| 【発明の名称】 |
空気調和装置の施工方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】沼本 浩直
【氏名】佐藤 成広
【氏名】茂木 仁
【氏名】渡邊 幸男
【氏名】武内 裕幸
【氏名】中角 英二
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| 【要約】 |
【課題】環境への影響を考慮し、簡易な空気調和装置の施工方法を提供すること。
【解決手段】圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を炭酸ガスと置換し、その後前記炭酸ガスを、水酸化カルシウムを有するトラップ装置にて捕集し、前記炭酸ガスの捕集後に、前記室外機内の冷媒ガスを前記室内熱交換器内や前記接続配管内に充填する空気調和装置の施工方法であって、前記室内熱交換器内や前記接続配管内を炭酸ガスで置換した時、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の圧力を正圧状態とする空気調和装置の施工方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を炭酸ガスと置換し、その後前記炭酸ガスを、水酸化カルシウムを有するトラップ装置にて捕集し、前記炭酸ガスの捕集後に、前記室外機内の冷媒ガスを前記室内熱交換器内や前記接続配管内に充填する空気調和装置の施工方法であって、前記室内熱交換器内や前記接続配管内を炭酸ガスで置換した時、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の圧力を正圧状態とすることを特徴とする空気調和装置の施工方法。 【請求項2】 圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を炭酸ガスと置換し、その後前記炭酸ガスを、水酸化カルシウムを有するトラップ装置にて捕集し、前記炭酸ガスの捕集後に、前記室外機内の冷媒ガスを前記室内熱交換器内や前記接続配管内に充填する空気調和装置の施工方法であって、前記室内熱交換器内や前記接続配管内を炭酸ガスで置換した時、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の圧力を、前記トラップ装置内圧力よりも高い圧力状態とすることを特徴とする空気調和装置の施工方法。 【請求項3】 前記トラップ装置として、水酸化カルシウムを主体とする被覆層を担体に形成した構造体を内部に備えたトラップ装置を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置の施工方法。 【請求項4】 前記トラップ装置として、室内機側配管及び接続配管の内容積1リットルに対して6.6g以上の水酸化カルシウムを有するトラップ装置を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置の施工方法。 【請求項5】 水酸化カルシウムを主体とする被覆層を、担体に形成した構造体を内部に備えたことを特徴とする空気調和装置の施工用トラップ装置。 【請求項6】 前記構造体が、ハニカム構造体、又はコルゲート構造体であることを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置の施工用トラップ装置。 【請求項7】 水酸化カルシウムに対して水が0.1〜10wt%含有されることを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置の施工用トラップ装置。 【請求項8】 水酸化カルシウムは、ゼオライト、活性アルミナ、又はシリカゲルと混合して前記被覆層を形成することを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置の施工用トラップ装置。 【請求項9】 外装部に放熱部又は冷却部が配設されていることを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置の施工用トラップ装置。 【請求項10】 請求項5から請求項9に記載の空気調和装置の施工用トラップ装置を用いて、室内熱交換器内や接続配管内の空気と置換した炭酸ガスを捕集することを特徴とする空気調和装置の施工方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、接続配管にて室内機と室外機を接続する空気調和装置の施工方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の空気調和装置の施工方法は、室外機側にエアパージ用として冷媒ガスを規定量よりも余分に充填し、その冷媒ガスを利用して液側2方弁から接続配管と室内機内部の空気をパージし、ガス側3方弁のサービスボートと呼ばれるバルブより冷媒ガスを大気放出することで行っていた。また、ガス側3方弁のサービスボートと呼ばれるバルブより、真空ポンプを使用して接続配管と室内機内部を十分に減圧状態にした後に、液側2方弁から冷媒ガスを接続配管と室内機内に導入することによって行っていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年のオゾン層の破壊や、地球温暖化など、環境に対する規制の高揚により、空機調和装置の施工時に、オゾン層破壊係数や地球温暖化係数の高い冷媒ガスを大気放出することは問題となっている。大気に放出しない施工方法として、真空ポンプを使用した施工方法を指導しているが、たとえば屋根上等の設置場所の悪い条件では、真空ポンプを利用することは困難である。また、真空ポンプを使用した施工方法は、室外機の冷媒ガスを使用して冷媒ガスを大気に放出する方法に比べて、施工に時間がかかっていた。 【0004】本発明は、上記従来の問題点を鑑みて、環境への影響を考慮し、簡易な空気調和装置の施工方法を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の空気調和装置の施工方法は、圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を炭酸ガスと置換し、その後前記炭酸ガスを、水酸化カルシウムを有するトラップ装置にて捕集し、前記炭酸ガスの捕集後に、前記室外機内の冷媒ガスを前記室内熱交換器内や前記接続配管内に充填する空気調和装置の施工方法であって、前記室内熱交換器内や前記接続配管内を炭酸ガスで置換した時、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の圧力を正圧状態とすることを特徴とする。請求項2記載の本発明の空気調和装置の施工方法は、圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を炭酸ガスと置換し、その後前記炭酸ガスを、水酸化カルシウムを有するトラップ装置にて捕集し、前記炭酸ガスの捕集後に、前記室外機内の冷媒ガスを前記室内熱交換器内や前記接続配管内に充填する空気調和装置の施工方法であって、前記室内熱交換器内や前記接続配管内を炭酸ガスで置換した時、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の圧力を、前記トラップ装置内圧力よりも高い圧力状態とすることを特徴とする空気調和装置の施工方法。請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置の施工方法において、前記トラップ装置として、水酸化カルシウムを主体とする被覆層を担体に形成した構造体を内部に備えたトラップ装置を用いることを特徴とする。請求項4記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置の施工方法において、前記トラップ装置として、室内機側配管及び接続配管の内容積1リットルに対して6.6g以上の水酸化カルシウムを有するトラップ装置を用いることを特徴とする。請求項5記載の本発明の空気調和装置の施工用トラップ装置は、水酸化カルシウムを主体とする被覆層を、担体に形成した構造体を内部に備えたことを特徴とする。請求項6記載の本発明は、請求項5に記載の空気調和装置の施工用トラップ装置において、前記構造体が、ハニカム構造体、又はコルゲート構造体であることを特徴とする。請求項7記載の本発明は、請求項5に記載の空気調和装置の施工用トラップ装置において、水酸化カルシウムに対して水が0.1〜10wt%含有されることを特徴とする。請求項8記載の本発明は、請求項5に記載の空気調和装置の施工用トラップ装置において、水酸化カルシウムは、ゼオライト、活性アルミナ、又はシリカゲルと混合して前記被覆層を形成することを特徴とする。請求項9記載の本発明は、請求項5に記載の空気調和装置の施工用トラップ装置において、外装部に放熱部又は冷却部が配設されていることを特徴とする。請求項10記載の本発明の空気調和装置の施工方法は、請求項5から請求項9に記載の空気調和装置の施工用トラップ装置を用いて、室内熱交換器内や接続配管内の空気と置換した炭酸ガスを捕集することを特徴とする。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態による空気調和装置の施工方法は、室内熱交換器内や接続配管内を炭酸ガスで置換した時、室内熱交換器内や接続配管内の圧力を正圧状態とするものである。本実施の形態によれば、空気を炭酸ガスで置換する時、内部を正圧状態に保持することによって、次にトラップ装置と連通した時に、内部の正圧状態が気体対流のトリガーとなり、トラップ装置内部にある水酸化カルシウムと素早く化学反応して炭酸ガスを迅速に捕集することができる。 【0007】本発明の第2の実施の形態による空気調和装置の施工方法は、室内熱交換器内や接続配管内を炭酸ガスで置換した時、室内熱交換器内や接続配管内の圧力を、トラップ装置内圧力よりも高い圧力状態とするものである。本実施の形態によれば、空気を炭酸ガスで置換する時、内部をトラップ装置内圧力よりも高い圧力状態に保持することによって、次にトラップ装置と連通した時に、内部の正圧状態が気体対流のトリガーとなり、トラップ装置内部にある水酸化カルシウムと素早く化学反応して炭酸ガスを迅速に捕集することができる。 【0008】本発明の第3の実施の形態は、第1又は第2の実施の形態における空気調和装置の施工方法において、トラップ装置として、水酸化カルシウムを主体とする被覆層を担体に形成した構造体を内部に備えたトラップ装置を用いるものである。本実施の形態によれば、構造体の表面に水酸化カルシウムが存在するので、炭酸ガスとの拡散反応における接触面積を大きく設計することができ、炭酸ガスを迅速に捕集することができる。 【0009】本発明の第4の実施の形態は、第1又は第2の実施の形態における空気調和装置の施工方法において、トラップ装置として、室内機側配管及び接続配管の内容積1リットルに対して6.6g以上の水酸化カルシウムを有するトラップ装置を用いるものである。本実施の形態によれば、接続配管および室内機の内容積に対してトラップ材料の重量を化学量論比で2倍以上多い重量とすることで、充分な速度で炭酸ガスを捕集することができる。 【0010】本発明の第5の実施の形態による空気調和装置の施工用トラップ装置は、水酸化カルシウムを主体とする被覆層を、担体に形成した構造体を内部に備えたものである。本実施の形態によれば、構造体の表面に水酸化カルシウムが存在するので、炭酸ガスとの拡散反応における接触面積を大きく設計することができる。 【0011】本発明の第6の実施の形態は、第5の実施の形態における空気調和装置の施工用トラップ装置において、構造体が、ハニカム構造体、又はコルゲート構造体である。本実施の形態によれば、炭酸ガスとの拡散反応における接触面積を大きく設計できるとともに化学反応時での体積膨張による流路閉塞を抑制することができる。 【0012】本発明の第7の実施の形態は、第5の実施の形態における空気調和装置の施工用トラップ装置において、水酸化カルシウムに対して水が0.1〜10wt%含有されるものである。本実施の形態によれば、水酸化カルシウムに対して少量の水分を添加することで触媒的なトリガーとなり、水酸化カルシウムから炭酸カルシウムへ化学反応速度を加速することができる。 【0013】本発明の第8の実施の形態は、第5の実施の形態における空気調和装置の施工用トラップ装置において、水酸化カルシウムは、ゼオライト、活性アルミナ、又はシリカゲルと混合して前記被覆層を形成するものである。本実施の形態によれば、ゼオライト、活性アルミナ、又はシリカゲルによって水分を保持することができ、この水分が触媒的なトリガーとなり、水酸化カルシウムから炭酸カルシウムへの化学反応速度を加速することができる。 【0014】本発明の第9の実施の形態は、第5の実施の形態における空気調和装置の施工用トラップ装置において、外装部に放熱部又は冷却部が配設されているものである。本実施の形態によれば、急激な化学反応によって生じる反応熱を効率よく外部に伝熱拡散させることができるため、反応速度の低下を防止することができる。 【0015】本発明の第10の実施の形態による空気調和装置の施工方法は、第5から第9の実施の形態における空気調和装置の施工用トラップ装置を用いて、室内熱交換器内や接続配管内の空気と置換した炭酸ガスを捕集するものである。本実施の形態によれば、炭酸ガスを迅速に捕集することができ、施工を容易に行うことができる。 【0016】 【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1及び図2は、同実施例に用いる空気調和装置の冷凍サイクルの構成図であり、図1は炭酸ガスボンベを接続した状態を示し、図2はトラップ装置を接続した状態を示している。また、図3は同実施例に用いるトラップ装置の概略構成図、図4は図3におけるA−A線断面図、図5は図4における内部構造体を示す要部拡大断面図である。まず、図1及び図2を用いて空気調和装置を構成する冷凍サイクルの全体構成について説明する。冷凍サイクルは、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置4、ドライヤー5、室内熱交換器6によって構成されている。圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置4、ドライヤー5は、室外機Aに配設され、室内熱交換器6は、室外機Bに配設されている。室外機Aには、液側2方弁7とガス側3方弁8が設けられている。室外機Aと室内機Bとを接続する接続配管9,10は、それぞれ液側2方弁7とガス側3方弁8を用いて接続されている。液側2方弁7は、ネジ部7aを有しており、このネジ部7aを開くことで室外機A側の配管と接続配管7とを連通する。また、ガス側3方弁8は、ネジ部8aとサービスポート8bを有しており、このネジ部8aを開くことで室外機A側の配管と接続配管10とを連通する。サービスポート部8bには、図1に示すように、治具12を用いて炭酸ガスボンベ11を接続することができ、また図2に示すように、治具14を用いてトラップ装置13を接続することができる。これら炭酸ガスボンベ11やトラップ装置13は、治具12,14に接続することで、接続配管10と連通することができる。 【0017】次に、図3から図5を用いてトラップ装置13の構成について説明する。トラップ装置13は、その内部にハニカム構造体15を備えている。また、トラップ装置13の本体外周には、放熱フィン16を設けている。ハニカム構造体15は、200セル/inch2、50φ×65mmの体積を有している。このハニカム構造体15の表面は、水酸化カルシウムを主体とする被覆層15Aが総量で10g形成されている。また、被覆層15Aは、90wt%の水酸化カルシウムと、10wt%のA型ゼオライトで構成され、水分を吸着し易いA型ゼオライトに対して10wt%の水分を保持させている。水酸化カルシウムから炭酸カルシウムへの化学反応は、かなり急速に起こるが、この時の触媒的なトリガーとして少量の水分が必要となる。そして、トリガーとして水分を効果的に作用させるには、水酸化カルシウムと水分を保持しやすい材料とを混在させることが好ましく、本実施例ではA型ゼオライトを使用している。水酸化カルシウムから炭酸カルシウムへの化学反応は、大量の反応熱を発生するのでこの熱を外部へ拡散させる必要があり、本実施例では放熱フィン16を設けている。本実施例のように、被覆層15Aにゼオライトを混合しているので、このゼオライトに保持される水分は、急激な反応熱が発生しても脱離し難く、触媒的なトリガーとして有効である。 【0018】次に、上記空気調和装置の施工方法について説明する。なお、施工前の状態では、圧縮機1内や室外熱交換器3内等の室外機A側の配管内には冷媒ガスが充填されている。このとき、室外機Aには、運転時に必要な作動用冷媒ガスの他にパージ用冷媒ガスが充填されている。一方、室内熱交換器6等の室内機B側の配管と、接続配管9,10とは、特に密封状態にはなく、大気中に開放された状態である。 【0019】まず、室外機Aと室内機Bとを接続配管9,10にて接続する。このとき、液側2方弁7のネジ部7aとガス側3方弁8のネジ部8aとは閉状態としておく。そして、室外機Aのガス側3方弁8のサービスポート8bに、炭酸ガスボンベ11を、治具12を介して取り付ける。サービスポート8bに、炭酸ガスボンベ11を取り付けた後、液側2方弁7のフレアー部に少し緩みを持たせる。そして、炭酸ガスボンベ11を回転させながら治具12に押し付けることによって、炭酸ガスボンベ11内部の炭酸ガスを、接続配管10および室内機B内に導入する。接続配管10及び室内機B内部の空気は、導入された炭酸ガスとともに液側2方弁7のフレアー部の緩み部分から大気に放出される。この時、接続配管10及び室内機B内を、正圧(約0.1kgf/cm2)に保った状態で液側2方弁7のフレアー部をしっかりと閉じる。次に、サービスポート部8bから炭酸ガスボンベ11とともに治具12を取り外す。 【0020】そして、図2に示すように、サービスパート部8bに治具14を介して、トラップ装置13を取り付ける。トラップ装置13の取付は、トラップ装置13を回転させながら治具14に押し付けることで行う。この取付によって、トラップ装置13の内部は、接続配管10と連通する。トラップ装置13と接続配管10とが連通することによって、接続配管10内の炭酸ガスは、サービスポート8bからトラップ装置13内に導入される。この導入された炭酸ガスは、トラップ装置13内部の水酸化カルシウムと化学反応して、炭酸カルシウムとなることで捕集される。その結果、接続配管10及び室内機B側配管の内部は、2〜3分間で充分な負圧雰囲気(50mmHg以下)に達する。このような状態になった後、液側2方弁7のネジ部7aを少し緩め、室外機A側の冷媒ガスを導入することによって、接続配管10及び室内機B側配管の内部を正圧状態(約0.2kgf/cm2)にする。その後、サービスポート部8bからトラップ装置13とともに治具14を取り外し、再度液側2方弁7のネジ部7aを完全に開放する。最後に、ガス側3方弁8のネジ部8aも完全に開放することで空気調和装置の施工に関する据え付け作業が完了する。なお、本実施例での室内熱交換器6を含む室内機B側配管および接続配管9,10の内容積は1.5リットルであった。 【0021】本実施例では内部空気を炭酸ガスで置換した後、接続配管9,10及び室内機B側の配管内を、約0.1kgf/cm2に保った状態で次の作業に移ったが、この時に必要な正圧のレベルは大気圧に比べてわずかに正圧であればよく、0.3kgf/cm2以下とすることが好ましい。これによってトラップ装置13と内部を連通させた時に、気体の対流効果を生じて炭酸ガストの捕集を迅速に行うことができる。また、仮に大気圧以下の圧力であってもトラップ装置13内の圧力よりも高ければ同様の効果を得ることができる。また、これと同様な効果として、トラップ装置13内部を負圧状態にしておくことによっても、接続配管9,10及び室内機B側の配管内から、トラップ装置13内部への気体対流効果を得ることができる。 【0022】また、本実施例では、ハニカム構造体を使用したが同様な効果を得られるものとしてコルゲート構造体もある。本発明で使用できるのは、トラップ装置13の入口から奥にかけて連通孔を有するもので、表面または内部に水酸化カルシウムを担持でき、炭酸ガスを化学反応させるために十分大きな接触面積を有するものであればこれらに限定されるものではない。また化学反応時には、反応に伴なって体積膨張を起こすため、これによる流路阻害を抑制できる構造でなければならない。 【0023】また、本実施例では、トラップ装置13に放熱フィン16を有するものを使用したが、外部から冷却することによって内部の発熱を抑制することも有効である。たとえば、トラップ装置13を水槽の中に部分的に漬けて積極的な冷却を行うこと、ファンで放熱フィン16に送風することも有効である。 【0024】また、本実施例では、室内機B側の配管及び接続配管9,10の内容積が1.5リットルの場合について水酸化カルシウム9gで行ったが、本実施例で効果を期待できる水酸化カルシウムの重量は、6.6〜16.5gである。1.5リットルの炭酸ガスに対して水酸化カルシウムがトラップするために必要な化学量論重量は、25℃では4.95gである。従って、室内機B側の配管及び接続配管9,10の内容積1リットル当たりでは3.30gとなる。しかし、本発明では迅速に炭酸ガスを捕集するために、理論量の2〜5倍が必要である。理論量の2〜5倍の水酸化カルシウムを用いることで、2〜5分間で炭酸ガスを捕集して、10〜50mmHgレベルの負圧状態にすることができた。 【0025】また、本実施例では水酸化カルシウムに対して水分量を1wt%としたが、本発明に適用できる水分量は0.1〜10wt%であった。0.1wt%以下では水分量が少なすぎて触媒反応的なトリガーとすることができず、炭酸ガスの捕集に時間を要してしまった。また10wt%以上では、化学反応熱によって水蒸気が発生して、それが接続配管内部へ侵入することとなり、信頼性的に好ましくなかった。この水分保持の目的として、本実施例ではゼオライトを使用したが、同様に水分を保持して脱着し難い材料として、他に活性アルミナ、シリカゲル等が適用できた。この適用できる材料のファクターとして比表面積100m2/g以上が好ましかった。また、本実施例では、通常の2方弁と3方弁を具備した室外機の施工方法について説明したが、3方弁と3方弁を具備した室外機にも適用できる。また2方弁に2種類の治具を使用して施工を行ったが、治具をT分岐形状として、一方の接続部から炭酸ガスを供給し、他方の接続部から炭酸ガスを捕集することも可能である。また同一の治具として共用することが好ましい。 【0026】なお、本実施例では室外機A内にドライヤー5を配置している。真空ポンプを用いた施工方法では、室内機A内および接続配管9,10内に存在する水分も真空ポンプの稼動時間を長くすることで排除することができるが、本発明のような冷媒ガスによるパージ方法では水分まで十分に排除することは困難である。従って、冷凍サイクル内にドライヤー5を配置することで、空気調和装置の長期信頼性を確保することができる。 【0027】 【発明の効果】上記実施例から明らかなように、発明によれば、電源を必要とせず、化学反応を使用するので短時間に施工を完了することが可能である。また環境に問題となる冷媒ガスに代わって炭酸ガスを大気放出するので温暖化への影響度は極めて小さい。また、発明によれば、空気を炭酸ガスで置換する時、内部を正圧状態に保持することによって、次にトラップ装置と連通した時に、内部の正圧状態が気体対流のトリガーとなり、トラップ装置内部にある水酸化カルシウムと素早く化学反応して炭酸ガスを捕集することが容易となる。また、発明によれば、トラップ装置の内部には連通口を有する構造体にトラップ材料が存在するので、トラップ材料と炭酸ガスとの拡散反応における接触面積を大きく設計できるとともに化学反応時での体積膨張による流路閉塞を抑制できる。また、発明によれば、トラップ装置の外装部に放熱部または冷却部を配設することによって、急激な化学反応によって生じる反応熱を効率よく外部に伝熱拡散させることで接続配管および室内機内部を充分な負圧状態、50mmHg以下にすることができる。また、発明によれば、接続配管および室内機の内容積に対してトラップ材料の重量を化学量論比で2〜5倍多い重量とすることで充分な速度で接続配管および室内機内部を充分な負圧状態、50mmHg以下にすることができる。また、発明によれば、水酸化カルシウムに対して少量の水分を添加することで触媒的なトリガーとなり、水酸化カルシウムから炭酸カルシウムへの化学反応速度は加速される。また、発明によれば、内部には連通口を有する構造体にトラップ材料が存在するのでトラップ材料と炭酸ガスとの拡散反応における接触面積を大きく設計できるとともに化学反応時での体積膨張による流路閉塞を抑制できるパージガストラップ装置が提供できる。また、発明によれば、トラップ装置の外装部に放熱部または冷却部を配設することによって、急激な化学反応によって生じる反応熱を効率よく外部に伝熱拡散させることができる。また、発明によれば、接続配管および室内機の内容積に対してトラップ材料の重量を化学量論比で2〜5倍多い重量とすることで充分な速度で接続配管および室内機内部を充分な負圧状態にすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月1日(1999.4.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087745 【弁理士】 【氏名又は名称】清水 善▲廣▼ (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−292038(P2000−292038A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−94575 |
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