| 【発明の名称】 |
冷凍機用圧縮機のスタンバイ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】宇野 登彦
【氏名】藤原 健治
|
| 【要約】 |
【課題】圧縮機の停止時に冷凍機の能力を低下させない。
【解決手段】通常時に冷凍機ユニット2にヘリウムガスを供給する稼動圧縮機ユニット1に加えて、スタンバイ圧縮機ユニット5を設置する。配管4におけるスタンバイ圧縮機ユニット5への分岐点aの位置に、電磁操作やパイロット操作や手動操作の3ポート切換え弁を設置する。こうして、稼動圧縮機ユニット1が異常停止した場合には瞬時にスタンバイ圧縮機ユニット5を起動して、冷凍機ユニット2の冷凍能力を低下させることなく、MRI装置3の連続運転を可能にする。したがって、冷凍機ユニット2の再起動(クールダウン)に要した無駄な時間を無くすことができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷凍機ユニット(2)に冷媒ガスを供給する稼動圧縮機ユニット(1)と、上記稼動圧縮機ユニット(1)が停止すると動作して、上記冷凍機ユニット(2)に冷媒ガスを供給するスタンバイ圧縮機ユニット(5)を備えたことを特徴とする冷凍機用圧縮機のスタンバイ装置。 【請求項2】 冷凍機ユニット(12)に稼動圧縮機ユニット(11)からの冷媒ガスを供給する配管(14)に、スタンバイ圧縮機ユニット用の接続ポート(15)を備えたことを特徴とする冷凍機用圧縮機のスタンバイ装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ヘリウム冷凍機用の圧縮機が異常停止した場合に使用される冷凍機用圧縮機のスタンバイ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、病院等においてMRI(磁気共鳴画像診断装置)が使用されるようになってきている。このMRIは、空間的に強さが変化する磁場に置かれた人体が無線周波数放射のパルスを受けて生ずる核磁気共鳴スペクトルの結合によって断面画像を得るものであり、超伝導マグネットを使用する。そして、この超伝導マグネットを超伝導状態に保つためにヘリウム冷凍機が使用される。 【0003】上記ヘリウム冷凍機は、圧縮機ユニットから供給される高圧のヘリウムガスを冷凍機ユニットの2段膨張シリンダ内で断熱膨張させ、その際に発生する冷熱を蓄冷材に蓄積するものである。そして、上記蓄冷材に蓄積された冷熱で上記超伝導マグネットを数Kから十数Kの極低温に冷却することによって、超伝導状態を維持するのである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記圧縮機ユニットが、何らかの原因で異常停止した場合やメンテナンス停止する場合には、この圧縮機ユニットからヘリウムガスが供給される冷凍機ユニットも停止される。同時に、冷凍機が搭載されているMRI装置も停止してしまう。この場合、圧縮機ユニットの停止時間が長いために冷凍機ユニット内温度が常温程度に戻ってしまった場合には、冷凍機ユニット内温度が所定温度に至るまでの冷凍機の再起動(クールダウン)に2,3日〜1週間程度を要し、その間MRI装置が使用不可能になると言う問題がある。 【0005】そこで、この発明の目的は、圧縮機の異常停止やメンテナンス停止時でも冷凍機の能力を低下させることのない冷凍機用圧縮機のスタンバイ装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に係る発明の冷凍機用圧縮機のスタンバイ装置は、冷凍機ユニットに冷媒ガスを供給する稼動圧縮機ユニットと、上記稼動圧縮機ユニットが停止すると動作して、上記冷凍機ユニットに冷媒ガスを供給するスタンバイ圧縮機ユニットを備えたことを特徴としている。 【0007】上記構成によれば、稼動圧縮機ユニットが異常停止した場合やメンテナンスのために停止された場合には、瞬時にスタンバイ圧縮機ユニットが起動されて、冷凍機ユニットの冷凍能力を低下させることなく連続運転が行われる。こうして、上記冷凍機ユニットの再起動(クールダウン)に要した無駄な時間が排除される。 【0008】また、請求項2に係る発明の冷凍機用圧縮機のスタンバイ装置は、冷凍機ユニットに稼動圧縮機ユニットからの冷媒ガスを供給する配管に、スタンバイ圧縮機ユニット用の接続ポートを備えたことを特徴としている。 【0009】上記構成によれば、稼動圧縮機ユニットをメンテナンスのために停止させる場合に、予め上記稼動圧縮機ユニットと冷凍機ユニットとの間の配管に設けられた接続ポートに、スタンバイ圧縮機ユニットが接続される。そして、上記スタンバイ圧縮機ユニットが起動された後に上記稼動圧縮機ユニットが停止される。こうして、冷凍機ユニットの冷凍能力を低下させることなく連続運転が行われ、上記冷凍機ユニットの再起動(クールダウン)に要した無駄な時間が排除される。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の冷凍機用圧縮機のスタンバイ装置における概略図である。冷凍機用圧縮機の停止には、内部の圧力,温度の異常上昇や停電等による異常停止とメンテナンス時の停止とに大きく分類される。図1は、上記異常停止とメンテナンス停止との両停止時に対処するためのスタンバイ装置である。 【0011】図1において、稼動圧縮機ユニット1は、通常運転時に、MRI装置3に設置されて上記超伝導マグネット等を極低温に冷却している冷凍機ユニット2から、配管4を介して送出されてくる低圧のヘリウムガスを圧縮する。そして、所定圧力に加圧された高圧のヘリウムガスを配管4を介して冷凍機ユニット2に供給する。 【0012】スタンバイ圧縮機ユニット5は、上記稼動圧縮機ユニット1と同等の圧縮能力を有する。そして、スタンバイ圧縮機ユニット5の吐出口に一端が接続された往路用配管の他端は、配管4を構成する往路用配管(図示せず)に分岐点aで接続されている。同様に、スタンバイ圧縮機ユニット5の吸入口に一端が接続された復路用配管の他端は、配管4を構成する復路用配管(図示せず)に分岐点aで接続されている。 【0013】上記構成において、上記稼動圧縮機ユニット1が異常停止した場合には、瞬時にスタンバイ圧縮機ユニット5が自動的に起動されて、分岐配管6および配管4を介して冷凍機ユニット2に高圧のヘリウムガスを供給する一方、冷凍機ユニット2からの低圧のヘリウムガスを配管4および分岐配管6を介して取り込むのである。 【0014】尚、上記稼動圧縮機ユニット1からスタンバイ圧縮機ユニット5への切替時には、ヘリウムガスの供給径路も稼動圧縮機ユニット1側からスタンバイ圧縮機ユニット5側へ切り換える必要がある。そこで、本実施の形態においては、配管径路における分岐点aの位置に、電磁操作3ポート切換え弁、または、稼動圧縮機ユニット1の吐出圧をパイロットとするパイロット操作3ポート切換え弁、または、手動操作3ポート切換え弁(何れも図示せず)を配置するのである。尚、上記電磁操作3ポート切換え弁を用いる場合には、稼動圧縮機を稼動圧縮機ユニット1からスタンバイ圧縮機ユニット5に切り換えるための電気信号に基づく制御信号を、電磁操作3ポート切換え弁のソレノイドに供給すればよい。 【0015】上述のごとく、本実施の形態においては、上記稼動圧縮機ユニット1に加えてスタンバイ圧縮機ユニット5を設置する。そして、稼動圧縮機ユニット1から冷凍機ユニット2への配管4におけるスタンバイ圧縮機ユニット5への分岐点aの位置に、電磁操作やパイロット操作や手動操作の3ポート切換え弁を設置している。 【0016】したがって、上記稼動圧縮機ユニット1が異常停止した場合やメンテナンスのために停止させた場合には瞬時にスタンバイ圧縮機ユニット5を起動することができ、冷凍機ユニット2の冷凍能力を低下させることなく、MRI装置3の連続運転を可能にする。すなわち、本実施の形態によれば、MRI装置3等は、圧縮機ユニットの異常やメンテナンスによる停止に関係なく常に稼動でき、冷凍機ユニット2の再起動(クールダウン)に要した無駄な時間を無くすことができるのである。 【0017】図2は、他の実施の形態における冷凍機用圧縮機のスタンバイ装置の概略図である。本実施の形態は、上記メンテナンス停止時に対処するためのスタンバイ装置に関するものである。 【0018】図2において、稼動圧縮機ユニット11は、図1における稼動圧縮機ユニット1と同様に、通常運転時に、MRI装置13に設置されている冷凍機ユニット12に対して、配管14を介してヘリウムガスを吐出/吸入する。 【0019】上記配管14における中間点bには、スタンバイ圧縮機用の接続ポート15を設ける。そして、稼動圧縮機ユニット11をメンテナンス等によって停止させる必要が生じた場合には、スタンバイ圧縮機ユニット16の配管17を接続金具18によって接続ポート15に接続する。そして、スタンバイ圧縮機ユニット16の運転を開始してから稼動圧縮機ユニット11を停止するのである。 【0020】尚、その場合にも、上記稼動圧縮機ユニット11からスタンバイ圧縮機ユニット16への切替時には、ヘリウムガスの供給径路も稼動圧縮機ユニット11側からスタンバイ圧縮機ユニット16側へ切り換える必要がある。そこで、本実施の形態においても、配管径路における中間bの位置に、電磁操作3ポート切換え弁または手動操作3ポート切換え弁(何れも図示せず)を配置するのである。 【0021】上述のごとく、本実施の形態においては、上記稼動圧縮機ユニット11の配管14の中間点bにスタンバイ圧縮機用の接続ポート15を設けている。そして、配管14の中間点bの位置に、電磁操作や手動操作の3ポート切換え弁を設置している。 【0022】したがって、上記稼動圧縮機ユニット11をメンテナンスのために停止させる場合には、予め接続ポート15にスタンバイ圧縮機ユニット16を接続して起動することによって、冷凍機ユニット12の冷凍能力を低下させることなくMRI装置13の連続運転を可能にする。すなわち、本実施の形態によれば、MRI装置13は、圧縮機ユニットのメンテナンスによる停止に関係なく常に稼動でき、冷凍機ユニット12の再起動(クールダウン)に要した無駄な時間を無くすことができる。 【0023】尚、上記各実施の形態においては、MRI装置3,13用の冷凍機ユニット2,12を例に上げて説明したが、この発明が適用可能な冷凍機ユニットはMRI装置用に限定されるものではない。例えば、真空チャンバ内の真空引きを行うクライオポンプ用の冷凍機ユニットにも適用可能である。 【0024】 【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係る発明の冷凍機用圧縮機のスタンバイ装置は、稼動圧縮機ユニットが異常停止した場合やメンテナンスのために停止された場合に動作して、冷凍機ユニットに冷媒ガスを供給するスタンバイ圧縮機ユニットを備えたので、上記冷凍機ユニットの冷凍能力を低下させることなく連続運転を行うことができる。したがって、上記冷凍機ユニットの再起動(クールダウン)に要した無駄な時間を無くすことができる。 【0025】また、請求項2に係る発明の冷凍機用圧縮機のスタンバイ装置は、稼動圧縮機ユニットと冷凍機ユニットとの間の配管に、スタンバイ圧縮機ユニット用の接続ポートを設けたので、上記稼動圧縮機ユニットをメンテナンスのために停止させる場合に、予め上記接続ポートにスタンバイ圧縮機ユニットを接続して起動することによって、上記稼動圧縮機ユニットの停止時に、上記冷凍機ユニットの冷凍能力を低下させることなく連続運転することができる。したがって、上記冷凍機ユニットの再起動(クールダウン)に要した無駄な時間をなくすことができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年4月2日(1999.4.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−292024(P2000−292024A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−96407 |
|