| 【発明の名称】 |
吸収式冷凍装置における直膨式蒸発器の除霜装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 啓一
【氏名】久森 弘至
【氏名】田中 宏尚
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| 【要約】 |
【課題】安価な構成で伝熱管への氷の付着の防止および霧の発生を防止し得る直膨式蒸発器の除霜装置を提供する。
【解決手段】吸収式冷凍装置における蒸発器1内に配置された伝熱管1aに、高圧受液槽15内の高温の冷媒液を供給するための第1冷媒液移送管17の途中に設けられた膨張弁22をバイパスするバイパス管31を設けるとともに、このバイパス管31に第1開閉弁23を設け、上記伝熱管1aからの冷媒蒸気を吸収器2に移送する第1冷媒蒸気移送管11途中における流量制御弁21より上流側個所と上記高圧受液槽15とを接続管32にて接続するとともに、この接続管32に第2開閉弁24を設け、かつ所定時間おきに、制御器33を介して、流量制御弁21および膨張弁22を閉じるとともに、第1および第2開閉弁23,24を開いて、伝熱管1a内に高温の冷媒液を直接供給するようにしたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】冷媒液を蒸発させる蒸発器と、冷媒蒸気を吸収液に吸収する吸収器と、冷媒蒸気を吸収した吸収液を加熱して再生を行う再生部と、再生部で加熱蒸発された冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、途中に膨張弁を有するとともに上記凝縮器で得られた冷媒液を受液槽を介して蒸発器内に配置された伝熱管に移送するための冷媒液移送管と、途中に流量制御弁を有するとともに上記蒸発器内の伝熱管にて蒸発された冷媒蒸気を吸収器に移送する冷媒蒸気移送管とを有する吸収式冷凍装置において、上記冷媒液移送管の途中に設けられた膨張弁をバイパスするバイパス管を設けるとともにこのバイパス管の途中に第1開閉弁を設け、上記冷媒蒸気移送管の流量制御弁より上流側個所と上記受液槽とを接続管を介して接続するとともに、この接続管の途中に第2開閉弁を設け、かつ上記膨張弁、流量制御弁および各開閉弁を制御する制御器を設けたことを特徴とする吸収式冷凍装置における直膨式蒸発器の除霜装置。 【請求項2】通常の冷却運転時には、制御器により、第1および第2開閉弁を閉じるとともに、膨張弁および流量制御弁を開いてそれぞれの機能を発揮するようになし、かつ所定時間おきにまたは霜の付着時には、制御器により、膨張弁および流量制御弁を閉じるとともに、第1および第2開閉弁を開いて、受液槽内の高温の冷媒液をそのまま蒸発器内の伝熱管に供給させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の吸収式冷凍装置における直膨式蒸発器の除霜装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、吸収式冷凍装置における直膨式蒸発器の除霜装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】吸収式冷凍装置、例えば冷凍倉庫におけるユニット式クーラーに使用される蒸発器としては、冷媒液を膨張弁により減圧させて蒸発器内に導き蒸発させるようにした直膨式のものが使用されている。図2に示すように、この直膨式の蒸発器51の容器本体52内には、吸収器、再生器、凝縮器などより構成される冷凍駆動部53から冷媒液移送管54を介して冷媒液を導くとともに被冷却流体との間で熱交換を行い被冷却流体を冷却するための伝熱管55が配置されている。 【0003】ところで、この直膨式の蒸発器51においては、伝熱管55の表面に霜が付着すると、冷却効率が低下するため、この霜を取り除く除霜装置56が設けられている。従来、この除霜装置56は、容器本体52内の上部に配置された散布管61と、水槽62と、途中に水ポンプ63および電気ヒータなどの加熱器64が設けられて上記水槽62内の水を散布管61に供給するための水供給管65とから構成されており、定期的に水ポンプ63を駆動させて、加熱器64により、30〜40℃程度に加熱した温水を伝熱管55上に散布させて、霜を融解するようにしていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記除霜装置56の構成によると、30〜40℃の温水を伝熱管55上に散布しているが、伝熱管55の表面に氷が付着する場合があり、また水槽62、水ポンプ63、加熱器64などを必要とするため、設備費が高くつくという問題があり、さらには30〜40℃の温水を散布した場合には、霧が発生して被冷却流体に混じってしまうという問題もあった。 【0005】そこで、本発明は、伝熱管への氷の付着の防止および霧の発生を防止し、かつ設備費を安価にし得る吸収式冷凍装置における直膨式蒸発器の除霜装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の吸収式冷凍装置における直膨式蒸発器の除霜装置は、冷媒液を蒸発させる蒸発器と、冷媒蒸気を吸収液に吸収する吸収器、冷媒蒸気を吸収した吸収液を加熱して再生を行う再生部と、再生部で加熱蒸発された冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器と、途中に膨張弁を有するとともに上記凝縮器で得られた冷媒液を受液槽を介して蒸発器内に配置された伝熱管に移送するための冷媒液移送管と、途中に流量制御弁を有するとともに上記蒸発器内の伝熱管にて蒸発された冷媒蒸気を吸収器に移送する冷媒蒸気移送管とを有する吸収式冷凍装置において、上記冷媒液移送管の途中に設けられた膨張弁をバイパスするバイパス管を設けるとともにこのバイパス管の途中に第1開閉弁を設け、上記冷媒蒸気移送管の流量制御弁より上流側個所と上記受液槽とを接続管を介して接続するとともに、この接続管の途中に第2開閉弁を設け、かつ上記膨張弁、流量制御弁および各開閉弁を制御する制御器を設けたものであり、また上記除霜装置において、通常の冷却運転時には、制御器により、第1および第2開閉弁を閉じるとともに、膨張弁および流量制御弁を開いてそれぞれの機能を発揮するようになし、かつ所定時間おきにまたは霜の付着時には、制御器により、膨張弁および流量制御弁を閉じるとともに、第1および第2開閉弁を開いて、受液槽内の高温の冷媒液をそのまま蒸発器内の伝熱管に供給させるようにしたものである。 【0007】上記の構成によると、制御器により、膨張弁および流量制御弁を閉じるとともに、第1および第2開閉弁を開くようにすれば、受液槽内の温度の高い冷媒液がそのまま伝熱管内に供給されて伝熱管自体の温度が上昇し、したがって伝熱管表面に霜が付着するのを防止することができ、また霜が付着している場合には、霜を除去することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の吸収式冷凍装置における直膨式蒸発器の除霜装置を、図1に基づき説明する。なお、本実施の形態における吸収式冷凍装置としては、例えば冷凍倉庫におけるユニット式の大型クーラー、食品のフリーザーなどに用いられるものである。 【0009】まず、吸収式冷凍装置の概略構成について説明する。この吸収式冷凍装置は、冷媒液(例えば、アンモニア液)を導く伝熱管1aを有するとともにこの伝熱管1a内で冷媒液を蒸発させてその蒸発潜熱により被冷却流体(例えば、空気、ガスなど)を冷却する蒸発器1と、この蒸発器1で蒸発された冷媒蒸気(例えば、アンモニア蒸気)を吸収液(例えば、アンモニア水溶液)に吸収する吸収器2と、加熱再生器3aおよび蒸留塔3bとから成るとともに上記吸収器2で冷媒蒸気を吸収した吸収液を導き加熱再生を行う再生部3と、この再生部3で再生された冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器4と、途中に流量制御弁21を有するとともに蒸発器1の伝熱管1a内の冷媒蒸気(例えば、温度が−33℃、圧力が0.1MPaである)を吸収器2に移送する第1冷媒蒸気移送管11と、吸収器2にて冷媒蒸気を吸収した吸収液を再生部3に移送する吸収液移送管12と、再生部3の蒸留塔3b側から出た冷媒蒸気を凝縮器4に移送する第2冷媒蒸気移送管13と、凝縮器4で凝縮された冷媒液を冷媒液取出管14を介して導き一時的に蓄える高圧受液槽15と、途中に液移送用ポンプ(還流ポンプでもある)16および膨張弁22を有して上記高圧受液槽15に蓄えられた高温の冷媒液(例えば、温度が40℃、圧力が1.6MPaである)を蒸発器1の伝熱管1aに移送する第1冷媒液移送管17と、この第1冷媒液移送管17内の冷媒液すなわち高圧受液槽15から冷媒液の一部を再生部3の蒸留塔3b側に還流させる還流管18と、上記第1冷媒蒸気移送管11と第1冷媒液移送管17との間に設けられて凝縮器4からの冷媒液の持つ熱を蒸発器1からの冷媒蒸気に与えて熱効率を向上させるための過冷却器19とが具備されている。例えば、この過冷却器19においては、40℃の冷媒液が1.7℃に冷却され、−33℃の冷媒蒸気が28℃に加熱される。 【0010】そして、上記吸収式冷凍装置には、蒸発器1内の伝熱管1aに霜が付着するのを防止または付着した霜を除去する除霜装置20が具備されている。すなわち、上記第1冷媒液移送管17の膨張弁22をバイパスするバイパス管31が設けられるとともに、このバイパス管31の途中には第1開閉弁23が設けられ、また上記第1冷媒蒸気移送管11の流量制御弁21より上流側個所と上記高圧受液槽15とに亘って接続管32が設けられるとともに、この接続管32の途中には第2開閉弁24が設けられ、さらに上記流量制御弁21,膨張弁22および各開閉弁23,24を制御するための制御器33が具備されている。 【0011】上記構成において、通常の冷却運転を行う場合には、第1および第2開閉弁23,24を閉じるとともに、流量制御弁21および膨張弁22に所定の動作を行わせるようにして、吸収冷凍サイクルを作動させれば、蒸発器1の伝熱管1aにて所定の蒸発が行われて、蒸発器1内に供給される被冷却流体の冷却が行われる。 【0012】そして、上記吸収冷凍サイクルの作動時において、制御器33内に設けられているタイマーにより、所定時間おきに、、流量制御弁21および膨張弁22が閉じられるともに第1および第2開閉弁23,24が開かれる。したがって、高圧受液槽15から移送される40℃の冷媒液が、膨張弁22にて減圧されずに、そのまま、蒸発器1の伝熱管1aに供給される。 【0013】すなわち、伝熱管1aが所定時間おきに加熱されて、霜が付着するのが防止される。勿論、霜が付着している場合には、冷媒液の温度により融解されて除去される。なお、この冷媒液(温度は20〜30℃程度で、圧力は1.5MPa程度である)は、接続管32を介して高圧受液槽15に戻される。このように、蒸発器1の伝熱管1aに霜が付着するのを、高圧受液槽15内の温度の高い冷媒液を、直接、伝熱管1aに供給して加熱することにより、防止するようにしているため、従来のように、水槽、加熱器などを設ける必要がないので、設備費の増大を防止することができ、また温水を散布する場合に生じる氷の付着および霧の発生を防止することができる。 【0014】ところで、上記実施の形態においては、凝縮器側から、すなわち高圧受液槽からの温度の高い冷媒液を、膨張弁をバイパスさせるのに、タイマーにより所定時間おきに行うように説明したが、例えば伝熱管の表面に霜が付着したことを検出して、行うようにしてもよい。この場合、霜が付着しているか否かは、被冷却流体の入口部と出口部とにおける温度差および冷媒の蒸発温度に基づき判断するか、または被冷却流体の入口部と出口部とにおける圧力差に基づき判断される。勿論、これらの温度差および圧力差については、予め、霜が付着していない場合と付着している場合との温度差および圧力差を測定しておくことにより、判断が行われる。 【0015】 【発明の効果】以上のように本発明の構成によると、制御器により、膨張弁および流量制御弁を閉じるとともに、第1および第2開閉弁を開くようにすれば、受液槽内の温度の高い冷媒液がそのまま伝熱管内に供給されて伝熱管自体の温度が上昇し、したがって伝熱管表面に霜が付着するのを防止することができ、また霜が付着している場合には、霜を除去することができる。すなわち、従来のように、水槽、加熱器などを設ける必要がないので、設備費の増大を防止することができ、また温水を散布する場合に生じる氷の付着および霧の発生を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000284 【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社 【識別番号】000005119 【氏名又は名称】日立造船株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月22日(1999.4.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068087 【弁理士】 【氏名又は名称】森本 義弘
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| 【公開番号】 |
特開2000−304371(P2000−304371A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月2日(2000.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−114282 |
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