| 【発明の名称】 |
プレコンデンサ付き二元冷凍装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】榎本 真一
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| 【要約】 |
【課題】二元冷凍装置の運転の安定化を図る。
【解決手段】本装置は、二元冷凍装置を構成する低高温回路の圧縮機1/5、蒸発器及びカスケードコンデンサ8/2、膨張弁6/7、高温側凝縮器9と共に、プレクーラ3、電磁弁41、開閉操作器42、冷却水供給ライン10、11、戻りライン12、13、等で構成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 低温側の圧縮機出口冷媒をカスケードコンデンサで凝縮させる前に冷却器で冷却するようにした二元冷凍装置において、前記冷却器の冷却能力を調整可能にする冷却調整手段を有することを特徴とする二元冷凍装置。 【請求項2】 前記冷却調整手段は、開度が調整されることによって冷却能力が調整される調整弁と、冷凍負荷に対応する運転状態を検出する負荷検出手段と、該負荷検出手段が検出した運転状態が低負荷に相当するときには前記冷却能力を減少させた小能力状態になるように前記調整弁を制御し前記負荷検出手段が検出した運転状態が前記低負荷より高い負荷になると前記小能力状態を解除するように前記調整弁を制御する制御手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の二元冷凍装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮機出口冷媒をカスケードコンデンサで凝縮させる前に冷却器で冷却するようにした二元冷凍装置に関し、低温環境試験装置や低温冷凍産業一般の分野に広く利用される。 【0002】 【従来の技術】二元冷凍サイクルは、低温を得るため、凝縮温度が常温以下になるが大気圧における飽和温度が−60℃程度以下になる低温用冷媒を別の高温側冷凍機を用いて凝縮させるサイクルであるが、通常のサイクルでは、冷凍負荷に加えて低温側圧縮機の圧縮熱も高温側の冷凍負荷になるため、カスケードコンデンサで処理すべき熱量が多くなり、高温側の循環冷媒量が多くなって高温側の圧縮機容量が低温側のものより1ランク大きくなる。そのため、低温側の圧縮機吐出ガスをプレコンデンサによって冷却水等の別の冷媒で冷却することにより、高温側の圧縮機のランクアップによるコスト上昇を回避するようにした二元冷凍サイクルが知られている。 【0003】しかしながら、このような二元冷凍サイクルでは、冬期のように冷凍負荷が大幅に低下したときには、高温側では、その膨張弁の絞りが大きくなって低圧系が負圧になり、低温側では、高圧系の圧力の異常低下と蒸発器での冷媒の不完全蒸発が起こり、二元冷凍装置の運転状態が不安定になり、作動不良や故障等を発生させる原因になるという問題がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於ける上記問題を解決し、低負荷時の運転の安定性を確保しつつコスト低減の図られた二元冷凍装置を提供することを課題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決するために、請求項1の発明は、低温側の圧縮機出口冷媒をカスケードコンデンサで凝縮させる前に冷却器で冷却するようにした二元冷凍装置において、前記冷却器の冷却能力を調整可能にする冷却調整手段を有することを特徴とする。 【0006】請求項2の発明は、上記に加えて、前記冷却調整手段は、開度が調整されることによって冷却能力が調整される調整弁と、冷凍負荷に対応する運転状態を検出する負荷検出手段と、該負荷検出手段が検出した運転状態が低負荷に相当するときには前記冷却能力を減少させた小能力状態になるように前記調整弁を制御し前記負荷検出手段が検出した運転状態が前記低負荷より高い負荷になると前記小能力状態を解除するように前記調整弁を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。 【0007】 【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した二元冷凍装置の全体構成の一例を示す。本装置は、低温側圧縮機1の出口冷媒をカスケードコンデンサ2で凝縮させる前に冷却器であるプレクーラ3で冷却するようにした装置であり、その冷却する能力を調整可能にする冷却調整手段としての冷却調整部4を構成する電磁弁41及びその開閉操作器42を有する。又、高温側圧縮機5、低/高温側膨張弁6/7、低温側蒸発器8、高温側凝縮器9、その他図示していないが通常の付属機器や配管配線類を備えている。 【0008】低温側膨張弁6としては、二元冷凍装置が低温環境試験装置に使用されるような場合には、目的とする冷凍負荷に対応して冷媒量を制御可能な電子膨張弁が使用されることが多い。高温側膨張弁7としては、例えば外部均圧式の温度式膨張弁が使用される。低高温側の冷媒としては、例えば試験室や冷蔵室の温度を−60℃程度に維持できるように、R23又はR508の何れかとR22との組み合わせから成る二元冷凍装置の使用目的に適合した性状のものが使用される。 【0009】プレクーラ3及び高温側凝縮器9には、それぞれ冷却水供給ライン10、11及び戻りライン12、13が導設され、前記電磁弁41はプレクーラ3への冷却水供給ライン11に設けられている。本例の電磁弁41は全開/全閉式のものであるが、これらに加えて例えば「半開」状態を持つものであってもよい。又、多段階もしくは任意の開度位置に調整可能な弁であってもよい。 【0010】冷却水としては、例えば工場に敷設される工業用水系や冷却塔もしくは冷凍機で冷却された冷水ライン等から供給される。開閉操作器42は、通常二元冷凍装置の操作制御盤に設けられる。又、二元冷凍装置が環境試験装置に装備される場合には、環境試験装置全体の操作制御盤に設けられる。 【0011】このような二元冷凍装置では、開閉操作器42を操作し、冷凍負荷がある程度以上大きいときには電磁弁41を開き、冬場等で冷凍負荷が小さくなったときには電磁弁41を閉鎖する。これにより、プレクーラ3への冷却水が供給又は供給停止され、その冷却能力が最大又は0に切換調整される。 【0012】図1では、冷却負荷が大きいときに電磁弁41を開き、プレクーラ3に冷却水として10℃の冷水を供給したときの冷媒温度等を回路中に示している。なお、この数値は周囲との熱の出入りを含まない概略値である。このときの運転では、高負荷時であるため膨張弁6の開度が大きくなっていて、低温側では多量の冷媒が循環している。その結果、低温側圧縮機1の発生熱を含めた低温側の総熱量が大きくなり、従って高温側で処理されるべき熱量が大きくなる。そのため、このような高負荷時にはプレクーラ3に通水し、低温側圧縮機1から吐出された90℃の高温冷媒ガスを15℃まで予冷する。 【0013】その結果、カスケードコンデンサ2における処理熱量が減少し、低温側圧縮機1と同程度の能力の高温側圧縮機5による低温側冷媒循環量であっても、この熱量を処理することができる。又、低温冷媒で冷却されるカスケードコンデンサ2における高負荷時の大幅なガスクーリングがなくなるので、その小型化と高温側の全体的な冷却作用の効率化が図られる。 【0014】図2では、冷凍負荷が小さいときに電磁弁41を閉め、プレクーラ3への冷却水を遮断したときの冷媒温度等を回路中に示している。又、参考として、仮に冷却負荷が小さいときにも電磁弁を開いてプレクーラに通水したとしたときに、温度及び圧力のうち大きく変動したものを( )付きで示している。 【0015】このときの運転では、低負荷時であるため膨張弁6の開度が小さく、低温側での冷媒の循環量が少量になっている。その結果、低温側圧縮機1の発生熱を含めても低温側での発生総熱量が少なくなり、高温側で処理されるべき熱量が少なくなる。これに対して、プレクーラ3を設けているがこのような低負荷時には通水を遮断し、低温側圧縮機1から吐出された90℃の高温冷媒ガスを予冷することなくカスケードコンデンサ2に入れることにより、ここでの処理熱量を適当な量に維持することができる。 【0016】その結果、高温側膨張弁7が冷媒流量を絞り過ぎることがなくなり、低圧を大気圧より少し高い+0.1bar(飽和温度:−40℃)程度に維持し、高温側が負圧運転になるのを防止することができる。なお、高温側膨張弁7では、カスケードコンデンサ2の出口における過熱度を5℃程度に維持している。一方、低温側では、カスケードコンデンサ2に導入される冷媒ガス温度が高いので、ここでの凝縮圧力が異常に低下することがない。その結果、低温側膨張弁6による膨張後の圧力及び温度も異常低下せず、低温側の負圧運転も防止される。そして、低温側蒸発器8内への冷媒液の滞留という不具合も防止される。 【0017】なお、図2に( )付きの状態に示すように、冬場等で冷凍負荷が大幅に低下しているにもかかわらず電磁弁41を開いてプレクーラ3に通水したときには、低温側圧縮機1の吐出ガスが90℃から15℃まで冷却され、カスケードコンデンサ2の冷却能力が過大になり、高温側膨張弁7によって冷媒流量が大幅に絞られ、低圧が大気圧より相当低い−0.34bar(飽和温度−50℃)程度まで下がり、かなりの負圧運転状態になる。一方、低温側では、カスケードコンデンサ2に導入される冷媒ガス温度が低くなるので、ここでの凝縮温度及び圧力が大きく低下する。その結果、低温側膨張弁6による膨張後では負圧運転になる。そして、低温側蒸発器8内へ冷媒液が滞留することにもなる。即ち、冷凍回路の運転状態が全般的に不安定になる。これに対して、本発明を適用して前記のように冷却水を遮断することにより、このような不具合が全て防止される。 【0018】図3は本発明を適用した二元冷凍装置の他の例の全体構成を示す。この図では、低負荷時に調整弁43を閉鎖した状態を回路中に示している。この例では、冷却調整手段としての冷却調整部4は、開度が調整されることによって冷却能力が調整される調整弁43、冷凍負荷に対応する運転状態として高温側膨張弁7の冷媒出口温度を検出する負荷検出手段として温度センサ44、これで検出した運転状態によって調整弁43を制御する制御手段としての弁制御部分45等によって構成されている。なお負荷検出手段としては、上記の温度センサ44の他、高温側膨張弁7の冷媒出口圧力、低温側膨張弁6の冷媒出口温度又は圧力又は弁開度又はパルス数の設定値もしくは実測値等を検出するセンサ類を用いることができる。 【0019】弁制御部分45は、温度センサ44の検出した運転状態が低負荷に相当するときとして−40℃を検出すると、冷却能力を減少させた小能力状態として調整弁43を全閉する状態に制御し、前記検出温度が−35℃になると調整弁の全閉状態を解除して全開状態に制御する。−45℃から−35℃までの範囲では、温度に対応した開度制御又は何れか一方側の温度を維持する制御とする。 【0020】このような制御によれば、図1及び図2の装置と同様に、低負荷時の負圧運転等の不具合を防止することができる。又、負荷に対応して調整弁43を制御することにより、二元冷凍装置の良好な運転状態を一層確実に維持することができる。但し、弁制御部分45は、例えば上記1/3程度の一定の負荷を境にして、調整弁43を全開/全閉に切り換える簡単な制御を行うものであってもよい。なお、負荷検出手段としては、上記の低温側膨張弁6の開度の他、外気温度や低温環境試験装置の設定値等、冷凍負荷と関連のある適当な運転条件を用いることができる。 【0021】図4は本発明を適用した二元冷凍装置の更に他の例の全体構成を示す。本例の装置は、冷却調整手段として、冷却調整部4を構成する電磁弁46、47及びこれらを切り換える切換操作器48を有する。この装置では、低負荷時には、切換操作器48によって電磁弁46及び47をそれぞれ開及び閉状態にし、プレクーラ3をバイパスするように低温側圧縮機1の吐出ガスを流す。その結果、プレクーラ3に冷水が流れていても、吐出ガスが冷却されず、図の回路中に数値等で示す如く、図1の装置と同様の効果を得ることができる。低負荷でないときには、電磁弁46/47をそれぞれ閉/開にすることは勿論である。 【0022】 【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の発明においては、低温側圧縮機出口冷媒をカスケードコンデンサで凝縮させる前にプレコンデンサとして機能する冷却器で冷却するようにした二元冷凍装置において、冷却器の冷却能力を調整可能にする冷却調整手段を設けるので、冷凍負荷が小さいときに、冷却調整手段によって冷却能力を減少させたり0にすることができる。 【0023】その結果、低圧側圧縮機出口冷媒を温度の高い状態でカスケードコンデンサに入れ、ここでの処理熱量をある程度大きくすることができる。そして、高温側の冷媒循環量を確保し、その低圧側の異常な圧力低下による負圧運転を防止することができる。又、低温側のカスケードコンデンサを出た高圧冷媒の圧力及び温度の異常低下を防止し、その低圧側の負圧運転及び蒸発器への冷媒の滞留を防止することができる。 【0024】即ち、請求項1の発明を適用した装置によれば、低負荷時の運転状態を安定させ、装置の作動不良や故障等の発生の可能性を解消し、圧縮機やカスケードコンデンサを小型化できるプレコンデンサ付き二元冷凍装置の有用性を確保することができる。 【0025】請求項2の発明においては、上記に加えて、冷却調整手段を所定の機能を持つ調整弁と負荷検出手段と制御手段とで構成するので、負荷検出手段が検出した運転状態に対応して自動的に調整弁を制御して冷却能力を調整し、上記と同様に低負荷時の負圧運転等の不具合を防止することができる。又、負荷に対応して調整弁を制御することにより、二元冷凍装置の良好な運転状態を一層確実に維持することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000108797 【氏名又は名称】タバイエスペック株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年5月7日(1999.5.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099782 【弁理士】 【氏名又は名称】景山 憲二
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| 【公開番号】 |
特開2000−320915(P2000−320915A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月24日(2000.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願平11−127271 |
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