| 【発明の名称】 |
空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡邊 幸男
【氏名】佐藤 成広
【氏名】沼本 浩直
【氏名】茂木 仁
【氏名】中角 英二
【氏名】武内 裕幸
|
| 【要約】 |
【課題】室内熱交換器内や接続配管内の空気を一旦置換用気体と置換した後に、この置換用気体を簡便に回収することができる空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器を提供すること。
【解決手段】本発明の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器は、圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料からなる蓋体を設けたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料からなる蓋体を設けたことを特徴とする空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器。 【請求項2】 圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、薄肉のシーリングプレートと、孔を有する補強プレートとを積層してなる蓋体を設けたことを特徴とする空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器。 【請求項3】 前記補強プレートを、前記口金側に設けたことを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器。 【請求項4】 前記口金の前記蓋体との接合部を平坦面としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器。 【請求項5】 圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金内部に、外部側に付勢されているバルブコアと、前記バルブコアによって閉塞される弁座とからなる虫バルブを設けたことを特徴とする空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器。 【請求項6】 圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器であって、内部を隔壁によって少なくても2室に区分し、一つの室には前記置換用気体を充填し、他の室には前記置換用気体を吸着する吸着剤を充填することを特徴とする空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器。 【請求項7】 容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、前記口金内の気体の流れ方向を表示する表示手段を設けたことを特徴とする請求項6に記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器。 【請求項8】 容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料からなる蓋体を設けたことを特徴とする請求項6に記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器。 【請求項9】 容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、薄肉のシーリングプレートと、孔を有する補強プレートとを積層してなる蓋体を設けたことを特徴とする請求項6に記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器。 【請求項10】 前記置換用気体を充填する室を、前記口金側に設けたことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器。 【請求項11】 圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、内部を負圧状態としていることを特徴とする空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器。 【請求項12】 圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器の製造方法であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤と、CO2、O2、N2、又はHe等の希ガスからなる気体とを充填して密封することを特徴とする空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器の製造方法。 【請求項13】 圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器の製造方法であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を加熱した状態で充填して密封し、又は充填した吸着剤を加熱した状態で密封することを特徴とする空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器の製造方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、接続配管にて室内機と室外機とを接続する空気調和機の施工に用いる置換用気体回収容器に関する。 【0002】 【従来の技術】空気調和機に用いられる冷凍サイクルは、圧縮機、熱交換器、キャピラリチューブまたは膨張弁等の膨張機構を有する冷媒流量制御部を銅管等の配管にて接続して構成される機構的な部分と、冷媒や潤滑油組成物等の冷凍サイクル内部に充填される流体から構成されている。セパレート型空気調和機では、圧縮機、熱交換器を有する室外ユニットと、冷凍空調がなされる部位に設置される熱交換器を有する室内ユニットを、銅管等の接続管にて接続して構成される。このような冷凍サイクルでは、予め室外ユニット側に冷媒の一部あるいは全部と潤滑油組成物を充填して室外ユニットのバルブを閉じておき、施工時に接続管を用いて室内ユニットと接続して冷凍サイクルを形成するのが一般的である。このように配管を接続しただけでは、室内ユニットと接続管内には空気が残存している。この空気を除去するために室外ユニットのバルブに設けられた冷媒チャージポートに真空ポンプを接続し、空気を除いてからバルブを開き室内ユニットと室外ユニットを連結して冷凍システムを構成する施工方法がとられていた。また、簡易的な施工方法としては、施工時に室外ユニットのバルブを開いて室外ユニット内の冷媒を接続管と室内ユニットへ流し、もうひとつの室外ユニットのバルブに設けられた冷媒チャージポート、または該バルブの接続ポートの連結を緩和してできる隙間部分より空気を含んだ冷媒を放出することにより室内ユニット及び接続管内の気体を置換する操作が行われていた。これらの方法に対して、特開平3−70953号公報においては、冷凍サイクル内を酸素に置換した後、冷媒充填を実施し、冷凍サイクルに装備された酸素固定剤で酸素を固定化することによる真空ポンプを使用しない冷凍サイクルの製造方法が開示されている。また、特開平7−159004号公報においては、冷凍圧縮機、凝縮器、キャピラリチューブまたは膨張弁等の膨張機構部及び蒸発器のうち、凝縮器あるいは蒸発器の一方または凝縮器あるいは蒸発器の一方と膨張機構部が分離され配管で接続されるセパレート型の空気調和機において、冷凍サイクルの一部に空気中の水分、酸素、窒素、炭酸ガス等のうち2種類以上を吸収できる物質を封入する方法を開示している。また、特開平7−269994号公報では冷媒循環系に酸素吸収剤を配する冷凍サイクルを開示している。また、特開平9−292168号公報では空気吸収剤を配して配管および室内機内の空気を除去する方法および配管と室内機内に二酸化炭素を封入したのち二酸化炭素吸収剤で配管と室内機内の二酸化炭素を吸収して真空にする方法が開示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】冷凍サイクル内に残存する空気は、非凝縮性ガスとして冷凍能力を下げたり、酸素や水分が冷凍サイクル内部の冷凍機油や鉄などの劣化を促進するので必ず除去する必要がある。従来の技術で述べたもののうち真空ポンプで排気する方法は、一般的であるが施工現場で真空ポンプを稼動させるためには電源が利用可能である必要があり、屋根の上等では利用しにくく簡便な方法とは呼べなかった。また、冷媒による空気の置換方法では冷媒であるフロンの大気放出を避けられず、地球環境的に見て地球温暖化等の問題から好ましくなかった。また、室内熱交換器内や接続配管内の空気を一旦置換用気体と置換した後に、この置換用気体を回収する方法については、置換用気体を回収する簡便な装置が提案されていない。 【0004】そこで本発明は、室内熱交換器内や接続配管内の空気を一旦置換用気体と置換した後に、この置換用気体を簡便に回収することができる空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器は、圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料からなる蓋体を設けたことを特徴とする。請求項2記載の本発明の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器は、圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、薄肉のシーリングプレートと、孔を有する補強プレートとを積層してなる蓋体を設けたことを特徴とする。請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、前記補強プレートを、前記口金側に設けたことを特徴とする。請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、前記口金の前記蓋体との接合部を平坦面としたことを特徴とする。請求項5記載の本発明の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器は、圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金内部に、外部側に付勢されているバルブコアと、前記バルブコアによって閉塞される弁座とからなる虫バルブを設けたことを特徴とする。請求項6記載の本発明の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器は、圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器であって、内部を隔壁によって少なくても2室に区分し、一つの室には前記置換用気体を充填し、他の室には前記置換用気体を吸着する吸着剤を充填することを特徴とする。請求項7記載の本発明は、請求項6に記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、前記口金内の気体の流れ方向を表示する表示手段を設けたことを特徴とする。請求項8記載の本発明は、請求項6に記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料からなる蓋体を設けたことを特徴とする。請求項9記載の本発明は、請求項6に記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、薄肉のシーリングプレートと、孔を有する補強プレートとを積層してなる蓋体を設けたことを特徴とする。請求項10記載の本発明は、請求項8又は請求項9に記載の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、前記置換用気体を充填する室を、前記口金側に設けたことを特徴とする。請求項11記載の本発明の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器は、圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、内部を負圧状態としていることを特徴とする。請求項12記載の本発明の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器の製造方法は、圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器の製造方法であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤と、CO2、O2、N2、又はHe等の希ガスからなる気体とを内部に充填して密封することを特徴とする。請求項13記載の本発明の空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器の製造方法は、圧縮機内や室外熱交換器内に冷媒ガスを封入した室外機と、室内熱交換器内を大気中に開放した室内機とを接続配管で接続し、前記室内熱交換器内や前記接続配管内の空気を置換用気体と置換し、その後前記置換用気体を捕集する空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器の製造方法であって、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を加熱した状態で充填して密封し、又は充填した吸着剤を加熱した状態で密封することを特徴とする。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態による空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器は、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料からなる蓋体を設けたものである。本実施の形態によれば、口金に、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料からなる蓋体を設けることで、容器本体内を気密に保つことができ、吸着剤の吸着効果を保持することができる。 【0007】本発明の第2の実施の形態による空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器は、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、容器本体に前記置換用気体を導入する口金を備え、前記口金に、薄肉のシーリングプレートと、孔を有する補強プレートとを積層してなる蓋体を設けたものである。本実施の形態によれば、口金に蓋体を設けることで、容器本体内を気密に保つことができ、吸着剤の吸着効果を保持することができる。また、本実施の形態によれば、薄肉のシーリングプレートと、孔を有する補強プレートとを積層してなる蓋体を用いることで、蓋体の耐久性を高めることができるとともに、例えばニードルのような刃によって容易に開封することができる。 【0008】本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態による空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、補強プレートを口金側に設けたものである。本実施の形態によれば、薄肉のシーリングプレートを直接口金に接合する場合に比べて、補強プレートを口金側に設けることで、口金と補強プレートとの接合を確実に行うことができるとともに、補強プレートの端面の平坦性を保持しやすいために、補強プレートとシーリングプレートとの接合も行いやすいため、製造時における作業性を高めることができる。 【0009】本発明の第4の実施の形態は、第1から第3の実施の形態による空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、口金の蓋体との接合部を平坦面としたものである。本実施の形態によれば、口金の蓋体との接合部を平坦面とすることで、気密性を高めることができる。 【0010】本発明の第5の実施の形態による空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器は、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、容器本体に置換用気体を導入する口金を備え、口金内部に、外部側に付勢されているバルブコアと、バルブコアによって閉塞される弁座とからなる虫バルブを設けたものである。本実施の形態によれば、外部側に付勢されているバルブコアと、バルブコアによって閉塞される弁座とからなる虫バルブを口金に設けることで、バルブコアを押圧することで使用時にのみ容易に開封することができるとともに、繰り返し利用を行うことができる。 【0011】本発明の第6の実施の形態による空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器は、内部を隔壁によって少なくても2室に区分し、一つの室には置換用気体を充填し、他の室には置換用気体を吸着する吸着剤を充填するものである。本実施の形態によれば、容器本体内に、置換用気体とこれを回収するための吸着剤との両方を備えているので、一つの容器で置換用気体の充填と回収を行うことができる。 【0012】本発明の第7の実施の形態は、第6の実施の形態における空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、容器本体に置換用気体を導入する口金を備え、口金に、口金内の気体の流れ方向を表示する表示手段を設けたものである。本実施の形態によれば、口金内の気体の流れ方向を表示する表示手段によって、気体の流れ方向を確認できるので、置換用気体を容器本体から放出している状態や、置換用気体を回収している状態を視覚的に確認することができ、施工作業が正確に行われているか否かを判断することができる。 【0013】本発明の第8の実施の形態は、第6の実施の形態における空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、口金に、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料からなる蓋体を設けたものである。本実施の形態によれば、口金に、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料からなる蓋体を設けることで、容器本体内を気密に保つことができる。 【0014】本発明の第9の実施の形態は、第6の実施の形態における空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、容器本体に置換用気体を導入する口金を備え、口金に、薄肉のシーリングプレートと、孔を有する補強プレートとを積層してなる蓋体を設けたものである。本実施の形態によれば、口金に蓋体を設けることで、容器本体内を気密に保つことができ、また、薄肉のシーリングプレートと、孔を有する補強プレートとを積層してなる蓋体を用いることで、蓋体の耐久性を高めることができるとともに、例えばニードルのような刃によって容易に開封することができる。 【0015】本発明の第10の実施の形態は、第8又は第9の実施の形態による空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器において、置換用気体を充填する室を、口金側に設けたものである。本実施の形態によれば、置換用気体を充填する室が口金側に配置され、置換用気体を吸着する吸着剤を有する室が口金から遠い位置に配置されるため、作業手順に沿って各室を利用することができるので、作業性に優れている。 【0016】本発明の第11の実施の形態による空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器は、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を有し、内部を負圧状態としているものである。本実施の形態によれば、内部を負圧状態としているので、この置換用気体回収容器を空気調和装置の配管に接続したときに、配管側からの気流流れを生じさせることができるので、吸着作用を早く行わせることができる。 【0017】本発明の第12の実施の形態による空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器の製造方法は、内部に置換用気体を吸着する吸着剤と、CO2、O2、N2、又はHe等の希ガスからなる気体とを充填して密封するものである。本実施の形態によれば、密封後に、封入した気体を吸着剤が吸収するので、容器内を負圧にすることができ、この置換用気体回収容器を空気調和装置の配管に接続したときに、配管側からの気流流れを生じさせることができるので、吸着作用を早く行わせることができる。 【0018】本発明の第13の実施の形態による空気調和装置の施工に用いる置換用気体回収容器の製造方法は、内部に置換用気体を吸着する吸着剤を加熱した状態で充填して密封し、又は充填した吸着剤を加熱した状態で密封するものである。本実施の形態によれば、密封後に、容器内の負圧を高めることができ、この置換用気体回収容器を空気調和装置の配管に接続したときに、配管側からの気流流れを生じさせることができるので、吸着作用を早く行わせることができる。 【0019】 【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1及び図2は、同実施例に用いる空気調和装置の冷凍サイクルの構成図であり、図1は置換用気体充填容器を接続した状態を示し、図2は置換用気体回収容器を接続した状態を示している。 【0020】まず、図1及び図2を用いて空気調和装置を構成する冷凍サイクルの全体構成について説明する。冷凍サイクルは、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置4、ドライヤー5、室内熱交換器6によって構成されている。圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置4、ドライヤー5は、室外機Aに配設され、室内熱交換器6は、室外機Bに配設されている。室外機Aには、液側2方弁7とガス側3方弁8が設けられている。室外機Aと室内機Bとを接続する接続配管9,10は、それぞれ液側2方弁7とガス側3方弁8を用いて接続されている。液側2方弁7は、ネジ部7aを有しており、このネジ部7aを開くことで室外機A側の配管と接続配管7とを連通する。また、ガス側3方弁8は、ネジ部8aと冷媒チャージポート8bを有しており、このネジ部8aを開くことで室外機A側の配管と接続配管10とを連通する。冷媒チャージポート部8bには、図1に示すように、接続装置30を用いて置換用気体充填容器20を接続することができ、また図2に示すように、接続装置50を用いて置換用気体回収容器40を接続することができる。これら置換用気体充填容器20や置換用気体回収容器40は、接続装置30,50に接続することで、接続配管10と連通することができる。 【0021】ここで、置換用気体充填容器20内には、冷媒に対して不活性であり、常温常圧で気体である一種もしくは多種類の混合気体からなる置換用気体を封入している。より具体的には、この置換用気体は冷媒よりも地球温暖化係数が小さいものが好ましい。たとえば冷媒にR410Aを用いた場合、地球温暖化係数(GWP)は1730なので、これよりも小さく冷凍サイクルに対し不活性な気体が好ましい。より具体的には二酸化炭素(GWP=1)、プロパン(GWP<3)、ブタン(GWP<3)等があげられる。 【0022】一方、置換用気体回収容器40内には、置換用気体を吸収する吸着剤を封入している。置換用気体を吸収する物質としては、置換用気体として二酸化炭素を封入した場合、ゼオライト、エポキシ化合物、水酸化カルシウム、塩化カルシウム等を用いることができる。この中でも、ゼオライトは、吸収速度が速いためより好ましい。そしてこのゼオライトは、細孔径が1.0nmのものが二酸化炭素の吸収速度が速く最適である。またゼオライトの形状は特に指定しないが、球状になっている方が破砕しにくく好ましい。 【0023】次に、図3から図9を用いて、図2に示す置換用気体回収容器40の各実施例について以下に説明する。図3及び図4は、本発明の一実施例による置換用気体回収容器の概略構成図でり、図3は同置換用気体回収容器の側断面図、図4は同置換用気体回収容器の要部拡大断面図である。本実施例による置換用気体回収容器は、アルミ製や銅製の金属材料で円筒状に形成された容器本体41と、この容器本体41の一端側に絞り加工又は溶接等によって形成された口金41Aの開口部を閉塞する蓋体61と、容器本体41の内部に充填している吸着剤Aを封止するためのバッフル71から構成されている。ここで口金41Aは、その外周にネジ溝41Bが形成され、口金41Aの開口部の端面は平坦面に仕上げられている。また口金41Aの内部には、バッフル71を係止する凸部41Cが形成されている。蓋体61は、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料で形成された薄肉のシーリングプレート61Aと、金属材料からなる補強プレート61Bとから構成されている。ここで補強プレート61Bは、その中心に孔61Cを形成している。この蓋体61は、補強プレート61Bを口金41A側に、シーリングプレート61Aを補強プレート61Bに、それぞれを積層して設けている。バッフル71は、底部71Aと円筒部71Bからコップ形状に構成され、底部71Aには、多数の孔71Cを有している。この孔71Cは、吸着剤Aが通過しない大きさとしている。本実施例によれば、容器本体41は、アルミ製や銅製の金属材料で形成されているので、置換用気体を吸収するときに発生する熱を、容器本体41から放熱することができる。また本実施例は、バッフル71によって、容器本体41の内部に充填している吸着剤Aを封止することで、吸着剤Aが振動等によって粉砕されることを防止することができる。また本実施例は、底部71Aに設けた孔71Cは、吸着剤Aが通過しない大きさとしているため、空気調和装置の冷凍サイクル内に吸着剤が混入することを防止することができる。また本実施例は、口金41Aの開口部の端面を平坦面に仕上げるとともに、補強プレート61Bを口金41A側に、シーリングプレート61Aを補強プレート61Bに、それぞれを積層して設けているため、蓋体61の確実な気密保持を行うことができるとともに、作業性にも優れている。 【0024】次に本実施例による置換用気体回収容器の製造方法について説明する。本実施例による置換用気体回収容器は、まず加熱した吸着剤Aを容器本体41Aに充填する。その後、バッフル71を凸部41Cに当接するまで口金41A内に挿入し、このバッフル71によって吸着剤Aを封止する。この状態で、容器本体41A内に、CO2、O2、N2、又はHe等の希ガスからなる気体を容器本体41A内部に少量封入して蓋体61によって密封する。蓋体61は、口金41Aに、補強プレート61Bと、シーリングプレート61Aとを順に積層して接合する。なお、上記製造方法では、あらかじめ加熱した吸着剤Aを封入することとしているが、容器本体41A内に吸着剤Aを封入した後に、容器本体41Aを加熱することで、吸着剤Aを加熱してもよい。また、吸着剤Aは、このように密封前に加熱することで、吸着剤Aが既に吸着している気体を脱気しておくことが好ましいが、必ずしも吸着剤Aの加熱工程を有する必要はない。 【0025】図5は、本発明の他の実施例による置換用気体回収容器の概略構成を示す側断面図である。なお、本実施例及び下記の実施例において、上記実施例と同一の部材には同一番号を付し、一部詳細な説明を省略する。本実施例による置換用気体回収容器は、内部に吸着剤Aの他に置換用気体Bを充填している。本実施例による置換用気体回収容器は、アルミ製や銅製の金属材料で円筒状に形成された容器本体42と、この容器本体42の一端側に絞り加工又は溶接等によって形成された口金42Aの開口部を閉塞する蓋体62と、容器本体42内を2つの室に区分する隔壁81とから構成されている。ここで口金42Aは、その外周にネジ溝42Bが形成され、口金42Aの開口部の端面は平坦面に仕上げられている。蓋体62は、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料で形成された薄肉のシーリングプレート62Aと、金属材料からなる補強プレート62Bとから構成されている。ここで補強プレート62Bは、その中心に孔62Cを形成している。この蓋体62は、シーリングプレート62Aを口金42A側に、補強プレート62Bをシーリングプレート62Aに、それぞれを積層して設けている。隔壁81は、その中心部に薄肉部81Aを形成している。上記のように本実施例は、容器本体42内を2つの室に区分する隔壁81を設け、口金42A側に置換用気体Bを封入し、奥側に吸着剤Aを封入しているので、図1に示す置換用気体充填容器20の働きを兼ねることができる。なお、本実施例による置換用気体回収容器を使用するには、接続装置50に、少なくても蓋体62から隔壁81Aまでの寸法よりも長いニードル等の刃を設けておく必要がある。 【0026】図6は、本発明の他の実施例による置換用気体回収容器の概略構成を示す側断面図である。本実施例による置換用気体回収容器も図5の実施例と同様に、内部に吸着剤Aの他に置換用気体Bを充填している。本実施例による置換用気体回収容器は、アルミ製や銅製の金属材料で円筒状に形成された容器本体43と、この容器本体43の一端側に絞り加工又は溶接等によって形成された口金43Aの開口部を閉塞する蓋体62と、容器本体43内を2つの室に区分する隔壁81とから構成されている。ここで口金43Aは、その外周にネジ溝43Bが形成され、口金43Aの開口部の端面は平坦面に仕上げられている。上記のように本実施例は、容器本体42内を2つの室に区分する隔壁81を設け、口金42A側に吸着剤Aを封入し、奥側に置換用気体Bを封入しているので、図1に示す置換用気体充填容器20の働きを兼ねることができる。なお、本実施例による置換用気体回収容器を使用するには、接続装置50に、少なくても蓋体62から隔壁81Aまでの寸法よりも長いニードル等の刃を設けておく必要がある。また、バッフル71は、ニードル等の刃によって開封可能な構成とする必要がある。 【0027】図7は、本発明の他の実施例による置換用気体回収容器の概略構成を示す要部側面図である。本実施例による置換用気体回収容器は、容器本体44の一端側に形成された口金44Aに、リング状に凹部44Bを形成している。また、口金44Aには、表示手段91を備えている。この表示手段91は、口金44A内の気体の流れ方向によって移動可能なフロート91Aを内部に有している。そしてこのフロート91Aは、例えば口金44A外部から置換用気体が吸収されているときには、図示のように容器内部側に位置し、口金44A外部に気体が流出しているときには、口金44Aの開口部側に位置するように構成されている。上記のように本実施例は、図6までに示す実施例と異なり、凹部44Bを形成することで、接続装置との間でカップリング結合を行うことができる。特に本実施例のように表示手段91を設ける場合には、口金44Aの長さを短く構成する上で凹部44Bによるカップリング結合が好ましい。また、本実施例のように、口金44A内の気体の流れ方向を視覚的に認識可能な表示手段91を設けることで、作業の確実性を高めることができる。なお、本実施例における凹部44Bによるカップリング結合や表示手段91は、本実施例以外の各実施例において適用することができる。特に図5に示す実施例や図6に示す実施例のように、容器内に、吸着剤Aと置換用気体Bとを備えた実施例においては、よりその効果は高い。 【0028】図8は、本発明の他の実施例による置換用気体回収容器の概略構成を示す要部側断面図である。本実施例による置換用気体回収容器は、アルミ製や銅製の金属材料で円筒状に形成された容器本体45と、この容器本体45の一端側に絞り加工又は溶接等によって形成された口金45Aの開口部を閉塞する虫バルブ63と、容器本体45の内部に充填している吸着剤Aを封止するためのバッフル71から構成されている。また、口金45Aは、その外周にネジ溝45Bが形成され、口金45Aの開口部の端面は平坦面に仕上げられている。また口金45Aの内部には、バッフル71を係止する凸部45Cが形成されている。ここで、虫バルブ63は、バルブコア63Aと、このバルブコア63Aを付勢する弾性体63Bと、バルブコア63Aの移動によって開閉される弁座63Cと、バルブコア63Aと弾性体63Bとを連結する連結材63Dとより構成されている。この虫バルブ63は、不使用時には、バルブコア63Aによって弁座63Cは常に閉塞状態に保持されている。なお、容器本体45内を負圧に保つ場合には、弾性体63Bの付勢力は、負圧によって開封しない大きさの力が必要である。そして、使用時には、接続装置50に設けられた弁体によって、バルブコア63Aが押し込められ、弁座63Cは開封される。本実施例による置換用気体回収容器は、虫バルブ63のような開閉手段を設けることで容器の再利用ができる。 【0029】図9は、本発明の他の実施例による置換用気体回収容器の外観斜視図である。本実施例による置換用気体回収容器は、容器本体46をラミネートフィルムで構成したものである。この容器本体46には、口金46Aの開口部を閉塞する蓋体62が設けられるとともに、口金46Aの外周にはネジ溝46Bが形成されている。本実施例による容器本体46は、ラミネートフィルムの内表面又は外表面、若しくは内外表面にアルミ材等の金属材料を蒸着することが好ましい。このように金属材料を蒸着することで、強度が向上するだけでなく、置換用気体の吸着時に発生する熱を放熱しやすい。なお、本実施例のような容積が変動するとともに柔らかい容器本体46とする場合には、本実施例のようなネジ溝46Bを口金46Aに直接設けるよりも、口金46Aに対して回動可能に結合部材を別途設けるか、又は図7の実施例で示したような凹部の形成によるカップリング結合が好ましい。なお、図5から図9に示す実施例においては、蓋体62を用いて説明したが、図3及び図4に示す実施例で用いた蓋体61を用いることも可能であり、また、図3及び図4に示す実施例において蓋体62を用いることも可能である。また、上記実施例では、蓋体61、62は、シーリングプレート61A、62Aと、補強プレート61B、62Bとで構成したが、金属材料単体、又は気体透過性の低い樹脂材料単体で構成してもよい。ここで、気体透過性の低い樹脂材料としては、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、又はポリテトラフロロエチレン(PTFE)を用いることができる。 【0030】次に、上記空気調和装置の施工方法について説明する。なお、施工前の状態では、圧縮機1内や室外熱交換器3内等の室外機A側の配管内には冷媒ガスが充填されている。このとき、室外機Aには、運転時に必要な作動用冷媒ガスの他にパージ用冷媒ガスが充填されている。一方、室内熱交換器6等の室内機B側の配管と、接続配管9,10とは、特に密封状態にはなく、大気中に開放された状態である。 【0031】まず、室外機Aと室内機Bとを接続配管9,10にて接続する。この際、液側2方弁7と接続配管9との間は密閉せずに少し漏れるようにしておく。なお、液側2方弁7のネジ部7aとガス側3方弁8のネジ部8aとは閉状態としておく。次に、室外機Aのガス側3方弁8の冷媒チャージポート8bに、接続装置30を取り付ける。接続装置30を冷媒チャージポート8bに装着することによって、冷媒チャージポート8b内のバルブコアが、接続装置30内の弁棒によって押され、冷媒チャージポート8bは、開放状態となる。その後、置換用気体充填容器20を接続装置30に装着することによって、置換用気体充填容器20の開口部が、接続装置30内の刃によって開封する。その結果、置換用気体充填容器20内部の置換用気体は、接続装置30を介して冷媒チャージポート8bから、接続配管10、室内機B内に導入され、接続配管9に導かれる。この導入された置換用気体によって、接続配管9、10及び室内機B内部の空気は、導入された置換用気体とともに液側2方弁7のフレアー部の緩み部分から大気に放出される。ここで、液側2方弁7と接続配管9との間から気体が漏れ出すのを確認し、所定量の気体を放出した後に、この液側2方弁7と接続配管9との接合部を密閉する。放出する所定量の気体は、流量計で計測してもよいが、置換用気体充填容器20内の気体量を、室内機B内の配管や接続配管9,10内の容積量よりも若干多めにし、置換用気体充填容器20を1個で1台の空気調和機の施工ができるようにしておけば、特に流量計を使わずに漏れ出す気体の音が小さくなった時点で、液側2方弁7と接続配管9との接合部を密閉すればよい。 【0032】次に冷媒チャージポート8bから、置換用気体充填容器20を接続装置30に装着したままの状態で、接続装置30を取り外す。なお、空気調和機内部に不活性気体を導入するだけの場合は、この状態で液側2方弁7のネジ部7aとガス側3方弁8のネジ部8aとを開状態とし、室外機A内の冷媒を室内機B内に流通させる。導入した置換用気体を除去する場合には、この時点では液側2方弁7のネジ部7aとガス側3方弁8のネジ部8aとを開状態とせず、図2に示すような、置換用気体回収工程に進む。 【0033】置換用気体回収工程は、置換用気体吸収容器40を冷媒チャージポート8bに接続することで達成される。一つの方法としては、まず接続装置50の雌ネジ54に置換用気体回収容器40の雄ネジ41を螺合することで、接続装置50を置換用気体回収容器40に接続する。この状態で、置換用気体回収容器40は、接続装置50の刃57で開封される。そして、置換用気体回収容器40の先端に穴があいたのを確認して接続装置50の他端を冷媒チャージポート8bに接続する。このように、接続装置50を冷媒チャージポート8bに螺合することによって接続装置50の弁棒55が冷媒チャージポート8b内のバルブコア82を押す。そして、置換用気体回収容器40と冷媒チャージポート8bとが連通することによって、接続配管9,10や室内機Bの配管内の炭酸ガスは、冷媒チャージポート8bから置換用気体回収容器40内に導入される。このように、接続装置50と置換用気体回収容器40とを先に接続することで、冷媒チャージポート8bから置換用気体が流出し、その後大気中の空気が混入することを防止することができる。他の方法としては、まず接続装置50の他端を冷媒チャージポート8bに接続し、その後、接続装置50に置換用気体回収容器40を接続する。このように、接続装置50と冷媒チャージポート8bとを先に接続することで、接続装置50内にある空気を置換用気体によって押し出すことができる。この導入された置換用気体は、置換用気体回収容器40内部の吸着剤によって捕集される。その後、冷媒チャージポート部8bから接続装置50を取り外し、液側2方弁7のネジ部7aを完全に開放する。なお、冷媒チャージポート部8bからの接続装置50の取り外しは、置換用気体回収容器40を接続装置50に接続した状態で行う。最後に、ガス側3方弁8のネジ部8aも完全に開放することで空気調和装置の施工に関する据え付け作業が完了する。 【0034】上記の工程で施工を行うことで、冷凍サイクル内の空気を除去することができる。なお、本実施例では、通常の2方弁と3方弁を具備した室外機の施工方法について説明したが、3方弁と3方弁を具備した室外機にも適用できる。また必ずしも2方弁や3方弁に限られるものではなく、冷媒チャージポートを有する弁体を具備した空気調和機であればよい。 【0035】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、口金に、気体透過性の低い樹脂材料又は金属材料からなる蓋体を設けることで、容器本体内を気密に保つことができ、吸着剤の吸着効果を保持することができる。また、本発明によれば、口金に蓋体を設けることで、容器本体内を気密に保つことができ、吸着剤の吸着効果を保持することができる。また、薄肉のシーリングプレートと、孔を有する補強プレートとを積層してなる蓋体を用いることで、蓋体の耐久性を高めることができるとともに、例えばニードルのような刃によって容易に開封することができる。また、本発明によれば、薄肉のシーリングプレートを直接口金に接合する場合に比べて、補強プレートを口金側に設けることで、口金と補強プレートとの接合を確実に行うことができるとともに、補強プレートの端面の平坦性を保持しやすいために、補強プレートとシーリングプレートとの接合も行いやすいため、製造時における作業性を高めることができる。また、本発明によれば、口金の蓋体との接合部を平坦面とすることで、気密性を高めることができる。また、本発明によれば、外部側に付勢されているバルブコアと、バルブコアによって閉塞される弁座とからなる虫バルブを口金に設けることで、バルブコアを押圧することで使用時にのみ容易に開封することができるとともに、繰り返し利用を行うことができる。また、本発明によれば、容器本体内に、置換用気体とこれを回収するための吸着剤との両方を備えているので、一つの容器で置換用気体の充填と回収を行うことができる。また、本発明によれば、口金内の気体の流れ方向を表示する表示手段によって、気体の流れ方向を確認できるので、置換用気体を容器本体から放出している状態や、置換用気体を回収している状態を視覚的に確認することができ、施工作業が正確に行われているか否かを判断することができる。また、本発明によれば、置換用気体を充填する室が口金側に配置され、置換用気体を吸着する吸着剤を有する室が口金から遠い位置に配置されるため、作業手順に沿って各室を利用することができるので、作業性に優れている。また、本発明によれば、内部を負圧状態としているので、この置換用気体回収容器を空気調和装置の配管に接続したときに、配管側からの気流流れを生じさせることができるので、吸着作用を早く行わせることができる。また、本発明によれば、内部に置換用気体を吸着する吸着剤と、CO2、O2、N2、又はHe等の希ガスからなる気体とを内部に封入することで、密封後に、封入した気体を吸着剤が吸収するので、容器内を負圧にすることができ、この置換用気体回収容器を空気調和装置の配管に接続したときに、配管側からの気流流れを生じさせることができるので、吸着作用を早く行わせることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年4月1日(1999.4.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087745 【弁理士】 【氏名又は名称】清水 善▲廣▼ (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−292036(P2000−292036A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−94573 |
|