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【発明の名称】 冷凍機の制御装置
【発明者】 【氏名】杉山 邦生

【氏名】山下 浩司

【要約】 【課題】冷凍機の圧縮機に戻る冷媒の湿り度(液バック量)をスピーディに精度良く検知して、圧縮機のトラブル等を未然に防止する信頼性の高い冷凍機の制御装置を得ることを目的とするものである。

【解決手段】圧縮機、凝縮器、減圧器、及び蒸発器が順次配管で接続された冷凍機において、前記蒸発器と圧縮機とを接続する吸込配管に設けられ、当該配管内の冷媒の光透過強度又は光反射強度を検知する光検知手段と、この光検知手段の検知結果から前記吸込配管内の冷媒の液比率を判定して前記冷凍機の動作を制御する制御手段と、を備えたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機、凝縮器、減圧器、及び蒸発器が順次配管で接続された冷凍機において、前記蒸発器と圧縮機とを接続する吸込配管に設けられ、当該配管内の冷媒の光透過強度又は光反射強度を検知する光検知手段と、この光検知手段の検知結果から前記吸込配管内の冷媒の液比率を判定して前記冷凍機の動作を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする冷凍機の制御装置。
【請求項2】 圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器、及びアキュムレータが順次配管で接続された冷凍機において、前記アキュムレータの所定の位置に設けられ、当該位置の冷媒の光透過強度又は光反射強度を検知する光検知手段と、この光検知手段の検知結果から前記アキュムレータの所定の位置の冷媒の液比率を判定して前記冷凍機の動作を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする冷凍機の制御装置。
【請求項3】 前記光検知手段が、前記吸込配管の断面径の水平方向の位置に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の冷凍機の制御装置。
【請求項4】 前記光検知手段が、前記所定の位置として前記アキュムレータの上方の位置に設けられたことを特徴とする請求項2に記載の冷凍機の制御装置。
【請求項5】 前記光検知手段が、前記冷媒の光透過強度又は光反射強度を検知する時、当該冷媒流路外から検知することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の冷凍機の制御装置。
【請求項6】 前記光検知手段が、当該光検知手段のセンサ部が気密になるようにして各部位に取付けられることを特徴とする請求項5に記載の冷凍機の制御装置。
【請求項7】 前記制御手段が、前記冷媒の液比率を判定する時、前記冷媒の液比率が所定時間内に基準液比率値を所定回数超えた否かを判断して判定することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の冷凍機の制御装置。
【請求項8】 前記制御手段が、前記冷媒の液比率を判定する時、前記光検知手段の検知結果を積分し、この積分結果と基準積分値とを比較して判定することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の冷凍機の制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は冷凍機の圧縮機へ吸入される冷媒の液比率から冷凍機の運転動作を制御する冷凍機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図18は、特開平4−198678号公開公報に示された従来の冷凍機の液バック制御装置を示す構成図であり、また、図19は、この図18の制御装置の冷凍機Rの概略構成図である。
【0003】この図19に示されるように、冷凍機Rは、圧縮機1、凝縮器2、減圧器であるキャピラリーチューブ3、蒸発器4、及び気液分離器5が順次配管7、8、9、10、11で接続されると共に、吐出配管7と液管9とを接続するバイパス配管12を有し、このバイパス配管12には定圧膨張弁6が設けられて構成されている。
【0004】また、このように構成された冷凍機Rの制御装置は、蒸発器4と気液分離器5とを結ぶ第1の吸入冷媒配管10に設けられた振動検出器13と、また、気液分離器5と圧縮機1を結ぶ第2の吸入冷媒配管11に設けられた振動検出器14と、これらの振動検出器13及び14の検出結果から配管10、11内の冷媒の湿り度を求める湿り度検出装置15と、この湿り度検出装置15の算出結果である各冷媒配管10及び11内の冷媒の湿り度を表示する表示器21と、で構成されている。
【0005】次に、この構成における動作について説明する。まず、第1及び第2吸入冷媒配管10、11に取り付けられた振動検出器13及び14が各配管の振動を検出すると、この検出結果は湿り度検出器15へ送信される。次に、この送信された振動信号は、ノイズ信号を消去して比較するために、増幅器16で増幅され、その後、電圧値に変換されて比較器17へ送られ、実験的に定められたしきい値電圧と比較される。
【0006】次に、この送信された振動信号の電圧値がしきい値電圧を越えたパルス信号数を計数器18でカウントし、このカウント結果から湿り度算出手段19が湿り度を算出する。即ち、計数器18は所定の単位時間Δt内にしきい値電圧を越えたパルス信号数をカウントし、そのカウント数f(Δt)を記憶しながら所定の時間t内におけるパルス信号の総発生回数fを集計し、この集計結果と予め設定された湿り度照合基準と比較して、冷凍機Rの吸入冷媒配管10及び11を流れる冷媒の湿り度を配管の振動結果から湿り度算出手段19が算出し、この湿り度算出結果を表示信号に変換し、表示器21に表示する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、従来の冷凍機の制御装置は、圧縮機に吸入される冷媒の湿り度とあまり関係の無い吸入配管の振動値から冷媒の湿り度(液バック量)を判断しているために、冷媒がガス状態で戻っているにも関わらず、吸入配管の径や長さの関係から吸入配管の固有振動数と冷凍機の振動数とが一致して共振した場合も液バックと判定するため、誤った制御するという問題点があった。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、冷凍機の圧縮機に戻る冷媒の湿り度(液バック量)をスピーディに精度良く検知して、圧縮機のトラブル等を未然に防止する信頼性の高い冷凍機の制御装置を得ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明における冷凍機の制御装置は、圧縮機、凝縮器、減圧器、及び蒸発器が順次配管で接続された冷凍機において、前記蒸発器と圧縮機とを接続する吸込配管に設けられ、当該配管内の冷媒の光透過強度又は光反射強度を検知する光検知手段と、この光検知手段の検知結果から前記吸込配管内の冷媒の液比率を判定して前記冷凍機の動作を制御する制御手段と、を備えたものである。
【0010】また、圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器、及びアキュムレータが順次配管で接続された冷凍機において、前記アキュムレータの所定の位置に設けられ、当該位置の冷媒の光透過強度又は光反射強度を検知する光検知手段と、この光検知手段の検知結果から前記アキュムレータの所定の位置の冷媒の液比率を判定して前記冷凍機の動作を制御する制御手段と、を備えたものである。
【0011】また、前記光検知手段が、前記吸込配管の断面径の水平方向の位置に設けられたものである。
【0012】また、前記光検知手段が、前記所定の位置として前記アキュムレータの上方の位置に設けられたものである。
【0013】また、前記光検知手段が、前記冷媒の光透過強度又は光反射強度を検知する時、当該冷媒流路外から検知するものである。
【0014】また、前記光検知手段が、当該光検知手段のセンサ部が気密になるようにして各部位に取付けられるものである。
【0015】 前記制御手段が、前記冷媒の液比率を判定する時、前記冷媒の液比率が所定時間内に基準液比率値を所定回数超えた否かを判断して判定するものである。
【0016】 前記制御手段が、前記冷媒の液比率を判定する時、前記光検知手段の検知結果を積分し、この積分結果と基準積分値とを比較して判定するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下に、この発明の実施の形態1について図1を用いて説明する。この図に示すように、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁・キャピラリチューブ等の減圧器3、及び蒸発器4が順次配管で接続された冷凍機と、この冷凍機の蒸発器4と圧縮機1を接続する吸入冷媒配管22に取付けられ、その配管内の冷媒の光透過強度を検知する光検知手段23と、この光検知手段の検知結果から吸入冷媒配管22の冷媒の湿り度(液比率)を判定する湿り度判定装置27と、この湿り度判定装置27の判定結果に基づいて冷凍機の各機器の動作を制御する制御装置29と、で構成されている。
【0018】なお、光検知手段23は、一定強度の光を送信する発光部23aと、この発光部23からの光を受信する受光部23bとで構成されており、これらの光検知センサー発光部23aには、例えば、LED、光検知センサー受光部23bには、フォトトランジスタ等が使用される。
【0019】また、吸入配管内の冷媒速度は数m/sから数十m/sあり、液バック発生時には液塊が流れるので、これらの発光部23a及び受光部23bの破損を未然に防ぐため、図3に示すように、吸入冷媒配管22を介して対向するように設けられた各のぞき窓の外に配置されるのが一般的である。
【0020】また、図5は湿り度判定装置27の詳細構成図であり、この図に示すように、液バック判定装置27は、光検知手段23が検出した光透過強度信号を増幅する増幅器16と、この増幅器16にて増幅された光透過強度信号と予め設定された光透過強度基準値とを比較し、この比較結果から冷媒の湿り度を判定する比較・判定器28とで構成されている。
【0021】次に、この構成における動作について説明する。まず、冷凍機が運転されると、冷媒は圧縮機1で圧縮され、高温高圧のガスとなって凝縮器へ流れ、ここで凝縮され、高圧の液となり、減圧器3で減圧され、低圧の気・液混合の冷媒となって蒸発器4に流れ、ここで液冷媒は蒸発し、全てガス状態となって圧縮機1に吸入され、再び同じ動作を繰り返す。
【0022】従って、この状態では、光検知手段23はガス状態の冷媒の光透過強度、即ち、湿り度0(乾き度1)に相当する光透過強度値しか検知しないため、液バック判定装置27は予め設定された光透過強度基準値(例えば湿り度0.3の光透過強度)と検知した湿り度0に相当する光透過強度値と比較し、この比較結果から液バックしていないと判断し、この判断結果を制御装置29に送信するので、この判断結果に応じて制御装置29は冷凍機の各機器の動作を制御する。
【0023】しかし、冷却負荷の急変により蒸発器4に流入した二相冷媒の特に液冷媒が全てガス化できない場合には液バックが生じるため、即ち、多量の冷媒液が吸入配管22を通過するため、この冷媒液により光検知センサーの発光部23aから出力された光の一部は遮断あるいは減光され、この遮断あるいは減光された光を光検知センサー受光部23bが受光し、その結果に応じた光透過強度を液バック判定装置27に送信する。
【0024】従って、この送信された光透過強度と予め設定された光透過強度基準値(例えば湿り度0.3の光透過強度)とを液バック判定装置27は比較し、この比較結果で、基準値以上の時は、液バックしていると判断し、その判断結果を制御装置29に送信するので、この液バックしているという判断結果に応じて制御装置29は冷凍機の各機器の動作を制御する。言い換えれば、圧縮機1の運転を停止すると共に、例えば、圧縮機クランクケースヒータや圧縮機の電動機に通電して、液冷媒をガス化したり、あるいは、蒸発器のデフロストヒータに通電して液冷媒をガス化したりする。また、表示器(図示せず)に液バック発生(停止)等を表示したりする。
【0025】なお、基準値以下の時は、前述したように、液バックしていないと判断し、この判断結果を制御装置29に送信するので、この液バックしていないという判断結果に応じて制御装置29は冷凍機の各機器の動作を制御する。
【0026】なお、液バックの判定基準値(冷媒の湿り度判定基準値)は、圧縮機1を運転させて、冷媒の状態を乾き度0から乾き度1までの範囲で変化させた時に、光検知センサー受光部23bで検出された光の透過強度データから決定するが、一般的に、光の波長が780nmにおける冷媒液と冷媒ガスとの透過率の差は約20%程度、液の方が小さいので、このことを考慮して決定することになる。また、光の波長を長くすれば、するほど、透過率の差はより大きくなるので、より正確に検知するには光の波長を長くするのが一般的である。
【0027】以上説明したように、吸入冷媒配管に取付けられた光検知手段により、その配管内の冷媒の光透過強度または反射強度を検知して冷媒の液比率を判断し、その判断結果から冷凍機の各機器の動作を制御するようにしたので、圧縮機へ戻る冷媒から直接液バックを判断して制御するようになるため、圧縮機の破損を誘発する液バックを確実に防止して運転する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0028】また、この実施の形態1のその他の実施例として、図6に示すように、冷媒と共に、冷凍機油33が吸入配管22内を流れることもあるため、光検知センサー23a、23bを吸入配管22の断面径に対して左右の対向する位置、即ち水平に取り付けるようにすると、冷凍機油33の影響を受けないようになるので、更に精度良く、液バック有無を正確に判断して制御する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0029】なお、冷凍機油33の影響が少ない時は、図7に示すように、光検知センサー23a、23bを吸入配管22の断面径の上下の対向する位置に取り付けるようにしてもよい。
【0030】また、図6においては、のぞき窓25a、25bの中心が配管22の断面径の水平中心線上に来るよう取り付けられていたが、図8に示すように、光検出センサー発光部23aから光検出センサー受光部23bへの透過光が冷凍機油33の影響を受けなければ、のぞき窓25a、25bは配管22のどのような位置にあってもかまわない。
【0031】また、吸入配管22は低温の冷媒が流れるため、のぞき窓25a、25bが着霜し、この霜により透過光が妨げられやすいので、のぞき窓25a、25bと光検出センサー23a、23bとの間に水分入って着霜しないように、例えば図9に示すように、その間に乾燥空気を満たしたり、あるいは、真空状態にして水分が入らないようにしたりして着霜を防ぐようにすると、更に、精度良く液バック量を検知して制御することができるようになる。
【0032】また、以上の説明では、光検知手段23は光検知センサー発光部23aと光検知センサー受光部23bとで構成するようにしたが、透過と反射は表裏一体であるから図2のように、光発光部及び光受光部の両方を具備したセンサーを有する光検知手段24により 、光の反射強度を検知するようにしても良い。なお、その例を図4に示すが、この場合の液バックの判定値は、圧縮機1を運転させて、冷媒の状態を乾き度0から乾き度1までの範囲で変化させた時に、光検知センサー24aにて検出した光の反射強度のデータから決定する。即ち、透過しなかった光は反射しているので、この反射した光の量(強度)より液バック有無を判定することになる。
【0033】実施の形態2.この実施の形態2においては、図10に示すように、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁・キャピラリチューブ等の減圧器3、蒸発器4、及びアキュムレータ等の気液分離器31が順次配管で接続された冷凍機において、実施の形態1で説明したの光検知手段23のセンサー23a、23b 、または光検知手段24のセンサー24aをアキュムレータ31に水平に取付けたものである。なお、その他の構成は実施の形態1とほぼ同じなので、説明を割愛する。
【0034】次に、この構成における動作について説明する。まず、冷凍機が運転されると、冷媒は圧縮機1で圧縮され、高温高圧のガスとなって凝縮器へ流れ、ここで凝縮され、高圧の液となり、減圧器3で減圧され、低圧の気・液混合の冷媒となって蒸発器4に流れ、ここで液冷媒は蒸発し、全てガス状態となってアキュムレータ31を介して圧縮機1に吸入され、再び同じ動作を繰り返す。
【0035】従って、この状態では、アキュムレータ31に取り付けられた光検知手段23はガス状態の冷媒の光透過強度、即ち、湿り度0(乾き度1)に相当する光透過強度値しか検知しないため、液バック判定装置27は予め設定された光透過強度基準値(例えば湿り度0.3の光透過強度)と検知した湿り度0に相当する光透過強度値と比較し、この比較結果から液バックしていないと判断し、この判断結果を制御装置29に送信するので、この判断結果に応じて制御装置29は冷凍機の各機器の動作を制御する。
【0036】しかし、冷却負荷の急変により蒸発器4に流入した二相冷媒の特に液冷媒が全てガス化できない場合には液バックするため、即ち、多量の冷媒液が吸入配管10を介してアキュムレータ31に流入するため、この液冷媒により光検知センサーの発光部23aから出力された光の一部が遮断あるいは減光されたりすると、言い換えれば、液冷媒がアキュムレータ31に流入して光検知センサーの位置まで達成すると、この遮断あるいは減光された状態を光検知センサー受光部23bが検知し、その結果に応じた光透過強度を液バック判定装置27に送信する。
【0037】従って、この送信された光透過強度と予め設定された光透過強度基準値(例えば湿り度0.3の光透過強度)とを液バック判定装置27は比較し、この比較結果で、基準値以上の時は、液バックしていると判断し、その判断結果を制御装置29に送信するので、この液バックしているという判断結果に応じて制御装置29は冷凍機の各機器の動作を制御する。言い換えれば、圧縮機1の運転を停止すると共に、例えば、圧縮機クランクケースヒータや圧縮機の電動機に通電して、液冷媒をガス化したり、あるいは、蒸発器のデフロストヒータに通電して液冷媒をガス化したりする。また、表示器(図示せず)に液バック発生(停止)等を表示したりする。
【0038】なお、基準値以下の時は、前述したように、液バックしていないと判断し、この判断結果を制御装置29に送信するので、この液バックしていないという判断結果に応じて制御装置29は冷凍機の各機器の動作を制御する。
【0039】以上説明したように、アキュムレータの所定の位置に取付けられた光検知手段により、その位置の冷媒の光透過強度または反射強度を検知して冷媒の液比率を判断し、その判断結果から冷凍機の各機器の動作を制御するようにしたので、アキュムレータに流入した液冷媒が光検知手段の位置まで達しない時は液バックと判断せずに、達すると液バックと判断して制御するようになるため、即ち、アキュムレータ内の液冷媒量を正確に把握しながら、瞬時の液バックに対しては液バックと判断せず、連続した液バックに対して液バックと判断して制御するようになるため、更に圧縮機の破損を誘発する液バックの有無を確実に判断して制御する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0040】なお、以上の説明では、光検知手段23は光検知センサー発光部23aと光検知センサー受光部23bとで構成するようにしたが、図2のように、光発光部及び光受光部の両方を具備したセンサーを有する光検知手段24により 、光の反射強度を検知し、この検知結果から判断するようにしても良い。
【0041】また、これらの光検知手段は低温の冷媒の温度の影響を受けて、のぞき窓25a、25bが着霜し、この霜により透過光が妨げられやすいので、のぞき窓25a、25bと光検出センサー23a、23bとの間に水分入って着霜しないように、例えば図9に示すように、その間に乾燥空気を満たしたり、あるいは、真空状態にして水分が入らないようにしたりして着霜を防ぎ、更に、精度良く液バック量を検知して制御するようにする。
【0042】実施の形態3.この実施の形態3では、図12に示すように、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁・キャピラリチューブ等の減圧器3、蒸発器4、及びアキュムレータ等の気液分離器31が順次配管で接続された冷凍機において、光検知手段23又は24をアキュムレータ等の気液分離器31の上方部位に水平に取付ける。なお、その他の構成は実施の形態2とほぼ同じなので、説明を割愛する。
【0043】次に、この構成の動作について説明する。まず、通常の冷却運転においては、実施の形態2で説明した通りであり、ここでは説明を割愛し、運転を停止した後の動作を説明する。
【0044】まず、冷却運転を停止し、その後運転を再開するまで間に、停止前の運転中には光検知手段の位置に達するまで溜まっていなかった液冷媒が、停止中の温度等の関係から冷媒ガスが凝縮され、アキュムレータ上方の光検知手段の位置まで溜まってしまうことがある。しかし、このことを検知手段が検知すると、判断手段を介して制御手段へ連絡するので、制御手段はアキュムレータの上方まで液冷媒が溜まっているため、再運転すると、大量の液冷媒が圧縮機へ供給されると判断し、その判断結果に応じて各機器の動作を制御するようになる。即ち、運転を再開しないように制御する。
【0045】以上説明したように、始動前に液バックを予測して未然に液バックを防止できるようになるので、更に、信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0046】実施の形態4.この実施の形態4においては、図13に示すように、実施の形態1又は2における制御装置に、所定時間内に比較・判定器28から送信される冷媒湿り度の判定結果である液バック回数をカウントする計数器30を付加したものである。なお、その他の構成は実施の形態1又は2で説明した通りである。
【0047】次に、この動作について説明するが、付加した計数器30以外の動作はほぼ実施の形態1又は2で説明した通りであり、ここでは、この付加した構成の動作についてのみ説明する。まず、実施の形態1又は2の構成における冷凍機の運転時に、光検知手段から検知データが比較・判定器28へ送られ、この検知データから冷媒の湿り度を比較・判定器28が判断し、この判断結果が制御手段へ送られる。次に、制御手段は、この判断結果から冷媒の湿り度が基準値を超えた回数を計数器30でカウントし、このカウント数が所定時間内に所定回数以上の時に、液バックと判定し、この判定結果に基づいて冷凍機の各機器の動作を制御する。
【0048】以上説明した構成・動作により、冷媒の湿り度が基準値を超えても直ちに液バックと判断せずに、冷媒の湿り度が基準値を所定時間内に所定回数以上になった時、液バックと判断して制御するようになるため、液バック発生信号に酷似した、ノイズ信号等による誤検知を防止して制御する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0049】実施の形態5.この実施の形態5においては、図14に示すように、実施の形態1又は2における比較・判定器28に、光検知手段23から送られる光透過検知データから面積を積分する積分器36を付加したものであり、その他の構成は実施の形態1又は2で説明した通りである。なお、図15は光検知手段23が検知した透過率と検知時間の関係を示した状態図であり、この図の縦軸は光透過率を示し、横軸は時間を示す。
【0050】次に、この動作について説明するが、付加した積分器36以外の動作はほぼ実施の形態1又は2で説明した通りであり、ここでは、この付加した構成の動作についてのみ説明する。まず、実施の形態1又は2の構成の冷凍機運転時に、光検知手段が検知した透過率データが比較・判定器28へ送られると、この検知透過率データから積分器36が単位時間当たりの冷媒の湿り度を積分し、図15の斜線部で示した面積を算出する。
【0051】次に、この算出結果から比較・判定器28は液バックの有無を判断して、この判断結果を制御手段へ送るが、図15に示すように、冷媒の湿り度が大きくなればなるほど、即ち、冷媒が液状態で戻れば戻るほど、透過率は低下するため、光検知センサー23a、23bが検出する光透過率信号値(光透過強度)は液バック時に、当然液バック判定値(光透過基準強度)LTより小さくなる。即ち、積分器36が積分して求めた面積は液バック量が多くなればなるほど小さくなる。
【0052】したがって、圧縮機を損傷する恐れのある液バック量と対応する基準積分面積値を予め求めて置き、この予め求めた基準積分面積と検知手段の検知結果から求めた面積とを比較し、この比較結果から液バックの有無を判定するようにすれば、液バック有無を常に正確に把握しながら各機器の動作を制御するようになるため、即ち、瞬時の液バックに対しては液バックと判断せずに、液バック量が所定量に達したときに液バックと判断して制御するようになるため、更に圧縮機を損傷する液バックであるか否かを確実に判断して防止する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0053】また、以上の説明では、光検知手段23を用いて、光検知手段23から光の透過率データを積分して判断するようにしたが、透過と反射は表裏一体であるから図16に示すように、光発光部及び光受光部の両方を具備したセンサーを有する光検知手段24により 、光の反射強度を検知し、この反射強度結果から判断するようにしても良い。
【0054】なお、この時、図17に示すように、冷媒の湿り度が大きくなればなるほど、即ち、液状態で戻れば戻るほど、反射強度は増大するため、光検知手段24のセンサーが検出する光反射率信号(光反射強度)は液バック時には、当然液バック判定値(光反射基準強度)LTよりも大きくなる。即ち、積分器36が積分して求めた面積は液バック量が多くなればなるほど大きくなる。
【0055】したがって、圧縮機を損傷する恐れのある液バック量と対応する基準積分面積値を予め求めて置き、この予め求めた基準積分面積と検知手段の検知結果から求めた面積とを比較し、この比較結果から液バックの有無を判定するようにすれば、液バック有無を常に正確に把握しながら各機器の動作を制御するようになるため、即ち、瞬時の液バックに対しては液バックと判断せずに、液バック量が所定量に達したときに液バックと判断して制御するようになるため、更に圧縮機を損傷する液バックであるか否かを確実に判断して防止する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0056】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0057】吸入冷媒配管に取付けられた光検知手段により、その配管内の冷媒の光透過強度または反射強度を検知して冷媒の液比率を判断し、その判断結果から冷凍機の各機器の動作を制御するようにしたので、圧縮機へ戻る冷媒から直接液バックを判断して制御するようになるため、圧縮機の破損を誘発する液バックを確実に防止して運転する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0058】また、アキュムレータの所定の位置に取付けられた光検知手段により、その位置の冷媒の光透過強度または反射強度を検知して冷媒の液比率を判断し、その判断結果から冷凍機の各機器の動作を制御するようにしたので、アキュムレータに流入した液冷媒が光検知手段の位置まで達成しない時は液バックと判断せずに、達成すると液バックと判断して制御するようになるため、即ち、アキュムレータ内の液冷媒量を正確に把握しながら、瞬時の液バックに対しては液バックと判断せず、連続した液バックに対して液バックと判断して制御するようになるため、更に圧縮機の破損を誘発する液バック有無を確実に判断して制御する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0059】また、光検知手段のセンサー部が、吸込配管の断面径の水平方向の位置に設けられたので、循環冷凍機油の影響を受けないようになるため、更に精度良く、液バック有無を正確に判断して制御する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0060】また、光検知手段が、アキュムレータの上方の位置に設けられたので、始動前に液バックを予測して未然に液バックを防止できるようになるため、更に、信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0061】また、光検知手段が、冷媒の光透過強度又は光反射強度を検知する時、当該冷媒流路外から検知するので、液バック時に冷媒液の運動エネルギーにより破損することが無いようになるため、信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0062】また、光検知手段が、当該光検知手段のセンサ部が気密になるようにして各部位に取付けられるので、センサー部が着霜の影響を受けずに検知するようになるため、更に精度良く検知して制御する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0063】また、制御手段が、冷媒の液比率を判定する時、前記冷媒の液比率が所定時間内に基準液比率値を所定回数超えた否かを判断して判定するので、冷媒の液比率(湿り度)が基準値を超えても直ちに液バックと判断せずに、冷媒の湿り度が基準値を所定時間内に所定回数以上超えた時、液バックと判断して制御するようになるため、液バック発生信号に酷似した、ノイズ信号等による誤検知を防止して制御する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【0064】また、制御手段が、冷媒の液比率を判定する時、光検知手段の検知結果を積分し、この積分結果と基準積分値とを比較して判定するので、液バック有無を常に正確に把握しながら各機器の動作を制御するようになるため、即ち、瞬時の液バックに対しては液バックと判断せずに、液バック量が所定量に達したときに液バックと判断して制御するようになるため、更に圧縮機を損傷する液バック有無を確実に判断して防止する信頼性の高い冷凍機の制御装置が得られる。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成11年3月17日(1999.3.17)
【代理人】 【識別番号】100102439
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 金雄 (外2名)
【公開番号】 特開2000−266430(P2000−266430A)
【公開日】 平成12年9月29日(2000.9.29)
【出願番号】 特願平11−71616