| 【発明の名称】 |
密閉形電動圧縮機 |
| 【発明者】 |
【氏名】肥田 毅士
【氏名】野澤 重和
【氏名】浦新 昌幸
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| 【要約】 |
【課題】液冷媒によりモータの冷却を行う密閉形圧縮機においては、ケーシングに液冷媒導入口を設け、液冷媒バイパス管を直結し、モータに対向して単一の噴射により液冷媒を導入している。しかしながら、上記従来技術では、液冷媒がケーシング内で偏りモータ全体を冷却できない等の問題があった。本発明は、効率よく、モータ全体を冷却できる密閉形圧縮機を提供することを目的とする。
【解決手段】液冷媒の導入口を複数有し、噴射方向がモータと対向するガスの流れ方向に対して、ゼロでないある角度を有する構造とした。液冷媒が拡散し、吸入ガスと十分混合され、温度の偏りなくモータ全体の冷却が可能となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】圧縮機構駆動用のモータを、圧縮機構と一体に密閉ケーシングに収納し、前記モータを収納するケーシングに吸入ガスを導入する吸入口を設け、モータのステータ外周部とケーシングの間にガス流路を設け、前記吸入ガスでモータを冷却すると共に、前記ケーシング内の吸入ガス導入部に液冷媒を噴射する液冷媒導入手段を設け、モータを冷却するようにした冷凍、空調装置に用いられる密閉形電動圧縮機において、前記液冷媒導入手段が、複数個の噴射口を有することを特徴とする密閉形電動圧縮機。 【請求項2】前記液冷媒導入手段による液冷媒噴射の方向が、モータと対向するガスの流れ方向に対して、ゼロでないある角度を有することを特徴とする密閉形電動圧縮機。 【請求項3】前記液冷媒導入手段は、ケーシング内部に噴射口をもつ継ぎ手類で構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の密閉形電動圧縮機。 【請求項4】前記液冷媒導入手段は、機械加工などによりケーシングと一体化した導入口を有することを特徴とする請求項1または2に記載の密閉形電動圧縮機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は冷凍,空調装置に用いられる密閉形電動圧縮機に係り、特に、モータを吸入ガス,液冷媒で冷却するようにした密閉形圧縮機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来上記の如く液冷媒によりモータの冷却を行う密閉形圧縮機においては、吸入ガスを導入する吸入口を設けるケーシングに液冷媒導入口を設け、液冷媒バイパス管を直結することにより液冷媒を導入している。また、この場合、多くの密閉形圧縮機に見られるが如くモータに対向して単一の噴射による導入がなされている。なお、導入のタイミング,供給量については例えば、特開平6−42825号に開示されているが如く適当な制御が用いられている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術では、液冷媒導入のタイミング,供給量は制御されているが、噴射の方法については鑑みられていない。他の多くの密閉形圧縮機に見られるが如く単一の噴射による導入では、噴射が直接モータのコイルに衝突してしまう、液冷媒が偏りモータ全体を冷却できない等の問題があった。 【0004】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構造により効率よく、モータ全体を偏りなく冷却可能な密閉形圧縮機を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明では、モータ冷却の為に導入する液冷媒の導入口を複数の噴射口を有する構造とした。 【0006】また、液冷媒噴射の方向が、モータと対向するガスの流れ方向に対して、ゼロでないある角度を有する構造とした。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明を適用したスクリュー圧縮機の実施例を、図面にもとづいて説明する。 【0008】図1に本発明の一実施例を示すスクリュー圧縮機の断面構造図を示す。 【0009】スクリュー圧縮機は、互いに密封関係に接続されたケーシング1,吸入口8、及び液冷媒導入口を有するモータカバ2,吐出カバ3、及び吐出口14を有する吐出チャンバ4を有している。液冷媒導入口には冷凍サイクルからバイパスされた液配管が接続されている。ケーシング1には駆動用モータ7を収納するとともに、円筒状ボア16、及びガスを円筒状ボア16に導入する吸入ポート9が形成されている。円筒状ボア16には、ころ軸受10,11,12、及び玉軸受13で回転可能に支えられた雄ロータ6、及び雌ロータ(図示せず)が互いに噛み合わせて収納され、雄ロータ6の軸は駆動用モータ7に直結されている。 【0010】ころ軸受12及び玉軸受13を収納する吐出カバ3には、円筒状ボア16と吐出チャンバ4を連通し、吐出チャンバ4に開口するガスの吐出通路15が形成され、吐出カバ3はボルト等の手段によりケーシング1に固定されている。また、吐出カバ3の一端には、ころ軸受12及び玉軸受13を収納する軸受室17を閉止する遮蔽板18が取り付けられている。 【0011】吐出チャンバ4の内部にはデミスタ5が設けられ、吐出チャンバ4は吐出カバ3を包囲するようにボルト等の手段によりケーシング1に固定され、その底部には潤滑油19が溜められている。 【0012】ケーシング1及び吐出カバ3内には給油通路が形成されており、チャンバ4の下部と各軸受部を連通するように構成されている。 【0013】次に、冷媒ガス及び油の流れを説明する。 【0014】モータカバ2に設けられた吸入口8から吸入された低温,低圧の冷媒ガスは、駆動用モータ7とケーシング1の間に設けられたガス通路及び、ステータ,モータロータ間エアギャップを通過し、ケーシング1に形成された吸入ポート9から雄、雌のスクリューロータの噛み合い歯面とケーシングにより形成される圧縮室に吸入される。 【0015】その後、冷媒ガスは、駆動用モータ7に連結する雄ロータ6の回転と共に雄,雌のスクリューロータの噛み合い歯面と、ケーシング1により形成される圧縮室に密閉され、圧縮室の縮小により徐々に圧縮され、高温,高圧のガスとなって、吐出カバ3から吐出通路15を通り、吐出チャンバ4内へ吐出される。圧縮時に雄、雌のスクリューロータに作用する圧縮反力の内、ラジアル荷重をころ軸受10,11,12により支持し、スラスト荷重を玉軸受13により支持する。これらの軸受の潤滑及び冷却用の油は、ケーシング1内の高圧部に設けた油溜めから、各軸受部に連通する油通路を通り、差圧により給油され、圧縮ガスと共に吐出チャンバ4内へ吐出される。 【0016】圧縮ガスに含まれる油は、吐出チャンバ4に取り付けたデミスタ5により分離され、ケーシング1の下部油溜めに溜められる。油分離後、圧縮冷媒ガスは、吐出口14より吐出される。 【0017】一方、冷凍サイクルからバイパスされた低温の液冷媒は、モータカバ2に設けられた液冷媒導入口から、ケーシング内に噴射され、吸入ガスと混合されることにより吸入ガスの温度を下げ、さらにモータの冷却を行う。 【0018】図2,図3に、液冷媒導入口部分の詳細を示す。 【0019】図2はモータカバ2に液冷媒導入継ぎ手20を取り付けた実施例を示す。本実施例では、図示の如く継ぎ手20の冷媒噴射部分がモータカバ2内部に挿入されており、複数の噴射口21が吸入ガスの流れ方向(モータに対向する方向)に対して直角をなして放射状に配置されている。 【0020】冷凍サイクルからバイパスされた液冷媒は、これら噴射口21から分散してケーシング内に噴射される。これによりケーシング内に噴射された液冷媒は直接モータのコイルに衝突しないで、拡散されるので、吸入ガスと十分混合され、温度の偏りなくモータ全体の冷却が可能となる。また、噴射口の数はいくつでもよい。また、等間隔でなくてもよい。さらに、モータカバ2以外でもたとえばメインケーシング1に取り付けてもよい。 【0021】図3はモータカバ2に機械加工を施し、液冷媒噴射口を一体化した例を示す。モータカバ2の内側に図示の如く凸形に肉盛を形成し主通路22及び噴射通路23を形成する。主通路22は、液配管に接続し、ケーシング側は連通しない。噴射通路23は、主通路に連通すると共に、その出口はケーシング内に連通し、さらに放射状に形成されている。さらに噴射口は、吸入ガスの流れ方向に対してゼロでないある角度を有しており、これにより上記図2で説明した効果と同様の効果が得られる。 【0022】噴射通路23はたとえばアングルヘッドなどのツールを使用することにより形成され得る。噴射口の数はいくつでもよい。また、等間隔でなくてもよい。さらに、モータカバ2以外でもたとえばメインケーシング1に取り付けてもよい。 【0023】なお、上記実施例ではスクリュー圧縮機の例を示したが、他の形式の圧縮機においても本発明の実施が可能である。 【0024】 【発明の効果】本発明では、モータ冷却の為に導入する液冷媒の導入口を複数の噴射口を有する構造とし、また、液冷媒噴射の方向が、モータと対向するガスの流れ方向に対して、ゼロでないある角度を有する構造とした結果、ケーシング内に噴射された液冷媒は直接モータのコイルに衝突せず、また、噴射された液冷媒が拡散されるので、吸入ガスと十分混合され、温度の偏りなくモータ全体の冷却が可能となる。つまり効率よく、モータ全体を偏りなく冷却可能な密閉形圧縮機を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所
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| 【出願日】 |
平成11年5月6日(1999.5.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075096 【弁理士】 【氏名又は名称】作田 康夫
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| 【公開番号】 |
特開2000−320907(P2000−320907A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月24日(2000.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願平11−125578 |
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