| 【発明の名称】 |
気液分離構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】久保田 悦郎
【氏名】片山 喜義
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| 【要約】 |
【課題】熱媒体流通管と受液器本体とのろう付による連結不良を防止することにより、歩留まりの向上を図ることのできる気液分離構造を提供すること。
【解決手段】熱媒体流通管(ヘッダーパイプ)2aには、受液器本体11へ流出前の熱媒体と受液器本体11から流入後の熱媒体とを仕切る仕切板90を設け、仕切板90は、熱媒体流通管2aのスリット9cに挿入する板部91と、スリット9cの開口端に当接する頭部92とにより一体に形成し、受液器本体11は、熱媒体流通管2aにろう付するためのステー17を有していると共に、ステー17に設けた貫通孔12、13を介して熱媒体流通管2aとの熱媒体のやりとりを行うようになっており、ステー17は、熱媒体流通管2aから突出する仕切板90の頭部92を収容する溝17bを有するものとなっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 凝縮器で液化した熱媒体を同凝縮器の熱媒体流通管から筒状の受液器本体に送り、この受液器本体で気液分離した後の液体の熱媒体を再び熱媒体流通管に戻すように構成された気液分離構造であって、上記熱媒体流通管には、受液器本体へ流出前の熱媒体と受液器本体から流入後の熱媒体とを仕切る仕切板を設けてなり、この仕切板は、熱媒体流通管を横方向に貫通するスリットに挿入される板部と、スリットの開口端に当たって板部の挿入量を決める頭部とにより一体に形成されており、上記受液器本体は、熱媒体流通管にろう付により連結するためのステーを有していると共に、ステーに設けた貫通孔を介して熱媒体流通管との熱媒体のやりとりを行うようになっており、上記ステーには、熱媒体流通管から突出する仕切板の頭部を避けるように凹状の溝が形成されていることを特徴とする気液分離構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車や家屋等に設置する空調設備に適用されたものであって、凝縮器で液化した熱媒体の気液分離を行う気液分離構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、自動車や家屋等の冷暖房機に使用される空調システムは、図10に示すように、圧縮機a、凝縮器b、受液器c、膨張弁d及び蒸発器eを、配管fを介して接続してなるものが知られている。このように構成される空調システムACにおいて、圧縮機aから吐出された高温高圧のガス状熱媒体は、凝縮器bを通過する間に、被熱交換流体例えば空気との間で熱交換を行って潜熱を放出することにより、凝縮して液化し始める。このようにして液化した高温の熱媒体は、一旦受液器cに貯留されながら気液分離されて、液体のみが膨張弁dに送られ、膨張弁dにて図示しない小孔から噴射させることにより、断熱膨張されて低温低圧の霧状となって蒸発器eに送られる。 【0003】この蒸発器e内で、熱媒体は被熱交換流体例えば空気と熱交換を行って潜熱を吸収することにより、蒸発して気化する。このようにして気化した低温低圧の熱媒体は、上記圧縮機aに送られて断熱圧縮され、高温高圧のガス状熱媒体となって再び凝縮器bへ送られる。このような一連のサイクルを繰り返すことによって、空調システムACを冷房・暖房に供することができる。 【0004】上記空調システムACにおいて、受液器cは、図11に示すように、凝縮器bのヘッダーパイプ(熱媒体流通管)b1に連結されており、このヘッダーパイプb1から送られる液相状態の熱媒体を気液分離して、内部に液体を一旦貯留し、その液体成分を膨張弁dに送るようになっている。 【0005】即ち、ヘッダーパイプb1は、横方向外方から挿入された仕切板b2によって仕切られており、この仕切板b2の一方の側(上側)で液化した熱媒体を受液器cに送り、受液器c内で気液分離した後の液体の熱媒体が仕切板b2の他方の側(下側)に流入するようになっている。また、受液器cは、筒状に形成された受液器本体c1を有しており、この受液器本体c1がヘッダパイプb1に軸方向を一致させるようにしてろう付により連結されるようになっている。 【0006】そして、特にヘッダーパイプb1及び受液器cによって気液分離構造が構成されている。また、図11においてb3は左右のへッダーパイプb1(左方は図示せず)に複数架設される熱交換管であり、b4は熱交換管b3に接合される熱交換用フィン、b5は流出孔、b6は流入孔、c2流入口、c3は流出口である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記気液分離構造においては、仕切板b2の端部がヘッダーパイプb1の側面からわずかに突出するため、ヘッダーパイプb1と受液器本体c1との間に隙間が空いてしまい、ろう付不良が発生する確率が高かった。このため、歩留まりが悪いという問題があった。 【0008】この発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、熱媒体流通管と受液器本体とのろう付による連結不良を防止することにより、歩留まりの向上を図ることのできる気液分離構造を提供することを課題としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、この発明は、凝縮器で液化した熱媒体を同凝縮器の熱媒体流通管から筒状の受液器本体に送り、この受液器本体で気液分離した後の液体の熱媒体を再び熱媒体流通管に戻すように構成された気液分離構造であって、 上記熱媒体流通管には、受液器本体へ流出前の熱媒体と受液器本体から流入後の熱媒体とを仕切る仕切板を設けてなり、 この仕切板は、熱媒体流通管を横方向に貫通するスリットに挿入される板部と、スリットの開口端に当たって板部の挿入量を決める頭部とにより一体に形成されており、 上記受液器本体は、熱媒体流通管にろう付により連結するためのステーを有していると共に、ステーに設けた貫通孔を介して熱媒体流通管との熱媒体のやりとりを行うようになっており、 上記ステーには、熱媒体流通管から突出する仕切板の頭部を避けるように凹状の溝が形成されていることを特徴とする。 【0010】このように構成することにより、仕切板の頭部が熱媒体流通管から突出していても、この頭部を溝内に受け入れることができるので、仕切板の頭部によって熱媒体流通管と受液器本体のステーとの間に隙間が生じるようなことがない。従って、熱媒体流通管とステーとを、その間に均一に充填されたろう材により、あたかも密着するように接合することができる。即ち、熱媒体流通管と受液器本体とのろう付による連結不良を防止することができるので、歩留まりの向上を図ることができる。 【0011】また仮に、熱媒体流通管とステーとの間のろう付に欠陥が生じ、この欠陥部を介して仕切板の上流側の貫通孔と同仕切板の下流側の貫通孔とが連通するようなことが生じても、溝と頭部との間に充填されたろう材が熱媒体の流れを阻止するように作用するので、仕切板の上流側から下流側に熱媒体が直接流れてしまうのを防止することができる。即ち、頭部とこれに嵌合する溝とによって、熱媒体の内部漏れをより確実に防止することができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。ここでは自動車等の空調機器に使用される、パラレルフロー型の凝縮器と一体にろう付接合した受液器における気液分離構造について説明する。 【0013】図1は、受液器を凝縮器と一体に接合した状態を示す概略正面図、図2は図1の側面図、図3は図2の要部を拡大して示す縦断面図、図4は図1のA−A線拡大断面図、図5は図4のB矢視図である。 【0014】凝縮器1は、一対のヘッダーパイプ(熱媒体流通管)2a、2bと、これらへッダーパイプ2a、2b間に架設される複数の熱交換管3と、各熱交換管3の間に介設されると共に、一体に接合される熱交換用フィン例えばコルゲートフィン4とで主に構成されている。 【0015】ヘッダーパイプ2a、2bは、アルミニウム製の例えば押出形材にて略円筒状に形成されており、その上下端部にはキャップ部材5が被着固定されている。また、一方のヘッダーパイプ2a(図1では左側)の例えば外方側上端付近には熱媒体の流入口7が設けられており、他方のヘッダーパイプ2b(図1では右側)の外方側下端付近には、熱媒体の流出口8が設けられている。更に、ヘッダーパイプ2aの側面には、受液器10と連通するために、熱媒体の流出孔(貫通孔)9a及び流入孔(貫通孔)9bが穿設されており(図3参照)、これら流出孔9a及び流入孔9bと連通するように受液器10が一体にろう付接合されている。なお、ヘッダーパイプ2aにおける流出孔9aと流入孔9bとの間には仕切板90が介設されている。 【0016】熱交換管3は、アルミニウム製の押出形材にて例えば偏平な板状に形成されており、その内部には長手方向に向かって貫通する複数に区画された熱媒体の流路(図示せず)が形成されている。このように形成される熱交換管3の両端部は、両ヘッダーパイプ2a、2b側面の対向する側に、適宜間隔をおいて互いに平行に配列される複数のスリット(図示せず)に挿入固着されている。 【0017】熱交換用フィン即ちコルゲートフィン4は、アルミニウム製の板材を屈曲することにより連続波形状に形成されており、各熱交換管3の間に介設されてろう付されている。この場合、最上段及び最下段に配設された熱交換管3の外方側にもコルゲートフィン4がろう付接合されており、これらの両コルゲートフィン4を保護するために、両コルゲートフィン4の更に外方側にはサイドプレート6がろう付接合されている。 【0018】以下に、気液分離構造を構成するヘッダーパイプ2a及び受液器10について図3〜図8に基づいて詳細に説明する。 【0019】即ち、気液分離構造は、凝縮器1で液化した熱媒体をヘッダーパイプ2aから受液器10における筒状の受液器本体11内に送り、この受液器本体11内で気液分離した後の液体の熱媒体を再びヘッダーパイプ2aに戻すようになっている。このため、ヘッダーパイプ2a内には、受液器本体11へ流出前の熱媒体と、受液器本体11から流入後の熱媒体とが混ざらないように完全に仕切る仕切板90が設けられている。 【0020】仕切板90は、図4及び図5に示すように、ヘッダーパイプ2aを横方向に貫通するスリット9cに挿入される板部91と、スリット9cの開口端に当たって板部91の挿入量を決める頭部92とにより一体に形成されている。スリット9cは、ヘッダーパイプ2aの内径寸法となる一定の幅に形成されている。なお、スリット9cの幅はヘッダーパイプ2aの内径寸法より大きくてもよい。即ち、スリット9cの幅は少なくともヘッダーパイプ2aの内径寸法が必要である。仕切板90の板部91は、スリット9cに正確に入るように形成されており、その先端縁部91aがヘッダーパイプ2aの外周面に一致するように円弧状に形成されている。 【0021】仕切板90の頭部92は、板部91の幅方向から突出し、スリット9cの開口端に当接する係止部92aを有しており、この係止部92aがスリット9cの開口端に当接した状態において、ヘッダーパイプ2aの外周面から0.5〜1.0mm程度突出する円弧状の縁部92bを有している。また、係止部92aがスリット9cの開口端に当接した状態において、板部91の先端縁部91aがヘッダーパイプ2aの外周面にほぼ一致するような寸法になっている。そして、仕切板90は、アルミニウムの板にろう材がクラッドされたブレージングシートによって構成されており、スリット9cに挿入後、加熱することにより、スリット9cを形成するヘッダーパイプ2aに確実にろう付されるようになっている。なお、上記のようなブレージングシートを用いずに、ろう材を溶かしながら行う通常のろう付により、仕切板90をヘッダーパイプ2aに接合してもよい。 【0022】受液器10は、図3に示すように、受液器本体11と、この受液器本体11内に収容されるフィルタ30と、受液器本体11の一端(上端開口部)を閉塞するキャップ部材(盲栓)15と、受液器本体11の他端開口部(下端開口部)に挿着される栓体(盲栓)20とで主に構成されている。 【0023】受液器本体11は、例えばアルミニウム製の押出形材にて略円筒状(後述するステー16、17を除く部分は円筒形状)に形成されており、受液器本体11における栓体20側の開口部近傍の対向位置には取付孔14が設けられている(図8(a)及び(b)参照)。また、受液器本体11の側面には、上記凝縮器1におけるへッダーパイプ2aの側面(外周面)と接合されるステー16及び17が受液器本体11と一体に形成されている。このステー16、17には、それぞれヘッダーパイプ2aの側面に一致する円弧状の曲面を有するろう付面16a、17aが形成されている。そして、これらのステー16、17は、受液器本体11と一体に押出成形された後、その一部、即ち上下の端部の部分を残し、他の部分を円筒状に切除(切削)することによって形成されている。 【0024】また、下部側のステー17には、そのろう付面17aに、ヘッダーパイプ2aの外周面から突出する仕切板90の頭部92と嵌合する凹状の溝17bが形成されている。更に、下側のステー17には、溝17bの一方及び他方の位置(上下の位置)に熱媒体の流入口(貫通孔)12と流出口(貫通孔)13が設けられている。即ち、ステー16、17は、受液器本体11の流入口12とへッダーパイプ2aの流出孔9aとが連通し、受液器本体11の流出口13とヘッダーパイプ2aの流入孔9bとが連通するように位置合わせした状態で、ヘッダーパイプ2aにろう付接合されている。そして、上下方向の位置合わせは、仕切板90の頭部92と、溝17bとの嵌合によって容易に行うことが可能になっている。また、各ステー16、17とヘッダーパイプ2aとのろう付は、この間にろう材を挟んで加熱することにより行われている。 【0025】なお、ステー16、17のろう付面16a、17aにろう材をクラッドしておいてもよい。また、ステー16、17は必ずしも2箇所に形成する必要はなく、例えば上下方向に連なった1つのステーを形成してもよいし、あるいは3箇所以上に形成してもよい。 【0026】フィルタ30は、例えばアルミニウム製の有底略円筒状に形成された筒体31と、この筒体31内に充填されるフィルタ素子(図示せず)とで主に構成されている。この場合、筒体31の側面には、例えば金属製のメッシュにて形成される通気部32が設けられている(図7参照)。また、受液器本体11内におけるフィルタ30の上部には、図3の想像線で示すように、例えば略円柱状に形成される乾燥剤35が挿入されており、熱媒体中に含まれた水分を吸収除去できるようになっている。 【0027】キャップ部材15は例えばアルミニウム製部材にて略ハット状に形成されており、その一部を受液器本体11における一端(図3では上側)の開口部に嵌合し、同開口部を閉塞すべく被着固定(ろう付)されている。この場合、受液器本体11における一端の開口部を閉塞できればよいので、例えば受液器本体11の一端部を閉塞すべく上部を一体に設ける等、キャップ部材15以外の手段を用いてもよい。ただし、キャップ部材15を用いた場合には、受液器本体11の内面が円筒面状に形成されているから、キャップ部材15の一部を受液器本体11の一端開口部に容易かつ確実に嵌合して、ろう付により固定することができる。 【0028】栓体20は、例えばアルミニウム製の押出形材にて略円柱状に形成されており、受液器本体11の開口部に着脱可能に挿着されている。栓体20における側面の例えば2箇所には、凹溝24が周設されており、これら凹溝24内にはシール部材例えばOリング25が、それぞれ嵌着されて、受液器本体11と栓体20との隙間を気水密に維持している。なお、凹溝24は必ずしも2箇所である必要はなく、1箇所あるいは3箇所であってもよい。 【0029】また、栓体20における端部(図3及び図6では下端)近傍に、受液器本体11の取付孔14と連なるねじ孔21が設けられており、取付孔14を貫通する固定部材例えば固定ねじ26がねじ孔21にねじ結合されている(図8(a)及び(b)参照)。なお、栓体20の固定は必ずしもねじ止めである必要はなく、例えば上記ねじ孔21に代えて貫通孔を設け、この貫通孔と、受液器本体11の対向する位置に設けられた取付孔14とを貫通する固定ピンの突出部を止め具例えばEリング等にて固定するようにしてもよく、あるいは、固定ピンとEリングに代えて、例えば固定ボルトとナット等を使用してもよい。即ち、貫通孔と取付孔14内に固定ボルトを貫通し、固定ボルトの突出部にナットを止着即ちねじ結合してもよい。 【0030】上記のように構成される受液器10によれば、図3の矢印付き一点鎖線で示すように、凝縮器1におけるへッダーパイプ2aの流出孔9aから受液器本体11の流入口12を通って熱媒体が流入し、この熱媒体が乾燥剤35とフィルタ30を浸透・通過することにより、熱媒体中に含まれる夾雑物及び水分を除去することができる。このようにして浄化された熱媒体のうち、液化部分のものが流出口13からへッダーパイプ2aの流入孔9bを通過してへッダーパイプ2a内に流入し、気体部分のものが受液器10内の上部に残る。 【0031】次に、フィルタ30及び乾燥剤35の交換手順について説明する。まず、固定ねじ26を緩めて、受液器本体11の取付孔14及び栓体20のねじ孔21から固定ねじ26を抜き取る。 【0032】その後、フィルタ30を取り外すと共に、乾燥剤35を取り外し、新しい乾燥剤35を取り付ける。このようにして、栓体20を、受液器本体11内に収容し、取付孔14を貫通する固定ねじ26をねじ孔21にねじ結合することにより、フィルタ30の交換作業を完了する。なお、上記のようにフィルタ30全体を交換する場合に限らず、筒体31から使用済みのフィルタ素子(図示せず)を取り出し、筒体31を洗浄乾燥した後、新しいフィルタ素子を充填してもよい。 【0033】一方、上記受液器10をヘッダーパイプ2aに連結する構造によれば、ステー16、17にヘッダーパイプ2aに密着するろう付面16a、17aを形成しているので、ステー16、17をヘッダーパイプ2aに簡単かつ確実にろう付することができる。そして、ヘッダーパイプ2aと受液器本体11との間にステー16、17を介在させているので、受液器本体11を、円筒面状の内面を有する筒状の部材、即ち円筒状部材で構成することができる。従って、受液器本体11の下側の開口端を栓体20の挿入により簡単かつ確実に閉塞することができ、上側もキャップ15を容易に嵌合してろう付等により確実に閉塞することができる。しかも、栓体20で閉塞することにより、下側の開口部は開閉可能に構成することができる。更に、ステー16、17が受液器本体11に一体に形成されているから、部品点数の増加を来すことがなく、かつろう付による接続箇所も増加することがないという利点がある。 【0034】また、ステー16、17に形成した貫通孔としての流入口12及び流出口13を介してヘッダーパイプ2aの内部と受液器本体11の内部とを連通するように構成しているので、受液器本体11に熱媒体を供給するための配管を別途設ける必要がなくなるという利点がある。更に、受液器本体11を押出加工により形成しているので、ステー16、17を有する受液器本体11を容易に製造することができる。従って、生産性の向上及びコストの低減を図ることができる。そして、上下の端部にステー16、17を配置しているので、受液器本体11をヘッダーパイプ2aに連結する強度をほとんど低下させることなく、重量の低減を図ることができる。しかも、ろう付面16a、17aがヘッダーパイプ2aの外周面に密着する軸方向の長さが短くなるので、ろう付面16a、17a及びこれらが密着するヘッダーパイプ2aの外側面の寸法精度を低下させることが可能となる。 【0035】なお、ステー16、17を受液器本体11の軸方向の全体に形成した場合には、受液器本体11とヘッダーパイプ2aとの連結強度を更に向上させることができる。 【0036】更に、ヘッダーパイプ2aと受液器10とを主構成要素とする気液分離構造によれば、仕切板90の頭部92がヘッダーパイプ2aの外周面から突出しているが、ステー17側には頭部92を収容するような溝17bが形成されているので、ヘッダーパイプ2aとステー17との間に隙間が生じるようなことがない。従って、ヘッダーパイプ2aとステー17とを、その間に隙間なく均一に充填したろう材により確実に接合することができる。即ち、ろう付による連結不良を防止することができるので、歩留まりの向上を図ることができる。 【0037】更に、頭部92に溝17bを合わせることにより、上流側の流出孔9aと流入口12、及び下流側の流入孔9bと流出口13の上下方向の位置を合わせることができるので、組立が容易になるという利点もある。 【0038】なお、溝17bは、図4に示すように、ろう付面17aにおける周方向の全体に形成したが、この溝17bは、仕切板90の頭部92に対応する部分にのみ形成してもよい。ただし、溝17bを周方向の全体に形成することは、熱媒体の内部漏れを防止する上で効果がある。即ち、もし仮に、ヘッダーパイプ2aとステー17との間のろう付に欠陥部が生じた場合には、このろう付欠陥部によって流出孔9aと流入孔9bとが連通し、内部漏れが生じるおそれがある。しかし、流出孔9aと流入孔9bとの間に溝17bが位置し、この溝17bにろう材が充填されることになるので、流出孔9aから流入孔9bへ熱媒体がバイパスするのを阻止することができる。即ち、溝17bをろう付面17aにおける周方向の全体に形成することによって、熱媒体の内部漏れを防止することができる。 【0039】また、仕切板90は、図9に示すように、その頭部92の位置がステー17の位置と完全に重なるようにヘッダーパイプ2aに取り付けるように構成してもよい。この場合には、溝17bの全体に仕切板90の頭部92が入るので、溝17bと頭部92との間に充填されたろう材が流出孔9aから流入孔9bへ漏れる熱媒体の流れを阻止することになる。従って、熱媒体の内部漏れをより確実に防止することができる。 【0040】 【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれば、上記のように構成されているので、以下のような優れた効果が得られる。 【0041】即ち、仕切板の頭部が熱媒体流通管から突出していても、この頭部を溝内に受け入れることができるので、仕切板の頭部によって熱媒体流通管と受液器本体のステーとの間に隙間が生じるようなことがない。従って、熱媒体流通管とステーとを、その間に均一に充填されたろう材により、あたかも密着するように接合することができる。即ち、熱媒体流通管と受液器本体とのろう付による連結不良を防止することができるので、歩留まりの向上を図ることができる。 【0042】また仮に、熱媒体流通管とステーとの間のろう付に欠陥が生じ、この欠陥部を介して仕切板の上流側の貫通孔と同仕切板の下流側の貫通孔とが連通するようなことが生じても、溝と頭部との間に充填されたろう材が熱媒体の流れを阻止するように作用するので、仕切板の上流側から下流側に熱媒体が直接流れてしまうのを防止することができる。即ち、頭部とこれに嵌合する溝とによって、熱媒体の内部漏れをより確実に防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004743 【氏名又は名称】日本軽金属株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月3日(1999.3.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096644 【弁理士】 【氏名又は名称】中本 菊彦
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| 【公開番号】 |
特開2000−257993(P2000−257993A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月22日(2000.9.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−55357 |
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