| 【発明の名称】 |
冷凍装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】平良 繁治
|
| 【要約】 |
【課題】給湯能力、暖房能力、デフロスト能力の高い冷凍装置を提供すること。
【解決手段】蓄熱槽22内に蓄えられた圧縮機1の廃熱は、蓄熱熱交換器23を有する蓄熱回収回路25によってHFC32系冷媒に回収されて、主冷媒回路10に供給される。主冷媒回路10、蓄熱回収回路25および給湯用冷媒回路35に充填したHFC32系冷媒は、HCFC22系冷媒に比べて断熱指数が大きい。このHFC32系冷媒の断熱指数の大きさと蓄熱回収回路25との相乗作用によって70℃を越えた高温のHFC32系冷媒が得られる。したがって、暖房能力、デフロスト能力が高くなる。この高温のHFC32系冷媒と水とを給湯用熱交換器32で熱交換することによって、ヒータを用いることなく、70℃以上の極めて高温の湯を得ることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機(1)、凝縮器(5)、減圧機構(7)および蒸発器(8)を順次接続してなる主冷媒回路(10)と、上記圧縮機(1)からの廃熱を蓄える蓄熱槽(22)内に設けた蓄熱熱交換器(23)を有して上記蓄熱槽(22)内に蓄えられた熱を回収して上記主冷媒回路(10)に供給する蓄熱回収回路(25)と、上記主冷媒回路(10)および蓄熱回収回路(25)に充填されたHFC32系冷媒とを備えたことを特徴とする冷凍装置。 【請求項2】 圧縮機(1)、凝縮器(5)、減圧機構(7)および蒸発器(8)を順次接続してなる主冷媒回路(10)と、上記圧縮機(1)からの廃熱を蓄える蓄熱槽(22)内に設けた蓄熱熱交換器(23)を有して上記蓄熱槽(22)内に蓄えられた熱を回収して上記主冷媒回路(10)に供給する蓄熱回収回路(25)と、上記主冷媒回路(10)および蓄熱回収回路(25)に充填されたHFC32系冷媒と、上記HFC32系冷媒と水との間で熱交換する給湯用熱交換器(32)を有する給湯回路(50)とを備えたことを特徴とする冷凍装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば給湯機能付き空気調和機等の冷凍装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、給湯機能付き空気調和機は、圧縮機と凝縮器との間から高温のHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)22系冷媒を給湯用熱交換器に供給して、この給湯用熱交換器でHCFC22系冷媒と水との間で熱交換して、50℃から60℃の湯を得、さらに、この湯を夜間電力を利用して、大容量のヒータで加熱して、70℃以上の湯を得て、この70℃以上の湯をタンクに蓄えるようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の給湯機能付き空気調和機では、70℃以上の高温の湯を得るために、大容量のヒータを必要とするために、ランニングコストおよび製造コストが高くなるという問題があった。 【0004】また、給湯機能を持たない空気調和機においても、HCFC22系冷媒を用いているが、圧縮機から吐出されるHCFC22系冷媒の温度が十分に高くないため、暖房能力、デフロスト能力が低いという問題があった。 【0005】そこで、この発明の目的は、給湯能力、暖房能力、デフロスト能力を向上できる冷凍装置を提供することにある。より詳しくは、たとえば、給湯機能付き冷凍装置については、ヒータを用いることなく、あるいは、大容量ではなくて小容量のヒータを用いて、たとえば70℃以上の高温の湯を得ることができて、ランニングコストおよび製造コストが安い給湯機能付き冷凍装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1の発明の冷凍装置は、圧縮機、凝縮器、減圧機構および蒸発器を順次接続してなる主冷媒回路と、上記圧縮機からの廃熱を蓄える蓄熱槽内に設けた蓄熱熱交換器を有して上記蓄熱槽内に蓄えられた熱を回収して上記主冷媒回路に供給する蓄熱回収回路と、上記主冷媒回路および蓄熱回収回路に充填されたHFC(ハイドロフルオロカーボン)32系冷媒とを備えたことを特徴としている。 【0007】上記構成の冷凍装置によれば、上記圧縮機からの廃熱は蓄熱槽内に蓄えられる。そして、この蓄熱槽に蓄えられた熱は、蓄熱熱交換器を有する蓄熱回収回路によって回収されて、主冷媒回路に供給される。したがって、この主冷媒回路の圧縮機からの吐出されたHFC32系冷媒ガスの温度は高温になる。 【0008】それに加えて、上記主冷媒回路および蓄熱回収回路に充填されているHFC32系冷媒はHCFC22系冷媒に比べて断熱指数が大きいため、圧縮機から吐出されたHFC32系冷媒ガスの温度がHCFC22系冷媒ガスの温度に比べて10〜20℃も高くなる。したがって、このHFC32系冷媒と蓄熱回収回路との相乗作用によって、上記圧縮機から吐出されるHFC32系冷媒の温度はたとえば70℃を越えた温度になる。したがって、請求項1の冷凍装置は、暖房能力が高くなり、デフロスト能力が高くなる。また、請求項2の発明の冷凍装置は、圧縮機、凝縮器、減圧機構および蒸発器を順次接続してなる主冷媒回路と、上記圧縮機からの廃熱を蓄える蓄熱槽内に設けた蓄熱熱交換器を有して上記蓄熱槽内に蓄えられた熱を回収して上記主冷媒回路に供給する蓄熱回収回路と、上記主冷媒回路および蓄熱回収回路に充填されたHFC32系冷媒と、上記HFC32系冷媒と水との間で熱交換する給湯用熱交換器を有する給湯回路とを備えたことを特徴としている。 【0009】上記構成の冷凍装置によれば、上記圧縮機からの廃熱は蓄熱槽内に蓄えられる。そして、この蓄熱槽に蓄えられた熱は、蓄熱熱交換器を有する蓄熱回収回路によって回収されて、主冷媒回路に供給される。したがって、この主冷媒回路の圧縮機からの吐出されたHFC32系冷媒ガスの温度は高温になる。 【0010】それに加えて、上記主冷媒回路、蓄熱回収回路および給湯回路に充填されているHFC32系冷媒はHCFC22系冷媒に比べて断熱指数が大きいため、圧縮機から吐出されたHFC32系冷媒ガスの温度がHCFC22系冷媒ガスの温度に比べて10〜20℃も高くなる。したがって、このHFC32系冷媒と蓄熱回収回路との相乗作用によって、上記圧縮機から吐出されるHFC32系冷媒の温度はたとえば70℃を越えた温度になる。したがって、この冷凍装置の暖房能力、デフロスト能力が高くなる。また、この高温のHFC32系冷媒と水とを給湯用熱交換器で熱交換することによって、ヒータを用いることなく、あるいは、大容量ではなくて小容量のヒータを用いて、70℃以上の極めて高温の湯を得ることができる。このように、70℃以上の高温の湯が得ることができる上に、ヒータを用いないで、あるいは、小容量のヒータを用いるので、ランニングコストおよび製造コストが安い給湯機能付き冷凍装置を得ることができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、この発明の冷凍装置を、一実施の形態の給湯機能付き空気調和機により詳細に説明する。 【0012】図1に示すように、この給湯機能付き空気調和機は、圧縮機1と、四路切換弁2と、ガス閉鎖弁3と、室内熱交換器5と、液閉鎖弁6と、減圧機構の一例としての膨張弁7と、室外熱交換器8とを順次配管で接続して、主冷媒回路10を形成している。図1の四路切換弁2は暖房運転状態を示し、室内熱交換器5は凝縮器として機能し、室外熱交換器8は蒸発器として機能する。 【0013】上記圧縮機1は、モータ一体型で、図示しないが、ケーシング1a内に圧縮機本体とその圧縮機本体を駆動するモータとを収容してなる。上記圧縮機1は、蓄熱媒体を収容した蓄熱槽22内に配置し、この蓄熱槽22内に、圧縮機1の外周面に接触させた蓄熱熱交換器23を設けている。 【0014】上記蓄熱熱交換器23と弁24とを直列に接続してなる蓄熱回収回路25を、上記室外熱交換器8と膨張弁7との間の配管と、圧縮機1の吸い込み側との間に接続している。 【0015】また、上記四路切換弁2とガス閉鎖弁3との間の配管と、室内熱交換器5とガス閉鎖弁6との間の配管とを、弁31と給湯用熱交換器32の冷媒通路部33とを直列接続してなる給湯用冷媒回路35で接続している。さらに、上記給湯用熱交換器32の水通路部34と湯タンク36とポンプ37を順次接続して、給湯用水回路40を形成している。上記給湯用冷媒回路35と給湯用水回路40とで給湯回路50を形成している。 【0016】上記主冷媒回路10と蓄熱回収回路25と給湯用冷媒回路35にHFC(ハイドロフルオロカーボン)32系冷媒を充填している。ここで、HFC32系冷媒とは、HFC32冷媒単体あるいはHFC32冷媒を含む混合冷媒をいう。 【0017】上記構成の給湯機能付き空気調和機において、上記圧縮機1から吐出された高温高圧のHFC32系冷媒はガス閉鎖弁3を通って室内熱交換器5で室内を暖房するために室内に熱を放出して凝縮する。そして、上記室内熱交換器5からのHFC32系冷媒は液閉鎖弁6を通り、さらに、膨張弁7を通って減圧されて、室外熱交換器8で外部より吸熱して蒸発して、四路切換弁2を通って圧縮機1に吸入される。 【0018】一方、上記圧縮機1からの廃熱は蓄熱槽22内の蓄熱媒体に蓄えられている。そして、上記膨張弁7からのHFC32系冷媒の一部は、蓄熱回収回路25の弁24を通り、さらに、蓄熱熱交換器23で圧縮機1からの廃熱を蓄熱媒体を介して吸収して、圧縮機1に吸入される。このように、蓄熱槽22の蓄熱媒体に蓄えられた圧縮機1の廃熱は、蓄熱熱交換器23を有する蓄熱回収回路25によって回収されて、主冷媒回路10に供給される。したがって、この主冷媒回路10の圧縮機1からの吐出HFC32系冷媒ガスの温度は高温になる。 【0019】それに加えて、上記主冷媒回路10、蓄熱回収回路25および給湯用冷媒回路35に充填されているHFC32系冷媒は、HCFC22系冷媒に比べて断熱指数が大きい。そのため、同じ圧縮比で圧縮した場合で比較すると、HFC32系冷媒ガスの温度がHCFC22系冷媒ガスの温度に比べて10〜20℃も高くなる。したがって、このHFC32系冷媒の断熱指数の大きさと蓄熱回収回路25との相乗作用によって、上記圧縮機1から吐出されるHFC32系冷媒の温度は70℃を遥かに越えた温度になる。したがって、この給湯機能付き空気調和機の暖房能力が高くなる。また、この圧縮機1から吐出された高温のHFC32系冷媒は、四路切換弁2を通り、さらに、ガス閉鎖弁3を通って室内熱交換器5に供給されると共に、給湯用冷媒回路35の弁31を通って給湯用熱交換器32で水と熱交換して、この水を70℃以上に暖める。給湯用水回路40の湯タンク36の水は、ポンプ37によって給湯用熱交換器32の水通路部34を通って湯タンク36に戻るように循環させられる。 【0020】このように、HFC32系冷媒の断熱指数の大きさと蓄熱回収回路25との相乗作用によって得られた70℃を遥かに越えた高温のHFC32系冷媒と水とを給湯用熱交換器32で熱交換することによって、ヒータを用いることなく、70℃以上の極めて高温な湯を得ることができる。このように、ヒータを必要としないから、ランニングコストおよび製造コストが安い給湯機能付き空気調和機を得ることができる。 【0021】上記四路切換弁2を冷房側に切り換えて、ガス閉鎖弁3と液閉鎖弁6とを全閉にして、逆サイクルデフロスト運転をすることができる。このとき、蓄熱回収回路25で圧縮機1の廃熱が回収され、かつ、HFC32系冷媒が大きい断熱指数を持つから、圧縮機1から極めて高温のHFC32系冷媒が吐出されるから、きわめて効果的にデフロストが行われる。 【0022】上記実施の形態では給湯回路50を設けているが、給湯回路50を取り除いて、暖房能力の向上あるいはデフロスト能力の向上のうちの少なくとも一方の能力の向上を図ってもよい。 【0023】上記実施の形態では、アキュムレータを省略したが、このアキュムレータは蓄熱槽22の内側に設けてもよく、あるいは、蓄熱槽22の外側に設けてもよい。 【0024】なお、図示していないが、冷房運転時にも給湯回路40が動作できるように、四路切換弁2と室外熱交換器8との間の配管と、給湯用熱交換器32とを弁を有する配管で接続し、かつ、給湯用冷媒回路35の給湯用熱交換器32の下流側に膨張弁を設けてもよい。また、減圧機構としてキャピラリを用いてもよい。 【0025】 【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発明によれば、圧縮機からの廃熱を蓄熱槽内に蓄え、この蓄熱槽内に蓄えた熱を、蓄熱熱交換器を有する蓄熱回収回路によって主冷媒回路に回収することと、上記主冷媒回路および蓄熱回収回路に充填したHFC32系冷媒がHCFC22系冷媒に比べて断熱指数が大きいこととの相乗作用によって、上記圧縮機から吐出されるHFC32系冷媒の温度はたとえば70℃を遥かに越えた温度になるので、暖房能力、デフロスト能力の高い冷凍装置を得ることができる。 【0026】また、請求項2の発明によれば、圧縮機からの廃熱を蓄熱槽内に蓄え、この蓄熱槽内に蓄えた熱を、蓄熱熱交換器を有する蓄熱回収回路によって主冷媒回路に回収することと、上記主冷媒回路、蓄熱回収回路および給湯回路に充填したHFC32系冷媒がHCFC22系冷媒に比べて断熱指数が大きいこととの相乗作用によって、上記圧縮機から吐出されるHFC32系冷媒の温度はたとえば70℃を遥かに越えた温度になって、この高温のHFC32系冷媒と水とを給湯用熱交換器で熱交換しているので、ヒータを用いることなく、あるいは、小容量のヒータを用いて70℃以上の極めて高温の湯が得ることができて、ランニングコストおよび製造コストが安い給湯機能付き冷凍装置を得ることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年3月1日(1999.3.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−249419(P2000−249419A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月14日(2000.9.14) |
| 【出願番号】 |
特願平11−52521 |
|