トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F25 冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒ−トポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化




【発明の名称】 空気調和装置
【発明者】 【氏名】内海 正人

【氏名】川端 克宏

【氏名】谷本 啓介

【要約】 【課題】冷媒回路を備える空気調和装置において、エネルギ効率の向上を図る。

【解決手段】圧縮機(32)、室外熱交換器(37)、室内熱交換器(34)等を冷媒配管(31)で接続し、閉回路の冷媒回路(30)を形成する。冷媒回路(30)には四路切換弁(33)を設け、冷媒の循環方向を反転可能とする。冷媒回路(30)には、冷媒加熱器(42)を設ける。冷房運転時には、電磁弁(41)を閉鎖し、室外熱交換器(37)が凝縮器となって冷凍サイクル動作を行う。暖房運転時には、冷媒加熱器(42)で天然ガスを燃焼させ、高温の燃焼ガスで冷媒を加熱して蒸発させる。蒸発した冷媒は室内熱交換器へ流れ、室内空気と熱交換して凝縮し、室内空気が加熱される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部を冷媒が循環する冷媒回路(30)を備える一方、上記冷媒回路(30)には、上記冷媒と室内空気とを熱交換させる利用側熱交換器(34)と、上記冷媒と室外空気との熱交換による該冷媒の凝縮のみを行う凝縮器(37)と、上記冷媒の加熱のみを行う加熱手段(42)とが設けられている空気調和装置。
【請求項2】 請求項1記載の空気調和装置において、上記加熱手段(42)は、燃焼ガスと上記冷媒とを熱交換させて該冷媒を加熱するように構成されている空気調和装置。
【請求項3】 請求項1記載の空気調和装置において、上記加熱手段(42)は、燃焼ガスにより加熱されて蒸発した熱媒体の潜熱を利用して上記冷媒を加熱するように構成されている空気調和装置。
【請求項4】 内部を冷媒が循環する冷媒回路(30)を備える一方、上記冷媒回路(30)には、上記冷媒と室内空気とを熱交換させる利用側熱交換器(34)と、燃焼ガスと上記冷媒とを熱交換させて該冷媒を加熱する加熱手段(42)とが設けられている空気調和装置。
【請求項5】 内部を冷媒が循環する冷媒回路(30)を備える一方、上記冷媒回路(30)には、上記冷媒と室内空気とを熱交換させる利用側熱交換器(34)と、燃焼ガスにより加熱されて蒸発した熱媒体の潜熱を利用して上記冷媒を加熱する加熱手段(42)とが設けられている空気調和装置。
【請求項6】 請求項2又は4記載の空気調和装置において、上記加熱手段(42)は、燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させる燃焼部(46)と、上記燃焼ガスの温度を所定値以下にまで低下させる温度調節部(50)と、上記温度調節部(50)からの上記燃焼ガスと上記冷媒回路(30)の上記冷媒とを熱交換させる熱交換部(60)とを備えている空気調和装置。
【請求項7】 請求項6記載の空気調和装置において、上記温度調節部(50)は、筒状に形成されて内部通路(53)を区画形成すると共に、上記内部通路(53)における上記燃焼ガスの流れが乱れるように上記燃焼部(46)の上記燃焼ガスを上記内部通路(53)に導入する導入口(54)、及び上記内部通路(53)の上記燃焼ガスを上記熱交換部(60)へ供給する排出口(55)を備える通路部材(52)と、上記通路部材(52)に巻回され、上記熱交換部(60)に供給される上記冷媒が流通する予熱管(56)とを備えている空気調和装置。
【請求項8】 請求項3又は5記載の空気調和装置において、上記加熱手段(42)は、上記燃焼ガスにより熱媒体を加熱して蒸発させるボイラ部(70)と、上記ボイラ部(70)で発生した上記熱媒体の蒸気を分離する気液分離部(80)とを備え、上記気液分離部(80)で分離された上記熱媒体の蒸気と上記冷媒とを熱交換させて該冷媒を加熱するように構成されている空気調和装置。
【請求項9】 請求項1乃至5の何れか1記載の空気調和装置において、上記冷媒回路(30)には、容量可変に構成された圧縮機(32)が設けられている空気調和装置。
【請求項10】 請求項1記載の空気調和装置において、上記凝縮器(37)がケーシング(21)に収納されて構成される室外機ユニット(20)と、上記加熱手段(42)がケーシング(26)に収納されて構成される冷媒加熱ユニット(25)とを備えている空気調和装置。
【請求項11】 請求項1乃至5の何れか1記載の空気調和装置において、上記利用側熱交換器(34)がケーシング(11)に収納され、該利用側熱交換器(34)で上記冷媒と熱交換した空気をダクト(14)を通じて室内に供給する室内機ユニット(10)を備えている空気調和装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒回路を備えて冷凍サイクルを行う空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、特公昭55−9618号公報に開示されているように、冷媒回路とボイラからの温水で冷媒を加熱する冷媒加熱装置とを備えた空気調和装置が知られている。
【0003】具体的に、冷媒回路は、圧縮機、室内熱交換器、膨張機構及び室内熱交換器を配管で接続して構成されている。また、冷媒回路は、内部で冷媒が循環すると共に、四路切換弁を備えて冷媒の循環方向を逆転可能に構成されている。上記空気調和装置は、冷凍サイクル動作による冷房運転と、ヒートポンプサイクル動作による暖房運転とを行う。更に、上記空気調和装置は、冷媒加熱装置で加熱した冷媒を室内熱交換器へ供給することによっても暖房運転を行うように構成されている。即ち、上記空気調和装置は、ヒートポンプサイクル動作による暖房運転と、冷媒加熱装置による暖房運転との双方を行う。
【0004】一方、上記冷媒加熱装置は、ボイラからの温水で冷媒を加熱している。具体的に、上記冷媒加熱装置は、ボイラで生成した温水を温水タンクに導き、この温水タンク内の温水と冷媒とを熱交換させるように構成されている。即ち、上記冷媒加熱装置は、温水の顕熱変化を利用して冷媒を加熱している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記空気調和装置は、冷凍サイクル動作とヒートポンプサイクル動作とを切り換えて行う。冷媒回路の室外熱交換器は、冷凍サイクル動作時には凝縮器として機能し、ヒートポンプサイクル動作時には蒸発器として機能する。このため、室外熱交換器の仕様は、冷房運転時の凝縮器としても暖房運転時の蒸発器としても充分な能力を発揮し得るように定める必要がある。
【0006】しかしながら、凝縮器として最適な仕様と蒸発器として最適な仕様とは相違する。このため、例えば、蒸発器として最適化を図ると凝縮器としては能力が過剰となる等の問題が生じていた。つまり、上記室内熱交換器の仕様を、凝縮器及び蒸発器の双方として最適なものとすることができなかった。この問題に起因して、冷凍サイクル動作時とヒートポンプサイクル動作時の双方において運転条件の最適化を図ることができず、エネルギ効率の低下を招くという問題があった。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷媒回路を備える空気調和装置において、エネルギ効率の向上を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、空気調和装置に対して所定の加熱手段(42)を設けるようにしたものである。
【0009】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、内部を冷媒が循環する冷媒回路(30)を備える空気調和装置を対象としている。そして、上記冷媒回路(30)には、上記冷媒と室内空気とを熱交換させる利用側熱交換器(34)と、上記冷媒と室外空気との熱交換による該冷媒の凝縮のみを行う凝縮器(37)と、上記冷媒の加熱のみを行う加熱手段(42)とを設けるものである。
【0010】本発明が講じた第2の解決手段は、上記第1の解決手段において、上記加熱手段(42)は、燃焼ガスと上記冷媒とを熱交換させて該冷媒を加熱するように構成されるものである。
【0011】本発明が講じた第3の解決手段は、上記第1の解決手段において、上記加熱手段(42)は、燃焼ガスにより加熱されて蒸発した熱媒体の潜熱を利用して上記冷媒を加熱するように構成されるものである。
【0012】本発明が講じた第4の解決手段は、内部を冷媒が循環する冷媒回路(30)を備える空気調和装置を対象としている。そして、上記冷媒回路(30)には、上記冷媒と室内空気とを熱交換させる利用側熱交換器(34)と、燃焼ガスと上記冷媒とを熱交換させて該冷媒を加熱する加熱手段(42)とを設けるものである。
【0013】本発明が講じた第5の解決手段は、内部を冷媒が循環する冷媒回路(30)を備える空気調和装置を対象としている。そして、上記冷媒回路(30)には、上記冷媒と室内空気とを熱交換させる利用側熱交換器(34)と、燃焼ガスにより加熱されて蒸発した熱媒体の潜熱を利用して上記冷媒を加熱する加熱手段(42)とを設けるものである。
【0014】本発明が講じた第6の解決手段は、上記第2又は第4の解決手段において、上記加熱手段(42)には、燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させる燃焼部(46)と、上記燃焼ガスの温度を所定値以下にまで低下させる温度調節部(50)と、上記温度調節部(50)からの上記燃焼ガスと上記冷媒回路(30)の上記冷媒とを熱交換させる熱交換部(60)とを設けるものである。
【0015】本発明が講じた第7の解決手段は、上記第6の解決手段において、上記温度調節部(50)には、筒状に形成されて内部通路(53)を区画形成すると共に、上記内部通路(53)における上記燃焼ガスの流れが乱れるように上記燃焼部(46)の上記燃焼ガスを上記内部通路(53)に導入する導入口(54)、及び上記内部通路(53)の上記燃焼ガスを上記熱交換部(60)へ供給する排出口(55)を備える通路部材(52)と、上記通路部材(52)に巻回され、上記熱交換部(60)に供給される上記冷媒が流通する予熱管(56)とを設けるものである。
【0016】本発明が講じた第8の解決手段は、上記第3又は第5の解決手段において、上記加熱手段(42)は、上記燃焼ガスにより熱媒体を加熱して蒸発させるボイラ部(70)と、上記ボイラ部(70)で発生した上記熱媒体の蒸気を分離する気液分離部(80)とが設けられ、上記気液分離部(80)で分離された上記熱媒体の蒸気と上記冷媒とを熱交換させて該冷媒を加熱するように構成されるものである。
【0017】本発明が講じた第9の解決手段は、上記第1〜第5の何れか1の解決手段において、上記冷媒回路(30)には、容量可変に構成された圧縮機(32)を設けるものである。
【0018】本発明が講じた第10の解決手段は、上記第1の解決手段において、上記凝縮器(37)がケーシング(21)に収納されて構成される室外機ユニット(20)と、上記加熱手段(42)がケーシング(26)に収納されて構成される冷媒加熱ユニット(25)とを設けるものである。
【0019】本発明が講じた第11の解決手段は、上記第1〜第5の何れか1の解決手段において、上記利用側熱交換器(34)がケーシング(11)に収納され、該利用側熱交換器(34)で上記冷媒と熱交換した空気をダクト(14)を通じて室内に供給する室内機ユニット(10)を設けるものである。
【0020】−作用−上記第1の解決手段では、冷房運転時に、冷媒回路(30)において冷凍サイクルの循環動作が行われる。その際、利用側熱交換器(34)で冷媒と室内空気とが熱交換を行い、該冷媒が吸熱して蒸発すると共に、室内空気が冷却される。利用側熱交換器(34)で吸熱した冷媒は、凝縮器(37)へと流れる。凝縮器(37)では、該冷媒と室外空気と熱交換を行い、室外空気に対して該冷媒が放熱して凝縮する。
【0021】また、上記空気調和装置は、暖房運転を行う。暖房運転時には、加熱手段(42)において冷媒が加熱される。加熱された冷媒は、利用側熱交換器(34)へと流れる。利用側熱交換器(34)では、該冷媒が室内空気と熱交換を行い、室内空気に対して該冷媒が放熱すると共に、室内空気が加熱される。
【0022】上記第2の解決手段では、加熱手段(42)において燃焼ガスと冷媒とが熱交換を行い、冷媒が加熱される。ここで、燃焼ガスは、天然ガス、プロパンガス、灯油等の燃料をバーナ等で燃焼させることにより得られる高温のガスである。
【0023】上記第3の解決手段では、加熱手段(42)において、先ず燃焼ガスと熱媒体とが熱交換を行い、熱媒体が加熱されて蒸発する。続いて蒸発した熱媒体と冷媒とが熱交換を行い、該熱媒体が該冷媒に対して放熱して凝縮すると共に、該冷媒が加熱される。尚、燃焼ガスは、上記第2の解決手段と同様のものである。
【0024】上記第4,第5の解決手段では、空気調和装置が暖房運転を行う。暖房運転時には、加熱手段(42)において冷媒が加熱される。加熱された冷媒は、利用側熱交換器(34)へと流れる。利用側熱交換器(34)では、該冷媒が室内空気と熱交換を行い、室内空気に対して該冷媒が放熱すると共に、室内空気が加熱される。
【0025】その際、第4の解決手段では、加熱手段(42)において燃焼ガスと冷媒とが熱交換を行い、冷媒が加熱される。一方、第5の解決手段では、加熱手段(42)において、先ず燃焼ガスと熱媒体とが熱交換を行い、熱媒体が加熱されて蒸発する。その後、蒸発した熱媒体と冷媒とが熱交換を行い、該熱媒体が該冷媒に対して放熱して凝縮すると共に、該冷媒が加熱される。ここで、上記燃焼ガスは、上記第2の解決手段と同様のものである。尚、上記第4,第5の解決手段は、空気調和装置において冷房運転が可能か否かを問わず適用可能である。
【0026】上記第6の解決手段では、加熱手段(42)に燃焼部(46)と温度調節部(50)と熱交換部(60)とが設けられる。燃焼部(46)では、天然ガス、プロパンガス、灯油等の燃料が燃焼して燃焼ガスが発生する。該燃焼ガスは、燃焼部(46)から温度調節部(50)へと流れる。温度調節部(50)では、燃焼ガスの温度が所定値以下にまで低下する。この温度低下した燃焼ガスは、温度調節部(50)から熱交換部(60)へと流れる。熱交換部(60)では、所定温度以下にされた燃焼ガスと冷媒とが熱交換を行い、冷媒が加熱される。
【0027】上記第7の解決手段では、温度調節部(50)に通路部材(52)と予熱管(56)とが設けられる。通路部材(52)は、その内部に内部流路を区画形成し、この内部流路には導入口(54)から燃焼ガスが導入され、内部流路における燃焼ガスの流れが乱される。一方、通路部材(52)に巻回された予熱管(56)の内部では、冷媒回路(30)の冷媒が流通する。温度調節部(50)では、予熱管(56)内の冷媒が吸熱すると共に、内部流路内の燃焼ガスの温度が低下する。予熱管(56)内で吸熱した冷媒は、その後、熱交換部(60)へと供給される。
【0028】上記第8の解決手段では、加熱手段(42)にボイラ部(70)と気液分離部(80)とが設けられる。ボイラ部(70)では、燃焼ガスによって熱媒体が加熱されて沸騰状態となる。気液分離部(80)では、ボイラ部(70)で蒸発した熱媒体、即ち熱媒体の蒸気が分離される。加熱手段(42)では、気液分離部(80)で分離された熱媒体の蒸気と冷媒とが熱交換を行い、冷媒が加熱される。一方、冷媒に対して放熱した熱媒体は、凝縮した後にボイラ部(70)へと戻る。
【0029】上記第9の解決手段では、圧縮機(32)の容量を変更することによって、冷媒回路(30)における冷媒の循環量が調節される。
【0030】上記第10の解決手段では、空気調和装置に室外機ユニット(20)と冷媒加熱ユニット(25)とが設けられる。室外機ユニット(20)はケーシング(21)を備え、該ケーシング(21)内には凝縮器(37)が収納される。冷媒加熱ユニット(25)はケーシング(26)を備え、該ケーシング(26)内には加熱手段(42)が収納される。
【0031】上記第11の解決手段では、空気調和装置に室内機ユニット(10)が設けられる。室内機ユニット(10)はケーシング(11)を備え、該ケーシング(11)には利用側熱交換器(34)が収納される。一方、利用側熱交換器(34)で冷媒回路(30)の冷媒と熱交換した空気は、その後ダクト(14)を通じて室内に供給される。
【0032】
【発明の効果】上記第1の解決手段では、凝縮器(37)が冷房運転時における冷媒の凝縮のみを行う。従って、この凝縮器(37)は、上記従来の空気調和装置における室外熱交換器のように蒸発器として機能を兼ね備える必要がない。このため、凝縮器(37)の仕様を室外空気との熱交換による冷媒の凝縮に最適なものとすることができ、冷房運転時における運転条件を最適化することができる。
【0033】更に、上記第1の解決手段では、加熱手段(42)が暖房運転時における冷媒の加熱のみを行う。このため、加熱手段(42)の仕様を冷媒の加熱に最適なものとすることができ、暖房運転時における運転条件を最適化することができる。この結果、冷房運転及び暖房運転の双方において運転条件を最適化でき、エネルギ効率の向上を図ることができる。
【0034】ここで、ボイラにおいて燃焼ガスで水を加熱して温水を生成した上で、この温水と冷媒とを熱交換させることも考えられる。この場合、燃焼ガスの熱は一旦水に伝熱された後に冷媒に伝熱され、更に冷媒の加熱も温水の顕熱変化によって行われることとなる。従って、ボイラにおける燃焼ガスの熱を充分に冷媒に伝熱することができず、エネルギ効率が低下するという問題が生じる。
【0035】これに対し、上記第2,第4の解決手段では、燃焼ガスと直接に熱交換することによって冷媒を加熱している。従って、上記従来の空気調和装置のように温水を介して冷媒の加熱を行うのに比して、燃焼ガスの熱を冷媒へ伝熱する際の損失を低減することができる。このため、燃焼ガスの熱を充分に冷媒に伝熱することができ、エネルギ効率の向上を図ることができる。
【0036】また、上記第3,第5の解決手段では、燃焼ガスとの熱交換で蒸発した熱媒体によって冷媒を加熱している。つまり、熱媒体の蒸気が有する潜熱を利用して冷媒を加熱している。従って、上記従来の空気調和装置のように温水の顕熱を利用して冷媒の加熱を行うのに比して、燃焼ガスの熱を確実に冷媒へ伝熱することができる。このため、燃焼ガスの熱を充分に冷媒に伝熱することができ、エネルギ効率の向上を図ることができる。
【0037】上記第6の解決手段によれば、燃焼部(46)で発生した燃焼ガスを、温度調節部(50)で所定温度以下とした後に熱交換部(60)へ供給することができる。つまり、熱交換部(60)へ導入される燃焼ガスの温度を所定値以下とすることができる。このため、熱交換性能には優れるものの、その構造面から耐熱性に劣る熱交換器を熱交換部(60)として用いることができる。この種の熱交換器としては、平板状の伝熱プレートと波板状のプレートフィンとを積層し、これらをロウ付けにより接合して形成される積層型熱交換器が例示される。そして、この種の熱交換器の優れた熱交換性能を利用し、燃焼ガスによる冷媒の加熱を確実に行うことができ、更には熱交換部(60)の小型化を図ることができる。
【0038】上記第7の解決手段によれば、燃焼ガスの温度を低下させる際に該燃焼ガスから放出される熱を利用して、冷媒の加熱を行うことができる。このため、温度調節部(50)における燃焼ガスからの放熱を、冷媒を加熱するための熱として有効に利用できる。更に、熱交換部(60)における冷媒の加熱量を削減でき、熱交換部(60)を小型化することもできる。また、内部通路(53)における燃焼ガスの流れを乱すようにしている。このため、燃焼ガスからの放熱を促進することができ、温度調節部(50)を小型化することができる。
【0039】上記第8の解決手段によれば、気液分離器を設けて熱媒体の蒸気を分離しているため、該蒸気と冷媒とを確実に熱交換させることができる。このため、該蒸気の潜熱を冷媒の加熱のために確実に利用することができる。
【0040】上記第9の解決手段によれば、冷媒回路(30)における冷媒の循環量を調節することによって、空調能力を調節することができる。このため、空調負荷に対応した運転を行うことができ、快適性を向上させることができる。
【0041】上記第10の解決手段では、室外機ユニット(20)と冷媒加熱ユニット(25)とを設けるようにしている。ここで、室外機ユニット(20)は、冷凍サイクルを行う一般的な空気調和装置の室外機と同様に構成される。このため、本解決手段に係る空気調和装置と一般的な空気調和装置との間で部品の共用化を図ることができ、これによってコストの低減を図ることができる。
【0042】上記第11の解決手段によれば、室内機ユニット(10)からの空気をダクト(14)によって室内に分配することができ、室内の均一な空調が可能となる。
【0043】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0044】図1に示すように、本実施形態の空気調和装置は、室外機ユニット(20)と冷媒加熱ユニット(25)と室内機ユニット(10)とを備えている。室外機ユニット(20)及び冷媒加熱ユニット(25)は、建物(90)の屋上に設置されている。一方、室内機ユニット(10)は、建物(90)の各フロアにそれぞれ設置されている。室外機ユニット(20)と室内機ユニット(10)とは、冷媒配管(31)によって接続されている。
【0045】室内機ユニット(10)は、ケーシング(11)を備えている。このケーシング(11)には、利用側熱交換器である室内熱交換器(34)と室内ファン(12)とが収納されている。ケーシング(11)には、吸込口(図外)と吹出口(13)とが形成されている。この吸込口から吸い込まれた室内空気は、室内熱交換器(34)を通過した後に吹出口(13)から吹き出される。ケーシング(11)の吹出口(13)には、ダクト(14)が接続されている。ダクト(14)には複数の開口部(15)が形成され、室内機ユニット(10)の吹出口(13)から吹き出された空気は、ダクト(14)の開口部(15)から室内に供給される。
【0046】図2に示すように、上記空気調和装置は、冷媒回路(30)を備えている。この冷媒回路(30)は、圧縮機(32)、凝縮器である室外熱交換器(37)などを冷媒配管(31)で接続して閉回路に構成されている。
【0047】具体的に、圧縮機(32)の吐出側と吸入側とは、共に四路切換弁(33)に接続されている。また、四路切換弁(33)、室内熱交換器(34)、室内電動弁(35)、室外電動弁(36)及び室外熱交換器(37)が順に冷媒配管(31)で接続され、室外熱交換器(37)から延びる冷媒配管(31)は四路切換弁(33)に接続されている。冷媒回路(30)は、四路切換弁(33)の切り換えによって冷媒の循環方向を反転可能に構成されている。
【0048】上記室内熱交換器(34)は複数設けられ、各室内熱交換器(34)は互いに並列に接続されている。室内電動弁(35)は、各室内熱交換器(34)に対応して1つずつ設けられている。一方、室外電動弁(36)と室外熱交換器(37)との間の冷媒配管(31)には、第1逆止弁(38)が設けられている。第1逆止弁(38)は、室外熱交換器(37)から室外電動弁(36)に向かう冷媒の流通のみを許容するように構成されている。
【0049】上記冷媒回路(30)には、冷媒加熱回路(40)が設けられている。この冷媒加熱回路(40)は、電磁弁(41)、冷媒加熱器(42)及び第2逆止弁(43)を順に冷媒配管(31)で接続して構成されている。冷媒加熱回路(40)は、電磁弁(41)側の一端が室外電動弁(36)と第1逆止弁(38)との間に接続され、第2逆止弁(43)側の他端が室外熱交換器(37)と四路切換弁(33)との間に接続されている。第2逆止弁(43)は、冷媒加熱回路(40)の一端側から他端側に向かう冷媒の流通のみを許容するように構成されている。
【0050】上記圧縮機(32)は、図示しないが、圧縮機(32)モータにより回転駆動されている。該圧縮機モータには、インバータを介して商用電源からの電力が供給されている。その際、商用電源の電力は、インバータによって所定周波数の交流とされて圧縮機モータに供給される。そして、供給する交流の周波数を変更することによって圧縮機モータの回転数が変更され、これによって上記圧縮機(32)が容量可変に構成される。
【0051】上記冷媒回路(30)のうち、圧縮機(32)、四路切換弁(33)、室外電動弁(36)、室外熱交換器(37)及び第1逆止弁(38)は、室外機ユニット(20)のケーシング(21)内に収納されている。また、電磁弁(41)、冷媒加熱器(42)及び第2逆止弁(43)は、冷媒加熱ユニット(25)のケーシング(26)内に収納されている。室内熱交換器(34)及び室内電動弁(35)は、室外ユニットのケーシング(11)内に収納されている。
【0052】上記室外機ユニット(20)には、室外ファン(22)が設けられている。室外機ユニット(20)は、室外ファン(22)によってケーシング(21)内に室外空気を吸引し、該室外空気が室外熱交換器(37)を通過するように構成されている。
【0053】図3に示すように、上記冷媒加熱器(42)は、燃焼部(46)、温度調節部(50)及び熱交換部(60)を備え、加熱手段を構成している。
【0054】燃焼部(46)には、図示しないが、ブンゼン式バーナが設けられている。また、燃焼部(46)には、燃焼用ブロアが設けられている。燃焼部(46)は、上記バーナにおいて燃料である天然ガスを燃焼させ、高温の燃焼ガスを発生させるように構成されている。尚、燃料としてプロパンガスや灯油等を用いるようにしてもよい。
【0055】温度調節部(50)は、図4及び図5に示すように、外側ケーシング(51)、通路部材(52)及び予熱管(56)により構成されている。外側ケーシング(51)は、中空の直方体状に形成されている。外側ケーシング(51)の内部には、通路部材(52)が設けられている。
【0056】通路部材(52)は筒状に形成され、その内部には内部通路(53)が区画形成されている。通路部材(52)には、導入口(54)と排出口(55)とが形成されている。導入口(54)は、通路部材(52)の下面に形成され、内部通路(53)の外周に沿って円環状に開口している。この導入口(54)は、燃焼部(46)で発生した燃焼ガスを内部通路(53)に導入するように構成されている。更に、導入口(54)は、円環状にやや狭く形成されている。このため、導入口(54)を通った燃焼ガスは内部通路(53)内に拡散し、これによって内部通路(53)内での燃焼ガスの流れを乱すようにしている。排出口(55)は、通路部材(52)の上面に形成され、導入口(54)と同様の円環状に開口している。この排出口(55)は、内部通路(53)の燃焼ガスを熱交換部(60)へ供給するように構成されている。
【0057】外側ケーシング(51)の下部側面には、半円筒状の入口ヘッダ(47)が設けられている。外側ケーシング(51)の上部側面には、熱交換部(60)の下部側面にまたがって半円筒状の中間ヘッダ(48)が設けられている。一方、通路部材(52)には、複数本の予熱管(56)が巻回されている。各予熱管(56)の一端は入口ヘッダ(47)の内部に開口し、他端は中間ヘッダ(48)の内部に開口している。入口ヘッダ(47)には、電磁弁(41)から延びる冷媒配管(31)が接続されている。
【0058】熱交換部(60)は、図3に示すように、伝熱プレート(61)とプレートフィン(62)とが複数積層された積層型熱交換器により構成されている。具体的に、積層された各伝熱プレート(61)の間には、冷媒通路(63)と燃焼ガス通路(64)とが交互に形成されている。各燃焼ガス通路(64)には、波板状のプレートフィン(62)が設けられている。各伝熱プレート(61)同士、及び伝熱プレート(61)とプレートフィン(62)とは、互いにロウ付けによって接合されている。上記燃焼ガス通路(64)は、温度調節部(50)の内部通路(53)と連通している。燃焼ガス通路(64)には、内部通路(53)からの燃焼ガスが流通する。
【0059】熱交換部(60)の上部側面には、半円筒状の出口ヘッダ(49)が設けられている。熱交換部(60)の下部側面には、中間ヘッダ(48)が設けられている。上記冷媒通路(63)は、中間ヘッダ(48)及び出口ヘッダ(49)の双方と連通している。冷媒通路(63)には、温度調節部(50)の予熱管(56)から中間ヘッダ(48)を通じて冷媒が流入し、該冷媒は燃焼ガス通路(64)の燃焼ガスと熱交換した後に出口ヘッダ(49)から流出する。
【0060】熱交換部(60)は、伝熱プレート(61)やプレートフィン(62)をロウ付けで接合して一体に形成されている。ここで、ロウ付けに用いられるロウ材は、比較的低温、例えば800℃程度の融点を有している。一方、燃焼部(46)で天然ガスを燃焼させて得られる燃焼ガスは、その温度が1200℃程度の高温となる。このため、燃焼部(46)から燃焼ガスを熱交換部(60)へ直接導入すると、ロウ材が融けて熱交換部(60)の破壊を招くこととなる。これに対し、本実施形態では燃焼部(46)と熱交換部(60)との間に温度調節部(50)を設け、燃焼部(46)の燃焼ガスの温度を上記ロウ材の融点以下とした後に、燃焼ガスを熱交換部(60)へ導入するようにしている。
【0061】−運転動作−上記空気調和装置の運転動作について、図面を参照しながら説明する。
【0062】暖房運転時には、四路切換弁(33)が図2に実線で示すように切り換えられ、電磁弁(41)が開放される。また、室外電動弁(36)が全開され、室内電動弁(35)は所定の開度に調節される。この状態で、冷媒回路(30)では、図2に実線の矢印で示すように冷媒が流通する。
【0063】具体的に、圧縮機(32)から吐出された冷媒は、室内機ユニット(10)の室内熱交換器(34)へと流れる。その際、室内電動弁(35)の開度を調節することによって、各室内熱交換器(34)への冷媒の分配量が調節される。室内機ユニット(10)では、室内ファン(12)が駆動されて室内空気がケーシング(11)内に吸い込まれる。室内熱交換器(34)では圧縮機(32)からの冷媒と室内空気とが熱交換を行い、冷媒が放熱して凝縮する一方、室内空気が加熱される。室内熱交換器(34)で加熱された空気は、吹出口(13)からダクト(14)に流入し、該ダクト(14)の開口部(15)から室内に供給される。
【0064】室内熱交換器(34)で凝縮した冷媒は、室内電動弁(35)と室外電動弁(36)とを順に流れ、冷媒加熱回路(40)へ流入する。該冷媒は、電磁弁(41)を通って冷媒加熱器(42)の入口ヘッダ(47)に流入する。
【0065】冷媒加熱器(42)の燃焼部(46)では、燃料である天然ガスが燃焼用ブロワ(45)により供給された空気と混合されて燃焼し、高温の燃焼ガスが発生する。この燃焼ガスは、通路部材(52)の導入口(54)から内部通路(53)内に流入する。その際、燃焼ガスは狭い導入口(54)を通って内部通路(53)内に流入するため、内部通路(53)内での燃焼ガスの流れが乱される。一方、入口ヘッダ(47)に流入した冷媒は、分流されて各予熱管(56)に流入する。予熱管(56)内を流れる間に冷媒は内部通路(53)内の燃焼ガスと熱交換を行い、冷媒が予熱されると共に、燃焼ガスの温度が低下される。例えば、燃焼部(46)から内部通路(53)に流入した時点で1200℃程度であった燃焼ガスの温度は、温度調節部(50)において800℃程度にまで低下される。
【0066】その後、予熱管(56)の冷媒は中間ヘッダ(48)を通って熱交換部(60)の冷媒通路(63)へ流入し、内部通路(53)の燃焼ガスは排出口(55)を通って熱交換部(60)の燃焼ガス通路(64)へ流入する。熱交換部(60)では、冷媒通路(63)の冷媒と燃焼ガス通路(64)の燃焼ガスとが熱交換を行う。その際、プレートフィン(62)によって燃焼ガスから冷媒への伝熱が促進される。冷媒通路(63)では、冷媒が加熱されて蒸発してガス冷媒となり、該ガス冷媒は出口ヘッダ(49)を通って冷媒加熱器(42)から流出する。ここで、冷媒加熱器(42)から流出する際には、冷媒の温度は40〜45℃程度となり、燃焼ガスの温度は160℃程度となる。
【0067】冷媒加熱器(42)からのガス冷媒は、第2逆止弁(43)及び四路切換弁(33)を通って圧縮機(32)に吸入される。該ガス冷媒は、圧縮機(32)で循環駆動力を付与されて再び室内熱交換器(34)へと流れ、この循環を繰り返す。つまり、上記空気調和装置は、冷媒加熱器(42)で燃焼ガスの熱を冷媒に与え、冷媒の循環によって該熱を室内熱交換器(34)へと搬送して室内空気の加熱を行う。
【0068】ここで、圧縮機(32)はガス冷媒に循環駆動力を付与すれば充分であり、ヒートポンプサイクル動作を行う場合のようにガス冷媒を高圧にまで圧縮する必要はない。従って、上記空気調和装置における暖房運転時には、圧縮機(32)は比較的低回転の低容量で運転される。
【0069】次に、冷房運転時には、四路切換弁(33)が図2に破線で示すように切り換えられ、電磁弁(41)が閉鎖される。また、室外電動弁(36)及び室内電動弁(35)が所定の開度に調節される。この状態で、冷媒回路(30)では、図2に破線の矢印で示すように冷媒が流通して冷凍サイクル動作を行う。
【0070】具体的に、圧縮機(32)から吐出された冷媒は、室外熱交換器(37)へと流れる。一方、室外ユニットでは室外ファン(22)が回転駆動され、室外空気がケーシング(21)内に吸い込まれる。室外熱交換器(37)では圧縮機(32)の吐出冷媒と室外空気とが熱交換を行い、該冷媒が放熱して凝縮する。凝縮した液冷媒は、室外電動弁(36)で減圧された後に室内熱交換器(34)に流れる。その際、室内電動弁(35)の開度を調節することによって、各室内熱交換器(34)への冷媒の分配量が調節される。
【0071】室内機ユニット(10)では、室内ファン(12)が駆動されて室内空気がケーシング(11)内に吸い込まれる。室内熱交換器(34)では室外電動弁(36)で減圧された冷媒が室内空気と熱交換を行い、冷媒が吸熱して蒸発する一方、室内空気が冷却される。室内熱交換器(34)で冷却された空気は、吹出口(13)からダクト(14)に流入し、該ダクト(14)の開口部(15)から室内に供給される。
【0072】室内熱交換器(34)で蒸発した冷媒は、四路切換弁(33)を通って圧縮機(32)に吸入される。該冷媒は圧縮機(32)で圧縮されて再び室外熱交換器(37)に流れ、この循環を繰り返す。
【0073】−実施形態1の効果−本実施形態1では、室外熱交換器(37)が冷房運転時における冷媒の凝縮のみを行う。従って、この室外熱交換器(37)は、冷房運転時の凝縮器としてのみ機能すればよく、暖房運転時の蒸発器として機能する必要がない。このため、室外熱交換器(37)の仕様を冷房運転時の凝縮器として最適なものとすることができ、冷房運転時における運転条件を最適化することができる。この結果、冷房運転時におけるエネルギ効率を向上させることができる。
【0074】また、本実施形態1では、冷媒加熱器(42)の熱交換部(60)及び温度調節部(50)において冷媒を燃焼ガスと直接に熱交換させるによって冷媒の加熱を行うようにしている。従って、温水を介して冷媒の加熱を行う場合に比して、燃焼ガスの熱を冷媒へ伝熱する際の損失を低減することができる。このため、燃焼ガスの熱を充分に冷媒に伝熱することができ、暖房運転時におけるエネルギ効率の向上を図ることができる。
【0075】また、冷媒加熱器(42)では、燃焼部(46)で発生した燃焼ガスを、温度調節部(50)で所定温度以下とした後に熱交換部(60)へ供給するようにしている。つまり、熱交換部(60)へ導入される燃焼ガスの温度を所定値以下とすることができる。このため、熱交換性能には優れるものの、その構造面から耐熱性に劣る上述の積層型熱交換器を熱交換部(60)として用いることができる。このため、積層型熱交換器の優れた熱交換性能を利用し、燃焼ガスによる冷媒の加熱を確実に行うことができ、更には熱交換部(60)の小型化を図ることができる。
【0076】また、温度調節部(50)では、燃焼ガスの温度を低下させる際に該燃焼ガスから放出される熱を利用して、冷媒の加熱を行うようにしている。
【0077】このため、温度調節部(50)における燃焼ガスからの放熱を冷媒の加熱に有効に利用できると共に、熱交換部(60)における冷媒の加熱量を削減でき、熱交換部(60)を小型化することも可能となる。更に、温度調節部(50)では、内部通路(53)における燃焼ガスの流れを乱すようにしている。このため、燃焼ガスからの放熱を促進することができ、温度調節部(50)を小型化することができる。
【0078】また、本実施形態では、圧縮機(32)の容量を可変としている。従って、冷媒回路(30)における冷媒の循環量を調節することによって、空調能力を調節することができる。この結果、空調負荷に対応した運転を行うことができ、快適性を向上させることができる。
【0079】また、本実施形態では、室外機ユニット(20)と冷媒加熱ユニット(25)とを設けるようにしている。ここで、室外機ユニット(20)は、冷凍サイクルを行う一般的な空気調和装置の室外機と同様に構成される。このため、本実施形態に係る空気調和装置と一般的な空気調和装置との間で部品の共用化を図ることができ、これによってコストの低減を図ることができる。
【0080】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、上記実施形態1において、冷媒加熱器(42)の構成を変更したものである。その他の構成は、実施形態1と同様である。以下、冷媒加熱器(42)の構成について説明する。
【0081】図6に示すように、本実施形態の冷媒加熱器(42)は、ボイラ部(70)と冷媒加熱管(74)とより構成されている。
【0082】ボイラ部(70)は、燃焼室(71)と複数の煙管(72)とを備えて煙管ボイラと同様に構成されている。燃焼室(71)は、燃焼用ブロワ(45)によって空気が供給されると共に、燃料である天然ガスが供給され、天然ガスの燃焼により高温の燃焼ガスを発生させるように構成されている。各煙管(72)は、一端が燃焼室(71)と連通し、他端が煙突(27)と連通している。ボイラ部(70)は、煙管(72)内の燃焼ガスと熱媒体である水とを熱交換させ、水蒸気を発生させるように構成されている。
【0083】冷媒加熱管(74)は、コイル状に形成されて冷媒加熱回路(40)の冷媒配管(31)に接続され、内部を冷媒が流通するように構成されている。冷媒加熱管(74)は、ボイラ部(70)の内部における水面(73)よりも上方の空間に配置されている。
【0084】−運転動作−本実施形態は、冷房運転時には上記実施形態1と同様の動作を行う。また、暖房運転時においても、冷媒加熱器(42)の動作以外は、上記実施形態1と同様に動作する。以下、冷媒加熱器(42)の動作について説明する。
【0085】ボイラ部(70)の燃焼室(71)には、燃焼用ブロワ(45)によって空気が供給されると共に、燃料である燃焼用ガスが供給される。燃焼室(71)では、天然ガスが燃焼して高温の燃焼ガスが発生する。燃焼室(71)の燃焼ガスは、分流されて各煙管(72)に流入する。煙管(72)内を流れる間に燃焼ガスは水と熱交換を行い、水が加熱されて沸騰し、水蒸気が発生する。煙管(72)内の燃焼ガスは、その後、煙突(27)を通じて排出される。ボイラ部(70)内で発生した水蒸気は、冷媒加熱管(74)内の冷媒と熱交換を行う。ボイラ部(70)では、該水蒸気は放熱して凝縮する一方、冷媒が加熱されて蒸発する。
【0086】−実施形態2の効果−本実施形態2の冷媒加熱部では、燃焼ガスとの熱交換で発生した水蒸気によって冷媒を加熱している。つまり、水蒸気が有する潜熱を利用して冷媒を加熱している。従って、温水の顕熱を利用して冷媒の加熱を行うのに比して、燃焼ガスの熱を確実に冷媒へ伝熱することができる。このため、燃焼ガスの熱を充分に冷媒に伝熱することができ、エネルギ効率の向上を図ることができる。
【0087】
【発明の実施の形態3】本発明の実施形態3は、上記実施形態1において、冷媒加熱器(42)の構成を変更したものである。その他の構成は、実施形態1と同様である。以下、冷媒加熱器(42)の構成について説明する。
【0088】図7に示すように、本実施形態の冷媒加熱器(42)は、ボイラ部(70)と気液分離部(80)と凝縮容器(81)とを備えている。
【0089】ボイラ部(70)は、上記実施形態2と同様に、燃焼室(71)と複数の煙管(72)とを備えて煙管ボイラの同様に構成されている。また、ボイラ部(70)に燃焼用ブロワ(45)と煙突(27)が設けられている点も、上記実施形態2と同様である。
【0090】気液分離部(80)は、円筒容器状に形成されてボイラ部(70)の上方に配置されている。気液分離部(80)の下部とボイラ部(70)の上部には、大径の気液管(82)と小径の戻し管(85)とが接続されている。気液管(82)の上端は、気液分離部(80)の内部に突出するように構成されている。
【0091】凝縮容器(81)は、円筒容器状に形成されて気液分離部(80)の側方に配置されている。凝縮容器(81)の上部と気液分離部(80)の上部には、蒸気管(83)が接続されている。凝縮容器(81)の下部と気液分離部(80)の下部には、液管(84)が接続されている。凝縮容器(81)の内部には、冷媒加熱管(74)が収納されている。冷媒加熱管(74)は、コイル状に形成されて冷媒加熱回路(40)の冷媒配管(31)に接続され、内部を冷媒が流通するように構成されている。
【0092】−運転動作−本実施形態は、冷房運転時には上記実施形態1と同様の動作を行う。また、暖房運転時においても、冷媒加熱器(42)の動作以外は、上記実施形態1と同様に動作する。以下、冷媒加熱器(42)の動作について説明する。
【0093】ボイラ部(70)の燃焼室(71)には、燃焼用ブロワ(45)によって空気が供給されると共に、燃料である燃焼用ガスが供給される。燃焼室(71)では、天然ガスが燃焼して高温の燃焼ガスが発生する。燃焼室(71)の燃焼ガスは、分流されて各煙管(72)に流入する。煙管(72)内を流れる間に燃焼ガスは水と熱交換を行い、水が加熱されて沸騰し、水蒸気が発生する。煙管(72)内の燃焼ガスは、その後、煙突(27)を通じて排出される。
【0094】ボイラ部(70)では、水が沸騰状態となっており、この水は気相と液相が混合した状態で気液管(82)内を流れ、気液分離部(80)内に噴出する。気液分離部(80)では、噴出した水のうち液相は気液分離部(80)の下部に溜まり、気相、即ち水蒸気は蒸気管(83)を通って凝縮容器(81)へ流入する。凝縮容器(81)では、水蒸気と冷媒加熱管(74)内の冷媒とが熱交換を行う。凝縮容器(81)では、該水蒸気は放熱して凝縮する一方、冷媒が加熱されて蒸発する。凝縮容器(81)で凝縮した水は、液管(84)を通って一旦気液分離部(80)に流入し、気液分離部(80)内の水と共に戻し管(85)を通ってボイラ部(70)に流入する。
【0095】従って、本実施形態によれば、上記実施形態2と同様の効果を得ることができる。
【0096】−実施形態3の変形例−本実施形態では、気液分離部(80)と凝縮容器(81)とを設け、凝縮容器(81)の内部に冷媒加熱管(74)を設けるようにしている。これに対し、図8に示すように、凝縮容器(81)を省略し、気液分離部(80)の内部に冷媒加熱管(74)を設けるようにしてもよい。
【出願人】 【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
【出願日】 平成11年4月19日(1999.4.19)
【代理人】 【識別番号】100077931
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘 (外1名)
【公開番号】 特開2000−304368(P2000−304368A)
【公開日】 平成12年11月2日(2000.11.2)
【出願番号】 特願平11−110855