| 【発明の名称】 |
冷媒回路装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】川崎 雅夫
【氏名】根来 耕一
【氏名】今西 正美
【氏名】渡辺 進
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| 【要約】 |
【課題】被冷却空間の冷房と蓄熱槽への蓄熱とを同時に行う場合、成績係数(入力/出力)が低下し、問題であった。
【解決手段】冷媒を循環させて室内を冷房する複数の冷媒回路10,20と、冷媒回路10,20を制御する回路制御部30とを備え、冷媒回路10,20は、圧縮機11,21、凝縮器12,22、絞り器13,23および蒸発器14,24の間で冷媒を循環させる冷却モードと、圧縮機11,21、凝縮器12,22、蓄熱用絞り器15,25および熱交換器16,26との間で冷媒を循環させる蓄熱モードとを有し、回路制御部30は、冷媒回路10,20を相互に異なる動作モードに設定したことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機、凝縮器、絞り器、蒸発器、蓄熱用絞り器、熱交換器、および前記熱交換器を介して冷熱を蓄冷する蓄熱槽を有し、冷媒を循環させて室内を冷房する複数の冷媒回路と、前記冷媒回路を制御する回路制御部とを備え、前記冷媒回路は、前記圧縮機、前記凝縮器、前記絞り器および前記蒸発器の間で冷媒を循環させる冷却モードと、前記圧縮機、前記凝縮器、前記蓄熱用絞り器および前記熱交換器との間で冷媒を循環させる蓄熱モードとを有し、前記回路制御部は、前記冷媒回路の少なくとも2つを相互に異なる動作モードに設定可能としたことを特徴とする冷媒回路装置。 【請求項2】 前記回路制御部は、前記蓄熱モードで動作する前記冷媒回路の冷媒蒸発温度に比べて、前記冷却モードで動作する前記冷媒回路の冷媒蒸発温度を高く設定したことを特徴とする請求項1記載の冷媒回路装置。 【請求項3】 前記回路制御部は、前記冷媒回路の動作モードを、所定時間ごとに、前記冷却モードから前記蓄熱モード或いは前記蓄熱モードから前記冷却モードに切り替えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷媒回路装置。 【請求項4】 前記回路制御部は、前記蓄熱槽に収容された蓄冷剤の熱量データに基づいて、前記冷媒回路のモード切り替え時間を調整することを特徴とする請求項3記載の冷媒回路装置。 【請求項5】 圧縮機、凝縮器、絞り器、蒸発器、蓄熱用絞り器、熱交換器、および前記熱交換器を介して冷熱を蓄冷する蓄熱槽を有し、冷媒を循環させて室内を冷房する複数の冷媒回路と、前記冷媒回路を制御する回路制御部と、室外の温度を検出する温度検出部とを備え、前記冷媒回路は、前記圧縮機、前記凝縮器、前記絞り器および前記蒸発器の間で冷媒を循環させる冷却モードと、前記圧縮機、前記凝縮器、前記蓄熱用絞り器および前記熱交換器との間で冷媒を循環させる蓄熱モードと、前記圧縮機、前記凝縮器、前記熱交換器、前記絞り器および前記蒸発器の間で冷媒を循環させる強冷モードとを有し、前記回路制御部は、前記温度検出部で検出された室外温度と室内の設定温度との差が大きい場合に、前記冷媒回路の少なくとも一つを強冷モードで動作させ、前記室外温度と室内の設定温度との差が小さい場合に、前記冷媒回路の少なくとも2つを冷却モードと蓄熱モードとで動作させることを特徴とする冷媒回路装置。 【請求項6】 第2の圧縮機、第2の凝縮器、第2の絞り器、第2の蒸発器および第2の熱交換器を有し、冷媒を循環させて収容ケースを保冷する第2の冷媒回路を更に備え、前記第2の熱交換器と前記蓄熱槽との間には、前記蓄熱槽に収容された蓄冷剤を前記蓄熱槽と前記第2の熱交換器との間で循環させる蓄冷剤循環路が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項記載の冷媒回路装置。 【請求項7】 複数の前記蓄熱槽の間には、前記各蓄熱槽に収容された蓄冷剤を相互に循環させる連通管が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の冷媒回路装置。 【請求項8】 前記蓄熱槽に収容された蓄冷剤の熱量を検出する熱量検出部と、前記熱量検出部で検出された熱量データに基づいて、前記蓄冷剤循環路を流れる蓄冷剤の流量を制御する流量制御部とを更に備えることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の冷媒回路装置。 【請求項9】 前記蓄熱槽に収容された蓄冷剤の熱量を検出する熱量検出部と、前記熱量検出部で検出された熱量データに基づいて、前記蓄熱槽の蓄熱量を制御する蓄熱量制御部とを更に備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の冷媒回路装置。 【請求項10】 前記蓄熱槽に収容された蓄冷剤の熱量を検出する熱量検出部と、前記熱量検出部で検出された熱量データに基づいて、前記蓄熱槽の冷熱放出量を制御する冷熱放出量制御部とを更に備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の冷媒回路装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、冷熱を蓄えた蓄冷剤により冷媒を過冷却させて室内等を冷却する冷媒回路装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、特開平6-241591号公報のものが知られている。この公報に記載された従来の冷媒回路装置100は、図11に示すように、室内空調用の冷媒回路110と、冷房・冷凍用の冷媒装置120とを備え、各冷媒回路110,120は、圧縮機111,121、凝縮器112,122、絞り器113,123、室内空調機114、蒸発器124、蓄熱用熱交換器115,125および蓄熱槽130を備えている。 【0003】ここで、複数の冷媒回路110,120は、単一の蓄熱槽130を共用しているため、室内空調用の冷媒回路110から冷房・冷凍用の冷媒装置120に冷熱を移動させることが可能となる。このため、冷媒回路110で余剰の冷熱が発生した場合に、蓄熱槽130を介して、この冷熱を冷媒装置120に効率的に移動させることができ、冷媒回路装置100全体の冷却効率を向上させることができる。また、他の従来技術には、特開昭64−10062号公報などがある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の冷媒回路装置100は、冷媒回路110で蓄冷と放冷を行い、もう一方の冷媒回路120で放冷(過冷却)を行うが、夜間、室内の負荷が減少して余剰の冷熱が発生した場合、同一の冷媒回路110内で同時に蓄冷と放冷を行う必要がある。このとき、蓄熱槽130には極めて低温(例えば、−10℃)の蒸発温度で蓄冷(氷を作る)が行われるが、同一冷媒回路であるため、室内空調機114も同様の運転(低温の蒸発温度での運転)をせざるを得ない。 【0005】このため、室内冷房の設定温度が高い場合には、本来なら冷媒の蒸発温度が高くてもよいところを(例えば、+5℃)、必要以上に低い蒸発温度の冷媒で冷却することになり、成績係数(COP:入力/出力)が低下してしまい、問題であった。 【0006】また、従来の冷媒回路装置100は、単一の蓄熱槽130を用いて複数の冷媒回路110,120を冷却しているため、回路構成及び制御が複雑になり、且つ蓄熱槽130の故障時の危険分散も図れないという問題があった。 【0007】さらに、従来の冷媒回路装置100は、昼間と夜間とで外気温度が大きく異なるにも関わらず、同様な運転をしているため、夜間での冷却が過剰になることがあり、冷凍効率が低く問題であった。 【0008】本発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、成績係数が高い冷媒回路装置を提供することを目的とする。また、冷媒回路の簡素化と危険分散が可能な冷媒回路装置を提供することを目的とする。さらに、冷凍効率の高い冷媒回路装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1の冷媒回路装置は、圧縮機、凝縮器、絞り器、蒸発器、蓄熱用絞り器、熱交換器、および熱交換器を介して冷熱を蓄冷する蓄熱槽を有し、冷媒を循環させて室内を冷房する複数の冷媒回路と、冷媒回路を制御する回路制御部とを備え、冷媒回路は、圧縮機、凝縮器、絞り器および蒸発器の間で冷媒を循環させる冷却モードと、圧縮機、凝縮器、蓄熱用絞り器および熱交換器との間で冷媒を循環させる蓄熱モードとを有し、回路制御部は、冷媒回路の少なくとも2つを相互に異なる動作モードに設定可能としたことを特徴とする。 【0010】請求項2の冷媒回路装置において、回路制御部は、蓄熱モードで動作する冷媒回路の冷媒蒸発温度に比べて、冷却モードで動作する冷媒回路の冷媒蒸発温度を高く設定したことを特徴とする。 【0011】請求項3の冷媒回路装置において、回路制御部は、冷媒回路の動作モードを、所定時間ごとに、冷却モードから蓄熱モード或いは蓄熱モードから冷却モードに切り替えることを特徴とする。 【0012】請求項4の冷媒回路装置において、回路制御部は、蓄熱槽に収容された蓄冷剤の熱量データに基づいて、前記冷媒回路のモード切り替え時間を調整することを特徴とする。 【0013】請求項5の冷媒回路装置は、圧縮機、凝縮器、絞り器、蒸発器、蓄熱用絞り器、熱交換器、および熱交換器を介して冷熱を蓄冷する蓄熱槽を有し、冷媒を循環させて室内を冷房する複数の冷媒回路と、冷媒回路を制御する回路制御部と、室外の温度を検出する温度検出部とを備え、冷媒回路は、圧縮機、凝縮器、絞り器および蒸発器の間で冷媒を循環させる冷却モードと、圧縮機、凝縮器、蓄熱用絞り器および熱交換器との間で冷媒を循環させる蓄熱モードと、圧縮機、凝縮器、熱交換器、絞り器および蒸発器の間で冷媒を循環させる強冷モードとを有し、回路制御部は、温度検出部で検出された室外温度と室内の設定温度との差が大きい場合に、冷媒回路の少なくとも一つを強冷モードで動作させ、室外温度と室内の設定温度との差が小さい場合に、冷媒回路の少なくとも2つを冷却モードと蓄熱モードとで動作させることを特徴とする。 【0014】請求項6の冷媒回路装置は、第2の圧縮機、第2の凝縮器、第2の絞り器、第2の蒸発器および第2の熱交換器を有し、冷媒を循環させて収容ケースを保冷する第2の冷媒回路を更に備え、第2の熱交換器と蓄熱槽との間には、蓄熱槽に収容された蓄冷剤を蓄熱槽と第2の熱交換器との間で循環させる蓄冷剤循環路が設けられていることを特徴とする。 【0015】請求項7の冷媒回路装置において、複数の蓄熱槽の間には、各蓄熱槽に収容された蓄冷剤を相互に循環させる連通管が設けられていることを特徴とする。 【0016】請求項8の冷媒回路装置は、蓄熱槽に収容された蓄冷剤の熱量を検出する熱量検出部と、熱量検出部で検出された熱量データに基づいて、蓄冷剤循環路を流れる蓄冷剤の流量を制御する流量制御部とを更に備えることを特徴とする。 【0017】請求項9の冷媒回路装置は、蓄熱槽に収容された蓄冷剤の熱量を検出する熱量検出部と、熱量検出部で検出された熱量データに基づいて、蓄熱槽の蓄熱量を制御する蓄熱量制御部とを更に備えることを特徴とする。 【0018】請求項10の冷媒回路装置は、蓄熱槽に収容された蓄冷剤の熱量を検出する熱量検出部と、熱量検出部で検出された熱量データに基づいて、蓄熱槽の冷熱放出量を制御する冷熱放出量制御部とを更に備えることを特徴とする。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る冷媒回路装置の好適な実施形態について添付図面を参照して説明する。 【0020】実施の形態1.図1は、実施の形態1に係る冷媒回路装置1を示すブロック図である。図1に示すように、冷媒回路装置1は、冷媒を循環させて建物Aの内部(室内)を冷房する一対の冷媒回路10,20と、これらの冷媒回路10,20を制御する回路制御部30とを備えている。 【0021】冷媒回路10は、圧縮機11と、凝縮器12と、絞り器13と、蒸発器14と、蓄熱用絞り器15と、熱交換器16と、蓄熱槽17とを備えている。蓄熱槽17には、例えば水等の蓄冷剤が収容され、この蓄冷剤の中に熱交換器16が浸漬されている。 【0022】圧縮機11、凝縮器12、絞り器13および蒸発器14は、主配管18a,18bによって順次環状に接続され、凝縮器12と絞り器13との間の主配管18aから分岐した副配管18cに、熱交換器16の一端が接続されている。また、熱交換器16の他端に副配管18dが接続され、副配管18dは途中で副配管18eと副配管18fとに分岐している。さらに、副配管18eは上述した主配管18aに接続され、副配管18fは圧縮機11と蒸発器14との間の主配管18bに接続されている。 【0023】副配管18cと副配管18eとの間の主配管18aにはバルブ19aが設けられ、副配管18eにはバルブ19bが設けられている。また、副配管18fにはバルブ19cが設けられ、副配管18cにはバルブ19dと絞り器15とが並列に設けられている。 【0024】同様に、冷媒回路20は、圧縮機21と、凝縮器22と、絞り器23と、蒸発器24と、蓄熱用絞り器25と、熱交換器26と、蓄熱槽27とを備えている。蓄熱槽27には、例えば水等の蓄冷剤が収容され、この蓄冷剤の中に熱交換器26が浸漬されている。 【0025】圧縮機21、凝縮器22、絞り器23および蒸発器24は、主配管28a,28bによって順次環状に接続され、凝縮器22と絞り器23との間の主配管28aから分岐した副配管28cに熱交換器26の一端が接続されている。また、熱交換器26の他端に副配管28dが接続され、副配管28dは途中で副配管28eと副配管28fとに分岐されている。さらに、副配管28eは上述した主配管28aに接続され、副配管28fは圧縮機21と蒸発器24との間の主配管28bに接続されている。 【0026】副配管28cと副配管28eとの間の主配管28aにはバルブ29aが設けられ、副配管28eにはバルブ29bが設けられている。また、副配管28fにはバルブ29cが設けられ、副配管28cにはバルブ29dと絞り器25とが並列に設けられている。 【0027】回路制御部30は、タイマ31と、複数の制御信号線とを備え、これらの制御信号線は各バルブ19a〜19d,29a〜29dに接続されている。そして、回路制御部30は、タイマ31からのタイミング信号に基づいて、各バルブ19a〜19d,29a〜29dの開閉を制御する。 【0028】冷媒回路装置1は、冷却モード、蓄熱モードおよび強冷モードの3種類の動作モードを有している。この3種類の動作モードを冷媒回路10に基づいて説明する。なお、冷媒回路20の動作モードについても、冷媒回路10と同じである。 【0029】まず、冷却モードは、圧縮機11、凝縮器12、絞り器13および蒸発器14の間で冷媒を循環させる動作モードである。図2に示すように、冷却モードでは、バルブ19aが「開」、バルブ19b,19cが「閉」となり、圧縮機11、凝縮器12、主配管18a、絞り器13、蒸発器14および主配管18bを冷媒が循環する。その結果、凝縮器12で発生した冷熱は蒸発器14に供給され、建物Aはこの冷熱によって冷却される。 【0030】また、蓄熱モードは、圧縮機11、凝縮器12、蓄熱用絞り器15および熱交換器16の間で冷媒を循環させる動作モードである。図2に示すように、蓄熱モードでは、バルブ19cが「開」、バルブ19a,19b,19dが「閉」になり、圧縮機11、凝縮器12、主配管18a、副配管18c、蓄熱用絞り器15、熱交換器16、副配管18d、副配管18fおよび主配管18bを冷媒が循環する。その結果、凝縮器12で発生した冷熱は熱交換器16に供給され、蓄熱槽17内の蓄冷剤は、この冷熱によって冷却される。 【0031】さらに、強冷モードは、圧縮機11、凝縮器12、熱交換器16、絞り器13および蒸発器14の間で冷媒を循環させる動作モードである。図2に示すように、強冷モードでは、バルブ19b,19dが「開」、バルブ19a,19cが「閉」になり、圧縮機11、凝縮器12、主配管18a、副配管18c、バルブ19d、熱交換器16、副配管18d、副配管18e、絞り器13、蒸発器14および主配管18bを冷媒が循環する。その結果、凝縮器12で発生した冷熱は熱交換器16で過冷却された後に蒸発器14に供給され、建物Aはこの冷熱によって強力に冷却される。 【0032】次に、冷媒回路装置1の動作について説明する。ここで、例えばコンビニエンスストアなどの夜間も営業しているような形態の建物Aでは、夜間でも室内を冷房しなければならない。しかし、夜間の外気温度は、昼間の外気温度に比べて低いため、冷媒回路10,20に掛かる負荷は、昼間に比べて夜間は約半分である。そこで、回路制御部30では、冷媒回路10,20を効率よく動作させるために、昼間と夜間とで動作モードを変えている。 【0033】まず、昼間(例えば、8:00〜22:00)は、冷媒回路10および冷媒回路20を共に冷却モードで運転させる。具体的には、回路制御部30から各バルブ19a〜19d,29a〜29dに制御信号が送られ、バルブ19a,29aが開放されると共に、バルブ19b,19c,29b,29cが閉鎖される。その結果、圧縮機11、凝縮器12、主配管18a、絞り器13、蒸発器14および主配管18bを冷媒が循環すると共に、圧縮機21、凝縮器22、主配管28a、絞り器23、蒸発器24および主配管28bを冷媒が循環する。 【0034】冷媒回路10,20における冷媒の循環によって、圧縮機11,21で圧縮された冷媒が凝縮器12,22で液化される。この液化によって発生した熱は、ファン(図示せず)等を介して建物Aの外部に強制的に排出される。また、液化された冷媒は主配管18a,28aを通過して、バルブ19a,29aおよび絞り器13,23を介して蒸発器14,24で気化される。この気化によって熱が奪われ、建物Aの内部が冷却される。 【0035】さらに、気化された冷媒は主配管18b,28bを通過して、圧縮機11,21に供給される。以降、冷媒の循環が繰り返され、建物Aの内部が十分に冷却される。その結果、外気温度の高い昼間であっても、建物Aの内部は快適な温度を常に維持する。 【0036】次に、夜間(例えば、22:00〜8:00)になると、外気温度が低下するので、冷媒回路装置1に掛かる負荷は、昼間に比べて半減する。この場合、冷媒回路10と冷媒回路20とのいずれか一方だけを冷却モードで運転させれば、建物Aの内部を十分に冷却することが可能である。そこで、冷媒回路10と冷媒回路20とのいずれか一方だけを冷却モードで運転させると共に、他の一方を蓄熱モードで運転させて、冷却と蓄熱を同時に行う。 【0037】ここで、例えば、冷媒回路10を蓄熱モードで運転させるには、回路制御部からの制御信号によって、バルブ19cを開放させると共に、バルブ19a,19b,19dを閉鎖させる。その結果、圧縮機11、凝縮器12、主配管18a、副配管18c、蓄熱用絞り器15、熱交換器16、副配管18d、副配管18f、バルブ19cおよび主配管18bを冷媒が循環する。 【0038】この冷媒の循環によって、圧縮機11で圧縮された冷媒が凝縮器12で液化される。この液化によって発生した熱は、ファン等を介して建物Aの外部に強制的に排出される。また、液化された冷媒は主配管18aおよび副配管18cを通過して、蓄熱用絞り器15を介して熱交換器16で気化される。この気化によって熱が奪われて、蓄熱槽17に収容された蓄冷剤が冷却される。 【0039】さらに、気化された冷媒は副配管18d、副配管18f、バルブ19cおよび主配管18bを通過して、圧縮機11に供給される。以降、冷媒の循環が繰り返され、蓄熱槽17に冷熱が蓄積される。以上のように、昼間と夜間とで動作モードを変えているので、冷媒回路装置1の冷凍効率が向上する。 【0040】なお、独立した一対の冷媒回路10,20を、建物Aの冷却用と、蓄熱槽17への冷熱の蓄積用とに分けて運転しているのは、次の理由による。即ち、仮に、バルブ19aを開放して、凝縮器12で液化した冷媒を蒸発器14と熱交換器16とにパラレルに供給したとすれば、単一の冷媒回路10で建物Aの冷却と、蓄熱槽17への冷熱の蓄積とを同時に行うことができる。 【0041】但し、この場合には、蓄熱槽17への冷熱の蓄積が十分に行えるように、極めて低温(例えば、−10℃)に冷媒の蒸発温度(ET)を設定しなければならない。ここで、冷媒回路10を循環する全ての冷媒の蒸発温度は一定なので、蒸発器14を流れる冷媒の蒸発温度も、熱交換器16に合わせて低くなってしまう。このため、建物Aを冷却するだけならば、冷媒の蒸発温度を高く設定してもよいところを(例えば、+5℃)、蓄熱槽17に冷熱を蓄積する(蓄冷剤を冷凍する)ために、必要以上に低い蒸発温度の冷媒で冷却を行うこととなり、成績係数(COP:入力/出力)が低下してしまった。 【0042】冷媒回路装置1は、独立した一対の冷媒回路10,20を、建物Aの冷却用と、蓄熱槽17への冷熱の蓄積用とに分けて運転しているので、それぞれ独立に冷媒の蒸発温度を設定することができ、上述の問題を解決することができる。即ち、図3に示すように、冷媒回路10は蓄熱モードで運転しているので、冷媒回路10の冷媒の蒸発温度をET=−10℃と低く設定している。 【0043】これに対して、冷媒回路20は冷却モードで運転しているので、冷媒回路20の冷媒の蒸発温度を、冷媒回路10の冷媒の蒸発温度より高いET=+5℃に設定することができる。その結果、冷媒回路10および冷媒回路20の冷媒は、それぞれ最適な蒸発温度に設定され、冷媒回路装置1全体の成績係数が向上する。 【0044】また、タイマ31のタイミング信号に基づいて回路制御部30から制御信号が出力され、冷媒回路10と冷媒回路20との動作モードが、所定時間(例えば、5時間)ごとに切り替わる。その結果、蓄熱槽17への冷熱の蓄積と、蓄熱槽27への冷熱の蓄積とが交互に行われることとなり、各蓄熱槽17,27には均等に冷熱が蓄積される。 【0045】さらに、いずれか一方の蓄熱槽17が故障した場合には、回路制御部30の制御によって、一方の蓄熱槽17が有する全てのバルブ19a〜19dが閉鎖され、他の一方の蓄熱槽27だけが冷却モードで運転される。その結果、建物A内の冷房が全く効かなくなるといった事態が回避でき、危険回避能力が向上する。 【0046】実施の形態2.次に、実施の形態2に係る冷媒回路装置2を説明する。図4は、冷媒回路装置2を示すブロック図である。この実施の形態2が図1に示す実施の形態1と異なるのは、タイマ31の代わりに、建物Aの外部温度を監視する温度センサ(温度検出部)32が回路制御部30に設けられている点である。その他の構成については実施の形態1と同一又は同等である。なお、実施の形態1と同一又は同等な構成部分については同一符号を付し、その説明は省略する。 【0047】図4に示すように、回路制御部30には、温度センサ32からの外部温度の検出信号が与えられ、回路制御部30は、この検出信号に基づいて、各バルブ19a〜19d,29a〜29dを制御する。ここで、日中の外気温度が高い時間帯には、2台の冷媒回路10,20を冷却モードで運転させても、建物A内を十分に冷房できないことがある。この場合に、冷媒回路10と冷媒回路20とのいずれか一方或いは両方を強冷モードで運転させることにより、建物A内の十分な冷房が可能である。 【0048】具体的には、外部温度を検出した温度センサ32からの検出信号が回路制御部30に与えられ、回路制御部30では、予め設定された基準温度に比べて外部温度が高いか否かを監視する。そして、日中の温度の上昇によって、外部温度が基準温度より高くなった場合に、制御信号を出力して、冷媒回路10,20のいずれか一方或いは両方を強冷モードで運転させる。 【0049】図2に示すように、例えば、冷媒回路10を強冷モードで運転させる場合には、回路制御部30からの制御信号によって、バルブ19b,19dを開放させると共に、バルブ19a,19cを閉鎖させる。その結果、圧縮機11、凝縮器12、主配管18a、副配管18c、バルブ19d、熱交換器16、副配管18d、副配管18e、バルブ19b、絞り器13、蒸発器14および主配管18bを冷媒が循環する。 【0050】この冷媒の循環によって、圧縮機11で圧縮された冷媒が凝縮器12で液化される。この液化によって発生した熱は、ファン等を介して建物Aの外部に強制的に排出される。また、液化された冷媒は主配管18a、副配管18cおよびバルブ19dを介して熱交換器16を通過する。この通過に際して、冷媒は蓄熱槽17に収容された蓄冷剤の冷熱によって冷媒過冷却を確保する(即ち、熱交換器16の外部に付着した氷を熱交換器16内部から溶解して冷熱を獲得する。)。 【0051】その後、過冷却された冷媒は、副配管18d、副配管18e、バルブ19bおよび絞り器13を介して、蒸発器14で気化される。この気化によって熱が奪われ、建物Aの内部が強力に冷却される。さらに、気化された冷媒は主配管18bを通過して、圧縮機11に供給される。以降、冷媒の循環が繰り返され、建物Aの内部が強力に冷房される。 【0052】このように、日中に外部気温が上昇して、冷媒回路装置2の負荷が非常に大きくなり、2台の冷媒回路10,20を冷却モードで運転したのでは冷却能力が不足する場合、2台の冷媒回路10,20のいずれか一方或いは両方を強冷モードで運転させることにより、冷却能力の不足分を補うことができる。その結果、外部気温が非常に高い場合であっても、建物Aの内部を快適な温度で冷房することができる。 【0053】なお、昼間において冷媒回路10,20を冷却モードで運転させる動作、および夜間において冷媒回路10,20を冷却モードと蓄熱モードで交互に運転させる動作は、実施の形態1に係る冷媒回路装置1の動作と同じなので省略する。 【0054】実施の形態3.次に、実施の形態3に係る冷媒回路装置3を説明する。図5は、冷媒回路装置3を示すブロック図である。この実施の形態3が図1に示す実施の形態1と異なるのは、タイマ31の代わりに、蓄熱槽17,27に収容された蓄冷剤の熱量を検出する熱量センサ33が設けられている点である。その他の構成については実施の形態1と同一又は同等である。なお、実施の形態1と同一又は同等な構成部分については同一符号を付し、その説明は省略する。 【0055】冷媒回路装置3の基本的な動作は、実施の形態1に係る冷媒回路装置1と同一又は同等である。上述したように夜間においては、2台の冷媒回路10,20を冷却モードと蓄熱モードとで動作させて、これらの動作モードを所定時間ごとに切り替えている。ところが、外気温度が低いために、冷媒回路10,20への負荷が小さい場合には、所定時間よりも早く冷媒回路10,20が満蓄になることがある。この場合に、所定時間を経過するまで蓄熱モードによる運転を続けると、蓄熱槽17,27が過剰に蓄冷されることとなり、エネルギー効率が悪い。 【0056】そこで、冷媒回路装置3は、蓄熱槽17,27の蓄熱量を熱量センサ33で検出して、この検出結果(熱量データ)より、蓄熱モードの冷媒回路10,20が満蓄であると回路制御部30が判定した場合には、たとえ所定時間を経過する前であっても、冷媒回路10,20の動作モードを切り替える。その結果、蓄熱槽17,27が過剰に蓄冷されることがなく、エネルギー効率が向上する。 【0057】また、熱量センサ33による検出結果より、蓄熱モードの冷媒回路10,20がまだ満蓄でないと回路制御部30が判定した場合には、たとえ所定時間を経過していても、冷媒回路10,20の動作モードを切り替えずに、同一の動作モードでの運転を続ける。その結果、蓄熱槽17,27に十分な冷熱が蓄積でき、昼間の冷房に十分に備えることができる。 【0058】実施の形態4.次に、実施の形態4に係る冷媒回路装置4を説明する。図6は、冷媒回路装置4を示すブロック図である。この実施の形態4が図1に示す実施の形態1と異なるのは、冷蔵ケース(収容ケース)Bを冷蔵する第2の冷媒回路40と、冷凍ケース(収容ケース)Cを冷凍する第2の冷媒回路50と、蓄熱槽17と第2の冷媒回路40,50とを接続して蓄熱槽17と第2の冷媒回路40,50との間で蓄冷剤を循環させる蓄冷剤循環路60と、蓄熱槽27と蓄冷剤循環路60とを接続して蓄熱槽27と第2の冷媒回路40,50との間で蓄冷剤を循環させる蓄冷剤循環路61とを備えている点である。その他の構成については実施の形態1と同一又は同等である。なお、実施の形態1と同一又は同等な構成部分については同一符号を付し、その説明は省略する。 【0059】図6に示すように、第2の冷媒回路40は、第2の圧縮機41と、第2の凝縮器42と、第2の絞り器43と、第2の蒸発器44と、第2の熱交換器45とを備えている。そして、第2の圧縮機41、第2の凝縮器42、第2の絞り器43、第2の蒸発器44および第2の熱交換器45は、主配管46a,46b,46cによって環状に接続されている。 【0060】また、第2の冷媒回路50は、第2の圧縮機51と、第2の凝縮器52と、第2の絞り器53と、第2の蒸発器54と、第2の熱交換器55とを備えている。そして、第2の圧縮機51、第2の凝縮器52、第2の絞り器53、第2の蒸発器54および第2の熱交換器55は、主配管56a,56b,56cによって環状に接続されている。 【0061】さらに、第2の熱交換器45,55は、蓄冷剤循環路60,61を介して蓄熱槽17,27に接続され、蓄冷剤循環路60には、蓄熱槽17,27に収容された蓄冷剤を循環させる蓄冷剤循環装置62が設けられている。 【0062】次に、冷媒回路装置4の動作について説明する。まず、第2冷媒回路40では、第2の圧縮機41、第2の凝縮器42、主配管46a、第2の熱交換器45、主配管46b、第2の絞り器43、第2の蒸発器44および主配管46cを冷媒が循環する。この循環によって、第2の圧縮機41で圧縮された冷媒が第2の凝縮器42で液化される。この液化によって発生した熱は、ファン等を介して冷蔵ケースBの外部に強制的に排出される。 【0063】また、液化された冷媒は主配管46aを通過して、第2の絞り器43を介して第2の蒸発器44で気化される。この気化によって熱が奪われ、冷蔵ケースBの内部が冷却される。さらに、気化された冷媒は主配管46cを通過して、第2の圧縮機41に供給される。以降、冷媒の循環が繰り返され、冷蔵ケースBの内部が効率的に冷却される。 【0064】さらに、第2冷媒回路50では、第2の圧縮機51、第2の凝縮器52、主配管56a、第2の熱交換器55、主配管56b、第2の絞り器53、第2の蒸発器54および主配管56cを冷媒が循環する。この循環によって、第2の圧縮機51で圧縮された冷媒が第2の凝縮器52で液化される。この液化によって発生した熱は、ファン等を介して冷凍ケースCの外部に強制的に排出される。 【0065】また、液化された冷媒は主配管56aを通過して、第2の絞り器53を介して第2の蒸発器54で気化される。この気化によって熱が奪われ、冷凍ケースCの内部が冷却される。さらに、気化された冷媒は主配管56cを通過して、第2の圧縮機51に供給される。以降、冷媒の循環が繰り返され、冷凍ケースCの内部が効率的に冷却される。 【0066】冷蔵ケースB及び冷凍ケースCは、一定の室温に保たれた建物Aの内部に設置されているので、24時間を通して第2の冷媒回路40,50に掛かる負荷はほぼ同じである。このため、第2の冷媒回路40,50では、昼間と夜間とで動作モードを変えることはない。これに対して、夜間の外気温度の低下に合わせて、冷媒回路10,20の負荷が軽減されるので、冷媒回路10,20では夜間に余剰の冷熱を蓄積させることができる。 【0067】そして、蓄冷剤循環装置62を駆動させて、蓄冷剤循環路60,61に蓄冷剤を流し、蓄熱槽17,27と第2の熱交換器45,55との間で蓄冷剤を循環させることにより、冷凍効率の高い空調用設備である冷媒回路10,20において夜間に蓄積された余剰の冷熱が、冷蔵・冷凍設備である第2の冷媒回路40,50に供給される。その結果、冷媒回路装置4全体の冷凍効率が向上する。 【0068】実施の形態5.次に、実施の形態5に係る冷媒回路装置5を説明する。図7は、冷媒回路装置5を示すブロック図である。この実施の形態5が図6に示す実施の形態4と異なるのは、蓄熱槽17と蓄熱槽27とを接続して、蓄熱槽17と蓄熱槽27との間で蓄冷剤を循環させる連通管63を備えている点である。その他の構成については実施の形態4と同一又は同等である。なお、実施の形態4と同一又は同等な構成部分については同一符号を付し、その説明は省略する。 【0069】冷媒回路装置5の基本的な動作は、実施の形態4に係る冷媒回路装置4と同一又は同等である。異なるのは、連通管63によって蓄熱槽17と蓄熱槽27との間で蓄冷剤を循環させている点である。この動作によって、冷媒回路10と冷媒回路20とのいずれか一方のみを蓄熱モードで動作させた場合でも、連通管63を介して蓄冷剤が循環されるので、蓄熱槽17と蓄熱槽27とで均等に冷熱が蓄積される。また、蓄熱槽27と蓄冷剤循環路60とを接続する蓄冷剤循環路61が不要になり、装置の加工性が向上する。 【0070】実施の形態6.次に、実施の形態6に係る冷媒回路装置6を説明する。図8は、冷媒回路装置6を示すブロック図である。この実施の形態6が図7に示す実施の形態5と異なるのは、蓄熱槽17,27に収容された蓄冷剤の熱量を検出する熱量センサ(熱量検出部)70と、熱量センサ70で検出した熱量データに基づいて、蓄冷剤循環路60を流れる蓄冷剤の流量を制御する流量制御部71とを備えている点である。その他の構成については実施の形態5と同一又は同等である。なお、実施の形態5と同一又は同等な構成部分については同一符号を付し、その説明は省略する。 【0071】冷媒回路装置6の基本的な動作は、実施の形態5に係る冷媒回路装置5と同一又は同等である。上述したように日中の外気温度が高い場合には、2台の冷媒回路10,20を強冷モードで動作させて、蓄熱槽17,27に収容された氷状の蓄冷剤を溶解して冷熱を取り出すが、全ての蓄冷剤が溶解されると冷却効果が低下してしまう。そこで、冷媒回路装置6は、蓄熱槽17,27の蓄熱量を熱量センサ70で検出して、この検出結果(熱量データ)に基づいて、流量制御部71が蓄冷剤循環路60の蓄冷剤流量を調整している。 【0072】この調整は、蓄冷剤循環路60に設けられたバルブ(蓄冷剤循環量調整弁)47,57を流量制御部71が制御することによって実現している。流量制御部71が蓄冷剤循環路60の蓄冷剤流量を調整することによって、蓄熱槽17,27の冷熱を有効に利用することができる。 【0073】実施の形態7.次に、実施の形態7に係る冷媒回路装置7を説明する。図9は、冷媒回路装置7を示すブロック図である。この実施の形態7が図7に示す実施の形態5と異なるのは、熱量センサ70で検出された熱量データに基づいて、熱交換器16,26を流れる冷媒の蓄熱流量を制御する蓄熱量制御部72を備えている点である。その他の構成については実施の形態5と同一又は同等である。なお、実施の形態5と同一又は同等な構成部分については同一符号を付し、その説明は省略する。 【0074】冷媒回路装置7の基本的な動作は、実施の形態5に係る冷媒回路装置5と同一又は同等である。上述したように夜間においては、2台の冷媒回路10,20を冷却モードと蓄熱モードとで動作させて、これらの動作モードを所定時間ごとに切り替えている。ところが、外気温度が低いために、冷媒回路10,20への負荷が小さい場合には、所定時間よりも早く冷媒回路10,20が満蓄になることがある。この場合に、所定時間を経過するまで蓄熱モードによる運転を続けると、蓄熱槽17,27が過剰に蓄冷されることとなり、エネルギー効率が悪い。 【0075】そこで、冷媒回路装置7は、蓄熱槽17,27の蓄熱量を熱量センサ70で検出して、この検出結果(熱量データ)に基づいて、蓄熱量制御部72が蓄熱槽17,27の蓄熱量を調整している。この調整は、バルブ19b,29bを蓄熱量制御部72が制御することによって実現している。そして、蓄熱量制御部72が熱交換器16,26を流れる冷媒の流量を調整することによって、所定時間の経過に合わせて冷媒回路10,20が満蓄になるように制御している。その結果、蓄熱槽17,27が過剰に蓄冷されることがなく、エネルギー効率が向上する。 【0076】実施の形態8.次に、実施の形態8に係る冷媒回路装置8を説明する。図10は、冷媒回路装置8を示すブロック図である。この実施の形態8が図7に示す実施の形態5と異なるのは、熱量センサ70で検出された熱量データに基づいて、熱交換器16,26を流れる冷媒の冷熱放出量を制御する冷熱放出量制御部73を備えている点である。その他の構成については実施の形態5と同一又は同等である。なお、実施の形態5と同一又は同等な構成部分については同一符号を付し、その説明は省略する。 【0077】冷媒回路装置8の基本的な動作は、実施の形態5に係る冷媒回路装置5と同一又は同等である。上述したように日中の外気温度が高い場合には、2台の冷媒回路10,20を強冷モードで動作させて、蓄熱槽17,27に収容された氷状の蓄冷剤を溶解して冷熱を取り出すが、全ての蓄冷剤が溶解されると冷却効果が低下してしまう。 【0078】そこで、冷媒回路装置8は、蓄熱槽17,27の蓄熱量を熱量センサ70で検出して、この検出結果(熱量データ)に基づいて、冷熱放出量制御部73が蓄熱槽17,27の蓄熱量を調整している。この調整は、バルブ19b,29bと、主配管46a,56aに設けられたバルブ48,58とを冷熱放出量制御部73が制御することによって実現している。このように、冷熱放出量制御部73が熱交換器16,26を流れる冷媒の冷熱放出量を調整することによって、蓄熱槽17,27の冷熱を有効に利用することができる。 【0079】なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内において、例えば以下のように変更することも可能である。 (1)上記実施の形態では、建物Aの空調用に2つの冷媒回路10,20を備えているが、3つ以上の冷媒回路を備えてもよい。この場合、夜間の運転においては、3つ以上の冷媒回路のうち少なくとも2つが、冷却モードと蓄冷モードとで各々運転するように制御される。 (2)上記実施の形態では、冷蔵・冷凍ケースB,Cの冷却用に2つの第2の冷媒回路40,50を備えているが、3つ以上の第2の冷媒回路を備えてもよい。 【0080】 【発明の効果】本発明による冷媒回路装置は、以上のように構成されているため次のような効果を得ることができる。即ち、一対の冷媒回路の冷媒をそれぞれ最適な蒸発温度に設定させることにより、冷媒回路装置全体の成績係数を向上させることができる。 【0081】また、一対の蓄熱部のいずれか一方が故障した場合には、回路制御部の制御によって、他の一方の蓄熱部だけを運転させることができる。その結果、室内の冷房が全く効かなくなるといった事態が回避でき、危険回避能力が向上する。さらに、一対の冷媒回路のいずれか一方を冷却モードで運転させると共に、他の一方を蓄熱モードで運転させて、冷却と蓄熱を同時に行うことにより、装置全体の冷凍効率が向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006013 【氏名又は名称】三菱電機株式会社 【識別番号】000004422 【氏名又は名称】日本建鐵株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年1月18日(1999.1.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102439 【弁理士】 【氏名又は名称】宮田 金雄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−205688(P2000−205688A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月28日(2000.7.28) |
| 【出願番号】 |
特願平11−8907 |
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