| 【発明の名称】 |
冷媒漏れ検知装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉村 弘幸
【氏名】堀 元人
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| 【要約】 |
【課題】冷媒管にサイトグラスを設けることを不要とし、また冷凍機がフル稼働時の誤検知を防止できる自動化された冷媒漏れ検知装置を提供する。
【解決手段】圧縮機11と凝縮器12と膨張弁14と蒸発器15とこれらの機器を接続する配管16とを備える冷却装置と、この冷却装置に充填され機器内11〜16を循環し蒸発器15で蒸発して冷却を行う冷媒31,32 と、蒸発器15に接続される冷媒管17の片側面18に垂直に配設される超音波センサ23と、この超音波センサ23を励振し超音波2aを冷媒32中に送信し冷媒管17の対向面19で反射する反射波2cを超音波センサ23で受信しこの受信信号22c を処理する信号処理回路22と、を備え、信号処理回路22は受信信号22c レベルを予め定められた基準値22d と比較し、この受信信号22c レベルが基準値22d 以下になったとき冷媒漏れありと判定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】圧縮機と, 凝縮器と, 膨張弁と, 蒸発器と, これらの機器を接続し循環系を構成する配管と, を備えてなる冷却装置と、この冷却装置に充填されこれらの機器内を循環し蒸発器で蒸発して冷却を行う冷媒と、蒸発器に接続される高圧側冷媒管の片側面に垂直に配設される超音波センサと、この超音波センサを励振して超音波信号を冷媒中に送信し, この信号が冷媒管の対向面で反射する反射波を前記超音波センサで受信し, この受信した信号を処理する信号処理回路と、を備え、信号処理回路は、受信した信号レベルを予め定められた基準値と比較・監視し、この受信信号レベルが基準値以下になったとき冷媒漏れありと判定する、ことを特徴とする冷媒漏れ検知装置。 【請求項2】圧縮機と, 凝縮器と, 膨張弁と, 蒸発器と, これらの機器を接続し循環系を構成する配管と, を備えてなる冷却装置と、この冷却装置に充填されこれらの機器内を循環し蒸発器で蒸発して冷却を行う冷媒と、蒸発器に接続される高圧側冷媒管の対向する両側面に垂直に配設される一対の超音波センサと、一方の超音波センサを励振して超音波信号を冷媒中に送信し, この信号を他方の超音波センサで受信し, この受信した信号を処理する信号処理回路と、を備え、信号処理回路は、受信した信号レベルを予め定められた基準値と比較・監視し、この受信信号レベルが基準値以下になったとき冷媒漏れありと判定する、ことを特徴とする冷媒漏れ検知装置。 【請求項3】請求項1に記載の冷媒漏れ検知装置において、超音波センサは、楔を介して高圧側冷媒管の片側面に垂直に配設する、ことを特徴とする冷媒漏れ検知装置。 【請求項4】請求項2に記載の冷媒漏れ検知装置において、超音波センサは、楔を介して高圧側冷媒管の対向する両側面に垂直に配設する、ことを特徴とする冷媒漏れ検知装置。 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかの項に記載の冷媒漏れ検知装置において、圧縮機の消費電流または消費電力を検出する電気量センサを備え、信号処理回路は、冷媒漏れが無い状態で冷媒を備える冷却装置(以下、冷凍機と略称する)を運転したときの消費電流または消費電力と超音波受信信号レベルとの関係特性を予め調べ、泡量判定基準値としてこのデータを保有し、受信信号レベルがこの泡量判定基準値以下になったとき冷媒漏れありと判定する、ことを特徴とする冷媒漏れ検知装置。 【請求項6】請求項1ないし請求項4のいずれかの項に記載の冷媒漏れ検知装置において、圧縮機あるいはこの圧縮機の出口冷媒管に冷媒圧力を測定する圧力センサを備え、信号処理回路は、冷媒漏れが無い状態で冷凍機を運転したときの圧力センサ出力と受信信号レベルとの関係特性を予め調べ、泡量判定基準値としてこのデータを保有し、受信信号レベルがこの泡量判定基準値以下になったとき冷媒漏れありと判定する、ことを特徴とする冷媒漏れ検知装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、スーパーやコンビニエンスストアなどにおいて用いられるオープンショーケースの冷媒を備える冷却装置(以下、冷凍機と略称する)に関して、特に、その冷媒漏れを検知する冷媒漏れ検知装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来技術による冷媒漏れ検知は、膨張弁(14)の下流側に設けられる冷媒管(17)の様子を直視できるサイトグラスに現れる気泡(33)を目視して行っていた。通常、冷媒は高圧で冷媒管(17)に封入されているため、蒸発温度は高く、室温では液状になっているが、冷媒が漏れてくると冷媒管(17)での圧力が低下し、蒸発温度が下がり、室温でも気体状になる。この原理を利用してサイトグラスに現れる気泡(33)の量を目で監視し、冷媒漏れ量を推測していた。尚、括弧で表示する符号は本発明の図1で使用する符号を流用している。 【0003】また、図7は、栗原将,他「エアコン冷媒センサ」平成4年度日本冷凍協会学術講演会講演論文集(4-11-30,12-1 東京) に発表された冷媒漏れ検知センサの概念図である。図9において、開示されているコンセプトBの方法によれば、冷媒管17に設けられたサイトグラス43を介して、冷媒流路中に発光素子41と受光素子42とを対向配置し、冷媒32中に現れる気泡33の状態によって変化する光の透過量を検知するセンサである。即ち、冷媒量が適正状態では、レシーバドライヤとエキスパンションバルブ間には気泡33が発生しないため、光の透過量は高く、冷媒不足状態では、気泡33が発生するため、光の透過量が低くなる。この光の透過量を信号処理回路45で電圧に変換し、2個の発光素子緑LED46,赤LED47 に表示させている。この論文によれば、エアコンシステムでの適正充填量に対して、漏れが7〜13%程度の範囲で検出できることが報告されている。 【0004】また、図示省略したが、コンセプトAとして冷媒流路中に発熱素子を設置し、冷媒のもつ気体熱伝導率と液体熱伝導率の差を利用して、冷媒状態によって変化する発熱素子への冷却度を検知する冷媒漏れ検知方法が報告されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】この様に、従来技術による冷媒漏れ検知方法は、サイトグラスを介した(1) 目視方法、(2) 冷媒中の光透過量の差による検出方法、あるいは、(3) 冷媒の熱伝導率の差による検出方法がある。(1) 冷媒漏れ検知を人的に行う目視方法では自動化できずまた点検費用がかさむ問題がある。また、(1),(2),(3) の何れの方法でも冷媒管にサイトグラスを設ける、あるいは、冷媒中に発熱素子を設置する必要があり、配管にそのための処置が必要となる。 【0006】また、(2),(3) による冷媒の気泡の発生だけで冷媒漏れを検知する方法では、例えば、ショーケース内に一度に大量の商品補充がなされたときには、庫内の温度が上がり、冷凍機がフル稼働することにより、高圧冷媒管の圧力が一時的に下がる現象が発生し、従来技術による方法では、冷媒が漏れていないのに漏れていると誤検知する問題がある。 【0007】本発明は上記の点にかんがみてなされたものであり、その目的は前記した課題を解決して、サイトグラスを設けるなどの冷媒管への加工を不要と、また、冷凍機がフル稼働時の誤検知を防止することができる自動化された冷媒漏れ検知装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明による冷凍機の冷媒漏れ検知装置は、圧縮機と, 凝縮器と, 膨張弁と, 蒸発器と, これらの機器を接続し循環系を構成する配管と, を備えてなる冷却装置と、この冷却装置に充填されこれらの機器内を循環し蒸発器で蒸発して冷却を行う冷媒と、蒸発器に接続される高圧側冷媒管の片側面に垂直に配設される超音波センサと、この超音波センサを励振して超音波信号を冷媒中に送信し, この信号が冷媒管の対向面で反射する反射波を超音波センサで受信し, この受信した信号を処理する信号処理回路と、を備えて構成するものとする。 【0009】また、冷媒漏れ検知装置は、圧縮機と, 凝縮器と, 膨張弁と, 蒸発器と, これらの機器を接続し循環系を構成する配管と, を備えてなる冷却装置と、この冷却装置に充填されこれらの機器内を循環し蒸発器で蒸発して冷却を行う冷媒と、蒸発器に接続される高圧側冷媒管の対向する両側面に垂直に配設される一対の超音波センサと、一方の超音波センサを励振して超音波信号を冷媒中に送信し, この信号を他方の超音波センサで受信し, この受信した信号を処理する信号処理回路と、を備えて構成するものとする。 【0010】かかる構成により、信号処理回路は、受信した信号レベルを予め定められた基準値と比較・監視し、この受信信号レベルが基準値以下になったとき冷媒漏れありと判定することができる。 【0011】また、超音波センサは、楔を介して高圧側冷媒管の片側面に垂直に配設する、あるいは、楔を介して高圧側冷媒管の対向する両側面に垂直に配設することができる。 【0012】かかる構成により、超音波センサは、楔を介して高圧側冷媒管と広い接触面積で接触することができ、超音波センサの設置も安定にでき、効率よく超音波信号を冷媒中に送信することができる。 【0013】また、本発明による冷凍機の冷媒漏れ検知装置は、圧縮機の消費電流または消費電力を検出する電気量センサを備えて構成するものとする。 【0014】かかる構成により、信号処理回路は、冷媒漏れが無い状態で冷凍機を運転したときの消費電流または消費電力と超音波受信信号レベルとの関係特性を予め調べ、泡量判定基準値としてこのデータを保有し、受信信号レベルがこの泡量判定基準値以下になったとき冷媒漏れありと判定することができる。また、本発明による冷凍機の冷媒漏れ検知装置は、圧縮機あるいはこの圧縮機の出口冷媒管に冷媒圧力を測定する圧力センサを備えて構成するものとする。 【0015】かかる構成により、信号処理回路は、冷媒漏れが無い状態で冷凍機を運転したときの圧力センサ出力と受信信号レベルとの関係特性を予め調べ、泡量判定基準値としてこのデータを保有し、受信信号レベルがこの泡量判定基準値以下になったとき冷媒漏れありと判定することができる。 【0016】 【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例としての冷凍機の冷媒漏れ検知装置を説明する要部構成図、図2は他の実施例としての冷凍機の冷媒漏れ検知装置を説明する要部構成図、図3は冷媒漏れの検出原理を説明する説明図、図4は検出原理を説明するタイミング図、図5は他の実施例として基準泡量(有無)設定値を示す特性図、図6は他の実施例の冷媒漏れの判定フローチャート、図7は一実施例としての信号処理回路図、図8は他の実施例としての信号処理回路図であり、図9に対応する同一部材には同じ符号が付してある。 【0017】(実施形態1)図1において、本発明による冷凍機は、圧縮機11と, 凝縮器12と, ドライヤ13と、キャピラリチューブまたは膨張弁14と, 蒸発器15と, これらの機器11〜15を接続し循環系を構成する配管16と, を備えてなる冷却装置と、この冷却装置に充填されこれらの機器11〜15,16 内を循環し蒸発器15で蒸発して冷却を行う冷媒(気体31、液体32)と、を備えて構成される。 【0018】この冷凍機の冷媒31,32 の漏れ検知装置は、蒸発器15に接続される高圧側冷媒管17の片側面に実線で図示される垂直に配設される超音波センサ23と、この超音波センサ23を励振信号22a で励振して超音波信号2aを冷媒(32,33(気泡))中に送信し, この信号2aが冷媒管17の対向面19で反射する反射波2cを同一超音波センサ23で受信し, この受信した信号22c を処理する信号処理回路5Aと、を備えて構成される。 【0019】かかる構成により、信号処理回路5Aは、受信した信号22c を受信処理しこの受信信号レベル5cを予め定められた基準値5eと比較・監視し、この受信信号レベル5cが基準値5e以下になったとき冷媒漏れありと判定し、冷媒漏れを検出することができる。 【0020】(実施形態2)図2において、本発明による冷凍機は、圧縮機11と, 凝縮器12と, ドライヤ13と、キャピラリチューブまたは膨張弁14と, 蒸発器15と, これらの機器11〜15を接続し循環系を構成する配管16と, を備えてなる冷却装置と、この冷却装置に充填されこれらの機器11〜15,16 内を循環し蒸発器15で蒸発して冷却を行う冷媒31,32 と、を備えて構成される。 【0021】この冷凍機の実施形態2による冷媒31,32 漏れ検知装置は、圧縮機11の消費電流(2q)または消費電力を検出する電気量センサ21と、蒸発器15に接続される高圧側冷媒管17の片側面に垂直に配設される超音波センサ23と、この超音波センサ23を励振信号22a で励振して超音波信号2aを冷媒(32,33) 中に送信し, この信号2aが冷媒管17の対向面19で反射する反射波2cを同一超音波センサ23で受信し, この受信した信号22c を処理する信号処理回路5Cと、を備えて構成される。 【0022】また、他の冷媒31,32 漏れ検知装置として、蒸発器15に接続される高圧側冷媒管17の対向する両側面18,19 に垂直に配設される一対の超音波センサ23,23Aと、一方の超音波センサ(例えば23) を励振して超音波信号2aを冷媒(32,33) 中に送信し, この伝搬した信号2bを他方の超音波センサ(23A) で信号22b として受信し, この受信した信号22b を処理する信号処理回路5Dと、を備えて構成される。 【0023】かかる構成により、信号処理回路5C(5D)は、冷媒漏れが無い状態で冷凍機を運転したときの消費電流(2q)または消費電力と, 超音波受信信号22c(22b)を受信処理しこの受信信号レベル5c(5b)と, の関係特性を予め調べ、図5で後述する泡量判定基準値(5g,(5f)) としてこのデータを記憶回路(56)に保有し、受信信号レベル5c(5b)がこの泡量判定基準値5g,(5f) 以下になったとき冷媒漏れありと判定することができる。尚、ここで、括弧付きの符号で表示したものは、他方の超音波センサ(23A) で信号(22b) を受信し、この受信信号(22b) を処理する信号処理回路(5D)の場合を示す。 【0024】 【実施例】先に、冷凍機の構成と冷却原理を説明する。図1において、冷凍機は、上述した様に、圧縮機11と, 凝縮器12と, ドライヤ13と、キャピラリチューブまたは膨張弁14と, 蒸発器15と, これらの機器11〜15を接続し循環系を構成する配管16と, を備えてなる冷却装置と、この冷却装置に充填されこれらの機器11〜15,16 内を循環し蒸発器15で蒸発して冷却を行う冷媒31,32 と、を備えて構成される。 【0025】かかる構成により、冷凍機は、冷媒31,32 の蒸発と、凝縮液化と、のサイクルを利用して冷却が行われる。冷媒液32は蒸発器15中でその圧力に対応した温度で蒸発する。この際、その蒸発器15の温度が周囲温度より低ければ、周囲より熱を吸収して蒸発が続き、蒸発器15の圧力を一定に保ならば、この圧力に対応する定温度に保つことができる。冷媒液32を膨張弁14で減圧して低圧の蒸発器15に送り、ここで周囲の熱を吸収して蒸発させ、発生する蒸気31を圧縮機11に吸入し、圧縮機11に加えられる動力によって圧縮し、高圧・高温のガス31となし、このガス31を凝縮器12に導き、水・大気などに放熱することにより液化させ、液溜めに受け、これを上述の膨張弁14に導き、冷却サイクルが形成される。 【0026】冷媒31,32 は、熱を移動させるための媒質であり、この場合冷媒31,32 の状態をガス状(31)、液状(32)に変化するのみである。このサイクルを繰り返すことにより蒸発器15の周辺の限られた部分内の物体の温度を降下させ、冷凍(冷却)を生成することができる。即ち、冷凍サイクルは、仕事を費やして、(1) 低温度の箇所(蒸発器15)にて熱を吸収して、(2) これを高温度の箇所(凝縮器12)にて費やされた仕事に相当する熱と共に放熱を行う。圧縮機11は加えられた動力により熱を汲み上げる熱のポンプの働きを行う。 【0027】この様に、蒸発器15では、液状の冷媒32はその圧力を低く保つと、低い温度で蒸発し、このとき液冷媒32が蒸発するために多量の熱が必要であり、液体はその周辺からこの熱を奪って蒸発するため、周辺のものを冷却することができる。液冷媒32が蒸発し気化している間はその圧力に対する蒸発温度は一定であり、奪った熱は状態変化(液体から気体)のために費やされる。 【0028】また、圧縮機11は、蒸発器15でどんどん蒸発する冷媒31の蒸気をシリンダに吸い込み、常に蒸発器15を低圧に維持し、冷媒31の蒸発温度を低く保つことができる。熱の運搬役である気体冷媒31から多量の熱を吐き出させるためには、圧力を高くして凝縮温度を上げ、外気より高くすることにより放熱を容易にすることができる。 【0029】凝縮器12は、圧縮機11で高温高圧になった気体冷媒31を常温の外気あるいは水で冷却して液化させることができる。気体冷媒31は凝縮して液体冷媒32に戻る際、凝縮の潜熱を外気あるいは水に放出する。従って、凝縮器12での液体冷媒32そのものの温度はあまり変化しない。ドライヤ13は、液体冷媒32にに含まれる水分やゴミなどを除去し、冷媒31,32の質的低下を防止し、冷媒31,32 のリサイクルを可能とさせる。 【0030】キャピラリチューブまたは膨張弁14は、凝縮器12で液化した冷媒32のままでは圧力が高すぎるので、蒸発器15での蒸発がし易い圧力まで減圧させるものである。キャピラリチューブまたは膨張弁14のいずれの手段も、狭い通路を通して抵抗をつけ、絞り変化のため、冷媒32の圧力は急に下がる。絞り効果によって、冷媒32の一部が蒸発し気泡33を発生するが、このときの蒸発は外部からの熱ではなく冷媒液32自身の熱を奪って行われる。 【0031】(実施例1)実施形態1の他の実施例を中心に以下説明する。図1において、冷凍機の冷媒漏れ検知装置は、実施形態1で説明した構成を一部変更して、蒸発器15に接続される高圧側冷媒管17の対向する両側面18,19 に垂直に配設される対をなす超音波センサ23と点線で図示された超音波センサ23A と、一方の超音波センサ(例えば、23)を励振して超音波信号2aを冷媒32中に送信し, この信号2aを他方の超音波センサ(例えば、23A)で信号22b として受信し, この受信した信号22b を処理する信号処理回路5Bと、を備えて構成することができる。 【0032】かかる構成により、信号処理回路5Bは、受信した信号22b を受信処理しこの受信信号レベル5bを予め定められた基準値5dと比較・監視し、この受信信号レベル5bが基準値5d以下になったとき冷媒漏れありと判定することができる。 【0033】また、図1あるいは図3において、高圧冷媒管17に図示例では、実線で超音波センサ23が楔24を介して、点線で超音波センサ23A が楔24A を介して、配管表面18,19 に配設されている。楔24,24Aは、高圧冷媒管17の外周曲面に合わせた形状とすることにより、超音波センサ23,23Aを楔24,24Aを介して高圧冷媒管17に密接することができ、超音波センサ23からの超音波送信パルス2aを効率よく楔24、冷媒管17を経由して冷媒32に送信し、受信パルス2bを超音波センサ23A で、あるいは、受信パルス2cを超音波センサ23で受信することができる。 【0034】また、特に、超音波センサ23,23Aの音響インピーダンスが不一致のとき、楔24,24Aは、例えば、超音波センサ23,23Aの音響インピーダンスと液体冷媒32の音響インピーダンスとの間の音響整合層として使用することができる。 【0035】図3の(A) は、高圧冷媒管17を通過する冷媒32に気泡33が発生していないときを示す。この様なとき、図4に図示する超音波センサ23から送信された送信パルス2aは、冷媒32を通過し、実施形態1で説明した構成では高圧冷媒管17の裏面19で反射して反射波2cとして同じ超音波センサ23で受信される。また、実施例1の構成では透過信号2bとして超音波センサ23A で受信されて、受信信号22b となる。これらの受信信号22c,22b は、冷媒32中を通過するとき、冷媒32による超音波信号の散乱現象が少ないので、大半の超音波信号を受信することができる。 【0036】他方、冷凍機に冷媒漏れが発生すると、前述した様に、高圧冷媒管17中の圧力が下がり、この結果、冷媒32の蒸発温度が下がり、室温でも気体状態になり易くなる。特に、キャピラリチューブまたは膨張弁14の箇所では、蒸発器15での蒸発がし易い圧力まで減圧させるため、この箇所における絞り効果によって、冷媒32の一部が蒸発し気泡33を発生する。図3の(B) は、この様な状態を図示したものである。この様なとき、超音波センサ23から送信される送信パルス2aは、冷媒32を通過するとき、超音波信号2aの一部は気泡33で散乱され、実施形態1の構成では反射波2cとして同じ超音波センサ23で受信できる受信信号22c,あるいは、実施例1の構成では透過信号2bとして超音波センサ23A で受信できる受信信号22b は確率的に気泡33の発生量と共に減少する。従って、超音波受信信号22c,22b を受信処理しこの受信信号レベル5c,5b を予め定められた基準値5d,5e と比較し、基準値5d,5e 以下になったとき冷媒漏れありと判定することができる。 【0037】また、実施例1では、一対の超音波センサ23,23Aを高圧冷媒管17の対向する位置18,19 に垂直に配設される。そして、一方の超音波センサ(例えば23)から超音波送信パルス2aを送信し、他方の超音波センサ(例えば23A)で受信パルス2bとして受信する。この受信パルス2bの受信時間は、超音波送信パルス2aが伝搬する距離が高圧冷媒管17の内径分であるので、実施形態1で説明した超音波センサ23が受信する受信パルス2cの受信時間の約半分の時間に相当し、受信パルス2bの振幅も超音波伝搬距離が短くなった分、気泡33で散乱される確率も減り、振幅の減少分も減る。従って、超音波受信信号22b を受信処理しこの受信信号レベル5bを、先に述べた基準値5eとは異なる予め定められた基準値5dと比較し、この基準値5e以下になったとき冷媒漏れありと判定することができる。 【0038】尚、図4で図示する送受信パルスは簡便のため矩形波で示したが、実際は超音波センサ23に矩形波の励振信号22a を印加すると、図4の(A) に図示する様に、超音波センサ23の電気・機械振動系によって定まる高いQ(ピーク値)を有する高周波振動が発生し、この高周波振動波形が伝搬し、受信信号2b,2c として受信される。従って、受信信号2b,2c の振幅の測定は、受信信号2b,2c のピーク値、半波(全波)整流値の積分値、あるいは、実効値の積分値などを利用することができる。 【0039】図7において、信号処理回路5A(5B)は、タイミング生成器51と、送信部52と、超音波センサ23(23A) が受信した受信信号22c(22b)を受信処理しこの受信信号レベル5c(5b)を生成する増幅器53A と, 帯域通過フィルタ53B と, 振幅検出部53Cと, からなる受信部53と、この受信部53の出力を基準値5e(5d)と比較し冷媒漏れの有無を判定する演算部54と、から構成される。 【0040】かかる構成において、タイミング生成器51から予め定められた一定間隔で発生するタイミングパルス51a によって、一方は送信部52で電力増幅され、超音波センサ23を励振する励振パルス22a を発生し、超音波センサ23は超音波信号2aを媒体32、33に照射する。この超音波信号2aは、反射波2cとして超音波センサ23に、あるいは透過波2bとして超音波センサ23A に、受信され受信部53の増幅器53A で増幅され帯域通過フィルタ53B で電気的ノイズおよび音響的ノイズが除去されて、振幅検出部53C で受信信号レベル5c(5b)として演算装置54に出力される。 【0041】演算装置54は、例えば、中央処理装置(CPU)57 と、記憶回路56と、CPU の信号処理機能として比較器55とゲート回路55A と、がある。かかる構成により、中央処理装置(CPU)57 は、記憶回路56に記憶保持された基準値5e(5d)と受信信号レベル5c(5b)とを比較器55で比較し、この比較結果が、受信信号レベル5c(5b)が基準値5e(5d)以下のとき、冷媒漏れありの判定を出力する。ゲート回路55A は、超音波信号が冷媒管17内を伝搬し、反射波2cとして超音波センサ23に受信されるまでの時間、あるいは、透過波2bとして超音波センサ23Aに受信されるまでの時間が予め分かっているので、タイミング生成器51からのタイミングパルス51a をこの時間相当分ズラして、この冷媒漏れありの判定出力がこの超音波信号が正規に伝搬し、超音波センサ23あるいは超音波センサ23A によって受信されたものであるとき、冷媒漏れありの判定出力out を出力する。 【0042】(実施例2)実施形態2の他の実施例を中心に以下説明する。例えば、ショーケース内に一度に大量の商品補充がなされたときには、庫内の温度が上がり、冷凍機がフル稼働することにより、高圧冷媒管の圧力が一時的に下がる現象が発生し、冷媒は適正充填量で冷媒漏れが無いのに気泡33が発生することがある。実施形態2は、この様な、冷媒漏れの誤検出のない冷媒漏れ検知装置を提供するものである。 【0043】この様な冷媒漏れ検知装置は、実施形態2で述べた検知装置以外に、以下に説明する構成がある。図2において、冷媒漏れ検知装置は、実施形態2で述べた圧縮機11の消費電流(2q)または消費電力を検出する電気量センサ21に代わって、圧縮機あるいはこの圧縮機の出口冷媒管に冷媒圧力(2p)を測定する圧力センサ25と、信号処理回路5Dと、を備えて構成することができる。 【0044】かかる構成により、信号処理回路5Dは、冷媒漏れが無い状態で冷凍機を運転したときの圧力センサ25の出力(2p)と, 受信信号22c,あるいは22b を受信処理しこの受信信号レベル5c(5b)と, の関係特性を予め調べ、泡量判定基準値5k(5h)としてこのデータを記憶回路56に保有し、受信信号レベル5c(5b)がこの泡量判定基準値5k(5h)以下になったとき冷媒漏れありと判定することができる。 【0045】図5は他の実施例として基準泡量(有無)設定値を示す特性図である。図5において、縦軸に基準泡量を、横軸に圧縮機11の電流値(2q)または電力値、あるいは、圧力(2p)をパラメータとしてとり、冷却装置に冷媒が適正充填されているときの冷凍機の運転データを予め測定し、このデータを処理して記憶回路56に記憶させる。このデータ処理は、例えば、圧縮機11の電流値(2q)または電力値、あるいは、圧力(2p)に対する超音波センサ23、23A の受信信号22c,22b を受信処理しこの受信信号レベル5c(5b)を測定し、この測定データに予め定められた泡量(有無)特性曲線5p,5q の値を減算補正して、気泡33の有無を判定する圧力(2p)をパラメータとする泡量判定基準値(5h),5k 、あるいは、電流値(2q)または電力値をパラメータとする泡量判定基準値(5f),5g として、冷凍機とその冷凍機の冷媒漏れ検知装置の信号処理回路(5C),5D の記憶回路56にそのデータを保持することができる。 【0046】そして、冷凍機として運用するときは、圧縮機11の電流値(2q)または電力値あるいは圧力(2p)を, 電流計または電力計からなる電気量センサ21あるいは圧力センサ25から検出し、この検出データ2q.2p の近傍データを信号処理回路5C,5D の記憶回路56に保持されたデータから読み出し、演算処理56で例えば比例配分して、冷媒漏れ有無を判定する泡量判定基準値(5f),5g,(5h),5k のいずれかの該当する基準値を演算し、受信信号レベル(5b)5cと比較して冷媒漏れの有無を検知することができる。 【0047】図6は信号処理回路5C,5D での上記処理プログラムである。図6において、ステップS1で、電気量センサ21または圧力センサ25から電流値2q、電力値あるいは圧力2pを読み取る。ステップS2で、このデータを基に冷媒漏れ有無を判定する泡量判定基準値5f,5g,5h,5k のいずれかの該当する基準値を演算し、この演算値SVを比較器55の基準値として設定する。ステップS3で、受信信号5b,5c のレベル値PVを読み取り、ステップS4で、演算された泡量判定基準値5f,5g,5h,5k のいずれか該当する演算値SVと受信信号5b,5c のレベルPVとを比較し、受信信号5b,5c のレベルPVが演算値SVよりも小(Yes) なるときステップS5で、冷媒漏れ有を出力する。また、ステップS4で、受信信号5b,5c のレベルPVが演算値SVよりも大(No)なるときステップS1に戻り、監視を継続する。 【0048】図8は他の実施例としての信号処理回路5C,5D である。図8において、信号処理回路5C,5D は、タイミング生成器51と、送信部52と、超音波センサ23(23A) が受信した受信信号22c(22b)を受信処理しこの受信信号レベル5c(5b)を生成する増幅器53A と、帯域通過フィルタ53B と、振幅検出部53C と、からなる受信部53と、この受信部53の出力5c(5b)を泡量判定基準値(5f),5g,(5h),5k と比較し冷媒漏れの有無を判定する演算部54A とから構成される。 【0049】かかる構成において、タイミング生成器51から予め定められた一定間隔で発生するタイミングパルス51a によって、一方は送信部52で電力増幅され、超音波センサ23を励振する励振パルス22a を発生し、超音波センサ23は超音波信号2aを媒体32、33に照射する。この超音波信号2aは、反射波2cとして超音波センサ23に、あるいは透過波2bとして超音波センサ23A に、受信され受信部53の増幅器53A で増幅され帯域通過フィルタ53B で電気的ノイズおよび音響的ノイズが除去されて、振幅検出部53C で受信信号レベル5c(5b)として演算装置54A に出力される。 【0050】演算装置54A は、例えば、中央処理装置(CPU)57 と、記憶回路56と、CPU の信号処理機能として泡量判定基準値(5f),5g,(5h),5k を演算する演算処理部58と、比較器55と、ゲート回路55A と、がある。 【0051】かかる構成により、中央処理装置(CPU)57 は、圧縮機11の電流値2qまたは電力値、あるいは、圧力2pの値に応じて、記憶回路56に記憶保持される泡量判定基準値5f,5g,5h,5k の内、該当する泡量判定基準値(例えば、電流値2qの5g)の近傍データを読み出し、このデータから比例配分して電流値2qの値に対応する泡量判定基準値SVを演算処理部58で演算し、この泡量判定基準値SVと受信信号レベル5c(5b)の値PVとを比較器55で比較し、この比較結果が、受信信号レベル5c(5b)の値PVが基準値SV以下のとき、冷媒漏れありの判定出力を出する。 【0052】ゲート回路55A は、超音波信号が冷媒管17内を伝搬し、反射波2cとして超音波センサ23に受信されるまでの時間、あるいは、透過波2bとして超音波センサ23Aに受信されるまでの時間が分かっているので、タイミング生成器51からのタイミングパルス51a をこの時間相当分ズラして、この冷媒漏れありの判定出力がこの超音波信号が正規に伝搬し、超音波センサ23あるいは超音波センサ23A によって受信されたものであるとき、冷媒漏れありの判定出力out を出力する。 【0053】 【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、冷媒管に外部から超音波センサを設置し、この超音波センサの送受信信号を処理することにより、サイトグラスを設けるなどの冷媒管への加工を不要とする冷媒漏れ検知装置を提供することができ、また、圧縮機の電流、電力あるいは圧力を監視することにより、冷凍機のフル稼働時の誤検知を防止することができる自動化された冷媒漏れ検知装置を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005234 【氏名又は名称】富士電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年5月11日(1999.5.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088339 【弁理士】 【氏名又は名称】篠部 正治
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| 【公開番号】 |
特開2000−320937(P2000−320937A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月24日(2000.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願平11−129898 |
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