| 【発明の名称】 |
熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】花房 達也
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| 【要約】 |
【課題】バイパス管を備えたカーエアコン用蒸発器等の熱交換器において、カシメ具合や炉中姿勢に左右されずにバイパス管を所定の位置に確実に保持固定できるようにする。
【解決手段】蒸発器本体2 が、内部に側面視略U形冷媒通路3Aを有しかつ左右方向に所定間隔おきに配置された複数の垂直な偏平中空部3 、全ての偏平中空部3 の冷媒通路3A前端どうしを連通させるように左右方向にのび左端に冷媒導入孔4Aを有しかつ右端が閉鎖された第1ヘッダ部4 、全ての偏平中空部3 の冷媒通路3A後端どうしを連通させるように左右方向にのび左端に冷媒排出孔5Aを有しかつ右端が閉鎖された第2ヘッダ部5 を備えている。各ヘッダ部4,5 内に垂直仕切壁41,51 を設け、左端にフランジ61を有するバイパス管6 を冷媒導入孔4Aおよび垂直仕切壁41の冷媒通過孔4Bにまたがって挿通する。冷媒導入通路7Aおよび冷媒排出通路7Bを有しかつ冷媒導入通路7A内端部に弧状段部70が設けられた導管接続部材7 を、段部70と冷媒導入孔4A縁部とでフランジ61を挟み着けるように蒸発器本体2 に固定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱交換器本体が、内部に側面からみて略U形の流体通路を有しかつ左右方向に所定間隔おきに配置された複数の垂直な偏平中空部と、全ての偏平中空部の流体通路の前端どうしを連通させるように左右方向にのび、一端に流体導入孔を有しかつ他端が閉鎖された第1ヘッダ部と、全ての偏平中空部の流体通路の後端どうしを連通させるように左右方向にのび、一端に流体排出孔を有しかつ他端が閉鎖された第2ヘッダ部とを備え、この熱交換器本体内を流体が蛇行状に流れるように、各ヘッダ部内に少なくとも1つの垂直仕切壁が設けられているとともに、一端にフランジを有するバイパス管が第1ヘッダ部の流体導入孔および垂直仕切壁にあけられた流体通過孔にまたがって挿通されており、流体導入通路および流体排出通路のうち少なくとも流体導入通路を有しかつ流体導入通路の内端部にバイパス管のフランジを受け得る環状段部または同フランジの一部を受け得る弧状段部が設けられている導管接続部材が、これの段部と第1ヘッダ部の流体導入孔縁部とでバイパス管のフランジを挟み着けるように熱交換器本体に固定されている、熱交換器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えばカーエアコン用蒸発器として用いられる熱交換器に関する。なお、本明細書において、「左右」とは図3の左右、「前」とは図3の下、「後」とは図3の上をそれぞれいうものとする。 【0002】 【従来の技術】従来のカーエアコン用蒸発器として、蒸発器本体が、内部に側面よりみて略U形の冷媒通路を有しかつ左右方向に所定間隔おきに配置された複数の垂直な偏平中空部と、全ての偏平中空部の冷媒通路の前端どうしを連通させるように左右方向にのび、一端に冷媒導入孔を有しかつ他端が閉鎖された第1ヘッダ部と、全ての偏平中空部の冷媒通路の後端どうしを連通させるように左右方向にのび、一端に冷媒排出孔を有しかつ他端が閉鎖された第2ヘッダ部とを備え、この蒸発器本体内を冷媒が蛇行状に流れるように、各ヘッダ部内に少なくとも1つの垂直仕切壁が設けられているとともに、バイパス管が第1ヘッダ部の冷媒導入孔および垂直仕切壁にあけられた冷媒通過孔にまたがって挿通されているものがあった。バイパス管は、これの一端部を拡管パンチを用いてかしめることにより第1ヘッダ部の冷媒流体導入孔縁部に仮止めした後、蒸発器の他の構成部品に炉中ろう付けされていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、仮組みされた蒸発器の炉中姿勢が例えばバイパス管の仮止めされた一端部を上とするような場合、バイパス管のカシメが不十分であると、バイパス管が落下し、そのままでろう付けが行われるという不具合が発生するおそれがあった。 【0004】本発明の課題は、バイパス管を備えた熱交換器において、カシメ具合や炉中姿勢に左右されずにバイパス管を所定の位置に確実に保持固定できるようにすることにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明による熱交換器は、熱交換器本体が、内部に側面からみて略U形の流体通路を有しかつ左右方向に所定間隔おきに配置された複数の垂直な偏平中空部と、全ての偏平中空部の流体通路の前端どうしを連通させるように左右方向にのび、一端に流体導入孔を有しかつ他端が閉鎖された第1ヘッダ部と、全ての偏平中空部の流体通路の後端どうしを連通させるように左右方向にのび、一端に流体排出孔を有しかつ他端が閉鎖された第2ヘッダ部とを備え、この熱交換器本体内を流体が蛇行状に流れるように、各ヘッダ部内に少なくとも1つの垂直仕切壁が設けられているとともに、一端にフランジを有するバイパス管が第1ヘッダ部の流体導入孔および垂直仕切壁にあけられた流体通過孔にまたがって挿通されており、流体導入通路および流体排出通路のうち少なくとも流体導入通路を有しかつ流体導入通路の内端部にバイパス管のフランジを受け得る環状段部または同フランジの一部を受け得る弧状段部が設けられている導管接続部材が、これの段部と第1ヘッダ部の流体導入孔縁部とでバイパス管のフランジを挟み着けるように熱交換器本体に固定されているものである。 【0006】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図1〜図5を参照して以下に説明する。 【0007】この実施形態は、本発明をカーエアコン用蒸発器に適用したものである。図示の蒸発器(1) は、蒸発器本体(2) が、内部に側面からみて略U形の冷媒通路(3A)を有しかつ左右方向に所定間隔おきに配置された複数の垂直な偏平中空部(3) と、全ての偏平中空部(3) の冷媒通路(3A)の前端どうしを連通させるように左右方向にのび、左端に冷媒導入孔(4A)を有しかつ右端が閉鎖された第1ヘッダ部(4)と、全ての偏平中空部(3) の冷媒通路(3A)の後端どうしを連通させるように左右方向にのび、左端に冷媒排出孔(5A)を有しかつ右端が閉鎖された第2ヘッダ部(5) とを備えている。また、この蒸発器本体(2) 内を冷媒が蛇行状に流れるように、各ヘッダ部(4)(5)内に1つずつ垂直仕切壁(41)(51)が設けられているとともに、左端にフランジ(61)を有するバイパス管(6) が第1ヘッダ部(4) の冷媒導入孔(4A)および垂直仕切壁(41)にあけられた冷媒通過孔(4B)にまたがって挿通されている。そして、冷媒導入通路(7A)および冷媒排出通路(7B)を有しかつ冷媒導入通路(7A)の内端部にバイパス管(6) のフランジ(61)の一部を受け得る弧状段部(70)が設けられている導管接続部材(7) が、これの段部(70)と第1ヘッダ部(4) の冷媒導入孔(4A)縁部とでフランジ(61)を挟み着けるように蒸発器本体(2) に固定されている。 【0008】蒸発器本体(2) は、側面よりみて略U形の冷媒通路形成用凹部(81)および同凹部(81)の前後両端に連なりかつ同凹部(81)よりも深い1対のヘッダ部形成用凹部(82)を備えた偶数枚の中間プレート(8) をこれらの凹部(81)(82)の底壁どうしを重ね合わせるようにして接合するとともに、左右両端の中間プレート(8) にサイドプレート(9) を接合することにより形成されている。 【0009】各中間プレート(8) におけるヘッダ部形成用凹部(82)の底壁には、後述する一部のものを除いて、それぞれ横長円形の冷媒通過孔(82A) があけられている。蒸発器本体(2) の中央からやや右端寄りに位置する中間プレート(8) における第1ヘッダ部形成用凹部(82)の底壁に、前記冷媒通過孔(82A) よりも小さくかつバイパス管(6) の外径よりも若干大きい径を有する円形の冷媒通過孔(82B) があけられており、同底壁が第1ヘッダ部(4) の垂直仕切壁(41)を構成している。蒸発器本体(2) の中央と左端とのほぼ真ん中に位置する2枚の中間プレート(8) における第1ヘッダ部形成用凹部(82)の底壁に、円形の冷媒通過孔(82B) があけられているとともに、同孔(82B) の周囲に複数の小さな円形の冷媒通過孔(82C) があけられている。蒸発器本体(2) の中央からやや左端寄りに位置する中間プレート(8) における第2ヘッダ部形成用凹部(82)の底壁は冷媒通過孔を有しておらず、同底壁が第2ヘッダ部(5) の垂直仕切壁(51)を構成している。 【0010】各偏平中空部(3) の略U形冷媒通路(3A)における前後2つの垂直部に、コルゲートフィンよりなるインナーフィン(10)が配置固定されている(図5参照)。 【0011】左サイドプレート(9) の上端部前側に円形貫通孔(9A)が、同後側に横長円形貫通孔(9B)がそれぞれ形成されている。また、これらの貫通孔(9A)(9B)に対応する前後2つの貫通孔(11A)(11B)を有する補強プレート(11)が、左サイドプレート(9) の上端部外面に接合されている。補強プレート(11)における前側の円形貫通孔周縁部に、第1ヘッダ部(4) 内に突出した環状内方突出部(111) が形成されている。これら両プレート(9)(11) の前側貫通孔(9A)(11A) が冷媒導入孔(4A)を構成し、後側貫通孔(9B)(11B) が冷媒排出孔(5A)を構成している。 【0012】導管接続部材(7) は、板状部材(71)およびブロック状部材(72)よりなる。板状部材(71)は、図1および図2に示すように、側面からみて下部が下方に向かって先細り状となった略ホームベース状のものである。この板状部材(71)は、一端が同部材内面の上前隅部に開口し他端が同部材外面の下端部に開口した前側冷媒通路(71A) と、一端が同部材内面の後前隅部に開口し他端が同部材外面の中央部に開口した後側冷媒通路(71B) とを備えており、前側冷媒通路(71A) が第1ヘッダ部(4) 内に通じ後側冷媒通路(71B) が第2ヘッダ部(5) 内に通じるように左サイドプレート(9) 外面に接合されている。弧状段部(70)は、板状部材(71)の前側冷媒通路(71A) の内端部に形成されている。ブロック状部材(72)は、図1および図2に示すように、横断面略縦長円形のものである。このブロック状部材(72)は、その上下部に水平貫通状冷媒通路(72B)(72A)を有しており、上側冷媒通路(72B)が板状部材(71)の後側冷媒通路(71B) に通じ下側冷媒通路(72A) が板状部材(71)の前側冷媒通路(71A) に通じるように板状部材(71)外面に固定されている。これらの部材(71)(72)の前側冷媒通路(71A) および下側冷媒通路(72A) が冷媒排出通路(7A)を構成し、後側冷媒通路(71B) および上側冷媒通路(72B) が冷媒排出通路(7B)を構成している。ブロック状部材(72)における上下冷媒通路(72A)(72B)の外端開口周縁部に、外方に突出した環状導管差込口部(721) が設けられている。これらの導管差込口部(721) には、Oリング(12)が嵌められている。 【0013】コルゲートフィンよりなるアウターフィン(13)が、隣り合う偏平中空部(3) どうしの間に介在されかつ偏平中空部(3) 外面に接合されている。左サイドプレート(9) 外面に、上下両端部に水平折曲部(14A) を有する折曲プレート(14)の両水平折曲部(14A) 先端が接合され、両プレート(9)(14) 間にコルゲートフィンよりなるアウターフィン(13)が介在されて両プレート(9)(14) 対向面に接合されている。また、右サイドプレート(9) 外面に、上下両端部に水平折曲部(15A) を有しかつ上部水平折曲部(15A) の先端から上方に折れ曲がった垂直折曲部(15B) を有する折曲プレート(15)の両水平折曲部(15A) 先端および垂直折曲部(15B) 内面が接合され、両プレート(9)(15) 間にコルゲートフィンよりなるアウターフィン(13)が介在されて両プレート(9)(15) 対向面に接合されている。 【0014】上記蒸発器(1) の構成部品のうち、中間プレート(8) 、サイドプレート(9) 、補強プレート(11)および折曲プレート(14)(15)は、アルミニウム両面ブレージングシートから形成されている。 【0015】冷媒は、図3に矢印で示すように、蒸発器本体(2) 内を蛇行状に流れる間に、隣り合う偏平中空部(3) どうしの間を流れる空気と熱交換を行い、それによって該空気を冷却する。具体的にいうと、まず冷媒は、導管(図示略)から導管接続部材(7) の冷媒導入通路(7A)およびバイパス管(6) を経て第1ヘッダ部右区画(4R)に導入される。導入された冷媒は、前記区画(4R)から第2ヘッダ部右区画(5R)に向かって両区画(4R)(5R)を連通させている偏平中空部(3) の冷媒通路(3A)を流れ、次いで、第2ヘッダ部右区画(5R)から第1ヘッダ部左区画(4L)に向かって両区画(5R)(4L)を連通させている偏平中空部(3) の冷媒通路(3A)を流れ、さらに、第1ヘッダ部左区画(4L)から第2ヘッダ部左区画(5L)に向かって両区画(4L)(5L)を連通させている偏平中空部(3) の冷媒通路(3A)を流れた後、導管接続部材(7)の冷媒排出通路(7B)を経て排出される。 【0016】上記蒸発器(1) は、例えば次のようにして組み立てられる。即ち、まず、中間プレート(8) 、サイドプレート(9) 、補強プレート(11)、折曲プレート(14)(15)、インナーフィン(10)、アウターフィン(13)、板状部材(71)およびバイパス管(6) を、冶具を用いて仮組みする。このさい、バイパス管(6) は、これのフランジ(61)が板状部材(71)の弧状段部(70)と第1ヘッダ部(4) の冷媒導入孔(4A)縁部とで挟み着けられているため、容易に位置決めされ、しかも、特にカシメを行わなくても位置ズレを生じることがない。次いで、仮組みした上記部品を炉中ろう付けする。このさいにも、炉中姿勢の如何にかかわりなく、バイパス管(6) の位置ズレは生じない。その後、板状部材(71)にブロック状部材(72)を止ネジ等によって固定する。こうして、蒸発器(1) の組立が完了する。 【0017】 【発明の効果】本発明による熱交換器は、上記のとおり、導管接続部材がこれの環状段部または弧状段部と第1ヘッダ部の流体導入孔縁部とでバイパス管のフランジを挟み着けるように熱交換器本体に固定されているため、製造過程においてバイパス管の位置ズレおよびそれに起因する製造不良を生じるおそれがない。またバイパス管をカシメにより仮止めする必要がないため、その分だけ製造工程を減らすことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000186843 【氏名又は名称】昭和アルミニウム株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月31日(1999.3.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060874 【弁理士】 【氏名又は名称】岸本 瑛之助 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−283603(P2000−283603A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月13日(2000.10.13) |
| 【出願番号】 |
特願平11−92214 |
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