| 【発明の名称】 |
排熱投入型吸収冷温水機 |
| 【発明者】 |
【氏名】上篭 伸一
【氏名】大能 正之
【氏名】星野 俊之
|
| 【要約】 |
【課題】高温再生器4、低温再生器11、凝縮器12、蒸発器2、及び吸収器3などを有する吸収冷温水機において、省エネルギー性を向上させる。
【解決手段】吸収器3から高温再生器4に稀吸収液が流れる稀吸収液管6の低温熱交換器7と高温熱交換器8との間に、コ・ジェネレーションシステムなどから供給される排熱との間で熱交換を行う排熱熱交換器35と、高温再生器4のバーナ5から出る排ガスとの間で熱交換を行う排ガス熱交換器37とを、排熱熱交換器35を上流側に、排ガス熱交換器37を下流側にして設ける。排ガス熱交換器37は、高温熱交換器8の下流側に設置されても良いし、高温熱交換器8と並列に設けられても良い。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高温再生器、低温再生器、凝縮器、蒸発器、および吸収器を備えて構成される吸収冷温水機において、低温再生器から供給される濃吸収液との間で熱交換を行う低温熱交換器が上流側に設けられ、高温再生器から供給される中間吸収液との間で熱交換を行う高温熱交換器が下流側に設けられた吸収器から高温再生器に至る稀吸収液管の低温熱交換器と高温熱交換器との間に、コ・ジェネレーションシステムなどから供給される排熱との間で熱交換を行う排熱熱交換器と、高温再生器から供給される排ガスとの間で熱交換を行う排ガス熱交換器とを上流から順に設けたことを特徴とする排熱投入型吸収冷温水機。 【請求項2】 高温熱交換器から低温再生器に至る中間吸収液管の途中にフラッシュボックスを設けたことを特徴とする請求項1記載の排熱投入型吸収冷温水機。 【請求項3】 高温再生器、低温再生器、凝縮器、蒸発器、および吸収器を備えて構成される吸収冷温水機において、低温再生器から供給される濃吸収液との間で熱交換を行う低温熱交換器が上流側に設けられ、高温再生器から供給される中間吸収液との間で熱交換を行う高温熱交換器が下流側に設けられた吸収器から高温再生器に至る稀吸収液管の低温熱交換器と高温熱交換器との間に、コ・ジェネレーションシステムなどから供給される排熱との間で熱交換を行う排熱熱交換器を設け、高温熱交換器の下流側の稀吸収液管に高温再生器から供給される排ガスとの間で熱交換を行う排ガス熱交換器を設けたことを特徴とする排熱投入型吸収冷温水機。 【請求項4】 高温再生器、低温再生器、凝縮器、蒸発器、および吸収器を備えて構成される吸収冷温水機において、低温再生器から供給される濃吸収液との間で熱交換を行う低温熱交換器が上流側に設けられ、高温再生器から供給される中間吸収液との間で熱交換を行う高温熱交換器が下流側に設けられた吸収器から高温再生器に至る稀吸収液管の低温熱交換器の下流側に、コ・ジェネレーションシステムなどから供給される排熱との間で熱交換を行う排熱熱交換器を設け、この排熱熱交換器の下流側の稀吸収液管を高温熱交換器を備えた稀吸収液管と、高温熱交換器を備えない稀吸収液管とに分岐し、後者の稀吸収液管に高温再生器から供給される排ガスとの間で熱交換を行う排ガス熱交換器を設けたことを特徴とする排熱投入型吸収冷温水機。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、吸収冷温水機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の吸収冷温水機の1例を、図5に示す。高温再生器4のバーナ5が燃焼し、吸収器3から流れて来た稀吸収液が加熱され、沸騰し、冷媒蒸気が稀吸収液から分離する。これにより稀吸収液が凝縮され、濃度が中程度の中間吸収液になる。 【0003】冷媒蒸気は冷媒蒸気管13を経て低温再生器11へ流れ、高温再生器4からの中間吸収液を加熱して凝縮し、冷媒液となって、凝縮器12へ流れる。そして凝縮器12では低温再生器11から流れて来た冷媒蒸気が、冷却水管29の冷却水により冷却され凝縮して冷媒液になり、低温再生器11から流れて来た冷媒液と共に、蒸発器2へ流下する。 【0004】蒸発器2では冷媒ポンプP2の運転によって、冷媒液が散布装置31から散布され、蒸発する冷媒により冷却されて温度が低下した冷水管21の冷水が、負荷に供給される。蒸発器2で蒸発した冷媒蒸気は吸収器3へ流れ、散布される濃吸収液に吸収される。 【0005】他方、高温再生器4で冷媒蒸気が分離して濃度が上昇した中間吸収液は中間吸収液管22、高温熱交換器8、中間吸収液管23を経て低温再生器11へ流れる。この低温再生器11において、中間吸収液は、高温再生器4からの冷媒蒸気が内部を流れる加熱器14によって加熱され、冷媒蒸気が分離して吸収液の濃度はさらに上昇し、濃吸収液になる。 【0006】この濃吸収液は濃吸収液管25へ流入して低温熱交換器7及び濃吸収液管26を経て吸収器3へ流れ、散布装置30から冷却水管29の上に滴下する。そして、冷却された濃吸収液は、蒸発器2を経由して入ってくる冷媒蒸気を、よく吸収して冷媒濃度が高くなり、稀吸収液になる。この稀吸収液は、吸収液ポンプP1の駆動力により、低温熱交換器7および高温熱交換器8で予熱され、高温再生器4に流入する。 【0007】そして、高温再生器4に備えられたバーナ5から出る排ガス33は、一般的に利用されずに大気中に排気されていたが、吸収冷温水機の省エネルギー性の向上が求められ、この排ガス33を利用するものが、特開平6−257878号公報に記載されている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この公報の従来技術は、高温再生器からの排ガスの排熱を利用するために、新たに排熱回収用低温再生器を追加して設けるものであり、追加設備が大きなものとなり、吸収冷温水機のコストを高くしてしまうものであった。この発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、高温再生器からの排ガスを利用して省エネルレギー性を向上できる安価な排熱投入型吸収冷温水機を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するために、第1の発明は、高温再生器、低温再生器、凝縮器、蒸発器、および吸収器を備えて構成される吸収冷温水機において、低温再生器から供給される濃吸収液との間で熱交換を行う低温熱交換器が上流側に設けられ、高温再生器から供給される中間吸収液との間で熱交換を行う高温熱交換器が下流側に設けられた吸収器から高温再生器に至る稀吸収液管の低温熱交換器と高温熱交換器との間に、コ・ジェネレーションシステムなどから供給される排熱との間で熱交換を行う排熱熱交換器と、高温再生器から供給される排ガスとの間で熱交換を行う排ガス熱交換器とを上流から順に設けたことを特徴とする排熱投入型吸収冷温水機機である。 【0010】第2の発明は、さらに、高温熱交換器から低温再生器に至る中間吸収液管の途中にフラッシュボックスを設けたことを特徴とする排熱投入型吸収冷温水機である。 【0011】第3の発明は、高温再生器、低温再生器、凝縮器、蒸発器、および吸収器を備えて構成される吸収冷温水機において、低温再生器から供給される濃吸収液との間で熱交換を行う低温熱交換器が上流側に設けられ、高温再生器から供給される中間吸収液との間で熱交換を行う高温熱交換器が下流側に設けられた吸収器から高温再生器に至る稀吸収液管の低温熱交換器と高温熱交換器との間に、コ・ジェネレーションシステムなどから供給される排熱との間で熱交換を行う排熱熱交換器を設け、高温熱交換器の下流側の稀吸収液管に高温再生器から供給される排ガスとの間で熱交換を行う排ガス熱交換器を設けたことを特徴とする排熱投入型吸収冷温水機である。 【0012】第4の発明は、高温再生器、低温再生器、凝縮器、蒸発器、および吸収器を備えて横成される吸収冷温水機において、低温再生器から供給される濃吸収液との間で熱交換を行う低温熱交換器が上流側に設けられ、高温再生器から供給される中間吸収液との間で熱交換を行う高温熱交換器が下流側に設けられた吸収器から高温再生器に至る稀吸収液管の低温熱交換器の下流側に、コ・ジェネレーションシステムなどから供給される排熱との間で熱交換を行う排熱熱交換器を設け、この排熱熱交換器の下流側の稀吸収液管を高温熱交換器を備えた稀吸収液管と、高温熱交換器を備えない稀吸収液管とに分岐し、後者の稀吸収液管に高温再生器から供給される排ガスとの間で熱交換を行う排ガス熱交換器を設けたことを特徴とする排熱投入型吸収冷温水機である。 【0013】 【発明の実施の形態】この発明の1実施形態を図1に基づいて説明する。 【0014】図5に示した吸収冷温水機と異なる点について説明すると、この図1に示した吸収冷温水機の吸収器3から高温再生器4に稀吸収液を供給する稀吸収液管6の低温熱交換器7と高温熱交換器8との間に、排熱熱交換器35と排ガス熱交換器37が設けられ、吸収器3から出た稀吸収液は4つの熱交換器7、35、37、8それぞれで加熱されて高温再生器4に流入することになる。 【0015】稀吸収液管6の最上流側には、低温再生器11から流れてくる濃吸収液との間で熱交換を行う低温熱交換器7が設けられ、そのすぐ下流側に例えば図示しないコ・ジェネレーションシステム(熱電併給)から供給される排熱との間で熱交換を行う排熱熱交換器35が設けられ、コ・ジェネレーションシステムの冷却水などが循環供給され、稀吸収液管6を流れる稀吸収液が加熱される。 【0016】排熱熱交換器35の下流には、高温再生器4に備えられたバーナ5から出る排ガス33との間で熱交換を行う排ガス熱交換器37が設けられ、ここでも稀吸収液は加熱される。そして、この排ガス熱交換器37を出た排ガス33は、大気へ排気される。排ガス熱交換器37の下流には、高温再生器4から低温再生器に供給される高温の中間吸収液との間で熱交換を行う高温熱交換器8が設けられる。 【0017】上記のように横成した吸収冷温水機の運転時、高温再生器4のバーナ5が燃焼し、吸収器3から流れて来た稀吸収液が加熱される。この稀吸収液は、例えば臭化リチウム(LiBr)水溶液(界面活性剤を含む)などである吸収液が、水などの冷媒を多く含んだものである。この加熱により、稀吸収液が沸騰し、冷媒蒸気が稀吸収液から分離する。これにより稀吸収液が濃縮され、濃度が中程度の中間吸収液になる。 【0018】冷媒蒸気は冷媒蒸気管13を経て低温再生器11へ流れる。そして、低温再生器11で高温再生器4からの中間吸収液を加熱して凝縮した冷媒液が、凝縮器12へ流れる。凝縮器12では低温再生器11から流れて来た冷媒蒸気が、冷却水管29の冷却水により冷却され凝縮して冷媒液になり、低温再生器11から流れて来た冷媒液と共に、蒸発器2へ流下する。 【0019】蒸発器2では冷媒ポンプP2の運転によって、冷媒液が散布装置31により散布される。そして、この散布によって冷却されて温度が低下した冷水管21の冷水が、負荷に供給される。蒸発器2で気化した冷媒蒸気は吸収器3へ流れ、散布される濃吸収液に吸収される。 【0020】他方、高温再生器4で冷媒蒸気が分離して濃度が上昇した中間吸収液は中間吸収液管22、高温熱交換器8、中間吸収液管23を経て低温再生器11へ流れる。この低温再生器11において、中間吸収液は、高温再生器4からの冷媒蒸気が内部を流れる加熱器14によって加熱される。そして、中間吸収液から冷媒蒸気が分離して吸収液の濃度はさらに上昇し、濃吸収液になる。 【0021】この濃吸収液は濃吸収液管25へ流入して低温熱交換器7及び濃吸収液管26を経て吸収器3へ流れ、散布装置30から冷却水管29の上に滴下する。そして、冷却水管29によって冷却された濃吸収液は、蒸発器2を経由して入ってくる冷媒蒸気を、よく吸収して冷媒濃度が高くなり、稀吸収液になる。この稀吸収液は、吸収液ポンプP1の駆動力により、低温熱交換器7、排熱熱交換器35、排ガス熱交換器37、および高温熱交換器8で予熱され、高温再生器4に流入する。 【0022】すなわち、吸収器3から高温再生器4に供給される稀吸収液は、先ず低温熱交換器7において低温再生器11から流れてくる濃吸収液との間で熱交換を行い、次に、排熱熱交換器35においてコ・ジェネレーションシステムなどから供給される排熱との間で熱交換を行い、さらに排ガス熱交換器37において高温再生器4のバーナ5から出る排ガスとの間で熱交換を行ない、最後に高温熱交換器8において高温再生器4から供給される高温の中間吸収液との間で熱交換を行う。 【0023】(実施形態の効果)排熱熱交換器35と排ガス熱交換器37を高温熱交換器8の上流側の稀吸収液管6に設けることで、稀吸収液が高温の中間吸収液との間で熱交換を行う前に、コ・ジェネレーションシステムなどから供給される排熱や排ガスとの間で熱交換を行うことができるので、回収熱量を大きなものにすることが可能となる。 【0024】なお、以上の実施形態においては、稀吸収液は低温熱交換器7、排熱熱交換器35、および排ガス熱交換37における熱交換で相当に加熱されており、この稀吸収液との間で高温熱交換器8で熱交換を行った中間吸収液は、温度があまり下がらず、従来より相当に高くなっている。 【0025】そして、この中間吸収液が低温再生器11に直接流入すると、放圧して急速蒸発を行うフラッシュが盛んになり、吸収液が冷媒蒸気へ混入してしまうことが考えられるので、図2に示すように高温熱交換器8から低温再生器11に至る中間吸収液管23の途中にフラッシュボックス39を設け、十分にフラッシュを行わせた後の中間吸収液、及びフラッシュによって生じた冷媒蒸気をそれぞれ別々の管41、43によって低温再生器11へ導くように横成することが好ましい。 【0026】(他の実施形態)以上の実施形態においては、排ガス熱交換器37を、排熱熱交換器35と高温熱交換器8との間の稀吸収液管6に設けたが、他の実施形態においては、図3に示すように高温熱交換器8の下流側の稀吸収液管6に設けることも可能である。 【0027】この構成においては、稀吸収液管6の稀吸収液は、十分に暖まった状態で排ガスとの間で熱交換を行うことになるので、排ガスからの回収熱量は少ないものとなるが、排ガスの排熱を利用したCOP(エンタルピーをもとにした成績係数、あるいはエネルギー利用交換率)を高いものとすることができる。 【0028】また、以上の実施形態においては、高温熱交換器8と排ガス熱交換器37とは、稀吸収液管6に直列に設けられるものであったが、他の実施形態においては図4に示すように並列に設けることが可能である。 【0029】すなわち、例えば排熱熱交換器35が設けられている稀吸収液管6の下流側に分岐して再び合流する並流配管部45を設け、分岐管の一方には高温熱交換器8を設け、他方の分岐管には排ガス熱交換器37を設けるようにしても良い。 【0030】このように、熱交換器8と37とを並列に設けることで、熱交換器部の小型化が可能となり、吸収冷温水機全体をもコンパクトにすることが可能となる。 【0031】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、吸収器から高温再生器に送る稀吸収液の加熱が従来以上に図られるので吸収温水機の省エネルギー性が向上する。 【0032】また、請求項1の発明によれば、高温熱交換器で中間吸収液により加熱する前に排ガスによる加熱を行うので、排ガスからの回収熱量を大きなものとすることができる。 【0033】また、請求項2の発明によれば、中間吸収液の低温再生器におけるフラッシュによる弊害、すなわち吸収液が冷媒蒸気に混入する可能性を小さくすることができる。 【0034】また、請求項3の発明によれば、排ガスからの回収熱量は請求項1の発明の場合よりは少なくなるものの、排ガスの排熱を利用したCOP(エンタルピーをもとにした成績係数、あるいはエネルギー利用効率)を高くできる。 【0035】また、請求項4の発明によれば、排ガス熱交換器と高温熱交換器を並列に設けることでこの部分の小型化が可能となり、これにより冷温水機全体の小型化も可能となる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年3月3日(1999.3.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111383 【弁理士】 【氏名又は名称】芝野 正雅
|
| 【公開番号】 |
特開2000−257978(P2000−257978A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月22日(2000.9.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−55884 |
|