| 【発明の名称】 |
圧力容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】高野 明彦
【氏名】飯島 健次
【氏名】杉田 隆司
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| 【要約】 |
【課題】耐圧性を向上した圧力容器を提供すること。
【解決手段】内部又は外部から圧力負荷を受ける圧力容器1において、前記圧力容器は、複数の部材2,3を加熱接合手段で接合してなり、前記部材2,3には、前記加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分を肉厚3cにしたり、補強部材を用いたりする補強手段を設けている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部又は外部から圧力負荷を受ける圧力容器において、前記圧力容器は、複数の部材を加熱接合手段で接合してなり、前記部材には、前記加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分を補強する補強手段を設けたことを特徴とする圧力容器。 【請求項2】 前記補強手段は、前記加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分を、他の部分よりも肉厚にして設けたことを特徴とする前記請求項1記載の圧力容器。 【請求項3】 前記補強手段は、前記加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分に、他の部材を装着して設けたことを特徴とする前記請求項1記載の圧力容器。 【請求項4】 前記圧力容器は、冷凍装置の受液器又は蒸気貯蔵器であることを特徴とする前記請求項1乃至3いずれか記載の圧力容器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、内部又は外部から圧力変動を受ける圧力容器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来において、冷凍装置等に用いられる熱交換サイクルを構成する機器として、冷媒を熱交換サイクルに循環させるための動力源となる圧縮器、冷媒の熱交換を行う熱交換器、冷媒を一時貯留する圧力容器等を備えている。 【0003】これらの熱交換サイクルを構成する機器は、サイクルを循環する冷媒の圧力負荷又は外部からの圧力負荷に耐える耐圧性能を保持している必要がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】近年において、フロン系の冷媒は、地球温暖化作用等を生じることから、これらの冷媒の使用禁止及び縮減の方向の要求が強くなっている。このため、フロン系冷媒の代替冷媒として、オゾン層を破壊しない二酸化炭素(CO2)を冷媒として用いる冷凍サイクルが記載されている。 【0005】このような代替冷媒を用いる場合は、冷凍装置に対して高い耐圧性を要求する場合が多い。 【0006】例えば、CO2を冷媒として用いた場合、高温高圧となった冷媒の放熱作用を発揮する熱交換器には、従来のフロン系の冷媒が通流する場合と比較して6倍以上の高い耐圧性が要求されると考えられる。 【0007】従って、冷凍装置を構成する各器機、すなわち、前記熱交換器や圧力容器は、要求される耐圧性を確保する必要が生じる。 【0008】冷凍装置を構成する各器機は、各器機を構成する複数の部材をろう材又は溶接等を高温で溶融して接合されている場合が多い。 【0009】一般に、圧力容器を構成する複数の部材は、ろう付け等の加熱接合手段にて接合されている。しかし、これらの部材は、通常熱処理されて、時効硬化したものや鍛造によって加工硬化されたものが使用されるが、接合部のろう付け又は溶接等の加熱時の熱によって焼きもどしを生じて部材が弱くなり、その結果、機器の耐圧性が低下するという問題を生じる。 【0010】そこで、本発明は、前記問題点に鑑みて、器機を構成する部材同士の接合部を補強する補強手段を備えた器機を用いる冷凍装置を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載した発明は、内部又は外部から圧力負荷を受ける圧力容器において、前記圧力容器は、複数の部材を加熱接合手段で接合してなり、前記部材には、前記加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分を補強する補強手段を設けた構成の圧力容器である。 【0012】このように、圧力容器を構成する部材は、加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分に補強手段が設けられているため、圧力容器の耐圧性を向上することが可能となり、圧力負荷に耐え得る圧力容器を提供することが可能となる。 【0013】本願第2請求項に記載した発明は、前記請求項1記載の発明において、前記補強手段は、前記加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分を他の部分よりも肉厚とした補強手段を設けているため、接合部の耐圧性を向上させた圧力容器を提供することが可能となる。また、タンク部材の開口部が肉厚となっているため、ヘッド部材の接合部の変形を防ぎ、タンク部材の開口部とヘッド部材の気密性・液密性を保って、耐圧性を確保した圧力容器を提供することが可能となる。 【0014】本願第3請求項に記載した発明は、前記請求項1記載の発明において、前記補強手段は、前記加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分に他の部材を装着して設けているため、接合加熱によって、強度が弱くなった部分を補強して、耐圧性を確保した圧力容器を提供することが可能となる。 【0015】本願第4請求項に記載した発明は、前記請求項1乃至3いずれか記載の発明において、前記圧力容器は、冷凍装置の受液器又は蒸気貯蔵器である。 【0016】前述したように、圧力負荷に耐え得る圧力容器を形成すると、例えば、冷凍装置を通流する冷媒として、耐圧性要求の高い冷媒を用いた場合であっても、耐圧性を確保することができるため、冷媒漏れ等を生じない、耐久性及び安全性の高い冷凍装置を提供することが可能となる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下に本発明の具体例を図面に基づいて説明する。 【0018】図1は、本例の圧力容器内部の概略構成を示す断面図である。 【0019】図1に示すように、本例の圧力容器1は、開口部3a及び円錘状の底部3bを備えたタンク部材3と、前記開口部3aを閉塞し、冷凍サイクル内を通流する冷媒を流出入する流出入口4,5が形成されたヘッド部材2とから構成されている。例えば、本例の圧力容器は、膨脹弁で蒸気化した冷媒を一時ためておき、冷凍サイクル負荷の必要に応じて蒸気冷媒を利用するために用いられる容器である。 【0020】本例の圧力容器1は、熱交換サイクルを循環する冷媒を貯留又は熱交換サイクルの圧力変動に応じて流出する機能を有している。 【0021】前述したようにヘッド部材2は、熱交換サイクルを循環する冷媒をタンク部材3内部に通流する冷媒流入孔4と、タンク部材2内部に貯留された冷媒を他の熱交換サイクルに再び循環させる冷媒流出孔5を備えている。 【0022】前記冷媒流出孔5は、タンク部材3内部に貯留された冷媒を熱交換サイクルに再び循環させるため、流出配管6が連通接続されている。流出配管6は、その先端部が曲げられて断面J字状となっている。この流出配管6の先端部の開口6aからタンク部材3内部に一時溜められた媒体を必要に応じて、再び熱交換サイクルを循環させるようになっている。 【0023】J字状の流出配管6の最も低位置になる部分には、孔部6bが形成されている。この孔部6bは、冷媒中に、熱交換サイクルを循環させるコンプレッサーを潤滑するオイルが流出した場合に、圧力容器1で、分離・貯留し、オイルを再び熱交換サイクル間に循環させる機能を有する。 【0024】例えば、冷媒中から分離され、タンク部材3の底部3bに貯留されたオイルAは、J字管6の孔部6aから通流し、再び熱交換サイクルを循環する。 【0025】また、本例の圧力容器1を構成するタンク部材3は、前記ヘッド部材2を嵌合する開口部3aに、タンク部材3の他の部位よりも肉厚となる肉厚部3cを備えている。 【0026】例えば、肉厚部3cは、タンク部材3の他の部位よりも1.5倍の肉厚となるように形成している。 【0027】また、ヘッド部材2とタンク部材3は、ヘッド部材2及びタンク部材3が当接される周縁にテーパ部2a及び3dが形成されている。ヘッド部材2のテーパ部2aと、タンク部材3のテーパ部3c間にろう材が満たされて、ヘッド部材2及びタンク部材3がろう付け又は溶接されて接合される。図中Xは、加熱溶融されてヘッド部材2及びタンク部材3を接合したろう材(例えば、溶接その他のろう材)を示す。 【0028】ヘッド部材2及びタンク部材3を加熱接合するろう付けを行うと、ヘッド部材2及びタンク部材3は、ろう付け時の高温加熱による影響を受ける。すなわち、ヘッド部材2及びタンク部材3には、ろう付け又は溶接時の高温加熱により、タンク部材3の開口部3aに、焼もどしによる強度低下の問題を生じる。 【0029】しかし、本例のタンク部材3は、開口部3aに肉厚部3bを備えているため、ヘッド部材2及びタンク部材3の接合部の強度を向上させている。 【0030】従って、圧力容器の耐圧性を確保し、冷凍装置を構成する器機の部材強度の劣化によって生じる冷媒洩れ等の問題を発生することなく、耐久性・安全性を向上した冷凍装置を提供することができる。 【0031】タンク部材の開口部に肉厚部を設ける場合、図1に示すように、タンク部材3の内周方向に向けて肉厚とする場合と、図2に示すように、タンク部材7の外周方向に向けて肉厚とすることが考えられる。 【0032】例えば、タンク部材3の内周方向に向けて肉厚となる肉厚部3bを備えていると、圧力容器1の外形が拡大しないため、スペースが限られた車体に冷凍装置を設置した場合に、設置の自由度を確保することが可能となる。 【0033】また、図2に示すように、本例の圧力容器10は、タンク部材7の肉厚部7bをタンク部材7の外周方向に向けて肉厚とした場合、タンク部材7の開口部7aに形成されるテーパ部7cが大きくなるため、ヘッド部材2のテーパ部2aと、タンク部材7のテーパ部7c間に形成されるフィレット(ろう材又は溶接)Yが大きくなり、接合強度を増大して、ろう付け性又は溶接性の向上を図ることができる。 【0034】次に、圧力容器11の接合部を補強する他の手段について説明する。 【0035】図3は、ヘッド部材12及ぶタンク部材13から構成される圧力容器11が構成され、タンク部材13の開口部にヘッド部材12を嵌着し、ろう付け等の接合加熱手段を用いて、ヘッド部材12をタンク部材13の開口部に接合している。図中Zは、ヘッド部材12及びタンク部材13をろう付け接合したろう材又は溶接等を示す。 【0036】本例においては、ヘッド部材12及びタンク部材13が接合されたろう材Zの近傍であるタンク部材13の外周に補強部材20を設けている。 【0037】補強部材20は、タンク部材13と略一致する曲率を有する当接部20aを有し、当接部20aの両端部に接合部20b,20bを設け、前記接合部20b,20bに図示を省略したボルト孔を設け、このボルト孔にボルト21を挿入して、ボルト締めにより、補強手段20をタンク部材13周囲に設置している。 【0038】この補強手段20によりヘッド部材12とタンク部材13の接合部位が補強される。 【0039】すなわち、ヘッド部材12及びタンク部材13は、ろう付け又は溶接等によって加熱接合される際に、接合部は、ろう付け又は溶接時の高温加熱により生じる強度低下を起因として、気密・液密性を保つことが困難となる。また、圧力容器に係る圧力負荷等によって、破壊等を生じやすくなる。 【0040】本例においては、ヘッド部材12及びタンク部材13の周囲に補強手段20を設置しているため、加熱によって強度が低下した、ヘッド部材12とタンク部材13が補強され、また、ヘッド部材12及びタンク部材13の真円度が保たれるため、気密・液密性を確保して、高い耐圧性を確保した圧力容器を提供することができる。従って、冷媒洩れ等を生じることなく冷凍装置の耐久性、安全性を向上することが可能となる。 【0041】なお、補強部材は、本例に限らず、例えば、第1及び第2の補強部材をタンク部材周囲に設置し、前記2つの補強部材をボルト締めによって補強する補強部材を用いることも可能である。 【0042】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は、内部又は外部から圧力負荷を受ける圧力容器において、前記圧力容器は、複数の部材をい加熱接合手段で接合してなり、前記部材には、前記加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分を補強する補強手段を設けた構成の圧力容器である。 【0043】このように、圧力容器を構成する部材は、加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分に補強手段が設けられているため、圧力容器の耐圧性を向上することが可能となり、圧力負荷に耐え得る圧力容器を提供できる。 【0044】また、前記補強手段として、前記加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分を他の部分よりも肉厚とした補強手段を設けているため、加熱による焼きもどしにより、強度低下した部分の変形を防止し、気密性・液密性を保って、耐圧性を確保した圧力容器を提供可能となる。 【0045】また、前記補強手段は、前記加熱接合手段の影響にて材料強度が変化する部分に他の部材を装着して設けているため、加熱による焼きもどしにより、強度低下した部分の変形を防止し、気密性・液密性を保って、耐圧性を確保した圧力容器を提供可能となる。 【0046】本発明の圧力容器が、冷凍装置の受液器又は蒸気貯蔵器であると、圧力負荷に耐え得る圧力容器であるため、例えば、冷凍装置を通流する冷媒として、耐圧性要求の高い冷媒を用いた場合であっても、耐圧性を確保でき、冷媒漏れ等を生じない、耐久性及び安全性の高い冷凍装置を提供可能となる。 【0047】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003333 【氏名又は名称】株式会社ボッシュオートモーティブシステム
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| 【出願日】 |
平成11年4月21日(1999.4.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082784 【弁理士】 【氏名又は名称】森 正澄
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| 【公開番号】 |
特開2000−304384(P2000−304384A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月2日(2000.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−113064 |
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