トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F25 冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒ−トポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化




【発明の名称】 空気調和機施工用の接続装置
【発明者】 【氏名】佐藤 成広

【氏名】茂木 仁

【氏名】渡邊 幸男

【氏名】沼本 浩直

【氏名】武内 裕幸

【氏名】中角 英二

【要約】 【課題】室内熱交換器内や接続配管内の空気を一旦置換用気体と置換した後に、この置換用気体を簡便に回収することができる空気調和機施工用の接続装置を提供すること。

【解決手段】空気調和機の室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートと接続される第1の接続口と、空気調和機施工用の置換用気体充填容器と接続される第2の接続口とを備え、前記置換用気体充填容器内の置換用気体を前記冷媒チャージポートから流入させる空気調和機施工用の接続装置であって、前記第1の接続口には前記冷媒チャージポートと連結可能な第1の連結部を、前記第2の接続口には前記置換用気体充填容器と連結可能な第2の連結部を備え、前記第1の連結部によって前記第1の接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで前記冷媒チャージポートを開口し、前記第2の連結部によって前記第2の接続口と前記置換用気体充填容器とを連結することで前記置換用気体充填容器を開口する空気調和機施工用の接続装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空気調和機の室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートと接続される第1の接続口と、空気調和機施工用の置換用気体充填容器と接続される第2の接続口とを備え、前記置換用気体充填容器内の置換用気体を前記冷媒チャージポートから流入させる空気調和機施工用の接続装置であって、前記第1の接続口には前記冷媒チャージポートと連結可能な第1の連結部を、前記第2の接続口には前記置換用気体充填容器と連結可能な第2の連結部を備え、前記第1の連結部によって前記第1の接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで前記冷媒チャージポートを開口し、前記第2の連結部によって前記第2の接続口と前記置換用気体充填容器とを連結することで前記置換用気体充填容器を開口することを特徴とする空気調和機施工用の接続装置。
【請求項2】 空気調和機の室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートと接続される第1の接続口と、空気調和機施工用の置換用気体回収容器と接続される第2の接続口とを備え、置換用気体を前記冷媒チャージポートから前記置換用気体回収容器に吸収させる空気調和機施工用の接続装置であって、前記第1の接続口には前記冷媒チャージポートと連結可能な第1の連結部を、前記第2の接続口には前記置換用気体回収容器と連結可能な第2の連結部を備え、前記第1の連結部によって前記第1の接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで前記冷媒チャージポートを開口し、前記第2の連結部によって前記第2の接続口と前記置換用気体回収容器とを連結することで前記置換用気体回収容器を開口することを特徴とする空気調和機施工用の接続装置。
【請求項3】 空気調和機の室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートと接続される第1の接続口と、空気調和機施工用の置換用気体充填容器及び置換用気体回収容器と接続される第2の接続口とを備え、前記置換用気体充填容器内の置換用気体を前記冷媒チャージポートから流入させ、又は置換用気体を前記冷媒チャージポートから前記置換用気体回収容器に吸収させる空気調和機施工用の接続装置であって、前記第1の接続口には前記冷媒チャージポートと連結可能な第1の連結部を、前記第2の接続口には前記置換用気体充填容器及び前記置換用気体回収容器と連結可能な第2の連結部を備え、前記第1の連結部によって前記第1の接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで前記冷媒チャージポートを開口し、前記第2の連結部によって前記第2の接続口と前記置換用気体充填容器又は前記置換用気体回収容器とを連結することで、前記置換用気体充填容器又は前記置換用気体回収容器を開口することを特徴とする空気調和機施工用の接続装置。
【請求項4】 前記第1の連結部は、シール部材と弁棒を有し、前記第1の連結部によって第1の接続口と前記冷媒チャージポートとを連結する時、前記シール部材で第1の接続口と前記冷媒チャージポートとを密閉した後に、前記弁棒が前記冷媒チャージポート内のバルブコアを押し開くことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気調和機施工用の接続装置。
【請求項5】 前記連結部は、内周面にネジ部が形成され、前記接続口の外周に回動自在に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気調和機施工用の接続装置。
【請求項6】 前記連結部は、前記ネジ部よりも奥にシール部材を備え、前記冷媒チャージポートの端部が前記シール部材に当接した後に、前記冷媒チャージポート内のバルブコアを押し開くことを特徴とする請求項5に記載の空気調和機施工用の接続装置。
【請求項7】 請求項1又は請求項3に記載の空気調和機施工用の接続装置に接続して置換用気体又は冷媒を充填することを特徴とする充填容器。
【請求項8】 請求項2又は請求項3に記載の空気調和機施工用の接続装置に接続して置換用気体又は冷媒を回収することを特徴とする回収容器。
【請求項9】 請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気調和機施工用の接続装置を用いて置換用気体又は冷媒を充填又は回収することを特徴とする空気調和機の施工方法。
【請求項10】 空気調和機の冷凍サイクルに用いられる冷媒に対し、不活性であり常温常圧で気体であるような一種又は他種類の置換用気体を内部に封入し、空気調和機の室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートに接続口を接続して、前記置換用気体を前記冷媒チャージポートから流入させる空気調和機施工用の置換用気体充填容器であって、前記接続口には、前記冷媒チャージポートと連結可能な連結部を備え、前記連結部によって前記接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで、前記接続口を開口するとともに前記冷媒チャージポートを開口することを特徴とする空気調和機施工用の置換用気体充填容器。
【請求項11】 空気調和機の冷凍サイクルに用いられる冷媒に対し、不活性であり常温常圧で気体であるような一種又は他種類の置換用気体を吸収する物質を内部に封入し、空気調和機の室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートに接続口を接続して、空気調和機の冷凍サイクル中に注入された前記置換用気体を前記冷媒チャージポートから吸収する空気調和機施工用の置換用気体回収容器であって、前記接続口には、前記冷媒チャージポートと連結可能な連結部を備え、前記連結部によって前記接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで、前記接続口を開口するとともに前記冷媒チャージポートを開口することを特徴とする空気調和機施工用の置換用気体回収容器。
【請求項12】 前記置換用気体は、空気調和機の冷凍サイクルに用いられる冷媒よりも地球温暖化係数が小さいことを特徴とする請求項10に記載の置換用気体充填容器。
【請求項13】 請求項10に記載の空気調和機施工用の置換用気体充填容器を用いて空気調和機を施工することを特徴とする空気調和機の施工方法。
【請求項14】 請求項11に記載の空気調和機施工用の置換用気体回収容器を用いて空気調和機を施工することを特徴とする空気調和機の施工方法。
【請求項15】 圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体充填容器内の置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を、置換用気体回収容器にて捕集し、前記置換用気体の捕集後に、前記室外機内の冷媒ガスを前記室内熱交換器内や前記接続配管内に充填して施工を行う空気調和機の施工装置であって、前記置換用気体充填容器と前記置換用気体回収容器とは、室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートと連結可能な連結部を接続口に備え、前記連結部によって前記接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで、前記接続口を開口するとともに前記冷媒チャージポートを開口することを特徴とする空気調和機の施工装置。
【請求項16】 請求項15に記載の空気調和機の施工装置を用いて空気調和機を施工することを特徴とする空気調和機の施工方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接続配管にて室内機と室外機とを接続する空気調和機の施工に用いられる空気調和機施工用の接続装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機に用いられる冷凍サイクルは、圧縮機、熱交換器、キャピラリチューブまたは膨張弁等の膨張機構を有する冷媒流量制御部を銅管等の配管にて接続して構成される機構的な部分と、冷媒や潤滑油組成物等の冷凍サイクル内部に充填される流体から構成されている。セパレート型空気調和機では、圧縮機、熱交換器を有する室外ユニットと、冷凍空調がなされる部位に設置される熱交換器を有する室内ユニットを、銅管等の接続管にて接続して構成される。このような冷凍サイクルでは、予め室外ユニット側に冷媒の一部あるいは全部と潤滑油組成物を充填して室外ユニットのバルブを閉じておき、施工時に接続管を用いて室内ユニットと接続して冷凍サイクルを形成するのが一般的である。このように配管を接続しただけでは、室内ユニットと接続管内には空気が残存している。この空気を除去するために室外ユニットのバルブに設けられた冷媒チャージポートに真空ポンプを接続し、空気を除いてからバルブを開き室内ユニットと室外ユニットを連結して冷凍システムを構成する施工方法がとられていた。また、簡易的な施工方法としては、施工時に室外ユニットのバルブを開いて室外ユニット内の冷媒を接続管と室内ユニットへ流し、もうひとつの室外ユニットのバルブに設けられた冷媒チャージポート、または該バルブの接続ポートの連結を緩和してできる隙間部分より空気を含んだ冷媒を放出することにより室内ユニット及び接続管内の気体を置換する操作が行われていた。これらの方法に対して、特開平3−70953号公報においては、冷凍サイクル内を酸素に置換した後、冷媒充填を実施し、冷凍サイクルに装備された酸素固定剤で酸素を固定化することによる真空ポンプを使用しない冷凍サイクルの製造方法が開示されている。また、特開平7−159004号公報においては、冷凍圧縮機、凝縮器、キャピラリチューブまたは膨張弁等の膨張機構部及び蒸発器のうち、凝縮器あるいは蒸発器の一方または凝縮器あるいは蒸発器の一方と膨張機構部が分離され配管で接続されるセパレート型の空気調和機において、冷凍サイクルの一部に空気中の水分、酸素、窒素、炭酸ガス等のうち2種類以上を吸収できる物質を封入する方法を開示している。また、特開平7−269994号公報では冷媒循環系に酸素吸収剤を配する冷凍サイクルを開示している。また、特開平9−292168号公報では空気吸収剤を配して配管および室内機内の空気を除去する方法および配管と室内機内に二酸化炭素を封入したのち二酸化炭素吸収剤で配管と室内機内の二酸化炭素を吸収して真空にする方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】冷凍サイクル内に残存する空気は、非凝縮性ガスとして冷凍能力を下げたり、酸素や水分が冷凍サイクル内部の冷凍機油や鉄などの劣化を促進するので必ず除去する必要がある。従来の技術で述べたもののうち真空ポンプで排気する方法は、一般的であるが施工現場で真空ポンプを稼動させるためには電源が利用可能である必要があり、屋根の上等では利用しにくく簡便な方法とは呼べなかった。また、冷媒による空気の置換方法では冷媒であるフロンの大気放出を避けられず、地球環境的に見て地球温暖化等の問題から好ましくなかった。また、室内熱交換器内や接続配管内の空気を一旦置換用気体と置換した後に、この置換用気体を回収する方法については、置換用気体を回収する簡便な装置が提案されていない。
【0004】そこで本発明は、室内熱交換器内や接続配管内の空気を一旦置換用気体と置換した後に、この置換用気体を簡便に回収することができる空気調和機施工用の接続装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の空気調和機施工用の接続装置は、空気調和機の室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートと接続される第1の接続口と、空気調和機施工用の置換用気体充填容器と接続される第2の接続口とを備え、前記置換用気体充填容器内の置換用気体を前記冷媒チャージポートから流入させる空気調和機施工用の接続装置であって、前記第1の接続口には前記冷媒チャージポートと連結可能な第1の連結部を、前記第2の接続口には前記置換用気体充填容器と連結可能な第2の連結部を備え、前記第1の連結部によって前記第1の接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで前記冷媒チャージポートを開口し、前記第2の連結部によって前記第2の接続口と前記置換用気体充填容器とを連結することで前記置換用気体充填容器を開口することを特徴とする。請求項2記載の本発明の空気調和機施工用の接続装置は、空気調和機の室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートと接続される第1の接続口と、空気調和機施工用の置換用気体回収容器と接続される第2の接続口とを備え、置換用気体を前記冷媒チャージポートから前記置換用気体回収容器に吸収させる空気調和機施工用の接続装置であって、前記第1の接続口には前記冷媒チャージポートと連結可能な第1の連結部を、前記第2の接続口には前記置換用気体回収容器と連結可能な第2の連結部を備え、前記第1の連結部によって前記第1の接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで前記冷媒チャージポートを開口し、前記第2の連結部によって前記第2の接続口と前記置換用気体回収容器とを連結することで前記置換用気体回収容器を開口することを特徴とする。請求項3記載の本発明の空気調和機施工用の接続装置は、空気調和機の室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートと接続される第1の接続口と、空気調和機施工用の置換用気体充填容器及び置換用気体回収容器と接続される第2の接続口とを備え、前記置換用気体充填容器内の置換用気体を前記冷媒チャージポートから流入させ、又は置換用気体を前記冷媒チャージポートから前記置換用気体回収容器に吸収させる空気調和機施工用の接続装置であって、前記第1の接続口には前記冷媒チャージポートと連結可能な第1の連結部を、前記第2の接続口には前記置換用気体充填容器及び前記置換用気体回収容器と連結可能な第2の連結部を備え、前記第1の連結部によって前記第1の接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで前記冷媒チャージポートを開口し、前記第2の連結部によって前記第2の接続口と前記置換用気体充填容器又は前記置換用気体回収容器とを連結することで、前記置換用気体充填容器又は前記置換用気体回収容器を開口することを特徴とする。請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気調和機施工用の接続装置において、前記第1の連結部は、シール部材と弁棒を有し、前記第1の連結部によって第1の接続口と前記冷媒チャージポートとを連結する時、前記シール部材で第1の接続口と前記冷媒チャージポートとを密閉した後に、前記弁棒が前記冷媒チャージポート内のバルブコアを押し開くことを特徴とする。請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気調和機施工用の接続装置において、前記連結部は、内周面にネジ部が形成され、前記接続口の外周に回動自在に設けられていることを特徴とする。請求項6記載の本発明は、請求項5に記載の空気調和機施工用の接続装置において、前記連結部は、前記ネジ部よりも奥にシール部材を備え、前記冷媒チャージポートの端部が前記シール部材に当接した後に、前記冷媒チャージポート内のバルブコアを押し開くことを特徴とする。請求項7記載の本発明の充填容器は、請求項1又は請求項3に記載の空気調和機施工用の接続装置に接続して置換用気体又は冷媒を充填することを特徴とする。請求項8記載の本発明の置換用気体回収容器は、請求項2又は請求項3に記載の空気調和機施工用の接続装置に接続して置換用気体又は冷媒を回収することを特徴とする。請求項9記載の本発明の空気調和機の施工方法は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気調和機施工用の接続装置を用いて置換用気体又は冷媒を充填又は回収することを特徴とする。請求項10記載の本発明の空気調和機施工用の置換用気体充填容器は、空気調和機の冷凍サイクルに用いられる冷媒に対し、不活性であり常温常圧で気体であるような一種又は他種類の置換用気体を内部に封入し、空気調和機の室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートに接続口を接続して、前記置換用気体を前記冷媒チャージポートから流入させる空気調和機施工用の置換用気体充填容器であって、前記接続口には、前記冷媒チャージポートと連結可能な連結部を備え、前記連結部によって前記接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで、前記接続口を開口するとともに前記冷媒チャージポートを開口することを特徴とする。請求項11記載の本発明の空気調和機施工用の置換用気体回収容器は、空気調和機の冷凍サイクルに用いられる冷媒に対し、不活性であり常温常圧で気体であるような一種又は他種類の置換用気体を吸収する物質を内部に封入し、空気調和機の室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートに接続口を接続して、空気調和機の冷凍サイクル中に注入された前記置換用気体を前記冷媒チャージポートから吸収する空気調和機施工用の置換用気体回収容器であって、前記接続口には、前記冷媒チャージポートと連結可能な連結部を備え、前記連結部によって前記接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで、前記接続口を開口するとともに前記冷媒チャージポートを開口することを特徴とする。請求項12記載の本発明は、請求項10に記載の置換用気体充填容器において、前記置換用気体は、空気調和機の冷凍サイクルに用いられる冷媒よりも地球温暖化係数が小さいことを特徴とする。請求項13記載の本発明の空気調和機の施工方法は、請求項10に記載の空気調和機施工用の置換用気体充填容器を用いて空気調和機を施工することを特徴とする。請求項14記載の本発明の空気調和機の施工方法は、請求項11に記載の空気調和機施工用の置換用気体回収容器を用いて空気調和機を施工することを特徴とする。請求項15記載の本発明の空気調和機の施工装置は、圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体充填容器内の置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を、置換用気体回収容器にて捕集し、前記置換用気体の捕集後に、前記室外機内の冷媒ガスを前記室内熱交換器内や前記接続配管内に充填して施工を行う空気調和機の施工装置であって、前記置換用気体充填容器と前記置換用気体回収容器とは、室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートと連結可能な連結部を接続口に備え、前記連結部によって前記接続口と前記冷媒チャージポートとを連結することで、前記接続口を開口するとともに前記冷媒チャージポートを開口することを特徴とする。請求項16記載の本発明の空気調和機の施工方法は、請求項15に記載の空気調和機の施工装置を用いて空気調和機を施工することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態による空気調和機施工用の接続装置は、第1の接続口には冷媒チャージポートと連結可能な第1の連結部を、第2の接続口には置換用気体充填容器と連結可能な第2の連結部を備え、第1の連結部によって第1の接続口と冷媒チャージポートとを連結することで冷媒チャージポートを開口し、第2の連結部によって第2の接続口と置換用気体充填容器とを連結することで置換用気体充填容器を開口するものである。本実施の形態によれば、冷媒チャージポートに、この接続装置を接続するだけで冷媒チャージポートを開口することができ、またこの接続装置に置換用気体充填容器を接続するだけで置換用気体充填容器を開口することができる。従って、冷媒チャージポートに接続装置を接続し、この接続装置に置換用気体充填容器を接続するだけで、置換用気体充填容器内の置換用気体を冷媒チャージポートから流入させることができる。従って、本実施の形態によれば、置換用気体充填容器内の置換用気体を空気調和機内に流入させる作業を、この接続装置を接続するだけで行うことができる。このように本実施の形態によれば、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりなボンベを用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの置換用気体充填容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。
【0007】本発明の第2の実施の形態による空気調和機施工用の接続装置は、第1の接続口には冷媒チャージポートと連結可能な第1の連結部を、第2の接続口には置換用気体回収容器と連結可能な第2の連結部を備え、第1の連結部によって第1の接続口と冷媒チャージポートとを連結することで冷媒チャージポートを開口し、第2の連結部によって第2の接続口と置換用気体回収容器とを連結することで置換用気体回収容器を開口するものである。本実施の形態によれば、冷媒チャージポートに、この接続装置を接続するだけで冷媒チャージポートを開口することができ、またこの接続装置に置換用気体回収容器を接続するだけで置換用気体回収容器を開口することができる。従って、この接続装置に置換用気体充填容器を接続し、この接続装置を接続冷媒チャージポートに接続するだけで、冷媒チャージポートから置換用気体回収容器内に置換用気体を回収させることができる。従って、本実施の形態によれば、置換用気体を空気調和機内から置換用気体回収容器内に回収させる作業を、この接続装置を接続するだけで行うことができる。このように本実施の形態によれば、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりな容器を用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの置換用気体回収容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。
【0008】本発明の第3の実施の形態による空気調和機施工用の接続装置は、第1の接続口には冷媒チャージポートと連結可能な第1の連結部を、第2の接続口には置換用気体充填容器及び置換用気体回収容器と連結可能な第2の連結部を備え、第1の連結部によって第1の接続口と冷媒チャージポートとを連結することで冷媒チャージポートを開口し、第2の連結部によって第2の接続口と置換用気体充填容器又は置換用気体回収容器とを連結することで、置換用気体充填容器又は置換用気体回収容器を開口するものである。本実施の形態によれば、冷媒チャージポートに、この接続装置を接続するだけで冷媒チャージポートを開口することができ、またこの接続装置に置換用気体充填装置又は置換用気体回収容器を接続するだけで置換用気体充填装置又は置換用気体回収容器を開口することができる。従って、置換用気体充填容器と置換用気体回収容器との両方を用いることができるので、空気調和機内の空気を置換用気体によって一旦置換し、その後この置換用気体を回収する作業を、この接続装置を用いるだけで行うことができる。このように本実施の形態によれば、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりな容器を用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの置換用気体充填装置や置換用気体回収容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。
【0009】本発明の第4の実施の形態は、第1から第3の実施の形態における空気調和機施工用の接続装置において、第1の接続口は、シール部材と弁棒を有し、第1の連結部によって第1の接続口と冷媒チャージポートとを連結する時、シール部材で第1の接続口と冷媒チャージポートとを密閉した後に、弁棒が冷媒チャージポート内のバルブコアを押し開くものである。本実施の形態によれば、第1の接続口と冷媒チャージポートとの接続を、大気中の空気を混入させずに行うことができる。
【0010】本発明の第5の実施の形態は、第1から第3の実施の形態における空気調和機施工用の接続装置において、連結部は、内周面にネジ部が形成され、前記接続口の外周に回動自在に設けられているものである。本実施の形態によれば、接続装置自体を回動させることなく、ねじ込みを行うことができるので、施工時の作業性に優れている。
【0011】本発明の第6の実施の形態は、第5の実施の形態における空気調和機施工用の接続装置において、連結部は、ネジ部よりも奥にシール部材を備え、冷媒チャージポートの端部がシール部材に当接した後に、冷媒チャージポート内のバルブコアを押し開くものである。本実施の形態によれば、大気中の空気を混入させることなく、接続作業を行うことができる。
【0012】本発明の第7の実施の形態による充填容器は、第1又は第3の実施の形態における空気調和機施工用の接続装置に接続して置換用気体又は冷媒を充填するものである。本実施の形態によれば、開閉バルブを持たない使い切りタイプの充填装置とすることができ、充填容器を小型化することができる。
【0013】本発明の第8の実施の形態による回収容器は、第2又は第3の実施の形態における空気調和機施工用の接続装置に接続して置換用気体又は冷媒を回収するものである。本実施の形態によれば、開閉バルブを持たない使い切りタイプの回収装置とすることができ、回収容器を小型化することができる。
【0014】本発明の第9の実施の形態による空気調和機の施工方法は、第1から第3の実施の形態における空気調和機施工用の接続装置を用いて置換用気体又は冷媒を充填又は回収するものである。本実施の形態によれば、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりな容器を用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。
【0015】本発明の第10の実施の形態による空気調和機施工用の置換用気体充填容器は、接続口には、冷媒チャージポートと連結可能な連結部を備え、連結部によって接続口と冷媒チャージポートとを連結することで、接続口を開口するとともに冷媒チャージポートを開口するものである。本実施の形態によれば、冷媒チャージポートに、この置換用気体充填容器を接続するだけで冷媒チャージポートと置換用気体充填容器とを開口することができる。従って、冷媒チャージポートに置換用気体充填容器を接続するだけで、置換用気体充填容器内の置換用気体を冷媒チャージポートから流入させることができる。このように本実施の形態によれば、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりなボンベを用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの置換用気体充填容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。
【0016】本発明の第11の実施の形態による空気調和機施工用の置換用気体回収容器は、接続口には、冷媒チャージポートと連結可能な連結部を備え、連結部によって接続口と冷媒チャージポートとを連結することで、接続口を開口するとともに冷媒チャージポートを開口するものである。本実施の形態によれば、冷媒チャージポートに、この置換用気体回収容器を接続するだけで冷媒チャージポートと置換用気体回収容器とを開口することができる。従って、冷媒チャージポートに置換用気体回収容器を接続するだけで、冷媒チャージポートから置換用気体回収容器内に置換用気体を回収させることができる。このように本実施の形態によれば、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりなボンベを用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの置換用気体回収容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。
【0017】本発明の第12の実施の形態は、第10の実施の形態における置換用気体充填容器において、空気調和機の冷凍サイクルに用いられる冷媒よりも地球温暖化係数が小さい置換用気体を用いるものである。本実施の形態によれば、封入されている冷媒を使ってパージし大気中に冷媒を放出するよりも地球環境的に有利である。
【0018】本発明の第13の実施の形態による空気調和機の施工方法は、第10の実施の形態における置換用気体充填容器を用いて空気調和機を施工するものである。本実施の形態によれば、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりな容器を用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。
【0019】本発明の第14の実施の形態による空気調和機の施工方法は、第11の実施の形態における置換用気体回収容器を用いて空気調和機を施工するものである。本実施の形態によれば、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりな容器を用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。
【0020】本発明の第15の実施の形態による空気調和機施工用の置換用気体回収容器は、置換用気体充填容器と置換用気体回収容器とは、室外機に設けられた配管接続用弁体の冷媒チャージポートと連結可能な連結部を接続口に備え、連結部によって接続口と冷媒チャージポートとを連結することで、接続口を開口するとともに冷媒チャージポートを開口するものである。本実施の形態によれば、冷媒チャージポートに、置換用気体充填容器又は置換用気体回収容器を接続するだけで冷媒チャージポートと置換用気体充填容器又は置換用気体回収容器とを開口することができる。従って、冷媒チャージポートに置換用気体充填容器又は置換用気体回収容器を接続するだけで、冷媒チャージポートから置換用気体を流入及び回収させることができる。このように本実施の形態によれば、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりなボンベを用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。
【0021】本発明の第16の実施の形態による空気調和機の施工方法は、第15の実施の形態における空気調和機の施工装置を用いて空気調和機を施工するものである。本実施の形態によれば、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりな容器を用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1及び図2は、同実施例に用いる空気調和装置の冷凍サイクルの構成図であり、図1は置換用気体充填容器を接続した状態を示し、図2は置換用気体回収容器を接続した状態を示している。
【0023】まず、図1及び図2を用いて空気調和装置を構成する冷凍サイクルの全体構成について説明する。冷凍サイクルは、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置4、ドライヤー5、室内熱交換器6によって構成されている。圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置4、ドライヤー5は、室外機Aに配設され、室内熱交換器6は、室外機Bに配設されている。室外機Aには、液側2方弁7とガス側3方弁8が設けられている。室外機Aと室内機Bとを接続する接続配管9,10は、それぞれ液側2方弁7とガス側3方弁8を用いて接続されている。液側2方弁7は、ネジ部7aを有しており、このネジ部7aを開くことで室外機A側の配管と接続配管7とを連通する。また、ガス側3方弁8は、ネジ部8aと冷媒チャージポート8bを有しており、このネジ部8aを開くことで室外機A側の配管と接続配管10とを連通する。冷媒チャージポート部8bには、図1に示すように、接続装置30を用いて置換用気体充填容器20を接続することができ、また図2に示すように、接続装置50を用いて置換用気体回収容器40を接続することができる。これら置換用気体充填容器20や置換用気体回収容器40は、接続装置30,50に接続することで、接続配管10と連通することができる。
【0024】ここで、置換用気体充填容器20内には、冷媒に対して不活性であり、常温常圧で気体である一種もしくは多種類の混合気体からなる置換用気体を封入している。より具体的には、この置換用気体は冷媒よりも地球温暖化係数が小さいものが好ましい。たとえば冷媒にR410Aを用いた場合、地球温暖化係数(GWP)は1730なので、これよりも小さく冷凍サイクルに対し不活性な気体が好ましい。より具体的には二酸化炭素(GWP=1)、プロパン(GWP<3)、ブタン(GWP<3)等があげられる。
【0025】一方、置換用気体回収容器40内には、置換用気体を吸収する物質を封入している。具体的には、置換用気体として二酸化炭素を封入した場合、置換用気体を吸収する物質としては、ゼオライト、エポキシ化合物、水酸化カルシウム等を用いることができる。この中でも、ゼオライトは、吸収速度が速いためより好ましい。そしてこのゼオライトは、細孔径が1.0nmのものが二酸化炭素の吸収速度が速く最適である。またゼオライトの形状は特に指定しないが、球状になっている方が破砕しにくく好ましい。
【0026】次に、図3を用いて置換用気体充填容器の接続装置について説明する。図3は、本発明の一実施例による置換用気体充填容器の接続装置の概略構成図である。接続装置30は、一方に冷媒チャージポート8bの雄ネジ81に螺合する連結部31が形成されており、他方に置換用気体充填容器20の開口部に設けた雄ネジ21に螺合する連結部32が形成されている。連結部31の内周面には雌ネジ33を、連結部32の内周面には雌ネジ34が形成されている。連結部31内には、弁棒35と、O−リング等からなるシール部材36が設けられている。ここで、弁棒35は、冷媒チャージポート8b内のバルブコア82に当接し、さらにこのバルブコア82を押すことができる長さを有している。また、連結部32内には、置換用気体充填容器20の開口部に穴を開けられるように刃37が形成されている。連結部31と連結部32とは、冷媒チャージポート8b側と置換用気体充填容器20側とを間違えないように、例えば外径寸法又は内径寸法を変えておくことが好ましい。ここで、接続装置30は、冷媒チャージポート8b側ネジと置換用気体充填容器20側ネジとが同一軸上に存在する必要はなく、むしろ概略90度程度屈曲させている方が置換用気体充填容器20を接続する位置の自由度が増し、置換用気体によって空気調和機内の空気を除去する作業が容易になる。冷媒チャージポート8bとの接続部を構成する連結部31は、ネジ式継手とすることが密閉度を確保する上で好ましい。またさらに密閉度を高めるために、ゴム製のO−リング等のシール部材36を設けることが好ましい。この場合、冷媒チャージポート8bの雄ネジ81に雌ネジ33を螺合させるが、その際、冷媒チャージポート8b内のバルブコア82を弁棒35が押すより先に、シール部材36が雄ネジ81に当接して、両ネジ81,33間を密閉する構成になっている方が、冷凍サイクル内に空気が残存しにくく好ましい。また、ネジ81,33をはずす際にも、弁棒35とバルブコア82とが離れたのちにシール部材36が冷媒チャージポート8bの雄ネジ81と離れる構成とすることが好ましい。ここで連結部31,32は、接続口38,39の外周面に回動自在に設けることで、連結部31,32と接続装置30本体とを一緒に回転させなくてよいため、より好ましい。なお、冷媒チャージポート8bは、バルブコア82を押圧することで開口するように構成されているが、このバルブコア82は、弾性体83によって座部84に押圧された状態に構成されている。なお、バルブコア82は、連結部85を介して弾性体83と接合されている。
【0027】次に、図4を用いて置換用気体回収容器の接続装置について説明する。図4は、本発明の一実施例による置換用気体回収容器の接続装置の概略構成図である。接続装置50は、一方に冷媒チャージポート8bの雄ネジ81に螺合する連結部51が形成されており、他方に置換用気体回収容器40の開口部に設けた雄ネジ41に螺合する連結部52が形成されている。連結部51の内周面には雌ネジ53を、連結部52の内周面には雌ネジ54が形成されている。連結部51内には、弁棒55と、シール部材56が設けられている。ここで、弁棒55は、冷媒チャージポート8b内のバルブコア82に当接し、さらにこのバルブコア82を押すことができる長さを有している。また、連結部52内には、置換用気体回収容器40の開口部に穴を開けられるように刃57が形成されている。連結部51と連結部52とは、冷媒チャージポート8b側と置換用気体回収容器40側とを間違えないように、例えば外径寸法又は内径寸法を変えておくことが好ましい。この場合にも、冷媒チャージポート8bとの接続部を構成する連結部51は、ネジ式継手とすることが密閉度を確保する上で好ましい。またさらに密閉度を高めるために、ゴム製のO−リング等のシール部材56を設けることが好ましい。この場合、冷媒チャージポート8bの雄ネジ81に雌ネジ53を螺合させるが、その際、冷媒チャージポート8b内のバルブコア82を弁棒55が押すより先に、シール部材56が雄ネジ81に当接して、両ネジ81,53間を密閉する構成になっている方が、冷凍サイクル内に空気が残存しにくく好ましい。また、ネジ81,33をはずす際にも、弁棒55とバルブコア82とが離れたのちにシール部材56が冷媒チャージポート8bの雄ネジ81と離れる構成とすることが好ましい。ここで連結部51,52は、接続口58,59の外周面に回動自在に設けることで、連結部51,52と接続装置50本体とを一緒に回転させなくてよいため、より好ましい。なお、上記実施例では、図3に示す接続装置は、置換用気体充填容器20を接続するための接続装置30として、また図4に示す接続装置は、置換用気体回収容器40を接続するための接続装置50として説明したが、図3に示す接続装置は、置換用気体回収容器40を接続するための接続装置50として、また図4に示す接続装置は、置換用気体充填容器20を接続するための接続装置30としてそのまま用いることができる。従って、接続装置30と接続装置50とを別部材として説明したが、置換用気体充填容器20の雄ネジ21と、置換用気体回収容器40の雄ネジ41の寸法を同一とすることで、接続装置30と接続装置50とを共用部材とすることができる。また、これらの接続装置30,50を用いて冷媒の充填や回収を行うこともできる。また、接続装置30は、冷媒チャージポート8b側ネジと置換用気体回収容器40側ネジとを概略90度程度屈曲させたが、接続装置50についても同様に屈曲させてもよい。
【0028】次に、図5を用いて他の実施例による置換用気体充填容器について説明する。図5は、同実施例による置換用気体充填容器とガス側3方弁とを示す概略構成図である。冷凍サイクル内の冷媒に対し不活性であり常温常圧で気体であるような一種もしくは多種類の混合気体からなる置換用気体を封入した置換用気体充填容器20Aは、気体取出用の接続口に、連結部21Aを有しており、この連結部21Aによって、冷媒チャージポート8bに接続できるように構成されている。このとき、連結部21A内部の構成は特に図示しないが、例えば、冷媒チャージポート8b内部と同様に、弾性体によって常時閉塞されるとともに外部からの押圧力によって開口するバルブコアを備えたものである。このように連結部21A内にもバルブコアを設けておくことで、冷媒チャージポート8b側のバルブコアと連結部21A側のバルブコアとを互いに押圧しあうことでそれぞれの接続口を開口することができる。なお、図5においては、置換用気体充填容器で説明したが、置換用気体回収容器についても同様の構成とすることができる。
【0029】次に、上記空気調和装置の施工方法について説明する。なお、施工前の状態では、圧縮機1内や室外熱交換器3内等の室外機A側の配管内には冷媒ガスが充填されている。このとき、室外機Aには、運転時に必要な作動用冷媒ガスが充填されている。一方、室内熱交換器6等の室内機B側の配管と、接続配管9,10とは、特に密封状態にはなく、大気中に開放された状態である。
【0030】まず、室外機Aと室内機Bとを接続配管9,10にて接続する。この際、液側2方弁7と接続配管9との間は密閉せずに少し漏れるようにしておく。なお、液側2方弁7のネジ部7aとガス側3方弁8のネジ部8aとは閉状態としておく。次に、室外機Aのガス側3方弁8の冷媒チャージポート8bに、接続装置30を取り付ける。接続装置30を冷媒チャージポート8bに装着することによって、冷媒チャージポート8b内のバルブコア82が、接続装置30内の弁棒35によって押され、冷媒チャージポート8bは、開放状態となる。その後、置換用気体充填容器20を接続装置30に装着することによって、置換用気体充填容器20の開口部が、接続装置30の刃37によって開封する。その結果、置換用気体充填容器20内部の炭酸ガスは、接続装置30を介して冷媒チャージポート8bから、接続配管10、室内機B内に導入され、接続配管9に導かれる。この導入された炭酸ガスによって、接続配管9、10及び室内機B内部の空気は、導入された炭酸ガスとともに液側2方弁7のフレアー部の緩み部分から大気に放出される。ここで、液側2方弁7と接続配管9との間から気体が漏れ出すのを確認し、所定量の気体を放出した後に、この液側2方弁7と接続配管9との接合部を密閉する。放出する所定量の気体は、流量計で計測してもよいが、置換用気体充填容器20内の気体量を、室内機B内の配管や接続配管9,10内の容積量よりも若干多めにし、置換用気体充填容器20を1個で1台の空気調和機の施工ができるようにしておけば、特に流量計を使わずに漏れ出す気体の音が小さくなった時点で、液側2方弁7と接続配管9との接合部を密閉すればよい。
【0031】次に冷媒チャージポート8bから、置換用気体充填容器20を接続装置30に装着したままの状態で、接続装置30を取り外す。なお、空気調和機内部に不活性気体を導入するだけの場合は、この状態で液側2方弁7のネジ部7aとガス側3方弁8のネジ部8aとを開状態とし、室外機A内の冷媒を室内機B内に流通させる。導入した不活性気体を除去する場合には、この時点では液側2方弁7のネジ部7aとガス側3方弁8のネジ部8aとを開状態とせず、図2に示すような、不活性気体吸収工程に進む。
【0032】不活性気体吸収工程は、置換用気体回収容器40を冷媒チャージポート8bに接続することで達成される。一つの方法としては、まず接続装置50の雌ネジ54に置換用気体回収容器40の雄ネジ41を螺合することで、接続装置50を置換用気体回収容器40に接続する。この状態で、置換用気体回収容器40は、接続装置50の刃57で開封される。そして、置換用気体回収容器40の先端に穴があいたのを確認して接続装置50の他端を冷媒チャージポート8bに接続する。このように、接続装置50を冷媒チャージポート8bに螺合することによって接続装置50の弁棒55が冷媒チャージポート8b内のバルブコア82を押す。そして、置換用気体回収容器40と冷媒チャージポート8bとが連通することによって、接続配管9,10や室内機Bの配管内の炭酸ガスは、冷媒チャージポート8bから置換用気体回収容器40内に導入される。このように、接続装置50と置換用気体回収容器40とを先に接続することで、冷媒チャージポート8bから置換用気体が流出し、その後大気中の空気が混入することを防止することができる。他の方法としては、まず接続装置50の他端を冷媒チャージポート8bに接続し、その後、接続装置50に置換用気体回収容器40を接続する。このように、接続装置50と冷媒チャージポート8bとを先に接続することで、接続装置50内にある空気を置換用気体によって押し出すことができる。この導入された炭酸ガスは、置換用気体回収容器40内部のゼオライトに物理吸着して捕集される。その後、冷媒チャージポート部8bから接続装置50を取り外し、液側2方弁7のネジ部7aを完全に開放する。なお、冷媒チャージポート部8bからの接続装置50の取り外しは、置換用気体回収容器40を接続装置50に接続した状態で行う。最後に、ガス側3方弁8のネジ部8aも完全に開放することで空気調和装置の施工に関する据え付け作業が完了する。
【0033】上記の工程で施工を行うことで、冷凍サイクル内の空気を除去することができる。また本実施例のような接続装置30,50を用いることで、置換用気体充填容器20や置換用気体回収容器40の出口から冷媒チャージポート8bまでの間のデッドスペースを少なくでき、冷凍サイクル中に有害な空気が混入することがほとんどなくなり、真空ポンプを使用しなくても冷凍サイクル内の空気を除去して冷凍サイクルの劣化を防止することができる。
【0034】なお、本実施例では、通常の2方弁と3方弁を具備した室外機の施工方法について説明したが、3方弁と3方弁を具備した室外機にも適用できる。また必ずしも2方弁や3方弁に限られるものではなく、冷媒チャージポートを有する弁体を具備した空気調和機であればよい。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、冷媒チャージポートに、この接続装置を接続するだけで冷媒チャージポートを開口することができ、またこの接続装置に置換用気体充填容器を接続するだけで置換用気体充填容器を開口することができる。従って、冷媒チャージポートに接続装置を接続し、この接続装置に置換用気体充填容器を接続するだけで、置換用気体充填容器内の置換用気体を冷媒チャージポートから流入させることができ、置換用気体充填容器内の置換用気体を空気調和機内に流入させる作業を、この接続装置を接続するだけで行うことができる。このように、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりなボンベを用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの置換用気体充填容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。また、本発明によれば、冷媒チャージポートに、この接続装置を接続するだけで冷媒チャージポートを開口することができ、またこの接続装置に置換用気体回収容器を接続するだけで置換用気体回収容器を開口することができる。従って、この接続装置に置換用気体充填容器を接続し、この接続装置を接続冷媒チャージポートに接続するだけで、冷媒チャージポートから置換用気体回収容器内に置換用気体を回収させることができ、置換用気体を空気調和機内から置換用気体回収容器内に回収させる作業を、この接続装置を接続するだけで行うことができる。このように、従来のように真空ポンプを稼働させる必要はなく、また置換用気体を利用する場合にも、バルブを備えたような大がかりな容器を用いなくても、バルブを持たない使い切りタイプの置換用気体回収容器を用いることができ、空気調和機の施工性を高めることができる。また、本発明によれば、冷媒チャージポートに、この接続装置を接続するだけで冷媒チャージポートを開口することができ、またこの接続装置に置換用気体充填装置又は置換用気体回収容器を接続するだけで置換用気体充填装置又は置換用気体回収容器を開口することができる。従って、置換用気体充填容器と置換用気体回収容器との両方を用いることができるので、空気調和機内の空気を置換用気体によって一旦置換し、その後この置換用気体を回収する作業を、この接続装置を用いるだけで行うことができる。また、本発明によれば、第1の接続口と冷媒チャージポートとの接続を、大気中の空気を混入させずに行うことができる。また、本発明によれば、接続装置自体を回動させることなく、ねじ込みを行うことができるので、施工時の作業性に優れている。また、本発明によれば、開閉バルブを持たない使い切りタイプの充填装置とすることができ、充填容器を小型化することができる。また、本発明によれば、開閉バルブを持たない使い切りタイプの回収装置とすることができ、回収容器を小型化することができる。また、本発明によれば、封入されている冷媒を使ってパージし大気中に冷媒を放出するよりも地球環境的に有利である。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成11年4月1日(1999.4.1)
【代理人】 【識別番号】100087745
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 善▲廣▼ (外2名)
【公開番号】 特開2000−292039(P2000−292039A)
【公開日】 平成12年10月20日(2000.10.20)
【出願番号】 特願平11−94576