| 【発明の名称】 |
受液器付き熱交換器およびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】久保田 悦郎
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| 【要約】 |
【課題】ろう付け接合するための仮止め時において、受液器とこれをヘッダー管に接続するステー部材との位置決めを予め決められた位置関係に設定できる。
【解決手段】ヘッダー管9に接続される受液器17を有するパラレルフローコンデンサーにおいて、ヘッダー管9と受液器17とを接続するステー部材23を備え、受液器17とステー部材23は互いに係合する凹部24と凸部18とを有し、この凹部24と凸部18を介して一体的にろう付けされる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いに平行に配置される複数の熱交換管と、該熱交換管の隣り同士の間に設けられるフィンと、前記熱交換管の一端側および他端側に接続される二つのヘッダー管と、熱媒体の気液分離を行う受液器と、前記二つのヘッダー管の一方のヘッダー管と前記受液器とを接続する接続部材とを備え、前記受液器と前記接続部材は互いに係合する凹凸部を有し、前記一方のヘッダー管と前記受液器は前記接続部材を介して連通する流路を有してなる受液器付き熱交換器。 【請求項2】 熱媒体の気液分離を行う受液器を、二つのヘッダー管を有する熱交換器の一方のヘッダー管に前記熱媒体が流通可能に接続する受液器付き熱交換器の製造方法において、前記受液器を前記一方のヘッダー管に接続する接続部材と前記受液器との双方に形成される凹凸部を互いに係合させた後、仮付けし、該仮付けした受液器および接続部材を前記熱交換器の一方のヘッダー管に仮止めし一体ろう付けすることを特徴とする受液器付き熱交換器の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、二つのヘッダー管を有する熱交換器の一方のヘッダー管に接続される受液器を有する受液器付き熱交換器およびその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】二つのヘッダー管の間に互いに平行に配置される複数の熱交換管と、これら熱交換管の隣り同士の間に熱交換を促進するフィンとを設け、熱交換管の内側に熱媒体を流通させる熱交換器、いわゆるパラレルフロー熱交換器において、一方のヘッダー管に受液器を接続した受液器付き熱交換器が知られている。このような受液器付き熱交換器の例として、たとえば、パラレルフローコンデンサー(「PFC」ともいう)が挙げられる。二つのヘッダー管の一方のヘッダー管に取り付けられる受液器は、その取り付け用ステー部と受液器本体とが一体に成形されるものが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記パラレルフローコンデンサーにおいて、一方のヘッダー管と受液器との接続は、受液器の略全長に渡るステー部をヘッダー管に、たとえばろう付けで接続される。しかし、受液器の略全長に渡りステー部を一方のヘッダー管に接続することは、受液器に蓄えられた熱媒体液が一方のヘッダー管側から移動する熱によって加熱され再び気化することがある。このため、受液器の略全長に渡るステー部の一部を切削によって取り除き、一方のヘッダー管側からの熱移動を制限することが行われる。しかし、ステー部の一部を切削によって取り除くことは、ステー部の材料が切削した分だけ無駄になり、加工時間が余分にかかることや材料、切削などにかかる費用が大きくなる。 【0004】そこで、ステー部を受液器本体側とステー部材(接続部材)とに分割して、このステー部材の一側にヘッダー管形状に沿う接合面を備えるとともに、ステー部材の他側に受液器本体形状に沿う接合面を備え、このステー部材を所要の長さにして、ヘッダー管と受液器本体とを接続するものが知られている(特開平10−2692号公報)。 【0005】しかし、上記の熱交換器(特開平10−2692号公報)は、ステー部材に対する受液器のねじれや回動による位置ずれなど位置決めに十分配慮する必要がある。その上、熱媒体の流通する孔を押し広げる加工も必要である。 【0006】本発明は、受液器とこれをヘッダー管に接続する接続部材との位置決めを予め決められた位置関係に設定できることを課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため本発明は、熱交換器の二つのヘッダー管の一方のヘッダー管と受液器とを接続する接続部材を備えるとともに、受液器と接続部材は、互いに係合する凹凸部を有し、一方のヘッダー管と受液器は接続部材を介して連通する流路を有することを特徴とする。 【0008】上記凹凸部によって受液器と接続部材とを互いに係合させることにより、受液器と接続部材は、互いにねじれ、たとえば受液器の縦軸を含む面内でのねじれや回動による位置ずれ、たとえば受液器の縦軸まわりの位置ずれなどを発生させることなく、受液器と接続部材を予め決められた位置関係に設定できる。この予め決められた位置関係は、一方のヘッダー管と受液器とに接続部材を介して連通する流路が設けられる場合は、一方のヘッダー管から接続部材を介して受液器に流入する流入孔が形成されるとともに、受液器から接続部材を介して一方のヘッダー管に流出する流出孔が形成される位置である。 【0009】さらに、凹凸部を一方向に設けると、この一方向にのみ移動させ調整することにより、受液器と接続部材とを予め決められた位置関係に設定できる。凹凸部が設けられる一方向は、特に限定されないが、たとえば熱交換器のヘッダー管と受液器とが平行に配置される場合には、ヘッダー管の長手方向とすることが好ましい。凹凸部の形状は、特に限定されないが一方向に連続して形成され、受液器と接続部材とがねじれや回動による位置ずれが発生しない形状であれば良い。 【0010】ヘッダー管、接続部材および受液器間の流入孔および流出孔は、それぞれ孔の位置が一致するように設けられるが、孔の位置を一致させて接続するためには、一方向にのみ相対的にずらして位置調整し合わせる。 【0011】受液器と接続部材が有する凹凸部は、どちらか一方に凹部が設けられ、他方に凸部が設けられる。たとえば、後述のように、受液器に凸部が形成され、接続部材の受液器に接続される側に凹部が形成されても良いし、この反対に受液器に凹部が形成され、接続部材の受液器に接続される側に凸部が形成されても良い。 【0012】さらに、受液器または接続部材を成形する際に、押出成形加工、特にアルミニウムまたはその合金の押出成形加工を利用すれば成形加工時に一体的に凹凸部が一方向に形成され好ましい。この場合、受液器側の凹凸部は、略受液器全長に渡って形成される。また、接続部材は押出形材を必要な長さに切断して用いられる。 【0013】さらに、凹凸部を互いに嵌合する嵌合凹部と嵌合凸部にすると良い。凹凸部を嵌合凹部と嵌合凸部にすることにより受液器と接続部材との接続は、予め決められた位置関係でなされ、かつ熱交換器本体とは別途に接続することができる。 【0014】また、本発明の受液器付き熱交換器は、一体ろう付け接合により製造される。受液器を一方のヘッダー管に接続する接続部材と受液器との双方に形成される凹凸部を互いに係合させた後、仮付けし、この仮付けした受液器および接続部材を熱交換器の一方のヘッダー管に仮止めし一体ろう付けする。受液器と接続部材の仮付けは、たとえば組み付け治具や点溶接またはかしめなどにより予め決められた位置関係に確実に固定される。 【0015】さらに、上記受液器付き熱交換器の一体ろう付けにおいて、二つのヘッダー管の間に互いに平行に配置される複数の熱交換管と、これら熱交換管の隣り同士の間に設けられるフィンおよび他方のヘッダー管についても、一方のヘッダー管、接続部材および受液器とともに仮止めされ一体ろう付けされる。 【0016】このように、受液器および接続部材の一方向に形成された凹凸部を互いに係合させ、仮付けすることにより、熱媒体の気液分離を行う受液器を、二つのヘッダー管を有する熱交換器の一方のヘッダー管に熱媒体が流通可能に接続することができる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る受液器付き熱交換器の実施形態を図面に基いて詳細に説明する。なお、図1〜6において、同一または同等部分には同一符号を付けて示す。 【0018】図2は、本発明に係る受液器付き熱交換器の一実施形態を示す正面図である。本実施形態の受液器付き熱交換器は、内部を熱媒体が流れ互いに平行に配置される複数のチューブ(熱交換管)5と、このチューブ5の隣り同士の間に設けられるフィン7と、チューブ5の各端部側に接続される二つのヘッダー管9、14とを備える。また、最外側のフィン7にはサイドシート31が各々設けられる。さらに、本実施形態の受液器付き熱交換器は、熱媒体の気液分離を行う受液器17と、一方のヘッダー管9と受液器17とを熱媒体が流通可能に接続するステー部材(接続部材)23とを備える。なお、受液器17の上側と一方のヘッダー管9との間にはステー部材(接続部材)27が設けられる。ステー部材27の方には熱媒体流通用の孔は設けられていない。 【0019】また、ヘッダー管9には、熱媒体の入口管12が設けられ、両端はキャップ13が嵌入され、ろう付け時に密閉、固着する。他方のヘッダー管14には出口管15が設けられ、両端はキャップ16が嵌入され、ろう付け時に密閉、固着する。熱媒体ガス32aは、入口管12からヘッダー管9に流入し、チューブ5内を流れヘッダー管14に流れるが、両ヘッダー管9、14内に適宜仕切り板(図示省略)を設けてヘッダー管9とヘッダー管14との間を複数回往復させ熱媒体液32bとして出口管15から流出させる。この際、熱媒体の凝縮液である熱媒体液32bの一部は受液器17に蓄えられる。 【0020】図1は、図2の I−I 線断面図である。本実施形態の受液器付き熱交換器は、一方のヘッダー管9と熱媒体の気液分離を行う受液器17とがステー部材23によって接続される。そして、本実施形態の受液器は、従来受液器本体に設けられたステー部を受液器本体に設けられた凹凸部とステー部材とに2分割された状態に形成されている。ステー部材の一端23a側は凹部24が形成され、他端23b側は、一方のヘッダー管9の外側に適合する凹みが形成される。 【0021】受液器17とステー部材23とは、各々矢印33(図2、3に表示)で示す一方向に設けられる凹凸部を有し、互いに係合する。すなわち、受液器17に設けられる凸部18と、ステー部材23に設けられる凹部24とが互いに係合し接続される。また、ステー部材の他端23bには一方のヘッダー管9の外側形状に適合する凹みが形成され、この凹みを介して一方のヘッダー管9とステー部材23とが接続される。ステー部材23の長さは、熱交換器本体および受液器17の大きさに応じ適宜決められる。チューブ5の一端5a、すなわち開口部は、一方のヘッダー管9内に完全に位置するように挿入される。 【0022】図3は、図1の II−II 線断面図である。図4は、図3の正面図である。受液器の本体17aは、略円筒状で一端17bの側は拡径され、他端17cの側はキャップ29を後述のろう付により密閉される。受液器の本体17a内の熱媒体流入側にはドライヤ21が充填ないし挿入され、熱媒体流出側にはフィルター22aが設けられる。フィルター22aは、フィルター保持容器22に保持される。フィルター保持容器22は、Oリング用の溝22bが2個所設けられ、Oリング28が嵌入される。フィルター保持容器22は、Oリング28が取り付けられた後、本体17aの下部に嵌入され本体17aの下部に設けられる止めねじ30により固定される。 【0023】ヘッダー管9と受液器17とはステー部材23を介して接続されるが、この際、熱媒体が流通可能なように流路が設けられる。このため、ヘッダー管9は、熱媒体が流出する流出孔10および熱媒体が流入する流入孔11が形成され、さらに、仕切り板9aが設けられる。さらに、ヘッダー管の流出孔10に対応し、この流出孔10に一致する連通孔25、26がステー部材23に形成される。また、受液器17には、ステー部材23の連通孔25に対応して一致する流入孔19が形成される。また、ステー部材23の連通孔26に対応して一致する流出孔20が形成される。 【0024】以上の構造を有する本実施形態の受液器付き熱交換器において、受液器17とステー部材23とは、一方向の凹凸部を有するので、一方向のみの移動調整により、互いにねじれた状態や回動による位置ずれした状態でなく予め決められた位置関係に設定できる。 【0025】また、図3に示すように、一方向のヘッダー管9と受液器17とはステー部材23、27を介して隙間34のある状態で接続されるので、受液器17内の熱媒体液を気化させる熱が一方向のヘッダー管9側から受液器17側に伝わることが少ない。 【0026】そして、本実施形態の受液器付き熱交換器をろう付け接合により製造するときには、チューブ5、フィン7、ヘッダー管9、14、受液器17およびステー部材23、27は、仮組された後一体的にろう付けされる。このとき、受液器17とステー部材23、27とは、組み付け治具や点溶接などにより予め決められた位置関係に確実に仮止めされるので、予め決められた位置関係に確実にろう付けされる。 【0027】図5は、図1と同様の第2実施形態を示す要部断面図である。第2実施形態における縦断面図は図3と同じに示され、正面図は図4と同じに示される。第2実施形態の受液器付き熱交換器において、ステー部材23は嵌合凹部24aを有し、受液器17は嵌合凸部18aを有するものである。この場合、嵌合凹部が受液器に設けられ、嵌合凸部がステー部材に設けられても良い。ステー部材27においても、その断面形状は図5に示すステー部材23と同じで、嵌合凹部24aを有し、受液器17に設けられる嵌合凸部18aと嵌合する。 【0028】嵌合凹部24aと嵌合凸部18aを設けることにより受液器17とステー部材23との接続は、予め決められた位置関係でなされ、かつ熱交換器本体とは別途に接続することができる。また、ステー部材23とステー部材27とを用いることによりヘッダー管9と受液器17とを一定の隙間34のある状態で確実に固定する。図5におけるその他の部分の構造と作用は、第1実施形態の場合と同じであるので、その説明を省略する。 【0029】図6は、図5と同様の第3実施形態を示す要部断面図である。第3実施形態における縦断面図は図3と同じに示され、正面図は図4と同じに示される。但し、隙間34は図3、4に比べ大きくなる。第3実施形態の受液器付き熱交換器は、第2実施形態の場合に比べ、ヘッダー管9と受液器17とが離れている場合である。このような位置関係の場合には、ステー部材23の高さHを大きくとる。この場合、受液器の嵌合凸部18aの高さhを大きくとっても良い。この場合、嵌合凹部が受液器に設けられ、嵌合凸部がステー部材に設けられても良い。 【0030】ステー部材27においても、その断面形状は図6に示すステー部材23と同じで、嵌合凹部24aを有し、受液器17に設けられる嵌合凸部18aと嵌合する。また、ステー部材23とステー部材27とを用いることによりヘッダー管9と受液器17とを一定の隙間34のある状態で確実に固定する。図6におけるその他の部分の構造と作用は、第2実施形態の場合と同じであるので、その説明を省略する。 【0031】以上この発明を図示の実施例について詳しく説明したが、それを以ってこの発明をそれらの実施例のみに限定するものではなく、この発明の精神を逸脱せずして種々改変を加えて多種多様の変形をなし得ることは云うまでもない。 【0032】 【発明の効果】本発明によれば、受液器とこれをヘッダー管に接続する接続部材との位置決めを予め決められた位置関係に設定できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004743 【氏名又は名称】日本軽金属株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年5月13日(1999.5.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100098017 【弁理士】 【氏名又は名称】吉岡 宏嗣 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−320928(P2000−320928A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月24日(2000.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願平11−132165 |
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