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【発明の名称】 冷凍装置
【発明者】 【氏名】藪 知宏

【氏名】山下 泰

【氏名】佐藤 義和

【要約】 【課題】二元冷凍サイクルの冷凍装置において、負荷状態に関わらず効率の良い運転ができ、かつ装置の大型化や高コスト化を防止できるようにする。

【解決手段】それぞれ蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う高温側冷媒回路(2) と低温側冷媒回路(3) とを中間熱交換器(4) を介して接続した冷凍装置において、中間熱交換器(4) を空気熱交換器としても使用できるように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 それぞれ蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う高温側冷媒回路(2)と低温側冷媒回路(3) とが中間熱交換器(4) を介して接続された冷凍装置であって、中間熱交換器(4) は空気熱交換器として使用可能に構成されている冷凍装置。
【請求項2】 中間熱交換器(4) に送風可能に構成されたファン(5) を備え、該ファン(5) は、二元冷凍サイクル運転時に停止し、一方の冷媒回路のみを駆動する単元冷凍サイクル運転時に起動するように構成されている請求項1記載の冷凍装置。
【請求項3】 低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)を除霜する際に、高温側冷媒回路(2) が単元冷凍サイクル動作を行うように構成されている請求項1記載の冷凍装置。
【請求項4】 中間熱交換器(4) はフィンコイル形熱交換器であり、高温側冷媒回路(2) の蒸発部(13)のコイルを構成するチューブと低温側冷媒回路(3) の凝縮部(21)のコイルを構成するチューブとが交互に配列されている請求項1乃至3の何れか1記載の冷凍装置。
【請求項5】 中間熱交換器(4) と低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)とが一体に構成されている請求項1乃至4の何れか1記載の冷凍装置。
【請求項6】 中間熱交換器(4) と低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)とにファン(5,26)が個別に設けられている請求項5記載の冷凍装置。
【請求項7】 中間熱交換器(4) と低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)とに1台のファンが設けられるとともに、該ファンによる各熱交換器への送風を切り換える切換手段を備えている請求項5記載の冷凍装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に関し、特に、二元冷凍サイクルの冷凍装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平9−210515号公報に記載されているように、それぞれ蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う高温側冷媒回路と低温側冷媒回路を中間熱交換器を介して接続した二元冷凍サイクルは、例えばマイナス数十度の低温を必要とする冷凍装置などで用いられている。この二元冷凍サイクルの冷凍装置(1)は、一般に図5に示すように、高温側冷媒回路(2) が、圧縮機(10)と、凝縮器(11)と、膨張弁(12)と、中間熱交換器(4) の蒸発部(13)と、アキュムレータ(14)とを冷媒配管(15)で順に接続した構成で、低温側冷媒回路(3) が、圧縮機(20)と、中間熱交換器(4) の凝縮部(21)と、膨張弁(22)と、蒸発器(23)と、アキュムレータ(24)とを冷媒配管(25)で順に接続した構成になっている。
【0003】図6(a)は、二元冷凍サイクルを示すモリエル線図である。図示するように、二元冷凍サイクルは、低温側と高温側の冷媒を熱交換させながら個別に冷凍サイクルを行うため、高圧縮比でも効率良く運転できる利点がある。
【0004】ところで、空気調和装置では、通常は単元の冷凍サイクルが採用されているが、寒冷地で使用する空気調和装置において暖房運転をする場合、低外気温時には圧縮比が高くなるので、二元冷凍サイクルを採用することが考えられる。そうすることにより、低外気温時に効率の良い運転を行うことが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、空気調和装置は、外気温の変化などに伴って負荷状態が比較的大きく変動する。例えば、外気温が高くなって暖房負荷が小さくなった状態では、図6(b)に示すように低圧縮比で二元冷凍サイクル運転を行うことになり、図6(c)に示す同圧縮比での単元冷凍サイクル動作よりも逆に効率が低下する。
【0006】一方、中間熱交換器(4) と並列に空気熱交換器を設け、これらを切り替えて使用することで二元の冷凍サイクルと単元の冷凍サイクルとを選択できるようにすることも考えられるが、そうすると構成が複雑になり、装置の大型化やコスト高を招くことになる。
【0007】本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的とするところは、二元冷凍サイクルを適用する空気調和装置などの冷凍装置において、負荷状態に関わらず効率の良い運転ができ、かつ装置の大型化や高コスト化を防止できるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、二元冷凍サイクルの冷凍装置において、中間熱交換器(4) を用いて単元の冷凍サイクル動作も行えるようにしたものである。
【0009】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、それぞれ蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う高温側冷媒回路(2) と低温側冷媒回路(3) とが中間熱交換器(4) を介して接続された冷凍装置を前提とし、中間熱交換器(4) を空気熱交換器として使用できるように構成したものである。
【0010】また、本発明が講じた第2の解決手段は、上記第1の解決手段において、中間熱交換器(4) に送風可能に構成されたファン(5) を設け、該ファン(5) を、二元冷凍サイクル運転時に停止し、一方の冷媒回路のみを駆動する単元冷凍サイクル運転時に起動するように構成したものである。
【0011】また、本発明が講じた第3の解決手段は、上記第1の解決手段において、低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)を除霜する際に、高温側冷媒回路(2) で単元冷凍サイクル動作を行うように構成したものである。
【0012】また、本発明が講じた第4の解決手段は、上記第1乃至第3の何れか1の解決手段において、中間熱交換器(4) をフィンコイル形熱交換器とし、高温側冷媒回路(2) の蒸発部(13)のコイルを構成するチューブと低温側冷媒回路(3) の凝縮部(21)のコイルを構成するチューブとを交互に配列したものである。
【0013】また、本発明が講じた第5の解決手段は、上記第1乃至第4の何れか1の解決手段において、中間熱交換器(4) と低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)とを一体に構成したものである。
【0014】また、本発明が講じた第6の解決手段は、上記第5の解決手段において、中間熱交換器(4) と低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)とにファン(5,26)を個別に設けたものである。
【0015】また、本発明が講じた第7の解決手段は、上記第6の解決手段において、中間熱交換器(4)と低温側冷媒回路(3)の蒸発器(23)とに1台のファンを設けるとともに、該ファンによる各熱交換器への送風を切り換える切換手段を設けたものである。
【0016】−作用−上記第1の解決手段では、二元冷凍サイクルを行う冷凍装置において、中間熱交換器(4) を空気熱交換器として使用すると、冷媒回路の一方のみを用いて単元の冷凍サイクルを行うこともできる。したがって、例えば空気調和装置において暖房運転をする場合に、低外気温時には二元冷凍サイクルで運転を行い、外気温が比較的高くなると単元の冷凍サイクルで運転を行うことが可能になる。
【0017】また、上記第2の解決手段では、中間熱交換器(4) に送風可能に構成されたファン(5) が、二元冷凍サイクル運転時には停止するので、高温側の冷媒と低温側の冷媒とを熱交換させることができる。また、冷媒回路の一方のみを駆動する単元冷凍サイクル運転時には該ファン(5) が起動するので、その一方の冷媒回路の冷媒と空気とを熱交換させることができる。
【0018】また、上記第3の解決手段では、低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)に着霜すると、該蒸発器(23)の霜を除去するデフロスト運転を行う。デフロスト運転は、ホットガス方式、逆サイクル方式、あるいは電気ヒータ方式などを採用することができる。そして、このデフロスト運転時、高温側冷媒回路(2) では、中間熱交換器(4) を蒸発器として使用しながら単段冷凍サイクルを行えるので、暖房運転を行うことができる。
【0019】また、上記第4の解決手段では、中間熱交換器(4) のファン(5) を停止して高温側と低温側の冷媒を流すと、両冷媒間での熱交換が、交互に配列された両コイルのチューブの間で行われるので、二元冷凍サイクルを行うことができる一方、中間熱交換器(4) のファン(5) を回転させて高温側または低温側の冷媒のみを流すと該冷媒と空気との間で熱交換が行われるので単元の冷凍サイクルを行うことができる。
【0020】また、上記第6の解決手段では、ファン(5,26)を個別に設けているので、二元冷凍サイクルの運転を行うときは、中間熱交換器(4) への送風を停止し、低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)には送風する一方、単元冷凍サイクルの運転を行うときは、中間熱交換器(4) に送風し、低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)への送風を停止するように、各ファン(5,26)の動作を制御する。
【0021】また、上記第7の解決手段では、ファンを1台にしているので、二元冷凍サイクルの運転を行うときは、中間熱交換器(4) への送風を停止し、低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)には送風する一方、単元冷凍サイクルの運転を行うときは、中間熱交換器(4) に送風し、低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)への送風を停止するように、切換手段により送風方向を切り換える。
【0022】
【発明の効果】上記第1の解決手段によれば、二元冷凍サイクルを行う冷凍装置において、単元の冷凍サイクルを行うこともできるので、例えば空気調和装置で暖房運転する際に、低外気温時は二元冷凍サイクルにより、また比較的外気温が高い低負荷時には単元冷凍サイクルにより、それぞれ効率良く運転をすることができる。
【0023】また、上記第2の解決手段によれば、中間熱交換器(4) のファン(5) の制御を適切に行うことができるので、二元冷凍サイクルの冷凍装置において単元での冷凍運転を実現することが可能となる。
【0024】また、上記第3の解決手段によれば、低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)の霜を除去するデフロスト運転を行うときに、高温側冷媒回路(2) では、中間熱交換器(4) を蒸発器として使用しながら暖房運転を継続することができるので、室内温度が低下するのを防止できる。
【0025】また、上記第4の解決手段によれば、空気熱交換器として使用できる中間熱交換器(4) をフィンコイル形の熱交換器によって実現できるので、装置のコンパクト化、低コスト化が可能となる。
【0026】また、上記第5の解決手段によれば、中間熱交換器(4) と低温側冷媒回路(3)の蒸発器(23)とが一体に構成されているので、装置のコンパクト化や低コスト化をさらに進めることができる。
【0027】また、上記第6及び第7の解決手段によれば、中間熱交換器(4) と低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)に対する送風を適切に行うことができる。したがって、中間熱交換器(4) と低温側冷媒回路(3) の蒸発器(23)とを一体にした場合の二元冷凍サイクルと単元冷凍サイクルの運転の切り換えを適切に行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
【0029】図1は、本実施形態1に係る空気調和装置の冷媒回路図であり、暖房専用機として構成した例を示している。この空気調和装置(1) は、それぞれ蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う高温側(1次側)冷媒回路(2) と低温側(2次側)冷媒回路(3) とが中間熱交換器(4) を介して接続され、二元冷凍サイクルを行うように構成されている。
【0030】高温側冷媒回路(2) は、圧縮機(10)と、室内熱交換器(凝縮器)(11)と、膨張弁(12)と、中間熱交換器(4) の蒸発部(13)と、アキュムレータ(14)とが、冷媒配管(15)によって順に接続されて閉回路に構成されている。また、低温側冷媒回路(3) は、圧縮機(20)と、中間熱交換器(4) の凝縮部(21)と、膨張弁(22)と、室外熱交換器(蒸発器)(23)と、アキュムレータ(24)とが、冷媒配管(25)によって順に接続されて閉回路に構成されている。そして、室内熱交換器(11)及び室外熱交換器(23)には、それぞれ、室内ファン(16)及び室外ファン(26)が設けられている。
【0031】中間熱交換器(4) は、高温側冷媒回路(2) の冷媒(1次冷媒)と低温側冷媒回路(3) の冷媒(2次冷媒)とを熱交換する冷媒熱交換器であるだけでなく、空気熱交換器としても使用できるように構成され、具体的には高温側冷媒回路(2)の蒸発器として単元の冷凍サイクルに利用できるように構成されている。このため、中間熱交換器(4) は、図示していないが室外熱交換器(23)と共に室外ユニット内に設けられている。
【0032】中間熱交換器(4) は、図示していないが具体的にはフィンコイル形熱交換器で構成されている。そして、高温側凝縮コイルのチューブと低温側蒸発コイルのチューブとが交互に配列された構成で、ファン(5) が該中間熱交換器(4) に送風可能に設けられている。この構成により、二元冷凍サイクル時にはファン(5) を停止した状態で高温側及び低温側のコイル間で1次冷媒と2次冷媒とを熱交換させることができ、1次冷媒のみを流しながらファンを起動すると、該1次冷媒と空気とを熱交換させることができる。
【0033】−運転動作−次に、この空気調和装置の暖房運転動作について説明する。
【0034】まず、二元冷凍サイクルの場合、高温側冷媒回路(2) の圧縮機(10)から吐出されたガス冷媒は、室内熱交換器(11)に流入して室内空気と熱交換し、凝縮して液冷媒に相変化すると共に、室内空気を加熱して室内を暖房する。一方、室内熱交換器(11)を流出した液冷媒は膨張弁(12)で降圧した後、中間熱交換器(4) において2次冷媒と熱交換して蒸発し、ガス冷媒に相変化する(このとき、ファン(5)は停止している)。そして、該ガス冷媒は、アキュムレータ(14)を経て圧縮機(10)に吸入され、以上のサイクルを繰り返す。
【0035】また、低温側冷媒回路(3) では、圧縮機(20)から吐出されたガス冷媒が中間熱交換器(4) を流れる際に1次冷媒と熱交換して凝縮した後、膨張弁(22)により降圧し、さらに室外熱交換器(23)により室外空気と熱交換して蒸発し、アキュムレータ(24)を経て圧縮機(20)に吸入されるサイクルを繰り返す。
【0036】以上の動作を行う場合、中間熱交換器(4) のファン(5) は停止しているので、両冷媒間の熱交換が確実に行われる。そして、この二元冷凍サイクル動作により、外気温度が低くて暖房負荷が大きい場合でも室内を適温に保つことができる。
【0037】一方、外気温度が比較的高く、暖房負荷が小さい状態では、低温側冷媒回路(3) の圧縮機(20)と室外ファン(26)とを停止すると共に、高温側冷媒回路(2) の圧縮機(10)と室内ファン(16)と中間熱交換器(4) のファン(5) とを起動して、高温側冷媒回路(2) のみによる単元の冷凍サイクル動作を行う。このとき、該圧縮機(10)から吐出された冷媒が、室内熱交換器(11)で凝縮し、膨張弁(12)で減圧した後に中間熱交換器(13)で室外空気と熱交換して蒸発し、さらにアキュムレータ(14)を経て圧縮機(10)に戻るサイクルを繰り返すので、室内熱交換器(11)での熱交換の際に室内空気を加熱して室内を適温に維持することができる。
【0038】−実施形態1の効果−本実施形態1によれば、二元冷凍サイクルを行う空気調和装置において、中間熱交換器(4) を空気熱交換器としても使用できるように構成すると共に、ファン(5) の制御を適切に行うことによって、単元での冷凍運転を実現することを可能としている。そして、このように二元冷凍サイクルの空気調和装置において単元の冷凍サイクルを行えるようにしたことにより、低負荷時でも効率のよい運転をすることができる。
【0039】また、単元冷凍サイクルの時に蒸発器として利用する中間熱交換器(4) をフィンコイル形の熱交換器によって実現しているため、装置が大型化したり、高コストになったりするのを防止できる。
【0040】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、実施形態1の空気調和装置において、低温側冷媒回路(3) の圧縮機(20)の吐出ガスを利用して室外熱交換器(23)を除霜しながら、高温側冷媒回路(2) により暖房運転を継続できるようにしたものである。
【0041】すなわち、この実施形態2の空気調和装置は、図2に示すように、低温側冷媒回路(3) において、圧縮機(20)の吐出側のガス配管(25a) と、膨張弁(22)と室外熱交換器(23)の間の液配管(25b) とを接続するデフロスト用ガス配管(27)を設け、このデフロスト用ガス配管(27)に減圧弁(28)を設けて、減圧弁(28)と膨張弁(22)の開閉制御により暖房運転とホットガスによるデフロスト運転とを切り換えられるようにしている。
【0042】なお、その他の回路構成は実施形態1と同様であるため、構成の詳しい説明は省略する。
【0043】−運転動作−この空気調和装置においても、暖房運転は、実施形態1と同様にして二元冷凍サイクルと単元冷凍サイクルとを適宜選択して行うことができる。一方、二元冷凍サイクルの暖房運転により室外熱交換器(23)に着霜すると、低温側の膨張弁(22)を「閉」に設定し、上記減圧弁(28)を「開」に設定し、室外ファン(26)を停止させて圧縮機(20)を運転する。そうすると、圧縮機(20)の吐出ガス冷媒が直接に室外熱交換器(23)に供給され、該室外熱交換器(23)を加熱してからアキュムレータ(24)を経て圧縮機(20)に吸入される。そして、このサイクルを繰り返すことにより、室外熱交換器(23)に付着した霜を除去することができる。
【0044】このデフロスト運転中には、高温側冷媒回路(2) は運転を停止してもよいが、室内ファン(16)と中間熱交換器(4) のファン(5) とを回しながら圧縮機(10)を起動することにより、単段の冷凍サイクル動作を行うこともできる。つまり、圧縮機(10)から吐出された冷媒が、室内熱交換器(11)において凝縮、膨張弁(12)において減圧、中間熱交換器(4) において蒸発しながら高温側冷媒回路(2) 内を循環するので、暖房運転を継続することができる。
【0045】−実施形態2の効果−本実施形態2によれば、室外熱交換器(23)に付着した霜を除去するデフロスト運転を行うときに、高温側冷媒回路(2) において中間熱交換器(4) を蒸発器として使用しながら暖房運転を継続することができるので、室内温度が低下するのを防止できる。
【0046】−実施形態2の変形例−実施形態2は、低温側冷媒回路(3) において正サイクルによるホットガスデフロストを行えるように構成したものであるが、図3に示すように逆サイクルデフロストを行うように構成してもよい。この図3に示す変形例では、図1に示した低温側冷媒回路(3) に四路切換弁(29)を設け、圧縮機(20)の吐出口を四路切換弁(29)の第1ポート(29a) に、四路切換弁(29)の第2ポート(29b) を中間熱交換器(4) の凝縮部(21)に、室外熱交換器(23)を四路切換弁(29)の第3ポート(29c) に、そして四路切換弁(29)の第4ポート(29d) を圧縮機(20)の吸入側に接続した構成としている。なお、四路切換弁(29)は、図では暖房運転の状態を破線で示し、デフロスト運転の状態を実線で示している。
【0047】この構成によりデフロスト運転を行う場合も、高温側冷媒回路(2) で暖房運転を継続することができる。すなわち、高温側冷媒回路(2) では室内熱交換器(11)で冷媒が凝縮し、中間熱交換器(4) で蒸発する一方、低温側冷媒回路(3) では室外熱交換器(23)で冷媒が凝縮し、中間熱交換器(4) で蒸発するように、各熱交換器(4,11,23) のファン(5,16,26) をすべて起動して空気と熱交換させるようにしている。
【0048】このようにしても、二元冷凍サイクルと単元冷凍サイクルとを切り換えながら暖房運転を行えることに加えて、図2の例と同様にデフロスト運転と暖房運転とを同時に行うことによりデフロスト運転時の室内温度の低下を防止できる。
【0049】
【発明の実施の形態3】本発明の実施形態3は、図4に示すように、図3の回路構成の装置において中間熱交換器(4) と室外熱交換器(23)とを一体に構成したものである。つまり、図示していないが中間熱交換器(4) と室外熱交換器(23)のフィンを連続して配置する一方、中間熱交換器(4) となる部分には高温側の蒸発部(13)のコイルと低温側の凝縮部(21)のコイルを各チューブが交互に位置するように配置し、室外熱交換器(23)となる部分には該室内熱交換器(23)のコイルを配置し、さらに、中間熱交換器(4) となる部分と室外熱交換器(23)となる部分に個別に送風する2台のファン(16,26) を設けた構成としている。
【0050】−実施形態3の効果−本実施形態3のように構成しても、図3の例と同様にして、暖房運転を二元あるいは単元の冷凍サイクルで行うことができ、かつデフロスト運転を行いながら暖房運転を行うこともできる。したがって、二元冷凍サイクルの空気調和装置において負荷状態に応じた運転を行うことができると共に、デフロスト運転時に室内温度が低下するのも防止できる。
【0051】また、中間熱交換器(4) と室外熱交換器(23)とが一体に構成されているので、装置のコンパクト化や低コスト化をさらに進めることができる。また、中間熱交換器(4) と室外熱交換器(23)とを一体にしてファン(5,26)を各熱交換器(4,23)用に個別に設けた場合のファン(5,26)の動作を適切に行っているので、二元と単元の運転の切り換えを適切に行うことができる。
【0052】−実施形態3の変形例−上記実施形態3では、中間熱交換器(4) となる部分と室外熱交換器(23)となる部分に対応して2台のファン(5,26)を設けているが、ファンを1台にして、この1台のファンから各熱交換器(4,23)への送風をダンパなどの切換手段で切り換える構成としてもよい。このようにしても、第3実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0053】
【発明のその他の実施の形態】本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0054】例えば、上記各実施形態では、二元冷凍サイクルの冷媒回路による暖房専用の空気調和装置(1) について説明したが、冷媒の流れ方向を切り換える切換弁を冷媒回路に設けることにより、暖房だけでなく冷房も可能な空気調和装置に構成することも可能であるし、空気調和装置以外の冷凍装置に構成することも可能である。なお、冷暖房可能な空気調和装置の場合は、高温側冷媒回路(2) と低温側冷媒回路(3) の両方において冷媒の流れ方向を切り換えられるようにして、冷房時と暖房時のいずれも単元の冷凍サイクルと二元の冷凍サイクルを選択できるようにしてもよいが、一般に寒冷地では冷房運転時の負荷は暖房運転時よりも小さいので、冷房運転は常時単元の動作としてもよい。そのようにする場合は、上記切換弁を一方の冷媒回路にのみ設け、他方は冷房時には停止するように構成すればよい。
【出願人】 【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
【出願日】 平成11年5月14日(1999.5.14)
【代理人】 【識別番号】100077931
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘 (外1名)
【公開番号】 特開2000−320914(P2000−320914A)
【公開日】 平成12年11月24日(2000.11.24)
【出願番号】 特願平11−133565