| 【発明の名称】 |
冷蔵庫 |
| 【発明者】 |
【氏名】山路 尚世
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| 【要約】 |
【課題】冷蔵庫のアキュームレータに関し、アキュームレータ内で発生するバブリング音(ぼこぼこ音)の防止を図る。
【解決手段】アキュームレータ6に接続する油戻し穴10を有する挿入管13の先端部にスリット14を設けたことにより、液冷媒12はスリット14より排出され、挿入管13の先端部の液封状態がなくなり、油戻し穴より冷媒が気泡となってアキュームレータ6内に滞留している液冷媒中に噴出することがなくなり、バブリング音(ぼこぼこ音)を防止することが出来る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機,凝縮器,毛細管,蒸発器,アキュームレータ,吸入管を順次連結して冷却システムを構成し、アキュームレータ内に油戻し穴を有した挿入管を接続し、該挿入管のアキュームレータ内へ開放する先端部にスリットを設けたことを特徴とする冷蔵庫。 【請求項2】 挿入管と吸入管を其々のパイプセンターを偏心させてアキュームレータに接続し、吸入管の先端をアキュームレータ内に突出させ、この突出部の根元に油戻し穴を設けたことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。 【請求項3】 アキュームレータ内壁にその断面が挿入管の外径とほぼ同一の幅を有する半円状の溝を設け、挿入管をこの溝に沿って挿入し接続したことを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫。 【請求項4】 アキュームレータ内面の挿入管先端と相対向する部分を円錐形に成形したことを特徴とする請求項3記載の冷蔵庫。 【請求項5】 挿入管のアキュームレータとの接続部近傍にくびれ部を設けたことを特徴とする請求項4記載の冷蔵庫。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はアキュームレータ内で発生する冷媒流音を低減する冷蔵庫に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、アキュームレータを有する冷蔵庫として特開平7−280394号公報に記載されたものが知られている。 【0003】以下、図面を参照しながら上記従来の冷蔵庫を説明する。 【0004】図8は従来の冷蔵庫の冷凍サイクル図、図9は、従来の冷蔵庫のアキュームレータ部の要部拡大断面図である。図8において、1は圧縮機、2は凝縮器、3はドライヤ、4は毛細管、5は蒸発器、6はアキュームレータ、7は吸入管であり、これらは配管8にて接続され冷凍サイクルを形成している。図9において、蒸発器5から配管8により接続されたアキュームレータ6内には、挿入管9が挿入され、この挿入管9の底部には油戻し穴10が具備されている。 【0005】以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作を説明する。 【0006】図9において、冷却運転中の蒸発器5内の冷媒は、ガス冷媒11と未蒸発の液冷媒12との気液二層流を形成しながら挿入管9を経てアキュームレータ6へと流入する。その際、吸入管9から吐出される気液二層冷媒はアキュームレータ6の内壁に噴出して気液分離され、この気液分離された液冷媒12はアキュームレータ6内に滞留するため、液状態で吸入管7を経て圧縮機1に吸入されることは防止される。その際、冷凍機油も冷媒と一緒に挿入管9より噴出され吸入管7を経て圧縮機1へと戻される。 【0007】また、挿入管9の底部に具備された油戻し穴10は液冷媒12内に混入した冷凍機油がアキュームレータ6内に滞留するのを防いでいる。 【0008】そして冷蔵庫が所定温度に達し圧縮機1が停止すると、庫内温度の上昇に伴い蒸発器5の温度も上昇し同時に圧力も上昇していくるため、冷媒は気液二層状態で挿入管9を経てアキュームレータ6へ流入してくる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の構成では、冷却運転停止時に冷媒が気液二層状態で挿入管9に流入し、挿入管9の先端部が液冷媒12により液封状態となる瞬間、油戻し穴10からガス冷媒11がアキュームレータ6内に滞留した液冷媒12内に気泡となって噴出するため、アキュームレータ6内でバブリング音(ぼこぼこ音)が発生するという欠点を有していた。 【0010】本発明は従来の課題を解決するもので、冷却運転停止時にアキュームレータ内で発生するバブリング音(ぼこぼこ音)をなくすことを主たる目的とする。 【0011】また、上記従来の構成は、挿入管9と吸入管7とパイプセンターが同軸線上にあるため、冷却運転開始直後に蒸発器5内に溜まっていた液冷媒12が一気に挿入管9から噴出され、蒸発せず液状態のまま吸入管7に流入し圧縮機1へと吸入され液圧縮を生じさせるという欠点や、挿入管9が冷媒の運動エネルギーにより振動してアキュームレータ6内で共鳴音を発生させるという欠点や、挿入管9から噴出した冷媒がアキュームレータ6の内壁を叩いて衝突音を発生させるという欠点や、挿入管9内を冷媒が高速で流れるためアキュームレータ6内で冷媒流音が発生するという欠点も有していた。 【0012】本発明の他の目的は、液圧縮の防止及びアキュームレータ内で発生する共鳴音や衝突音や冷媒流音の低減を図ることである。 【0013】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため本発明は、挿入管先端部にスリットを設けたものである。 【0014】これにより挿入管先端部に液冷媒が移動してきてもスリットより排出されるので挿入管が液封状態となることが防止できる。 【0015】さらに、挿入管と吸入管とのパイプセンターを偏心させてアキュームレータに接続し、この吸入管の先端をアキュームレータ内に突出させ、その突出部の根元に油戻し穴を設ける構成により、冷却運転開始直後に液冷媒が挿入管から大量に噴出されても液冷媒はアキュームレータ内壁に向かって流出するため吸入管には流入しないので液圧縮を防止することが出来るとともに、液冷媒と一緒に噴出された冷凍機油はアキュームレータ内壁を伝わって吸入管の油戻し穴より吸入管を経て圧縮機へ戻されるので十分な圧縮機内の油量を確保することができる。 【0016】さらに、アキュームレータ内壁に半円状の溝を設け、この溝に沿って挿入管を挿入して接続した構成により、挿入管がアキュームレータ内で固定されるため挿入管の振動による共鳴音の発生を防止することが出来る。 【0017】さらに、アキュームレータ内面の挿入管との相対向する部分を円錐形に成形した構成により、挿入管から噴出された冷媒はまず円錐形状部に当たるため、冷媒が直接アキュームレータ内壁面に衝突して生ずる衝突音の発生を防止することが出来る。 【0018】さらに、挿入管のアキュームレータとの接続部近傍にくびれ部を設けた構成により、この部分の流路抵抗が増し冷媒の流速を落とし、アキュームレータ内で発生する冷媒流音を低減することが出来る。 【0019】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の冷蔵庫は、圧縮機,凝縮器,毛細管,蒸発器,アキュームレータ,吸入管を順次連結して冷却システムを構成し、アキュームレータ内に油戻し穴を有した挿入管を接続し、この挿入管のアキュームレータ内へ開放する先端部にスリットを設けたものであり、挿入管先端部に液冷媒が移動してきてもスリットより排出されるので挿入管が液封状態となることはなくなる。これにより冷却運転停止時に挿入管の油戻し穴からアキュームレータ内の液冷媒中にガス冷媒が噴出することがなくなりバブリング音(ぼこぼこ音)の発生を防止することができる。 【0020】また、本発明の請求項2記載の冷蔵庫は、前記挿入管と前記吸入管を其々のパイプセンターを偏心させてアキュームレータに接続し、吸入管の先端をアキュームレータ内に突出させ、この突出部の根元に油戻し穴を設けたものである。これにより、冷却運転開始直後に液冷媒が挿入管から大量に噴出されても液冷媒はアキュームレータ内壁に向かって流出するため吸入管には流入しないので液圧縮を防止することが出来るとともに、液冷媒と一緒に噴出された冷凍機油はアキュームレータ内壁を伝わって吸入管の油戻し穴より吸入管を経て圧縮機へ戻されるので十分な圧縮機内の油量を確保することができる。 【0021】また、本発明の請求項3記載の冷蔵庫は、前記アキュームレータ内壁にその断面が前記挿入管の外径とほぼ同一の幅を有する半円状の溝を設け、挿入管をこの溝に沿って挿入し接続したものであり、挿入管がアキュームレータ内で固定されるため挿入管の振動による共鳴音の発生を防止することが出来る。 【0022】また、本発明の請求項4記載の冷蔵庫は、前記アキュームレータ内面の挿入管先端と相対向する部分を円錐形に成形したものであり、挿入管から噴出された冷媒はまず円錐形状部に当たるため、冷媒が直接アキュームレータ内壁面に衝突して生ずる衝突音の発生を防止することが出来る。 【0023】また、本発明の請求項5記載の冷蔵庫は、前記挿入管のアキュームレータとの接続部近傍にくびれ部を設けたものであり、このくびれ部分により流路抵抗が増し冷媒の流速を落とし、アキュームレータ内で発生する冷媒流音を低減することが出来る。 【0024】 【実施例】以下、本発明による冷蔵庫の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。 【0025】(実施例1)図1は本発明の実施例1による冷蔵庫のアキュームレータ部の要部拡大断面図、図2は同実施例の挿入管先端部の拡大断面図である。 【0026】図1及び図2において、13は挿入管であり、蒸発器5から配管8により接続されたアキュームレータ6内に挿入され、その先端部にはスリット14、底部には油戻し穴10が具備されている。 【0027】以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作を説明する。 【0028】図1において、冷却運転時は、従来例の冷蔵庫と同一の動作を呈する。そして冷却運転停止時は、蒸発器5の温度上昇に伴い同時に圧力も上昇し、冷媒は気液二層状態で挿入管13を経てアキュームレータ6へ流入してくるが、液冷媒12はスリット14からアキュームレータ6内に排出されるため、挿入管13の先端部が液冷媒12により液封されることはなくなる。従って、ガス冷媒11は挿入管13の先端部よりアキュームレータ6内に流出し、アキュームレータ6内に滞留した液冷媒12内に気泡となって噴出することはなくなるため、アキュームレータ6内で発生するバブリング音(ぼこぼこ音)を防止することができる。 【0029】(実施例2)図3は本発明の実施例2による冷蔵庫のアキュームレータ部の要部拡大断面図である。なお、実施例1と同一構成のものについては同一符号を付して詳細な説明は省略し、実施例1と異なる構成及び動作について述べる。 【0030】図3において、15はアキュームレータであり、先端にスリット14を有した挿入管13及び吸入管7を其々のパイプセンターが偏心した位置となるように接続されている。7−2は吸入管であり、その先端をアキュームレータ15内に突出するように接続され、この突出部の根元には油戻し穴16が具備されている。 【0031】以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作を説明する。 【0032】冷却運転停止時、蒸発器5内には液冷媒12が滞留しているが、冷却運転開始直後、この液冷媒12が一気に挿入管13の先端からアキュームレータ15内に噴出するが、噴出した液冷媒12は一旦アキュームレータ15の内壁面当たり、気化した後、液吸入管7に流入するので圧縮機1への液バックはなくなる。また液冷媒12と一緒に噴出した冷凍機油はアキュームレータ15の内壁を伝わって吸入管7−2の突出部根元に設けられた油戻し穴16より吸入管7−2を経て圧縮機1に戻される。従って実施例2の冷蔵庫は、実施例1の冷蔵庫に付加して、運転開始直後に発生する液バックを防止しつつ冷凍機油の圧縮機1への戻りを確保することができる。 【0033】(実施例3)図4は本発明の実施例3による冷蔵庫のアキュームレータ部の要部拡大断面図、図5は同実施例のアキュームレータの水平断面図である。なお、実施例1及び実施例2と同一構成のものについては、同一符号を付して詳細な説明は省略し、実施例1及び実施例2と異なる構成及び動作について述べる。 【0034】図4及び図5において、17はアキュームレータであり、その内壁には挿入管13の外径(D)とほぼ同一の幅を有する半円状の溝18が設けてある。挿入管13は、この溝18に沿ってアキュームレータ17に挿入され接続されている。 【0035】以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作を説明する。 【0036】冷却運転時、冷媒は高流速で挿入管13へと流入してくるが、挿入管13は溝18に沿ってアキュームレータ17内に挿入され固定されているため、冷媒の持つ運動エネルギーにより振動することはなくなる。従って、実施例3の冷蔵庫は、実施例2の冷蔵庫に付加して、冷却運転時に挿入管13の振動によるアキュームレータ17内の共鳴音を防止することができる。 【0037】(実施例4)図6は本発明の実施例4による冷蔵庫のアキュームレータ部の要部拡大断面図である。なお、実施例1,実施例2及び実施例3と同一構成のものについては、同一符号を付して詳細な説明は省略し、実施例1,実施例2及び実施例3と異なる構成及び動作について述べる。 【0038】図6において、19はアキュームレータであり、挿入管13が溝18に沿って挿入され、挿入管13の先端と相対向する部分に円錐形に成形された凸部20を有している。 【0039】以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作を説明する。 【0040】冷却運転時、冷媒は高流速で挿入管13へと流入し、その先端からアキュームレータ19の内壁に向かって噴出する。その際、挿入管13の先端と相対向する部分には円錐形の凸部20が具備されているため、噴出した冷媒は一旦凸部20に衝突した後、アキュームレータ19の内壁面に沿って流れる。従って、実施例4の冷蔵庫は、実施例3の冷蔵庫に付加して、冷却運転時にアキュームレータ20内の冷媒衝突音を低減することができる。 【0041】(実施例5)図7は本発明の実施例5による冷蔵庫のアキュームレータ部の要部拡大図である。なお、実施例1,実施例2,実施例3及び実施例4と同一構成のものについては、同一符号を付して詳細な説明は省略し、実施例1,実施例2,実施例3及び実施例4と異なる構成及び動作について述べる。 【0042】21は挿入管であり、蒸発器5から配管8により接続されたアキュームレータ19内に挿入され、前記実施例1〜実施例4と同様に先端部にはスリット14、底部には油戻し穴10を有し、加えてアキュームレータ19との接続部近傍にはくびれ部22を具備している。 【0043】以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作を説明する。 【0044】冷却運転時、冷媒は高流速で挿入管21内を流れるが、くびれ部22により抵抗を受け、低流速でアキュームレータ19へと流入することになる。従って、実施例5の冷蔵庫は、実施例4の冷蔵庫に付加して、アキュームレータ19内で発生する冷媒流音を低減することができる。 【0045】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、圧縮機,凝縮器,毛細管,蒸発器,アキュームレータ,吸入管を順次連結して冷却システムを構成し、アキュームレータ内に油戻し穴を有した挿入管を接続し、この挿入管のアキュームレータ内へ開放する先端部にスリットを設けたものであり、挿入管先端部に液冷媒が移動してきてもスリットより排出されるので挿入管が液封状態となることはなくなる。これにより冷却運転停止時に挿入管の油戻し穴からアキュームレータ内の液冷媒中にガス冷媒が噴出することがなくなりバブリング音(ぼこぼこ音)の発生を防止することができる。 【0046】さらに、前記挿入管と前記吸入管を其々のパイプセンターを偏心させてアキュームレータに接続し、吸入管の先端をアキュームレータ内に突出させ、この突出部の根元に油戻し穴を設けることにより、冷却運転開始直後に液冷媒が挿入管から大量に噴出されても液冷媒はアキュームレータ内壁に向かって流出するため吸入管には流入しないので液圧縮を防止することが出来るとともに、液冷媒と一緒に噴出された冷凍機油はアキュームレータ内壁を伝わって吸入管の油戻し穴より吸入管を経て圧縮機へ戻されるので十分な圧縮機内の油量を確保することができる。 【0047】さらに、前記アキュームレータ内壁にその断面が前記挿入管の外径とほぼ同一の幅を有する半円状の溝を設け、挿入管をこの溝に沿って挿入し接続することにより、挿入管がアキュームレータ内で固定されるため挿入管の振動による共鳴音の発生を防止することが出来る。 【0048】さらに、前記アキュームレータ内面の挿入管先端と相対向する部分を円錐形に成形することにより挿入管から噴出された冷媒はまず円錐形状部に当たるため、冷媒が直接アキュームレータ内壁面に衝突して生ずる衝突音を低減することができる。 【0049】さらに、前記挿入管のアキュームレータとの接続部近傍にくびれ部を設けることにより、このくびれ部分により流路抵抗が増し冷媒の流速を落とし、アキュームレータ内で発生する冷媒流音を低減することが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004488 【氏名又は名称】松下冷機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年5月11日(1999.5.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−320930(P2000−320930A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月24日(2000.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願平11−129618 |
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