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【発明の名称】 異常状態判定装置
【発明者】 【氏名】高橋 茂

【要約】 【課題】機器の異常を検知することができる異常状態判定装置を提供すること。

【解決手段】吸収式熱源機1の各センサ31、33、35、37、39で、外気温、冷却水温等を測定する。測定された温度パターンと、基準テーブル51の温度パターンとを、コンピュータ45上で比較し、両者に大きな違いのある項目があるか否かを調べる。違いのある場合、吸収式熱源機1で異常が発生していると判定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機器に関する各種パラメータをパターン化した基準テーブルと、 前記機器に関する各種パラメータを測定する手段と、測定された各種パラメータのパターンと、前記基準テーブルのパターンとを比較し、異常を判定する手段と、を有することを特徴とする異常状態判定装置。
【請求項2】 前記機器は、吸収式熱源機であることを特徴とする請求項1記載の異常状態判定装置。
【請求項3】 前記パラメータは、外気温及び、機器の内部の温度であることを特徴とする請求項2記載の異常状態判定装置。
【請求項4】 異常が判定された場合、警報を発する手段を、更に具備することを特徴とする請求項1記載の異常状態判定装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異常状態判定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吸収式熱源機は、水の気化熱を利用し、一連のサイクルを繰り返して空調を行っている。これは、フロンを全く使っていないため、環境保全という観点では優れた空調システムである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような大規模な設備では、異常が発生した場合の早期発見や原因究明が難しいという問題があった。本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、吸収式熱源機等の異常を検知することができる異常状態判定装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成するために本発明は、機器に関する各種パラメータをパターン化した基準テーブルと、前記機器に関する各種パラメータを測定する手段と、測定された各種パラメータのパターンと、前記基準テーブルのパターンとを比較し異常を判定する手段とを有することを特徴とする異常状態判定装置である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、吸収式熱源機1の構成図である。図1に示されるように、吸収式熱源機1は第1室3、第2室5、第3室7、第4室9、センサ31、33、35、37、39、空調機43、冷却塔44、コンピュータ45等を有する。
【0006】第1室3は、蒸発器として機能する。第1室3内は、約6〜7mmHgのほぼ真空の状態に保たれている。冷水21は、第1室3と空調機43との間を循環している。水11は、第1室3内部にあり、冷媒として働く。
【0007】第2室5は、吸収器として機能する。第2室5内は、約6〜7mmHgのほぼ真空の状態に保たれている。吸収液13は、第2室5内部にあり、例えば臭化リチウム水溶液などである。吸収液13は、第1室3で発生した水蒸気を吸収する。
【0008】第3室7は、再生器として機能する。第3室7の室内圧力は、約600〜700mmHgに調節されている。管15は、吸収液13を第2室5から第3室7に送るためのものである。第3室7は、バーナー16で熱せられ、吸収液13に吸収されていた水を気化させ、水蒸気を発生させる。
【0009】第4室9は、循環器として機能する。第4室9の室内圧力は、約60〜85mmHgに調節されている。冷却水23は、第4室9と冷却塔41との間を循環している。冷却塔41は、冷却水23を冷却する。水19は、第3室7で発生した水蒸気が、冷却水23により冷却され、液化したものである。
【0010】センサ31は、外気の温度を測定する。センサ33は、第1室3から空調機43に向かって流れる冷水21の温度を、センサ35は、空調機43から第1室3に向かって流れる冷水21の温度を測定する。センサ37は、第4室9から冷却塔41に向かって流れる冷却水23の温度を、センサ39は、冷却塔41から第4室9に向かって流れる冷却水23の温度を測定する。
【0011】コンピュータ45は、各機器の制御及び、図2に示す基準テーブル51を記憶し、センサ31、33、35、37、39の測定値と比較を行い、異状があるか否かを判定する。
【0012】次に、この吸収式熱源機1を用いて空調機43で空調を行う仕組みを図1に基づいて説明する。まず、水19は第4室9から第1室3内の冷水21が循環しているパイプに落下する。第1室3内は、ほぼ真空であるため、水の沸点は大気圧下に比べて非常に低くなっており、水19は勢いよく蒸発する。このとき、水19はパイプから気化熱を奪うため、冷水21は冷却されて空調機43に送られる。冷水21は、空調機43内部を循環して室内の熱を吸収し、暖められた状態で、第1室3に戻される。
【0013】第1室3で発生した水蒸気は、第2室5で吸収液13に吸収される。吸収液13は、管15を通って第3室7に送られる。第3室7で吸収液13はバーナー16で熱せられ、吸収されていた水が、再び水蒸気となって発生する。
【0014】第3室7で発生した水蒸気は、第3室7よりも室内の圧力を低く保たれている第4室9に移動し、冷却水23が循環するパイプに触れて冷却され、水19となる。冷却水23は、水蒸気の液化により発生する熱を吸収して暖められるが、冷却塔41で再び冷却され、第4室9に戻される。以上のサイクルを繰り返し、空調機43により空調が行われる。
【0015】図2は、基準テーブル51である。基準テーブル51は、吸収式熱源機1が正常に動作している場合の各部の温度を表にしたものである。外気温は、センサ31、冷水(往)はセンサ33、冷水(復)は、センサ35、冷却水(往)は、センサ37、冷却水(復)は、センサ39での測定温度である。 このように、外気温や、冷水21、冷却水23等の温度をパターン化した基準テーブル51を予め作成しておき、コンピュータ45に保持させる。
【0016】図3は、異常状態判定のフローチャートである。まず、各センサ31、33、35、37、39で、外気温、冷却水温等を測定する(ステップ301)。
【0017】測定された温度パターンと、基準テーブル51の温度パターンとを、コンピュータ45上で比較し(ステップ302)、両者に大きな違いのある項目があるか否かを調べる(ステップ303)。違いのある場合、吸収式熱源機1で異常が発生していると判定する(ステップ304)。異常が発生した場合、コンピュータ45はアラーム等を発する。
【0018】このように本実施の形態では、各センサでの測定値と、基準テーブル51のパターンとを比較することで、吸収式熱源機1で異常が発生しているか否かを判定することができる。尚、本発明は、吸収式熱源機1に限らず、その他の機器の異常状態を判定する場合にも用いることができる。
【0019】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によれば、機器の異常を検知することができる異常状態判定装置を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
【出願日】 平成11年3月31日(1999.3.31)
【代理人】 【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
【公開番号】 特開2000−283591(P2000−283591A)
【公開日】 平成12年10月13日(2000.10.13)
【出願番号】 特願平11−91305