した底辺に沿って更に流下させることができ、これにより上方側のフィンプレートから下方側のフィンプレートへの凝縮冷媒の滴下を防止することができる。従って、従来型の凝縮器のように、下方側のフィンプレートの再生が阻害されるといったこともない。加えて、本発明による場合、フィンプレートが傾斜した状態で配置されているため、凝縮冷媒が鉛直流下する際の流下経路が短くなる。従って、フィンプレートは短時間で再生される。言い換えれば、フィンプレートの有効凝縮面積を短時間で拡大することができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態に係る傾斜フィン型凝縮器10について説明する。 【0013】図1には本実施形態に係る傾斜フィン型凝縮器10の正面図が示されており、又図2には本実施形態に係る傾斜フィン型凝縮器10の側面図が示されている。これらの図に示されるように、傾斜フィン型凝縮器10は、上部側に気化冷媒入口12が形成されると共に底部側に凝縮冷媒出口14が形成された凝縮器本体16を備えている。 【0014】この凝縮器本体16の内部には、熱交換部18が配設されている。熱交換部18は、所定の間隔で配置された複数枚のフィンプレート20と、これらのフィンプレート20を面直角方向に貫通して繰り返し折り返されて配策された伝熱管22とによって構成されている。伝熱管22の一方の端部及び他方の端部はいずれも凝縮器本体16の側壁を貫通して外部に引き出されており、当該一方の端部が「冷却冷媒入口」としての冷却水入口24とされ、当該他方の端部が「冷却冷媒出口」としての冷却水出口26とされている。なお、図2では、これらの冷却水入口24及び冷却水出口26をいずれも矢印で示している。 【0015】図1に示されるように、上述した複数枚のフィンプレート20は、伝熱管22の軸線回りに所定角度傾斜した状態で配置されており、この点に本実施形態の特徴がある。 【0016】次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。 【0017】本実施形態に係る傾斜フィン型凝縮器10の凝縮器本体16内に配置された熱交換部18は、所定の間隔で配置された複数枚のフィンプレート20と、これらのフィンプレート20を貫通した状態で配策された伝熱管22とを含んで構成されており、伝熱管22の冷却水入口24からは冷却水が流入される。流入した冷却水は、伝熱管22並びに伝熱管22を介して複数枚のフィンプレート20を冷却する。 【0018】一方、凝縮器本体16が備えている気化冷媒入口12からは、高温の気化冷媒が流入される。流入した高温の気化冷媒は熱交換部18と熱交換して、伝熱管22及びフィンプレート20の表面に凝縮される。凝縮された凝縮冷媒28は、その自重によりフィンプレート20の表面を鉛直流下していく。なお、高温の気化冷媒と熱交換することで温度が上昇した冷却水は、伝熱管22の冷却水出口26から流出される。 【0019】ここで、本実施形態では、伝熱管22と接続されたフィンプレート20が当該伝熱管22の軸線回りに所定角度傾斜した状態で配置されているため、図3に示される如く、凝縮冷媒28はフィンプレート20の表面において隣り合う伝熱管22の間を上辺20A側から底辺20B側へ向けて鉛直流下していく(図3に二点鎖線矢印アでこの流れを示す)。フィンプレート20の底辺20B側に達した凝縮冷媒28は、当該フィンプレート20の傾斜した底辺20Bに沿って更に流下していく(図3に二点鎖線矢印イでこの流れを示す)。その後、フィンプレート20の底辺20Bの下端に達した凝縮冷媒28は凝縮器本体16の底部側へ滴下して(図3に二点鎖線矢印ウでこの流れを示す)、凝縮器本体16の凝縮冷媒出口14から排出される。 【0020】このように本実施形態では、複数枚のフィンプレート20を伝熱管22の軸線回りに所定角度傾斜させた状態で配置することにより、フィンプレート20の底辺20B側へ鉛直流下してきた凝縮冷媒28を傾斜した底辺20Bに沿って更に流下させることができ、これにより上方側のフィンプレート20から下方側のフィンプレート20への凝縮冷媒28の滴下を防止することができる。従って、従来型の凝縮器のように、下方側のフィンプレート20の再生が阻害されるといったこともない。加えて、本実施形態に係る傾斜フィン型凝縮器10による場合、フィンプレート20が傾斜した状態で配置されているため、凝縮冷媒28が鉛直流下する際の流下経路(図3の二点鎖線矢印アの長さ)が短くなる。従って、フィンプレート20は短時間で再生される。言い換えれば、フィンプレート20の有効凝縮面積を短時間で拡大することができる。これらの結果、本実施形態に係る傾斜フィン型凝縮器10によれば、凝縮能力を著しく向上させることができる。 【0021】さらに、本実施形態に係る傾斜フィン型凝縮器10によれば、前記の如く、凝縮能力を著しく向上させることができることから、装置全体の小型軽量化を図ることができる。 【0022】なお、本実施形態では、冷却冷媒として水を使用したが、これに限らず、種々の熱媒体が適用可能である。 【0023】また、本実施形態におけるフィンプレート20の材質は種々のものが適用可能であるが、熱伝導性、表面積等の観点からすれば、銅製のフィンプレートが好ましいであろう。 【0024】さらに、本実施形態では、フィンプレート20を伝熱管22の軸線回りに所定角度傾斜させたが、ここでいう「所定角度」とは、広義には、隣り合うフィンプレート20の底辺20Bと上辺20Aとが干渉することがない傾斜角度をいう。さらに言及すると、前記の条件に加えて、凝縮冷媒28の鉛直流下する際の経路長(図3の二点鎖線矢印アの長さ)が最短になり、かつ凝縮冷媒28が底辺20Bに沿って流下する傾斜角度とするのがより好ましいといえる。 【0025】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本発明に係るフィンチューブ型の凝縮器は、フィンプレートを伝熱管の軸線回りに傾斜した状態で配置したので、下方側のフィンプレートの再生が阻害されるのを防止することができると共にフィンプレートを短時間で再生することができる。その結果、本発明に係るフィンチューブ型の凝縮器によれば、凝縮能力を向上させることができるという優れた効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年5月28日(1999.5.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079049 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−337734(P2000−337734A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月8日(2000.12.8) |
| 【出願番号】 |
特願平11−149863 |
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