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【発明の名称】 バルブ装置
【発明者】 【氏名】ライナー マウラー

【要約】 【課題】冷凍システムなどに使用されるパルス幅変調制御された膨脹弁のようなバルブ装置を改良する。

【解決手段】通路開口5を備えたバルブ本体1、通路開口5に挿入されるアーマチュアチューブ2、可動アーマチュア3、固定アーマチュアコア4、バルブ装置を開閉するために通路開口17と協働するスライダ要素18などを有する。アーマチュア3と固定アーマチュアコア4との間に形成される空間20を減衰チャンバとして機能させ、可動アーマチュア3の開閉動作を減衰させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 例えば冷凍システムのパルス幅変調制御される膨脹弁として使用されるバルブ装置であって、通路開口(5)を備えたバルブ本体(1)、前記通路開口(5)の一端の内側に挿入されるアーマチュアチューブ(2)、前記アーマチュアチューブ(2)内で前後に移動可能な可動アーマチュア(3)、前記アーマチュアチューブ(2)の外方に位置する端部の内側に挿入される固定アーマチュアコア(4)、前記可動アーマチュア(3)と前記固定アーマチュアコア(4)との間で作動する復元要素(22)、可動アーマチュア(3)により支持されると共に前記バルブ装置を開閉するために通路開口(17)と協働し並びに前記バルブ装置を動作させるための磁気コイルを有する閉鎖要素(18)を有してなり、前記アーマチュアチューブ(2)と前記可動アーマチュア(3)との間にはリング状空間が形成されており、前記可動アーマチュア(3)と前記固定アーマチュアコア(4)との間に形成される空間(20)が減衰チャンバとして作用し、前記減衰チャンバにより前記可動アーマチュア(3)の開閉動作が減衰されるように、前記リング状空間の開口断面積が寸法付けされている、ことを特徴とするバルブ装置。
【請求項2】 前記アーマチュアチューブ(2)および/または前記可動アーマチュア(3)がそれらの表面の領域(A)上だけにおいて通路適合するように仕上げられている、ことを特徴とする請求項1記載のバルブ装置。
【請求項3】 それを介して前記アーマチュアチューブ(2)を前記バルブ本体(1)に接続できる固定手段、例えば外側ネジ山(8)が、前記アーマチュアチューブ(2)上に形成されている、ことを特徴とする請求項1または2記載のバルブ装置。
【請求項4】 前記アーマチュアコア(4)が前記磁気コイルを前記アーマチュア(4)に固定するために形成されており、例えば、ブラケットのような固定手段がその内側に係合する周溝(23)を有している、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のバルブ装置。
【請求項5】 例えば冷凍システムのパルス幅変調制御される膨脹弁として使用されるバルブ装置であって、通路開口(5)を備えたバルブ本体(1)、前記通路開口(5)内に配置されると共に制御対象の媒体のための通路開口(17)を有する弁座(15)、および前記バルブ本体(1)内に配置されると共に前記バルブ装置を開閉するために前記弁座(15)と協働する可動の閉鎖要素(18)を有してなり、前記バルブ本体(1)の前記通路開口(5)内には、前記弁座(15)の通路開口(17)に加えて別の通路開口(26)が形成されており、前記別の通路開口(26)の断面積により前記バルブ装置の容量が決定される、ことを特徴とするバルブ装置。
【請求項6】 前記別の通路開口(26)がインサート(25)内に設けられている、ことを特徴とする請求項5記載のバルブ装置。
【請求項7】 前記別の通路開口(26)が取換え可能な交換ノズル(25)として形成されている、ことを特徴とする請求項6記載のバルブ装置。
【請求項8】 前記交換ノズル(25)が前記バルブ本体(1)と共に螺合されるように形成されている、ことを特徴とする請求項7記載のバルブ装置。
【請求項9】 前記交換ノズル(25)が、流れの向き(I)から見て、前記弁座(15)の後方に配置される、ことを特徴とする請求項7または8記載のバルブ装置。
【請求項10】 前記バルブがスライドバルブとして作られている、ことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のバルブ装置。
【請求項11】 スライダーおよび/またはその対向面の材料として、合成物質あるいはセラミック、例えば炭化ケイ素および酸化アルミニウムが設けられている、ことを特徴とする請求項10記載のバルブ装置。
【請求項12】 前記可動アーマチュア(3)がその長手軸(III)の回りで回転可能である、ことを特徴とする請求項10または11記載のバルブ装置。
【請求項13】 スライダー要素(118)が、リング形状で作られており、また可動アーマチュア(3)のリング溝(28)内に、例えば、それらの間に配置されたスライド用ベアリング材料でできたキャリア(30)と共に、ジャーナルつまり軸受されている、ことを特徴とする請求項12記載のバルブ装置。
【請求項14】 前記対向面(15)内のスライダー要素(18)への通路開口(17)が、前記スライダー要素(18)の移動方向に、前記通路開口(17)が最初は緩やかに次いで漸次急激に通ることができるように形成されている、ことを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のバルブ装置。
【請求項15】 前記開口(17)が前記スライダー要素(18)の移動方向にテーパ状であり、例えば楔状にテーパ状である、ことを特徴とする請求項14記載のバルブ装置。
【請求項16】 前記可動アーマチュア(3)を復元させるために、めくら穴(22、24)内の両端に収容された復元用スプリング(21)が設けられている、ことを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のバルブ装置。
【請求項17】 前記復元スプリング(21)が、座屈安定性が低く、好ましくは小径である、ことを特徴とする請求項16記載のバルブ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、冷凍システムの膨脹弁のためのもので、その容量がパルス幅変調により決定される、バルブ装置に関するものである。つまり、例えば6秒のサイクル内において、バルブが、例えば電磁気的に、特定の分画、例えば4秒の間だけ開口し、また残りの分画の間は閉鎖するものである。閉じる時間に対する開く時間の比率により、バルブの開口度が決定され、よってバルブをマスフローつまり質量流量(質量の流れ)が決定される。
【0002】
【従来の技術】この種のバルブは公知であり、また通常の温度自動膨脹弁の代わりに冷凍回路において使用されている。このバルブは、膨脹弁としてのみならず、閉鎖弁としても機能する。よって、別体の閉鎖弁が不要となるという特長がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種のバルブにおける問題は、開口位置と閉鎖位置との間での頻繁な変更の結果として、所謂ウォータハンマーつまり水撃作用と呼ばれる、急速な開口および閉鎖から生じる衝撃波が生じることである。よって、減衰ないし制動装置を設けることが既に知られている。このため、可動のバルブアーマチュアと固定のアーマチュアコイルとの間の空間が減衰ないし制動チャンバとして形成され、この空間内において、可動のバルブアーマチュアおよびこれを囲繞するアーマチュアチューブとの間の空間が絞り通路として形成される。この構成において、通路適合(pass fit)、つまり通路に嵌合ないし密着するように仕上げられた真鍮のスリーブが、媒体が所望の速度においてのみ減衰チャンバから脱出つまり流出するような距離で、可動アーマチュアを囲繞する通常はスチール製であるアーマチュアチューブ内に挿入される。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、スリーブの代わりに、アマチュアチューブ自体を通路適合させたものとして形成し、例えば、精密に機械加工したボアがアーマチュアチューブ内に導入される。この構成において、アーマチュアチューブは適切な金属、例えば真鍮で作られる。磁鉄のアーマチュアコアが、次いでアーマチュアチューブの内側に挿入され、例えば硬質半田付けによりアーマチュアチューブに固定される。この構成は、旋削された真鍮部品を使用できるので、製造技術の点で好適である。これに対し、通路適合による減衰のためにスリーブを使用した場合、比較的薄いチューブを使用しなければならない。さらに、このチューブは従来のアーマチュアチューブの内側に挿入しなければならず、このため、従来のアーマチュアチューブは十分な測定精度で作る必要があり、製造において別工程が必要となる。
【0005】さらに、アーマチュアチューブおよび好ましくは可動アーマチュアが、それらの表面領域においてのみ通路適合するために仕上げることが有利である。これにより、所要の減衰ないし制動を行うための十分な通路適合をコストおよび複雑性を低く抑えつつ達成できる。
【0006】さらに、アーマチュアチューブ上に固定手段が形成されることが望ましく、これにより、アーマチュアチューブをバルブのハウジングに接続できる。この場合には、例えばに、アーマチュアチューブに外側ねじ山を設ければ良い。これにより別体の構成要素を省くことができる。以上の構成により、必要な構成要素の数を4つから2つの削減できる。つまり、アーマチュアチューブ、六角ナットのような固定手段、アーマチュアコアおよび通路適合したスリーブの代わりに、外側ねじ山を備えたアーマチュアチューブおよびアーマチュアコアだけが必要となる。この構成において、アーマチュアコアは、さらに、ブラケットのような固定手段がその内側に係合する例えば周溝をその周囲に設けることで、磁気コイルをアーマチュアに固定するためにも使用できるようにも設計できる。
【0007】本発明によるバルブ装置は、好ましくはスライドバルブつまり摺動弁として実施される。これにより、スライダ要素が変位する間のバルブ開口の際にバルブシートつまり弁座面上に発生する摩擦によりバルブの動作が減衰ないし制動されるという特長がある。さらに、バルブが冷凍回路内で膨脹弁として使用される際には、スライダは加圧された冷媒によってその対向面上に押圧される。これにより、一方で摩擦力が増大し、また他方で信頼性の高い完全な閉口が確保できる。軸方向に着座したバルブの別の特長は、バルブが閉口したときに存在する圧力条件の結果として弁座上にアーマチュアが吸い取られないことである。これにより、水撃作用がさらに低減される。
【0008】セラミックを含む、合成物質が、好ましくは、スライダおよび/またはその対向面に使用される。例えば、炭化ケイ素および酸化アルミニウムが有利であることがそれぞれ立証された。両者および一方を同じ材料あるいは2つの材料をそれぞれ1つづつで作ることが可能である。これらの材料を用いれば非常に平らな面を作ることができる。さらに、金属とは対照的に、腐食の心配がない。テフロン(登録商標)ではなく炭化ケイ素および/または酸化アルミニウムなどの材料を使用することで、存在する可能性がある金属粒子が蓄積される危険性がない。これらの材料により、バルブの内側の不浸透性が改善される。これは、例えば、エネルギー損失を最小限にするために閉口機能に関して重要なことである。
【0009】本発明に係るバルブ装置においては、アーマチュアチューブと可動アーマチュアとの間のリング状のギャップつまり間隙は、ガス弾性効果(gas resiliency effect )を回避するためにあまり小さく選択されない。減衰が強いとバルブの交番振動を招いてしまう。
【0010】可動アーマチュアを復元(回復)するために復元スプリングが好ましくは設けられる。復元スプリングは、例えば可動アーマチュアとアーマチュアコアとの間に設けられ、同様に好ましくは、その両端がめくら穴内に収容される。この構成により、組立てないし組立体を簡易化できる。断面の小さく且つ座屈の安定性が高いスプリングを使用することで、可動アーマチュアの回転性がさらに改善される。これにより、可動アーマチュアの摩耗が低減される。したがって、可動アーマチュアが回転自在、特に自由に回転できるような態様でスライダを支持することが好ましい。このため、可動アーマチュアの周囲には、その対向側において交互に形成されたスライダが支持される、受け溝が設けられている。これにより、可動アーマチュアの寿命は増加する。
【0011】さらに、開口が最初は緩やかに次いで漸次急激に通ることができるようにするために、スライドの対向面に通路用の開口つまり通路開口をスライダの移動方向に形成する形態とできる。例えば、開口の断面がスライダの移動方向を一緒に向くようにデザインする、つまり、最初は楔の先端だけがスライダにより通れるようにできる楔のような形態とすれば良い。これにより、通路が完全に閉口した状態と完全に開口した状態との間の急激な変化が回避され、また水撃作用が同様に低減される。
【0012】さらに、対向面に通路開口に加えて断面積が選択自在な別の開口を設ける構成とできる。特殊なインサートつまり挿入物内に設けることができる、この第2の開口の選択により、バルブの容量を変えることができる。この構成は、バルブの他の全ての構成材は異なる容量に対して同じで良いので、経済的であり、また貯蔵にも便利である。
【0013】また、例えばバルブのハウジングに螺合つまりねじ込まれる、取換え可能な交換ノズルとして別の通路開口を形成すれことが特に好ましい。この構成とすれば、バルブの容量を交換ノズルの取換えという簡単な方法で変更できる。交換ノズルが通路開口の対向面の後部に配置された場合、コネクタ片を介しての直接的名取換えが可能となり、取換えをバルブを開くことなしで行うことができる。出口側から交換ノズルをバルブのハウジングから回して外し、別の、所要のノズルをねじ込むだけで良い。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明を添付図面に例示した実施形態を参照しつつ詳細に説明する。図1の例示したバルブ装置は、バルブ本体1、アーマチュアチューブ2、アーマチュアチューブ2内で前後に移動できる可動のアーマチュア3、およびアーマチュアチューブ2の一端部の内側に挿入された固定アーマチュアコア4から構成されている。バルブ本体1は通路開口5、および通路開口5内に開口した横開口つまり側部開口6を有している。通路開口5は、階段状つまり段階的に広がっており、またバルブ本体1の一端部側において内側ねじ山7が設けられている。アーマチュアチューブ2上に形成されると共に外側ねじ山8が設けられた拡幅部9は、内側ねじ山7の内側に螺合、つまり、ねじ込まれる。
【0015】通路開口5の他端部は同様に階段状つまり段階的に広がっている。この端部において、流体ラインつまり流体管路を接続するためのコネクタ片10が通路開口5の内側に挿入されている。コネクタ片10は、例えば銅製の、単純なチューブ片で構成し、ダクトつまり導管に半田付けする構造とすれば良い。また、コネクタ片10にねじ山を設ける構成とし、チューブに螺合させる構造でも良い。
【0016】ダクトを接続するためのコネクタ片11は、同様に、側部開口6に挿入される。ここで、コネクタ片11は、コネクタ片10と同様に、例えば銅製の単純なチューブ片により構成しても良く、あるいは上記同様にねじ山を設ける構成でも良い。
【0017】例えばバルブ装置の入口を規定する、コネクタ片10の領域内には、支持リング13を備えたふるい(篩)12が通路開口5の内側にさらに挿入されている。ふるい12は、図4にその詳細を例示したように、円錐形状に形成されており、またその円錐頂部は流れの向きIに対向するように面している。このため、ふるい12の安定化は難しい。
【0018】管状のアダプタ14が、コネクタ片11の内側に挿入されており、またその前端部はバルブ本体1の通路開口5の内側に突出している。ディスク15が、アダプタ14のこの前端部の内側に挿入されており、またOリング16により密封されている。ディスク15は、制御される媒体のためのスリット形状の通路開口17を有している。
【0019】通路開口5に向かって面したディスク15の側部は、可動アーマチュア3の下端部により支持されたスライダ要素18のためのスライド面として形成されている。スライダ要素18は、可動アーマチュア3と共に、矢印IIの方向に前後に移動し、これにより、スライダバルブつまり摺動弁としてのディスク15と協働する。なお、本発明によるバルブ装置を作動させるための磁気コイル装置は図示を省略した。
【0020】好ましくは、スライダ要素18の材料としては炭化ケイ素が、またディスク15の材料としては酸化アルミニウムが使用される。なお、材料は、逆に使用しても良く、あるいは両方とも同じ材料を使用することもできる。さらに、ディスク15、スライド要素18に対しては他の材料を使用することができる。
【0021】可動アーマチュア3、および可動アーマチュア3を囲繞つまり取り囲むアーマチュアチューブ2は、それらの断面において、可動アーマチュア3とアーマチュアチューブ2の間に、可動アーマチュア3と固定アーマチュアコア4との間に形成される空間20へのあるいは空間20からの媒体の流れを可能ならしめるリング状空間19が形成されるように、形成されている。ここで、可動アーマチュア3とアーマチュアチューブ2は、セクションA内のそれらの断面において、可動アーマチュア3が矢印IIのように前後に移動した際に、媒体が空間20からあるいは空間20へそれぞれ特定の速度あるいは流量でのみ流れることができるように、形成されている。よって、空間20は、バルブ装置の開閉の間における可動アーマチュア3の動作を制動ないし減衰させる、減衰ないし制動チャンバとして機能する。ここで、互いに対向するアーマチュアチューブ2および可動アーマチュア3の周辺部は、減衰ないし制動のための所要の通路適合を信頼性高く確保するために、領域A内において好ましくは表面処理される。
【0022】可動アーマチュアの復元ないし回復は、可動アーマチュア3のめくら穴(止り穴)22内に収容されたスプリング21および固定アーマチュアコア4内に対向して位置するめくら穴24により、可動アーマチュア3が固定アーマチュアコア4と完全に接触して位置させることで、確保される。スプリング21は、座屈抵抗ないし座屈抗力(buckling resistance )が低い、長くて細いスプリングとして形成され、これにより、可動アーマチュア3がその運動軸ないし移動軸IIの回りで回転することが可能になる。
【0023】さらに、交換ノズル25がアダプタ14の内部にねじ込まれている。交換ノズル25には、通路開口5に面したその側部に、バルブ装置における通過流量(through flow)の断面積を決定する通路開口26が設けられている。交換ノズル25を取換えることで、バルブ装置の容量を簡単に変更することができる。図示したように、交換ノズル25は、バルブ装置の外側から直接的にアクセスつまり近付くことが可能であり、よって、バルブ装置を開けることなく取換えできる。
【0024】図2は、通路開口17を備えたディスクの実施形態を示したものである。この例では、通路開口17は実質的に長方形状である。図3に例示した変形例では、通路開口17は、可動アーマチュア3の移動方向IIを向いた2つの角部27を備えた実質的に六角形状である。よって、図から明らかなように、図3において破線で示されたスライダ要素18は、急激でなしに、図2に例示された例の場合よりもより緩やかに通路開口17を閉口する。閉口プロセスの終りにおいて最初は小さな三角状の開口断面は解放つまり開いたままであり、次いで開口17が完全に閉口するまで減少速度でより小さくなる。原理的には、開口17に一側だけに角部27を設けることもできる。いずれの場合でも、バルブ装置の閉口の間における水撃作用は低減される。
【0025】図5および図6に例示された本発明に係るバルブ装置の変形例において、可動アーマチュア3は、その下端部において、スライダ要素18が挿入されるリング溝28を有している。この構成例では、スライダ要素18には、可動アーマチュア3と対向するその側部において、半円状の溝29が交互に(reciprocally)形成されている。この実施形態によれば、可動アーマチュア3をその運動軸IIの回りで、原則的にはどのような所要の値の角度で回転させることが可能となる。可動アーマチュア3およびアーマチュアチューブ2の摩耗が、この構成によれば低減される。
【0026】図7および図8に例示された変形例において、可動アーマチュア3のリング溝28の内側に挿入されるスライダ要素118は、リングの形状で形成されている。この構成例では、通路開口17を備えたディスク15の対向したスライダ要素118の側部は、適切なシール面を形成するために平坦化つまり平らになっている。製造上の理由から、スライダ要素118の反対側に位置する側部も、特に図8を参照して明らかなように、同様に平になっている。
【0027】スライダ要素118は可動アーマチュア3のリング溝28の内側に挿入され、また断面がU形状である2部品のキャリアつまり支持体30がその間に配置される。好ましくはポリテトラフルオロエチレン(テフロン)で作られる、キャリア30の2つの部品は、製造の際には、リング形状のスライダ要素118の中央開口の内側に両側から挿入される。スライダ要素118と共にキャリア30を可動アーマチュア3の上に運ぶためには、図7から明らかなように、後者つまり可動アーマチュア3はその下端部が2つの部品から形成されており、外側ねじ山32を備えた縮小部31と内側ねじ山34を備えたねじ蓋33とを備えている。縮小部31を介して、スライダ要素118を備えたキャリア30は、可動アーマチュア3上まで押され、また次いでその動作位置においてねじ蓋33により固定される。これにより簡単な組立が可能となる。
【0028】スライダ要素を上記した態様のデザインとすることで、可動アーマチュア3がその長手軸つまり縦軸IIIの回りで略完全に自由に回転可能であるという特長がある。よって、可動アーマチュア3上に作用するトルクがスライダ要素118上に影響を与えることがなく、この結果、その密封機能およびディスク15および通路開口17に対して容易に変位できる特長が損なわれることはない。
【0029】上記の結果、一方において経済的に製造でき、他方において寿命が長いなどの優れた特性を有するバルブ装置を得ることができる。内側および外側における不浸透性は非常に良好である。さらに、バルブ装置を開ける必要なしに、交換ノズル25を取換えるだけで、バルブ装置の容量は迅速且つ容易に変えることができる。
【出願人】 【識別番号】599142350
【氏名又は名称】エマーソン エレクトリック ゲーエムベーハー アンド カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Emerson Electric GmbH & Co.
【出願日】 平成11年10月7日(1999.10.7)
【代理人】 【識別番号】100099324
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 正剛
【公開番号】 特開2000−205703(P2000−205703A)
【公開日】 平成12年7月28日(2000.7.28)
【出願番号】 特願平11−287434