| 【発明の名称】 |
冷媒分離装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】清水 孝志
【氏名】佐々木 十太
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| 【要約】 |
【課題】廃油からの冷媒の分離を簡単な構成で短時間で行い得るようにする。
【解決手段】冷媒Rを含む廃油Fがポンプ装置3を介して供給される蒸留タンク1と、前記廃油Fを加熱する加熱手段4とを備え、前記蒸留タンク1内に供給された廃油Fからガス冷媒Rを蒸発させて分離する冷媒分離装置において、前記蒸留タンク1内に、供給される廃油Fを霧状に噴出させるシャワーノズル5を設けて、蒸留タンク1内に供給される廃油Fの蒸発面積が拡大されるようにしている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷媒(R)を含む廃油(F)がポンプ装置(3)を介して供給される蒸留タンク(1)と、前記廃油(F)を加熱する加熱手段(4)とを備え、前記蒸留タンク(1)内に供給された廃油(F)からガス冷媒(R)を蒸発させて分離する冷媒分離装置であって、前記蒸留タンク(1)内には、供給される廃油(F)を霧状に噴出させるシャワーノズル(5)を設けたことを特徴とする冷媒分離装置。 【請求項2】 冷媒(R)を含む廃油(F)がポンプ装置(3)を介して供給される蒸留タンク(1)と、前記廃油(F)を加熱する加熱手段(4)とを備え、前記蒸留タンク(1)内に供給された廃油(F)からガス冷媒(R)を蒸発させて分離する冷媒分離装置であって、前記蒸留タンク(1)内の空気を該蒸留タンク(1)内に前記廃油(F)が供給される前に排出する真空ポンプ(30)を付設したことを特徴とする冷媒分離装置。 【請求項3】 冷媒(R)を含む廃油(F)がポンプ装置(3)を介して供給される蒸留タンク(1)と、前記廃油(F)を加熱する加熱手段(4)とを備え、前記蒸留タンク(1)内に供給された廃油(F)からガス冷媒(R)を蒸発させて分離する冷媒分離装置であって、前記蒸留タンク(1)内において前記廃油(F)から分離されたガス冷媒(R)の一部を、冷媒分離開始時から所定時間だけ該蒸留タンク(1)内に供給された廃油(F)中に気泡状態で噴出させるバブリング手段(33)を付設したことを特徴とする冷媒分離装置。 【請求項4】 前記バブリング手段(33)を、前記蒸留タンク(1)内の廃油(F)中に配設されたバブリングノズル(34)と、前記蒸留タンク(1)において分離されたガス冷媒(R)の一部を前記バブリングノズル(34)に圧送手段(35)を介して供給するバイパス通路(36)とによって構成したことを特徴とする前記請求項3記載の冷媒分離装置。 【請求項5】 前記圧送手段(35)として、前記蒸留タンク(1)において分離されたガス冷媒(R)を回収する冷媒回収装置(7)における圧縮機(17)を用いたことを特徴とする前記請求項4記載の冷媒分離装置。 【請求項6】 前記蒸留タンク(1)内には、供給される廃油(F)を霧状に噴出させるシャワーノズル(5)を設けたことを特徴とする前記請求項2,3,4あるいは5のいずれか一項記載の冷媒分離装置。 【請求項7】 前記蒸留タンク(1)の底部と前記ポンプ装置(3)の吸入側とを連通する循環通路(10)を設けたことを特徴とする前記請求項12,3,4,5あるいは6のいずれか一項記載の冷媒分離装置。 【請求項8】 前記加熱手段(4)を、前記ポンプ装置(3)の吐出側に設けたことを特徴とする前記請求項1,2,3,4,5,6あるいは7のいずれか一項記載の冷媒分離装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、圧縮機等から取り出された廃油から冷媒を分離する冷媒分離装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、冷凍装置に使用されている圧縮機(特に、密閉型圧縮機)には、圧縮機の摺動部分を潤滑するための冷凍機油が溜め込まれており、この冷凍機油には、冷媒(例えば、フロンガス)が溶存している。 【0003】上記圧縮機を分解再利用する場合、従来圧縮機内の冷凍機油は廃油として取り出されるが、該廃油には、上記したように冷媒が溶存しているので、そのまま燃やすと有毒ガスが発生するため、ボイラーなどの燃料として再利用することができなかった。なお、廃油を放置しておけば、廃油に溶存している冷媒は自然に大気中に放出されるが、廃油中の冷媒濃度が燃料として使用できる程度まで低下するには相当長い時間がかかるし、冷媒を大気に放出することは環境面からも望ましくない。 【0004】そこで、圧縮機から取り出された廃油から冷媒を、大気へ放出することなく、効率良く分離する技術の開発が求められるようになってきており、例えば、特開平9−229521号公報に開示されているように、廃油を供給される蒸留タンクを加熱して冷媒の蒸発を促進する技術や、蒸留タンク内の廃油をプロペラ式撹拌機で撹拌したりする技術が提案されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公知例におけるように、加熱のみにより冷媒の蒸発を促進するようにした場合、冷媒の蒸発は廃油の表面近くでしか行われにくいところから、冷媒の分離に時間がかかるし、プロペラ式撹拌機を用いる場合、回転機構が必要となるため、コストやメンテナンスに問題がある。 【0006】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、廃油からの冷媒の分離を簡単な構成で短時間で行い得るようにすることを目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上記課題を解決するための手段として、冷媒Rを含む廃油Fがポンプ装置3を介して供給される蒸留タンク1と、前記廃油Fを加熱する加熱手段4とを備え、前記蒸留タンク1内に供給された廃油Fからガス冷媒Rを蒸発させて分離する冷媒分離装置において、前記蒸留タンク1内に、供給される廃油Fを霧状に噴出させるシャワーノズル5を設けている。 【0008】上記のように構成したことにより、蒸留タンク1内に供給される廃油Fが霧状となるため、蒸発面積が拡大することとなり、冷媒Rの蒸発速度が速められる。 【0009】請求項2の発明では、上記課題を解決するための手段として、冷媒Rを含む廃油Fがポンプ装置3を介して供給される蒸留タンク1と、前記廃油Fを加熱する加熱手段3とを備え、前記蒸留タンク1内に供給された廃油Fからガス冷媒Rを蒸発させて分離する冷媒分離装置において、前記蒸留タンク1内の空気を該蒸留タンク1内に前記廃油Fが供給される前に排出する真空ポンプ30を付設している。 【0010】上記のように構成したことにより、空気が真空ポンプ30により排出されて真空状態となった蒸留タンク1内に廃油Fが供給されるため、廃油F中の冷媒Rの蒸発が促進されることとなり、冷媒Rの蒸発速度が速められる。また、蒸留タンク1内が真空状態となっているため、廃油Fの供給時間を短縮することもできる。さらに、蒸留タンク1において分離されたガス冷媒R中に空気が含まれることがなくなるため、分離されたガス冷媒Rを回収する冷媒回収装置7に空気が混入するということがなくなり、冷媒回収装置7に空気が入ることにより生ずる冷媒回収効率の低下を防止できるとともに、冷媒回収装置7を構成する圧縮機17において空気中に含まれる水分が結露して部品を腐食させるということがなくなる。 【0011】請求項3の発明では、上記課題を解決するための手段として、冷媒Rを含む廃油Fがポンプ装置3を介して供給される蒸留タンク1と、前記廃油Rを加熱する加熱手段3とを備え、前記蒸留タンク1内に供給された廃油Fからガス冷媒Rを蒸発させて分離する冷媒分離装置において、前記蒸留タンク1内において前記廃油Fから分離された冷媒Rの一部を、冷媒分離開始時から所定時間だけ該蒸留タンク1内に供給された廃油F中に気泡状態で噴出させるバブリング手段33を付設している。 【0012】上記のように構成したことにより、バブリング手段33からの気泡噴出により廃油Fが撹拌されるため、廃油F中の冷媒Rの蒸発が促進されることとなり、冷媒Rの蒸発速度が速められる。なお、分離されたガス冷媒Rの一部をバブリングに使用しているため、冷媒分離開始時から所定時間を超えると、冷媒Rの分離とバブリングによる冷媒Rの混入とがバランスしてしまうところから、冷媒分離開始時から所定時間が経過した時点で(即ち、前記バランスが発生する前に)バブリングを停止するのが望ましい。また、分離されたガス冷媒Rの一部をバブリングに用いているため、蒸留タンク1で分離されたガス冷媒Rに空気が混入することはない。 【0013】請求項4の発明におけるように、請求項3記載の冷媒分離装置において、前記バブリング手段33を、前記蒸留タンク1内の廃油F中に配設されたバブリングノズル34と、前記蒸留タンク1において分離されたガス冷媒Rの一部を前記バブリングノズル34に圧送手段35を介して供給するバイパス通路36とによって構成した場合、蒸留タンク1の出口側にバイパス通路36を接続するだけでバブリング手段33を構成することができる。 【0014】請求項5の発明におけるように、請求項4記載の冷媒分離装置において、前記圧送手段35として、前記蒸留タンク1において分離されたガス冷媒Rを回収する冷媒回収装置7における圧縮機17を用いた場合、冷媒回収装置7の圧縮機17をバブリング手段33の圧送手段として兼用することができ、部品を少なくすることができる。 【0015】請求項6の発明におけるように、請求項2,3,4あるいは5のいずれか一項記載の冷媒分離装置において、前記蒸留タンク1内に、供給される廃油Fを霧状に噴出させるシャワーノズル5を設けた場合、蒸留タンク1内に供給される廃油Fが霧状となるため、蒸発面積が拡大することとなり、冷媒Rの蒸発速度がより一層速められる。 【0016】請求項7の発明におけるように、請求項1,2,3,4,5あるいは6のいずれか一項記載の冷媒分離装置において、前記蒸留タンク1の底部と前記ポンプ装置3の吸入側とを連通する循環通路10を設けた場合、該循環通路10を介して蒸留タンク1内の廃油Fを循環させることにより、蒸留タンク1の底部に溜まり勝ちな冷媒Rを廃油Fの上部へ移すことができ、冷媒Rの蒸発が促進される。 【0017】請求項8の発明におけるように、請求項1,2,3,4,5,6あるいは7のいずれか一項記載の冷媒分離装置において、前記加熱手段4を、前記ポンプ装置3の吐出側に設けた場合、蒸留タンク1へ供給される前の廃油Fを加熱することとなるため、加熱効率が向上する。従って、加熱手段4として加熱能力の小さいものを使用できる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。 【0019】第1の実施の形態図1には、本願発明の第1の実施の形態にかかる冷媒分離装置が示されている。 【0020】この冷媒分離装置は、圧縮機(図示省略)から抜き取られた冷媒(例えば、フロン)を含む廃油(即ち、フロン混合油)を冷凍機油と冷媒とに分離してそれぞれを回収するリサイクルシステムの一部を構成するものであり、前記廃油Fがポンプ装置3を備えた供給管2を介して供給される蒸留タンク1を備えており、該蒸留タンク1内にバッチ方式(即ち、蒸留タンク1に所定量の廃油を処理毎に供給する方式)で供給された廃油Fから冷媒Rを分離し、分離された冷媒Rは、前記蒸留タンク1の上部に形成されたガス出口1aに接続された配管6を介して冷媒回収装置7に送られた後、冷媒貯溜タンク8に液冷媒として貯溜される一方、残った冷凍機油F′は、前記蒸留タンク1の底部に形成された油出口1bに接続された配管9を介して油貯溜タンク(図示省略)に貯溜されることとなっている。 【0021】前記蒸留タンク1内には、前記供給管1に接続され、該供給管2を介して供給される廃油Fを霧状に噴出させるシャワーノズル5が設けられている。 【0022】前記供給管2においてポンプ装置3の吐出側には、供給される廃油Fを加熱する加熱手段である電気ヒータ4が介設されている。 【0023】前記配管9と前記ポンプ装置3の吸入側とは、開閉弁11を有する循環通路10を介して連通されている。 【0024】図面中、符号12は供給管2において循環通路10の合流点Aより上流側に設けられた開閉弁、13は配管6に設けられた常開の開閉弁、14は配管9において循環通路10の分岐点Bより下流側に設けられた常閉の開閉弁であり、開閉弁12の開弁時には、開閉弁11は閉弁され、開閉弁12の閉弁時には、開閉弁11は開弁されることとなっている。また、前記開閉弁13は、蒸留タンク1から油を落とすときにのみ閉弁され、前記開閉弁14は、蒸留タンク1から油を落とすときにのみ開弁される。 【0025】前記冷媒回収装置7は、図2に示すように、前記蒸留タンク1のガス出口1aに接続された配管6をフィルター15およびアキュ−ムレータ16を介して接続された圧縮機17と、該圧縮機17において加圧された冷媒を冷却して凝縮液化する空冷凝縮器18とを備えており、該空冷凝縮器18において凝縮液化された液冷媒は冷媒貯溜タンク8に貯溜されることとなっている。なお、圧縮機17から吐出されるガス冷媒中に含まれる潤滑油は、油分離器19において分離された後、圧縮機17の吸入側に油戻し管20を介して戻されることとなっている。また、冷媒貯溜タンク8内において蒸発したガス冷媒は、ガス冷媒戻し管21を介して前記配管6に戻されることとなっている。符号22は空冷ファン、23,24は開閉弁、25,26は逆止弁、27は圧縮機17の停止時において圧縮機1の吐出側と吸入側とを均圧するための均圧管、28は均圧管27に介設された均圧弁、29は空気抜き弁である。 【0026】上記のように構成された冷媒分離装置においては、次のような作用効果が得られる。 【0027】まず、前記開閉弁12を開弁するとともに、前記開閉弁11は閉弁状態として、前記ポンプ装置3を駆動させ、前記蒸留タンク1に冷媒Rが溶存された廃油Fをシャワーノズル5から霧状に噴出させて所定量だけ供給する。 【0028】その後、開閉弁12を閉作動させるとともに、開閉弁11を開作動させる。すると、蒸留タンク1内の廃油Fは、循環通路10、供給管2およびシャワーノズル5を介して循環することとなる。この時、供給管2を流通する廃油Fが電気ヒータ4により加熱される。 【0029】上記過程において、廃油Fに溶存している冷媒Rは、ガス冷媒として分離されて配管6を介して冷媒回収装置7に送られる一方、残った油F′は配管9を介して油貯溜タンク(図示省略)に送られる。 【0030】上記したように、蒸留タンク1内に廃油Fが霧状になって供給されるため、蒸発面積が拡大することとなり、冷媒の蒸発速度が速められる。また、循環通路10を介して蒸留タンク1内の廃油Fを循環させるようにしているため、蒸留タンク1の底部に溜まりがちな冷媒Rを廃油Fの上部へ移すことができ、冷媒Rの蒸発がより一層促進される。 【0031】しかも、加熱手段である電気ヒータ4を、前記ポンプ装置3の吐出側に設けているので、蒸留タンク1へ供給される前の廃油Fが加熱されることとなり、加熱効率が向上する。従って、電気ヒータ4として加熱能力の小さいものを使用することができる。 【0032】第2の実施の形態図3には、本願発明の第2の実施の形態にかかる冷媒分離装置が示されている。 【0033】この場合、蒸留タンク1内の空気を該蒸留タンク1内に前記廃油Fが供給される前に排出する真空ポンプ30が付設されている。該真空ポンプ30は、前記配管6において前記開閉弁13の上流側に開閉弁31を介して接続されている。符号32は油排出時に蒸留タンク1内に空気を導入する際に開弁される開閉弁である。本実施の形態においては、循環通路10は採用されておらず、加熱手段である電気ヒータ4は蒸留タンク1の側壁に取り付けられている。なお、第1の実施の形態におけると同様に、循環通路10を採用し、電気ヒータ4をポンプ装置3の吐出側に設けるようにしてもよい。 【0034】上記のように構成したことにより、空気が真空ポンプ30により排出されて真空状態となった蒸留タンク1内に廃油Fが供給されるため、廃油F中の冷媒Rの蒸発が促進されることとなり、冷媒Rの蒸発速度が速められる。また、蒸留タンク1内が真空状態となっているため、廃油Fの供給時間を短縮することもできる。さらに、蒸留タンク1において分離された冷媒R中に空気が含まれることがなくなるため、分離された冷媒Rを回収する冷媒回収装置7に空気が混入するということがなくなり、冷媒回収装置7に空気が入ることにより生ずる冷媒回収効率の低下を防止できるとともに、冷媒回収装置7を構成する圧縮機17において空気中に含まれる水分が結露して部品を腐食させるということがなくなる。 【0035】その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。 【0036】第3の実施の形態図4には、本願発明の第3の実施の形態にかかる冷媒分離装置が示されている。 【0037】この場合、蒸留タンク1内において廃油Fから分離されたガス冷媒Rの一部を、冷媒分離開始時から所定時間tsだけ該蒸留タンク1内に供給された廃油F中に気泡状態で噴出させるバブリング手段33が付設されている。該バブリング手段33は、前記蒸留タンク1内の廃油F中に配設されたバブリングノズル34と、前記蒸留タンク1において分離されたガス冷媒Rの一部を前記バブリングノズル34に圧送手段である圧縮機35を介して供給するバイパス通路36とによって構成されている。符号37はバブリング手段33によるバブリング時に開弁される開閉弁である。 【0038】上記のように構成したことにより、バブリング手段33からの気泡噴出により廃油Fが撹拌されるため、廃油F中の冷媒Rの蒸発が促進されることとなり、冷媒Rの蒸発速度が速められる。本実施の形態においては、第1の実施の形態において採用されている循環通路10は採用されておらず、加熱手段である電気ヒータ4は蒸留タンク1の側壁に取り付けられている。なお、第1の実施の形態におけると同様に、循環通路10を採用し、電気ヒータ4をポンプ装置3の吐出側に設けるようにしてもよい。また、本実施の形態においては、第2の実施の形態において採用されている真空ポンプ30は採用されていないが、第2の実施の形態におけると同様に真空ポンプ30を採用してもよい。 【0039】ところで、電気ヒータ4による加熱のみの場合(以下、比較例という)と、バブリング手段33によるバブリングと電気ヒータ4による加熱とを併用した場合(以下、本実施例という)とにおける廃油F中の冷媒濃度Xの時間的変化を測定したところ、図5に示す結果が得られた。これによれば、本実施例の方が冷媒分離開始時から所定時間tsが経過するまでの間は比較例に比べて冷媒蒸発速度が上がるが、前記所定時間tsを超えてガス冷媒によるバブリングを継続していると、点線図示のように、冷媒Rの分離とバブリングによる冷媒Rの混入とがバランスしてしまい、処理目標濃度Xaに到達しなくなってしまうことがわかる。従って、冷媒分離開始時から所定時間tsが経過した時点で(即ち、前記バランスが発生する前に)バブリングを停止すると、実線図示のように、比較例に比べて早く処理目標濃度Xaに到達する。なお、この時間tsは、実験等により予め設定される。しかも、分離されたガス冷媒Rの一部をバブリングに用いているため、蒸留タンク1で分離されたガス冷媒Rに空気が混入することがなくなる。 【0040】その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。 【0041】第4の実施の形態図6には、本願発明の第4の実施の形態にかかる冷媒分離装置が示されている。 【0042】この場合、バブリング手段33を構成するバイパス通路36は、冷媒貯溜タンク8から分岐されている。その他の構成および作用効果は、第3の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。 【0043】第5の実施の形態図7には、本願発明の第5の実施の形態にかかる冷媒分離装置が示されている。 【0044】この場合、バブリング手段33を構成するバイパス通路36は、冷媒回収装置7における圧縮機17の吐出側から分岐されている。つまり、分離されたガス冷媒Rの一部を圧送する圧送手段として、冷媒回収装置7における圧縮機17が用いられているのである。このようにすると、冷媒回収装置7の圧縮機17をバブリング手段33の圧送手段として兼用することができ、部品を少なくすることができる。 【0045】 【発明の効果】請求項1の発明によれば、冷媒Rを含む廃油Fがポンプ装置3を介して供給される蒸留タンク1と、前記廃油Fを加熱する加熱手段4とを備え、前記蒸留タンク1内に供給された廃油Fからガス冷媒Rを蒸発させて分離する冷媒分離装置において、前記蒸留タンク1内に、供給される廃油Fを霧状に噴出させるシャワーノズル5を設けて、蒸留タンク1内に供給される廃油Fの蒸発面積が拡大されるようにしたので、冷媒Rの蒸発速度が速められることとなり、冷媒分離処理を短時間で行うことができるという効果がある。 【0046】請求項2の発明によれば、冷媒Rを含む廃油Fがポンプ装置3を介して供給される蒸留タンク1と、前記廃油Fを加熱する加熱手段3とを備え、前記蒸留タンク1内に供給された廃油Fからガス冷媒Rを蒸発させて分離する冷媒分離装置において、前記蒸留タンク1内の空気を該蒸留タンク1内に前記廃油Fが供給される前に排出する真空ポンプ30を付設して、空気が真空ポンプ30により排出されて真空状態となった蒸留タンク1内に廃油Fが供給されるようにしたので、廃油F中の冷媒Rの蒸発が促進されることとなり、冷媒Rの蒸発速度が速められ、冷媒分離処理を短時間で行うことができるという効果がある。また、蒸留タンク1内が真空状態となっているため、廃油Fの供給時間を短縮することもできる。さらに、蒸留タンク1において分離されたガス冷媒R中に空気が含まれることがなくなるため、分離されたガス冷媒Rを回収する冷媒回収装置7に空気が混入するということがなくなり、冷媒回収装置7に空気が入ることにより生ずる冷媒回収効率の低下を防止できるとともに、冷媒回収装置7を構成する圧縮機17において空気中に含まれる水分が結露して部品を腐食させるということがなくなる。 【0047】請求項3の発明によれば、冷媒Rを含む廃油Fがポンプ装置3を介して供給される蒸留タンク1と、前記廃油Rを加熱する加熱手段3とを備え、前記蒸留タンク1内に供給された廃油Fからガス冷媒Rを蒸発させて分離する冷媒分離装置において、前記蒸留タンク1内において前記廃油Fから分離された冷媒Rの一部を、冷媒分離開始時から所定時間だけ該蒸留タンク1内に供給された廃油F中に気泡状態で噴出させるバブリング手段33を付設して、バブリング手段33からの気泡噴出により廃油Fが撹拌されるようにしたので、廃油F中の冷媒Rの蒸発が促進されることとなり、冷媒Rの蒸発速度が速められ、冷媒分離処理を短時間で行うことができるという効果がある。また、冷媒分離開始時から所定時間だけバブリングを行うようにしているので、冷媒Rの分離とバブリングによる冷媒Rの混入とがバランスしてしまうということがなくなる。また、分離されたガス冷媒Rの一部をバブリングに用いているため、蒸留タンク1で分離されたガス冷媒Rに空気が混入することもなくなる。 【0048】請求項4の発明におけるように、請求項3記載の冷媒分離装置において、前記バブリング手段33を、前記蒸留タンク1内の廃油F中に配設されたバブリングノズル34と、前記蒸留タンク1において分離されたガス冷媒Rの一部を前記バブリングノズル34に圧送手段35を介して供給するバイパス通路36とによって構成した場合、蒸留タンク1の出口側にバイパス通路36を接続するだけでバブリング手段33を構成することができる。 【0049】請求項5の発明におけるように、請求項4記載の冷媒分離装置において、前記圧送手段35として、前記蒸留タンク1において分離されたガス冷媒Rを回収する冷媒回収装置7における圧縮機17を用いた場合、冷媒回収装置7の圧縮機17を兼用することができ、部品を少なくすることができる。 【0050】請求項6の発明におけるように、請求項2,3,4あるいは5のいずれか一項記載の冷媒分離装置において、前記蒸留タンク1内に、供給される廃油Fを霧状に噴出させるシャワーノズル5を設けた場合、蒸留タンク1内に供給される廃油Fが霧状となるため、蒸発面積が拡大することとなり、冷媒Rの蒸発速度がより一層速められる。 【0051】請求項7の発明におけるように、請求項1,2,3,4,5あるいは6のいずれか一項記載の冷媒分離装置において、前記蒸留タンク1の底部と前記ポンプ装置3の吸入側とを連通する循環通路10を設けた場合、該循環通路10を介して蒸留タンク1内の廃油Fを循環させることにより、蒸留タンク1の底部に溜まり勝ちな冷媒Rを廃油Fの上部へ移すことができ、冷媒Rの蒸発が促進される。 【0052】請求項8の発明におけるように、請求項1,2,3,4,5,6あるいは7のいずれか一項記載の冷媒分離装置において、前記加熱手段4を、前記ポンプ装置3の吐出側に設けた場合、蒸留タンク1へ供給される前の廃油Fを加熱することとなるため、加熱効率が向上する。従って、加熱手段4として加熱能力の小さいものを使用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月4日(1999.3.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075731 【弁理士】 【氏名又は名称】大浜 博
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| 【公開番号】 |
特開2000−257999(P2000−257999A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月22日(2000.9.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−56979 |
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