| 【発明の名称】 |
ヒートポンプ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中谷 和生
【氏名】日下 道美
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成および制御によって、冷暖房いすれの運転条件においても十分な組成分離幅を得ることができ、主回路の冷媒量の調整と組成制御によって能力制御幅を拡大し、負荷に応じた能力制御の可能なヒートポンプ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】冷凍サイクルの主絞り装置14をバイパスする配管を設けて、その配管上に副絞り装置16,17を直列に接続し、頂部に冷却器19および貯留器20を環状に接続した回路を有する精留分離器18の底部と、副絞り装置16,17の間とを開閉弁21を介して接続し、同じく精留分離器18の底部と冷却器19とを副絞り装置22を介して接続し、さらに22冷却器と圧縮機1の吸入配管とを接続し、非共沸混合冷媒を封入する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機、四方弁、室外熱交換器、主絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、前記主絞り装置をバイパスする配管上に第1,第2の副絞り装置を直列に接続し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記第1,第2の副絞り装置の間とを開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第3の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第3の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、非共沸混合冷媒を封入したことを特徴とするヒートポンプ装置。 【請求項2】 室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ装置。 【請求項3】 圧縮機、四方弁、室外熱交換器、室外絞り装置、室内絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続し、前記室外絞り装置と並列に冷房運転時に前記室外絞り装置をバイパスするように逆止弁を設け、また、前記室内絞り装置と並列に暖房運転時に前記室内絞り装置をバイパスするように逆止弁を設けて冷凍サイクルの主回路を構成し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記室外絞り装置と前記室内絞り装置との間の配管とを第1の副絞り装置、および開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第2の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第2の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、非共沸混合冷媒を封入したことを特徴とするヒートポンプ装置。 【請求項4】 室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたことを特徴とする請求項3記載のヒートポンプ装置。 【請求項5】 圧縮機、四方弁、室外熱交換器、主絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、前記主絞り装置をバイパスする配管上に第1,第2の副絞り装置を直列に接続し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記第1,第2の副絞り装置の間とを第1の開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第3の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第3の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吐出配管とを第2の開閉弁および第4の副絞り装置を介して接続し、非共沸混合冷媒を封入したことを特徴とするヒートポンプ装置。 【請求項6】 室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、第1,第2の開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記第1,第2の開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたことを特徴とする請求項5記載のヒートポンプ装置。 【請求項7】 圧縮機、四方弁、室外熱交換器、室外絞り装置、室内絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続し、前記室外絞り装置と並列に冷房運転時に前記室外絞り装置をバイパスするように逆止弁を設け、また、前記室内絞り装置と並列に暖房運転時に前記室内絞り装置をバイパスするように逆止弁を設けて冷凍サイクルの主回路を構成し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記室外絞り装置と前記室内絞り装置との間の配管とを第1の副絞り装置、および第1の開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第2の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第2の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吐出配管とを第2の開閉弁および第3の副絞り装置を介して接続し、非共沸混合冷媒を封入したことを特徴とするヒートポンプ装置。 【請求項8】 室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、第1,第2の開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記第1,第2の開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたことを特徴とする請求項7記載のヒートポンプ装置。 【請求項9】 精留分離器の底部と圧縮機の吸入配管とを接続した配管における冷却器と前記圧縮機の吸入配管との間に副開閉弁を設けたことを特徴とする請求項1,3,5,7記載のヒートポンプ装置。 【請求項10】 室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーを設け、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が一定値以下になった場合に、前記副開閉弁を開放することを特徴とする請求項9記載のヒートポンプ装置の運転制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、非共沸混合冷媒を用い、冷媒精留塔により低沸点冷媒を貯留し、主回路を流れる冷媒組成を変化させ、負荷に対応した能力を発生させることができるヒートポンプ装置の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】非共沸混合冷媒を用い、組成分離により低沸点冷媒を貯留して主回路組成を可変するヒートポンプ装置として、特公平5−44582号公報に示されているものがある。 【0003】以下、図面を参照しながら上記従来のヒートポンプ装置を説明する。 【0004】図11は、従来のヒートポンプ装置を示す冷凍サイクルの構成図である。図11において、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、主回路減圧装置4、室内熱交換器5が直列に接続されている。また、凝縮器3と主回路減圧装置4との中間より減圧器6を連結し、精留塔7の底部に接続されている。精留塔7の塔頂部には冷却器8を配設し、圧縮機1と四方弁2との間の配管が貫通し、熱交換可能なように配設されている。この冷却器8は精留塔7の塔頂部と接続され、冷媒の貯留器を兼ねている。 【0005】また、冷却器8の下部は、精留塔7の塔頂部と接続され、精留塔7に流入した気相冷媒は、貯留器を兼ねる冷却器8で液化され、冷媒の気相、液相の比重差により貫流する。 【0006】さらに、精留塔7の底部より冷却器8で液化した冷媒を主回路に流出させるために、精留塔7の底部を減圧器9を介して、主回路減圧装置4と室内熱交換器5の中間に連結している。 【0007】このような構成からなる回路において、暖房時には圧縮機1から吐出した冷媒は、四方弁2、室内熱交換器5に高温冷媒が流れ、利用側熱交換器となり部屋等を暖房する。さらに、室内熱交換器5で放熱した冷媒は液化し、減圧器9を通過する精留回路と、主回路減圧装置4を通過する主回路に分流される。 【0008】主回路減圧装置4を通過する冷媒は室外熱交換器3で蒸発し、四方弁2を通って再び圧縮機2に吸入される。 【0009】また、精留回路に分岐した冷媒は減圧装置9により冷媒は減圧される。 【0010】一方、精留塔7に流入する冷媒の状態は、室内熱交換器5の能力の大小変化により、液領域、二相領域と変化し、液領域で精留塔7に流入すれば前述のような冷媒の組成分離は行われず、低沸点成分の富んだ冷媒が循環し、能力が増大する。一方、二相領域の冷媒で精留塔7に流入すれば、気相が精留塔7を上昇し、冷却器8により冷却され液化し貯留され、精留作用により冷却器8には低沸点成分に富んだ冷媒が貯留され、主回路には高沸点成分に富んだ冷媒が循環し、能力を減少させることができるものである。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来のヒートポンプ装置では、冷房、暖房いずれの場合にも分離を行わせようとすると、減圧器6,9を同等の絞り開度とする必要があり、そのため、精留塔7の圧力は主回路の中間圧となり、精留分離もこの圧力で動作することになる。したがって、精留塔の7の塔頂部の温度は低沸点成分が多くなるため、上昇する気相を液化させるための飽和温度はより低くなる。 【0012】一方、冷却器8の冷却源として圧縮機1と四方弁2の間の吸入配管を用いているために、圧縮機1の吸入過熱度が大きい場合には冷却源の冷媒温度が上昇するため、前述の塔頂部の気相を液化させるための温度としては不十分となり、冷却熱量が不足し、そのため、比較的沸点差の大きい非共沸混合冷媒を分離する場合には、分離幅が小さくなり、能力制御幅が少ない状況となっていた。 【0013】また、減圧装置6,9は常に開放の状態となっており、冷却器8には冷媒が常に貯留された状態となり、冷媒量の調整はできないため、冷媒量による能力制御はできなかった。 【0014】本発明は従来の課題を解決するもので、冷房暖房いすれの運転条件においても、また、沸点差の大きな非共沸混合冷媒においても、十分な組成分離幅を得ることができ、また主回路の冷媒量調整による能力制御を可能として、能力制御幅をより拡大することができるヒートポンプ装置を提供することを目的とする。 【0015】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため本発明は、主回路の高圧液管と精留分離器下部を開閉弁を介して接続し、塔頂側の冷却源として塔底から流出する液冷媒の潜熱を利用したので、冷却器を小型にできるのみならず、十分な低温および冷却熱量で精留塔の気相部を液化することができ、沸点差の大きな非共沸混合冷媒においても低沸点成分の多い冷媒を貯留して分離幅を大きくとることができる。 【0016】また、貯留器内の冷媒を貯留あるいは空に制御して、主回路の冷媒量を調整することができるので、冷媒量による能力制御と、冷媒組成による能力制御により、幅広い能力制御が可能となる。 【0017】また、本発明は、室内機の吸い込み空気温度を検知し、設定温度との差が一定値以下、すなわち、室内の負荷に比べ冷暖房能力が過剰となった場合、開閉弁を開放するという簡単な制御で、貯留器に冷媒量を貯留して主回路の冷媒量を減少させ、また精留分離を行わせることにより低沸点成分を貯留器に貯留し、主回路冷媒組成を高沸点側に変化させて能力セーブを行うことができ、また、設定温度との差が一定値以上、すなわち、室内の負荷に比べ冷暖房能力が不足となった場合、開閉弁を閉止するという簡単な制御のみで、貯留器の冷媒量を空にし、主回路の冷媒量を増加させ、また冷媒組成を元の充填組成に戻すことにより能力向上を行うことができる。 【0018】また、本発明は、室外機の配管中に冷暖房運転時に略高圧の液管部を構成し、高圧液管と精留分離器下部を開閉弁を介して接続し、塔頂側の冷却源として塔底から流出する液冷媒の潜熱を利用したので、より高圧における分離が可能となって塔頂と塔底の温度差が大となり、十分な冷却熱量で沸点差の大きな冷媒組成においても分離幅を大きくすることができる。 【0019】また、貯留器に冷媒を貯留あるいは空にして主回路の冷媒量を調整することができ、冷媒量による能力制御と、冷媒組成による能力制御により、幅広い能力制御が可能となる。 【0020】また、本発明は、主回路の高圧液管と精留塔下部を開閉弁を介して接続し、また、圧縮機の吐出配管と精留分離器の底部とを開閉弁を介して接続したので、分離時の発生ガスを十分得ることができ、また、塔頂側の冷却源として塔底から流出する液冷媒の潜熱を利用したので、十分な発生ガス量と冷却熱量によって分離幅を大きくとることができる。 【0021】また、貯留器に冷媒を貯留あるいは空にして主回路の冷媒量を調整することができ、冷媒量による能力制御と、冷媒組成による能力制御により、幅広い能力制御が可能となる。 【0022】また、本発明は、室外機の配管中に冷暖房運転時に略高圧の液管部を構成し、高圧液管と精留分離器下部を開閉弁を介して接続し、また、圧縮機の吐出配管と精留分離器の底部とを開閉弁を介して接続し、塔頂側の冷却源として塔底から流出する液冷媒の潜熱を利用したので、分離時の発生ガスを十分得ることができ、また、より高圧における分離が可能となって塔頂と塔底の温度差を大とすることができ、十分な発生ガス量と冷却熱量によって沸点差の大きな冷媒組成においても分離幅を大きくとることができる。また、貯留器に冷媒を貯留あるいは空にして主回路の冷媒量を調整することができ、冷媒量による能力制御と、冷媒組成による能力制御により、幅広い能力制御が可能となる。 【0023】また、本発明は、冷却器と圧縮機の吸入配管との間に副開閉弁を設けた構成としたものであり、冷媒貯留時に液冷媒が吸入側に流出するのを防止でき、運転性能が向上する。また、貯留冷媒を確実に貯留器に保持しておくことが可能となり、運転性能が安定するものである。 【0024】また、本発明は、設定した空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差によって開閉弁を開閉する構成としたので、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができるものである。 【0025】 【発明の実施形態】本発明の請求項1に記載の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、主絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、前記主絞り装置をバイパスする配管上に第1,第2の副絞り装置を直列に接続し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記第1,第2の副絞り装置の間とを開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第3の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第3の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、非共沸混合冷媒を封入したものであり、冷暖房能力の必要な負荷の大きい場合には、貯留器を空とし主回路冷媒量を増加させ、また、精留分離作用は行なわず主回路は充填組成のままの冷媒量の多い状態で運転することにより、負荷に見合った高能力な運転を行うことができる。 【0026】また、冷暖房能力をあまり必要としない負荷の小さい場合には、貯留器に冷媒を貯留することにより主回路冷媒量を減少させ、また、精留分離を行なって貯留冷媒を低沸点成分に富んだ冷媒組成とし、主回路は高沸点成分に富んだ冷媒量の少ない状態で運転することにより、負荷に見合った能力セーブを行なうことができる。 【0027】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明に加えて、室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたものであり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁動作という簡単な構成で主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができる。 【0028】本発明の請求項3に記載の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、室外絞り装置、室内絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続し、前記室外絞り装置と並列に冷房運転時に前記室外絞り装置をバイパスするように逆止弁を設け、また、前記室内絞り装置と並列に暖房運転時に前記室内絞り装置をバイパスするように逆止弁を設けて冷凍サイクルの主回路を構成し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記室外絞り装置と前記室内絞り装置との間の配管とを第1の副絞り装置、および開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第2の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第2の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、非共沸混合冷媒を封入したものであり、請求項1記載の発明と同様な作用により、負荷に見合った能力セーブを行なうことができる。なお、この場合には、冷暖房運転時とも精留分離器の圧力を略高圧とすることができるので、精留分離器圧力における冷媒飽和温度に対し、冷却側の冷媒との温度差を大きくすることができるので、精留分離器で発生したガスを確実に冷却することができ、分離性能を向上させ、より能力変化幅を広げることができる。 【0029】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項3記載の発明に加えて、室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたものであり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁動作という簡単な構成で主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができる。 【0030】本発明の請求項5に記載の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、主絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、前記主絞り装置をバイパスする配管上に第1,第2の副絞り装置を直列に接続し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記第1,第2の副絞り装置の間とを第1の開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第3の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第3の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吐出配管とを第2の開閉弁および第4の副絞り装置を介して接続し、非共沸混合冷媒を封入したものであり、請求項1記載の発明と同様な作用により、負荷に見合った能力セーブを行なうことができる。なお、この場合には、精留分離器に圧縮機の吐出ガスを流入させることができるので、精留分離器内での気液接触が促進され分離性能が向上し、より能力制御幅を広げることができる。 【0031】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項5記載の発明に加えて、室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、第1,第2の開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記第1,第2の開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたものであり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁動作という簡単な構成で主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができる。 【0032】本発明の請求項7に記載の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、室外絞り装置、室内絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続し、前記室外絞り装置と並列に冷房運転時に前記室外絞り装置をバイパスするように逆止弁を設け、また、前記室内絞り装置と並列に暖房運転時に前記室内絞り装置をバイパスするように逆止弁を設けて冷凍サイクルの主回路を構成し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記室外絞り装置と前記室内絞り装置との間の配管とを第1の副絞り装置、および第1の開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第2の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第2の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吐出配管とを第2の開閉弁および第3の副絞り装置を介して接続し、非共沸混合冷媒を封入したものであり、請求項1記載の発明と同様な作用により、負荷に見合った能力セーブを行なうことができる。なお、この場合には、冷暖房運転時とも精留分離器の圧力を略高圧とすることができるので、精留分離器圧力における冷媒飽和温度に対し、冷却側の冷媒との温度差を大きくすることができるので、精留分離器で発生したガスを確実に冷却することができる。また、精留分離器に圧縮機の吐出ガスを流入させることができるので、精留分離器内での気液接触が促進され分離性能が向上し、さらに能力制御幅を広げることができる。 【0033】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項7記載の発明に加えて、室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、第1,第2の開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記第1,第2の開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたものであり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁動作という簡単な構成で主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができる。 【0034】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項1または請求項3または請求項5または請求項7記載の発明において、精留分離器の底部と圧縮機の吸入配管とを接続した配管における冷却器と前記圧縮機の吸入配管との間に副開閉弁を設けたものであり、冷媒貯留時に液冷媒が吸入側に流出するのを防止でき、運転性能が向上する。また、貯留冷媒を確実に貯留器に保持しておくことが可能となり、運転性能が安定するものである。 【0035】本発明の請求項10に記載の発明は、請求項9記載の発明に加えて、室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーを設け、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が一定値以下になった場合に、前記副開閉弁を開放するものであり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁動作という簡単な構成で主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができるのみならず、精留分離器を主回路側と遮断することができるので、冷媒量と冷媒組成を確実に保持することができ、より高性能な運転が可能となるものである。 【0036】 【実施例】以下、本発明によるヒートポンプ装置の一実施例を図に基づいて説明する。 【0037】(実施例1)図1は本発明の実施例1によるヒートポンプ装置のシステム構成図であり、このヒートポンプ装置には非共沸混合冷媒が封入されており、圧縮機11、四方弁12、室外熱交換器13、主絞り装置14、室内熱交換器15を環状に配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成している。 【0038】また、主絞り装置14をバイパスする配管を設けて、その配管上に副絞り装置16と副絞り装置17を直列に接続している。 【0039】18は精留分離器であり、内部に充填材(図示せず)が充填された鉛直方向に長い直管で構成されている。また、精留分離器18の頂部は冷却器19を介して貯留器20の頂部と連通しており、また、貯留器20の底部は精留分離器18の頂部と連通しており、精留分離器18の頂部と冷却器19および貯留器20を環状に接続した回路を形成している。なお、貯留器20の頂部が精留分離器18の頂部より高い位置になるように、貯留器20を配置している。 【0040】また、精留分離器18の底部と、副絞り装置16と副絞り装置17の間の配管とを開閉弁21を介して接続している。また、精留分離器18の底部と、圧縮機11と四方弁12との間の吸入配管とを、副絞り装置22と冷却器19とを介して接続すると共に、冷却器19において、精留分離器18の底部から副絞り装置22を経て圧縮機11の吸入配管へ向かう冷媒と、精留分離器18の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するように構成している。冷却器19としては二重管構造のものを採用可能である。 【0041】23は室内熱交換器15などからなる室内機であり、室内の空気温度(すなわち室内機23の吸い込み空気温度)を検知する室内温度センサー24を備えている。また、25はあらかじめユーザーが所望の値に設定した設定空気温度値を記憶する記憶装置である。 【0042】26は演算制御装置で、記憶装置25の設定空気温度toと室内温度センサー24で検知した吸い込み空気温度tとを比較し、吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合には開閉弁21を開放し、吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には開閉弁21を閉止するように動作する。 【0043】次に、このような構成からなるヒートポンプ装置において、図2を参照しながらその動作を説明する。 【0044】図2は、本発明の実施例1におけるヒートポンプ装置の制御フローチャートを示す。 【0045】冷房時、圧縮機11の起動直後など冷房能力を必要としている場合、開閉弁21は閉止する(STEP1)。この状態で、冷房時には圧縮機11から吐出した冷媒は、四方弁12、室外熱交換器13に高温冷媒が流れ、凝縮液化し主絞り装置14に流入する回路と副絞り装置16に流入する回路に分流される。 【0046】副絞り装置16に流入した冷媒は減圧され、冷凍サイクル主回路の高低圧の中間付近の圧力となる。 【0047】ここにおいて、負荷判定を行い(STEP2)、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合、すなわち冷房負荷が大きい場合には、開閉弁21の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は閉止されたままとなる。 【0048】したがって、副絞り装置16を出た中間圧の冷媒は、すべて副絞り装置17を通過して低圧となり主絞り装置14を通過した冷媒と合流した後、室内熱交換器15で蒸発して室内機23の設置されている空間を冷却し、その後、四方弁12を通って再び圧縮機11に吸入される。 【0049】一方、冷却器19、貯留器20、精留分離器18は、開閉弁21が閉止しており、圧縮機11の吸入配管に接続されているため、低圧のガスとなり、冷媒の貯留はほとんどない。 【0050】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された非共沸混合冷媒で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0051】次に、負荷判定を行い(STEP2)、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△t以下である場合、すなわち冷房負荷が小さい場合には、開閉弁21の開放信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は開放される(STEP3)ため、副絞り装置16を出た中間圧の二相冷媒の一部は、開閉弁21を通過して精留分離器18の塔底に流入すると共に、一部は副絞り装置22を通って減圧され、低温の二相冷媒となって冷却器19に流入し、ここで精留分離器18の塔頂部の気相冷媒と間接的に熱交換する。 【0052】ここにおいては、冷却器19の冷却源として、サイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため潜熱を有効に利用でき、冷却器19を小型にできるのみならず、精留分離器18の塔頂部のガスを確実に液化できる。 【0053】このようにして、精留分離器18の塔底より流入し精留分離器18の頂部から出た冷媒は冷却器19で冷却されて液化し、貯留器20に貯留されて、徐々に貯留量が増加し、再び精留分離器18の塔頂部に帰還して精留分離器18を下降するようになる。この状態が連続的に起こると、精留分離器18を上昇する冷媒ガスと下降する冷媒液とが精留分離器18内で気液接触により精留作用が起こり、貯留器20には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留され、精留分離器18を下降し副絞り装置22を通過する冷媒は徐々に高沸点に富んだ組成となって、冷却器19を介して圧縮機11に吸入される。 【0054】このようにして、主回路は徐々に高沸点に富んだ冷媒組成となり、能力をセーブすることができる。また、貯留器20に低沸点冷媒が貯留されているため、主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0055】この状態で、負荷判定を行い(STEP4)、負荷が大きくなり、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は再び閉止され(STEP5)、貯留器20に貯留された冷媒は徐々に圧縮機11に吸引され、主回路の冷媒組成は高能力な充填組成の状態に戻り、また冷媒量も増加して、負荷に見合った能力の大きい運転が再開できる。 【0056】このように、負荷の大小を室内機23の吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値で検知して、開閉弁21を開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、能力制御を行うことができるものである。 【0057】次に、暖房運転時には、冷媒流れが主回路において逆になるのみで、その動作は同様である。 【0058】暖房時、圧縮機11の起動直後など暖房能力を必要としている場合、開閉弁21は閉止する(STEP1)。この状態で、圧縮機11から吐出した冷媒は、四方弁12、室内熱交換器15に高温冷媒が流れ、暖房に寄与して凝縮液化し主絞り装置14に流入する回路と副絞り装置17に流入する回路に分流される。 【0059】副絞り装置17に流入した冷媒は減圧され、冷凍サイクル主回路の高低圧の中間付近の圧力となる。 【0060】ここにおいて、負荷判定を行い(STEP2)、記憶装置25に記憶されている室内機23の設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合、すなわち暖房負荷が大きい場合には、開閉弁21の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は閉止されたままとなる。 【0061】したがって、副絞り装置17を出た中間圧の冷媒は、すべて副絞り装置16を通過して低圧となり主絞り装置14を通過した冷媒と合流し、室外熱交換器13で蒸発して、その後、四方弁12を通って再び圧縮機11に吸入される。 【0062】一方、冷却器19、貯留器20、精留分離器18は、開閉弁21が閉止しており、圧縮機11の吸入配管に接続されているため、低圧のガスとなり、冷媒の貯留はほとんどない。 【0063】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された状態で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0064】次に、負荷判定を行い(STEP2)、記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合、すなわち暖房負荷が小さい場合には、開閉弁21の開放信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は開放される(STEP3)ため、副絞り装置17を出た中間圧の二相冷媒の一部は、開閉弁21を通過して精留分離器18の塔底に流入すると共に、一部は副絞り装置22を通って減圧され、低温の二相冷媒となって冷却器19に流入し、ここで精留分離器18の塔頂部の冷媒と間接的に熱交換する。 【0065】ここにおいては、冷却器19の冷却源として、サイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため潜熱を有効に利用でき、冷却器19を小型にできるのみならず、精留分離器18の塔頂部のガスを確実に液化できる。 【0066】このようにして、精留分離器18の塔底より流入し精留分離器18の頂部から出た冷媒は冷却器19で冷却されて液化し、貯留器20に貯留されて、徐々に貯留量が増加し、再び精留分離器18の塔頂部に帰還して精留分離器18を下降するようになる。この状態が連続的に起こると、精留分離器18を上昇する冷媒ガスと下降する冷媒液とが精留分離器18内で気液接触により精留作用が起こり、貯留器20には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留され、精留分離器18を下降し副絞り装置22を通過する冷媒は徐々に高沸点に富んだ組成となり、冷却器19を介して圧縮機11に吸入される。 【0067】このようにして、主回路は徐々に高沸点に富んだ冷媒組成となるため、能力をセーブすることができる。また、貯留器20に低沸点冷媒が貯留されているために主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0068】この状態で、負荷判定を行い(STEP4)、負荷が大きくなり、記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は再び閉止され(STEP5)、貯留器20に貯留された冷媒は徐々に圧縮機11に吸引され、主回路の冷媒組成は高能力な充填組成の状態に戻り、また冷媒量も増加して、負荷に見合った能力の大きい運転ができる。 【0069】このように、負荷の大小を設定空気温度toと室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値で検知して、開閉弁21を開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、冷房暖房いずれの運転状態においても能力制御を行うことができるものである。 【0070】(実施例2)図3は本発明の実施例2によるヒートポンプ装置のシステム構成図であり、このヒートポンプ装置には非共沸混合冷媒が封入されており、圧縮機11、四方弁12、室外熱交換器13、室外絞り装置30、室内絞り装置32、室内熱交換器15を環状に配管接続し、室外絞り装置30と並列に冷房運転時に室外絞り装置30をバイパスするように逆止弁31を設け、また、室内絞り装置32と並列に暖房運転時に室内絞り装置32をバイパスするように逆止弁33を設けて冷凍サイクルの主回路を構成している。 【0071】18は精留分離器であり、内部に充填材(図示せず)が充填された鉛直方向に長い直管で構成されている。また、精留分離器18の頂部は冷却器19を介して貯留器20の頂部と連通しており、また、貯留器20の底部は精留分離器18の頂部と連通しており、精留分離器18の頂部と冷却器19および貯留器20を環状に接続した回路を形成している。なお、貯留器20の頂部が精留分離器18の頂部より高い位置になるように、貯留器20を配置している。 【0072】また、精留分離器18の底部と、室外絞り装置30と室内絞り装置32との間の配管とを、副絞り装置34および開閉弁21を介して接続している。また、精留分離器18の底部と、圧縮機11と四方弁12との間の吸入配管とを、副絞り装置22と冷却器19とを介して接続すると共に、冷却器19において、精留分離器18の底部から副絞り装置22を経て圧縮機11の吸入配管へ向かう冷媒と、精留分離器18の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するように構成している。冷却器19としては二重管構造のものを採用可能である。 【0073】23は室内熱交換器15などからなる室内機であり、室内の空気温度(すなわち室内機23の吸い込み空気温度)を検知する室内温度センサー24を備えている。また、25はあらかじめユーザーが所望の値に設定した設定空気温度値を記憶する記憶装置である。 【0074】26は演算制御装置で、記憶装置25の設定空気温度toと室内温度センサー24で検知した吸い込み空気温度tとを比較し、吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合には開閉弁21を開放し、吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には開閉弁21を閉止するように動作する。 【0075】次に、このような構成からなるヒートポンプ装置において、図4を参照しながらその動作を説明する。 【0076】図4は、本発明の実施例2におけるヒートポンプ装置の制御フローチャートを示す。 【0077】冷房時、圧縮機11の起動直後など冷房能力を必要としている場合、開閉弁21は閉止する(STEP1)。この状態で、圧縮機11から吐出した冷媒は、四方弁12、室外熱交換器13に高温冷媒が流れ、凝縮液化し逆止弁31を通過して、高圧のまま室内絞り装置32に流入する。 【0078】ここにおいて、負荷判定を行い(STEP2)、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合、すなわち冷房負荷が大きい場合には、開閉弁21の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は閉止されたままとなる。 【0079】したがって、逆止弁31を出た冷媒は、すべて室内絞り装置32を通過して低圧となり、室内熱交換器15で蒸発して室内機23の設置されている空間を冷却し、その後、四方弁12を通って再び圧縮機11に吸入される。 【0080】一方、開閉弁21が閉止されているため、冷却器19、貯留器20、精留分離器18は、圧縮機11の吸入配管に接続されているため、低圧となり、冷媒の貯留はない。 【0081】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された状態で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0082】次に、負荷判定を行い(STEP2)、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合、すなわち冷房負荷が小さい場合には、開閉弁21の開放信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は開放される(STEP3)ため、逆止弁31を出た高圧の冷媒の一部は、開閉弁21、副絞り装置34を通過して精留分離器18の塔底に流入する。 【0083】ここにおいては、副絞り装置34は精留分離器18が略高圧となるように設定されており、精留分離もほぼ高圧で動作する。 【0084】また、開閉弁21を通過した一部の冷媒は、副絞り装置22を通って低圧まで減圧され、低温の二相冷媒となって冷却器19に流入し、ここで精留分離器18の塔頂部の冷媒と間接的に熱交換する。 【0085】ここにおいては、精留分離器18の圧力は略高圧となっており、また冷却器19の冷却源はサイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため、精留分離器18の塔頂部の温度と冷却器19の冷却熱源との温度差を大きくとることができ、また、冷却源はその潜熱を有効に利用できるので、冷却器19をいっそう小型にできるのみならず、精留分離器18の塔頂部のガスを確実に液化でき、精留分離を促進する効果がある。 【0086】精留分離器18における動作は実施例1と同様であるので詳細は省略するが、精留作用により貯留器20には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留され、精留分離器18を下降し副絞り装置22を通過する冷媒は徐々に高沸点に富んだ組成となり、主回路は徐々に高沸点に富んだ冷媒組成となる。 【0087】また、貯留器20に低沸点冷媒が貯留されているために主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0088】この状態で、負荷判定を行い(STEP4)、負荷が大きくなり、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は再び閉止され(STEP5)、貯留器20に貯留された冷媒は徐々に圧縮機11に吸引され、主回路の冷媒組成は高能力な充填組成の状態に戻り、また冷媒量も増加して、負荷に見合った能力の大きい運転ができる。 【0089】このように、負荷の大小を室内機23の吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値で検知して、開閉弁21を開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、能力制御を行うことができるものであり、精留分離器18の圧力を略高圧に設定することができるので、冷媒組成の可変幅をより大きくすることができ、大きく変化する負荷にも対応した能力制御が可能となる。 【0090】次に、暖房運転時には、冷媒流れが主回路において逆になるのみで、その動作は同様である。 【0091】暖房時、圧縮機11の起動直後など暖房能力を必要としている場合、開閉弁21は閉止する(STEP1)。この状態で、圧縮機11から吐出した冷媒は、四方弁12、室内熱交換器15に高温冷媒が流れ、室内機23で暖房に寄与して凝縮液化し逆止弁33を通過して、高圧のまま室外絞り装置30に流入する。 【0092】ここにおいて、負荷判定を行い(STEP2)、記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合、すなわち暖房負荷が大きい場合には、開閉弁21の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は閉止される。したがって、逆止弁33を出た冷媒は、すべて室外絞り装置30を通過して低圧となり、室外熱交換器13で蒸発して後、四方弁12を通って再び圧縮機11に吸入される。 【0093】一方、開閉弁21が閉止されているため、冷却器19、貯留器20、精留分離器18は、圧縮機11の吸入配管に接続されているため低圧となり、冷媒の貯留はない。 【0094】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された状態で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0095】次に、負荷判定を行い(STEP2)、記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合、すなわち暖房負荷が小さい場合には、開閉弁21の開放信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は開放される(STEP3)ため、逆止弁33を出た高圧の冷媒の一部は、開閉弁21、副絞り装置34を通過して精留分離器18の塔底に流入する。 【0096】ここにおいては、副絞り装置34は精留分離器18が高圧よりやや低い中間圧となるように設定されており、精留分離もこの圧力で動作する。 【0097】また、副絞り装置34を通過した一部の冷媒は、副絞り装置22を通って減圧され、低温の二相冷媒となって冷却器19に流入し、ここで精留分離器18の塔頂部の冷媒と間接的に熱交換する。 【0098】ここにおける動作は、冷房時と同様であり詳細は諸略するが、暖房時においても塔頂部の温度と冷却器19の冷却熱源との温度差を大きくとることができ、冷却源の潜熱を有効に利用できるので、冷却器19をいっそう小型にできるのみならず、精留分離器18の塔頂部のガスを確実に液化でき、精留分離が促進する。 【0099】また、冷房時と同様、貯留器20に低沸点冷媒が貯留されているために主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0100】この状態で、負荷判定を行い(STEP4)、負荷が大きくなり、記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21は再び閉止され(STEP5)、貯留器20に貯留された冷媒は徐々に圧縮機11に吸引され、主回路の冷媒組成は高能力な充填組成の状態に戻り、また冷媒量も増加して、負荷に見合った能力の大きい運転ができる。 【0101】このように、負荷の大小を室内機23の吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値で検知して、開閉弁21を開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、能力制御を行うことができるものであり、冷房暖房時共に精留分離器18の圧力を高圧よりやや低い中間圧に設定することができるので、冷媒組成の可変幅をより大きくすることができ、大きく変化する負荷にも対応した能力制御が可能となる。 【0102】(実施例3)図5は本発明の実施例3によるヒートポンプ装置のシステム構成図であり、実施例1と同様の構成で同様の機能を有するものについては同一符号を記してあり、説明は省略する。 【0103】実施例3のヒートポンプ装置の冷凍サイクルの構成は、実施例1のヒートポンプ装置の冷凍サイクルの構成に加えて、精留分離器18の塔底部と、圧縮機11と四方弁12との間の圧縮機11の吐出配管とを、開閉弁41と副絞り装置40とを介して接続したものである。 【0104】また、実施例3のヒートポンプ装置の演算制御装置26は、吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合には、開閉弁21と開閉弁41を開放し、吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21と開閉弁41を閉止するように動作する。 【0105】次に、このような構成からなるヒートポンプ装置において、図6を参照しながらその動作を説明する。 【0106】図6は、本発明の実施例3におけるヒートポンプ装置の制御フローチャートを示す。 【0107】冷房時、圧縮機11の起動直後など冷房能力を必要としている場合、開閉弁21,41は閉止する(STEP1)。この状態で、冷房時には圧縮機11から吐出した冷媒は、四方弁12、室外熱交換器13に高温冷媒が流れ、凝縮液化し主絞り装置14に流入する回路と副絞り装置16に流入する回路に分流される。 【0108】副絞り装置16に流入した冷媒は減圧され、冷凍サイクル主回路の高低圧の中間付近の圧力となる。 【0109】ここにおいて、負荷判定を行い(STEP2)、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合、すなわち冷房負荷が大きい場合には、開閉弁21,41の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,41は閉止されたままとなる。 【0110】したがって、副絞り装置16を出た中間圧の冷媒は、すべて副絞り装置17を通過して低圧となり主絞り装置14を通過した冷媒と合流した後、室内熱交換器15で蒸発して室内機23の設置されている空間を冷却し、その後、四方弁12を通って再び圧縮機11に吸入される。 【0111】一方、冷却器19、貯留器20、精留分離器18は、開閉弁21,41が閉止しており、圧縮機11の吸入配管に接続されているため、低圧のガスとなり、冷媒の貯留はほとんどない。 【0112】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された非共沸混合冷媒で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0113】次に、負荷判定を行い(STEP2)、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△t以下である場合、すなわち冷房負荷が小さい場合には、開閉弁21および開閉弁41の開放信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,41は開放される(STEP3)ため、副絞り装置16を出た中間圧の二相冷媒の一部は、開閉弁21を流れ、副絞り装置40で中間圧まで減圧され開閉弁41を通過した圧縮機11の吐出ガスの一部と合流し、精留分離器18の塔底に流入すると共に、一部は副絞り装置22を通って低圧まで減圧され、低温の二相冷媒となって冷却器19に流入し、ここで精留分離器18の塔頂部の冷媒と間接的に熱交換する。 【0114】ここにおいては、冷却器19の冷却源として、サイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため潜熱を有効に利用でき、冷却器19を小型にできるのみならず、精留分離器18の塔頂部のガスを確実に液化できる。 【0115】このようにして、精留分離器18の塔底より流入し精留分離器18の頂部から出た冷媒は冷却器19で冷却されて液化し、貯留器20に貯留されて、徐々に貯留量が増加し、再び精留分離器18の塔頂部に帰還して精留分離器18を下降するようになる。この状態が連続的に起こると、精留分離器18を上昇する冷媒ガスと下降する冷媒液とが精留分離器18内で気液接触により精留作用が起こり、貯留器20には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留され、精留分離器18を下降し副絞り装置22を通過する冷媒は徐々に高沸点に富んだ組成となって、冷却器19を介して圧縮機11に吸入される。 【0116】ここにおいては、圧縮機11の吐出ガスを直接、精留分離器18に流入させているため、上昇するガス量が増加して気液接触が良好となり精留作用が促進され、貯留器20には非常に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留される。 【0117】その結果、主回路は非常に高沸点に富んだ冷媒組成となるため、負荷に応じて能力をセーブすることができる。また、貯留器20に低沸点冷媒が貯留されているために主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0118】この状態で、負荷判定を行い(STEP4)、負荷が大きくなった場合、すなわち室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21および開閉弁41の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,41は再び閉止され(STEP5)、貯留器20に貯留された冷媒は徐々に圧縮機11に吸引され、主回路の冷媒組成は高能力な充填組成の状態に戻り、また冷媒量も増加して、負荷に見合った能力の大きい運転が再開できる。 【0119】このように、負荷の大小を室内機23の吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値で検知して、開閉弁21,41を同時に開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、能力制御を行うことができるものである。 【0120】次に、暖房運転時には、冷媒流れが主回路において逆になるのみで、その動作は同様である。 【0121】暖房時、圧縮機11の起動直後など暖房能力を必要としている場合、開閉弁21,41は閉止する(STEP1)。この状態で、圧縮機11から吐出した冷媒は、四方弁12、室内熱交換器15に高温冷媒が流れ、暖房に寄与して凝縮液化し主絞り装置14に流入する回路と副絞り装置17に流入する回路に分流される。 【0122】副絞り装置17に流入した冷媒は減圧され、冷凍サイクル主回路の高低圧の中間付近の圧力となる。 【0123】ここにおいて、負荷判定を行い(STEP2)、記憶装置25に記憶されている室内機23の設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合、すなわち暖房負荷が大きい場合には、開閉弁21,41の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,41は閉止されたままとなる。 【0124】したがって、副絞り装置17を出た中間圧の冷媒は、すべて副絞り装置16を通過して低圧となり主絞り装置14を通過した冷媒と合流し、室外熱交換器13で蒸発して、その後、四方弁12を通って再び圧縮機11に吸入される。 【0125】一方、冷却器19、貯留器20、精留分離器18は、開閉弁21,41が閉止しており、圧縮機11の吸入配管に接続されているため、低圧のガスとなり、冷媒の貯留はほとんどない。 【0126】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された状態で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0127】次に、負荷判定を行い(STEP2)、記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合、すなわち暖房負荷が小さい場合には、開閉弁21および開閉弁41の開放信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,41は開放される(STEP3)ため、副絞り装置17を出た中間圧の二相冷媒の一部は、開閉弁21を通過して流れ、副絞り装置40で中間圧まで減圧され開閉弁41を通過した圧縮機11の吐出ガスの一部と合流し、精留分離器18の塔底に流入すると共に、一部は副絞り装置22を通って低圧まで減圧され、低温の二相冷媒となって冷却器19に流入し、ここで精留分離器18の塔頂部の冷媒と間接的に熱交換する。 【0128】ここにおいては、冷却器19の冷却源として、サイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため潜熱を有効に利用でき、冷却器19を小型にできるのみならず、精留分離器18の塔頂部のガスを確実に液化できる。 【0129】このようにして、精留分離器18の塔底より流入し精留分離器18の頂部から出た冷媒は冷却器19で冷却されて液化し、貯留器20に貯留されて、徐々に貯留量が増加し、再び精留分離器18の塔頂部に帰還して精留分離器18を下降するようになる。この状態が連続的に起こると、精留分離器18を上昇する冷媒ガスと下降する冷媒液とが精留分離器18内で気液接触により精留作用が起こり、貯留器20には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留され、精留分離器18を下降し副絞り装置22を通過する冷媒は徐々に高沸点に富んだ組成となり、冷却器19を介して圧縮機11に吸入される。 【0130】ここにおいては、冷房時と同様、圧縮機11の吐出ガスを直接、精留分離器18に流入させているため、上昇するガス量が増加して気液接触が良好となり精留作用が促進され、貯留器20には非常に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留される。 【0131】その結果、主回路は非常に高沸点に富んだ冷媒組成となるため、負荷に応じて能力をセーブすることができる。また、貯留器20に低沸点冷媒が貯留されているために主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0132】この状態で、負荷判定を行い(STEP4)、負荷が大きくなった場合、すなわち室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21および開閉弁41の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,41は再び閉止され(STEP5)、貯留器20に貯留された冷媒は徐々に圧縮機11に吸引され、主回路の冷媒組成は高能力な充填組成の状態に戻り、また冷媒量も増加して、負荷に見合った能力の大きい運転が再開できる。 【0133】このように、負荷の大小を室内機23の吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値で検知して、開閉弁21,41を同時に開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、能力制御を行うことができるものであり、また、圧縮機11の吐出ガスを利用して精留分離の気液接触を良好にすることができるので、分離時間の短縮と分離性能の向上が達成でき、負荷の大きな変化においても追従できる能力可変幅を実現できる。 【0134】(実施例4)図7は本発明の実施例4によるヒートポンプ装置のシステム構成図であり、実施例2と同様の構成で同様の機能を有するものについては同一符号を記してあり、説明は省略する。 【0135】実施例4のヒートポンプ装置の冷凍サイクルの構成は、実施例2のヒートポンプ装置の冷凍サイクルの構成に加えて、精留分離器18の塔底部と、圧縮機11と四方弁12との間の圧縮機11の吐出配管とを、開閉弁51と副絞り装置50とを介して接続したものである。 【0136】また、実施例4のヒートポンプ装置の演算制御装置26は、吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合には、開閉弁21と開閉弁51を開放し、吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21と開閉弁51を閉止するように動作する。 【0137】次に、このような構成からなるヒートポンプ装置において、図8を参照しながらその動作を説明する。 【0138】図8は、本発明の実施例4におけるヒートポンプ装置の制御フローチャートを示す。 【0139】冷房時、圧縮機11の起動直後など冷房能力を必要としている場合、開閉弁21,51は閉止する(STEP1)。この状態で、圧縮機11から吐出した冷媒は、四方弁12、室外熱交換器13に高温冷媒が流れ、凝縮液化し逆止弁31を通過して、高圧のまま室内絞り装置32に流入する。 【0140】ここにおいて、負荷判定を行い(STEP2)、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合、すなわち冷房負荷が大きい場合には、開閉弁21および開閉弁51の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51は閉止されたままとなる。 【0141】したがって、逆止弁31を出た冷媒は、すべて室内絞り装置32を通過して低圧となり、室内熱交換器15で蒸発して室内機23の設置されている空間を冷却し、その後、四方弁12を通って再び圧縮機11に吸入される。 【0142】一方、開閉弁21,51が閉止されているため、冷却器19、貯留器20、精留分離器18は、圧縮機11の吸入配管に接続されているため、低圧となり、冷媒の貯留はない。 【0143】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された状態で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0144】次に、負荷判定を行い(STEP2)、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合、すなわち冷房負荷が小さい場合には、開閉弁21および開閉弁51の開放信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51は開放される(STEP3)。 【0145】副絞り装置34および副絞り装置50は精留分離器18が略高圧となるように設定されており、精留分離もこの圧力で動作する。 【0146】逆止弁31を出た高圧の冷媒の一部は、開閉弁21、副絞り装置34を通過し、副絞り装置50で略高圧となり、開閉弁51を通過した圧縮機11の吐出ガスの一部と合流し、精留分離器18の塔底に流入すると共に、副絞り装置22を通って減圧され、低温の二相冷媒となって冷却器19に流入し、ここで精留分離器18の塔頂部の冷媒と間接的に熱交換する。 【0147】ここにおいては、圧縮機11の吐出ガスを直接、精留分離器18に流入させているため、上昇するガス量が増加して気液接触が良好となり精留作用が促進される。また、精留分離器18の圧力は略高圧となっており、また冷却器19の冷却源はサイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため、精留分離器18の塔頂部の温度と冷却器19の冷却熱源との温度差を大きくとることができ、冷却器19を小型にできるのみならず、精留分離器18の塔頂部のガスを確実に液化でき、精留分離が促進され、貯留器20には非常に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留される。 【0148】その結果、主回路は非常に高沸点に富んだ冷媒組成となるため、負荷に応じて能力をセーブすることができる。また、貯留器20に低沸点冷媒が貯留されているために主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0149】この状態で、負荷判定を行い(STEP4)、負荷が大きくなった場合、すなわち室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21,51の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51は再び閉止され(STEP5)、貯留器20に貯留された冷媒は徐々に圧縮機11に吸引され、主回路の冷媒組成は高能力な充填組成の状態に戻り、また冷媒量も増加して、負荷に見合った能力の大きい運転ができる。 【0150】このように、負荷の大小を室内機23の吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値で検知して、開閉弁21,51を同時に開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、能力制御を行うことができるものであり、精留分離器18の圧力を略高圧に設定することができるので、冷媒組成の可変幅をより大きくすることができ、大きく変化する負荷にも対応した能力制御が可能となる。 【0151】次に、暖房運転時には、冷媒流れが主回路において逆になるのみで、その動作は同様である。 【0152】暖房時、圧縮機11の起動直後など暖房能力を必要としている場合、開閉弁21,51は閉止する(STEP1)。この状態で、圧縮機11から吐出した冷媒は、四方弁12、室内熱交換器15に高温冷媒が流れ、室内機23で暖房に寄与して凝縮液化し逆止弁33を通過して、高圧のまま室外絞り装置30に流入する。 【0153】ここにおいて、負荷判定を行い(STEP2)、記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合、すなわち暖房負荷が大きい場合には、開閉弁21,51の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51は閉止される。したがって、逆止弁33を出た冷媒は、すべて室外絞り装置30を通過して低圧となり、室外熱交換器13で蒸発して後、四方弁12を通って再び圧縮機11に吸入される。 【0154】一方、開閉弁21,51が閉止されているため、冷却器19、貯留器20、精留分離器18は、圧縮機11の吸入配管に接続されているため低圧となり、冷媒の貯留はない。 【0155】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された状態で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0156】次に、負荷判定を行い(STEP2)、記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合、すなわち暖房負荷が小さい場合には、開閉弁21および開閉弁51の開放信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51は開放される(STEP3)。 【0157】副絞り装置34および副絞り装置50は精留分離器18が略高圧となるように設定されており、精留分離もこの圧力で動作する。 【0158】逆止弁33を出た高圧の冷媒の一部は、開閉弁21、副絞り装置34を通過し、副絞り装置50で略高圧となり、開閉弁51を通過した圧縮機11の吐出ガスの一部と合流し、精留分離器18の塔底に流入すると共に、副絞り装置22を通って減圧され、低温の二相冷媒となって冷却器19に流入し、ここで精留分離器18の塔頂部の冷媒と間接的に熱交換する。 【0159】ここにおいては、圧縮機11の吐出ガスを直接、精留分離器18に流入させているため、上昇するガス量が増加して気液接触が良好となり精留作用が促進される。また、精留分離器18の圧力は略高圧となっており、また冷却器19の冷却源はサイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため、精留分離器18の塔頂部の温度と冷却器19の冷却熱源との温度差を大きくとることができ、冷却器19を小型にできるのみならず、精留分離器18の塔頂部のガスを確実に液化でき、精留分離が促進され、貯留器20には非常に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留される。 【0160】その結果、主回路は非常に高沸点に富んだ冷媒組成となるため、負荷に応じて能力をセーブすることができる。また、貯留器20に低沸点冷媒が貯留されているために主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0161】この状態で、負荷判定を行い(STEP4)、負荷が大きくなった場合、すなわち記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21,51の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51は再び閉止され(STEP5)、貯留器20に貯留された冷媒は徐々に圧縮機11に吸引され、主回路の冷媒組成は高能力な充填組成の状態に戻り、また冷媒量も増加して、負荷に見合った能力の大きい運転ができる。 【0162】このように、負荷の大小を室内機23の吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値で検知して、開閉弁21,51を同時に開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、能力制御を行うことができるものであり、精留分離器18の圧力を略高圧に設定することができるので、冷媒組成の可変幅をより大きくすることができ、大きく変化する負荷にも対応した能力制御が可能となる。 【0163】(実施例5)図9は本発明の実施例5によるヒートポンプ装置のシステム構成図であり、実施例4と同様の構成で同様の機能を有するものについては同一符号を記してあり、説明は省略する。 【0164】実施例5のヒートポンプ装置の冷凍サイクルの構成は、実施例4のヒートポンプ装置の冷凍サイクルの構成に加えて、冷却器19と圧縮機11の吸入配管との間の配管に開閉弁52を設けたものである。 【0165】また、実施例5のヒートポンプ装置の演算制御装置26は、圧縮機11の起動直後など冷暖房能力を必要としている場合に開閉弁21,51,52を閉止し、吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合には、まず開閉弁21,51,52を開放し、開閉弁21,51,52を開放後所定時間経過すると開閉弁21,51,52を閉止し、その後、吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21と開閉弁51を閉止したままで開閉弁52を開放するように動作する。 【0166】次に、このような構成からなるヒートポンプ装置において、図10を参照しながらその動作を説明する。 【0167】図10は、本発明の実施例5におけるヒートポンプ装置の制御フローチャートを示す。 【0168】冷房時、圧縮機11の起動直後など冷房能力を必要としている場合、開閉弁21,51,52は閉止する(STEP1)。この状態で、圧縮機11から吐出した冷媒は、四方弁12、室外熱交換器13に高温冷媒が流れ、凝縮液化し逆止弁31を通過して、高圧のまま室内絞り装置32に流入する。 【0169】ここにおいて、負荷判定を行い(STEP2)、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合、すなわち冷房負荷が大きい場合には、開閉弁21,51,52の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51,52は閉止されたままとなる。 【0170】したがって、逆止弁31を出た冷媒は、すべて室内絞り装置32を通過して低圧となり、室内熱交換器15で蒸発して室内機23の設置されている空間を冷却し、その後、四方弁12を通って再び圧縮機11に吸入される。 【0171】一方、開閉弁21,51,52が閉止されているため、冷却器19、貯留器20、精留分離器18は、冷媒の貯留はない。 【0172】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された状態で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0173】次に、負荷判定を行い(STEP2)、室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合、すなわち冷房負荷が小さい場合には、開閉弁21,51,52の開放信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51,52は開放される(STEP3)。 【0174】副絞り装置34および副絞り装置50は精留分離器18が略高圧となるように設定されており、精留分離もこの圧力で動作する。 【0175】逆止弁31を出た高圧の冷媒の一部は、開閉弁21、副絞り装置34を通過し、副絞り装置50で略高圧となり、開閉弁51を通過した圧縮機11の吐出ガスの一部と合流し、精留分離器18の塔底に流入すると共に、副絞り装置22を通って減圧され、低温の二相冷媒となって冷却器19に流入し、ここで精留分離器18の塔頂部の冷媒と間接的に熱交換する。 【0176】ここにおいては、圧縮機11の吐出ガスを直接、精留分離器18に流入させているため、上昇するガス量が増加して気液接触が良好となり精留作用が促進される。また、精留分離器18の圧力は略高圧となっており、また冷却器19の冷却源はサイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため、精留分離器18の塔頂部の温度と冷却器19の冷却熱源との温度差を大きくとることができ、冷却器19を小型にできるのみならず、精留分離器18の塔頂部のガスを確実に液化でき、精留分離が促進され、貯留器20には非常に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留される。 【0177】その結果、主回路は非常に高沸点に富んだ冷媒組成となるため、負荷に応じて能力をセーブすることができる。また、貯留器20に低沸点冷媒が貯留されているために主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0178】その後、STEP3で開閉弁21,51,52を開放してから、予め設定した所定時間Taを経過したかの時間判定を行い(STEP4)、所定時間Taを経過していれば、開閉弁21,51,52の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51,52は閉止される(STEP5)。 【0179】こうすることにより、精留分離器18、冷却器19、貯留器20を主回路と切り離すことができるので、冷媒を低圧側に流す回路を遮断することができ、精留分離に要する熱量のロスをなくすことができ、負荷に見合った能力セーブと共に高効率な運転を行なうことができるものである。 【0180】この状態で、負荷判定を行い(STEP6)、負荷が大きくなった場合、すなわち室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tと記憶装置25に記憶されている設定空気温度toとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21,51の閉止信号および開閉弁52の開放信号が演算制御装置25から送られ、開閉弁21,51は閉止され、開閉弁52は開放され(STEP7)、貯留器20に貯留された冷媒は徐々に圧縮機11に吸引され、主回路の冷媒組成は高能力な充填組成の状態に戻り、また冷媒量も増加して、負荷に見合った能力の大きい運転ができる。 【0181】このように、負荷の大小を室内機23の吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値で検知して、開閉弁21,51,52を開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、能力制御を行うことができるものであり、精留分離器18の圧力を略高圧に設定することができるので、冷媒組成の可変幅をより大きくすることができ、大きく変化する負荷にも対応した能力制御が可能となる。 【0182】次に、暖房運転時には、冷媒流れが主回路において逆になるのみで、その動作は同様である。 【0183】暖房時、圧縮機11の起動直後など暖房能力を必要としている場合、開閉弁21,51,52は閉止する(STEP1)。この状態で、圧縮機11から吐出した冷媒は、四方弁12、室内熱交換器15に高温冷媒が流れ、室内機23で暖房に寄与して凝縮液化し逆止弁33を通過して、高圧のまま室外絞り装置30に流入する。 【0184】ここにおいて、負荷判定を行い(STEP2)、記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合、すなわち暖房負荷が大きい場合には、開閉弁21,51,52の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51,52は閉止される。したがって、逆止弁33を出た冷媒は、すべて室外絞り装置30を通過して低圧となり、室外熱交換器13で蒸発して後、四方弁12を通って再び圧縮機11に吸入される。 【0185】一方、開閉弁21,51,52が閉止されているため、冷却器19、貯留器20、精留分離器18は、冷媒の貯留はない。 【0186】こうすることにより、主回路の冷媒は充填組成のままの混合された状態で、かつ冷媒量の多い状態で運転され、負荷に適した能力の大きい運転ができる。 【0187】次に、負荷判定を行い(STEP2)、記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△t以下の場合、すなわち暖房負荷が小さい場合には、開閉弁21,51,52の開放信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51,52は開放される(STEP3)。 【0188】副絞り装置34および副絞り装置50は精留分離器18が略高圧となるように設定されており、精留分離もこの圧力で動作する。 【0189】逆止弁33を出た高圧の冷媒の一部は、開閉弁21、副絞り装置34を通過し、副絞り装置50で略高圧となり、開閉弁51を通過した圧縮機11の吐出ガスの一部と合流し、精留分離器18の塔底に流入すると共に、副絞り装置22を通って減圧され、低温の二相冷媒となって冷却器19に流入し、ここで精留分離器18の塔頂部の冷媒と間接的に熱交換する。 【0190】ここにおいては、圧縮機11の吐出ガスを直接、精留分離器18に流入させているため、上昇するガス量が増加して気液接触が良好となり精留作用が促進される。また、精留分離器18の圧力は略高圧となっており、また冷却器19の冷却源はサイクル中で最もエンタルピの低い低温低圧の二相冷媒を利用しているため、精留分離器18の塔頂部の温度と冷却器19の冷却熱源との温度差を大きくとることができ、冷却器19を小型にできるのみならず、精留分離器18の塔頂部のガスを確実に液化でき、精留分離が促進され、貯留器20には非常に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留される。 【0191】その結果、主回路は非常に高沸点に富んだ冷媒組成となるため、負荷に応じて能力をセーブすることができる。また、貯留器20に低沸点冷媒が貯留されているために主回路冷媒量を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えることにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低能力の運転ができるものである。 【0192】その後、STEP3で開閉弁21,51,52を開放してから、予め設定した所定時間Taを経過したかの時間判定を行い(STEP4)、所定時間Taを経過していれば、開閉弁21,51,52の閉止信号が演算制御装置26から送られ、開閉弁21,51,52は閉止される(STEP5)。 【0193】こうすることにより、精留分離器18、冷却器19、貯留器20を主回路と切り離すことができるので、冷媒を低圧側に流す回路を遮断することができ、精留分離に要する熱量のロスをなくすことができ、負荷に見合った能力セーブと共に高効率な運転を行なうことができるものである。 【0194】この状態で、負荷判定を行い(STEP6)、負荷が大きくなった場合、すなわち記憶装置25に記憶されている設定空気温度toと室内温度センサー24で検知された室内機23の吸い込み空気温度tとの温度差の絶対値が一定値△tを超えた場合には、開閉弁21,51の閉止信号および開閉弁52の開放信号が演算制御装置25から送られ、開閉弁21,51は閉止され、開閉弁52は開放され(STEP7)、貯留器20に貯留された冷媒は徐々に圧縮機11に吸引され、主回路の冷媒組成は高能力な充填組成の状態に戻り、また冷媒量も増加して、負荷に見合った能力の大きい運転ができる。 【0195】このように、負荷の大小を室内機23の吸い込み空気温度tと設定空気温度toとの温度差の絶対値で検知して、開閉弁21,51,52を開閉するという簡単な操作のみで、主回路の冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変することにより、能力制御を行うことができるものであり、精留分離器18の圧力を略高圧に設定することができるので、冷媒組成の可変幅をより大きくすることができ、大きく変化する負荷にも対応した能力制御が可能となる。 【0196】なお、本実施例においては、実施例4で示したシステム構成を基に説明したが、実施例1,2,3のいずれのシステム構成においても同様な効果が得られのは明白であり、その説明は省略する。 【0197】また、実施例1,2,3,4,5において圧縮機については述べなかったが、一定速圧縮機のみばかりでなく、極変圧縮機やシリンダーバイパス等の能力制御手段を有するもの、あるいはインバータによる可変速圧縮機を使用することもでき、これらを用いる場合も本発明に含まれる。 【0198】また、開閉弁についても、冷媒流れを遮断できる電子式膨張弁や手動弁なども考えられ、これらを用いる場合も本発明に含まれるものである。 【0199】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、主絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、前記主絞り装置をバイパスする配管上に第1,第2の副絞り装置を直列に接続し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記第1,第2の副絞り装置の間とを開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第3の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第3の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、非共沸混合冷媒を封入したものであり、冷暖房能力の必要な負荷の大きい場合には、貯留器を空とし主回路冷媒量を増加させ、また、精留分離作用は行なわず主回路は充填組成のままの冷媒量の多い状態で運転することにより、負荷に見合った高能力な運転を行うことができる。また、冷暖房能力をあまり必要としない負荷の小さい場合には、貯留器に冷媒を貯留することにより主回路冷媒量を減少させ、また、精留分離を行なって貯留冷媒を低沸点成分に富んだ冷媒組成とし、主回路は高沸点成分に富んだ冷媒量の少ない状態で運転することにより、負荷に見合った能力セーブを行なうことができる。 【0200】また、精留分離器の塔頂側の冷却源として精留分離器の塔底から流出する低温の液冷媒の潜熱を利用でき、十分な低温および冷却熱量で精留分離器塔の気相部を液化することができるので、冷却器を小型にできるのみならず、確実に低沸点成分の冷媒を貯留して分離幅を大きくとることができる。 【0201】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明に加えて、室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたものであり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁動作という簡単な構成で主回路の冷媒量を増減させ、また精留分離による主回路組成を制御できるので、主回路冷媒量と主回路組成を自動的に可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができる。 【0202】本発明の請求項3に記載の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、室外絞り装置、室内絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続し、前記室外絞り装置と並列に冷房運転時に前記室外絞り装置をバイパスするように逆止弁を設け、また、前記室内絞り装置と並列に暖房運転時に前記室内絞り装置をバイパスするように逆止弁を設けて冷凍サイクルの主回路を構成し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記室外絞り装置と前記室内絞り装置との間の配管とを第1の副絞り装置、および開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第2の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第2の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、非共沸混合冷媒を封入したものであり、請求項1記載の発明と同様な作用により、負荷に見合った能力セーブを行なうことができる。 【0203】なお、この場合には、冷暖房運転時とも精留分離器の圧力を略高圧とすることができ、精留分離器の冷媒飽和温度に対し、冷却側の冷媒との温度差を大きくすることができ、また、冷却源として塔底から流出する液冷媒の潜熱を利用したので、精留分離器で発生したガスを確実に冷却することができ、分離性能を向上させ、より能力変化幅を広げることができる。 【0204】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項3記載の発明に加えて、室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたものであり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、開閉弁動作という簡単な構成で主回路の冷媒量を増減させ、また略高圧における高性能な精留分離を制御できるので、主回路冷媒量と主回路組成を自動的に可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができる。 【0205】本発明の請求項5に記載の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、主絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続して冷凍サイクルの主回路を構成し、前記主絞り装置をバイパスする配管上に第1,第2の副絞り装置を直列に接続し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記第1,第2の副絞り装置の間とを第1の開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第3の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第3の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吐出配管とを第2の開閉弁および第4の副絞り装置を介して接続し、非共沸混合冷媒を封入したものであり、請求項1記載の発明と同様な作用により、負荷に見合った能力セーブを行なうことができる。 【0206】なお、この場合には、精留分離器に圧縮機の吐出ガスを利用することにより、分離時の発生ガスを十分得ることができ、また、精留分離器塔頂側の冷却源として塔底から流出する液冷媒の潜熱を利用したので、十分な発生ガス量と冷却熱量によって分離幅を大きくとることができ、分離性能が向上し、より能力制御幅を広げることができる。 【0207】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項5記載の発明に加えて、室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、第1,第2の開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記第1,第2の開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたものであり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁動作という簡単な構成で主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができる。 【0208】本発明の請求項7に記載の発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、室外絞り装置、室内絞り装置、室内熱交換器を環状に配管接続し、前記室外絞り装置と並列に冷房運転時に前記室外絞り装置をバイパスするように逆止弁を設け、また、前記室内絞り装置と並列に暖房運転時に前記室内絞り装置をバイパスするように逆止弁を設けて冷凍サイクルの主回路を構成し、精留分離器の頂部と冷却器および貯留器を環状に接続した回路を形成し、前記精留分離器の底部と、前記室外絞り装置と前記室内絞り装置との間の配管とを第1の副絞り装置、および第1の開閉弁を介して接続し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吸入配管とを第2の副絞り装置を介して接続すると共に、前記冷却器において、前記精留分離器の底部から前記第2の副絞り装置を経て前記圧縮機の吸入配管へ向かう冷媒と、前記精留分離器の頂部の冷媒とが間接的に熱交換するよう構成し、前記精留分離器の底部と前記圧縮機の吐出配管とを第2の開閉弁および第3の副絞り装置を介して接続し、非共沸混合冷媒を封入したものであり、請求項1記載の発明と同様な作用により、負荷に見合った能力セーブを行なうことができる。 【0209】なお、この場合には、冷暖房運転時とも精留分離器の圧力を略高圧とすることができるので、精留分離器圧力における冷媒飽和温度に対し、冷却側の冷媒との温度差を大きくすることができ、また、吐出ガスを利用することにより、分離時の発生ガスを十分得ることができ、さらに、塔頂側の冷却源として塔底から流出する液冷媒の潜熱を利用したので、十分な発生ガス量と冷却熱量によって分離幅を大きくとることができ、分離性能が向上し、さらに能力制御幅を広げることができる。 【0210】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項7記載の発明に加えて、室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーと、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が所定値以下になった場合に、第1,第2の開閉弁を開放し、また前記設定空気温度と前記吸い込み空気温度との温度差が前記所定値を超えた場合に、前記第1,第2の開閉弁を閉止する演算制御装置を設けたものであり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁動作という簡単な構成で主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができる。 【0211】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項1または請求項3または請求項5または請求項7記載の発明において、精留分離器の底部と圧縮機の吸入配管とを接続した配管における冷却器と前記圧縮機の吸入配管との間に副開閉弁を設けたものであり、冷媒貯留時に液冷媒が吸入側に流出するのを防止でき、運転性能が向上する。また、貯留冷媒を確実に貯留器に保持しておくことが可能となり、運転性能が安定するものである。 【0212】本発明の請求項10に記載の発明は、請求項9記載の発明に加えて、室内熱交換器を有する室内機の吸い込み空気温度を検知する室内温度センサーを設け、あらかじめ設定した設定空気温度と前記室内温度センサーで検知した吸い込み空気温度との温度差が一定値以下になった場合に、前記副開閉弁を開放するものであり、簡単なセンシングで負荷の大小を判断でき、また開閉弁動作という簡単な構成で主回路冷媒量と主回路組成を可変して、負荷に応じた能力制御を行うことができるのみならず、精留分離器を主回路側と遮断することができるので、冷媒量と冷媒組成を確実に保持することができ、より高性能な運転が可能となるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004488 【氏名又は名称】松下冷機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月2日(1999.4.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−292019(P2000−292019A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−96305 |
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