| 【発明の名称】 |
冷凍装置の制御方法及び冷凍装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】下谷 亮
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| 【要約】 |
【課題】圧縮機への液バックを防止して信頼性を確保できると共に、過剰な過熱度制御による冷却能力不足を解消して冷却能力を良好に確保できるようにすること。
【解決手段】冷凍サイクルを構成する蒸発器としての室内熱交換器の入口冷媒温度を一定に制御する制御装置13を備えた空気調和装置10において、制御装置は、凝縮器としての室外熱交換器の出口冷媒温度または圧力から、冷凍サイクルのモリエル線図を決定し、次に、室内熱交換器の入口冷媒温度から、同一圧力下で相変化する冷媒の飽和ガス線上の温度を決定し、この温度と、室内熱交換器の入口冷媒温度との温度差を演算して目標値とし、その後、室内熱交換器の出口冷媒温度と入口冷媒温度との温度差が、上記目標値に所定の過熱度に相当する温度を加算した値となるように、室内膨張弁の開度を制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機、凝縮器、膨張機構、蒸発器が順次接続されて、冷媒が循環する冷凍サイクルを構成する冷凍装置であって、上記蒸発器の入口冷媒温度を一定に制御する冷凍装置の制御方法において、上記凝縮器の出口冷媒温度または圧力から、上記冷凍サイクルの特性線図を決定し、次に、この特性線図に基づき、上記蒸発器の入口冷媒温度に対応する圧力から、上記蒸発器において、同一圧力下で相変化する冷媒の飽和ガス線上の温度を決定し、この温度と、上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差を演算して目標値とし、その後、上記蒸発器の出口冷媒温度と上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差が、上記目標値に所定の過熱度に相当する温度を加算した値となるように、前記膨張機構の開度を調整して制御することを特徴とする冷凍装置の制御方法。 【請求項2】 上記冷凍装置が過冷却運転されているときには、凝縮器の出口冷媒温度または圧力と、過冷却された後の冷媒温度とから、冷凍サイクルの特性線図を決定することを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置の制御方法。 【請求項3】 上記冷媒は、沸点の異なる複数の冷媒が混合して構成された非共沸混合冷媒であることを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍装置の制御方法。 【請求項4】 圧縮機、凝縮器、膨張機構、蒸発器が順次接続されて、冷媒が循環する冷凍サイクルを構成し、制御装置が上記蒸発器の入口冷媒温度を一定に制御する冷凍装置において、上記制御装置は、上記凝縮器の出口冷媒温度または圧力から、上記冷凍サイクルの特性線図を決定し、次に、この特性線図に基づき、上記蒸発器の入口冷媒温度に対応する圧力から、上記蒸発器において、同一圧力下で相変化する冷媒の飽和ガス線上の温度を決定し、この温度と、上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差を演算して目標値とし、その後、上記蒸発器の出口冷媒温度と上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差が、上記目標値に所定の過熱度に相当する温度を加算した値となるように、前記膨張機構の開度を調整して制御することを特徴とする冷凍装置。 【請求項5】 上記制御装置は、上記冷凍装置が過冷却運転されているときには、凝縮器の出口冷媒温度または圧力と、過冷却された後の冷媒温度とから、冷凍サイクルの特性線図を決定することを特徴とする請求項4に記載の冷凍装置。 【請求項6】 上記冷媒は、沸点の異なる複数の冷媒が混合して構成された非共沸混合冷媒であることを特徴とする請求項4または5に記載の冷凍装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、蒸発器における過熱度制御を良好に実施する冷凍装置の制御方法及び冷凍装置に関する。 【0002】 【従来の技術】冷凍装置は、一般に圧縮機、凝縮器、膨張機構、蒸発器を冷媒が循環し、蒸発器において冷媒が気化する際に庫内又は室内等を冷却するものである。 【0003】従来の冷凍装置、例えば空気調和装置では、R22に代表されるHCFC系の単一冷媒が使用されている。この単一冷媒は、蒸発器内において同一圧力下で、湿り度が減少するに従って温度が上昇する温度グライドを呈しない。つまり、単一冷媒を用いた空気調和装置の冷凍サイクルを示すモリエル線図においては、図3に示すように、冷房運転時に蒸発器として機能する室内熱交換器の入口冷媒温度(図3の点a)と、この入口冷媒温度に対応する圧力と同一の圧力下における飽和ガス線上の冷媒温度(図3の点b)とが同一温度となる。 【0004】従って、目標過熱度を一定温度に設定し、蒸発器(室内熱交換器)の出口冷媒温度(図3の点c)と上記入口冷媒温度(図3の点a)との温度差が、上記目標過熱度の設定温度となるように制御すれば上記目標過熱度を実現でき、この結果、良好な過熱度制御を実施できる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、HCFCの系冷媒に代わる冷媒としてHFC系の冷媒が注目されており、このうち、空気調和装置には、R407C等の非共沸混合冷媒が使用される傾向にある。 【0006】この非共沸混合冷媒は、沸点が異なる複数の冷媒を混合して構成されていることから、空気調和装置の冷房運転時に蒸発器として機能する室内熱交換器内で、前述の温度グライドを呈する。この温度グライドの影響によって、室内熱交換器における目標過熱度が小さな場合には、室内熱交換器の冷媒出口温度(図3の点c)が図3のモリエル線図の気液二相領域に入り、圧縮機への液バックが発生することがある。また、目標過熱度が大きな場合には、過熱度制御が過剰となって冷媒の循環量が減少し、冷却(冷房)能力が不足することがある。 【0007】本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、圧縮機への液バックを防止して信頼性を確保できるとともに、過剰な過熱度制御による冷却能力不足を解消して冷却能力を良好に確保できる冷凍装置の制御方法及び冷凍装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、圧縮機、凝縮器、膨張機構、蒸発器が順次接続されて、冷媒が循環する冷凍サイクルを構成する冷凍装置であって、上記蒸発器の入口冷媒温度を一定に制御する冷凍装置の制御方法において、上記凝縮器の出口冷媒温度または圧力から、上記冷凍サイクルの特性線図を決定し、次に、この特性線図に基づき、上記蒸発器の入口冷媒温度に対応する圧力から、上記蒸発器において、同一圧力下で相変化する冷媒の飽和ガス線上の温度を決定し、この温度と、上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差を演算して目標値とし、その後、上記蒸発器の出口冷媒温度と上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差が、上記目標値に所定の過熱度に相当する温度を加算した値となるように、前記膨張機構の開度を調整して制御することを特徴とするものである。 【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記冷凍装置が過冷却運転されているときには、凝縮器の出口冷媒温度または圧力と、過冷却された後の冷媒温度とから、冷凍サイクルの特性線図を決定することを特徴とするものである。 【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記冷媒は、沸点の異なる複数の冷媒が混合して構成された非共沸混合冷媒であることを特徴とするものである。 【0011】請求項4に記載の発明は、圧縮機、凝縮器、膨張機構、蒸発器が順次接続されて、冷媒が循環する冷凍サイクルを構成し、制御装置が上記蒸発器の入口冷媒温度を一定に制御する冷凍装置において、上記制御装置は、上記凝縮器の出口冷媒温度または圧力から、上記冷凍サイクルの特性線図を決定し、次に、この特性線図に基づき、上記蒸発器の入口冷媒温度に対応する圧力から、上記蒸発器において、同一圧力下で相変化する冷媒の飽和ガス線上の温度を決定し、この温度と、上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差を演算して目標値とし、その後、上記蒸発器の出口冷媒温度と上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差が、上記目標値に所定の過熱度に相当する温度を加算した値となるように、前記膨張機構の開度を調整して制御することを特徴とするものである。 【0012】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、上記制御装置は、上記冷凍装置が過冷却運転されているときには、凝縮器の出口冷媒温度または圧力と、過冷却された後の冷媒温度とから、冷凍サイクルの特性線図を決定することを特徴とするものである。 【0013】請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の発明において、上記冷媒は、沸点の異なる複数の冷媒が混合して構成された非共沸混合冷媒であることを特徴とするものである。 【0014】請求項1、3,4または6に記載の発明には、次の作用がある。 【0015】冷凍装置の運転能力の変更によって、蒸発器内を流れる冷媒に生ずる温度グライドが変化しても、冷凍装置の運転能力に応じて冷凍サイクルの特性線図を決定し、この特性線図に基づき、蒸発器の出口冷媒温度が、蒸発器内での温度グライドを考慮した値となるように膨張機構の開度を調整することから、冷凍装置の運転能力が変更されても、常に、圧縮機への液バックを防止して信頼性を確保できるとともに、過剰な過熱度制御による冷却能力不足を解消して冷却能力を良好に確保できる。 【0016】請求項2または5に記載の発明には、次の作用がある。 【0017】冷凍装置の過冷却運転時にも特性線図を決定するので、この特性線図に基づき、蒸発器の出口冷媒温度が、蒸発器内での温度グライドを考慮した値となるように膨張機構の開度を調整することにより、圧縮機への液バックを防止して信頼性を確保できるとともに、過剰な過熱度制御による冷却能力不足を解消して冷却能力を良好に確保できる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。 【0019】図1は、本発明に係る冷凍装置の一実施の形態が適用された空気調和装置の冷媒回路を示す回路図である。 【0020】この図1に示すように、冷凍装置としてのガスヒートポンプ式空気調和装置10は、室外機11、室内機12及び制御装置13を有してなり、室外機11の室外冷媒配管14と室内機12の室内冷媒配管15とが連結されて冷凍サイクルを構成する。 【0021】室外機11は室外に設置され、室外冷媒配管14には圧縮機16が配設され、この圧縮機16の吸込側にアキュムレータ17が、吐出側に四方弁18がそれぞれ配設され、この四方弁18側に室外熱交換器19、室外膨張弁24が順次配設されて構成される。室外熱交換器19には、この室外熱交換器19へ向かって送風する室外ファン20が隣接して配置されている。 【0022】一方、室内機12は、室内に設置され、室内冷媒配管15に室内熱交換器21が配設されるとともに、室内冷媒配管15において室内熱交換器21の近傍に室内膨張弁22が配設されて構成される。上記室内熱交換器21には、この室内熱交換器21へ送風する室内ファン23が隣接して配置されている。 【0023】また、上記制御装置13は、室外機11及び室内機12の運転を制御し、具体的には、室外機11における圧縮機16、四方弁18、室外ファン20、室外膨張弁24、並びに室内機12における室内膨張弁22及び室内ファン23をそれぞれ制御する。 【0024】制御装置13により四方弁18が切り替えられることにより、空気調和装置10が冷房運転又は暖房運転に設定される。つまり、制御装置13が四方弁18を冷房側に切り替えたときには、冷媒が実線矢印の如く循環して流れ、室外熱交換器19が凝縮器に、室内熱交換器21が蒸発器になって冷房運転状態となり、各室内熱交換器21が室内を冷房する。また、制御装置13が四方弁18を暖房側に切り替えたときには、冷媒が破線矢印の如く循環して流れ、室内熱交換器21が凝縮器に、室外熱交換器19が蒸発器になって暖房運転状態となり、各室内熱交換器21が室内を暖房する。 【0025】ここで、上記冷媒は、沸点が異なる複数の冷媒が混合して構成された、例えばR407Cのような非共沸混合冷媒である。 【0026】又、制御装置13は、冷房運転時には、室外膨張弁24を全開操作させ、室内膨張弁22の弁開度を、空調負荷及び後述の過熱度に応じて制御する。暖房運転時には、制御装置13は、室外膨張弁24並びに室内膨張弁22の弁開度を空調負荷に応じて制御する。 【0027】一方、室外熱交換器19には、空気調和装置10の冷房運転時に凝縮器として機能する室外熱交換器19内を流れる冷媒の温度(凝縮器出口冷媒温度)を検出する第一温度センサ25が設置されている。また、室外冷媒配管14における圧縮機16と四方弁18との間に圧力センサ28が設置される。この圧力センサ28により、空気調和装置10の冷房運転時に室外熱交換器19(凝縮器)から流出する冷媒の圧力(凝縮器出口冷媒圧力)が検出される。第一温度センサ25にて検出された温度と、圧力センサ28にて検出された圧力は制御装置13へ送信される。 【0028】また、室内冷媒配管15には、室内熱交換器21の前後に第二温度センサ26と第三温度センサ27とが設置されている。空気調和装置10の冷房運転時に、第二温度センサ26は、蒸発器として機能する室内熱交換器21内へ流入する冷媒の温度(蒸発器入口冷媒温度)を検出する。また、第三温度センサ27は、蒸発器として機能する室内熱交換器21内から流出する冷媒の温度(蒸発器出口冷媒温度)を検出する。これらの第二温度センサ26及び第三温度センサ27にて検出された温度は、制御装置13へ送信される。 【0029】ところで、制御装置13は、空気調和装置10の冷房運転時に、蒸発器として機能する室内熱交換器21内へ流入する冷媒の温度(蒸発器入口冷媒温度)が一定となるように、圧縮機16を制御する。 【0030】また、空気調和装置10の冷房運転時に、圧縮機16の回転数を変えて運転能力を変更すると、凝縮器として機能する室外熱交換器19の放熱量が変化し、外気温度一定の下では、室外熱交換器19から流出する冷媒の圧力(凝縮器出口冷媒圧力)及び温度(凝縮器出口冷媒温度)が変化する。例えば、図2に示すように、凝縮器出口冷媒圧力は、3馬力運転時における空気調和装置10の冷凍サイクルの特性線図としてのモリエル線図Xでは、飽和液線上の点A0にあり、1馬力運転時における空気調和装置10の冷凍サイクルのモリエル線図Yでは、同じく飽和液線上の点A1にある。 【0031】また、上述のように、空気調和装置10の運転能力によって凝縮器出口冷媒温度及び凝縮器出口冷媒圧力が変化したり、冷媒が氷蓄熱ユニット29からの冷熱によって過冷却されていたりすると、蒸発器として機能する室内熱交換器21内を流れる冷媒(非共沸混合冷媒)に生ずる温度グライド(冷媒が蒸発器内において同一圧力の下で、湿り度が減少するに従って温度が上昇する現象)も変化してしまう。 【0032】つまり、図2に示すように、非共沸混合冷媒では、沸点の低い冷媒が先に蒸発するので、この非共沸混合冷媒の等温線は、飽和液線から飽和ガス線へ向かって、湿り度が減少するに従い右下がりとなる。このため、例えば、3馬力運転時における空気調和装置10の冷凍サイクルのモリエル線図Xでは、温度グライドT0は、蒸発器入口冷媒温度を示す図2の点B0と、蒸発器として機能する室内熱交換器21内において、上記蒸発器入口冷媒温度に対応する圧力と同一の圧力下で相変化する冷媒の飽和ガス線上の温度(図2の点C0)との温度差として表示される。 【0033】また、1馬力運転時における空気調和装置10の冷凍サイクルのモリエル線図Yでは、温度グライドT1は、蒸発器入口冷媒温度を示す図2の点B1と、室内熱交換器21内において、上記蒸発器入口冷媒温度に対応する圧力と同一の圧力下で相変化する冷媒の飽和ガス線上の温度(図2の点C1)との温度差として表示される。更に、3馬力運転の下での過冷却運転時における空気調和装置10の冷凍サイクルのモリエル線図Zでは、温度グライドT2には、蒸発器入口冷媒温度を示す図2の点B2と、室内熱交換器21内おいて、上記蒸発器入口冷媒温度に対応する圧力と同一の圧力下で相変化する冷媒の飽和ガス線上の温度(図2の点C2)との温度差として表示される。 【0034】そこで、制御装置13は、空気調和装置10の冷房運転時に、この冷房運転時に生ずる上述の温度グライドT0、T1、T2の相違に基づき、蒸発器として機能する室内熱交換器21の過熱度制御を、次の如く実行する。 【0035】まず、制御装置13は、圧力センサ28にて検出された室外熱交換器19における凝縮器出口冷媒圧力、または、第一温度センサ25に検出された室外熱交換器19における凝縮器出口冷媒温度(または、この温度から換算した凝縮器出口冷媒圧力)から、この能力運転時における空気調和装置10の冷凍サイクルのモリエル線図(例えば、モリエル線図X、Y)を決定する。また、氷蓄熱ユニット29による過冷却運転が実施されている場合には、上記凝縮器出口冷媒温度と、氷蓄熱ユニット29にて過冷却され室内機12へ流れ込む冷媒温度(図2の点A2)との温度差から過冷却度を算出し、同様にして、このときの空気調和装置10における冷凍サイクルのモリエル線図(例えば、モリエル線図Z)を決定する。 【0036】ここで、点A2に相当する冷媒温度は、図1に示す第四温度センサ30にて検出される。この第四温度センサ30の検出値も制御装置13へ送信される。 【0037】次に、制御装置13は、上述のごとく決定された冷凍サイクルのモリエル線図に基づき、第二温度センサ26にて検出された室内熱交換器21の蒸発器入口冷媒温度(図2の点B0、B1、B2)に対応する圧力から、室内熱交換器21において同一圧力下で相変化する冷媒の飽和ガス線上の温度(図2の点C0、C1、C2)を決定する。そして、制御装置13は、この決定された温度と、上記蒸発器入口冷媒温度との温度差を演算して目標値とする。例えば、この目標値は、図2において、モリエル線図Xでは目標値O0、モリエル線図Yでは目標値O1、モリエル線図Zでは目標値O2である。 【0038】その後、制御装置13は、第三温度センサ27にて検出された室内熱交換器21の蒸発器出口冷媒温度(図2の点D0、D1、D2)と、第二温度センサ26にて検出された上記蒸発器入口冷媒温度(図2の点B0、B1、B2)との温度差が、上記目標値に、所定の過熱度に相当する温度(図2の過熱度S0、S1、S2)を加算した値となるように、室内膨張弁22の弁開度をフィードバック制御する。 【0039】例えば、蒸発器出口冷媒温度と蒸発器入口冷媒温度との温度差が、目標値に過熱度に相当する温度を加算した値よりも小さいときには、過熱度制御が不足であるとして、室内膨張弁22の弁開度を減少させる。また、蒸発器出口冷媒温度と蒸発器入口冷媒温度との温度差が、目標値に、過熱度に相当する温度を加算した値よりも大きいときには、過熱度制御が過剰であるとして、室内膨張弁22の弁開度を増大させる。 【0040】従って、上記実施の形態によれば、次の効果■及び■を奏する。 【0041】■空気調和装置10の運転能力の変更によって、蒸発器としての室内熱交換器21内を流れる冷媒(非共沸混合冷媒)に生ずる温度グライドが変化しても、空気調和装置10の運転能力に応じて冷凍サイクルのモリエル線図X、Yを決定し、このモリエル線図X、Yに基づき、室内熱交換器21における蒸発器出口冷媒温度(点D0、D1)が、この室内熱交換器21内での温度グライドを考慮した値となるように室内膨張弁22の弁開度を調整することから、空気調和装置10の運転能力が変更されても、常に、圧縮機16への液バックを防止して信頼性を確保できると共に、過剰な過熱度制御による冷却能力不足を解消して冷却能力を良好に確保できる。 【0042】■氷蓄熱ユニット29を用いた空気調和装置10の過冷却冷房運転時にも、この時の冷凍サイクルのモリエル線図Zを決定するので、このモリエル線図Zに基づき、室内熱交換器21における蒸発器出口冷媒温度(点D2)が、室内熱交換器21内での温度グライドを考慮した値となるように室内膨張弁22の弁開度を調整すれば、圧縮機16への液バックを防止して信頼性を確保できると共に、過剰な過熱度制御による冷却能力不足を解消して冷却能力を良好に確保できる。 【0043】以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。 【0044】例えば、本実施の形態では、冷凍サイクルの特性線図がモリエル線図の場合を述べたが、圧力−比容積線図、または絶対温度−エントロピー線図であっても良い。また、本実施の形態では、冷凍装置として空気調和装置の場合を述べたが、冷蔵庫、冷凍庫、ショーケースまたは自動販売機であっても良い。更に、本発明を単一冷媒または共沸混合冷媒に適用しても良い。 【0045】 【発明の効果】以上のように、本発明に係る冷凍装置の制御装置によれば、凝縮器の出口冷媒温度または圧力から、冷凍サイクルの特性線図を決定し、次に、この特性線図に基づき、蒸発器の入口冷媒温度に対応する圧力から、蒸発器において、同一圧力下で相変化する冷媒の飽和ガス線上の温度を決定し、この温度と、上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差を演算して目標値とし、その後、蒸発器の出口冷媒温度と上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差が、上記目標値に所定の過熱度に相当する温度を加算した値となるように、膨張機構の開度を調整して制御することから、圧縮機への液バックを防止して信頼性を確保できると共に、過剰な過熱度制御による冷却能力不足を解消して冷却能力を良好に確保できる。 【0046】また、本発明に係る冷凍装置によれば、制御装置は、凝縮器の出口冷媒温度または圧力から、冷凍サイクルの特性線図を決定し、次に、この特性線図に基づき、蒸発器の入口冷媒温度に対応する圧力から、蒸発器において、同一圧力下で相変化する冷媒の飽和ガス線上の温度を決定し、この温度と、上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差を演算して目標値とし、その後、蒸発器の出口冷媒温度と上記蒸発器の入口冷媒温度との温度差が、上記目標値に所定の過熱度に相当する温度を加算した値となるように、膨張機構の開度を調整して制御することから、圧縮機への液バックを防止して信頼性を確保できると共に、過剰な過熱度制御による冷却能力不足を解消して冷却能力を良好に確保できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月31日(1999.3.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111383 【弁理士】 【氏名又は名称】芝野 正雅
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| 【公開番号】 |
特開2000−283568(P2000−283568A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月13日(2000.10.13) |
| 【出願番号】 |
特願平11−93109 |
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