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【発明の名称】 ボイラ
【発明者】 【氏名】布施 武

【氏名】渡部 薫

【要約】 【課題】液を効率的に、かつ均一に加熱可能であり、燃料消費量をも低減することができ、更に小型化可能なボイラを提供する。

【解決手段】内部に加熱するべき液を通すための通路が画定された加熱部の略全面に表面燃焼バーナを対峙させ、これにより加熱部内を通る液を加熱する構造とすることで、燃焼マットの赤熱による輻射熱で加熱することで加熱部を全面に亘り均一に加熱することができ、その温度制御も容易になる。また、燃焼マットの炎は短いことから、燃焼マットと加熱部との間を狭くしても局部的に加熱されることがなく、同様に全面に亘り均一に加熱することができ、上記同様その温度制御も容易になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 連続的に液を加熱するためのボイラであって、加熱するべき液を通すための通路が内部に画定された加熱部と、前記加熱部の略全面に対峙する表面燃焼バーナとを備え、前記加熱部内を通る液が、前記表面燃焼バーナにより加熱されるようになっていることを特徴とするボイラ。
【請求項2】 前記表面燃焼バーナが、前記加熱部の略全面に対峙するべく多数の金属細線を加工してなる燃焼マットを有することを特徴とする請求項1に記載のボイラ。
【請求項3】 前記加熱部の両面に前記表面燃焼バーナが対峙し、これを加熱するようになっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボイラ。
【請求項4】 前記加熱部が、内部に多数の整流用仕切が設けられたパネル状をなすことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のボイラ。
【請求項5】 前記加熱部が、多数のパイプを併設したものからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のボイラ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続的に液を加熱するためのボイラに関し、特に冷凍装置の高温再生器等に用いるのに適したボイラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、吸収式冷凍装置を用いた空調装置が注目されている。吸収式冷凍装置としては、例えば図5に示されるような構造のものがある。
【0003】室外機としての吸収式冷凍装置21に室内機22が配管接続されている。吸収式冷凍装置21は、室内機22との間で冷水を循環させるための冷水管23の一部を受容する蒸発器24と、クーリングタワー25と、クーリングタワー25との間で冷却水を循環させるための冷却水管26の一部を受容する吸収器27と、蒸発器24内の冷水管23に対する滴下装置28と、吸収器27内の冷却水管26に対する滴下装置29と、蒸発器24及び吸収器27内にて回収された滴下液を昇温するための低温熱交換器30及び高温熱交換器31と、両熱交換器30・31を経た液を加熱するための高温再生器32と、加熱された蒸気を冷媒蒸気と液化冷媒とに分離する分離器33と、分離器33で分離された冷媒蒸気を液化して蒸発器24内の滴下装置28に供給するための低温再生器34と、吸収器27を経た冷却水を通す凝縮器35とを有している。
【0004】また、分離器33で分離された液化冷媒を高温熱交換器31・低温再生器34・低温熱交換器30を介して吸収器27内の滴下装置29に供給するように配管されている。なお、本吸収式冷凍装置にあっては、冷暖切替え弁36が設けられており、開弁することにより、分離器33内の高温の液化冷媒を蒸発器24内に供給して、冷水管23を暖め、室内機22に温水を供給することができるようになっている。
【0005】このようにして構成された吸収式冷凍装置21にあっては、冷媒及び吸収液として臭化リチウム水溶液を用いた冷凍サイクルであって良く、高温再生器32にて蒸発器24及び吸収器27から回収された冷媒含有吸収液を加熱し、分離器33で冷媒蒸気と液化冷媒とに分離し、それぞれの液を滴下装置28・29からそれぞれ対応して配設された冷水管23・冷却水管26に滴下している。
【0006】上記高温再生器32としては、例えば特開平9−60996号に示されるように、バーナにてその加熱部内の冷媒含有吸収液を直火で加熱するボイラを用いるものが一般的であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】高温再生器32のボイラにおける冷媒含有吸収液の効率的な加熱はサイクル全体の効率を向上し、燃料消費量をも低減するが、バーナによる直火では加熱部全体を均一に加熱することが困難であり、また加熱温度の制御もし難いという問題があった。これは高温再生器に限らずボイラ一般に問題となる。
【0008】本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決するべく案出されたものであり、流れる液を効率的に、かつ均一に加熱可能であり、燃料消費量をも低減することができ、更に小型化可能なボイラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、本発明によれば、連続的に液を加熱するためのボイラであって、加熱するべき液を通すための通路が内部に画定された加熱部と、前記加熱部の略全面に対峙する表面燃焼バーナとを備え、前記加熱部内を通る液が、前記表面燃焼バーナにより加熱されるようになっていることを特徴とするボイラを提供することにより達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0011】図1は、本発明が適用されたボイラの構造を示す斜視図であり、図2はそのII−II線について見た断面図、図3はIII−III線について見た断面図、図4はIV−IV線について見た断面図である。このボイラは内部に液通路が確定されたパネル状の加熱部1と、この加熱部1の表裏面に設けられ、対称形をなす表面燃焼バーナ2、3とから構成されている。
【0012】加熱部1の下端には液入口4が設けられ、上端には液出口5が設けられている。また、加熱部1の内部には波板状のコルゲートフィン6が整流板として受容されている。
【0013】表面燃焼バーナ2、3内は、直径100μm以下の多数の金属細線を例えば網状にして重ね合わせ、または絡ませて焼成する加工することにより形成された燃焼マット7、8が設けられ、表面燃焼バーナ2、3内を該燃焼マット7、8に後記燃料混合ガスをその全面に均一に供給するための空室9、10と、燃焼室11、12とに仕切っている。これら燃焼マット7、8は加熱部1の表面1a及び裏面1bに燃焼室11、12を挟んで、即ちやや離間して対峙するように配置されている。空室9、10には供給管5、6を介して図示されない燃料ガスとエアとを混合してなる燃料混合ガスが供給されるようになっている。燃焼室11、12の下流側は合流し、排気管13に接続されている。
【0014】以下に、上記ボイラの作動要領について説明する。まず、加熱すべき液を液入口4から供給し、コルゲートフィン6にて整流しつつ加熱部1の内部を通して液出口5から出す。同時に供給管5、6を介して空室9、10に燃料混合ガスを供給し、図示されない点火装置をもって燃焼マット7、8の表面で燃焼させ、燃焼マット7、8を赤熱させる。その炎及び輻射熱により加熱部1の表面1a及び裏面1bを介してその内部を通る液を加熱する。従って、液入口4から入った低温の液は昇温して液出口5から出ることとなる。
【0015】ここで、燃焼マット7、8の赤熱による輻射熱で加熱することで加熱部1の表面1a及び裏面1bを全面に亘り均一に加熱することができる。また、燃焼マット7、8の炎が短いことから、燃焼マット7、8と加熱部1の表面1a及び裏面1bとの間を狭くしても局部的に加熱されることがなく、燃焼室を小さくすることが可能となっている。
【0016】上記液を吸収式冷凍装置の、例えば臭化リチウム水溶液等の稀液(吸収液)とし、上記ボイラを高温再生器用ボイラに用いることで、吸収式冷凍装置の稀液の加熱効率が向上し、装置の小型化及び省燃料も図ることができる。その際、ボイラを図5における分離器33に接続する。一方、他の給湯器、通常の床暖房、パネルヒータ等の暖房機等のボイラとして用いても同様の効果がある。
【0017】
【発明の効果】上記した説明により明らかなように、本発明によるボイラによれば、内部に加熱するべき液を通すための通路が画定された加熱部の略全面に表面燃焼バーナを対峙させ、これにより加熱部内を通る液を加熱する構造とすることで、燃焼マットの赤熱による輻射熱で加熱することで加熱部を全面に亘り均一に加熱することができ、その温度制御も容易になる。また、燃焼マットの炎は短いことから、燃焼マットと加熱部との間を狭くしても局部的に加熱されることがなく、同様に全面に亘り均一に加熱することができ、上記同様その温度制御も容易になる。
【出願人】 【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発条株式会社
【出願日】 平成11年5月13日(1999.5.13)
【代理人】 【識別番号】100089266
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 陽一
【公開番号】 特開2000−320926(P2000−320926A)
【公開日】 平成12年11月24日(2000.11.24)
【出願番号】 特願平11−132996