| 【発明の名称】 |
高温再生器 |
| 【発明者】 |
【氏名】鹿沼 仁志
【氏名】久保田 伯一
【氏名】古川 雅裕
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| 【要約】 |
【課題】吸収式冷凍機に備えられる管群燃焼型高温再生器4において、吸収液が流通する内シェル45と外シェル47との間の空間49A,49B,49C、および内シェル45を貫通して配管される液管群59の内部を、吸収液がより円滑に循環できる構造にする。
【解決手段】内シェル45と外シェル47の間の空間49Cを下降流形成板61により、内側67と外側65に分割し、この外側と内側の温度差を大きくすることで、この外側65に下降流をより積極的に形成するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸収式冷凍機の高温再生器において、バーナの火炎または燃焼ガスが導かれ通る内シェルと、この内シェルとの間に稀吸収液を流入させるための外シェルと、内シェルを上下に貫通して配管され前記稀吸収液を流通させる液管群と、前記内シェルと外シェルの間の空間に設けられ、この空間を内側と外側に分割し該外側に稀吸収液の下降流を形成する下降流形成板と、を有することを特徴とする高温再生器。 【請求項2】 前記下降流形成板は、前記内シェルと外シェルの間の空間のうち、前記燃焼ガスの通る方向を挟んで両側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の高温再生器。 【請求項3】 前記下降流形成板は、前記内シェルと外シェルの間の空間のうち、前記燃焼ガスの通る方向を挟んだ片側であって、加熱により冷媒濃度が低下した中間吸収液が外部へ導かれる中間吸収液出口が形成されていない側にのみ設けられることを特徴とする請求項1に記載の高温再生器。 【請求項4】 前記内シェルと外シェルの間に稀吸収液を散布して流入させる散布装置が、前記稀吸収液の下降流を形成する下降流形成板の外側に向かって、設けられることを特徴とする請求項1〜3何れかに記載の高温再生器。 【請求項5】 前記下降流形成板は、前記下降流が形成される外側の空間が、前記バーナに近い方が広く、遠い方が狭くなるように設けられることを特徴とする請求項1〜4何れかに記載の高温再生器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、吸収式冷凍機の高温再生器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の管群燃焼型高温再生器は、例えば特開平10−197100号公報に記載されるように、バーナの火炎または燃焼ガスが内シェルに導かれ、この内シェルと外シェルとの間に稀吸収液が流入され、更に内シェルを上下に貫通して配管される液管群を吸収液が流通する。この流通する稀吸収液は、バーナの火炎または燃焼ガスによって加熱され、吸収していた冷媒が冷媒蒸気となって分離し、吸収液の濃度が上昇して、吸収液の再生が行われるものである。 【0003】このような高温再生器においては、高温再生器のコンパクト化を図るために、バーナと液管群とを近付け、液管群の一部はバーナに直近し火炎中に存在する構成をとるものがある。よって、吸収液の流れが滞って液管が高温になり腐食が発生するのを防止するため、吸収液が内シェルと外シェルの間の空間や液管群の内部を積極的に循環できるように、吸収液ポンプP1のポンプ圧を利用して、温度が低い稀吸収液を積極的に液管の内部へ流し込む方法などがとらえている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば実際の吸収冷凍機の運転時において、全負荷の状態でバーナの最大燃焼が行われている時に、このポンプ圧により吸収液が冷媒蒸気に混入してしまい、冷凍能力が低下してしまうという現象が生じることがあり、これを防止するため、吸収液ポンプP1を一時停止することがある。この停止した状態においては、吸収液の循環をポンプ圧によって促進することはもはや望めず、液管内壁面の温度を下げることができず、高温による腐食が発生してしまう恐れが生じていた。 【0005】この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、ボンプ圧を利用しなくても、吸収液の循環が円滑に行われることが可能となる構造を有する高温再生器を提供することを目的とする。 【0006】なお、このような吸収液の円滑な循環は、バーナと液管群との距離をそれほど小さくしない通常の高温再生器においても望ましいことである。 【0007】 【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するために、第1の発明は、吸収式冷凍機の高温再生器において、バーナの火炎または燃焼ガスが導かれ通る内シェルと、この内シェルとの間に稀吸収液を流入させるための外シェルと、内シェルを上下に貫通して配管され前記稀吸収液を流通させる液管群と、前記内シェルと外シェルの間の空間に設けられ、この空間を内側と外側に分割し該外側に稀吸収液の下降流を形成する下降流形成板と、を有することを特徴とする高温再生器である。 【0008】第2の発明は、さらに、前記下降流形成板は、前記内シェルと外シェルの間の空間のうち、前記燃焼ガスの通る方向を挟んで両側に設けられることを特徴とする高温再生器である。 【0009】第3の発明は、さらに、前記下降流形成板は、前記内シェルと外シェルの間の空間のうち、前記燃焼ガスの通る方向を挟んだ片側であって、加熱により冷媒濃度が低下した中間吸収液が外部へ導かれる中間吸収液出口が形成されていない側にのみ設けられることを特徴とする高温再生器である。 【0010】第4発明は、さらに、前記内シェルと外シェルの間に稀吸収液を散布して流入させる散布装置が、前記稀吸収液の下降流を形成する下降流形成板の外側に向かって、設けられることを特徴とする高温再生器である。 【0011】第5発明は、さらに、前記下降流形成板は、前記下降流が形成される外側の空間が、前記バーナに近い方が広く、遠い方が狭くなるように設けられることを特徴とする高温再生器である。 【0012】 【発明の実施の形態】この発明の1実施形態を図1、および図5において説明する。先ず、図5において、吸収式冷凍機の全体概略を説明する。図において、1は蒸発吸収器胴(下胴)であり、この蒸発吸収器胴1に蒸発器2および吸収器3が収納されている。4は高温再生器でありバーナ5を備える。吸収器3から高温再生器4に至る稀吸収液配管6の途中に吸収液ポンプP1、低温熱交換器7および高温熱交換器8が設けられている。 【0013】10は高温胴(上胴)であり、この高温胴10に低温再生器11および凝縮器12が収納されている。そして、13は高温再生器4から低温再生器11に至る冷媒蒸気管、16は凝縮器12から蒸発器2に至る冷媒液流下管、17は蒸発器2に配管接続された冷媒循環管、P2は冷媒ポンプである。21は蒸発器2に接続された冷水管である。 【0014】22は高温再生器4から高温熱交換器8に至る中間吸収液管、23は高温熱交換器8から低温再生器11に至る中間吸収液管である。25は低温再生器11から低温熱交換器7に至る濃吸収液管、26は低温熱交換器7から吸収器3に至る濃吸収液管である。又、29は冷却水管である。 【0015】上記のように構成した吸収式冷凍機の運転時、高温再生器4のバーナ5が燃焼し、吸収器3から流れて来た稀吸収液が加熱される。この稀吸収液は、例えば臭化リチウム(LiBr)水溶液(界面活性剤を含む)などである吸収液が、水などの冷媒を多く含んだものである。この加熱により、稀吸収液が沸騰し、冷媒蒸気が稀吸収液から分離する。これにより稀吸収液が濃縮され、濃度が中程度の中間吸収液になる。 【0016】冷媒蒸気は冷媒蒸気管13を経て低温再生器11へ流れる。そして、低温再生器11で高温再生器4からの中間吸収液を加熱して凝縮した冷媒液が、凝縮器12へ流れる。凝縮器12では低温再生器11から流れて来た冷媒蒸気が、冷却水管29の冷却水により冷却され凝縮して冷媒液になり、低温再生器11から流れて来た冷媒液と共に、蒸発器2へ流下する。 【0017】蒸発器2では冷媒ポンプP2の運転によって、冷媒液が散布装置31により散布される。そして、この散布によって冷却されて温度が低下した冷水管21の冷水が、負荷に供給される。蒸発器2で気化した冷媒蒸気は吸収器3へ流れ、散布される濃吸収液に吸収される。 【0018】他方、高温再生器4で冷媒蒸気が分離して冷媒の濃度が低下した中間吸収液は中間吸収液管22、高温熱交換器8、中間吸収液管23を経て低温再生器11へ流れる。この低温再生器11において、中間吸収液は、高温再生器4からの冷媒蒸気が内部を流れる加熱器14によって加熱される。そして、中間吸収液から冷媒蒸気が分離して吸収液の濃度はさらに上昇し、濃吸収液になる。 【0019】この濃吸収液は濃吸収液管25へ流入して低温熱交換器7および濃吸収液管26を経て吸収器3へ流れ、散布装置30から冷却水管29の上に滴下する。そして、冷却水管29によって冷却された濃吸収液は、蒸発器2を経由して入ってくる冷媒蒸気を、よく吸収して冷媒濃度が高くなり、稀吸収液になる。この稀吸収液は、吸収液ポンプP1の駆動力により、低温熱交換器7および高温熱交換器8で予熱され、高温再生器4に流入する。 【0020】そして、このような吸収式冷凍機に備えられる冷却水管29は、例えば図示しない冷却塔に繋がれて冷却水が循環するように配管される。 【0021】また、バーナ5に向かって取り込まれる燃料33と、ブロア35から送られる空気は、混合され点火されて燃焼を開始する。 【0022】次に、この実施形態に係る高温再生器を図1に示す。この高温再生器4の一方の側には、図示しないバーナを取り付けるためのバーナ取り付け口41が設けられ、他方の側にはバーナからの燃焼ガスが排ガスとして排出される排ガス出口43が形成される。高温再生器4は内シェル45と外シェル47との二重構造となっている。内シェル45は、バーナの火炎または燃焼ガスが導かれ通る部分であり、例えば四角形断面の筒状を横置きにした形状を有する。バーナ取り付け口41の近くには、例えば図示しない表面燃焼プレートが設けられ、多数の燃焼孔が形成される。この表面燃焼プレートの近くには、燃料と空気の混合気に点火するための点火手段や、点火して生じた火炎を検知するセンサーなどが設けられている。 【0023】内シェル45の外周側には、外シェル47が配置される。内シェル45と外シェル47との間の空間49は密封され、この密封された空間49の内、上方の空間49Aには、稀吸収液を流通させ散布するための散布装置51が配置される。この散布装置51は幹管53と、この幹管53から左右に広がる複数の散布管55とからなる。更に、内シェル45を上下に貫通して、多数の液管57からなる液管群59が配置される。これら液管群59と前記上方の空間49Aおよび底部の空間49Bとは連通する。 【0024】この空間49のうち燃焼ガスが通る方向(図1(A)の左右方向)を挟んだ両側(図1(A)の上下側)の空間49Cには、下降流形成板61が設けられる。この下降流形成板61は、空間49Cを内側と外側に分割する。この下降流形成板61は高温再生器4の上下の全体(図1(B)(C)参照)に設けられるものではなく、内シェル45が存在する部分、すなわち液管群59が存在する部分にのみ設けられる。下降流形成板61の設けられていない上方において、外シェル47には四角形の切り欠きが形成され、中間吸収液出口63となっている。そして、散布管55の先端、すなわち稀吸収液を散布する散布口は、下降流形成板61の外側に向かって設定される。 【0025】(作用)バーナ5に向かって取り込まれる燃料33と、ブロア35から送られる空気は、混合されて表面燃焼プレートの燃焼孔を通過し、点火され、その表面で燃焼を開始する。火炎や燃焼ガスは内シェル45の内部へ導かれ液管群59の間を通る。 【0026】そして、吸収液ポンプP1から圧送されてきた稀吸収液は、散布装置51の幹管53および散布管55を通り、散布管55の先端から、下降流形成板61の外側に向かって散布される。散布された吸収液は、散布された勢いと、高温再生器4で加熱されている吸収液より温度が低く密度が大きいために、この下降流形成板61の外側の空間(以下、液下降流路65と呼ぶ)を下方へ下降する。 【0027】一方、下降流形成板61の内側の空間や液管群59は、バーナの火炎や燃焼ガスの中心部により近いため高温となり、吸収液は加熱されて低密度となり上昇する。すなわち、下降流形成板61の内側の空間は液上昇流路67となる。 【0028】そして、仮に散布装置51からの吸収液の散布が停止された場合であっても、下降流形成板61の内側と外側とでは、下降流形成板61の存在により、温度差が従来よりも大きなものとなるため、外側に吸収液の下降流が形成され易い。 【0029】このため、吸収液は散布装置51からの散布の勢いがなくても、自然な温度差による循環が成される。したがって、従来よりも循環が円滑に行われる。すなわち、従来のように循環が不十分であり、液管57の局部が過熱し、腐食が局部的に生じてしまうなどの不都合を防止できる。 【0030】(他の実施形態)以上の実施形態においては、下降流形成板61は、内シェル45と外シェル47の間の空間49のうち燃焼ガスの通る方向を挟む左右両側に設けられるものであったが、他の実施形態においては、例えば図2に示すように片側にのみ設けることが可能である。 【0031】そして、下降流形成板61が設けられていない他方の側の外シェル47には、四角の切り欠きが形成され、加熱により冷媒の濃度が低下した中間吸収液が外部へ導かれる中間吸収液出口63となっている。散布管55も、この片側の方にのみ設けられている。中間吸収液出口63の外側には、中間吸収液ボックス71が取り付けられる。なお、各図において説明を容易にするために、同様の機能を有する部分には同一の符号を付す。 【0032】また、以上の実施形態においては、下降流形成板61の外側の空間、すなわち液下降流路65の寸法は、水平面(図1(A))において左も左も、すなわちバーナに近い方も遠い方も同じ寸法であったが、他の実施形態においては、例えば図3に示すようにバーナに近い方を広く、遠い方が狭くなるように斜めに設けることが可能である。 【0033】これにより液下降流路65は、水平面内で細長い台形となる。そして、バーナに近い方を広くすることで、近い方に温度の低い稀吸収液を多量に散布でき、局部的な過熱を防止できる。そして、より高温になるバーナに近い空間および液管における吸収液の循環をより円滑に行うことができる。 【0034】また、他の実施形態においては、例えば図4に示すように、下降流形成板61を片側に設けるのみならず、この片側における下降流形成板61の外側の空間、すなわち液下降流路65の寸法をバーナに近い方が広く、遠い方が狭くなるように設けることも可能である。 【0035】また、以上の実施形態においてはバーナは、表面燃焼プレートを有する表面燃焼バーナとして説明したが、他の実施形態においてはこのような表面燃焼プレートを有さない通常のバーナであっても構わない。 【0036】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜5の発明によれば、内シェルと外シェルの間の空間を下降流形成板によって内側と外側に分割することで、この内側と外側との温度差を大きくすることが可能であり、この外側に自然な下降流を積極的に形成することができ、よって吸収液の循環を円滑にし、液管内壁面の温度を下げ、高温による腐食の発生を防止することができる。 【0037】また、請求項2、4、または5の発明によれば、さらに、下降流が両側に形成され、吸収液の循環をより円滑に行わせることが可能となる。 【0038】また、請求項3〜5の発明によれば、さらに、中間吸収液出口が形成されている側には下降流形成板を設けないことで、高温再生器の構造がより複雑になってしまうのを防止できる。 【0039】また、請求項4、5の発明によれば、さらに、吸収液の循環は、下降流形成板によって生じる温度差に基づく自然なものの他に、吸収液ポンプのポンプ圧を利用した散布装置から散布され流入する吸収液の勢いによって循環が促進され、循環は更に円滑に行われる。 【0040】また、請求項5の発明によれば、さらに、吸収液の下降流が形成される下降流形成板の外側の空間が、バーナに近い方が広くなることで、より高温になるバーナに近いの空間および液管における吸収液の循環をより円滑に行い、高温による腐食をより防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月8日(1999.3.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
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| 【公開番号】 |
特開2000−257985(P2000−257985A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月22日(2000.9.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−60325 |
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