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【発明の名称】 フロン回収方法及び回収装置
【発明者】 【氏名】郷路 繁雄

【要約】 【課題】冷却方式(手段)を改善した自己冷却配管構造を有することにより、運転費の低減と容器回収効率の向上を容易に実現可能とする。

【解決手段】被回収機器4の凝縮器41の液体側出口411 と圧縮機5との間の吸引側回収経路2の一区間のキャピラリ21断面を拡幅形成した気化冷却部11に、圧縮機5と受液回収容器6との間の吐出側回収経路3の一区間(クロス配管31)を貫通させて熱交換することにより、圧縮後の被回収フロンを凝縮かつ冷却しながら液化回収する。装置構成Xにおいては、気化冷却部11を包含する自己冷却配管構造1を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被回収フロンを減圧法により抜き出し液化回収するフロン回収方法において、被回収機器の凝縮器の液体側出口と圧縮機との間の吸引側回収経路の一区間のキャピラリ断面を拡幅形成した気化冷却部に、前記圧縮機と受液回収容器との間の吐出側回収経路の一区間を貫通させて熱交換することにより、圧縮後の被回収フロンを凝縮かつ冷却しながら液化回収することを特徴とするフロン回収方法。
【請求項2】 被回収フロンを減圧法により抜き出し液化回収するフロン回収装置において、被回収機器の凝縮器の液体側出口と圧縮機との間の吸引側回収経路の一区間のキャピラリ断面を拡幅形成した気化冷却部に、前記圧縮機と受液回収容器との間の吐出側回収経路の一区間を貫通させて熱交換するための自己冷却配管構造を具備してなり、圧縮後の被回収フロンを凝縮かつ冷却しながら液化回収することを特徴とするフロン回収装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被回収フロンを減圧法により抜き出し液化回収するフロン回収方法及び回収装置の改善に係り、詳しくは、吸引側及び吐出側の双方の回収経路の一区間を集合して二重管路(クロス配管)とした自己冷却配管構造を有することにより圧縮後の被回収フロンを凝縮かつ冷却(熱交換)しながら液化回収するようにしたフロン回収方法及び回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、フロン使用機器(被回収機器)を廃却する際に、フロンを大気放出することなく外部容器(受液回収容器)に液化回収するために、フロン通路に接続される圧縮機と、その後流で吸引・加圧されたフロンガスを凝縮させる凝縮器と、凝縮器で液化されたフロンを回収する受液回収容器とを備えたフロン回収装置が知られている。
【0003】ここでは、圧縮機としてはフロンガスを常温で液化可能な程度に圧縮できる能力が必要であり、凝縮器としては強制通風(冷却)できるファン付きのものを用いる必要がある。また、これらを接続する耐圧力配管も必要である。
【0004】こうしたなかで、装置構成として別途(別の冷媒による)冷却手段を設けて運転費の低減と容器回収効率の向上を図ろうとする提案があった。〔例えば、特開平6−241621号、特開平6−117733号を参照。〕
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、冷却手段に使用するフロンより低沸点の冷熱源(冷熱エネルギ)を外部より調達しなければならないので、装置全体としてのコストは必ずしも改善されない。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、冷却方式(手段)を改善した自己冷却配管構造を有することにより、運転費の低減と容器回収効率の向上を容易に実現可能なフロン回収方法及び回収装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】課題を解決するために本発明は、被回収フロンを減圧法により抜き出し液化回収するフロン回収方法の改善であって、被回収機器の凝縮器の液体側出口と圧縮機との間の吸引側回収経路の一区間のキャピラリ断面を拡幅形成した気化冷却部に、前記圧縮機と受液回収容器との間の吐出側回収経路の一区間を貫通させて熱交換することにより、圧縮後の被回収フロンを凝縮かつ冷却しながら液化回収することを特徴とするものである。
【0008】また、上記方法を実施するために、自己冷却配管構造を具備したフロン回収装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態は、上記方法を実施するためのフロン回収装置であって、被回収機器の凝縮器の液体側出口と圧縮機との間の吸引側回収経路の一区間のキャピラリ断面を拡幅形成した気化冷却部に、前記圧縮機と受液回収容器との間の吐出側回収経路の一区間を貫通させて熱交換するための自己冷却配管構造を具備している。
【0010】そして、圧縮後の被回収フロンを凝縮かつ冷却しながら液化回収するようにしている。
【0011】ここで、特徴的構成は自己冷却配管構造であって、凝縮かつ冷却(熱交換)をおこなうために回収装置側で冷媒(被回収フロン)を循環させない疑似冷媒回路を構成したと考えてよい。
【0012】すなわち、回収経路途中に冷却手段(気化冷却部)を構成し、供給(L)[被回収機器] →蒸発(G)[気化冷却部] →圧縮(G/L) →凝縮・冷却(L)[熱交換] →回収(L)[受液回収容器] を一方通行でおこなうものである。下線部が吸引側及び吐出側の双方の回収経路の一区間を集合して二重管路(クロス配管)とした自己冷却配管構造(気化冷却部)に対応する。なお、Lは液体、Gは気体の意である。
【0013】この冷却方式によると、外部調達の冷熱源が不要であり、受液回収容器内のフロンが大気温度によって気化し吐出側回収経路に逆流するのを効率よく防止できる。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例を添付図面を参照しながら以下説明する。
【0015】図1は、一実施例装置の装置構成概要図である。
【0016】図2は、一実施例装置の気化冷却部(自己冷却配管構造)を示す(a)縦断端面視説明図、及び(b)横断面視説明図 [矢視A-A,B-B]である。
【0017】図3は、一実施例装置の全体配管構造を示す斜視説明図である。
【0018】図4は、使用例に基づく吐圧と吸圧の関係を示すグラフ(圧力 VS.時間)である。
【0019】図1に示すように、本発明のフロン回収装置(X)は、被回収機器(4)〔例えば空調機の室外ユニット〕の凝縮器(41)の液体側出口(411)と圧縮機(5)との間の吸引側回収経路(2)の一区間のキャピラリ(21)断面を拡幅形成した気化冷却部(11)に、圧縮機(5)と受液回収容器(6)との間の吐出側回収経路(6)の一区間〔クロス配管31〕を貫通させて熱交換する自己冷却配管構造(1)を具備している。
【0020】図2及び図3に示すように、気化冷却部(11)を包含する自己冷却配管構造(1)は、吸引側及び吐出側の双方の回収経路(2;3)の一区間(21;31)を集合して二重管路(クロス配管)としている。そして、圧縮後の被回収フロンを凝縮かつ冷却(熱交換)しながら液化回収するようにしている。
【0021】被回収機器(4)に接続(連通)する吸引側回収経路(2)のバルブ(8)、及び受液回収容器(6)に接続(連通)する吐出側回収経路(3)のバルブ(8)はそれぞれムシゴム付きバルブが好ましい。
【0022】回収経路(2;3)にはそれぞれ記号で示したソレノイドバルブ(電磁弁)、温度センサ、圧力スイッチを設けて、制御基板(7)により経路の開閉(バルブ及びスイッチのON/OFF)を制御する。運転上重要な点は、圧縮機(5)を(再)起動する前に、SV2を閉じ、SV1を開いて吸圧と吐圧を同圧にしておくこと、ついでSV2を開き圧縮機(5)を(再)起動して回収作動に入ることである。なお、図3中、制御基板(7)からの信号線は省略した。
【0023】なお、図中の二箇所に設けた逆止弁(9)は経路(2;3)内で気化した被回収フロンの逆流を防止するために設けられる。
【0024】図4に示すように、空調機の冷媒(フロン)をポンプダウンして用意した被回収フロン(シリンダ内1275g在中)に対して、大気温度20℃、常圧7kg/cm2で運転を開始したところ、約7分でほぼ完全(吸圧側≒0kg/cm2)に回収できた。
【0025】
【発明の効果】本発明は以上の構成よりなるものであり、これによれば回収経路に自己冷却配管構造(気化冷却部へのクロス配管)を取り入れるたけでよく、運転費の低減と容器回収効率の向上を容易に実現可能できる。しかも、外部調達の冷熱源が不要であり、受液回収容器内のフロンが大気温度によって気化し吐出側回収経路に逆流するのを効率よく防止できる。
【出願人】 【識別番号】599029903
【氏名又は名称】郷路 繁雄
【出願日】 平成11年3月4日(1999.3.4)
【代理人】 【識別番号】100074055
【弁理士】
【氏名又は名称】三原 靖雄
【公開番号】 特開2000−257997(P2000−257997A)
【公開日】 平成12年9月22日(2000.9.22)
【出願番号】 特願平11−57567