| 【発明の名称】 |
空気調和機用圧縮機の駆動制御装置および空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】永野 和生
【氏名】満嶋 和行
|
| 【要約】 |
【課題】冷媒寝込み防止のための圧縮機加熱用ヒータ、サーミスタ、温度検出回路等を別途必要とすることがなく、既存の温度検出手段を使用して冷媒寝込み防止のための電力消費を必要最小限にまで節減すること。
【解決手段】圧縮機停止中に、外気温度検出器8により検出される外気温度が、圧縮機6に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、放熱器温度検出器9により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、圧縮機駆動用モータ5の巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、外気温度検出器8により検出される外気温度が第1の設定温度よりも高くなった場合、あるいは放熱器温度検出器9により検出される放熱器温度が第2の設定温度よりも高くなった場合に、拘束通電による圧縮機6の加熱を停止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 交流電力を直流電力に変換する整流器と、前記整流器で得られた直流電力を任意の周波数の交流電力に変換して圧縮機駆動用モータを運転するインバータ素子と、前記インバータ素子を駆動するインバータ制御回路と、前記整流器およびインバータ素子の熱を放熱するための放熱器と、外気温度を検出する外気温度検出手段と、前記放熱器の温度を検出する放熱器温度検出手段とを備えた空気調和機用圧縮機の駆動制御装置において、前記圧縮機停止中に、前記外気温度検出手段により検出される外気温度が、前記圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、前記圧縮機が運転されないように前記インバータ素子を駆動して前記圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、前記外気温度検出手段により検出される外気温度が前記第1の設定温度よりも高くなった場合、あるいは前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が前記第2の設定温度よりも高くなった場合に、拘束通電による前記圧縮機の加熱を停止する冷媒寝込み防止制御装置を有していることを特徴とする空気調和機用圧縮機の駆動制御装置。 【請求項2】 前記冷媒寝込み防止制御装置は、拘束通電による前記圧縮機の加熱停止後、冷媒が寝込む可能性のない所定時間の間は、前記拘束通電による圧縮機の加熱を禁止することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機用圧縮機の駆動制御装置。 【請求項3】 交流電力を直流電力に変換する整流器と、前記整流器で得られた直流電力を任意の周波数の交流電力に変換して圧縮機駆動用モータを運転するインバータ素子と、前記インバータ素子を駆動するインバータ制御回路と、前記整流器およびインバータ素子の熱を放熱するための放熱器と、外気温度を検出する外気温度検出手段と、前記放熱器の温度を検出する放熱器温度検出手段とを備えた空気調和機用圧縮機の駆動制御装置において、前記圧縮機停止中に、前記外気温度検出手段により検出される外気温度が、前記圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、前記圧縮機が運転されないように前記インバータ素子を駆動して前記圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が充分に前記圧縮機を加熱したと推定できる第3の設定温度になった場合に、拘束通電による前記圧縮機の加熱を停止する冷媒寝込み防止制御装置を有していることを特徴とする空気調和機用圧縮機の駆動制御装置。 【請求項4】 交流電力を直流電力に変換する整流器と、前記整流器で得られた直流電力を任意の周波数の交流電力に変換して圧縮機駆動用モータを運転するインバータ素子と、前記インバータ素子を駆動するインバータ制御回路と、前記整流器およびインバータ素子の熱を放熱するための放熱器と、外気温度を検出する外気温度検出手段と、前記放熱器の温度を検出する放熱器温度検出手段とを備えた空気調和機用圧縮機の駆動制御装置における空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法において、前記圧縮機停止中に、前記外気温度検出手段により検出される外気温度が、前記圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、前記圧縮機が運転されないように前記インバータ素子を駆動して前記圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、前記外気温度検出手段により検出される外気温度が前記第1の設定温度よりも高くなった場合、あるいは前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が前記第2の設定温度よりも高くなった場合に、拘束通電による前記圧縮機の加熱を停止することを特徴とする空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法。 【請求項5】 拘束通電による前記圧縮機の加熱停止後、冷媒が寝込む可能性のない所定時間の間は、前記拘束通電による圧縮機の加熱を禁止することを特徴とする請求項4に記載の空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法。 【請求項6】 交流電力を直流電力に変換する整流器と、前記整流器で得られた直流電力を任意の周波数の交流電力に変換して圧縮機駆動用モータを運転するインバータ素子と、前記インバータ素子を駆動するインバータ制御回路と、前記整流器およびインバータ素子の熱を放熱するための放熱器と、外気温度を検出する外気温度検出手段と、前記放熱器の温度を検出する放熱器温度検出手段とを備えた空気調和機用圧縮機の駆動制御装置における空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法において、前記圧縮機停止中に、前記外気温度検出手段により検出される外気温度が、前記圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、前記圧縮機が運転されないように前記インバータ素子を駆動して前記圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が充分に前記圧縮機を加熱したと推定できる第3の設定温度になった場合に、拘束通電による前記圧縮機の加熱を停止することを特徴とする空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、空気調和機用圧縮機の駆動制御装置および空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】空気調和機の室外機において、低温状態での圧縮機停止中には、圧縮機に冷媒が集まる冷媒寝込み現象が発生することがあり、冷媒寝込み現象が発生すると、圧縮機の起動負荷が大きくなり、圧縮機の破損につながったり、大きな起動電流によりシステム異常と見なされ、起動できない等の不具合の発生につながる。 【0003】一般に、圧縮機への冷媒寝込み防止対策として、圧縮機停止中は、常時あるいは断続的にヒータにより圧縮機を加熱したり、インバータにより運転する圧縮機においては、圧縮機駆動モータに対して拘束通電(圧縮機が駆動されない低電圧印加)することにより、圧縮機モータによって圧縮機を加熱することが行われている。 【0004】圧縮機を加熱するヒータの通電制御としては、実開平55−61280号公報に示されているように、圧縮機の表面温度と凝縮器のパイプ表面温度を検出し、この温度差を寝込み現象が起きる臨界温度差以上に保つようにヒータ通電を制御するものや、特開平4ー2545152号公報に示されているように、凝縮器の温度と蒸発器の温度の圧縮機の温度を検出し、圧縮機非駆動時において、圧縮機温度が凝縮器温度と蒸発器温度とで低いほうの温度より所定値高く設定された第1の所定温度に達さない時にヒータ通電を行い、圧縮機温度が凝縮器温度と蒸発器温度とで低いほうの温度より所定値高く設定された第2の所定温度に達した時にヒータ通電を停止するものがある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ヒータによって圧縮機を加熱するものは、圧縮機加熱用のヒータを新たに設ける必要があり、圧縮機を加熱をしている間は、電力が浪費されている。 【0006】従来のヒータ通電制御では、電力消費を節減できるが、冷媒寝込み防止のための必要最小限にまで電力消費を節減するには至らず、しかも、ヒータ通電制御のために、圧縮機温度、凝縮器温度、蒸発器温度を検出するためのサーミスタや、その温度検出回路およびサーミスタから温度検出回路への配線が必要になり、部品点数、組付け工数の増加を避けることができず、コスト高になる。 【0007】この発明は、上述の如き問題点を解消するためになされたもので、冷媒寝込み防止のための圧縮機加熱用ヒータ、サーミスタ、温度検出回路等を別途必要とすることがなく、既存の温度検出手段を使用して冷媒寝込み防止のための電力消費を必要最小限にまで節減することができる空気調和機用圧縮機の駆動制御装置および空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法を得ることを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、この発明による空気調和機用圧縮機の駆動制御装置は、交流電力を直流電力に変換する整流器と、前記整流器で得られた直流電力を任意の周波数の交流電力に変換して圧縮機駆動用モータを運転するインバータ素子と、前記インバータ素子を駆動するインバータ制御回路と、前記整流器およびインバータ素子の熱を放熱するための放熱器と、外気温度を検出する外気温度検出手段と、前記放熱器の温度を検出する放熱器温度検出手段とを備えた空気調和機用圧縮機の駆動制御装置において、前記圧縮機停止中に、前記外気温度検出手段により検出される外気温度が、前記圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、前記圧縮機が運転されないように前記インバータ素子を駆動して前記圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、前記外気温度検出手段により検出される外気温度が前記第1の設定温度よりも高くなった場合、あるいは前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が前記第2の設定温度よりも高くなった場合に、拘束通電による前記圧縮機の加熱を停止する冷媒寝込み防止制御装置を有しているものである。 【0009】つぎの発明による空気調和機用圧縮機の駆動制御装置は、前記冷媒寝込み防止制御装置が、拘束通電による前記圧縮機の加熱停止後、冷媒が寝込む可能性のない所定時間の間は、前記拘束通電による圧縮機の加熱を禁止するものである。 【0010】つぎの発明による空気調和機用圧縮機の駆動制御装置は、交流電力を直流電力に変換する整流器と、前記整流器で得られた直流電力を任意の周波数の交流電力に変換して圧縮機駆動用モータを運転するインバータ素子と、前記インバータ素子を駆動するインバータ制御回路と、前記整流器およびインバータ素子の熱を放熱するための放熱器と、外気温度を検出する外気温度検出手段と、前記放熱器の温度を検出する放熱器温度検出手段とを備えた空気調和機用圧縮機の駆動制御装置において、前記圧縮機停止中に、前記外気温度検出手段により検出される外気温度が、前記圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、前記圧縮機が運転されないように前記インバータ素子を駆動して前記圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が充分に前記圧縮機を加熱したと推定できる第3の設定温度になった場合に、拘束通電による前記圧縮機の加熱を停止する冷媒寝込み防止制御装置を有しているものである。 【0011】また、上述の目的を達成するために、この発明による空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法は、交流電力を直流電力に変換する整流器と、前記整流器で得られた直流電力を任意の周波数の交流電力に変換して圧縮機駆動用モータを運転するインバータ素子と、前記インバータ素子を駆動するインバータ制御回路と、前記整流器およびインバータ素子の熱を放熱するための放熱器と、外気温度を検出する外気温度検出手段と、前記放熱器の温度を検出する放熱器温度検出手段とを備えた空気調和機用圧縮機の駆動制御装置における空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法において、前記圧縮機停止中に、前記外気温度検出手段により検出される外気温度が、前記圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度がインバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、前記圧縮機が運転されないように前記インバータ素子を駆動して前記圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に前記外気温度検出手段により検出される外気温度が前記第1の設定温度よりも高くなった場合、あるいは前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が前記第2の設定温度よりも高くなった場合に、拘束通電による前記圧縮機の加熱を停止するものである。 【0012】つぎの発明による空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法は、拘束通電による前記圧縮機の加熱停止後、冷媒が寝込む可能性のない所定時間の間は、前記拘束通電による圧縮機の加熱を禁止するものである。 【0013】つぎの発明による空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法は、交流電力を直流電力に変換する整流器と、前記整流器で得られた直流電力を任意の周波数の交流電力に変換して圧縮機駆動用モータを運転するインバータ素子と、前記インバータ素子を駆動するインバータ制御回路と、前記整流器およびインバータ素子の熱を放熱するための放熱器と、外気温度を検出する外気温度検出手段と、前記放熱器の温度を検出する放熱器温度検出手段とを備えた空気調和機用圧縮機の駆動制御装置における空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法において、前記圧縮機停止中に、前記外気温度検出手段により検出される外気温度が、前記圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、前記圧縮機が運転されないように前記インバータ素子を駆動して前記圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が充分に前記圧縮機を加熱したと推定できる第3の設定温度になった場合に、拘束通電による前記圧縮機の加熱を停止するものである。 【0014】 【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照して、この発明にかかる空気調和機用圧縮機の駆動制御装置および空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法の実施の形態を詳細に説明する。 【0015】実施の形態1.図1はこの発明による空気調和機用圧縮機の駆動制御装置の一つの実施の形態を示している。図1において、1は交流電力、2は交流電力1を直流電力に変換する整流器、3は整流器2にて変換した直流電力を任意の周波数の交流電力に変換するインバータ素子、4は整流器2とインバータ素子3が駆動したときに発生する熱を放熱するための放熱器、5は圧縮機駆動用モータ、6は圧縮機駆動用モータ5により駆動される冷凍サイクル中の圧縮機、7はインバータ素子3を駆動するインバータ制御装置とそれぞれ示しており、これらは空気調和機の室外機に設けられている。 【0016】室外機には、外気温度を検出する外気温度検出器8と、放熱器4の温度を検出する放熱器温度検出器9とが設けられている。外気温度検出器8は空気調和機(圧縮機)の駆動制御に必要な外気温度の検出のために必要な既存の温度検出器、換言すれば、従来機も有している温度検出器であり、放熱器温度検出器9は整流器2やインバータ素子3が駆動したときの発熱による故障の保護用に通常設けられている温度検出器で、従来機も有している温度検出器である。 【0017】インバータ制御装置7は、冷媒寝込み防止制御部10を有しており、冷媒寝込み防止制御部10は、外気温度検出器8により検出される外気温度と、放熱器温度検出器9により検出される放熱器温度とを取り込み、以下の条件で、圧縮機駆動用モータ5の巻線に対する拘束通電の制御を行う。 【0018】(1)圧縮機停止中に、外気温度検出器8により検出される外気温度Taが、圧縮機6に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度Tset1以下であり、かつ、放熱器温度検出器9により検出される放熱器温度Tbが、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度Tset2以下である場合に、インバータ素子3を駆動して圧縮機駆動用モータ5の巻線に拘束通電を行う。 【0019】(2)拘束通電中に、外気温度検出器8により検出される外気温度Taが第1の設定温度Tset1よりも高くなった場合、あるいは放熱器温度検出器9により検出される放熱器温度Tbが第2の設定温度Tset2よりも高くなった場合に、拘束通電を停止する。 【0020】(3)(2)の条件による拘束通電停止後、冷媒が寝込む可能性のない所定時間tの間は、(1)の条件が成立しても、拘束通電を禁止する。 【0021】つぎに、図2を参照して上述の構成による空気調和機用圧縮機の駆動制御装置の動作およびこの発明による空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法の実施例を説明する。 【0022】圧縮機停止中、外気温度検出器8により検出される外気温度Taが、圧縮機6に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度Tset1以下であるか否かの判別を行い(ステップS11)、外気温度Taが第1の設定温度Tset1以下でなければ(ステップS11否定)、冷媒が寝込む可能性がないから、節電のために、拘束通電は行わず、圧縮機6を加熱しない(ステップS15)。 【0023】これに対し、外気温度Taが第1の設定温度Tset1以下であれば(ステップS11肯定)、つぎに、放熱器温度検出器9により検出される放熱器温度Tbが、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度Tset2以下であるか否かの判別を行う(ステップS12)。放熱器温度Tbが第2の設定温度Tset2以下でない時は(ステップS12否定)、直前までインバータ駆動が行われていて、外気温度が低くても、圧縮機6の温度が、冷媒が寝込む可能性がある温度まで低下しいないと推定できる時であり、この時には、節電のために、拘束通電は行わず、圧縮機6を加熱しない(ステップS15)。 【0024】これに対し、放熱器温度Tbが第2の設定温度Tset2以下であれば(ステップS12肯定)、つぎに、拘束通電停止後、冷媒が寝込む可能性のない所定時間tが経過してないか否かの判別を行う(ステップS13)。拘束通電停止後、冷媒が寝込む可能性のない所定時間tが経過してない時は(ステップS13肯定)、冷媒が寝込む可能性がないから、節電のために、拘束通電は行わず、圧縮機6を加熱しない(ステップS15)。 【0025】これに対し、拘束通電停止後、冷媒が寝込む可能性のない所定時間tが経過していれば(ステップS13肯定)、インバータ素子3を駆動して圧縮機駆動用モータ5の巻線に拘束通電を行う(ステップS14)。この拘束通電により、圧縮機駆動用モータ5の巻線が発熱し、圧縮機6の加熱が行われ、冷媒寝込み現象の発生が回避される。 【0026】これにより、最小必要限度の拘束通電によって冷媒寝込み現象の発生が回避される。 【0027】実施の形態2.実施の形態2による空気調和機用圧縮機の駆動制御装置のハードウェア構成は実施の形態1のものと同等であってよく、その説明は省略する。 【0028】実施の形態2でも、冷媒寝込み防止制御部10は、外気温度検出器8により検出される外気温度と、放熱器温度検出器9により検出される放熱器温度とを取り込み、以下の条件で、圧縮機駆動用モータ5の巻線に対する拘束通電の制御を行う。 【0029】(1)圧縮機停止中に、外気温度検出器8により検出される外気温度Taが、圧縮機6に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度Tset1以下であり、かつ、放熱器温度検出器9により検出される放熱器温度Tbが、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度Tset2以下である場合に、インバータ素子3を駆動して圧縮機駆動用モータ5の巻線に拘束通電を行う。 【0030】(2)拘束通電中に、放熱器温度検出器9により検出される放熱器温度Tbが圧縮機6を充分に加熱したと推定できる第3の設定温度Tset3よりも高くなった場合に、拘束通電を停止する。 【0031】つぎに、図3を参照して上述の構成による空気調和機用圧縮機の駆動制御装置の動作およびこの発明による空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法の実施例を説明する。 【0032】圧縮機停止中、外気温度検出器8により検出される外気温度Taが、圧縮機6に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度Tset1以下であるか否かの判別を行い(ステップS21)、外気温度Taが第1の設定温度Tset1以下でなければ(ステップS21否定)、冷媒が寝込む可能性がないから、節電のために、拘束通電は行わず、圧縮機6を加熱しない(ステップS25)。 【0033】これに対し、外気温度Taが第1の設定温度Tset1以下であれば(ステップS21肯定)、つぎに、放熱器温度検出器9により検出される放熱器温度Tbが、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度Tset2以下であるか否かの判別を行う(ステップS22)。放熱器温度Tbが第2の設定温度Tset2以下でない時は(ステップS22否定)、直前までインバータ駆動が行われていて、外気温度が低くても、圧縮機6の温度が、冷媒が寝込む可能性がある温度まで低下しいないと推定できる時であり、この時には、節電のために、拘束通電は行わず、圧縮機6を加熱しない(ステップS25)。 【0034】これに対し、放熱器温度Tbが第2の設定温度Tset2以下であれば(ステップS22肯定)、インバータ素子3を駆動して圧縮機駆動用モータ5の巻線に拘束通電を行う(ステップS23)。この拘束通電により、圧縮機駆動用モータ5の巻線が発熱し、圧縮機6の加熱が行われ、冷媒寝込み現象の発生が回避される。 【0035】拘束通電中は、放熱器温度検出器9により検出される放熱器温度Tbが圧縮機6を充分に加熱したと推定できる第3の設定温度Tset3よりも高くなったか否かの判別を行う(ステップS24)。放熱器温度Tbが第3の設定温度Tset3よりも高くまるまでは(ステップ24否定)拘束通電を続行し、放熱器温度Tbが第3の設定温度Tset3よりも高くなれば(ステップS24肯定)、拘束通電を停止する(ステップS25)。 【0036】これにより、最小必要限度の拘束通電によって冷媒寝込み現象の発生が回避される。 【0037】 【発明の効果】以上の説明から理解される如く、この発明による空気調和機用圧縮機の駆動制御装置によれば、圧縮機停止中に、外気温度検出手段により検出される外気温度が、圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、外気温度検出手段により検出される外気温度が第1の設定温度よりも高くなった場合、あるいは放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が第2の設定温度よりも高くなった場合に、拘束通電による圧縮機の加熱を停止するから、冷媒寝込み防止のための圧縮機加熱用ヒータ、サーミスタ、温度検出回路等を別途必要とすることなく、既存の温度検出手段を使用して冷媒寝込み防止のための電力消費を必要最小限にまで節減することができる。 【0038】つぎの発明による空気調和機用圧縮機の駆動制御装置によれば、拘束通電による圧縮機の加熱停止後、冷媒が寝込む可能性のない所定時間の間は、拘束通電による圧縮機の加熱を禁止するから、拘束通電のハンチングが回避され、冷媒寝込み防止が行われる。 【0039】つぎの発明による空気調和機用圧縮機の駆動制御装置によれば、圧縮機停止中に、外気温度検出手段により検出される外気温度が、圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が充分に圧縮機を加熱したと推定できる第3の設定温度になった場合に、拘束通電による圧縮機の加熱を停止するから、冷媒寝込み防止のための圧縮機加熱用ヒータ、サーミスタ、温度検出回路等を別途必要とすることなく、既存の温度検出手段を使用して冷媒寝込み防止のための電力消費を必要最小限にまで節減することができ、拘束通電のハンチングも回避される。 【0040】つぎの発明による空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法によれば、圧縮機停止中に、外気温度検出手段により検出される外気温度が、圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、外気温度検出手段により検出される外気温度が第1の設定温度よりも高くなった場合、あるいは放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が第2の設定温度よりも高くなった場合に、拘束通電による圧縮機の加熱を停止するから、冷媒寝込み防止のための圧縮機加熱用ヒータ、サーミスタ、温度検出回路等を別途必要とすることなく、既存の温度検出手段を使用して冷媒寝込み防止のための電力消費を必要最小限にまで節減することができる。 【0041】つぎの発明による空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法によれば、拘束通電による圧縮機の加熱停止後、冷媒が寝込む可能性のない所定時間の間は、拘束通電による圧縮機の加熱を禁止するから、拘束通電のハンチングが回避され、冷媒寝込み防止が行われる。 【0042】つぎの発明による空気調和機用圧縮機の冷媒寝込み防止制御方法によれば、圧縮機停止中に、外気温度検出手段により検出される外気温度が、圧縮機に冷媒が寝込む可能性がある第1の設定温度以下であり、かつ、放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が、インバータが駆動していないと想定できる第2の設定温度以下である場合に、圧縮機駆動用モータの巻線に拘束通電を行い、拘束通電中に、前記放熱器温度検出手段により検出される放熱器温度が充分に圧縮機を加熱したと推定できる第3の設定温度になった場合に、拘束通電による圧縮機の加熱を停止するから、冷媒寝込み防止のための圧縮機加熱用ヒータ、サーミスタ、温度検出回路等を別途必要とすることなく、既存の温度検出手段を使用して冷媒寝込み防止のための電力消費を必要最小限にまで節減することができ、拘束通電のハンチングも回避される。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006013 【氏名又は名称】三菱電機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年4月5日(1999.4.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089118 【弁理士】 【氏名又は名称】酒井 宏明
|
| 【公開番号】 |
特開2000−292014(P2000−292014A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−97334 |
|