| 【発明の名称】 |
冷凍装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】原 正務
【氏名】三宅 大輔
【氏名】渡邊 慎一
【氏名】和田 邦英
【氏名】川北 博之
|
| 【要約】 |
【課題】非インバータ圧縮機の駆動が開始される運転切換時における能力段差をできるだけ小さく抑え得るようにする。
【解決手段】周波数制御機構13を付設したインバータ圧縮機1Aと非インバータ圧縮機1Bとを備えた冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aの運転周波数fが予め設定された最大周波数fmaxより大きく且つ保護制御のかからない限界周波数fsに達した時点で前記非インバータ圧縮機1Bを駆動開始するようにして、非インバータ圧縮機1Bの運転が開始される運転切換時における能力段差が最小限に抑えることができるようにしている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 周波数制御機構(13)を付設したインバータ圧縮機(1A)と非インバータ圧縮機(1B)とを備えた冷凍装置であって、前記インバータ圧縮機(1A)の運転周波数(fmax)が保護制御のかからない限界周波数(fs)に達した時点で前記非インバータ圧縮機(1B)を駆動開始する運転制御手段を付設したことを特徴とする冷凍装置。 【請求項2】 前記インバータ圧縮機(1A)を含む第1の冷凍サイクル(A)と、前記非インバータ圧縮機(1B)を含む第2の冷凍サイクル(B)とを、それぞれ独立して運転するように構成したことを特徴とする前記請求項1記載の冷凍装置。 【請求項3】 前記インバータ圧縮機(1A)と前記非インバータ圧縮機(1B)とにより一つの冷凍サイクル(C)を構成したことを特徴とする前記請求項1記載の冷凍装置。 【請求項4】 前記インバータ圧縮機(1A)を含む冷凍サイクルにおける高圧圧力(PH)を検出する高圧圧力検出手段(14)を付設するとともに、該高圧圧力検出手段(14)により検出される高圧圧力(PH)が高圧圧力スイッチ(16)が作動する圧力より低い設定圧力(PHs)に達した時点で前記運転制御手段を動作させるようにしたことを特徴とする前記請求項1ないし請求項3のいずれか一項記載の冷凍装置。 【請求項5】 前記インバータ圧縮機(1A)を含む冷凍サイクルにおける低圧圧力(PL)を検出する低圧圧力検出手段(15)を付設するとともに、該低圧圧力検出手段(15)により検出される低圧圧力(PL)が低圧圧力スイッチ(17)が作動する圧力より高い設定圧力(PLs)に達した時点で前記運転制御手段を動作させるようにしたことを特徴とする前記請求項1ないし請求項4のいずれか一項記載の冷凍装置。 【請求項6】 前記インバータ圧縮機(1A)に供給される運転電流(I)を検出する電流検出手段(18)を付設するとともに、該電流検出手段(18)により検出される運転電流(I)が過電流スイッチ(19)が動作する電流より低い設定電流(Is)に達した時点で前記運転制御手段を動作させるようにしたことを特徴とする前記請求項1ないし請求項5のいずれか一項記載の冷凍装置。 【請求項7】 前記インバータ圧縮機(1A)を、前記非インバータ圧縮機(1B)の容量よりも大きい容量まで運転制御されるものとしたことを特徴とする前記請求項1ないし請求項6のいずれか一項記載の冷凍装置。 【請求項8】 前記インバータ圧縮機(1A)を、前記非インバータ圧縮機(1B)の容量と該インバータ圧縮機(1A)の最低運転容量との和よりも大きい容量まで運転制御されるものとしたことを特徴とする前記請求項7記載の冷凍装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、周波数制御機構を付設されたインバータ圧縮機と非インバータ圧縮機とを備えた冷凍装置における容量制御に関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、図1に示すように、周波数制御機構13を付設したインバータ圧縮機1Aを備えた第1の冷凍サイクルAと、非インバータ圧縮機1Bを備えた第2の冷凍サイクルBとからなり、前記第1の冷凍サイクルAと第2の冷凍サイクルBとを独立して運転するようにした冷凍装置は従来からよく知られている。 【0003】前記第1の冷凍サイクルAは、前記したインバータ圧縮機1A、四路切換弁2A、冷房運転時には凝縮器として作用し且つ暖房運転時には蒸発器として作用する熱源側熱交換器3A、逆止弁6A,7Aをそれぞれ併設された減圧機構として作用するキャピラリチューブ4A,5A、冷房運転時には蒸発器として作用し且つ暖房運転時には凝縮器として作用する利用側熱交換器8Aを冷媒配管により接続して構成される一方、前記第2の冷凍サイクルBは、前記した非インバータ圧縮機1B、四路切換弁2B、冷房運転時には凝縮器として作用し且つ暖房運転時には蒸発器として作用する熱源側熱交換器3B、逆止弁6B,7Bをそれぞれ併設された減圧機構として作用する電子膨張弁4B,5B、冷房運転時には蒸発器として作用し且つ暖房運転時には凝縮器として作用する利用側熱交換器8Bを冷媒配管により接続して構成されている。符号9A,9Bおよび10A,10Bは分流器、11,12は室外ファンおよび室内ファンである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記のように構成された冷凍装置を運転する場合、まずインバータ圧縮機1Aを駆動開始して第1の冷凍サイクルAの運転を行い、負荷を増大するのに応じてインバータ圧縮機1Aに供給される電力の周波数fが周波数制御機構12により増大されることとなっていて、インバータ圧縮機1Aの周波数fが予め設定された最大周波数fmaxになると、非インバータ圧縮機1Bを駆動開始して第2の冷凍サイクルBの運転が開始されることとなっている。 【0005】ところが、上記のような運転制御を行った場合、非インバータ圧縮機1Bの駆動開始時において、室内の温度条件によっては、図6に示すように、能力が急激に変化するという不具合が生ずる。例えば、インバータ圧縮機1Aが最大周波数で運転されているときの能力をK1とし、インバータ圧縮機1Aが最低周波数で運転されているときの能力と非インバータ圧縮機1Bの能力との合計をK2とすると、非インバータ圧縮機1Bの駆動開始時においては、K1<K2となる。従って、非インバータ圧縮機1Bの駆動開始時に室内負荷と冷暖房能力がある程度均衡していると、能力が出過ぎることとなり、非インバータ圧縮機1Bを駆動停止して、インバータ圧縮機1Aのみの運転となるように運転状態が切り替わってしまう。すると、能力不足となり、直ぐに非インバータ圧縮機1Bが駆動開始されることとなる。つまり、非インバータ圧縮機1BのON/OFFを繰り返すハンチングが発生することとなり、非インバータ圧縮機1Bの寿命が短くなる。また、室内への吹出空気温度も大きく変化することとなる。 【0006】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、非インバータ圧縮機の駆動が開始される運転切換時における能力段差をできるだけ小さく抑え得るようにすることを目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上記課題を解決するための手段として、周波数制御機構13を付設したインバータ圧縮機1Aと非インバータ圧縮機1Bとを備えた冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aの運転周波数fmaxが保護制御のかからない限界周波数fsに達した時点で前記非インバータ圧縮機1Bを駆動開始する運転制御手段を付設している。 【0008】上記のように構成したことにより、インバータ圧縮機1Aが駆動されている時、インバータ圧縮機1Aの周波数fが予め設定された最大周波数fmax以上となった場合においても、保護制御のかからない限界周波数fsに上昇するまで周波数制御を継続し、f=fsとなった時点で非インバータ圧縮機1Bが駆動開始されることとなる。すると、インバータ圧縮機1Aが限界周波数fsで運転されているときの能力をK3とし、インバータ圧縮機1Aが最低周波数で運転されているときの能力と非インバータ圧縮機1Bの能力との合計をK2とすると、非インバータ圧縮機1Bの駆動開始時においては、K3≧K2となる。従って、非インバータ圧縮機1Bの運転が開始される運転切換時における能力段差が最小限に抑えられることとなり、非インバータ圧縮機1BのON/OFF回数を大幅に減らすことができる。また、運転切換時における能力段差が最小限に抑えられるため、運転切換時における吹出空気温度の変化も最小限に抑えることができる。 【0009】請求項2の発明におけるように、請求項1記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aを含む第1の冷凍サイクルAと、前記非インバータ圧縮機1Bを含む第2の冷凍サイクルBとを、それぞれ独立して運転するように構成する場合もある。 【0010】請求項3の発明におけるように、請求項1記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aと前記非インバータ圧縮機1Bとにより一つの冷凍サイクルCを構成する場合もある。 【0011】請求項4の発明におけるように、請求項1ないし請求項3のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aを含む冷凍サイクルにおける高圧圧力PHを検出する高圧圧力検出手段14を付設するとともに、該高圧圧力検出手段14により検出される高圧圧力PHが高圧圧力スイッチ16が作動する圧力より低い設定圧力PHsに達した時点で前記運転制御手段を動作させるようにした場合、インバータ圧縮機1Aの周波数fの上昇により該インバータ圧縮機1Aを含む冷凍サイクルにおける高圧圧力PHに余裕がなくなったときには、非インバータ圧縮機1Bが駆動開始されることとなり、保護制御である高圧圧力スイッチ16の作動を未然に防止することができる。 【0012】請求項5の発明におけるように、請求項1ないし請求項4のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aを含む冷凍サイクルにおける低圧圧力PLを検出する低圧圧力検出手段15を付設するとともに、該低圧圧力検出手段15により検出される低圧圧力PLが低圧圧力スイッチ17が作動する圧力より高い設定圧力PLsに達した時点で前記運転制御手段を動作させるようにした場合、インバータ圧縮機1Aの周波数fの上昇により該インバータ圧縮機1Aを含む冷凍サイクルにおける低圧圧力PLに余裕がなくなったときには、非インバータ圧縮機1Bが駆動開始されることとなり、保護制御である低圧圧力スイッチの作動を未然に防止することができる。 【0013】請求項6の発明におけるように、請求項1ないし請求項5のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aに供給される運転電流Iを検出する電流検出手段18を付設するとともに、該電流検出手段18により検出される運転電流Iが過電流スイッチ19が動作する電流より低い設定電流Isに達した時点で前記運転制御手段を動作させるようにした場合、インバータ圧縮機1Aの周波数fの上昇により運転電流Iに余裕がなくなったときには、非インバータ圧縮機1Bが駆動開始されることとなり、保護制御である過電流スイッチ19の作動を未然に防止することができる。 【0014】請求項7の発明におけるように、請求項1ないし請求項6のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aを、前記非インバータ圧縮機1Bの容量よりも大きい容量まで運転制御されるものとした場合、非インバータ圧縮機1Bの駆動開始時における能力段差の発生をより確実に防止することができる。 【0015】請求項8の発明におけるように、請求項7記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aを、前記非インバータ圧縮機1Bの容量と該インバータ圧縮機1Aの最低運転容量との和よりも大きい容量まで運転制御されるものとした場合、非インバータ圧縮機1Bの駆動開始時における能力段差の発生をより一層確実に防止することができる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。 【0017】第1の実施の形態図1には、本願発明の第1の実施の形態にかかる冷凍装置の冷媒回路が示されている。 【0018】この冷凍装置は、図1に示すように、周波数制御機構13により容量制御されるインバータ圧縮機1Aを備えた第1の冷凍サイクルAと、定速運転制御される非インバータ圧縮機1Bを備えた第2の冷凍サイクルBとからなり、前記第1の冷凍サイクルAと第2の冷凍サイクルBとを独立して運転するように構成されている。前記非インバータ圧縮機1Bは、周波数制御が行われない圧縮機であり、容量制御されるものも含む。ここで、前記インバータ圧縮機1Aは、前記非インバータ圧縮機1Bの容量よりも大きい容量まで運転制御され且つ前記非インバータ圧縮機1Bの容量と該インバータ圧縮機1Aの最低運転容量との和よりも大きい容量まで運転制御されるものとされている。 【0019】前記第1の冷凍サイクルAは、前記したインバータ圧縮機1A、四路切換弁2A、冷房運転時には凝縮器として作用し且つ暖房運転時には蒸発器として作用する熱源側熱交換器3A、逆止弁6A,7Aをそれぞれ併設された減圧機構として作用するキャピラリチューブ4A,5A、冷房運転時には蒸発器として作用し且つ暖房運転時には凝縮器として作用する利用側熱交換器8Aを冷媒配管により接続して構成される一方、前記第2の冷凍サイクルBは、前記した非インバータ圧縮機1B、四路切換弁2B、冷房運転時には凝縮器として作用し且つ暖房運転時には蒸発器として作用する熱源側熱交換器3B、逆止弁6B,7Bをそれぞれ併設された減圧機構として作用する電子膨張弁4B,5B、冷房運転時には蒸発器として作用し且つ暖房運転時には凝縮器として作用する利用側熱交換器8Bを冷媒配管により接続して構成されている。符号9A,9Bおよび10A,10Bは分流器である。 【0020】前記インバータ圧縮機1A,非インバータ圧縮機1B、四路切換弁2A,2B、熱源側熱交換器3A,3B、電子膨張弁4B、キャピラリチューブ4A、逆止弁6A、6Bおよび分流器9A,9Bは室外ユニットXに配設される一方、前記キャピラリチューブ5A、電子膨張弁5B、逆止弁7A,7B、利用側熱交換器8A,8Bおよび分流器10A,10Bは室内ユニットYに配設されている。符号11,12は室外ファンおよび室内ファンである。 【0021】上記第1および第2の冷凍サイクルA,Bは、四路切換弁2A,2Bの切換作動により冷媒を可逆流通されることとなっていて、冷暖房可能とされている。 【0022】前記インバータ圧縮機1Aの吐出管および吸入管には、高圧圧力検出手段14および低圧圧力検出手段15と、高圧圧力の異常上昇時および低圧圧力の異常降下時に作動して圧縮機の保護制御を行う高圧圧力スイッチ16および低圧圧力スイッチ17がそれぞれ設けられている。また、前記周波数制御機構13には、運転電流を検出する電流検出手段18が内蔵されている。さらに、前記インバータ圧縮機1Aには、運転電流が異常増大したときに作動して保護制御を行う過電流スイッチ19が設けられている。 【0023】そして、図2に示すように、前記周波数制御機構13、高圧圧力検出手段14、低圧圧力検出手段15および電流検出手段18からの情報信号(即ち、周波数f、高圧圧力PH、低圧圧力PLおよび電流I)は、コントローラ20に入力されることとなっており、該コントローラ20は、これらの情報信号に基づいて各種演算処理を行い、その結果得られた制御信号によりインバータ圧縮機1Aおよび非インバータ圧縮機1Bの運転制御を行うこととなっている。つまり、コントローラ20は、前記インバータ圧縮機1Aの周波数fが保護制御のかからない限界周波数fsに達するか、高圧圧力PHが高圧圧力スイッチ16が作動する圧力より低い設定圧力PHsに達するか、低圧圧力PLが低圧圧力スイッチ17が作動する圧力より高い設定圧力PLsに達するか、運転電流Iが過電流スイッチ19が動作する電流より低い設定電流Isに達するかした時点で前記非インバータ圧縮機1Bを駆動開始する運転制御手段としての機能を有しているのである。 【0024】ついで、上記構成の冷凍装置における圧縮機の運転制御について、図3に示すフローチャートを参照して以下に詳述する。 【0025】ステップS1においてインバータ圧縮機1Aが駆動開始されると、ステップS2において各種データ(即ち、運転周波数f、高圧圧力PH、低圧圧力PLおよび運転電流I)がコントローラ20に入力される。 【0026】ステップS3においてインバータ圧縮機1Aの運転周波数fと予め設定された最大周波数fmaxとの比較がなされ、f<fmaxと判定されている間はステップS10に進んで通常の周波数制御が行われるが、f≧fmaxと判定されると、ステップS4に進み、高圧圧力PHと設定圧力PHsとの比較がなされる。ここで、設定圧力PHsは、高圧圧力スイッチ16が作動する圧力よりやや低い圧力に設定されている。 【0027】ステップS4において、PH≦PHsと判定された場合には、ステップS5に進むが、PH>PHsと判定されると(即ち、高圧圧力PHにあまり余裕がないと判定されると)、ステップS9に進み、非インバータ圧縮機1Bが駆動開始される。 【0028】ステップS5においては、低圧圧力PLと設定圧力PLsとの比較がなされる。ここで、設定圧力PLsは、低圧圧力スイッチ17が作動する圧力よりやや高い圧力に設定される。 【0029】ステップS5において、PL≧PLsと判定された場合には、ステップS6に進むが、PL<PLsと判定されると(即ち、低圧圧力PLにあまり余裕がないと判定されると)、ステップS9に進み、非インバータ圧縮機1Bが駆動開始される。 【0030】ステップS6においては、運転電流Iと設定電流Isとの比較がなされる。ここで、設定電流Isは、過電流スイッチ19が作動する運転電流よりやや低い電流に設定される。 【0031】ステップS6において、I≦Isと判定された場合には、ステップS7に進むが、I>Isと判定されると(即ち、運転電流Iにあまり余裕がないと判定されると)、ステップS9に進み、非インバータ圧縮機1Bが駆動開始される。 【0032】ステップS7においては、インバータ圧縮機1Aの運転周波数fが上昇する制御が行われ、ステップS8において運転周波数=限界周波数fsと判定されるまで行われ、ステップS8においてf=fsと判定されると、ステップS9において非インバータ圧縮機1Bが駆動開始される。 【0033】上記したように、本実施の形態においては、インバータ圧縮機1Aの駆動によって第1の冷凍サイクルAが運転されている時、インバータ圧縮機1Aの周波数fが予め設定された最大周波数fmax以上となった場合においても、保護制御のかからない限界周波数fsに上昇するまで周波数制御を継続し、f=fsとなった時点で非インバータ圧縮機1Bが駆動開始されて、第2の冷凍サイクルBの運転が開始されることとなる。すると、インバータ圧縮機1Aが限界周波数fsで運転されているときの能力をK3とし、インバータ圧縮機1Aが最低周波数で運転されているときの能力と非インバータ圧縮機1Bの能力との合計をK2とすると、非インバータ圧縮機1Bの駆動開始時においては、K3≧K2となる。従って、非インバータ圧縮機1Bの運転が開始される運転切換時における能力段差が最小限に抑えられることとなり、非インバータ圧縮機1BのON/OFF回数を大幅に減らすことができる。また、運転切換時における能力段差が最小限に抑えられるため、運転切換時における吹出空気温度の変化も最小限に抑えることができる。 【0034】そして、高圧圧力PHが高圧圧力スイッチ16が作動する圧力より低い設定圧力PHsに達するか、低圧圧力PLが低圧圧力スイッチ17が作動する圧力より高い設定圧力PLsに達するか、運転電流Iが過電流スイッチ19が動作する電流より低い設定電流Isに達するかした時点で前記非インバータ圧縮機1Bが駆動開始されることとなっているため、保護制御である高圧圧力スイッチ16、低圧圧力スイッチ17、過電流スイッチ19の作動を未然に防止することができる。 【0035】上記説明では、第2の冷凍サイクルに1台の非インバータ圧縮機を備えたものを実施の形態としているが、第2の冷凍サイクルに2台以上の非インバータ圧縮機を備えたものとすることもできる。その場合、インバータ圧縮機の運転周波数が限界周波数に達した時点で順次非インバータ圧縮機が駆動開始されることとなる。 【0036】第2の実施の形態図5には、本願発明の第2の実施の形態にかかる冷凍装置の冷媒回路が示されている。 【0037】この場合、冷凍装置は、インバータ圧縮機1Aと非インバータ圧縮機1Bとが並列に接続され、熱源側熱交換器3、電子膨張弁4および利用側熱交換器8とともに構成される一つの冷凍サイクルCを備えている。なお、本実施の形態においては、冷房専用回路となっているが、冷暖兼用回路とすることもできる。この場合にも、非インバータ圧縮機1Bを複数台使用することもある。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。 【0038】 【発明の効果】請求項1の発明によれば、周波数制御機構13を付設したインバータ圧縮機1Aと非インバータ圧縮機1Bとを備えた冷凍装置(例えば、インバータ圧縮機1Aを含む第1の冷凍サイクルAと非インバータ圧縮機1Bを含む第2の冷凍サイクルBとをそれぞれ独立して運転するように構成した冷凍装置、あるいはインバータ圧縮機1Aと前記非インバータ圧縮機1Bとにより一つの冷凍サイクルCを構成した冷凍装置)において、前記インバータ圧縮機1Aの運転周波数fmaxが保護制御のかからない限界周波数fsに達した時点で前記非インバータ圧縮機1Bを駆動開始する運転制御手段を付設して、インバータ圧縮機1Aが駆動されている時、インバータ圧縮機1Aの周波数fが予め設定された最大周波数fmax以上となった場合においても、保護制御のかからない限界周波数fsに上昇するまで周波数制御を継続し、f=fsとなった時点で非インバータ圧縮機1Bが駆動開始されるようにしたので、インバータ圧縮機1Aが限界周波数fsで運転されているときの能力をK3とし、インバータ圧縮機1Aが最低周波数で運転されているときの能力と非インバータ圧縮機1Bの能力との合計をK2とすると、非インバータ圧縮機1Bの駆動開始時においては、K3≧K2となり、非インバータ圧縮機1Bの運転が開始される運転切換時における能力段差を最小限に抑えることができる。従って、非インバータ圧縮機1BのON/OFF回数を大幅に減らすことができるとともに運転切換時における吹出空気温度の変化も最小限に抑えることができるという効果がある。 【0039】請求項4の発明におけるように、請求項1ないし請求項3のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aを含む冷凍サイクルにおける高圧圧力PHを検出する高圧圧力検出手段14を付設するとともに、該高圧圧力検出手段14により検出される高圧圧力PHが高圧圧力スイッチ16が作動する圧力より低い設定圧力PHsに達した時点で前記運転制御手段を動作させるようにした場合、インバータ圧縮機1Aの周波数fの上昇により該インバータ圧縮機1Aを含む冷凍サイクルにおける高圧圧力PHに余裕がなくなったときには、非インバータ圧縮機1Bが駆動開始されることとなり、保護制御である高圧圧力スイッチ16の作動を未然に防止することができる。 【0040】請求項5の発明におけるように、請求項1ないし請求項4のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aを含む冷凍サイクルにおける低圧圧力PLを検出する低圧圧力検出手段15を付設するとともに、該低圧圧力検出手段15により検出される低圧圧力PLが低圧圧力スイッチ17が作動する圧力より高い設定圧力PLsに達した時点で前記運転制御手段を動作させるようにした場合、インバータ圧縮機1Aの周波数fの上昇により該インバータ圧縮機1Aを含む冷凍サイクルにおける低圧圧力PLに余裕がなくなったときには、非インバータ圧縮機1Bが駆動開始されることとなり、保護制御である低圧圧力スイッチの作動を未然に防止することができる。 【0041】請求項6の発明におけるように、請求項1ないし請求項5のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aに供給される運転電流Iを検出する電流検出手段18を付設するとともに、該電流検出手段18により検出される運転電流Iが過電流スイッチ19が動作する電流より低い設定電流Isに達した時点で前記運転制御手段を動作させるようにした場合、インバータ圧縮機1Aの周波数fの上昇により運転電流Iに余裕がなくなったときには、非インバータ圧縮機1Bが駆動開始されることとなり、保護制御である過電流スイッチ19の作動を未然に防止することができる。 【0042】請求項7の発明におけるように、請求項1ないし請求項6のいずれか一項記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aを、前記非インバータ圧縮機1Bの容量よりも大きい容量まで運転制御されるものとした場合、非インバータ圧縮機1Bの駆動開始時における能力段差の発生をより確実に防止することができる。 【0043】請求項8の発明におけるように、請求項7記載の冷凍装置において、前記インバータ圧縮機1Aを、前記非インバータ圧縮機1Bの容量と該インバータ圧縮機1Aの最低運転容量との和よりも大きい容量まで運転制御されるものとした場合、非インバータ圧縮機1Bの駆動開始時における能力段差の発生をより一層確実に防止することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年2月26日(1999.2.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075731 【弁理士】 【氏名又は名称】大浜 博
|
| 【公開番号】 |
特開2000−249408(P2000−249408A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月14日(2000.9.14) |
| 【出願番号】 |
特願平11−50425 |
|