| 【発明の名称】 |
低温空気供給装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】光永 敏彦
【氏名】小松原 健夫
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| 【要約】 |
【課題】格別な冷媒を用いずに所望温度の低温空気を生成することができる低温空気供給装置を提供する。
【解決手段】圧縮空気を生成する圧縮空気源2を設ける。圧縮空気源からの高圧空気を適宜減圧する減圧器3を設ける。減圧器3を経た空気を断熱膨張させる膨張機4を設ける。膨張機4にて膨張して温度が低下した空気と圧縮空気源2からの高圧空気とを混合する空気混合機5を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮空気を生成する圧縮空気源と、この圧縮空気源からの高圧空気を適宜減圧する減圧器と、この減圧器を経た空気を断熱膨張させる膨張機と、この膨張機にて膨張して温度が低下した空気と前記圧縮空気源からの高圧空気とを混合して供給する空気混合機とを備えて成る低温空気供給装置。 【請求項2】 圧縮空気源と膨張機の間の経路には、フィルタ及び除湿機を介設したことを特徴とする請求項1の低温空気供給装置。 【請求項3】 膨張機は高圧空気が膨張する際に回転される回転軸を備え、この回転軸には直接若しくは間接的に動力回収機を接続したことを特徴とする請求項1又は請求項2の低温空気供給装置。 【請求項4】 動力回収機は発電機であることを特徴とする請求項3の低温空気供給装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空気を作動媒体として直接圧縮・膨張させることによって低温空気を生成する低温空気供給装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来よりこの種低温空気供給装置は、例えば特開平5−223376号公報に空気サイクル式空気調和機として示されるように、圧縮機と膨張機及び冷却器などから構成され、被冷却空間から吸引した空気を前記圧縮機にて圧縮した後、冷却器にて冷却し、低温高圧となった空気を次ぎに膨張機にて膨張させて更に低温化し、被冷却空間に吹き出すことによって冷却作用を発揮させていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】係る構成によれば、従来のフロンなどの冷媒を用いた空気調和機の如く環境破壊の問題を改善することができるが、供給される空気の温度は極低温のものが多く、例えば冷風を用いてワークの切削加工を行う場合などには適しているが、造船所のスポットクーラーなどに使用する場合には適さなくなるなどの問題があった。 【0004】そこで、本発明は係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、格別な冷媒を用いずに所望温度の低温空気を生成することができる低温空気供給装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明の低温空気供給装置は、圧縮空気を生成する圧縮空気源と、この圧縮空気源からの高圧空気を適宜減圧する減圧器と、この減圧器を経た空気を断熱膨張させる膨張機と、この膨張機にて膨張して温度が低下した空気と圧縮空気源からの高圧空気とを混合して供給する空気混合機とを備えたものである。 【0006】また、請求項2の発明の低温空気供給装置は、上記において、圧縮空気源と膨張機の間の経路には、フィルタ及び除湿機を介設したものである。 【0007】また、請求項3の発明の低温空気供給装置は、請求項1又は請求項2において、膨張機は高圧空気が膨張する際に回転される回転軸を備えており、この回転軸には直接若しくは間接的に動力回収機を接続したものである。 【0008】また、請求項4の発明の低温空気供給装置は、請求項3において、動力回収機を発電機としたものである。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施の形態を詳述する。図1は本発明の低温空気供給装置1のブロック図を示している。図1において、2は圧縮空気源で、この圧縮空気源2の吐出側の空気経路2Aには塵埃を除去するフィルタ6及び空気中の水分を取り除く除湿機7が接続されている。この除湿機7の出口側の空気経路8は分岐しており、分岐した一つの空気経路8Aは更に分岐して複数の減圧器3が接続されている。そして、分岐した他の空気経路8Bには空気混合機5が接続されている。 【0010】各減圧器3(以下は図1の最も左側の減圧器3について説明する)の出口側の空気経路3Aには膨張機4が接続され、更に、この膨張機4の出口には空気混合機5が接続されると共に、この膨張機4には動力回収機としての発電機9が接続されている。そして、膨張機4の吐出側の空気経路4Aは空気混合機5に接続されている。 【0011】尚、他の減圧器3にもそれぞれ膨張機4、空気混合機5、発電機9が接続されているものとする。また、各空気経路は銅管、真鍮管、ステンレス管などの所定径の金属管にて構成されている。 【0012】前記圧縮空気源2は、吸込側から空気を吸い込んで常温高圧の圧縮空気を生成するもので、所謂一般に機械工場などに存在する吐出圧力6atg〜8atgのコンプレッサ(この場合、ロータリーコンプレッサ或いはスクロールコンプレッサ、レシプロコンプレッサ等)にて構成されている。また、前記減圧器3は圧縮空気源2で生成された高圧空気を使用目的に応じた所定圧力に減圧するものである。更に、前記膨張機4は減圧器3で減圧された空気を略大気圧まで断熱膨張させ、これにより高圧空気の温度を低下させるものである。 【0013】この膨張機4には、例えばタービン(スクロール方式の場合にはスクロール)と、このタービンに接続された回転軸10が設けられている。そして、高圧空気が膨張する過程でこのタービンに作用し、タービンと共に回転軸10をが回転させる。この回転軸10には直接、或いは、減速機構などを介して(間接的に)動力回収機としての発電機9が接続されており、この発電機9は回転軸10によっって回転され、発電する。 【0014】即ち、この発電機9は膨張機4に設けられた回転軸10により回転され、膨張機4にて膨張する空気の機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換し、これを回収することができるように構成されている。 【0015】以上の構成で、次に本発明の低温空気供給装置1の動作を説明する。尚、低温空気供給装置1は例えば造船所などにスポットクーラーとして設置されるものとし、圧縮空気源2は造船所内の大気中の空気(常温)を吸い込むものとする。 【0016】低温空気供給装置1が運転されると、圧縮空気源2は空気を吸い込んで常温高圧の圧縮空気を生成する。生成された圧縮空気は空気経路2Aを経てフィルタ6に流入し、そこで圧縮空気中に含まれた塵埃が取り除かれた後、除湿機7に流入する。除湿機7では塵埃が取り除かれた圧縮空気に含まれる水分が取り除かれ、除湿される。 【0017】フィルタ6で塵埃が取り除かれ、除湿機7で水分が取り除かれた圧縮空気は、空気経路8に流入し、圧縮空気の一部は空気経路8Aを経て減圧器3を介して膨張機4に流入すると共に、圧縮空気の一部は空気経路8Bを経て空気混合機5内に流入する。前記膨張機4内に流入した空気は前述の如く断熱膨張して低温となり、空気混合機5に流入する。そこで他方の空気経路8Bから流入する常温高圧の空気と空気混合機5内で混合され、所定温度の低温空気となって吐出される。 【0018】空気混合機5には例えば図示しない制御装置と温度センサが設けられており、センサにて空気混合機5内の空気温度が検出される。検出された空気の温度が所定の設定温度より低い場合、制御装置は空気経路8bからの常温高圧の空気の割合を増やし、高い場合には逆に膨張機4からの低温空気の割合を増やす。これにより、空気混合機5から吐出される空気温度は、上記スポットクーラーに適した所定の希望温度に調整される。 【0019】ここで、空気の断熱膨張工程での到達温度は図2中の下に示す式で表せる。この場合、T1は空気の断熱膨張工程での到達温度、T2は膨張機4の吸い込み空気温度である。また、空気を利用する場合には、nは1.4となる。 【0020】そして今、圧縮空気源2の吐出圧力が6atgとすると圧縮比は7となり、膨張機4の吸い込み空気温度が例えば+30℃であるものとするとT2=273+30=303°Kとなって、各空気圧力に対する到達温度T2は図2中の上の如くなる。 【0021】即ち、空気圧力が+6atgの場合、到達温度は−100℃、冷却効果は+130℃、空気圧力が+4atgの場合、到達温度は−82℃、冷却効果は+112℃、空気圧力が+2atgの場合、到達温度は−52℃、冷却効果は+82℃、空気圧力が+0.5atgの場合、到達温度は−3℃、冷却効果は+33℃、空気圧力が+0.1atgの場合、到達温度は+22℃、冷却効果は+8℃となる。 【0022】従って、使用用途に適した温度を考慮し、これを実現できる到達温度を達成する圧力となるように各減圧器3における減圧量を決定すれば良い。例えば、上記造船所のスポットクーラーなどに使用する場合には、0.1atgで膨張させることで8℃の低温効果が得られることが分かる。このように、低温空気供給装置1は膨張機4の入り口圧力を変えることにより出口温度を調節できるので、用途に応じて、膨張機4を複数並列に接続すると良い。 【0023】また、低温空気は圧力エネルギーを持っているので、搬送する必要がない。即ち、空気の必要流量は一般的には図3に示す如くなり、吹き出し温度(必要空気温度)が低くなる程、必要空気流量も少なくて済むようになることが分かる。 【0024】また、前記膨張機4に流入した空気は、そこで回転軸10を回転させ、発電機9にて発電して電気エネルギーを発生させる。この電気エネルギーは熱源、モータの駆動、発熱器、灯りなどのエネルギー源として再利用することができる。 【0025】このように、本発明では圧縮空気源2により高圧高温の圧縮空気を生成し、この高圧空気を減圧後膨張機4にて膨張させることにより温度が低下した空気と、圧縮空気源2からの高圧高温の高圧空気とを空気混合機5にて混合して供給する低温空気供給装置1を構成している。これにより、格別な冷媒を用いること無く、大気中の空気を直接圧縮・膨張させて低温空気を生成することができるようになる。 【0026】また、低温空気供給装置1は減圧器3で減圧して温度が低下した空気と、圧縮空気源2からの高圧高温の空気とを空気混合機5で混合することにより必要な温度の低温空気に調整することが可能となる。これにより、スポットクーラや冷風切削加工などにそれぞれ適した所望温度の低温空気を供給することができるようになる。 【0027】更に、圧縮空気源2と膨張機4間にフィルタ6と除湿機7を介設しているので、塵埃による目詰まりや空気中の水分による運転効率の低下を防止若しくは抑制することが可能となる。 【0028】更にまた、膨張機4に高圧空気が膨張する際回転する回転軸10を設け、この回転軸10に発電機9を接続しているので、膨張機4で空気の膨張エネルギーを電気エネルギーに変換することが可能となる。これにより、高圧空気の膨張エネルギーを電気エネルギーに変換して再利用することが可能となる。 【0029】 【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、圧縮空気を生成する圧縮空気源と、この圧縮空気源からの高圧空気を適宜減圧する減圧器と、この減圧器を経た空気を断熱膨張させる膨張機と、この膨張機にて膨張して温度が低下した空気と圧縮空気源からの高圧空気とを混合して供給する空気混合機とから低温空気供給装置を構成したので、格別な冷媒を用いること無く、空気を直接圧縮・膨張させることによって低温空気を生成することができるようになり、エネルギー効率が改善され、環境問題も生じ難い装置を提供できる。 【0030】特に、減圧器や空気混合機を用いて必要な温度に低温空気を調整できるので、スポットクーラや冷風切削加工などにそれぞれ適した所望温度の低温空気を供給できるなど、汎用性にも富んだものとなる。 【0031】請求項2の発明によれば、上記に加えて圧縮空気源と膨張機の間の経路には、フィルタ及び除湿機を介設したので、塵埃による目詰まりや空気中の水分による運転効率の低下を防止若しくは抑制することが可能となるものである。 【0032】請求項3の発明によれば、上記に加えて膨張機は高圧空気が膨張する際に回転される回転軸を備え、この回転軸には直接若しくは間接的に動力回収機を接続したので、膨張機における空気の膨張エネルギーを動力回収機にて回収し、例えば請求項4の如く動力回収機を発電機とすれば電気エネルギーに変換して利用することが可能となり、エネルギー効率の極めて優れた装置を提供できるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月11日(1999.3.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111383 【弁理士】 【氏名又は名称】芝野 正雅
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| 【公開番号】 |
特開2000−257969(P2000−257969A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月22日(2000.9.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−65323 |
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