| 【発明の名称】 |
空気調和装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】矢嶋 龍三郎
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| 【要約】 |
【課題】冷媒回路(20)を室外に設置する空気調和装置において、冷媒漏れに起因する弊害の発生を回避する。
【解決手段】ケーシング(11)内の冷媒回路(20)に、空気よりも比重の大きい微燃性のR32を充填する。ケーシング(11)内を、利用側空気通路(35)と熱源側空気通路(31)とに区画する。利用側空気通路(35)には蒸発器(24)を、熱源側空気通路(31)には凝縮器(22)を配置する。利用側空気通路(35)は、ダクト(17,18)を介して室内と連通する。ケーシング(11)の下部には、スリット状の開口部(40)を形成する。この開口部(40)は、利用側空気通路(35)の下部に開口する。そして、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒は、重力によって下方に移動し、開口部(40)から自然にケーシング(11)の外に排出される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷媒が充填された冷媒回路(20)を有する空気調和装置であって、冷媒回路(20)の利用側熱交換器(24)が配置されて室内に連通する利用側空気通路(35)が区画形成される一方、上記利用側空気通路(35)に開口して該利用側空気通路(35)と室外とを連通させ、冷媒回路(20)から利用側空気通路(35)内に漏洩した冷媒の室外への排出を少なくとも行う開口部(40)が設けられている空気調和装置。 【請求項2】 冷媒が充填された冷媒回路(20)が収納されて室外に設置されるケーシング(11)を備え、上記ケーシング(11)の内部には、冷媒回路(20)の利用側熱交換器(24)が配置されて室内に連通する利用側空気通路(35)と、冷媒回路(20)の熱源側熱交換器(22)が配置されて室外に連通する熱源側空気通路(31)とが形成される一方、上記ケーシング(11)には、利用側空気通路(35)をケーシング(11)の外部と連通させる開口部(40)が形成されている空気調和装置。 【請求項3】 請求項1又は2記載の空気調和装置において、冷媒回路(20)の冷媒は、大気中での比重が空気よりも大きい物質で構成される一方、開口部(40)は、利用側空気通路(35)の下部に開口するように形成されている空気調和装置。 【請求項4】 請求項3記載の空気調和装置において、開口部(40)は、利用側空気通路(35)の底部から該利用側空気通路(35)の全高の三分の一よりも低い位置で該利用側空気通路(35)に開口するように形成されている空気調和装置。 【請求項5】 請求項1又は2記載の空気調和装置において、冷媒回路(20)の冷媒は、大気中での比重が空気よりも小さい物質で構成される一方、開口部(40)は、利用側空気通路(35)の上部に開口するように形成されている空気調和装置。 【請求項6】 請求項5記載の空気調和装置において、開口部(40)は、利用側空気通路(35)の底部から該利用側空気通路(35)の全高の三分の二よりも高い位置に開口するように形成されている空気調和装置。 【請求項7】 請求項2記載の空気調和装置において、冷媒回路(20)の冷媒は、大気中での比重が空気よりも大きい物質で構成され、ケーシング(11)の側部には空気吸込口(38)が形成されて該空気吸込口(38)に接続されたダクト(17)を介して利用側空気通路(35)が室内と連通する一方、開口部(40)は、空気吸込口(38)の最上部よりも低い位置で利用側空気通路(35)に開口するように形成されている空気調和装置。 【請求項8】 請求項2記載の空気調和装置において、冷媒回路(20)の冷媒は、大気中での比重が空気よりも小さい物質で構成され、ケーシング(11)の側部には空気吸込口(38)が形成されて該空気吸込口(38)に接続されたダクト(17)を介して利用側空気通路(35)が室内と連通する一方、開口部(40)は、空気吸込口(38)の最下部よりも高い位置で利用側空気通路(35)に開口するように形成されている空気調和装置。 【請求項9】 請求項1乃至8の何れか1記載の空気調和装置において、開口部(40)は、利用側空気通路(35)における利用側熱交換器(24)の上流側及び下流側の双方に開口するように形成されている空気調和装置。 【請求項10】 請求項2記載の空気調和装置において、ケーシング(11)には空気吸込口(38)が形成されて該空気吸込口(38)に接続されたダクト(17)を介して利用側空気通路(35)が室内と連通する一方、該空気吸込口(38)には、冷媒回路(20)から利用側空気通路(35)内に漏洩した冷媒が室内に流出するのを阻止するための邪魔板(41)が設けられている空気調和装置。 【請求項11】 請求項2記載の空気調和装置において、冷媒回路(20)の冷媒は、大気中での比重が空気よりも大きい物質で構成され、ケーシング(11)の底部に接続されたダクト(17)を介して利用側空気通路(35)が室内と連通する一方、上記ダクト(17)は、端部が利用側空気通路(35)内に突出するようにケーシング(11)に接続されている空気調和装置。 【請求項12】 請求項2記載の空気調和装置において、利用側空気通路(35)は、利用側送風手段(12)が配置されると共に、利用側送風手段(12)の上流側の上流通路(36)と下流側の下流通路(37)とに区画される一方、冷媒回路(20)は、上記下流通路(37)を迂回するように上記上流通路(36)と熱源側空気通路(31)に配置され、開口部(40)は、利用側空気通路(35)の上流通路(36)をケーシング(11)の外部と連通させるように形成されている空気調和装置。 【請求項13】 請求項1又は2記載の空気調和装置において、冷媒回路(20)からの冷媒漏れの有無を検知する検知手段と、利用側空気通路(35)内の冷媒を開口部(40)から排出するための排気用送風手段と、検知手段が冷媒漏れを検知すると排気用送風手段を運転するように構成された制御手段とを備えている空気調和装置。 【請求項14】 冷媒が充填された冷媒回路(20)が収納されて室外に設置されるケーシング(11)を備え、上記ケーシング(11)の内部には、冷媒回路(20)の利用側熱交換器(24)が配置されて室内に連通する利用側空気通路(35)と、冷媒回路(20)の熱源側熱交換器(22)が配置されて室外に連通する熱源側空気通路(31)とが形成される一方、熱源側空気通路(31)に配置された熱源側送風手段(13)と、冷媒回路(20)からの冷媒漏れの有無を検知する検知手段と、利用側空気通路(35)と熱源側空気通路(31)を連通状態と遮断状態とに切り換える切換手段(43)と、検知手段が冷媒漏れを検知すると、切換手段(43)によって利用側空気通路(35)と熱源側空気通路(31)とを連通させて熱源側送風手段(13)を運転するように構成された制御手段とを備えている空気調和装置。 【請求項15】 燃焼性の冷媒が充填された冷媒回路(20)が収納されて室外に設置されるケーシング(11)を備え、上記ケーシング(11)の内部には、冷媒回路(20)の利用側熱交換器(24)が配置されて室内に連通する利用側空気通路(35)と、冷媒回路(20)の熱源側熱交換器(22)が配置されて室外に連通する熱源側空気通路(31)とが形成される一方、熱源側空気通路(31)に配置された熱源側送風手段(13)と、冷媒回路(20)からの冷媒漏れの有無を検知する検知手段と、検知手段が冷媒漏れを検知すると熱源側送風手段(13)を運転するように構成された制御手段とを備えている空気調和装置。 【請求項16】 請求項1乃至14の何れか1記載の空気調和装置において、冷媒回路(20)の冷媒は、燃焼性を有する物質で構成されている空気調和装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒回路を備える空気調和装置に関し、特に、冷媒漏れによる弊害防止策に係るものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、冷媒回路内で冷媒が循環して冷凍サイクルを行う空気調和装置は、一般的に知られている。また、冷媒回路やファン等の構成機器を全て室外のケーシングに収納する一方、室外のケーシングと室内空間とをダクトで接続して室内に調和空気を供給する空気調和装置がある。この種の空気調和装置としては、家屋等の屋根にケーシングを配置して室内とダクト接続するいわゆるルーフトップ型のものが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ここで、空調機や冷凍機器の冷媒として用いられていたCFC物質はオゾン層を破壊するため、オゾン層を破壊しない代替冷媒への転換が図られている。この様な代替冷媒としては、HFC物質であるR32やR152a等が知られている。しかし、これらの物質は弱いながらも燃焼性を有する。このため、上述のような室外に冷媒回路を配置する空気調和装置の冷媒としてこれらの物質を使用すると、冷媒回路から冷媒漏れが生じると漏洩した冷媒がダクトを通って室内に流入するおそれがあった。そして、室内に流入した冷媒に引火すると、冷媒漏れによって火災等の重大な事故を引き起こすという問題があった。 【0004】一方、R32を含む混合冷媒であるR407CやR410Aなどが提案されている。これらの混合冷媒は、燃焼抑制作用のあるR125を含むため、R32単体のように燃焼性はない。しかしながら、R125を混合することによって、地球温暖化係数GWP(対CO2比)が比較的高くなっている。具体的に、各冷媒のGWPは、R407Cが1530、R410Aが1730、R404Aが3260、R22が1500などとなっている。これに対してR32やR152aは、分子中に水素を比較的多く含むため、大気中で分解されやすくてGWPも低い。このため、GWPを考慮すると、R32等を単独で冷媒として使用するのが望ましい。 【0005】また、上述の代替冷媒としては、プロパン、ブタン等の炭化水素冷媒も知られているが、これらの炭化水素冷媒は強い燃焼性を示す。このため、この種の冷媒を上記空気調和装置に使用すると、漏洩した冷媒が室内に流入した場合はもちろん、ケーシング内に滞留する場合であっても火災の原因となる可能性があった。つまり、これらの冷媒は強燃性であるため、例えば、空気調和装置の電気系統に設けられたリレー接点での微弱なスパークによっても引火するおそれがあり、これによって火災を引き起こすおそれがあった。 【0006】また、従来から冷媒として一般的なR22等を使用する場合であっても、漏洩した冷媒が室内に流入すると、酸欠による窒息等の事故を招くおそれがあった。 【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷媒回路を室外に配置する空気調和装置において、冷媒漏れに起因する弊害の発生を確実に防止することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、冷媒回路から漏洩した冷媒を確実に外気中に排出するようにしたものである。 【0009】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、冷媒が充填された冷媒回路(20)を有する空気調和装置を対象としている。そして、冷媒回路(20)の利用側熱交換器(24)が配置されて室内に連通する利用側空気通路(35)を区画形成する一方、上記利用側空気通路(35)に開口して該利用側空気通路(35)と室外とを連通させ、冷媒回路(20)から利用側空気通路(35)内に漏洩した冷媒の室外への排出を少なくとも行う開口部(40)を設けるものである。 【0010】また、本発明が講じた第2の解決手段は、冷媒が充填された冷媒回路(20)が収納されて室外に設置されるケーシング(11)を備える空気調和装置を対象としている。そして、上記ケーシング(11)の内部には、冷媒回路(20)の利用側熱交換器(24)が配置されて室内に連通する利用側空気通路(35)と、冷媒回路(20)の熱源側熱交換器(22)が配置されて室外に連通する熱源側空気通路(31)とを形成する一方、上記ケーシング(11)には、利用側空気通路(35)をケーシング(11)の外部と連通させる開口部(40)を形成するものである。 【0011】また、本発明が講じた第3の解決手段は、上記第1又は第2の解決手段において、冷媒回路(20)の冷媒を、大気中での比重が空気よりも大きい物質で構成する一方、開口部(40)を、利用側空気通路(35)の下部に開口するように形成するものである。 【0012】また、本発明が講じた第4の解決手段は、上記第3の解決手段において、開口部(40)を、利用側空気通路(35)の底部から該利用側空気通路(35)の全高の三分の一よりも低い位置で該利用側空気通路(35)に開口するように形成するものである。 【0013】また、本発明が講じた第5の解決手段は、上記第1又は第2の解決手段において、冷媒回路(20)の冷媒を、大気中での比重が空気よりも小さい物質で構成する一方、開口部(40)を、利用側空気通路(35)の上部に開口するように形成するものである。 【0014】また、本発明が講じた第6の解決手段は、上記第5の解決手段において、開口部(40)を、利用側空気通路(35)の底部から該利用側空気通路(35)の全高の三分の二よりも高い位置に開口するように形成するものである。 【0015】また、本発明が講じた第7の解決手段は、上記第2の解決手段において、冷媒回路(20)の冷媒を、大気中での比重が空気よりも大きい物質で構成し、ケーシング(11)の側部には空気吸込口(38)を形成して該空気吸込口(38)に接続されたダクト(17)を介して利用側空気通路(35)が室内と連通する一方、開口部(40)を、空気吸込口(38)の最上部よりも低い位置で利用側空気通路(35)に開口するように形成するものである。 【0016】また、本発明が講じた第8の解決手段は、上記第2の解決手段において、冷媒回路(20)の冷媒を、大気中での比重が空気よりも小さい物質で構成し、ケーシング(11)の側部には空気吸込口(38)を形成して該空気吸込口(38)に接続されたダクト(17)を介して利用側空気通路(35)が室内と連通する一方、開口部(40)を、空気吸込口(38)の最下部よりも高い位置で利用側空気通路(35)に開口するように形成するものである。 【0017】また、本発明が講じた第9の解決手段は、上記第1〜第8の何れか1の解決手段において、開口部(40)を、利用側空気通路(35)における利用側熱交換器(24)の上流側及び下流側の双方に開口するように形成するものである。 【0018】また、本発明が講じた第10の解決手段は、上記第2の解決手段において、ケーシング(11)には空気吸込口(38)を形成して該空気吸込口(38)に接続されたダクト(17)を介して利用側空気通路(35)が室内と連通する一方、該空気吸込口(38)には、冷媒回路(20)から利用側空気通路(35)内に漏洩した冷媒が室内に流出するのを阻止するための邪魔板(41)を設けるものである。 【0019】また、本発明が講じた第11の解決手段は、上記第2の解決手段において、冷媒回路(20)の冷媒を、大気中での比重が空気よりも大きい物質で構成し、ケーシング(11)の底部に接続されたダクト(17)を介して利用側空気通路(35)が室内と連通する一方、上記ダクト(17)が、端部が利用側空気通路(35)内に突出するようにケーシング(11)に接続されるものである。 【0020】また、本発明が講じた第12の解決手段は、上記第2の解決手段において、利用側空気通路(35)は、利用側送風手段(12)が配置されると共に、利用側送風手段(12)の上流側の上流通路(36)と下流側の下流通路(37)とに区画される一方、冷媒回路(20)は、上記下流通路(37)を迂回するように上記上流通路(36)と熱源側空気通路(31)に配置され、開口部(40)は、利用側空気通路(35)の上流通路(36)をケーシング(11)の外部と連通させるように形成されるものである。 【0021】また、本発明が講じた第13の解決手段は、上記第1又は第2の解決手段において、冷媒回路(20)からの冷媒漏れの有無を検知する検知手段と、利用側空気通路(35)内の冷媒を開口部(40)から排出するための排気用送風手段と、検知手段が冷媒漏れを検知すると排気用送風手段を運転するように構成された制御手段とを設けるものである。 【0022】また、本発明が講じた第14の解決手段は、冷媒が充填された冷媒回路(20)が収納されて室外に設置されるケーシング(11)を備える空気調和装置を対象としている。そして、上記ケーシング(11)の内部には、冷媒回路(20)の利用側熱交換器(24)が配置されて室内に連通する利用側空気通路(35)と、冷媒回路(20)の熱源側熱交換器(22)が配置されて室外に連通する熱源側空気通路(31)とを形成する一方、熱源側空気通路(31)に配置された熱源側送風手段(13)と、冷媒回路(20)からの冷媒漏れの有無を検知する検知手段と、利用側空気通路(35)と熱源側空気通路(31)を連通状態と遮断状態とに切り換える切換手段(43)と、検知手段が冷媒漏れを検知すると、切換手段(43)によって利用側空気通路(35)と熱源側空気通路(31)とを連通させて熱源側送風手段(13)を運転するように構成された制御手段とを設けるものである。 【0023】また、本発明が講じた第15の解決手段は、燃焼性の冷媒が充填された冷媒回路(20)が収納されて室外に設置されるケーシング(11)を備える空気調和装置を対象としている。そして、上記ケーシング(11)の内部には、冷媒回路(20)の利用側熱交換器(24)が配置されて室内に連通する利用側空気通路(35)と、冷媒回路(20)の熱源側熱交換器(22)が配置されて室外に連通する熱源側空気通路(31)とを形成する一方、熱源側空気通路(31)に配置された熱源側送風手段(13)と、冷媒回路(20)からの冷媒漏れの有無を検知する検知手段と、検知手段が冷媒漏れを検知すると熱源側送風手段(13)を運転するように構成された制御手段とを設けるものである。 【0024】また、本発明が講じた第16の解決手段は、上記第1〜第14の何れか1の解決手段において、冷媒回路(20)の冷媒が燃焼性を有する物質で構成されるものである。 【0025】−作用−上記第1の解決手段では、冷媒回路(20)内を冷媒が循環して冷凍サイクル動作を行う。利用側空気通路(35)には室内の内気が吸引され、利用側熱交換器(24)で冷媒と熱交換して冷却された後に再び室内に供給される。尚、冷媒回路(20)に四路切換弁等を設けて冷媒の循環方向を可逆とし、ヒートポンプ運転を可能に構成してもよい。 【0026】一方、停止中に冷媒回路(20)から冷媒が漏洩すると、冷媒が利用側空気通路(35)に流入することとなるが、漏洩した冷媒は開口部(40)を通って利用側空気通路(35)から室外に排出される。その際、冷媒が開口部(40)から自然に排出されるようにしてもよく、強制的に排出されるようにしてもよい。従って、漏洩した冷媒は、室内に流入しない。 【0027】上記第2の解決手段では、冷媒回路(20)内を冷媒が循環して冷凍サイクル動作を行う。尚、冷媒回路(20)に四路切換弁等を設けて冷媒の循環方向を可逆とし、ヒートポンプ運転を可能に構成してもよい。利用側空気通路(35)には室内の内気が吸引され、利用側熱交換器(24)で冷媒と熱交換して冷却された後に再び室内に供給される。また、熱源側空気通路(31)には室外の外気が吸引され、熱源側熱交換器(22)で冷媒と熱交換した後に再び室外に排出される。以上のように空調運転が行われる。 【0028】一方、停止中に冷媒回路(20)から冷媒が漏洩すると、冷媒が利用側空気通路(35)に流入することとなるが、漏洩した冷媒はケーシング(11)に設けられた開口部(40)を通ってケーシング(11)の外部に排出される。その際、冷媒が開口部(40)から自然に排出されるようにしてもよく、強制的に排出されるようにしてもよい。従って、漏洩した冷媒がケーシング(11)内に滞留せず、室内にも流入しない。 【0029】上記第3の解決手段では、冷媒の比重が空気よりも大きいため、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒は、利用側空気通路(35)の下部に滞留する。これに対し、開口部(40)が利用側空気通路(35)の下部に開口しているため、漏洩した冷媒は、重力によって自然に開口部(40)から室外へ排出される。 【0030】上記第4の解決手段では、利用側空気通路(35)において、その底部からその全高の三分の一だけ上方の位置までの間で開口部(40)が開口する。 【0031】上記第5の解決手段では、冷媒の比重が空気よりも小さいため、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒は、利用側空気通路(35)の上部に滞留する。これに対し、開口部(40)が利用側空気通路(35)の上部に開口しているため、漏洩した冷媒は、浮力によって自然に開口部(40)から室外へ排出される。 【0032】上記第6の解決手段では、利用側空気通路(35)において、その底部からその全高の三分の二だけ上方の位置よりも更に上方で開口部(40)が開口する。 【0033】上記第7又は第8の解決手段では、ケーシング(11)の側部に空気吸込口(38)が形成され、この空気吸込口(38)にダクト(17)が接続される。ダクト(17)は室内にまで延び、このダクト(17)を介して利用側空気通路(35)が室内空間と連通する。 【0034】そして、第7の解決手段では、冷媒の比重が空気よりも大きいため、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒は、冷媒回路(20)から下方に移動する。一方、開口部(40)は、空気吸込口(38)の最上部よりも低い位置で利用側空気通路(35)に開口している。このため、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒は、ダクト(17)内に滞留したり、ダクト(17)を通って室内に流入することなく、開口部(40)からケーシング(11)の外に排出される。 【0035】また、第8の解決手段では、冷媒の比重が空気よりも小さいため、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒は、冷媒回路(20)から上方に移動する。一方、開口部(40)は、空気吸込口(38)の最下部よりも高い位置で利用側空気通路(35)に開口している。このため、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒は、ダクト(17)内に滞留したり、ダクト(17)を通って室内に流入することなく、開口部(40)からケーシング(11)の外に排出される。 【0036】上記第9の解決手段では、利用側空気通路(35)における利用側熱交換器(24)の上流側と下流側の双方に亘って開口部(40)が開口する。 【0037】上記第10の解決手段では、ケーシング(11)に空気吸込口(38)が形成され、この空気吸込口(38)にダクト(17)が接続される。ダクト(17)は室内にまで延び、このダクト(17)を介して利用側空気通路(35)が室内空間と連通する。この空気吸込口(38)には、所定の邪魔板(41)が設けられる。このため、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒は、邪魔板(41)に阻まれて空気吸込口(38)からダクト(17)を通って室内に流入せず、開口部(40)からケーシング(11)の外へ排出される。 【0038】上記第11の解決手段では、冷媒の比重が空気よりも大きいため、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒は、冷媒回路(20)から下方に移動して利用側空気通路(35)の底部にも滞留する。一方、ダクト(17)は、その端部が利用側空気通路(35)に突出した状態でケーシング(11)の底部に接続されている。このため、利用側空気通路(35)の底部に滞留した冷媒は、ダクト(17)内に流入せず、ダクト(17)を通って室内に流入することもない。 【0039】上記第12の解決手段では、利用側空気通路(35)は、利用側送風手段(12)の上流側の上流通路(36)と下流側の下流通路(37)とに区画される。冷媒回路(20)は、上流通路(36)及び熱源側空気通路(31)にのみ位置して下流通路(37)を迂回するように配置される。従って、冷媒回路(20)から冷媒漏れが生じた場合、漏洩した冷媒は、上流通路(36)及び熱源側空気通路(31)にのみ流入し、利用側送風手段(12)を運転しない限り下流側通路へは流入しない。このため、漏洩した冷媒が下流通路(37)から室内に流入することはない。また、熱源側空気通路(31)が室外に連通しているため熱源側空気通路(31)に流入した冷媒はケーシング(11)の外に排出され、上流通路(36)に流入した冷媒は開口部(40)からケーシング(11)の外に排出される。 【0040】上記第13の解決手段では、冷媒回路(20)から冷媒漏れが生じると、この冷媒漏れを検知手段が検知する。制御手段は、検知手段が冷媒漏れを検知すると、排気用送風手段を運転する。これによって、漏洩した冷媒は、開口部(40)から室外に排出される。 【0041】上記第14の解決手段では、上記第2の解決手段と同様にして空調運転を行う。その際、熱源側送風手段(13)の運転によって熱源側空気通路(31)に室内の外気が吸引され、熱源側熱交換器(22)を通った後に排出される。空調運転の停止中に検知手段が冷媒漏れを検知すると、制御手段が切換手段(43)を切り換えると共に、熱源側送風手段(13)を運転する。この切換手段(43)の切り換えによって利用側空気通路(35)と熱源側空気通路(31)とが連通する。この状態で熱源側送風手段(13)を運転すると、冷媒回路(20)から漏洩して利用側空気通路(35)に流入した冷媒は、熱源側送風手段(13)によって吸引されてケーシング(11)の外部に排出される。 【0042】上記第15の解決手段では、上記第2の解決手段と同様にして空調運転を行う。その際、熱源側送風手段(13)の運転によって熱源側空気通路(31)に室内の外気が吸引され、熱源側熱交換器(22)を通った後に排出される。冷媒回路(20)の冷媒は、燃焼性の物質で構成される。冷媒として使用される燃焼性の物質としては、R332,R152a等のHFC物質や、R32等を含む混合冷媒、更には、プロパン、ブタン、イソブタン等の炭化水素が例示される。空調運転の停止中に検知手段が冷媒漏れを検知すると、熱源側送風手段(13)を運転する。これによって、冷媒回路(20)から漏洩して熱源側空気通路(31)に流入した冷媒は、熱源側送風手段(13)によって吸引されてケーシング(11)の外部に排出される。 【0043】上記第16の解決手段では、冷媒回路(20)の冷媒が燃焼性の物質により構成される。冷媒として使用される燃焼性の物質としては、R332,R152a等のHFC物質や、R32等を含む混合冷媒、更には、プロパン、ブタン、イソブタン等の炭化水素が例示される。 【0044】 【発明の効果】従って、上記の解決手段によれば、冷媒回路(20)からの冷媒漏れが生じた場合であっても、漏洩した冷媒が室内に流入するのを阻止することができる。このため、室内に流入した冷媒によって酸欠となり、在室者が窒息する等の事故を確実に回避することができる。 【0045】特に、第16の解決手段のように、冷媒を燃焼性の物質で構成した場合には、漏洩した冷媒が室内に流入し、この冷媒に着火して火災を引き起こすといった事態もあり得る。これに対し、上記の解決手段によれば、漏洩した冷媒の室内への流入を阻止できるため、冷媒漏れに起因する事故を確実に回避できる。更に、上記の解決手段によれば、漏洩した冷媒をケーシング(11)の外に確実に排出することができる。ここで、燃焼性の冷媒であっても、冷媒と空気との混合割合、即ち空気中における冷媒濃度がある程度高くならなければ冷媒に着火することはない。これに対し、ケーシング(11)の外に冷媒を排出してケーシング(11)内での冷媒濃度の上昇を阻止でき、また、ケーシング(11)の外に排出された冷媒は大気中に拡散するため、ケーシング(11)の外部で冷媒濃度が上昇することもない。このため、室外においても冷媒への着火を確実に防止できる。 【0046】この結果、冷媒回路(20)の冷媒に燃焼性の物質を用いた場合であっても、空気中での冷媒濃度が上昇して冷媒に引火するのを防止でき、冷媒漏れに起因する火災等の重大な事故を回避することができる。そして、安全性を維持しつつ、上述のような燃焼性を有するもののオゾン層を破壊せずGWPも低い物質を冷媒に用いることができ、地球環境に対する悪影響を抑制することができる。 【0047】特に、上記第3〜第9の解決手段によれば、利用側空気通路(35)において開口部(40)が所定の位置に開口するようにしているため、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒を自然に開口部(40)からケーシング(11)の外に排出し、該冷媒が室内に流入するのを阻止できる。この結果、ケーシング(11)に開口部(40)を設けるのみによって冷媒の排出が可能となり、構成を簡素に維持しつつ、冷媒漏れに起因する事故を確実に回避することができる。 【0048】また、上記第10〜第12の解決手段によれば、邪魔板(41)の設置、ダクト(17)の構成、あるいは利用側空気通路(35)の構成と冷媒回路(20)の配置によって、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒が室内に流入するのを確実に防止できる。このため、冷媒漏れに起因する事故を確実に回避できる。 【0049】また、上記第13の解決手段によれば、排気用送風手段によって開口部(40)から漏洩した冷媒を強制的に室外へ排出するため、空調運転中であっても漏洩した冷媒をケーシング(11)の外に確実に排出することができる。 【0050】また、上記第14の解決手段によれば、熱源側空気通路(31)の熱源側送風手段(13)を流用して漏洩した冷媒を強制的にケーシング(11)の外へ排出することができる。 【0051】また、上記第15の解決手段によれば、冷媒回路(20)から漏洩して熱源側空気通路(31)に流入した冷媒を確実にケーシング(11)の外へ排出できる。本解決手段は、冷媒回路(20)の冷媒にプロパン等の強燃性の物質を用いた場合に、特に有効である。つまり、熱源側空気通路(31)は室外と連通するため漏洩した冷媒は滞留しにくいものの、強燃性の物質は僅かな量であっても引火するおそれがある。これに対し、本解決手段では熱源側送風手段(13)を運転して冷媒を確実にケーシング(11)から排出しているため、火災等を確実に防止できる。 【0052】 【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。 【0053】図1に示すように、本実施形態の空気調和装置は、いわゆるルーフトップ型に構成されている。空気調和装置の本体ユニット(10)は、住宅等の屋根(50)の上に設置されている。この本体ユニット(10)は、直方体状のケーシング(11)に冷媒回路(20)、蒸発器ファン(12)及び凝縮器ファン(13)を収納して構成されている。 【0054】上記冷媒回路(20)は、圧縮機(21)、凝縮器(22)、膨張弁(23)及び蒸発器(24)を順に冷媒配管(25)で接続して構成されている。この冷媒回路(20)では、冷媒が循環して冷凍サイクル動作を行う。また、凝縮器(22)は熱源側熱交換器に構成され、蒸発器(24)は利用側熱交換器に構成されている。 【0055】冷媒回路(20)の冷媒は、R32によって構成される。このR32は微燃性の冷媒であって、R32の大気中における比重は空気の比重よりも大きい。尚、R32を含む混合冷媒であって、R32単体と同様に燃焼性のあるものを冷媒として用いてもよい。また、同様に、R152a単体やR152aを含む混合冷媒を冷媒として用いてもよい。更に、プロパン、ブタン、イソブタン等の可燃性の炭化水素冷媒を冷媒として用いてもよい。 【0056】上記ケーシング(11)には隔壁(15)が設けられ、この隔壁(15)によってケーシング(11)内部が熱源側空気通路(31)と利用側空気通路(35)とに区画されている。ケーシング(11)には、外気入口(32)と外気出口(33)とが形成されている。この外気入口(32)及び外気出口(33)によって、熱源側空気通路(31)がケーシング(11)の外部、即ち室外と連通されている。 【0057】熱源側空気通路(31)には、冷媒回路(20)の圧縮機(21)、凝縮器(22)及び膨張弁(23)が配置されると共に、熱源側送風手段である凝縮器ファン(13)が設けられている。凝縮器(22)は外気入口(32)に対応して配置され、凝縮器ファン(13)は外気出口(33)に対応して配置されている。 【0058】上記ケーシング(11)には隔壁(16)が設けられ、この隔壁(16)によって利用側空気通路(35)が上流通路(36)と下流通路(37)とに区画されている。隔壁(16)には利用側送風手段である蒸発器ファン(12)が取り付けられており、この蒸発器ファン(12)を介して上流通路(36)と下流通路(37)とが連通する。つまり、蒸発器ファン(12)の上流側に上流通路(36)が位置し、下流側に下流通路(37)が位置する。 【0059】上記ケーシング(11)の底部には、空気吹出口(39)が形成されている。この空気吹出口(39)には、吹出ダクト(18)の一端が接続されている。この吹出ダクト(18)は、屋根(50)を貫通して設けられ、他端で室内空間に開口している。そして、空気吹出口(39)及び吹出ダクト(18)を介して、利用側空気通路(35)の下流通路(37)が室内空間と連通する。 【0060】上記ケーシング(11)の側部には、空気吸込口(38)が形成されている。この空気吸込口(38)には、吸込ダクト(17)の一端が接続されている。この吸込ダクト(17)は、屋根(50)を貫通して設けられ、他端で室内空間に開口している。そして、空気吸込口(38)及び吸込ダクト(17)を介して、利用側空気通路(35)の上流通路(36)が室内空間と連通する。また、利用側空気通路(35)の上流通路(36)には、冷媒回路(20)の蒸発器(24)が配置されている。 【0061】上記ケーシング(11)の側部の下部には、横長のスリット状の開口部(40)が形成されている。この開口部(40)は、利用側空気通路(35)の上流通路(36)における所定の位置に開口している。つまり、開口部(40)は、上流通路(36)において、空気吸込口(38)の最上部よりも低い位置に開口している。更に望ましくは、この開口部(40)を、高さ方向に上流通路(36)の全高:hの三分の一、即ち上流通路(36)の底部から高さ:h/3までの位置に開口させるとよい。そして、開口部(40)は、上流通路(36)とケーシング(11)の外部とを連通させている。 【0062】−運転動作−次に、冷房運転時の動作を説明する。この冷房運転時には、圧縮機(21)、蒸発器ファン(12)及び凝縮器ファン(13)を運転する。圧縮機(21)を運転すると、冷媒回路(20)で冷媒が循環して冷凍サイクル動作を行う。 【0063】蒸発器ファン(12)を運転すると、吸込ダクト(17)に室内空気が吸い込まれる。吸い込まれた空気は、空気吸込口(38)を通って利用側空気通路(35)の上流通路(36)に入り、蒸発器(24)で冷媒回路(20)の冷媒と熱交換して冷却される。冷却された空気は、蒸発器ファン(12)を通って下流通路(37)に入り、空気吹出口(39)及び吹出ダクト(18)を通って室内に供給される。 【0064】凝縮器ファン(13)を運転すると、室外空気が外気入口(32)から熱源側空気通路(31)に吸い込まれる。吸い込まれた空気は、凝縮器(22)で冷媒回路(20)の冷媒と熱交換を行う。これによって、冷媒回路(20)の冷媒が空気に対して放熱する。その後、空気は熱源側空気通路(31)を流れ、外気出口(33)から再び室外に排出される。 【0065】尚、冷房運転時には、開口部(40)が新気取入口として作用する。つまり、蒸発器ファン(12)の運転中は開口部(40)から室外空気が上流通路(36)に流入し、この室外空気は吸込ダクト(17)からの室内空気と合流して流れ、その後、吹出ダクト(18)を通って室内に供給される。 【0066】一方、冷房運転の停止中に冷媒回路(20)からの冷媒漏れが生じると、冷媒であるR32は空気よりも比重が大きいため、漏洩した冷媒は重力によって下方へと移動する。そして、上流通路(36)内の蒸発器(24)や冷媒配管(25)から冷媒が漏洩した場合、漏洩した冷媒は、上流通路(36)の下部に移動する。このため、上流通路(36)内に漏洩した冷媒は、上流通路(36)の下部に開口する開口部(40)を通ってケーシング(11)の外に排出され、吸込ダクト(17)を通って室内に流入することはない。 【0067】−実施形態1の効果−本実施形態1によれば、冷媒回路(20)からの冷媒漏れが生じた場合であっても、漏洩した冷媒が室内に流入するのを阻止することができる。このため、室内に流入した冷媒に着火して火災を引き起こすといった事態を確実に回避できる。 【0068】更に、漏洩した冷媒をケーシング(11)の外に確実に排出することができる。ここで、燃焼性の冷媒であっても、冷媒と空気との混合割合、即ち空気中における冷媒濃度がある程度高くならなければ冷媒に着火することはない。具体的に、R32については、空気中の濃度が13%以上にならなければ着火しない。これに対し、ケーシング(11)の外に冷媒を排出してケーシング(11)内での冷媒濃度の上昇を阻止でき、また、ケーシング(11)の外に排出された冷媒は大気中に拡散するため、ケーシング(11)の外部で冷媒濃度が上昇することもない。このため、室外においても冷媒への着火を確実に防止できる。 【0069】この結果、冷媒回路(20)の冷媒に燃焼性のあるR32を用いた場合であっても、空気中での冷媒濃度が上昇して冷媒に引火するのを防止でき、冷媒漏れに起因する火災等の重大な事故を回避することができる。そして、安全性を維持しつつ、オゾン層を破壊せずGWPも比較的低いR32を冷媒に用いることができ、地球環境に対する悪影響を抑制することができる。 【0070】特に、本実施形態では、冷媒と空気の比重の差を利用し、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒が開口部(40)から自然に排出されるようにしている。従って、ケーシング(11)に開口部(40)を設けるのみによって冷媒の排出が可能となり、構成を簡素に維持しつつ、上述のような冷媒漏れに起因する事故を確実に回避することができる。 【0071】−実施形態1の変形例−上記実施形態では、冷媒に空気よりも比重の大きい物質を用いたことに対応して、開口部(40)をケーシング(11)の下部に形成している。これに対し、冷媒に空気よりも比重の大きい物質、例えばアンモニア等を用いる場合には、開口部(40)をケーシング(11)の上部に形成するとよい。その際、上流通路(36)において空気吸込口(38)の最下部よりも高い位置に開口するように、開口部(40)を形成する。更に望ましくは、この開口部(40)を、高さ方向に上流通路(36)の全高:hの三分の二、即ち上流通路(36)の底部から高さ:2h/3の位置よりも上方に開口させるとよい。 【0072】 【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、上記実施形態1において、空気吸込口(38)及び吸込ダクト(17)の配置等を変更したものである。以下、実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。 【0073】図2に示すように、本実施形態では、ケーシング(11)の底部に空気吸込口(38)が形成されている。この空気吸込口(38)には、吸込ダクト(17)の一端が接続されている。吸込ダクト(17)は、一端が利用側空気通路(35)の上流通路(36)に突出するように接続されている。吸込ダクト(17)が他端で室内空間に開口する点は、上記実施形態1と同様である。 【0074】上記空気吸込口(38)には、複数の邪魔板(41)が設けられている。各邪魔板(41)は、細長い板状であって、端面から見てV字状に形成されている。そして、邪魔板(41)は、等間隔で並べられ、空気吸込口(38)の全面に亘って設けられている。尚、各邪魔板(41)の間には、所定の隙間が形成されている。 【0075】本実施形態では、上記実施形態1と同様の位置にスリット状の開口部(40)を形成している。ただし、本実施形態の開口部(40)は、実施形態1のものよりも横長に形成され、上流通路(36)における蒸発器(24)の上流側及び下流側の双方に開口している。 【0076】−運転動作−本実施形態では、実施形態1と同様に、圧縮機(21)、蒸発器ファン(12)及び凝縮器ファン(13)を運転して冷房運転が行われる。その際、吸込ダクト(17)から吸い込まれた室内空気は、各邪魔板(41)の間の隙間を通って上流通路(36)に入る。その他の動作は、実施形態1と同様である。 【0077】一方、冷房運転の停止中に冷媒回路(20)からの冷媒漏れが生じると、実施形態1の場合と同様に、漏洩した冷媒が上流通路(36)の下部に移動する。このため、上流通路(36)内に漏洩した冷媒は、上流通路(36)の下部に開口する開口部(40)を通ってケーシング(11)の外に排出される。また、空気吸込口(38)には邪魔板(41)が設けられているため、この邪魔板(41)によって漏洩した冷媒の吸込ダクト(17)への流入が阻止される。その際、邪魔板(41)の隙間を通って極少量の冷媒が室内に流入するおそれがある。しかしながら、冷媒量が少ないため、室内での冷媒濃度が着火可能な濃度に達することはない。更に、開口部(40)から排出されなかった冷媒が上流通路(36)の底部に滞留するおそれがある。これに対し、吸込ダクト(17)の端部が上流通路(36)内に突出しているため、上流通路(36)の底部に滞留した冷媒が吸込ダクト(17)に流入することはない。 【0078】従って、本実施形態によれば、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。 【0079】 【発明の実施の形態3】本発明の実施形態3は、上記実施形態1において、利用側空気通路(35)の構成とケーシング(11)内での冷媒回路(20)の配置を変更するものである。以下、実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。 【0080】図3に示すように、本実施形態では、利用側空気通路(35)において上流通路(36)と下流通路(37)とを区画する隔壁(16)の形状が変更され、これによって上流通路(36)の上部が熱源側空気通路(31)に向かって延びている。そして、本実施形態の上流通路(36)は、その一部において隔壁(15)のみによって熱源側空気通路(31)から区画されている。この点が、実施形態1と相違する。 【0081】本実施形態の冷媒回路(20)は、ケーシング(11)内において、熱源側空気通路(31)及び上流通路(36)内のみに配置されて下流通路(37)内には配置されていない。つまり、膨張弁(23)と蒸発器(24)とを接続する冷媒配管(25)、及び圧縮機(21)と蒸発器(24)とを接続する冷媒配管(25)は、熱源側空気通路(31)から隔壁(15)を貫通して上流通路(36)に亘って配置されている。 【0082】−運転動作−本実施形態では、圧縮機(21)、蒸発器ファン(12)及び凝縮器ファン(13)を運転して冷房運転が行われる。冷房運転時の動作は、実施形態1と同様である。 【0083】一方、冷房運転の停止中に冷媒回路(20)からの冷媒漏れが生じると、実施形態1の場合と同様に、漏洩した冷媒が上流通路(36)の下部に移動する。このため、上流通路(36)内に漏洩した冷媒は、上流通路(36)の下部に開口する開口部(40)を通ってケーシング(11)の外に排出される。 【0084】ここで、上述のように、冷媒回路(20)は、熱源側空気通路(31)及び上流通路(36)内のみに配置されている。このため、蒸発器ファン(12)を運転しない限りは、漏洩した冷媒が下流通路(37)に流入することはなく、該冷媒が吹出ダクト(18)を通って室内に流入することもない。また、上流通路(36)内の蒸発器(24)や冷媒配管(25)から冷媒漏れが生じた場合であっても、漏洩した冷媒は、実施形態1と同様に開口部(40)からケーシング(11)の外に排出され、吸込ダクト(17)を通って室内に流入することはない。 【0085】従って、本実施形態によれば、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。 【0086】 【発明の実施の形態4】本発明の実施形態4は、上記実施形態1においてケーシング(11)に開口部(40)を設けたのに代えて、冷媒漏れを検知すると漏洩した冷媒を排出するために所定の動作を行うコントローラ(46)等を設けるものである。以下、実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。 【0087】図4に示すように、本実施形態では、熱源側空気通路(31)と利用側空気通路(35)とを区画する隔壁(15)に通気口(42)が形成されている。この通気口(42)には、該通気口(42)を開閉するための開閉扉(43)が設けられている。そして、開閉扉(43)を開くと通気口(42)が開口状態となって利用側空気通路(35)の下流通路(37)と熱源側空気通路(31)とが連通し、開閉扉(43)を閉じると通気口(42)が閉口状態となって利用側空気通路(35)の下流通路(37)と熱源側空気通路(31)とが遮断される。つまり、この開閉扉(43)は、切換手段を構成している。 【0088】蒸発器(24)の下部には、該蒸発器(24)の温度を検出する温度センサ(44)が設けられている。また、凝縮器(22)の下部には、該凝縮器(22)の温度を検出する温度センサ(45)が設けられている。両温度センサ(44,45)の検出温度は、上記コントローラ(46)に入力されている。 【0089】上記コントローラ(46)には、図示しないが、検知部と制御部とが設けられている。 【0090】上記検知部は、蒸発器(24)及び凝縮器(22)に設けられた温度センサ(44,45)の検出温度に基づいて冷媒回路(20)からの冷媒漏れの有無を検知するように構成されている。つまり、図5に示すように、停止中に冷媒漏れが生じると、蒸発器(24)又は凝縮器(22)の温度が低下する。また、冷媒漏れが生じてから一定時間経過すると、停止中にもかかわらず蒸発器(24)及び凝縮器(22)の温度が大きく変化する。そして、検知部は、両温度センサ(44,45)の検知温度の変化を監視することによって冷媒漏れの有無を検知している。この検知部が検知手段を構成している。 【0091】上記制御部は、検知部が冷媒漏れを検知すると、開閉扉(43)を開いて通気口(42)を開口させると共に、凝縮器ファン(13)を運転するように構成されている。この制御部は、制御手段を構成している。 【0092】−運転動作−本実施形態では、実施形態1と同様に、圧縮機(21)、蒸発器ファン(12)及び凝縮器ファン(13)を運転して冷房運転が行われる。尚、冷房運転時には、開閉扉(43)は閉じられて通気口(42)は閉口状態となっている。 【0093】一方、冷房運転の停止中に冷媒回路(20)からの冷媒漏れが生じると、上述のように蒸発器(24)又は凝縮器(22)の温度が変化する。そして、コントローラ(46)の検知部が両温度センサ(44,45)の検知温度に基づいて冷媒漏れを検知する。検知部が冷媒漏れを検知すると、制御部が開閉扉(43)を開くと共に凝縮器ファン(13)を運転する。この状態で、冷媒回路(20)から利用側空気通路(35)内に漏洩した冷媒は、凝縮器ファン(13)に吸引され、通気口(42)を通って熱源側空気通路(31)に入り、その後、外気出口(33)からケーシング(11)の外に排出される。その際、上流通路(36)内の冷媒も蒸発器ファン(12)を通って下流通路(37)に入り、下流通路(37)内の冷媒と共に熱源側空気通路(31)を通って排出される。従って、冷媒漏れが生じても漏洩した冷媒は、室内に流入せず、また、ケーシング(11)内に滞留することもない。 【0094】−実施形態4の効果−本実施形態4によれば、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒が室内に流入するのを阻止すると共に、ケーシング(11)の外に排出して火災等を回避できるという効果を、実施形態1と同様に得ることができる。また、本実施形態では、凝縮器ファン(13)を運転して漏洩した冷媒をケーシング(11)から強制的に排出するようにしているため、ケーシング(11)からの冷媒の排出を確実に行うことができる。 【0095】 【発明の実施の形態5】本発明の実施形態5は、上記実施形態1において、冷媒漏れを検知すると漏洩した冷媒を排出するために所定の動作を行うコントローラ(46)等を設けるものである。また、本実施形態では、冷媒回路(20)の冷媒が可燃性の冷媒であるプロパンによって構成されている。尚、同様に可燃性の冷媒であるブタン、イソブタン等を冷媒として用いてもよい。以下、実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。 【0096】図6に示すように、本実施形態では、蒸発器(24)の下部に該蒸発器(24)の温度を検出する温度センサ(44)が設けられている。また、凝縮器(22)の下部に該凝縮器(22)の温度を検出する温度センサ(45)が設けられている。両温度センサ(44,45)の検出温度は、上記コントローラ(46)に入力されている。 【0097】上記コントローラ(46)には、図示しないが、検知部と制御部とが設けられている。上記検知部は、上記実施形態4と同様に、蒸発器(24)及び凝縮器(22)に設けられた温度センサ(44,45)の検出温度に基づいて冷媒回路(20)からの冷媒漏れの有無を検知するように構成されている。この検知部が検知手段を構成している。上記制御部は、検知部が冷媒漏れを検知すると、凝縮器ファン(13)を運転するように構成されている。この制御部は、制御手段を構成している。 【0098】−運転動作−本実施形態では、圧縮機(21)、蒸発器ファン(12)及び凝縮器ファン(13)を運転して冷房運転が行われる。冷房運転時の動作は、実施形態1と同様である。 【0099】一方、冷房運転の停止中に冷媒回路(20)からの冷媒漏れが生じると、実施形態1の場合と同様に、漏洩した冷媒が上流通路(36)の下部に移動する。このため、上流通路(36)内に漏洩した冷媒は、上流通路(36)の下部に開口する開口部(40)を通ってケーシング(11)の外に排出される。また、検知部が冷媒漏れを検知すると、凝縮器ファン(13)が運転される。そして、冷媒回路(20)から漏洩して熱源側空気通路(31)に流入した冷媒を強制的にケーシング(11)の外に排出する。 【0100】−実施形態5の効果−本実施形態によれば、上記実施形態1と同様に、冷媒回路(20)から漏洩した冷媒が利用側空気通路(35)から室内に侵入するのを阻止することができ、また、漏洩した冷媒を開口部(40)から排出して利用側空気通路(35)内に対流するのを防止できる。このため、漏洩した冷媒に着火することによる火災等を確実に回避できる。 【0101】ここで、本実施形態で冷媒回路(20)の冷媒に用いているプロパンは、強い燃焼性を示す物質であり、空気中における濃度が2.1%に達すると着火する。また、プロパンは燃焼性が強いため、例えば、空気調和装置の電気系統に設けられたリレー接点での微弱なスパークによっても着火するおそれがある。これに対し、本実施形態では、冷媒漏れを検知すると熱源側空気通路(31)からも冷媒を強制的に排出することが可能となる。このため、熱源側空気通路(31)内に漏洩した冷媒が滞留するのを確実に防止でき、燃焼性の高いプロパンを冷媒に用いた場合であっても、安全性を十分に確保することができる。 【0102】 【発明のその他の実施の形態】上記実施形態1〜3,5では、ケーシング(11)に開口部(40)を設け、この開口部(40)から利用側空気通路(35)内の冷媒が自然に排出されるようにしている。これに対して、利用側空気通路(35)内に排気用送風手段として小容量のファンを設け、このファンによって利用側空気通路(35)内の冷媒を開口部(40)から強制的に排出するようにしてもよい。この場合は、冷房運転中においても上記ファンを運転することによって漏洩した冷媒の排出が可能となる。 【0103】また、上記実施形態4,5では、蒸発器(24)及び凝縮器(22)の温度センサ(44,45)の検知温度に基づいて冷媒漏れの有無を検知するようにしたが、これに代えて、センサ表面の吸着や化学変化等を利用したガスセンサを用いて冷媒漏れの有無を検知するようにしてもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月2日(1999.3.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077931 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 弘 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−258000(P2000−258000A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月22日(2000.9.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−54227 |
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