| 【発明の名称】 |
潜熱回収型吸収冷温水機 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤本 洋
【氏名】松村 章二朗
【氏名】杉山 修
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成で、高温排熱源からの排気ガスからの回収熱量を増大させて、吸収冷温水機から取り出せる冷熱エネルギー量を増大する。
【解決手段】再生器9と吸収器12と凝縮器10と蒸発器14とから成る単効用吸収冷凍機を設け、ガスエンジン1から発生するジャケット冷却水を循環配管8を介して再生器9に供給する。水−リチウムブロマイド溶液を配管16を通じて吸収器12から再生器9に供給するとともにその配管16の途中に分岐配管18を接続して水−リチウムブロマイド溶液を取り出し、配管16を通じてとは別に再生器9に供給する。ガスエンジン1から発生する排気ガスをガス配管4を通じて取り出すとともに、そのガス配管4と分岐配管18との間に熱交換器19を設け、ガスエンジン1からの排気ガスにより、その凝縮潜熱を利用して水−リチウムブロマイド溶液を加熱する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 150℃よりも低い温度の排熱を発生する低温排熱源と 150℃よりも高い温度の排気ガスを発生する高温排熱源とを有する原動機(1) と、再生器(9) と吸収器(12)と凝縮器(10)と蒸発器(14)とから成る単効用吸収冷凍機と、前記低温排熱源からの排熱を熱源とするように前記低温排熱源と前記再生器(9) とにわたって接続される循環配管(8) と、前記低温排熱源からの排熱によって蒸発可能な冷媒を含む2成分系混合溶液を前記吸収器(12)から前記再生器(9) に供給する配管(16)と、前記配管(16)の途中に接続されて2成分系混合溶液を取り出すとともに前記配管(16)とは別に前記再生器(9) に供給する分岐配管(18)と、前記高温排熱源に接続されて前記高温排熱源からの排気ガスを取り出すガス配管(4) と、前記ガス配管(4) と前記分岐配管(18)との間に設けられて、前記高温排熱源からの排気ガスにより2成分系混合溶液を加熱する熱交換器(19)と、を備えたことを特徴とする潜熱回収型吸収冷温水機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コジェネレーションシステムなどに用いるために、ディーゼルエンジン、スターリングエンジン、ミラーサイクルガスエンジンなどの原動機から発生する排熱を回収して冷熱を取り出すように構成した潜熱回収型吸収冷温水機に関する。 【0002】 【従来の技術】上述のように原動機から発生する排熱を回収する場合、従来では、原動機の低温排熱源から発生する冷却ジャケット水を、原動機の高温排熱源から発生する排気ガスで加熱し、この冷却ジャケット水の熱を吸収冷温水機の再生器に与え、吸収冷温水機を駆動するように構成されていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、低温排熱源から発生する冷却ジャケット水の温度は80〜90℃程度であるのに対して、排気ガスと熱交換された冷却ジャケット水の温度は85〜95℃程度であり、排気ガスから回収される熱量がさほど多くはなく、再生器に付与される熱量が少なくて吸収冷温水機から取り出せる冷熱エネルギー量が少ない欠点があった。 【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡単な構成で、高温排熱源からの排気ガスからの回収熱量を増大させて、吸収冷温水機から取り出せる冷熱エネルギー量を増大できるようにすることを目的する。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の潜熱回収型吸収冷温水機は、上述のような目的を達成するために、150℃よりも低い温度の排熱を発生する低温排熱源と 150℃よりも高い温度の排気ガスを発生する高温排熱源とを有する原動機と、再生器と吸収器と凝縮器と蒸発器とから成る単効用吸収冷凍機と、前記低温排熱源からの排熱を熱源とするように前記低温排熱源と前記再生器とにわたって接続される循環配管と、前記低温排熱源からの排熱によって蒸発可能な冷媒を含む2成分系混合溶液を前記吸収器から前記再生器に供給する配管と、前記配管の途中に接続されて2成分系混合溶液を取り出すとともに前記配管とは別に前記再生器に供給する分岐配管と、前記高温排熱源に接続されて前記高温排熱源からの排気ガスを取り出すガス配管と、前記ガス配管と前記分岐配管との間に設けられて、前記高温排熱源からの排気ガスにより2成分系混合溶液を加熱する熱交換器と、を備えて構成する。 【0006】2成分系混合溶液としては、水−リチウムブロマイド系の混合溶液、アンモニア−硝酸リチウム系の混合溶液、アンモニア−水系の混合溶液、メタノール−水系の混合溶液等が使用できる。この2成分系混合溶液は、冷媒と吸収剤以外に、腐食防止などのために若干の第三成分を含んでいてもよい。 【0007】 【作用】本発明の潜熱回収型吸収冷温水機の構成によれば、吸収器からの2成分系混合溶液を高温排熱源からの排気ガスと熱交換させ、その加熱された2成分系混合溶液を再生器に供給する。吸収器からの2成分系混合溶液の温度は35℃程度であり、排気ガスの凝縮温度( 100℃程度)よりもはるかに低い。そのため、2成分系混合溶液と排気ガスとの熱交換に伴い、排気ガスの温度が凝縮温度以下にまで低下し、凝縮潜熱をも2成分系混合溶液の加熱に利用することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る潜熱回収型吸収冷温水機の実施例を示す概略構成図であり、原動機としてのガスエンジン1に、カップリング2を介して発電機3が連動連結されている。 【0009】高温排熱源としてのガスエンジン1の排気管にガス配管4が接続され、そのガス配管4に、NOx成分を除去する脱硝装置5と、ドレンを除去する気液分離装置6が付設されている。 【0010】ガスエンジン1の低温排熱源としてのエンジン冷却部の出口と入口とにわたって、ジャケット冷却水を循環する第1のポンプ7を介装した循環配管8が接続され、この循環配管8に、単効用吸収冷凍機を構成する再生器9が設けられている。再生器9には、ガスエンジン1からのジャケット冷却水(温度85〜95℃)によって蒸発可能な水を冷媒とし、かつ、リチウムブロマイド溶液を吸収剤とした2成分系混合溶液として水−リチウムブロマイド溶液が収容されている。 【0011】再生器9には凝縮器10が連通接続され、再生器9に第1の配管11を介して吸収器12が接続されるとともに、凝縮器10に第2の配管13を介して蒸発器14が接続され、更に、吸収器12と蒸発器14とが連通接続され、単効用吸収冷凍機が構成されている。 【0012】凝縮器10では、再生器9で蒸発した冷媒を凝縮液化し、その液化した冷媒を蒸発器14に噴霧供給により戻すようになっている。蒸発器14では、吸収器12における吸収剤による冷媒の吸収に伴い、冷媒が蒸発するようになっている。 【0013】再生器9と凝縮器10とにわたって、溶液ポンプ15を介装した第3の配管16が接続され、この第3の配管16と第1の配管11との間に第1の熱交換器17が設けられ、再生器9に戻す液化した水−リチウムブロマイド溶液を、再生器9から吸収器12に流す水−リチウムブロマイド溶液によって加熱するようになっている。 【0014】第3の配管16の溶液ポンプ15と第1の熱交換器17との間と、再生器14とが分岐配管18を介して接続され、この分岐配管18とガス配管4とにわたって第2の熱交換器19が設けられ、液化した水−リチウムブロマイド溶液をガスエンジン1からの排気ガスとの伝熱により加熱してから再生器9に戻すように構成されている。 【0015】循環配管8には、再生器9と並列に、第1の三方弁20を介装した第1のバイパス配管21が接続されている。また、第1の三方弁20とガスエンジン1との間に、クーリングタワーからの冷却水によって冷却する冷却用熱交換器22が設けられるとともに、その冷却用熱交換器22と並列に第2の三方弁23を介装した第2のバイパス配管24が接続されている。また、分岐配管18には、第2の熱交換器19と並列に、第3の三方弁25を介装した第3のバイパス配管26が接続されている。 【0016】吸収器12から凝縮器10にわたって、クーリングタワーからの冷却水を供給する冷却管27が通されている。蒸発器14に冷水取り出し管28が通されている。 【0017】循環配管8において、第2のバイパス配管24との下流側の接続箇所より下流側箇所に、ガスエンジン1に供給されるジャケット冷却水の温度を測定する第1の温度センサ29が付設されている。また、冷水取り出し管28に、取り出される冷水の温度を測定する第2の温度センサ30が付設されている。 【0018】図2のブロック図に示すように、第1および第2の温度センサ29,30、ならびに、第1、第2および第3の三方弁20,23,25がコントローラ31に接続されている。 【0019】また、第1の三方弁20には、その弁開度が全開状態(ジャケット冷却水の全量を第1のバイパス配管21に流す状態)か全閉状態(ジャケット冷却水の全量を再生器9に流す状態)を検出する弁開度センサ32が設けられ、この弁開度センサ32もコントローラ31に接続されている。 【0020】コントローラ31には、第1の温度センサ29からの測定温度t1と設定温度T1とを比較する第1の比較手段33と、第2の温度センサ30からの測定温度t2と設定温度T2とを比較する第2の比較手段34と、弁開度センサ32からの検出開度に基づいてその弁開度が全開状態か全閉状態かを比較判別する第3の比較手段35と、駆動操作する三方弁を第1の三方弁20と第3の三方弁25とに背反的に切り換える出力切換手段36とが備えられている。 【0021】次に、上述構成に基づくコントローラ31の制御動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。 【0022】先ず、第1の温度センサ29によって測定されるジャケット冷却水の温度t1が設定温度範囲の下限値(T1−α)よりも高いかどうかを第1の比較手段33によって比較判別する(S1)。ここで、下限値(T1−α)よりも低ければ、ステップS2に移行して第2の三方弁23を所定開度開き、第2のバイパス配管24に流すジャケット冷却水の量を増加させ、ガスエンジン1に供給されるジャケット冷却水の温度t1が設定温度範囲になるように上昇させる。 【0023】ステップS1で、ジャケット冷却水の温度t1が設定温度範囲の下限値(T1−α)よりも高ければ、ステップS3にに移行し、第1の温度センサ29によって測定されるジャケット冷却水の温度t1が設定温度範囲の上限値(T1+α)よりも低いかどうかを第1の比較手段33によって比較判別する。ここで、上限値(T1+α)よりも高ければ、ステップS4に移行して第2の三方弁23を所定開度閉じ、第2のバイパス配管24に流すジャケット冷却水の量を減少させ、ガスエンジン1に供給されるジャケット冷却水の温度t1が設定温度範囲になるように低下させる。 【0024】上記ステップS1からステップS4までの動作によって、ガスエンジン1に供給されるジャケット冷却水の温度t1を設定温度範囲内に維持するように制御するようになっている。 【0025】ステップS3で、ジャケット冷却水の温度t1が設定温度範囲の上限値(T1+α)よりも低ければ、ステップS5に移行して、第2の温度センサ30によって測定される取り出し冷水の温度t2が設定温度範囲の下限値(T2−β)よりも高いかどうかを第2の比較手段34によって比較判別する。ここで、下限値(T2−β)よりも低ければ、ステップS6に移行し、先ず、第1の三方弁20が全開状態かどうかを第3の比較手段35によって比較判別する。 【0026】第1の三方弁20が全開状態で無ければ、ステップS7に移行し、第1の三方弁20を所定開度開き、第1のバイパス配管21に流すジャケット冷却水の量を増加させ、再生器9に供給されるジャケット冷却水の温度を低下させる。 【0027】ステップS6で第1の三方弁20が全開状態であると判別したときには、ステップS8に移行し、出力切換手段36により、駆動操作する三方弁を第1の三方弁20から第3の三方弁25に切り換え、第3の三方弁25を所定開度開き、第3のバイパス配管26に流す再生器9に戻す液化した水−リチウムブロマイド溶液の量を増加させ、再生器9に供給される水−リチウムブロマイド溶液の温度を低下させる。 【0028】ステップS5で、第2の温度センサ30によって測定される取り出し冷水の温度t2が設定温度範囲の下限値(T2−β)よりも高ければ、ステップS9に移行し、第2の温度センサ30によって測定される取り出し冷水の温度t2が設定温度範囲の上限値(T2+β)よりも低いかどうかを第2の比較手段34によって比較判別する。ここで、上限値(T2+β)よりも高ければ、ステップS10に移行し、先ず、第1の三方弁20が全閉状態かどうかを第3の比較手段35によって比較判別する。 【0029】ステップS10で第1の三方弁20が全閉状態でないと判別したときには、ステップS11に移行し、第1の三方弁20を所定開度閉じ、第1のバイパス配管21に流すジャケット冷却水の量を減少させ、再生器9に供給されるジャケット冷却水の温度を上昇させる。 【0030】ステップS10で第1の三方弁20が全閉状態であると判別したときには、ステップS12に移行し、出力切換手段36により、駆動操作する三方弁を第1の三方弁20から第3の三方弁25に切り換え、第3の三方弁25を所定開度閉じ、第3のバイパス配管26に流す再生器9に戻す液化した水−リチウムブロマイド溶液の量を減少させ、再生器9に供給される水−リチウムブロマイド溶液の温度を上昇させる。 【0031】上述したステップS5からステップS12までの動作により、冷房負荷や冷凍負荷の変動など、要求される冷熱エネルギーに変動を生じた場合に、その変動を取り出し冷水の温度変化により検出し、取り出し冷水の温度を設定範囲内に維持させ、負荷変動に良好に対応できる。また、負荷が小さくて部分負荷状態のときに、再生器9に必要以上に高温の水−リチウムブロマイド溶液を供給して吸収冷温水機を加熱しすぎることを防止し、吸収冷温水機の耐久性を向上できる。 【0032】上述実施例では、部分負荷状態のときに、再生器9に供給する水−リチウムブロマイド溶液に対する加熱量を抑えるように構成しているが、例えば、ジャケット冷却水に対する設定温度を低く設定し、再生器9に供給されるジャケット冷却水の温度を低下させ、再生器9に供給される水−リチウムブロマイド溶液の熱をジャケット冷却水側に逃がし、再生器9内の水−リチウムブロマイド溶液の温度を低下させるように構成してもよい。 【0033】上述実施例のガスエンジン1としては、ミラーサイクルガスエンジンやディーゼルエンジンやスターリングエンジンなど各種のガスエンジンを用いることができる。 【0034】また、上記実施例では、ガスエンジン1によって発電機3を駆動して電力を取り出す、いわゆるコジェネレーションシステムを示したが、ガスエンジン1によって各種の機械装置を駆動する場合にも適用できる。 【0035】なお、わかりやすくするために、特許請求の範囲において、構成部材に参照図番を付しているが、これに制限されるものでは無い。 【0036】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の潜熱回収型吸収冷温水機によれば、単効用吸収冷凍機の吸収器からの2成分系混合溶液を取り出す分岐配管と、2成分系混合溶液と高温排熱源からの排気ガスとを熱交換する熱交換器とを設けるだけでありながら、35℃程度の低温の吸収器からの2成分系混合溶液と排気ガスとを熱交換させ、2成分系混合溶液の加熱に排気ガスの凝縮潜熱をも利用することができるから、簡単な構成で、高温排熱源からの排気ガスからの回収熱量を増大させて、吸収冷温水機から取り出せる冷熱エネルギー量を増大できるようになった。しかも、再生器に直接供給される2成分系混合溶液を加熱するから、例えば、ジャケット冷却水を加熱するような場合に比べて伝熱ロスが無く、排熱の回収効率を向上できる。すなわち、ジャケット冷却水を加熱する場合、そのジャケット冷却水を流す配管を再生器内に通すもので、再生器内での伝熱が間接的なため、例えば、再生器内の2成分系混合溶液の必要な温度が85℃であれば、それよりも伝熱ロス分を見込んだ 5℃高いジャケット冷却水を流さなければならない。これに対して、本発明によれば、熱交換器での熱交換によって2成分系混合溶液を85℃に加熱しさえすればよいのである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000284 【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月19日(1999.4.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093056 【弁理士】 【氏名又は名称】杉谷 勉
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| 【公開番号】 |
特開2000−304375(P2000−304375A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月2日(2000.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−110571 |
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