| 【発明の名称】 |
冷凍装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】辨野 岳志
【氏名】井上 世紀
【氏名】吉良 誠也
【氏名】望月 克己
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| 【要約】 |
【課題】ツイン圧縮機搭載型冷凍装置においてドーム内圧が相対的に高くなる圧縮機への冷凍機油の返油を確実に行うとともに、冷凍機油とともに液冷媒の圧縮機への供給をも可能ならしめる。
【解決手段】互いに並列に接続された一対の低圧ドーム型の圧縮機1A,1Bを備えた冷凍装置において、前記圧縮機1A,1Bの吸入配管24に、吸入ガス冷媒と冷凍機油とに分離するとともに分離された冷凍機油を前記圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに返油する油吸入機構25を設けて、吸入ガス冷媒から分離された冷凍機油を圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに確実に返油するようにしている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いに並列に接続された一対の低圧ドーム型の圧縮機(1A),(1B)、熱源側熱交換器(3)、減圧機構(6)および利用側熱交換器(7)を冷媒配管を介して順次接続してなる冷媒回路(A)を備え、前記圧縮機(1A),(1B)を均油管(9)を介して互いに連通させてなる冷凍装置であって、前記圧縮機(1A),(1B)の吸入配管(24)には、吸入ガス冷媒と冷凍機油とに分離するとともに分離された冷凍機油を前記圧縮機(1A),(1B)のうちの一方の圧縮機(1A)に返油する油吸入機構(25)を設けたことを特徴とする冷凍装置。 【請求項2】 前記油吸入機構(25)を、所定の長さを有する水平吸入配管(26)と、該水平吸入配管(26)から延設されて前記圧縮機(1A),(1B)のうちの一方の圧縮機(1A)に接続される第1分岐配管(27)と、前記水平吸入配管(26)から上向きに分岐して前記圧縮機(1A),(1B)のうちの他方の圧縮機(1B)に接続される第2分岐配管(28)とによって構成したことを特徴とする前記請求項1記載の冷凍装置。 【請求項3】 前記水平吸入配管(26)、第1および第2分岐配管(27),(28)の内径を、吸入ガス冷媒の流速が横走りの油戻り流速以上であって縦走りの油戻り流速以下となるように設定したことを特徴とする前記請求項2記載の冷凍装置。 【請求項4】 前記油吸入機構(5)を、吸入配管(24)の一部を下向き且つ下端が開放されるように形成してなる垂直吸入配管(29)と、該垂直吸入配管(29)の下部が臨み且つ該垂直吸入配管(29)より水平断面の断面積が大きい管体(30)と、該管体(30)の下端に接続されて前記圧縮機(1A),(1B)のうちの一方の圧縮機(1A)に接続される第1分岐配管(27)と、前記管体(30)における側壁に接続されて前記圧縮機(1A),(1B)のうちの他方の圧縮機(1B)に接続される第2分岐配管(28)とによって構成したことを特徴とする前記請求項1記載の冷凍装置。 【請求項5】 前記油吸入機構(25)を、前記吸入配管(24)の垂直断面の断面積より大きな断面積を有する水平吸入配管(31)と、該水平吸入配管(31)の管壁に接続されて前記圧縮機(1A),(1B)のうちの一方の圧縮機(1A)に接続される第1分岐配管(27)と、前記水平吸入配管(31)の中心部に同心状に臨まされて前記圧縮機(1A),(1B)のうちの他方の圧縮機(1B)に接続される第2分岐配管(28)とによって構成したことを特徴とする前記請求項1記載の冷凍装置。 【請求項6】 前記油吸入機構(25)により冷凍機油が返油される圧縮機(1A)の吐出ガス冷媒の温度が設定値より高くなった場合には、吸入ガス冷媒を湿り加減とする制御を行うことを特徴とする前記請求項1,2,3,4および5のいずれか一項記載の冷凍装置。 【請求項7】 前記油吸入機構(25)により冷凍機油が返油される圧縮機(1A)のドーム内圧力を、他方の圧縮機(1B)のドーム内圧力よりも高くすることができることを特徴とする前記請求項1,2,3,4,5および6のいずれか一項記載の冷凍装置。 【請求項8】 前記油吸入機構(25)により冷凍機油が返油される圧縮機(1A)を周波数制御されるインバータ圧縮機とし、もう一方の圧縮機(1B)を非インバータ圧縮機としたことを特徴とする前記請求項1,2,3,4,5および6のいずれか一項記載の冷凍装置。 【請求項9】 前記インバータ圧縮機(1A)の運転容量を小さくすることで前記均油管(9)を介してインバータ圧縮機(1A)から非インバータ圧縮機(1B)へ冷凍機油を輸送するものとしたことを特徴とする前記請求項8記載の冷凍装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、冷凍装置における圧縮機への返油構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】2台の圧縮機を並列に接続したツイン圧縮機搭載型の冷凍装置において、圧縮機の組み合わせが低圧ドーム型のインバータ圧縮機と低圧ドーム型の非インバータ圧縮機の場合、2台運転時に、インバータ圧縮機の回転数によっては、インバータ圧縮機と非インバータ圧縮機とにおけるドーム内圧に差が生じることがある。 【0003】例えば、インバータ圧縮機の回転数より非インバータ圧縮機の回転数の方が大きい場合には、インバータ圧縮機のドーム内圧が非インバータ圧縮機のドーム内圧より高くなり、ドーム内底部の冷凍機油は均圧管を通じてインバータ圧縮機から非インバータ圧縮機へ輸送される(以下、状態1という)。逆に、インバータ圧縮機の回転数が非インバータ圧縮機の回転数より小さい場合には、インバータ圧縮機のドーム内圧が非インバータ圧縮機のドーム内圧より低くなり、ドーム内底部の冷凍機油は均圧管を通じて非インバータ圧縮機からインバータ圧縮機へ輸送される(以下、状態2という)。 【0004】冷凍装置の運転中において、状態1あるいは状態2が連続すると、ドーム内圧の高い圧縮機の冷凍機油は、ドーム内圧の低い圧縮機側への移動を続けることとなって、いずれはなくなってしまうこととなり、圧縮機の破損が生ずるおそれがある。 【0005】上記のような不具合を解消する方法としては、インバータ圧縮機の回転数を変化させることにより、状態1→状態2と状態2→状態1とを繰り返す制御を行うことにより、冷凍機油切れを防止する方法とか、圧縮機の吐出側に油分離器を設け、該油分離器において吐出ガス冷媒から分離された冷凍機油をインバータ圧縮機に優先的に返油するとともに、インバータ圧縮機から非インバータ圧縮機への輸送は、強制差圧方式により非インバータ圧縮機のドーム内圧をインバータ圧縮機のドーム内圧より常時低くすることで行うようにする方法とかがある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の方法の場合、凝縮圧力が高い運転状態でバランスしている時に、状態1→状態2の制御(換言すれば、インバータ圧縮機の回転数を増やす制御)を行うと、さらに凝縮圧力が上昇し、高圧圧力スイッチが作動して圧縮機停止となるおそれがある。 【0007】また、後者の場合、油分離器が必要となるためコスト高となるし、強制差圧方式の採用により、吸入圧力損失が増大し、能力ダウンとなるおそれがある。 【0008】また、2台運転時であってインバータ圧縮機の回転数が低い運転状態の時は、インバータ圧縮機へ吸入される吸入ガス冷媒量が少なくなるため、圧縮機のモータ発熱により吸入された冷媒の温度がかなり上昇する。その結果、インバータ圧縮機と非インバータ圧縮機との吐出ガス冷媒の温度の差が大きくなるという不具合も生ずる。この対策としては、リキッドインジェクション回路を設けて、圧縮機へ液冷媒をバイパスさせる方法が従来から採用されているが、コスト高となるとともに、能力ダウンともなる。 【0009】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、ツイン圧縮機搭載型冷凍装置においてドーム内圧が相対的に高くなる圧縮機への冷凍機油の返油を確実に行うとともに、冷凍機油とともに液冷媒の圧縮機への供給をも可能ならしめることを目的とするものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上記課題を解決するための手段として、互いに並列に接続された一対の低圧ドーム型の圧縮機1A,1B、熱源側熱交換器3、減圧機構6および利用側熱交換器7を冷媒配管を介して順次接続してなる冷媒回路Aを備え、前記圧縮機1A,1Bを均油管9を介して互いに連通させてなる冷凍装置において、前記圧縮機1A,1Bの吸入配管24に、吸入ガス冷媒と冷凍機油とに分離するとともに分離された冷凍機油を前記圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに返油する油吸入機構25を設けている。 【0011】上記のように構成したことにより、吸入ガス冷媒から分離された冷凍機油が圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに確実に返油されることとなる。従って、冷凍機油が返油される側の圧縮機1Aとしてドーム内圧が高いものを選べば、両圧縮機1A,1Bにおける冷凍機油を能力ダウンなく確保することができる。 【0012】請求項2の発明におけるように、請求項1記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25を、所定の長さを有する水平吸入配管6と、該水平吸入配管26から延設されて前記圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに接続される第1分岐配管27と、前記水平吸入配管26から上向きに分岐して前記圧縮機1A,1Bのうちの他方の圧縮機1Bに接続される第2分岐配管28とによって構成した場合、水平吸入配管26内においては管壁側に冷凍機油の環状流が生ずることとなって、吸入ガス冷媒と冷凍機油とが分離され、分離された冷凍機油は、第1分岐配管27を介して圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに返油されることとなる。従って、第1分岐配管27が接続される圧縮機1Aとしてドーム内圧が高いものを選べば、配管構造を変更するという簡単な構成により、両圧縮機1A,1Bにおける冷凍機油を低コストで且つ能力ダウンなく確保することができる。 【0013】請求項3の発明におけるように、請求項2記載の冷凍装置において、前記水平吸入配管26、第1および第2分岐配管27,28の内径を、吸入ガス冷媒の流速が横走りの油戻り流速以上であって縦走りの油戻り流速以下となるように設定した場合、水平吸入配管26、第1および第2分岐配管27,28における冷凍機油の環状流化が確実に得られる。 【0014】請求項4の発明におけるように、請求項1記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25を、前記吸入配管24の一部を下向き且つ下端が開放されるように形成してなる垂直吸入配管29と、該垂直吸入配管29の下部が臨み且つ該垂直吸入配管29より水平断面の断面積が大きい管体30と、該管体30の下端に接続されて前記圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに接続される第1分岐配管27と、前記管体30における側壁に接続されて前記圧縮機1A,1Bのうちの他方の圧縮機1Bに接続される第2分岐配管28とによって構成した場合、垂直吸入配管29から管体30内に流入した吸入ガス冷媒が該管体30内において急激に膨張することにより、吸入ガス冷媒から冷凍機油が分離され、分離された冷凍機油は、重力および慣性により第1分岐配管27を介して圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに返油されることとなる。従って、第1分岐配管27が接続される圧縮機1Aとしてドーム内圧が高いものを選べば、配管構造を変更するという簡単な構成により、両圧縮機1A,1Bにおける冷凍機油を低コストで且つ能力ダウンなく確保することができる。 【0015】請求項5の発明におけるように、請求項1記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25を、前記吸入配管24の垂直断面の断面積より大きな断面積を有する水平吸入配管31と、該水平吸入配管31の管壁に接続されて前記圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに接続される第1分岐配管27と、前記水平吸入配管31の中心部に同心状に臨まされて前記圧縮機1A,1Bのうちの他方の圧縮機1Bに接続される第2分岐配管28とによって構成した場合、水平吸入配管31内を流れる吸入ガス冷媒の流速が緩和されるため、流速の遅い管壁側に冷凍機油の環状流が生ずることとなって、吸入ガス冷媒と冷凍機油とが分離され、分離された冷凍機油は、第1分岐配管を介して圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに返油されることとなる。従って、第1分岐配管27が接続される圧縮機1Aとしてドーム内圧が高いものを選べば、配管構造を変更するという簡単な構成により、両圧縮機1A,1Bにおける冷凍機油を低コストで且つ能力ダウンなく確保することができる。 【0016】請求項6の発明におけるように、請求項1,2,3,4および5のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25により冷凍機油が返油される圧縮機1Aの吐出ガス冷媒の温度が設定値より高くなった場合には、吸入ガス冷媒を湿り加減とする制御を行うようにした場合、吸入ガス冷媒に混入した液冷媒も吸入ガス冷媒から分離された冷凍機油とともに第1分岐配管27を介して圧縮機1Aへ供給されることとなり、液冷媒の蒸発潜熱によりモータ発熱に起因する冷媒温度の上昇を回避することができる。 【0017】請求項7の発明におけるように、請求項1,2,3,4,5および6のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25により冷凍機油が返油される圧縮機1Aのドーム内圧力を、他方の圧縮機1Bのドーム内圧力よりも高くすることができるようにした場合、冷凍機油が返油された圧縮機1Aから他方の圧縮機1Bへ均油管9を介して冷凍機油が確実に輸送されることとなる。 【0018】請求項8の発明におけるように、請求項1,2,3,4,5および6のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25により冷凍機油が返油される圧縮機1Aを周波数制御されるインバータ圧縮機とし、もう一方の圧縮機1Bを非インバータ圧縮機とした場合、インバータ圧縮機1Aの回転数を下げる(換言すれば、周波数を下げる)ことにより、インバータ圧縮機1Aから非インバータ圧縮機1Bへの冷凍機油の分配が行えることとなり、高圧圧力の異常上昇を回避することができる。 【0019】請求項9の発明におけるように、請求項8記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aの運転容量を小さくすることで前記均油管9を介してインバータ圧縮機1Aから非インバータ圧縮機1Bへ冷凍機油を輸送するものとした場合、インバータ圧縮機1Aの運転容量を小さくすることでインバータ圧縮機1Aのドーム内圧力が非インバータ圧縮機1Bのドーム内圧縮機より高くなり、インバータ圧縮機1Aから非インバータ圧縮機1Bへの冷凍機油の輸送が確実に行える。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。 【0021】第1の実施の形態図1には、本願発明の第1の実施の形態にかかる冷凍装置の冷媒配管系統が示されている。 【0022】この冷凍装置は、図1に示すように、互いに並列に接続されたインバータ圧縮機1Aおよび非インバータ圧縮機1B、四路切換弁2、冷房運転時に凝縮器として作用し、暖房運転時に蒸発器として作用する熱源側熱交換器3、冷房運転時と暖房運転時とで流路を切り換える流路切換機構4、液冷媒を溜め込むレシーバ5、減圧機構として作用する電子膨張弁6、冷房運転時に蒸発器として作用し、暖房運転時に凝縮器として作用する利用側熱交換器7を冷媒配管を介して順次接続した冷媒回路Aを備えており、前記四路切換弁2の切換作動により冷媒を可逆流通させて冷房運転あるいは暖房運転が可能とされている。 【0023】前記インバータ圧縮機1A、非インバータ圧縮機1B、四路切換弁2、熱源側熱交換器3、流路切換機構4、レシーバ5および電子膨張弁6は、室外ユニットXを構成し、前記利用側熱交換器7は室内ユニットYを構成することとなっている。 【0024】前記インバータ圧縮機1Aは、例えば低圧ドームを有する密閉型圧縮機とされており、周波数制御機構8による周波数制御により容量制御されることとなっている。前記非インバータ圧縮機1Bは、低圧ドームを有する密閉型圧縮機とされており、定速運転されることとなっている。そして、前記非インバータ圧縮機1Bは、前記インバータ圧縮機1Aの起動した後、負荷が増大してインバータ圧縮機1Aの周波数が上限に達した後周波数が下げられ、最低周波数になった時点で起動されることとなっている。なお、前記インバータ圧縮機1Aと非インバータ圧縮機1Bとのドーム底部は、均油管9を介して連通されており、ドーム底部に溜められる冷凍機油が均油管9を介して移動可能となっている。符号10はインバータ圧縮機1Aの運転時に非インバータ圧縮機1Bへ吐出冷媒が逆流するのを防止する逆止弁、11は高圧圧力スイッチ、12は低圧圧力スイッチ、17は吐出冷媒の温度を検出する温度センサーである。 【0025】前記流路切換機構4は、4個の逆止弁13,14,15,16からなっており、冷房運転時には熱源側熱交換器3からの液冷媒が逆止弁13、レシーバ5、電子膨張弁6および逆止弁14を介して利用側熱交換器7へ流通し、暖房運転時には利用側熱交換器7からの液冷媒が逆止弁15、レシーバ5、電子膨張弁6および逆止弁16を介して熱源側熱交換器3へ流通することとなっている。 【0026】前記レシーバ5の気相部とインバータ圧縮機1Aおよび非インバータ圧縮機1Bの吐出側とは、液封防止通路18を介して接続されており、該液封防止通路18には、レシーバ5からインバータ圧縮機1Aおよび非インバータ圧縮機1Bの吐出側へのみ冷媒の流通を許容する逆止弁19が介設されている。該液封防止通路18は、圧縮機停止時に逆止弁13,15と減圧機構6との間に封じ込まれた液冷媒が高圧となるのを防ぐために必要である。 【0027】前記液封防止通路18と前記電子膨張弁6の下流側(具体的には、電子膨張弁6と流路切換機構4との間)は、ガス抜きバイパス通路20を介して接続されており、該ガス抜きバイパス通路20には、非インバータ圧縮機1Bの起動前に所定時間だけ開作動されるガス抜き電磁弁21が介設されている。符号22,23は分流器である。 【0028】そして、前記圧縮機1A,1Bの吸入配管24には、図2に示すように、吸入ガス冷媒と冷凍機油とに分離するとともに分離された冷凍機油を前記インバータ圧縮機1Aに返油する油吸入機構25が設けられている。 【0029】本実施の形態においては、前記油吸入機構25は、四路切換弁2から圧縮機1A,1Bに至る吸入配管24の一部からなり、所定の長さLを有する水平吸入配管26と、該水平吸入配管26から延設されて前記インバータ圧縮機1Aに接続される第1分岐配管27と、前記水平吸入配管26から上向き略直角に分岐して前記非インバータ圧縮機1Bに接続される第2分岐配管28とによって構成されている。前記水平吸入配管26、第1および第2分岐配管27,28の内径は、吸入ガス冷媒の流速が横走りの油戻り流速以上であって縦走りの油戻り流速以下となるように設定されている。また、前記水平吸入配管26の長さLは、冷凍機油が完全に環状流となるに十分な長さに設定するのが望ましい。このようにすると、水平吸入配管26、第1および第2分岐配管27,28における冷凍機油の環状流化が確実に得られる。 【0030】上記のように構成したことにより、水平吸入配管26内においては、図3に示すように、管壁側に冷凍機油の環状流Fが生ずることとなって、吸入ガス冷媒Gと冷凍機油Fとが分離され、分離された冷凍機油Fは、第1分岐配管27を介してインバータ圧縮機1Aにのみ(あるいは、大部分がインバータ圧縮機1Aに)返油されることとなる。なお、吸入ガス冷媒Gは、圧縮機1A,1Bの吸入圧に応じて吸入されることとなる。従って、第1分岐配管27が接続されるインバータ圧縮機1Aの回転数を落としてドーム内圧を高くすれば、配管構造を変更するという簡単な構成により、両圧縮機1A,1Bにおける冷凍機油を低コストで且つ能力ダウンなく確保することができる。しかも、インバータ圧縮機1Aの回転数を下げる(換言すれば、周波数を下げる)ことにより、インバータ圧縮機1Aから非インバータ圧縮機1Bへの冷凍機油の分配が行えることとなるため、高圧圧力の異常上昇を回避することができる。 【0031】ところで、前述したように、インバータ圧縮機1Aと非インバータ圧縮機1Bの2台が運転されている時であってインバータ圧縮機1Aの回転数が低い運転状態の時には、インバータ圧縮機1Aへ吸入される吸入ガス冷媒量が少なくなるため、圧縮機のモータ発熱により吸入された冷媒の温度がかなり上昇する。その結果、インバータ圧縮機1Aと非インバータ圧縮機1Bとの吐出ガス冷媒の温度の差が大きくなるという不具合が生ずる。 【0032】そこで、本実施の形態においては、図4に示すように、インバータ圧縮機1Aの吐出ガス冷媒温度Tを検出する温度センサー17からの温度情報をコントローラ32に入力し、コントローラ32からの制御信号により電子膨張弁6の開度制御を行うようにしている。 【0033】ついで、図5に示すフローチャートを参照して、上記電子膨張弁の開度制御について説明する。 【0034】2台運転中に、ステップS1において温度センサー17からの吐出冷媒温度Tが入力され、ステップS2において該吐出冷媒温度Tと設定温度Tsにハンチング防止用の温度差αを加算した値=Ts+αとの比較がなされる。ここで、T≧Ts+αと判定されると、ステップS3において電子膨張弁6を所定開度だけ開き、吸入ガス冷媒を湿り加減にする。すると、上記した本実施の形態の構造により、吸入ガス冷媒に混入されている液冷媒は、水平吸入配管26において冷凍機油とともに環状流となり、冷凍機油とともに第1分岐配管27を介してインバータ圧縮機1Aに吸入され、液冷媒の蒸発潜熱によりモータ発熱に起因する冷媒温度の上昇が回避されることとなる。 【0035】そして、湿り運転によりインバータ圧縮機1Aの吐出ガス冷媒温度Tは下がってくるので、ステップS4において吐出冷媒温度Tと設定温度Tsにハンチング防止用の温度差αを減算した値=Ts−αとの比較がなされる。ここで、T≦Ts−αと判定されると、ステップS5において電子膨張弁6を所定開度だけ絞り、湿り運転をやめる。 【0036】つまり、インバータ圧縮機1Aの吐出ガス冷媒温度の上昇を湿り運転により回避するようになっているのである。なお、インバータ圧縮機1Aと非インバータ圧縮機1Bとの吐出ガス冷媒温度の差温が設定値となるように電子膨張弁6の開度を制御するようにしてもよい。 【0037】第2の実施の形態図6には、本願発明の第2の実施の形態にかかる冷凍装置における油吸入機構の構造が示されている。 【0038】この場合、油吸入機構25は、吸入配管24の一部を下向き且つ下端が開放されるように形成してなる垂直吸入配管29と、該垂直吸入配管29の下部が臨み且つ該垂直吸入配管29より内径が大きい管体3と、該管体30の下端に接続されてインバータ圧縮機1Aに接続される第1分岐配管27と、前記管体30における側壁に接続されて非インバータ圧縮機1Bに接続される第2分岐配管28とによって構成されている。 【0039】このようにすると、垂直吸入配管29から管体30内に流入した吸入ガス冷媒が該管体30内において急激に膨張することにより、吸入ガス冷媒から冷凍機油が分離され、分離された冷凍機油は、重力および慣性により第1分岐配管27を介してインバータ圧縮機1Aにのみ(あるいは、大部分がインバータ圧縮機1Aに)返油されることとなる。なお、吸入ガス冷媒は、圧縮機1A,1Bの吸入圧に応じて吸入されることとなる。従って、第1分岐配管27が接続されるインバータ圧縮機1Aの回転数を落としてドーム内圧を高くすれば、配管構造を変更するという簡単な構成により、両圧縮機1A,1Bにおける冷凍機油を低コストで且つ能力ダウンなく確保することができる。 【0040】その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。 【0041】第3の実施の形態図7には、本願発明の第3の実施の形態にかかる冷凍装置における油吸入機構の構造が示されている。 【0042】この場合、油吸入機構25は、吸入配管24の内径より大きな内径を有する水平吸入配管31と、該水平吸入配管31の管壁に接続されてインバータ圧縮機1Aに接続される第1分岐配管27と、前記水平吸入配管31の中心部に同心状に臨まされて非インバータ圧縮機1Bに接続される第2分岐配管28とによって構成されている。 【0043】このようにすると、水平吸入配管31内を流れる吸入ガス冷媒の流速が緩和されるため、流速分布Cで示すように、流速の遅い管壁側に冷凍機油の環状流が生ずることとなって、吸入ガス冷媒と冷凍機油とが分離され、分離された冷凍機油は、第1分岐配管27を介してインバータ圧縮機1Aにのみ(あるいは、大部分がインバータ圧縮機1Aに)返油されることとなる。なお、吸入ガス冷媒は、圧縮機1A,1Bの吸入圧に応じて吸入されることとなる。従って、第1分岐配管27が接続されるインバータ圧縮機1Aの回転数を落としてドーム内圧を高くすれば、配管構造を変更するという簡単な構成により、両圧縮機1A,1Bにおける冷凍機油を低コストで且つ能力ダウンなく確保することができる。 【0044】ところで、上記実施の形態においては、互いに並列に接続されたインバータ圧縮機と非インバータ圧縮機とを備えた冷凍装置について説明したが、本願発明は、複数台のインバータ圧縮機あるいは非インバータ圧縮機を備えた冷凍装置にも適用可能なことは勿論である。 【0045】 【発明の効果】請求項1の発明によれば、互いに並列に接続された一対の低圧ドーム型の圧縮機1A,1B、熱源側熱交換器3、減圧機構6および利用側熱交換器7を冷媒配管を介して順次接続してなる冷媒回路Aを備え、前記圧縮機1A,1Bを均油管9を介して互いに連通させてなる冷凍装置において、前記圧縮機1A,1Bの吸入配管24に、吸入ガス冷媒と冷凍機油とに分離するとともに分離された冷凍機油を前記圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに返油する油吸入機構25を設けて、吸入ガス冷媒から分離された冷凍機油を圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに確実に返油するようにしたので、冷凍機油が返油される側の圧縮機1Aとしてドーム内圧が高いものを選べば、両圧縮機1A,1Bにおける冷凍機油を能力ダウンなく確保することができるという効果がある。 【0046】請求項2の発明におけるように、請求項1記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25を、所定の長さを有する水平吸入配管6と、該水平吸入配管26から延設されて前記圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに接続される第1分岐配管27と、前記水平吸入配管26から上向きに分岐して前記圧縮機1A,1Bのうちの他方の圧縮機1Bに接続される第2分岐配管28とによって構成した場合、水平吸入配管26内においては管壁側に冷凍機油の環状流が生ずることとなって、吸入ガス冷媒と冷凍機油とが分離され、分離された冷凍機油は、第1分岐配管27を介して圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに返油されることとなる。従って、第1分岐配管27が接続される圧縮機1Aとしてドーム内圧が高いものを選べば、配管構造を変更するという簡単な構成により、両圧縮機1A,1Bにおける冷凍機油を低コストで且つ能力ダウンなく確保することができる。 【0047】請求項3の発明におけるように、請求項2記載の冷凍装置において、前記水平吸入配管26、第1および第2分岐配管27,28の内径を、吸入ガス冷媒の流速が横走りの油戻り流速以上であって縦走りの油戻り流速以下となるように設定した場合、水平吸入配管26、第1および第2分岐配管27,28における冷凍機油の環状流化が確実に得られる。 【0048】請求項4の発明におけるように、請求項1記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25を、前記吸入配管24の一部を下向き且つ下端が開放されるように形成してなる垂直吸入配管29と、該垂直吸入配管29の下部が臨み且つ該垂直吸入配管29より垂直断面の断面積が大きい管体30と、該管体30の下端に接続されて前記圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに接続される第1分岐配管27と、前記管体30における側壁に接続されて前記圧縮機1A,1Bのうちの他方の圧縮機1Bに接続される第2分岐配管28とによって構成した場合、垂直吸入配管29から管体30内に流入した吸入ガス冷媒が該管体30内において急激に膨張することにより、吸入ガス冷媒から冷凍機油が分離され、分離された冷凍機油は、重力および慣性により第1分岐配管27を介して圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに返油されることとなる。従って、第1分岐配管27が接続される圧縮機1Aとしてドーム内圧が高いものを選べば、配管構造を変更するという簡単な構成により、両圧縮機1A,1Bにおける冷凍機油を低コストで且つ能力ダウンなく確保することができる。 【0049】請求項5の発明におけるように、請求項1記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25を、前記吸入配管24の垂直断面の断面積より大きな断面積を有する水平吸入配管31と、該水平吸入配管31の管壁に接続されて前記圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに接続される第1分岐配管27と、前記水平吸入配管31の中心部に同心状に臨まされて前記圧縮機1A,1Bのうちの他方の圧縮機1Bに接続される第2分岐配管28とによって構成した場合、水平吸入配管31内を流れる吸入ガス冷媒の流速が緩和されるため、管壁側に冷凍機油の環状流が生ずることとなって、吸入ガス冷媒と冷凍機油とが分離され、分離された冷凍機油は、第1分岐配管を介して圧縮機1A,1Bのうちの一方の圧縮機1Aに返油されることとなる。従って、第1分岐配管27が接続される圧縮機1Aとしてドーム内圧が高いものを選べば、配管構造を変更するという簡単な構成により、両圧縮機1A,1Bにおける冷凍機油を低コストで且つ能力ダウンなく確保することができる。 【0050】請求項6の発明におけるように、請求項1,2,3,4および5のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25により冷凍機油が返油される圧縮機1Aの吐出ガス冷媒の温度が設定値より高くなった場合には、吸入ガス冷媒を湿り加減とする制御を行うようにした場合、吸入ガス冷媒に混入した液冷媒も吸入ガス冷媒から分離された冷凍機油とともに第1分岐配管27を介して圧縮機1Aへ供給されることとなり、液冷媒の蒸発潜熱によりモータ発熱に起因する冷媒温度の上昇を回避することができる。 【0051】請求項7の発明におけるように、請求項1,2,3,4,5および6のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25により冷凍機油が返油される圧縮機1Aのドーム内圧力を、他方の圧縮機1Bのドーム内圧力よりも高くすることができるようにした場合、冷凍機油が返油された圧縮機1Aから他方の圧縮機1Bへ均油管9を介して冷凍機油が確実に輸送されることとなる。 【0052】請求項8の発明におけるように、請求項1,2,3,4,5および6のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記油吸入機構25により冷凍機油が返油される圧縮機1Aを周波数制御されるインバータ圧縮機とし、もう一方の圧縮機1Bを非インバータ圧縮機とした場合、インバータ圧縮機1Aの回転数を下げる(換言すれば、周波数を下げる)ことにより、インバータ圧縮機1Aから非インバータ圧縮機1Bへの冷凍機油の分配が行えることとなり、高圧圧力の異常上昇を回避することができる。 【0053】請求項9の発明におけるように、請求項8記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aの運転容量を小さくすることで前記均油管9を介してインバータ圧縮機1Aから非インバータ圧縮機1Bへ冷凍機油を輸送するものとした場合、インバータ圧縮機1Aの運転容量を小さくすることでインバータ圧縮機1Aのドーム内圧力が非インバータ圧縮機1Bのドーム内圧縮機より高くなり、インバータ圧縮機1Aから非インバータ圧縮機1Bへの冷凍機油の輸送が確実に行える。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月31日(1999.3.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075731 【弁理士】 【氏名又は名称】大浜 博
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| 【公開番号】 |
特開2000−283573(P2000−283573A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月13日(2000.10.13) |
| 【出願番号】 |
特願平11−91709 |
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