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【発明の名称】 冷凍装置
【発明者】 【氏名】近藤 功

【氏名】目▼崎▲ 丈統

【氏名】谷本 憲治

【要約】 【課題】冷凍ショーケース(2A,2B) 等に適用される二元冷凍サイクルの冷凍装置において、デフロスト運転の制御を改善し、装置の大型化や電力消費の増大を抑える。

【解決手段】各利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転を異なるタイミングで行う制御手段(C1,C2,C3)を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高温側冷媒回路(5) と低温側冷媒回路(6) とが冷媒熱交換器(7) を介して接続されて二元冷凍サイクルに構成された冷凍回路(4) を備えた冷凍装置であって、低温側冷媒回路(6) が複数の利用側熱交換器(21A,21B) を備える一方、上記複数の利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転を異なるタイミングで行うように構成された制御手段(C1,C2,C3)を備えている冷凍装置。
【請求項2】 低温側冷媒回路(6)における複数の利用側熱交換器(21A,21B)が互いに並列に接続され、高温側冷媒回路(5) は、高温液冷媒が流れるデフロスト配管(25)を備え、該デフロスト配管(25)は、一端が液配管(5a)に、他端が吸入側ガス配管(5b)に接続され、中間部が液冷媒デフロストを行う第1利用側熱交換器(21A) に近接して配置されると共に、減圧機構(27)を有し、上記第1利用側熱交換器(21A) のデフロスト時に、高温側冷媒回路(5) の高温液冷媒の一部がデフロスト配管(25)を流れるように冷媒の流れを調節する切換機構(15,26) が設けられ、制御手段(C1,C2,C3)が、上記第1利用側熱交換器(21A) の液冷媒デフロスト時に、該第1利用側熱交換器(21A) への低温側冷媒の流通を阻止すると同時に、デフロスト配管(25)に高温液冷媒の一部を流すために切換機構(15,26) を制御するように構成されている請求項1記載の冷凍装置。
【請求項3】 冷媒熱交換器(7) と第1利用側熱交換器(21A) とが第1冷凍ユニット(2A)に内蔵される一方、該第1利用側熱交換機(21A) と並列に接続された第2利用側熱交換器(21B) が第2冷凍ユニット(2B)に内蔵され、デフロスト配管(25)が、上記第1冷凍ユニット(2A)内で上記第1利用側熱交換器(21A) の近傍を通るように配置され、上記第2冷凍ユニット(2B)には、第2利用側熱交換器(21B) の近傍に、制御手段(C1,C2,C3)によって上記第1利用側熱交換器(21A) の液冷媒デフロストとは異なるタイミングで駆動されるデフロスト用ヒータ(28)が配置されている請求項2記載の冷凍装置。
【請求項4】 高温側冷媒回路(5) に、複数の冷媒熱交換器(7) が互いに並列状態で接続され、該各冷媒熱交換器(7) に低温側冷媒回路(6) が接続された冷凍装置であって、上記低温側冷媒回路(6) の利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転を、各低温側冷媒回路(6) 毎に異なるタイミングで行うように構成された制御手段(C1,C2,C3)を備えている冷凍装置。
【請求項5】 低温側冷媒回路(6) は、圧縮機(23)から吐出される高温ガス冷媒を利用側熱交換器(21A,21B) に供給して逆サイクルデフロストを行うように構成される一方、高温側冷媒回路(5) には、デフロストを行う低温側冷媒回路(6) に対応した冷媒熱交換器(7) の蒸発部(14)に高温液冷媒を供給し、かつ該蒸発部(14)の下流側に減圧機構(27)を有する切換回路(26,27,30b,30c) が設けられ、制御手段(C1,C2,C3)が、上記利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転時に、高温側冷媒回路(5) の冷媒を切換回路(26,27,30b,30c) に流すように構成されている請求項4記載の冷凍装置。
【請求項6】 高温側冷媒回路(5) には、冷媒熱交換器(7) と並列に高温側の利用側熱交換器(8) が設けられ、該高温側の利用側熱交換器(8) のデフロスト時に、高温液冷媒を該利用側熱交換器(8) に供給し、かつ該利用側熱交換器(8) の下流側に減圧機構(35)を有するデフロスト用回路(32,33,34,35) が設けられ、制御手段(C1,C2,C3)が、低温側の利用側熱交換器(21A,21B) と高温側の利用側熱交換器(8) のデフロスト運転を異なるタイミングで行うように構成されている請求項1乃至5の何れか1記載の冷凍装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に関し、特に、二元冷凍サイクルの冷凍装置においてデフロスト運転を行う際の制御の改善策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷凍装置には、特開平9−210515号公報に開示されているように、高温側冷媒回路と低温側冷媒回路とが冷媒熱交換器を介して接続されて蒸気圧縮式の二元冷凍サイクルに構成されたものがある。具体的に、高温側冷媒回路は、圧縮機と熱源側熱交換器と膨張弁と冷媒熱交換器の蒸発部とが冷媒配管で順に接続されて成る閉回路に構成され、低温側冷媒回路は、圧縮機と冷媒熱交換器の凝縮部と膨張弁と利用側熱交換器とが冷媒配管で順に接続されて成る閉回路に構成されている。
【0003】この二元冷凍サイクルの冷凍装置は、例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の商店に設けられる冷凍食品用のショーケースなどの冷凍ユニットに適用されている。ショーケースには、庫内の食品等の陳列空間と、この陳列空間との間で空気を循環させるための空気通路が形成されている。そして、この空気通路に、上記利用側熱交換器が送風機によって庫内へ送風可能に配置されている。
【0004】ショーケースの運転時は、高温側冷媒回路と低温側冷媒回路のそれぞれで冷媒が循環し、冷媒熱交換器において、両冷凍回路の冷媒間での熱交換が行われる。低温側冷媒回路について見ると、圧縮機から吐出された冷媒は、冷媒熱交換器で凝縮した後、膨張弁で減圧し、さらにショーケース内の利用側熱交換器において空気通路を流れる空気との間で熱交換を行って蒸発し、該空気を冷却する。そして、この冷却された空気が、空気通路から庫内の陳列空間に供給されて、食品が所定の低温に保持され、その鮮度が維持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ショーケースなどの冷凍ユニットでは、冷凍運転を継続すると、利用側熱交換器に着霜するので、所定のタイミングでデフロスト運転を行う必要がある。従来、デフロスト運転は、冷凍運転を所定時間行う毎に実施するのが一般的で、店内に設けられた複数のショーケースは、タイマー制御により全て同時にデフロスト運転が実施されている。
【0006】一方、デフロスト運転終了時は利用側熱交換器の温度が高くなっているので、冷凍運転の再開時には、各ショーケースについて一時的に大きな冷却能力が必要となる。しかも、従来は全てのショーケースについて冷凍運転が一斉に再開されるので、容量の大きな熱源機を使用するか、冷凍運転の再開時に圧縮機を増速する必要があり、いずれの場合も、冷凍運転の再開時に消費電力がかなり増大する問題があった。また、容量の大きな熱源機を使用する場合は、装置が大型化する問題もあった。
【0007】本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的とするところは、ショーケース等に適用された二元冷凍サイクルの冷凍装置においてデフロスト運転の制御を改善することにより、消費電力の増大や装置の大型化を抑えることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の利用側熱交換器を備えた二元冷凍サイクルの冷凍装置において、その複数の利用側熱交換器のデフロスト運転を異なるタイミングで行うようにしたものである。
【0009】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、高温側冷媒回路(5) と低温側冷媒回路(6) とが冷媒熱交換器(7) を介して接続されて二元冷凍サイクルに構成された冷凍回路(4) を有する冷凍装置を前提としており、低温側冷媒回路(6) が複数の利用側熱交換器(21A,21B) を備える一方、その複数の利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転を異なるタイミングで行う制御手段(C1,C2,C3)を備えている。
【0010】また、本発明が講じた第2の解決手段は、上記第1の解決手段において、低温側冷媒回路(6) における複数の利用側熱交換器(21A,21B) が互いに並列に接続され、高温側冷媒回路(5) が、高温液冷媒が流れるデフロスト配管(25)を備えたものであり、デフロスト配管(25)は、一端が液配管(5a)に、他端が吸入側ガス配管(5b)に接続され、中間部が液冷媒デフロストを行う第1利用側熱交換器(21A) に近接して配置されると共に、キャピラリチューブなどの減圧機構(27)を有している。
【0011】また、第1利用側熱交換器(21A) のデフロスト時に、高温側冷媒回路(5) の高温液冷媒の一部がデフロスト配管(25)を流れるように冷媒の流れを調節する切換機構(15,26) が設けられ、制御手段(C1,C2,C3)は、第1利用側熱交換器(21A) の液冷媒デフロスト時に、第1利用側熱交換器(21A) への低温側冷媒の流通を阻止すると同時に、デフロスト配管(25)に高温液冷媒の一部を流すために切換機構(15,26) を制御するように構成されている。
【0012】また、本発明が講じた第3の解決手段は、上記第2の解決手段において、冷媒熱交換器(7) と第1利用側熱交換器(21A) とが第1冷凍ユニット(2A)に内蔵される一方、該第1利用側熱交換機(21A) と並列に接続された第2利用側熱交換器(21B) が第2冷凍ユニット(2B)に内蔵されたものであり、デフロスト配管(25)は、第1冷凍ユニット(2A)内で上記第1利用側熱交換器(21A) の近傍を通るように配置されている。そして、第2冷凍ユニット(2B)には、第2利用側熱交換器(21B)の近傍に、制御手段(C1,C2,C3)によって上記第1利用側熱交換器(21A) の液冷媒デフロストとは異なるタイミングで駆動されるデフロスト用ヒータ(28)が配置されている。
【0013】また、本発明が講じた第4の解決手段は、高温側冷媒回路(5) に、複数の冷媒熱交換器(7) が互いに並列状態で接続され、各冷媒熱交換器(7) に低温側冷媒回路(6) が接続された冷凍装置を前提としており、低温側冷媒回路(6) の利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転を、各低温側冷媒回路(6) 毎に異なるタイミングで行うように構成された制御手段(C1,C2,C3)を備えている。
【0014】なお、この場合、デフロスト運転は、低温側冷媒回路(6) の冷媒を利用する逆サイクル方式やホットガス方式を採用することもできるし、冷媒を用いるこれらの方式でなく、ヒータ方式を採用することもできる。
【0015】また、本発明が講じた第5の解決手段は、上記第4の解決手段において、低温側冷媒回路(6) が、圧縮機(23)から吐出される高温ガス冷媒を利用側熱交換器(21A,21B) に供給して逆サイクルデフロストを行うように構成される一方、高温側冷媒回路(5) に、デフロストを行う低温側冷媒回路(6) に対応した冷媒熱交換器(7) の蒸発部(14)に高温液冷媒を供給し、かつ該蒸発部(14)の下流側にキャピラリチューブなどの減圧機構(27)を有する切換回路(26,27,30b,30c) が設けられたものであり、制御手段(C1,C2,C3)は、上記利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転時に、高温側冷媒回路(5) の冷媒を切換回路(26,27,30b,30c) に流すように構成されている。
【0016】また、本発明が講じた第6の解決手段は、上記第1乃至第5の何れか1の解決手段において、高温側冷媒回路(5) に、冷媒熱交換器(7) と並列に高温側の利用側熱交換器(8) が設けられ、高温側の利用側熱交換器(8) のデフロスト時に、高温液冷媒を該利用側熱交換器(8) に供給し、かつ該利用側熱交換器(8) の下流側にキャピラリチューブなどの減圧機構(35)を有するデフロスト用回路(32,33,34,35) が設けられたものであり、制御手段(C1,C2,C3)は、低温側の利用側熱交換器(21A,21B) と高温側の利用側熱交換器(8) のデフロスト運転を異なるタイミングで行うように構成されている。
【0017】−作用−上記第1の解決手段では、通常は、二元冷凍サイクルの運転動作により、複数の利用側熱交換器(21A,21B) で空気を冷却できるので、例えば複数の冷凍ショーケース(2A,2B) などの庫内を所定の低温に維持できる。一方、冷凍運転を所定時間継続して、低温側冷媒回路(6) の利用側熱交換器(21A,21B) に着霜すると、その複数の利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転が、制御手段(C1,C2,C3)によって異なるタイミングで実施される。このため、デフロスト運転が終了して冷凍運転を再開するときのタイミングも異なることになり、その際に要求される冷却能力の合計は従来よりも少なくなる。
【0018】また、上記第2の解決手段では、互いに並列に接続された複数の利用側熱交換器(21A,21B) について、異なるタイミングでデフロスト運転が行われる。具体的には、制御手段(C1,C2,C3)によって、第1利用側熱交換器(21A) への低温側冷媒の流通が阻止されると同時に、切換機構(15,26) が切り換えられて、デフロスト配管(25)に高温液冷媒の一部が流される。このため、該高温液冷媒が、デフロスト配管(25)を通って第1利用側熱交換器(21A) の近傍を通過して、該利用側熱交換器(21A) に付いた霜を溶かす。
【0019】デフロスト配管(25)を通った高温液冷媒は、キャピラリチューブなどの減圧機構(27)を通って蒸発し、さらに吸入側ガス配管(5b)を通って、高温側冷媒回路(5) が備えている圧縮機(11)に戻っていく。このとき、高温側冷媒回路(5) において、冷媒の循環方向は変化せず、高温液冷媒の一部がデフロスト配管(25)を流れるだけであるから、他の利用側熱交換機(21B) では冷凍運転を継続できる。
【0020】なお、デフロスト配管(25)を通る高温液冷媒は、減圧機構(27)を通って減圧されることにより蒸発するが、全てが蒸発するとは限らず、気液混合状態となることもある。しかし、その場合でも、デフロスト配管(25)を通る冷媒は少量であるため、高温側冷媒回路(5) の吸入側ガス配管(5b)を通る大量の過熱ガスと合流することにより、気化してガス冷媒となる。
【0021】また、上記第3の解決手段では、冷媒熱交換器(7) が内蔵されている冷凍ショーケースなどの第1冷凍ユニット(2A)では、上記第2の解決手段と同様にしてデフロスト運転が行われる。一方、冷媒熱交換器(7) が内蔵されていない冷凍ショーケースなどの第2冷凍ユニット(2B)では、デフロスト用ヒータ(28)によって、デフロスト配管(25)による液冷媒デフロストとは異なるタイミングで、デフロスト運転が実施される。そして冷凍ユニット(2A,2B) の何れか一方でデフロスト運転を行うとき、何れか他方では冷凍運転を継続できる。
【0022】また、上記第4の解決手段では、上記第1の解決手段と同様に、通常は、二元冷凍サイクルの運転動作により、複数の利用側熱交換器(21A,21B) で空気を冷却できるので、例えば複数の冷凍ショーケース(2A,2B) などの庫内を所定の低温に維持できる。一方、冷凍運転を所定時間継続して、低温側冷媒回路(6) の利用側熱交換器(21A,21B) に着霜すると、その複数の利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転が、制御手段(C1,C2,C3)によって各低温側冷媒回路(6) 毎に異なるタイミングで実施される。その際、デフロスト運転は、逆サイクル方式、ホットガス方式、あるいはヒータ方式など、任意の方式で行うことが可能である。この場合も、デフロスト運転が終了して冷凍運転を再開するときに要求される冷却能力の合計は、第1の解決手段と同様に従来よりも少なくなる。
【0023】また、上記第5の解決手段では、低温側冷媒回路(6) の利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転を行うとき、高温側冷媒回路(5) では冷媒の流れ方向は変化せず、高温液冷媒が切換回路(26,27,30b,30c) に流されて、冷媒熱交換器(7)の蒸発部(14)に供給される。このことにより、冷媒熱交換機(7) において、高温側冷媒回路(5) の高温液冷媒を利用して低温側冷媒回路(6) の冷媒を蒸発させることができるので、低温側冷媒回路(6) の逆サイクルデフロスト運転が可能となり、同時に、他の低温側冷媒回路(6) では冷凍運転を継続できる。
【0024】一方、デフロスト運転に使われた高温液冷媒は、冷媒熱交換機(7) を通過した後、減圧機構(27)を通ってから高温側冷媒回路(5) の圧縮機(11)へ戻る。その際、高温液冷媒は、上記第2の解決手段で説明したのと同様に、減圧機構(27)を通って減圧された状態で気液混合状態となっていても、高温側冷媒回路(5) の吸入側ガス配管を通る過熱ガスと合流することにより、気化してガス冷媒となり、圧縮機(11)に戻る。
【0025】また、上記第6の解決手段では、高温側冷媒回路(5) に冷媒熱交換器(7) と並列に設けられた高温側の利用側熱交換器(8) と、低温側の利用側熱交換器(21A,21B) とが、制御手段(C1,C2,C3)により、異なるタイミングでデフロスト運転される。低温側の利用側熱交換器(21A,21B) では、上記第1乃至第5の解決手段のようにしてデフロスト運転が行われ、高温側の利用側熱交換器(8) では、デフロスト運転時に、高温液冷媒がデフロスト用回路(32,33,34,35) を流れて、該利用側熱交換器(8) を通り、該利用側熱交換器(8) に付いた霜を溶かす。そして、該利用側熱交換器(8) を通過した後、減圧機構(35)を通って蒸発し、高温側冷媒回路(5) の圧縮機へ戻る。なお、その際、減圧機構(35)を通った高温液冷媒が気液混合状態となっていても吸入側ガス配管を通る過熱ガスと混合して蒸発することについては、上記第2及び第5の解決手段と同様である。
【0026】
【発明の効果】上記第1の解決手段によれば、複数の利用側熱交換器(21A,21B) において、デフロスト運転を異なるタイミングで行うようにしたことによって、冷凍運転の再開時に必要な冷却能力の合計が従来よりも少なくて済むので、容量の小さな熱源機(1) を使用することが可能となり、装置の小型化が可能となる。また、冷凍運転の再開時の冷却能力が従来よりも少なくなるため、消費電力を抑えることも可能となる。さらに、従来、デフロスト運転が終了して冷凍運転を再開するときに圧縮機(11)を増速して対応していた場合でも、増速の程度を小さくできるので、電力消費の増加を抑えられる。
【0027】また、上記第2の解決手段によれば、高温側冷媒回路(5) での冷媒の循環方向を変えずに、高温液冷媒を低温側冷媒回路(6) の利用側熱交換器(21A) に供給して、利用側熱交換器(21A,21B) をデフロストできるようにしているので、例えばこの冷凍装置をショーケース(2A,2B) に適用した場合は、あるショーケース(2A)でデフロスト運転を行いながら、他のショーケース(2B)では二元冷凍サイクルを継続して冷凍運転を続けることが可能となる。また、デフロスト運転時に、高温液冷媒を、減圧機構(27)を通過させてから吸入側ガス配管(5b)を通る過熱ガスと合流させて、ガス冷媒にしてから圧縮機(11)に戻すようにしているので、該圧縮機(11)で液圧縮が生じるのを防止できる。
【0028】また、上記第3の解決手段によれば、冷媒熱交換器(7) の内蔵された冷凍ショーケースなどの第1冷凍ユニット(2A)では高温側冷媒回路(5) の液冷媒を利用し、冷媒熱交換器(7) の内蔵されていない冷凍ショーケース等の第2冷凍ユニット(2B)ではデフロスト用ヒータ(28)を利用しているので、各冷凍ユニット(2A,2B)間にデフロスト配管(25)を通すような煩雑な配管施工が必要なく、しかも上記各解決手段と同様に、各冷凍ユニット(2A,2B) を異なるタイミングでデフロスト運転することが可能となる。
【0029】また、上記第4の解決手段によれば、利用側熱交換器(21A,21B) を、各低温側冷媒回路(6) 毎にデフロストすることができるから、冷凍ショーケース(2A,2B)などが全て同時にデフロスト運転されることがなくなる。したがって、冷凍運転の再開にも時間差が生じるので、熱源機(1) の容量を従来よりも抑えることができ、装置の小型化と消費電力の削減が可能となる。
【0030】また、上記第5の解決手段によれば、高温側冷媒回路(5) において冷媒の流れ方向を変えずに、切換回路(26,27,30b,30c) を介して高温液冷媒を冷媒熱交換器(7) に流せるようにしているので、一の低温側冷媒回路(6) では逆サイクルでデフロスト運転しながら、他の低温側冷媒回路(6) では冷凍運転を継続できる。また、デフロスト運転に用いられた高温液冷媒は、冷媒熱交換器(7) の蒸発部(14)を通った後、減圧機構(27)と吸入側ガス配管を通るときに蒸発してから高温側冷媒回路(5) の圧縮機(11)へ戻るので、圧縮機(11)において液圧縮が生じるのを防止できる。
【0031】また、上記第6の解決手段によれば、高温側冷媒回路(5) にデフロスト用回路(32,33,34,35) を設け、高温側の利用側熱交換器(8) を、冷媒の流れ方向を変えないまま高温液冷媒でデフロストできるようにしているので、該高温側の利用側熱交換器(8) のデフロスト運転時に、冷媒熱交換器に接続された低温側の利用側熱交換器(21A,21B) では冷凍運転を継続できる。したがって、高温側の利用側熱交換器(8) と低温側の利用側熱交換器(21A,21B) を異なるタイミングでデフロスト運転することができる。このため、冷却運転の再開にも時間差が生じるので、熱源機(1) の容量を従来よりも抑えることができ、装置の小型化と消費電力の削減が可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
【0033】本実施形態1の冷凍装置は、図1に示すように、1台の熱源機(1) で、4台の冷凍ショーケース(2A,2A,2B,2B) と、2台の冷蔵ショーケース(3,3) を駆動するように構成されている。このために、冷凍回路(4) は、冷凍ショーケース(2A,2A,2B,2B) 用の二元冷凍サイクルの冷凍回路と、冷蔵ショーケース(3,3) 用の単元冷凍サイクルの冷凍回路が併存するものとして構成されている。
【0034】二元冷凍サイクルの冷凍回路は、高温側冷媒回路(5) と低温側冷媒回路(6) とを、冷媒熱交換器(7) を介して接続することにより構成されている。また、単元冷凍サイクルの冷凍回路は、高温側冷媒回路(5) の液配管(5a)と吸入側ガス配管(5b)の間に、利用側熱交換器(8) を上記冷媒熱交換器(7) と並列に接続することにより構成されている。つまり、単元冷凍サイクルの冷凍回路は、高温側冷媒回路(5) の熱源機(1) を共用した形で設けられている。
【0035】具体的には、この冷凍装置の冷凍回路(4) は、圧縮機(11)と熱源側熱交換器(12)とアキュムレータ(13)とを含む熱源機(1) に対して、2台の冷媒熱交換器(7)と2台の利用側熱交換器(8) とが並列に接続され、各冷媒熱交換器(7) に、低温側冷媒回路(6) の利用側熱交換器(21A,21B) が2台ずつ接続されている。各冷媒熱交換器(7) は、高温側冷媒回路(5) 用の蒸発部(14)と、低温側冷媒回路(6) 用の凝縮部(22)とを一体に備え、蒸発部(14)の上流側には、膨張弁(15)が設けられている。
【0036】そして、圧縮機(11)及び熱源側熱交換器(12)と、この冷媒熱交換器(7) 側の膨張弁(15)及び蒸発部(14)と、アキュムレータ(13)とが、冷媒配管により接続されて、上記高温側冷媒回路(5) が閉回路に構成されている。なお、この高温側冷媒回路(5) 中、(16)は冷媒配管の継手を示し、(17)は逆止弁を示している。
【0037】低温側冷媒回路(6) は、圧縮機(23)と、冷媒熱交換器(7) の凝縮部(22)と、膨張弁(24A,24B) と、利用側熱交換器(21A,21B) とを冷媒配管で接続することによって、閉回路に構成されている。膨張弁(24A,24B) 及び利用側熱交換器(21A,21B) は、1台の冷媒熱交換器(7) に対して、それぞれ、2台が並列に接続されている。
【0038】高温側冷媒回路(5) の冷媒配管には、各低温側冷媒回路(6) の2台の利用側熱交換機(21A,21B) の一方である第1利用側熱交換器(21A) 用のデフロスト配管(25)が接続されている。各デフロスト配管(25)は、各冷媒熱交換器(7) の膨張弁(15)の上流側の液配管(5a)に一端が接続されるとともに、各冷媒熱交換器(7) の蒸発部(14)の下流側の吸入側ガス配管(5b)に他端が接続され、中間部が第1利用側熱交換器(21A) の近傍を通るように配置されている。
【0039】各デフロスト配管(25)には、デフロスト運転時に、高温側冷媒回路(5) の高温液冷媒の一部が、膨張弁(15)と冷媒熱交換器(7) の蒸発部(14)をバイパスしてデフロスト配管(25)中を流れるように切り換えるため、電磁弁(26)が設けられ、この電磁弁(26)と膨張弁(15)により、冷媒の流れを調節する切換機構が構成されている。なお、膨張弁(15)には、電子膨張弁が用いられている。
【0040】また、デフロスト配管(25)中、高温側冷媒回路(5) との合流部の上流側には、液冷媒を減圧して蒸発させるための減圧機構として、キャピラリチューブ(27)が設けられている。なお、このデフロスト配管(25)によりデフロスト運転が行われる第1利用側熱交換器(21A) のユニット(10A) に設けられた膨張弁(24A) にも電子膨張弁が用いられている。この膨張弁(24A) は、デフロスト運転時には、第1利用側熱交換器(21A) に低温側冷媒回路(6) の冷媒が流れるのを阻止するため、全閉に制御される。
【0041】本実施形態1では、4台の冷凍ショーケース(2A,2A,2B,2B) は、2台の第1冷凍ショーケース(第1冷凍ユニット)(2A,2A) と、2台の第2冷凍ショーケース(2B,2B) とから構成されている。そして、各第1冷凍ショーケース(2A,2A) は、冷媒熱交換器(7) を含むカスケードユニット(9) と、第1利用側熱交換器(21A)とを内蔵し、各第2冷凍ショーケース(2B,2B) は、カスケードユニット(9) を内蔵せず、第2利用側熱交換器(21B) を内蔵している。そして、デフロスト配管(25)は、第1冷凍ショーケース(2A)内で、第1利用側熱交換器(21A) の近傍を通るように配置されている。また、第2冷凍ショーケース(2B)内の利用側熱交換器(21B) の近傍には、デフロスト用ヒータ(28)が配置されている。
【0042】各第1冷凍ショーケース(2A)は、第1利用側熱交換器(21A) が該ショーケース(2A)の空気通路に設けられている。この第1利用側熱交換器(21A) は、図示しない送風機によって、該第1冷凍ショーケース(2A)内の食品等の陳列空間へ冷風を供給できるように構成されている。また、第2冷凍ショーケース(2B)は、第2利用側熱交換器(21B) が、図示しない送風機によって食品等の陳列空間へ冷風を供給できるように、該ショーケース(2B)の空気通路に設けられている。
【0043】一方、高温側の利用側熱交換器(8) の上流側には、膨張弁(電子膨張弁)(31)と並列に電磁弁(32)が設けられていて、高温液冷媒を減圧せずに利用側熱交換器(8) に流せるように構成されている。また、該利用側熱交換器(8) の下流側には、2個の電磁弁(33,34) が並列に接続され、その一方の電磁弁(34)の下流側にキャピラリチューブ(減圧機構)(35)が接続されている。そして、各電磁弁(34,35) の開閉状態を切り換えることにより、冷媒をキャピラリチューブ(35)に流すかどうかを選択することが可能になっている。これらの電磁弁(32,33,34)及びキャピラリチューブ(35)により、冷蔵ショーケース(3) 内に、高温側の利用側熱交換器(8) のデフロスト用回路が構成されている。
【0044】熱源機(1) 、冷凍ショーケース(2A)のカスケードユニット(9) 、及び冷蔵ショーケース(3) には、それぞれ、制御手段であるコントローラ(C1,C2,C3)が設けられている。各コントローラ(C1,C2,C3)は互いに接続されており、各ショーケース(2A,2B,3) の運転制御が行われるようになっている。
【0045】具体的には、コントローラ(C1,C2,C3)は、各ショーケース(2A,2B,3) において、デフロスト運転を他のショーケースとは異なるタイミングで行うように構成されている。つまり、第1冷凍ショーケースの一台(2A)では、他の5台のショーケース(2A,2B,2B,3,3)において冷却運転を継続したまま、高温側の液冷媒の一部をデフロスト配管(25)に通すように膨張弁(15)と電磁弁(26)の開閉状態が制御され、高温側冷媒回路(5) の液冷媒によるデフロストが実行される。また、第2冷凍ショーケースの一台(2B)では、他の5台のショーケース(2A,2A,2B,3,3)において冷却運転を継続したまま、膨張弁(24B) を閉じ、電気ヒータ(28)に通電してデフロストが実行される。さらに、冷蔵ショーケースの一台(3) では、膨張弁(31)と電磁弁(32,33,34)の開閉状態が切り換えられ、他の5台のショーケース(2A,2A,2B,2B,3) を冷却運転したまま、高温液冷媒によるデフロストが実行される。
【0046】−運転動作−次に、この冷凍装置の運転動作について説明する。
【0047】冷却運転時、各膨張弁(15,24A,24B,31) 及び電磁弁(26,32,33,34) は、制御手段により、以下のように制御される。まず、二元冷凍サイクルの高温側では、電磁弁(26)が閉じられて、膨張弁(15)の開度が制御され、低温側では、各膨張弁(24A,24B) の開度が制御される。また、単元冷凍サイクル側では、熱交換器(8) の上流側の電磁弁(32)が閉じられて、膨張弁(31)の開度が制御される一方、該熱交換器(8) の下流側では、キャピラリチューブ(35)側の電磁弁(34)が閉じられ、他方の電磁弁(35)が開かれる。
【0048】図1には、この状態での冷媒の流れを矢印で示している。まず、圧縮機(11)から吐出された高圧のガス冷媒は、熱源側熱交換器(12)で凝縮して液化した後、4つの膨張弁(15,31) に分流し、該膨張弁(15,31) で減圧してから冷媒熱交換器(7) 及び利用側熱交換器(8) に入る。冷媒は、冷媒熱交換器(7) では低温側冷媒回路(6) の冷媒と熱交換して蒸発し、利用側熱交換器(8) では冷蔵ショーケース(3) 内の空気と熱交換して蒸発してから、それぞれアキュムレータ(13)を経て圧縮機(11)へ戻り、1サイクルが完了する。このとき、冷蔵ショーケース(3) では冷媒と熱交換して冷却された空気が陳列空間に供給されるので、各冷蔵ショーケース(3) 内の食品等が所定の低温に維持される。
【0049】また、低温側冷媒回路(6) では、冷媒熱交換器(7) の凝縮部(22)で凝縮して液化した冷媒が、各膨張弁(24A,24B) で減圧された後に、各利用側熱交換器(21A,21B) で蒸発して各冷凍ショーケース(2A,2B) 内の空気を冷却する。このようにして各冷凍ショーケース(2A,2B) 毎に二元冷凍サイクルの冷凍運転が行われて、各冷凍ショーケース(2A,2B) 内の食品等が所定の低温に維持される。
【0050】一方、本実施形態では、デフロスト運転は、上述したように各ショーケース(2A,2B,3) 毎に個別に行われる。まず、冷蔵ショーケース(3) の一台をデフロスト運転するときは、他のショーケース(2A,2B,3) の電磁弁(26,32,33,34) や膨張弁(15,24A,24B,31) の開閉状態を変化させずに、その冷蔵ショーケース(3) 用の膨張弁(31)を全閉にし、該膨張弁(31)と並列の電磁弁(32)を全開とする。また、その冷蔵ショーケース(3) の利用側熱交換器(8) の下流側では、キャピラリチューブ(35)と直列の電磁弁(34)を全開とし、並列の電磁弁(33)を全閉とする。
【0051】図2には、左側の冷蔵ショーケース(3) をデフロスト運転している状態を示している。図示するように、圧縮機(11)から吐出された冷媒により、他のショーケース(2A,2B,3) では冷却運転を行いながら、1台の冷蔵ショーケース(3) だけは、利用側熱交換器(8) に高温液冷媒が供給されることになる。この液冷媒は、利用側熱交換器(8) に供給されるとき、例えば約40°C程度の温度であるため、この運転を所定時間継続すると、利用側熱交換器(8) についた霜を液冷媒の熱で溶かすことが可能である。
【0052】利用側熱交換器(8) を出た液冷媒は、キャピラリチューブ(35)で減圧して蒸発し、吸入側ガス配管(5b)を通ってアキュムレータ(13)から圧縮機(11)へ戻る。液冷媒がキャピラリチューブ(35)を通過しても完全に蒸発しない場合もあり得るが、デフロスト運転を行っているのが複数のショーケースの内の一台のみであり、全冷媒の流量中に占める割合が少ないため、該冷媒は、吸入側ガス配管(5b)を流れる過熱ガスと合流することにより蒸発する。また、仮に吸入側ガス配管(5b)内で冷媒が完全に蒸発しなくても、液冷媒はアキュムレータ(13)でガス冷媒から分離されるので、冷凍装置全体の運転には殆ど影響せず、液圧縮も生じない。
【0053】次に、冷凍ショーケース(2A,2B) のデフロスト運転について図3を参照して説明する。図3は、左側の第1冷凍ショーケース(2A)をデフロスト運転している状態を示している。この第1冷凍ショーケース(2A)では、冷蔵ショーケース(3) と同様に、高温側冷媒回路(5) の液冷媒を用いて、低温側冷媒回路(6) の利用側熱交換器(21A) のデフロスト運転を行うことができる。このとき、冷蔵ショーケース(3) の膨張弁(31)や電磁弁(32,33,34)は冷却運転の状態のままで変化しない。また、冷媒熱交換器(7) の膨張弁(15)は、第2利用側熱交換器(21B) の冷凍運転を継続するために幾分絞った状態に制御され、電磁弁(26)は全開に制御される。さらに、第1利用側熱交換器(21A) の膨張弁(24A) が全閉に制御され、第2利用側熱交換器(21B) の膨張弁(24B) は開度が制御される。
【0054】このようにすると、圧縮機(11)から吐出されたガス冷媒は、熱源側熱交換器(12)で凝縮して液化した後、その一部がデフロスト配管(25)を通って利用側熱交換器(21A) の近傍を流れる。したがって、この高温の液冷媒の熱を利用して、利用側熱交換器(21A) に付いた霜を溶かすことができる。また、液冷媒は、さらにキャピラリチューブ(27)で減圧して蒸発し、吸入側ガス配管(5b)を通ってアキュムレータ(13)から圧縮機(11)へ戻る。この場合も、デフロスト配管(25)を通った冷媒は、キャピラリチューブ(27)を通過したときに気液混合状態になっていても、その流量が少ないので、吸入側ガス配管(5b)を流れる過熱ガスと混合することにより蒸発する。また、仮に液冷媒が残っていてもアキュムレータ(13)でガス冷媒から分離されるので、冷凍装置全体の運転には殆ど影響しない。
【0055】図示のデフロスト運転時は、高温側冷媒回路(5) の冷媒を、第2冷凍ショーケース(2B)の冷凍運転用と、第1冷凍ショーケース(2A)のデフロスト運転用に分流させているが、第1冷凍ショーケース(2A)をデフロスト運転する場合は、第2冷凍ショーケース(2B)側を停止することも可能であり、その場合は、低温側冷媒回路(6) の圧縮機(23)を止めるとよい。
【0056】一方、第2冷凍ショーケース(2B)をデフロスト運転する場合は、膨張弁(15,24A,31) 及び電磁弁(26,32,33,34) は冷凍運転のときと同じで、膨張弁(24B) のみを全閉に制御して第2利用側熱交換器(21B) に冷媒が流れないようにし、該第2利用側熱交換器(21B) の送風機をオフにすると共にデフロスト用の電気ヒータ(28)をオンにすればよい。この状態(図3の右側参照)では、他のショーケースで冷媒を通常どおりに流したままで、利用側熱交換器(21B) に付いた霜を溶かすことができる。なお、図3には、便宜上、2つの利用側熱交換器(21A,21B) を同時にデフロストしているように示しているが、各利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転は異なるタイミングで別々に行われる。
【0057】−実施形態1の効果−本実施形態1によれば、例えばコンビニエンスストアにおいて、各ショーケース(2A,2B,3) のデフロスト運転を、一斉に行うのでなく、個別に行うことができる。このため、冷却運転の再開も各ショーケース(2A,2B,3) で個別に行えるので、従来と比較して熱源機(1) の容量を少なくでき、装置の小型化を図ることができる。また、このように冷却運転の再開が各ショーケース(2A,2B,3) 毎に異なるタイミングで行われるので、通常運転時に対する消費電力の増大も1台分のみに抑えることができる。
【0058】−実施形態1の変形例−実施形態1では、冷凍ショーケース(2A,2B) を、カスケードユニット(9) を内蔵したものと内蔵しないものとに分けているが、カスケードユニット(9) は、各冷凍ショーケース(2A,2B) のいずれにも内蔵しない構成としてもよい。上記実施形態1では、第1冷凍ショーケース(2A)にカスケードユニット(9) を内蔵していることから、デフロスト配管(25)を第2冷凍ショーケース(2B)側へ分岐させると配管施工が煩雑になってしまうため、それを避けるために、デフロスト配管(25)を第1冷凍ショーケース(2A)内にのみ設けたが、カスケードユニット(9) をいずれの冷凍ショーケース(2A,2B) にも内蔵しない場合は、デフロスト配管(25)を、両ショーケース(2A,2B) 外のカスケードユニット(9) から各ショーケース(2A,2B) 内の各利用側熱交換器(21A,21B) の近傍を通るように構成して、液冷媒デフロスト運転を切り換えて行えるようにするとよい。
【0059】また、カスケードユニット(9) を図1〜図3に示したように第1冷凍ショーケース(2A)に内蔵する場合であっても、第2冷凍ショーケース(2B)との間に連絡配管を設けるのが可能な場合は、両利用側熱交換器(21A,21B) を高温側の液冷媒で個別にデフロストするのも可能である。
【0060】なお、上記実施形態1は、1台の熱源機(1) に対して2台の冷媒熱交換器(7)と2台の利用側熱源機(8) とを並列に接続し、かつ各冷媒熱交換器(7) に2台の利用側熱交換器(21A,21B) を並列に接続したものであるが、この実施形態に適用した発明の特徴は、1台の冷媒熱交換器(7) に接続した複数の利用側熱交換器(21a,21B) を個別にデフロスト運転することである。したがって、図1から図3において冷媒熱交換器(7) は1台にしてもよく、また、利用側熱交換器(8) を含む単元冷凍サイクルの回路は必ずしも設けなくてよい。
【0061】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、図4に示すように、各カスケードユニット(9) の構成を実施形態1とは変えた例である。この実施形態2では、各カスケードユニット(9) に接続された2台の利用側熱交換器(21A,21B) のデフロストは同時に行われるが、カスケードユニット(7,7) 間ではデフロスト運転のタイミングが異なるように構成されている。
【0062】低温側冷媒回路(6) は、冷媒を正サイクルで循環させる冷凍運転と、冷媒を逆サイクルで循環させるデフロスト運転が可能なように、四路切換弁(29)と、膨張弁(30a) とを備えている。一方、冷媒熱交換器(7) の蒸発部(14)の上流側には、膨張弁(電子膨張弁)(15)と並列に電磁弁(26)が設けられ、高温側冷媒回路(5)の液冷媒を、膨張弁(15)をバイパスして該蒸発部(14)に流せるように構成されている。また、蒸発部(14)の下流側には、2個の電磁弁(30b,30c) が並列に接続され、その一方の電磁弁(30b) の下流側に、キャピラリチューブ(減圧機構)(27)が接続されている。
【0063】これらの電磁弁(26,30b,30c)及びキャピラリチューブ(27)により、低温側の利用側熱交換器(21A,21B) のデフロスト運転時に、高温側冷媒回路(5) での冷媒の流れを切り換える切換回路(26,27,30b,30c) が構成されている。
【0064】本実施形態2では、カスケードユニット(9) は、各冷凍ショーケース(2A,2B)とは別に設置されているが、実施形態1のように、冷凍ショーケース(2A,2B) の一方に内蔵してもよい。なお、熱源機(1) 及び冷蔵ショーケース(3) の構成は、実施形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0065】−運転動作−図4には、各ショーケース(2A,2B,3) を冷却運転している状態を示し、図5には、左側の冷蔵ショーケース(3) 1台をデフロスト運転している状態を示し、そして図6には、左側のカスケードユニット(9) に接続された2台のショーケース(2A,2B) をデフロスト運転している状態を示している。これらの図に示すように、デフロスト運転は、冷蔵ショーケース(3) については個別に行え、冷凍ショーケース(2A,2B) については、カスケードユニット(9) 毎、つまり低温側冷媒回路(6) 毎に行うことができる。なお、冷蔵ショーケース(3) では、冷蔵運転とデフロスト運転のいずれも、実施形態1と同様にして行われるので、説明は省略する。
【0066】冷凍ショーケース(2A,2B) については、冷凍運転時、高温側冷媒回路(5) の膨張弁(15)が開かれて電磁弁(26)が閉じられ、蒸発部(14)の下流側の電磁弁(30c)が開かれて電磁弁(30b) が閉じられる。したがって、高温側冷媒回路(5) の冷媒は、図4,5に示すように、圧縮機(11) から熱源側熱交換器(12)、膨張弁(15)、利用側熱交換器(7) の蒸発部(14)、アキュムレータ(13)を通って循環し、利用側熱交換器(7) の蒸発部(14)において低温側冷媒回路(6) の冷媒を冷却して蒸発する。
【0067】一方、低温側冷媒回路(6) の冷媒は、圧縮機(23)から冷媒熱交換器(7) の凝縮部(22)、膨張弁(24A,24B) 、利用側熱交換器(21A,21B) を通って循環し、利用側熱交換器(21A,21B) においてショーケース(2A,2B) 内の空気を冷却して蒸発することになる。
【0068】冷凍ショーケース(2A,2B) のデフロスト運転は、冷媒の循環方向を逆サイクルにすることにより、各カスケードユニット(9) に接続された2台で同時に行われる(図6参照)。このため、膨張弁(24A,24B) が全開で、膨張弁(30a) が開度制御される。こうすると、冷媒は利用側熱交換器(21A,21B) で霜を加熱して凝縮し、冷媒熱交換器(7) で蒸発することになる。
【0069】このとき、高温側冷媒回路(5) では、膨張弁(15)が閉じられるとともに電磁弁(26)が開かれ、冷媒熱交換器(7) に高温液冷媒が供給される。また、このとき、電磁弁(30c)は閉じられ、電磁弁(30b)は開かれている。したがって、高温液冷媒は、冷媒熱交換器(7) を通過するときに低温側冷媒回路(6) の冷媒と熱交換してからキャピラリチューブ(27)を通過し、さらに吸入側ガス配管(5b)を流れる過熱ガスと合流して蒸発してからアキュムレータ(13)を介して圧縮機(11)に吸入されるので、液圧縮は生じない。
【0070】−実施形態2の効果−本実施形態2では、冷凍ショーケース(2A,2B) は、カスケードユニット(9) 毎に、2台ずつデフロスト運転が行われることになるが、全てのショーケースを同時にデフロスト運転するのではないので、冷却運転の再開も全てのショーケースで同時に行われることはない。したがって、熱源機(1) の容量を従来よりも少なくでき、装置の小型化と消費電力の削減を図ることが可能となる。
【0071】−実施形態2の変形例−実施形態2は、実施形態1と同様に、1台の熱源機(1) に対して2台の冷媒熱交換器(7) と2台の利用側熱交換器(8) とを並列に接続し、かつ各冷媒熱交換器(7) に2台の利用側熱交換器(21A,21B) を接続したものであるが、この実施形態2に適用した本発明の特徴は、1台の熱源機(1) に複数の冷媒熱交換器(7) を接続し、低温側冷媒回路(6) の利用側熱交換器(21A,21B) を冷媒熱交換器(7) 毎にデフロスト運転することである。したがって、各冷媒熱交換機(7) に接続する利用側熱交換器(21A,21B) は1台でもよく、高温側冷媒回路(5) の利用側熱交換器(8) は必ずしも設けなくてもよい。
【0072】
【発明のその他の実施の形態】本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0073】例えば、熱源機(1) に2台並列に接続したカスケードユニット(9) のうち、一方を実施形態1の構成にし、他方を実施形態2の構成にするなど、各実施形態の構成が混在するようにしてもよい。このように構成しても、デフロスト運転の終了後に冷却運転を再開する際にタイミングをずらすのが可能であり、冷却能力の増大を抑えることができるので、装置の大型化や電力消費の増加を抑えることができる。
【0074】また、上記各実施形態では、各膨張弁(15,24A,31) に電子膨張弁を用い、これらの開閉を制御して、冷媒の流れをコントロールするようにしているが、電子膨張弁の代わりに、感温式膨張弁と電磁弁を組み合わせて使用してもよい。
【出願人】 【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
【出願日】 平成11年1月6日(1999.1.6)
【代理人】 【識別番号】100077931
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘 (外1名)
【公開番号】 特開2000−205708(P2000−205708A)
【公開日】 平成12年7月28日(2000.7.28)
【出願番号】 特願平11−1402