| 【発明の名称】 |
スターリングサイクル機関 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 賢太郎
【氏名】浦澤 秀人
【氏名】鈴木 壮志
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| 【要約】 |
【課題】スターリングサイクル機関において成型が容易な永久磁石によってピストンを駆動できるようにする。
【解決手段】平板形状の永久磁石20をピストン15を囲むように配列させて磁石群18を構成する。磁石群18の外周に電磁コイル19を巻装し、電磁コイル19に交流電流を流して交番磁界を発生させて磁石群18を軸方向に移動させ、この力によってピストン15を内部シリンダ7内を軸方向に往復動させる。永久磁石20を平板状とすることによって永久磁石20の成型加工が容易であるととも、成型時における永久磁石20の反りや歪などの変形も少ない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ピストンと、このピストンを軸方向に往復駆動する駆動機構と、前記ピストンの往復運動に従動して軸方向に往復運動するディスプレイサーよりなり、前記駆動機構を、筒状に形成された枠と、この枠の一端部に配列した磁石群と、この磁石群の外周側に近接して設けたコイルとで構成すると共に、前記磁石群を、略平板形状の永久磁石を前記ピストンを囲むように配列することで構成したことを特徴とするスターリングサイクル機関。 【請求項2】 前記枠の一端部に、磁石収容室を形成すると共に、この磁石収容室に前記略平板状の永久磁石を収容して磁石群を形成したことを特徴とする請求項1記載のスターリングサイクル機関。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、冷却装置などに用いられるスターリングサイクル機関に関し、特にそのピストンの駆動機構に関するものである。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】従来この種のスターリングサイクル機関においては、例えば実開昭60−149806号公報等に記載されているように、モータ等の回転を往復運動に変換して、この往復運動によってピストンを駆動するものが知られている。 【0003】しかしながら、これらのスターリングサイクル機関においては、モータが必要になるため装置全体が大型化してしまうという問題があった。 【0004】そこで、永久磁石と電磁コイルによっていわゆるリニアモーターを構成し、このリニアモーターによってピストンを軸方向に往復運動させるようにしたものも考えられている。 【0005】しかしながら、これらのスターリングサイクル機関において使用される永久磁石50は、図9に示すように、通常は円筒を軸方向に分割した形状、すなわち、円弧状に形成された永久磁石50を周方向に環状に配列して使用するが、このような湾曲した永久磁石50は加工が難しい。つまり、この種の永久磁石50は、型に金属粉を充填し、これを圧縮させて燒結することから、永久磁石50の形状に対応した専用の型が必要となるため、型を共通化することできない。また、比較的薄い円弧状の永久磁石50を燒結する場合、成型した永久磁石50に反り、歪みなどの変形が生じやすく、歩留まりも悪いため、生産性も低く、コストアップの原因となっていた。 【0006】本発明は以上の問題点を解決し、小型で且つ安価なスターリングサイクル機関を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明のスターリングサイクル機関は、ピストンと、このピストンを軸方向に往復駆動する駆動機構と、前記ピストンの往復運動に従動して軸方向に往復運動するディスプレイサーよりなり、前記駆動機構を、筒状に形成された枠と、この枠の一端部に配列した磁石群と、この磁石群の外周側に近接して設けたコイルとで構成すると共に、前記磁石群を、略平板形状の永久磁石を前記ピストンを囲むように配列することで構成したものである。 【0008】本発明は以上のように構成することにより、安価な略平板形状の永久磁石を用いることで、装置全体を安価にすることができる。 【0009】また本発明のスターリングサイクル機関は、請求項1において、前記枠の一端部に、前記枠の一端部に、磁石収容室を形成すると共に、この磁石収容室に前記略平板状の永久磁石を収容して磁石群を形成したものである。 【0010】本発明は以上のように構成することにより、永久磁石を磁石収容室に収容して環状に配列することで、筒状の磁石群を簡単に構成することができ、組立作業性を向上させることができる。 【0011】 【発明の実施形態】以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図4に基づいて説明する。同図において、1はシリンダ部2と胴部3とで構成される装置本体であり、前記シリンダ部2は、アルミニウムなどからなる基部4とステンレス鋼などからなる中間部5と銅などからなる先端部6とで構成されている。 【0012】前記シリンダ部2の内部には、前記胴部3まで延びる内部シリンダ7が設けられ、この内部シリンダ7には、ディスプレイサー8が軸方向に摺動可能に収容されている。また、内部シリンダ7の先端と先端部6の間には膨張室Eが形成されており、隙間9によって内部シリンダ7の内外が連通されている。また、中間部5において内部シリンダ7の外周に再生器10が設けられているとともに、前記基部4において内部シリンダ7の内外を連通する連通孔11が形成されている。また、内部シリンダ7の先端外周には、吸熱フィン12が設けられ、再生器10と連通孔11の間において、内部シリンダ7の外周に放熱フィン13が設けられている。そして、内部シリンダ7の内部先端から隙間9、吸熱フィン12、再生器10、放熱フィン13、連通孔11を通って内部シリンダ7内の圧縮室Cに至る経路が形成されている。 【0013】前記基部4の外周には、外部放熱フィン14が取り付けられている。また、胴部3内において、内部シリンダ7内には、ピストン15が軸方向に摺動可能に収容されている。このピストン15の基端部は、駆動機構16に同軸的に連結されている。 【0014】駆動機構16は、短筒状に形成された枠17と、この枠17の一端に接着等によって固定された磁石群18と、この磁石群18の外周に近接して設けられた環状の電磁コイル19とで構成されている。前記磁石群18は、図3に示すように、平板形状に形成された永久磁石20を筒状に配置して構成されている。この永久磁石20は希土類、鉄、ほう素系永久磁石などからなり、燒結によって成型されている。この永久磁石20の側縁部21にはそれぞれ等しい角度が付けられており、この側縁部21同士が合わされることで、軸方向から見て正多角形(本実施例では正十二角形)の筒状になっている。なお、22及び23は渦巻き状の板バネであり、24はディスプレイサー8の振幅を制限するためのロッドである。 【0015】上記構成において、駆動機構16の製法について説明する。まず、図3に示すように、磁化前の磁性材20aの側縁部21a同士を当接させて接着する。この時、側縁部21aにはそれぞれ等しい角度(本実施例では75度)が付けられており、隣り合う磁性材20a同士がそれぞれ等しい角度(本実施例では150度)で接合される。このようにして、磁性材20aは正多角筒状(本実施例では正十二角筒状)に配列、接合される。 【0016】次に、この正多角筒状に接合された磁性材群18aに強磁界を加えて、磁化する。これによって、正多角筒状の磁石群18ができる。このようにしてできた磁石群18を、枠17の一端に接着する。そして、この枠17と同軸にピストン15を固定する。更に、ピストン15を内部シリンダ7内に挿入すると共に、磁石群18を電磁コイル19内に挿入する。こうして駆動機構16の製造が完了する。 【0017】以上のように構成される本実施例では、電磁コイル19に交流電流を流すと、交番磁界が発生し、この交番磁界によって、磁石群18を軸方向に動かす力が加わる。この力によって、ピストン15が内部シリンダ7内を軸方向に往復動する。このため、ピストン15が、ディスプレイサー8の方向に移動すると、ピストン15とディスプレイサー8との間に形成された圧縮室C内の気体は圧縮されて連通孔11、放熱フィン13、再生器10、吸熱フィン12、隙間9を通って内部シリンダ7の先端と先端部6の間には膨張室Eに至るとともに、ディスプレイサー8を押し下げる。一方、ピストン15が、ディスプレイサー8と反対方向に移動すると、圧縮室Cの内部が負圧となり、気体は膨張室Eから隙間9、吸熱フィン12、再生器10、放熱フィン13、連通孔11を通って内部シリンダ7内の圧縮室Cに還流し、これにより、ディスプレイサー8を押し上げる。このような工程中において二つの等温変化と等体積変化とからなる可逆サイクルが行われて、内部シリンダ7の先端外周に取り付けた吸熱フィン12は低温となり、一方、基部4の外周に取り付けた外部放熱フィン14は高温となる。 【0018】このようなスターリングサイクル機関を冷蔵庫として使用する場合には、吸熱フィン12側を庫内側に取り付けて、外部放熱フィン14を庫外に露出させて熱交換するようにすればよい。 【0019】以上のように本実施例においは、平板形状の永久磁石20をピストン15を囲むように配列させて磁石群18を構成するものであるから、永久磁石20を燒結によって成型する際、その型の形状、構造も簡略化できる。また、永久磁石20を平板状に形成することによって大きな平板状の磁石を成型し、これを所定の大きさに切断して駆動機構16に用いる永久磁石20を成型することもできるため、永久磁石20の製作加工も極めて容易である。また、平板状の永久磁石20は成型時に反りや歪などの変形も少ないため、歩留まりも良好で生産性にも優れる。このため、安価な平板形状の永久磁石20を用いることができるので、装置全体のコストも削減することができる。また、永久磁石20を平板状とすることで永久磁石20を薄型化でき、延いては装置を小型化することができる。 【0020】なお、本実施例では、平板状の永久磁石20をピストン15を囲むように円環状に配列させて磁石群18を構成した例を示したが、図4に示すように、一面を平面に、他面を円筒曲面に形成した永久磁石25を用いても良い。 【0021】この場合、磁石群26は、内面が正多角筒状に、外面が円筒状に形成される。このように構成することにより、電磁コイル19と永久磁石25の間隙が小さくでき、効率的にピストン15を駆動することができる。 【0022】図5は本実施例は本実施例の第2実施例を示し、前記第1実施例と同一部分には同一符合を付し、重複する部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。30は正多角筒状に形成された枠である。この枠30の一端側には区画された複数の磁石収容室31が形成されている。この磁石収容室31は、前記枠30の各面に対応して、同大、同形状に形成されている。そしてこの磁石収容室31に、平板状の永久磁石32が収容されている。なお、本実施例における永久磁石32は、前記第1実施例と同様、正十二角筒状に配列され、永久磁石32を収容する同大同形状の磁石収容室31が12箇所形成され、正十二角筒状に成す。また、磁石収容室31内に収容する永久磁石32は接着等で固定する。なお、図6に示すように、外周を円筒状に、内周を正多角筒状に形成した枠33の磁石収容室34に、一面を平面に、他面を円筒曲面に形成した永久磁石35を挿入しても良い。 【0023】以上のように構成される本実施例では、前記第1実施例と同様、ほぼ平板状の永久磁石32をピストン15を囲むように配列させて磁石群36を構成するものであるから、永久磁石32を成型する型の形状、構造も簡略化でき、永久磁石32の製作加工も極めて容易であるとともに、成型時における永久磁石32の反りや歪などの変形も少ないため、歩留まりも良好で生産性にも優れる。このため、安価なほぼ平板形状の永久磁石32を用いることができるので、装置全体のコストも削減することができる。また、枠30、33に永久磁石32、35とほぼ同形、同大な磁石収容室31、34を区画形成し、この磁石収容室31、34内に永久磁石32、35を組み込むことから、永久磁石32、35を筒状とするための治具も不用であり、永久磁石32、35を簡単に組み付けることができ、組立作業性を向上させることができる。 【0024】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記各実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨内で種々の変形が可能である。例えば、本実施形態では、磁石群は12枚の永久磁石によって構成されているが、これ以外の枚数であっても良い。また、前記各実施例では、永久磁石を相互に隣接させて円環状に配列させた例を示したが、各永久磁石を相互に離して配置するように構成してもよい。また、第2実施例において、永久磁石は接着によらず、枠の弾性等によって保持するようにしても良い。さらに、永久磁石の形状としては、図7に示すように、他面(内面)を円筒曲面に、他面(外面)を平面に形成した永久磁石40を隣接させて磁石群41を構成すれば、磁石群41の内面が円筒状となり、ピストン15と永久磁石40との間隙がより小さく設定することができるため、本体1の径を小さく、すなわち、小型化することができる。さらに、図8に示すように、図7で示した永久磁石40の他面(外面)に円弧状の永久磁石45を重ね合わて磁石群46を構成すれば、磁石群46の内面及び外面を円筒状に形成することができる。 【0025】 【発明の効果】本発明のスターリングサイクル機関は、ピストンと、このピストンを軸方向に往復駆動する駆動機構と、前記ピストンの往復運動に従動して軸方向に往復運動するディスプレイサーよりなり、前記駆動機構を、筒状に形成された枠と、この枠の一端部に配列した磁石群と、この磁石群の外周側に近接して設けたコイルとで構成すると共に、前記磁石群を、略平板形状の永久磁石を筒状に配列することで構成したものであり、安価な略平板形状の永久磁石を用いることで、装置全体を安価にすることができる。 【0026】また本発明のスターリングサイクル機関は、請求項1において、前記枠の一端部に、磁石収容室を形成すると共に、この磁石収容室に前記略平板状の永久磁石を収容して磁石群を形成したものであり、永久磁石を磁石収容室に収容して環状に配列することで、筒状の磁石群を簡単に構成することができ、組立作業性を向上させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000109325 【氏名又は名称】ツインバード工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月12日(1999.3.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080089 【弁理士】 【氏名又は名称】牛木 護
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| 【公開番号】 |
特開2000−266421(P2000−266421A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月29日(2000.9.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−67510 |
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