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【発明の名称】 冷凍サイクル回路
【発明者】 【氏名】中山 進

【氏名】安田 弘

【氏名】小国 研作

【要約】 【課題】圧縮機の消費電力を低減できる冷凍サイクル回路を提供する。

【解決手段】本発明は、圧縮機11、凝縮器12、液タンク15、膨張弁21及び蒸発器22を順にして環状に接続してなる冷凍サイクル回路において、液タンク15の出口側から分岐し別の膨張弁17から補助熱交換器16を経て圧縮機11に戻る分岐回路18を設け、補助熱交換器16を、膨張弁17によって減圧された凝縮冷媒(低温)と凝縮器16から出た冷媒(高温)と間で熱交換をさせるように構成したので、凝縮器12での凝縮圧力が低下し、ひいては圧縮機11の吐出圧力が低下し、圧縮機11の消費電力が低減される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機、凝縮器、受液器、第1の減圧装置及び蒸発器を順にして配管で環状に接続してなる冷凍サイクル回路において、前記受液器の出口側から分岐し第2の減圧装置及び補助熱交換器を順に経て前記圧縮機に戻る分岐回路を設け、前記補助熱交換器を、前記第2の減圧装置によって減圧された減圧冷媒と前記凝縮器から出た冷媒と間で熱交換をさせるように構成したことを特徴とする冷凍サイクル回路。
【請求項2】 圧縮機、凝縮器、受液器、第1の減圧装置及び蒸発器を順にして配管で環状に接続してなる冷凍サイクル回路において、前記圧縮機の出口側から分岐して前記受液器の入口側につながる第1の分岐回路と前記受液器の出口側から分岐し第2の減圧装置及び補助熱交換器を順に経て前記圧縮機に戻る第2の分岐回路とを設け、前記補助熱交換器を、前記第2の減圧装置によって減圧された減圧冷媒と前記第1の分岐回路を流れる冷媒との間で熱交換をさせるように構成したことを特徴とする冷凍サイクル回路。
【請求項3】 圧縮機、凝縮器、受液器、第1の減圧装置及び蒸発器を順にして配管で環状に接続してなる冷凍サイクル回路において、前記受液器と前記第1の減圧装置の間で分岐し、第2の減圧装置、第1の補助熱交換器および第2の補助熱交換器を順に経て前記圧縮機に戻る分岐回路を設け、前記第1の補助熱交換器を、前記第2の減圧装置によって減圧された減圧冷媒と前記受液器から前記第1の減圧装置へ流れる冷媒との間で熱交換させるように構成し、かつ、前記第2の補助熱交換器を、前記第1の補助熱交換器を通過した冷媒と前記凝縮器から出た冷媒と間で熱交換をさせるように構成したことを特徴とする冷凍サイクル回路。
【請求項4】 圧縮機、凝縮器、受液器、第1の減圧装置及び蒸発器を順にして配管で環状に接続してなる冷凍サイクル回路において、前記受液器の出口側から分岐し第2の減圧装置及び補助熱交換器を順に経て前記圧縮機に戻る分岐回路を設け、前記補助熱交換器を、前記第2の減圧装置によって減圧された減圧冷媒と前記凝縮器から出た冷媒との間で熱交換をさせるように構成し、かつ、前記受液器と前記第1の減圧装置との間に別の補助熱交換器を設け、該別の補助熱交換器を、前記受液器から前記第1の減圧装置へ流れる冷媒と前記蒸発器から前記圧縮機に戻る冷媒との間で熱交換をさせるように構成したことを特徴とする冷凍サイクル回路。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機用冷凍サイクル回路に係り、特に省電力を図るのに好適な冷凍サイクル回路に関する。
【0002】
【従来の技術】第1の従来技術として、空気調和機の夏期昼間の電力ピークカットのために、液冷媒を冷却する方法がある。例えば、特開平8−28994号公報では空気調和機の冷凍サイクル回路の液冷媒を、夜間蓄冷した蓄熱槽の蓄熱媒体で熱交換させている。
【0003】第2の従来技術として、安定した冷房運転を行うための方法が、特開平7-4756号公報に開示されている。これは、凝縮器から出た液冷媒の一部を分岐し、分岐回路流量制御装置で減圧して低温の気液二相の冷媒とし、この低温の冷媒と凝縮器出口の高温液冷媒との間で熱交換を行い、凝縮器から出た液冷媒を過冷却させて室内機に送り、一方、分岐回路内の冷媒を圧縮機に戻すように構成されている。室内機へ送る冷媒を過冷却状態とすることにより、液配管の圧力損失が小さくなり、室内機の膨張弁前圧力が高い圧力を安定して保持でき、膨張弁の制御性が向上し、運転状態が安定できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来技術は蓄熱槽を空気調和機とは別に設置するためその設置スペースが必要になる。また、蓄熱媒体の蓄熱量がなくなってしまうと液冷媒を冷却できず冷凍サイクル内で吐出圧力が上昇して圧縮機の消費電力が増加する。
【0005】また、第2の従来技術は冷凍サイクルの運転状態を安定できるが、消費電力を減少させることはできない。
【0006】本発明の目的は、圧縮機の消費電力を低減できる冷凍サイクル回路を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の第1の冷凍サイクル回路は、圧縮機、凝縮器、受液器、第1の減圧装置及び蒸発器を順にして配管で環状に接続してなる冷凍サイクル回路において、受液器の出口側から分岐し第2の減圧装置及び補助熱交換器を順に経て圧縮機に戻る分岐回路を設け、補助熱交換器を、第2の減圧装置によって減圧された減圧冷媒と凝縮器から出た冷媒と間で熱交換をさせるように構成したことを特徴とする。
【0008】また本発明の第2の冷凍サイクル回路は、圧縮機、凝縮器、受液器、第1の減圧装置及び蒸発器を順にして配管で環状に接続してなる冷凍サイクル回路において、圧縮機の出口側から分岐して受液器の入口側につながる第1の分岐回路と受液器の出口側から分岐し第2の減圧装置及び補助熱交換器を順に経て圧縮機に戻る第2の分岐回路とを設け、補助熱交換器を、第2の減圧装置によって減圧された減圧冷媒と第1の分岐回路を流れる冷媒との間で熱交換をさせるように構成したことを特徴とする。
【0009】本発明の第3の冷凍サイクル回路は、圧縮機、凝縮器、受液器、第1の減圧装置及び蒸発器を順にして配管で環状に接続してなる冷凍サイクル回路において、受液器と第1の減圧装置の間で分岐し、第2の減圧装置、第1の補助熱交換器および第2の補助熱交換器を順に経て圧縮機に戻る分岐回路を設け、第1の補助熱交換器を、第2の減圧装置によって減圧された減圧冷媒と受液器から第1の減圧装置へ流れる冷媒との間で熱交換させるように構成し、かつ第2の補助熱交換器を、第1の補助熱交換器を通過した冷媒と前記凝縮器から出た冷媒と間で熱交換をさせるように構成したことを特徴とする。
【0010】また本発明の第4の冷凍サイクル回路は、圧縮機、凝縮器、受液器、第1の減圧装置及び蒸発器を順にして配管で環状に接続してなる冷凍サイクル回路において、受液器の出口側から分岐し第2の減圧装置及び補助熱交換器を順に経て圧縮機に戻る分岐回路を設け、補助熱交換器を、第2の減圧装置によって減圧された減圧冷媒と凝縮器から出た冷媒との間で熱交換をさせるように構成し、かつ、受液器と第1の減圧装置との間に別の補助熱交換器を設け、この別の補助熱交換器を、受液器から第1の減圧装置へ流れる冷媒と蒸発器から圧縮機に戻る冷媒との間で熱交換をさせるように構成したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】<実施の形態1>図1は本発明の実施の形態1の冷凍サイクル回路を備えた空気調和機の構成図である。この空気調和機は、室外機1と2台の室内機2、3とが液管4とガス管5で結合されて構成されている。
【0012】室外機1と室内機2にわたって形成される冷凍サイクル回路は、循環回路と分岐回路18とからなる。循環回路は、室外機1内に設置された圧縮機11、凝縮器12、補助熱交換器16、受液器として液タンク15と、室内機2に設置された第1の減圧装置である膨張弁21、蒸発器22と、室外機1内のアキュムレータ14とが順に配管で接続されて構成されている。分岐回路18は、液タンク15の出口で分岐し第2の減圧装置である膨張弁17から前述の補助熱交換器16を経由してアキュムレータ14の入口側に合流するように構成されている。凝縮器12は室外ファン13を、また蒸発器22は室内ファン23を備えている。そして、室外機1と室内機3にわたっても上記同様の冷凍サイクルが形成される。
【0013】つぎに、この冷凍サイクルの動作について説明する。冷房運転する場合、圧縮機11から吐出された高圧ガス冷媒は凝縮器12へ流れ、室外ファン13によって室外空気と熱交換され凝縮する。凝縮冷媒は補助熱交換器16で、分岐回路18にある膨張弁17で膨張した冷媒により冷却されて、さらに凝縮されて液タンク15へ入る。液タンク15の液冷媒の一部は分岐回路18へ流れ、膨張弁17で減圧されて補助熱交換器16で凝縮器12からの凝縮冷媒と熱交換されて蒸発し、アキュムレータ14の入口側へ流れる。液タンク15の他の液冷媒は液管4を通って室内機2、3へ流れる。それぞれの室内機2、3では、膨張弁21、31で減圧され、蒸発器22、32に入り、室内ファン23、33によって室内空気と熱交換される。このとき、室内空気は冷却され、冷媒は蒸発し低圧ガス冷媒となってガス管5を通って室外機1へ戻る。室外機1へ戻った低圧ガス冷媒は前述の分岐回路18の冷媒と合流してアキュムレータ14を通って圧縮機11へ吸入される。
【0014】この冷媒状態をモリエル線図上に示すと図2の実線のようになる。aからbは凝縮器12の入り口から出口までの冷媒状態を表し、以下、bからcは補助熱交換器16の高圧側冷媒の入り口から液タンク15の出口までの、cからdは液タンク15出口から分岐回路18の膨張弁17の出口までの、dからeは補助熱交換器16の入り口から出口までの、eからgは分岐回路18の補助熱交換器16出口からアキュムレータ14の入り口側までの、それぞれの冷媒状態を表す。cからfは液タンク15出口から室内機2の膨張弁21出口までの、fからgは室内機2の蒸発器22の入り口から室外機1のアキュムレータ14の入り口側までの、gからaはアキュムレータ14の入り口から圧縮機11の出口までの、それぞれの冷媒状態を示す。
【0015】図2の破線は従来の冷媒状態を示す。a1−c1−f1−g−a1は図1のシステムにおいて、補助熱交換器17および分岐回路18がない場合を表す。またa1−c2−f2−g−a1は図1のシステムにおいて、液タンク15がない場合を表す。
【0016】実線で表される本発明の実施の形態1における冷媒状態と破線a1−c1−f1−g−a1で表される従来の冷媒状態とを比べると、aで表される吐出圧力は本発明の方が低い。これは本発明では補助熱交換器16で凝縮器12出口の冷媒が冷却されることによって、a−cで表される凝縮量の合計量がa1−c1で表される従来の凝縮量より多くなる。本発明では補助熱交換器16の出口には液タンク15が備えられており、液タンク15内の冷媒は液とガスに分離して飽和状態になっている。液タンク15内の液冷媒は飽和液であり、ガス冷媒は飽和ガスである。液タンク15出口はモリエル線図の飽和液線上にあるので、a−cが従来のa1−c1より長くなるには図2の実線のように凝縮圧力が低下しなければならない。凝縮圧力と吐出圧力はほぼ等しいので、吐出圧力は本発明の方が低くなった。
【0017】本発明の実線と破線a1−c2−f2−g−a1で表される従来を比べると、この場合もaで表される吐出圧力は本発明の方が低い。これは従来の場合も補助熱交換器16で凝縮器12出口の冷媒を冷却することによって凝縮量は本発明と同程度に増加するが、従来の場合は液タンク15がないため、補助熱交換器17出口の冷媒はc2で表される過冷却された液冷媒となるだけで、凝縮圧力は低下しない。
【0018】<実施の形態2>図3は本発明の実施の形態2の冷凍サイクル回路を備えた空気調和機の構成図である。この空気調和機は、室外機1と2台の室内機2、3とが液管4とガス管5で結合されて構成されている。
【0019】室外機1と室内機2にわたって形成される冷凍サイクル回路は、循環回路と2つの分岐回路(18、19)とからなる。循環回路は、室外機1内に設置された圧縮機11、凝縮器12、受液器としての液タンク15と、室内機2に設置された膨張弁21、蒸発器22と、室外機1内のアキュムレータ14とが順に配管で接続されて構成されている。分岐回路18は、液タンク15の出口で分岐し膨張弁17から補助熱交換器16を経由してアキュムレータ14の入口側に合流するように構成され、第2の分岐回路19は圧縮機11の出口から分岐し電磁弁20、補助熱交換器16を経由して液タンク15の入り口に接続するように構成されている。凝縮器12は室外ファン13を、また蒸発器22は室内ファン23を備えている。そして、室外機1と室内機3にわたっても上記同様の冷凍サイクルが形成される。
【0020】つぎに、この冷凍サイクルの動作について説明する。冷房運転する場合、圧縮機11から吐出された高圧ガス冷媒の一部は第2の分岐回路19へ流れ、他の高圧ガス冷媒は凝縮器12へ流れ、室外ファン13によって室外空気と熱交換されて凝縮する。第2の分岐回路19へ流れた高圧ガス冷媒は補助熱交換器16で凝縮され、凝縮器12で凝縮された冷媒と合流し液タンク15へ入る。液タンク15から出た液冷媒の一部は分岐回路18へ流れ、膨張弁17で減圧されて補助熱交換器16で第2の分岐回路19へ流れた高圧ガス冷媒と熱交換されて蒸発し、アキュムレータ14の入り口側へ流れる。液タンク15から出た他の液冷媒は液管4を通って室内機2、3へ流れる。それぞれの室内機2、3では、膨張弁21、31で減圧され、蒸発器22、32に入り、室内ファン23、33によって室内空気と熱交換される。このとき、室内空気は冷却され、冷媒は蒸発し低圧ガス冷媒となってガス管5を通って室外機1へ戻る。室外機1へ戻った低圧ガス冷媒は前述の分岐回路18の冷媒と合流してアキュムレータ14を通って圧縮機11へ吸入される。
【0021】この冷媒状態をモリエル線図上に示すと図4の実線のようになる。aからb1は凝縮器12の入り口から出口までの冷媒状態を表す。aからb2は補助熱交換器16の高圧側冷媒の入り口から出口までの冷媒状態を表す。cは前述のb1とb2の冷媒が合流混合して、液タンク15へ入り気液分離したときの液側の冷媒状態を表す。以下、cからdは液タンク15出口から分岐回路18の膨張弁17の出口までの、dからeは補助熱交換器16の入り口から出口までの、eからgは分岐回路18の補助熱交換器16出口からアキュムレータ14の入り口側までの、それぞれの冷媒状態を表す。cからfは液タンク15出口から室内機2の膨張弁21出口までの、fからgは室内機2の蒸発器22の入り口から室外機1のアキュムレータ14の入り口側までの、gからaはアキュムレータ14の入り口から圧縮機11の出口までの、それぞれの冷媒状態を示す。
【0022】図4の破線は従来の冷媒状態を示し、図3のシステムにおいて、補助熱交換器16、膨張弁17および分岐回路18、19がない場合を表す。
【0023】実線で表される本発明の実施の形態2における冷媒状態と破線で表される従来のものを比べると、aで表される吐出圧力は本発明の方が低い。これは本発明では、補助熱交換器16を追加することによって凝縮量の合計量が増加し、図4のモリエル線図上のa−cが従来のa1−c1より長くなる。凝縮器12および補助熱交換器16を出て合流した冷媒は液タンク15に入って、飽和液で液タンク15を出るため、前述の図1のシステムと同様に本発明は従来に比べて凝縮圧力が低下し、吐出圧力が低くなる。
【0024】図3に示す実施の形態2において、室外空気温度が低い場合は吐出圧力が異常低下して液冷媒を室内機側へ十分流せなくなる恐れがある。そのような時は電磁弁20を閉じて第2の分岐回路19へ高圧ガス冷媒を流さないようにする。これによって、補助熱交換器16での凝縮量が0になり、凝縮器12だけで高圧ガス冷媒が凝縮するので吐出圧力を上昇させることができ、室内機2、3へ液冷媒を十分供給できる。
【0025】<実施の形態3>図5は本発明の実施の形態3の冷凍サイクル回路を備えた空気調和機の構成図である。これは、図1に示す実施の形態1の分岐回路18にさらに第2の補助熱交換器16―2を設けたもので、この補助熱交換器16―2は膨張弁17で膨張した冷媒と受液器15から流出した冷媒との熱交換を行う。
【0026】つぎに、実施の形態3の冷凍サイクルの動作について説明する。冷房運転する場合、圧縮機11から吐出された高圧ガス冷媒は凝縮器12へ流れ、室外ファン13によって室外空気と熱交換され凝縮する。凝縮冷媒は補助熱交換器16−1でさらに凝縮されて液タンク15へ入る。液タンク15の冷媒は第2の補助熱交換機16―2で冷却され一部は分岐回路18へ流れ、膨張弁17で減圧されて第2の補助熱交換機16―2で液タンク15からの冷媒と熱交換されて蒸発し、さらに補助熱交換器16―1で凝縮器12からの凝縮冷媒と熱交換されて蒸発し、アキュムレータ14の入り口側へ流れる。他の液冷媒(分岐回路18へ流れる液冷媒以外の液冷媒)は液管4を通って室内機2、3へ流れる。それぞれの室内機2、3では、膨張弁21、31で減圧され、蒸発器22、32に入り、室内ファン23、33によって室内空気と熱交換される。このとき、室内空気は冷却され、冷媒は蒸発し低圧ガス冷媒となってガス管5を通って室外機1へ戻る。室外機1へ戻った低圧ガス冷媒は前述の分岐回路18の冷媒と合流してアキュムレータ14を通って圧縮機11へ吸入される。
【0027】この冷媒状態をモリエル線図上に示すと図6の実線のようになる。aからbは凝縮器12の入り口から出口までの冷媒状態を、bからc'は補助熱交換器16―1の高圧側冷媒の入り口から液タンク15の出口までの冷媒状態を表す。c‘からcは第2の補助熱交換器16―2の高圧側冷媒の入り口から出口までの冷媒状態を表し、液タンク15出口の飽和液冷媒が第2の補助熱交換器16―2で冷却されて過冷却した液冷媒となる。cからdは第2の補助熱交換器16―2の高圧側出口から分岐回路18の膨張弁17の出口までの、dからeは分岐回路18の第2の補助熱交換器16―2の入り口から補助熱交換器16−1の出口までの、eからgは分岐回路18の補助熱交換器16−1出口からアキュムレータ14の入り口側までの、それぞれの冷媒状態を表す。cからfは第2の補助熱交換器16―2の高圧側出口から室内機2の膨張弁21出口までの、fからgは室内機2の蒸発器22の入り口から室外機1のアキュムレータ14の入り口側までの、gからaはアキュムレータ14の入り口から圧縮機11の出口までの、それぞれの冷媒状態を示す。
【0028】図6の破線は従来の冷媒状態を示し、図5に示すシステムにおいて、補助熱交換器16―1、16―2、膨張弁17および分岐回路18がない場合を表す。
【0029】実施の形態3によれば、次のような効果がある。液管4入り口の液冷媒の過冷却度が大きくなるので、室内機2、3の膨張弁21、31前の冷媒かわき度が小さくなるまたはかわき度が0となり、膨張弁21、31を流れる冷媒流量が安定する。また、液管4内が液冷媒となることによって圧力損失が減少し、液管4を長くしたり、液管4を細くする事ができる。
【0030】<実施の形態4>図7は本発明の実施の形態4の冷凍サイクル回路を備えた空気調和機の構成図である。これは、図1に示す実施の形態1の受液器15と膨張弁21との間にさらに第2の補助熱交換器16―2を設けたものであり、この補助熱交換器16―2は受液器15から流出した冷媒と蒸発器22からアキュムレータに戻る冷媒との熱交換を行う。
【0031】つぎに、実施の形態4の冷凍サイクルの動作について説明する。冷房運転する場合、圧縮機11から吐出された高圧ガス冷媒は凝縮器12へ流れ、室外ファン13によって室外空気と熱交換され凝縮する。凝縮冷媒は補助熱交換器16−1でさらに凝縮されて液タンク15へ入る。液タンク15の一部は分岐回路18へ流れ、膨張弁17で減圧されて補助熱交換器16−1で凝縮器12からの凝縮冷媒と熱交換されて蒸発し、アキュムレータ14の入り口側へ流れる。液タンク15の他の冷媒は第2の補助熱交換機16―2で冷却されて液管4を通って室内機2、3へ流れる。それぞれの室内機2、3では、膨張弁21、31で減圧され、蒸発器22、32に入り、室内ファン23、33によって室内空気と熱交換される。このとき、室内空気は冷却され、冷媒は蒸発し低圧ガス冷媒となってガス管5を通って室外機1へ戻る。室外機1へ戻った低圧ガス冷媒は第2の補助熱交換機16―2で液管4へ流れる冷媒と熱交換されて分岐回路18の冷媒と合流してアキュムレータ14を通って圧縮機11へ吸入される。
【0032】この冷媒状態をモリエル線図上に示すと図8の実線のようになる。aからbは凝縮器12の入り口から出口までの、bからc'は補助熱交換器16−1の高圧側冷媒の入り口から液タンク15の出口までのそれぞれの冷媒状態を表す。c'からcは第2の補助熱交換器16―2の高圧側冷媒の入り口から出口までの冷媒状態を表し、液タンク15出口の飽和液冷媒が第2の補助熱交換器16―2で冷却されて過冷却した液冷媒となる。c'からdは液タンク15の出口から分岐回路18の膨張弁17の出口までの、dからeは分岐回路18の補助熱交換器16−1の入り口から出口までの、eからgは分岐回路18の補助熱交換器16―1出口からアキュムレータ14の入り口側までの、各冷媒状態を表す。cからfは第2の補助熱交換器16―2の高圧側出口から室内機2の膨張弁21出口までの冷媒状態を表し、fからgは室内機2の蒸発器22の入り口から室外機1のアキュムレータ14の入り口側までの冷媒状態を表し、蒸発器22での蒸発と第2の補助熱交換器16―2での蒸発の合わせた状態を表している。gからaはアキュムレータ14の入り口から圧縮機11の出口までの冷媒状態を示す。
【0033】図8の破線は従来の冷媒状態を示し、図7のシステムにおいて、補助熱交換器16―1、16―2、膨張弁17および分岐回路18がない場合を表す。
【0034】実施の形態4によれば、図5の実施の形態3で説明した効果と同様に、膨張弁を流れる冷媒流量が安定し、また液管を長くしたり細くする事ができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、冷凍サイクル回路を、凝縮器で凝縮した冷媒を貯留する受液器から出た冷媒の一部を減圧して補助熱交換器に導入し、減圧した低温の冷媒と凝縮器から出た高温の冷媒とを熱交換するように構成したので、凝縮器における凝縮圧力が低下し、これによって圧縮機の吐出圧力が低下し、圧縮機の消費電力を低減できる。
【0036】また、状補助熱交換器で、凝縮器から出た高温の冷媒の代りに、圧縮機出口で分流した高温の冷媒と上記減圧した低温の冷媒を熱交換するように構成しても、凝縮器における凝縮圧力が低下し、圧縮機の吐出圧力が低下し、圧縮機の消費電力を低減できる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成11年5月7日(1999.5.7)
【代理人】 【識別番号】100098017
【弁理士】
【氏名又は名称】吉岡 宏嗣
【公開番号】 特開2000−320908(P2000−320908A)
【公開日】 平成12年11月24日(2000.11.24)
【出願番号】 特願平11−126666