| 【発明の名称】 |
ヒ―トポンプ式空調装置の制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】安部 吉弘
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| 【要約】 |
【課題】冷媒流路切換用の四方弁3への異物の付着も少なくでき、弁をスムーズに切換えることできるようにし、かつ、弁の切換えの回数を極力少なくして、サイクル内部品の寿命への悪影響及びサイクル切換時の音の発生を少なくする。
【解決手段】四方弁3に圧力を加えてから電気信号を送るようにして弁を切換える方法を採用すると共に、ステップS11で暖房運転のときステップS12で四方弁をオンして冷媒流路を暖房サイクルに切換え、暖房運転でなければ、冷房条件が成立しているか否かの判定を行うステップS13に移行し、この判定のステップS13で冷房条件が成立しているときはステップS14で上記弁をオフし、冷房条件が成立していなければ、リターンして、上記弁をオン状態のまま保持するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 暖房運転か否かの判定を行い、暖房運転のとき冷媒流路切換用弁をオンして冷媒流路を暖房サイクルに切換え、暖房運転でなければ、冷房条件が成立しているか否かの判定を行うステップに移行し、この判定のステップで冷房条件が成立しているときは上記弁をオフし、冷房条件が成立していなければ上記弁をオン状態のまま保持するようにしたことを特徴とするヒートポンプ式空調装置の制御方法。 【請求項2】 弁に圧力を加えてから電気信号を送るようにして冷媒流路切換用弁を切換える方法を採用するヒートポンプ式空調装置の制御方法であって、暖房運転か否かの判定を行い、暖房運転のとき上記弁をオンして冷媒流路を暖房サイクルに切換え、暖房運転でなければ、冷房条件が成立しているか否かの判定を行うステップに移行し、この判定のステップで冷房条件が成立しているときは上記弁をオフし、冷房条件が成立していなければ上記弁をオン状態のまま保持するようにしたことを特徴とするヒートポンプ式空調装置の制御方法。 【請求項3】 運転開始か否かの判定ステップを経て、運転開始のときは上記暖房運転か否かの判定を行い、運転開始でなければ、上記弁をオン状態のまま保持するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヒートポンプ式空調装置の制御方法。 【請求項4】 冷房条件が成立していないとする条件の中には、送風運転のモードが含まれることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載のヒートポンプ式空調装置の制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ヒートポンプ式空調装置における冷媒流路切換用弁の切換制御に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、ヒートポンプ式空調装置は、ディーゼルエンジンで駆動される圧縮機と、冷媒流路切換用弁としての四方弁と、室外熱交換器と、絞り機構と、室内熱交換器等により構成されるヒートポンプサイクルを具備するものである。これは、暖房時と冷房時に応じて上記四方弁の駆動コイルをオン・オフすることで四方弁に内蔵されるピストン弁の位置を変更するようにしてヒートポンプサイクル中の冷媒流路を切換えることにより、暖房運転や冷房運転を行わせるものである。 【0003】この場合、上記四方弁が切換わるには■電気信号を切換える■弁に圧力を加えるという2種類のand条件が必要である。従来は運転を開始する時点で運転モードに合わせた電気信号を四方弁に送り、その後にコンプレッサをオンさせて冷媒を循環することで弁に圧力を徐々に加え、四方弁の切換を実現している。これは、仮にこの順序を逆にすると、冷媒が循環している最中(圧力が高い状態)でサイクルを切換えることになり、サイクル内部品の寿命に悪影響を与えることと、サイクル切換時の音(四方弁を切換える時にコンプレッサの吐出側高圧冷媒と吸込側低圧冷媒がショートする際に発生する音(高圧側と低圧側がつながるときに発生する「シュー」という音))が問題になるからである。 【0004】ところが、従来は、■オイル添加剤+空気による樹脂成分析出■オイル添加剤+水分による酸性物質生成等の問題により、四方弁に異物が付いてしまうので、電気信号を先に送って四方弁を徐々に切換える方法では、弁をOFF→ONする際にスムーズな切換えが行えないという問題がある。そこで、上記の「順序を逆にする方法」、つまり予め弁に圧力を加えてから電気信号を送るようにすれば、四方弁を一気に切換えることができるので、電気信号を先に送って四方弁を徐々に切換える方法に比べて、四方弁への異物の付着も少なくでき、弁をスムーズに切換えることできると考えられる。 【0005】しかしながら、上述の「順序を逆にする方法」を採用すると、上述したような「サイクル内部品の寿命への悪影響」,「サイクル切換時の音」の問題が残る。この問題は、四方弁の切換回数が少なければそれ程問題にならないと考えられるが、従来装置では、四方弁の動作切換え回数はそれ程少ないとはいえない。このことを、図3,図4(a)を用いて説明すると、図3において、例えば、操作者により有線,無線のリモートコントローラの運転停止スイッチがオンされてステップS1で運転開始がなされると、ステップS2で暖房運転か否かの判定が行われ、暖房運転であれば、ステップS3で四方弁をオンすることで、ヒートポンプサイクルの冷媒の流路を暖房方向に切換える。 【0006】一方、運転が停止されると、ステップS1での運転開始の判定がNOとなって四方弁はオフされて、切換えられる。また、暖房運転から冷房運転又は送風運転のモードに切換わると、ステップS2で暖房運転がNOの判定となり、ステップS4で四方弁がオフに切換えられることになる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】このように、従来は暖房運転時、四方弁がオンされてからオフに切換えられるのは、冷房運転時だけではなく、停止時及び冷房を伴なわない送風運転時も切換えられる。図4(a)はこのことを示すタイムチャートであり、同図から明らかなように従来は、頻繁に四方弁がオン,オフに切換えられることになる。以上のように四方弁が頻繁に切換えられるため、以下のような課題が生じる。 ■上述したような「電気信号を四方弁に送り、その後にコンプレッサをオンさせて冷媒を循環することで弁に圧力を徐々に加え、四方弁の切換える方法」あるいは「予め弁に圧力を加えてから電気信号を送るようにして四方弁を一気に切換える方法」のいずれを採用するとしても、四方弁が頻繁に切換えられるために、四方弁のピストン弁が着座するときの音が頻繁に発生するし、また、四方弁の寿命を劣化させてしまうという課題がある。 ■また、「予め弁に圧力を加えてから電気信号を送るようにして四方弁を一気に切換える方法」を採用する場合は、四方弁を一気に切換えることができるので、「電気信号を先に送って四方弁を徐々に切換える方法」に比べて、四方弁への異物の付着も少なくでき、弁をスムーズに切換えることできると考えられるが、上述したような「サイクル内部品の寿命への悪影響」,「サイクル切換時の音」の問題が残り、この問題は、四方弁が頻繁に切換えられることから、より顕著な問題となってしまうという課題があった。 【0008】本発明は上記課題を解決するためになされたもので、四方弁などの冷媒流路切換用弁が比較的頻繁に切換えられることに起因する、冷媒流路切換用弁のピストン弁が着座するときの音の発生及び冷媒流路切換用弁の寿命の劣化を少なくすることができるようにすること、また、冷媒流路切換用弁への異物の付着も少なくでき、弁をスムーズに切換えることできるようにするとともに、上述の「サイクル内部品の寿命への悪影響」,「サイクル切換時の音」の問題も解決できるようにすることを目的とするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、暖房運転か否かの判定を行い、暖房運転のとき冷媒流路切換用弁をオンして冷媒流路を暖房サイクルに切換え、暖房運転でなければ、冷房条件が成立しているか否かの判定を行うステップに移行し、この判定のステップで冷房条件が成立しているときは上記弁をオフし、冷房条件が成立していなければ上記弁をオン状態のまま保持するようにした。また、弁に圧力を加えてから電気信号を送るようにして冷媒流路切換用弁を切換える方法を採用した上で、上述の方法を行うようにした。また、運転開始か否かの判定ステップを経て、運転開始のときは暖房運転か否かの判定を行い、運転開始でなければ、上記弁をオン状態のまま保持するようにした。さらに、冷房条件が成立していないとする条件の中に、送風運転のモードを含ませるようにした。 【0010】 【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本発明で使用されるヒートポンプ式空調装置の一実施の形態を示すブロック図であり、ヒートポンプ式空調装置は、図1に示すように、エンジン1により図外のプーリー及び電磁クラッチ2aを介して駆動されるコンプレッサ2、冷媒流路切換用弁としての四方弁3、室外熱交換器4、絞り機構5、室内熱交換器6等によってヒートポンプサイクルが構成されている。 【0011】エンジン1はスタータモータ11によってそのクランク軸を回転することによって起動される。冷房運転時は、電磁クラッチ2aをオンしてエンジン1によってコンプレッサ2をオンすると、このコンプレッサ2から吐出されたガス冷媒は実線矢印で示すように、四方弁3を経て室外熱交換器4に入り、ここで室外ファン7によって送風される外気に放熱することによって凝縮液化する。この場合、四方弁3の駆動コイル3mはオフとなるように制御手段20で制御されている。この液冷媒は絞り機構5を流過する過程で断熱膨張した後、室内熱交換器6に入り、ここで室内ファン8によって送風される室内空気を冷却することによって蒸発気化する。しかる後、このガス冷媒は四方弁3を経てコンプレッサ2に戻る。 【0012】暖房運転時には、四方弁3の駆動コイル3mがオンされて、切換えられ、コンプレッサ2から吐出された冷媒は破線矢印で示すように、四方弁3、室内熱交換器6、絞り機構5、室外熱交換器4、四方弁3をこの順に経てコンプレッサ2に戻る。これにより、室内熱交換器6より温風を導出できる。エンジン1を流過することによって昇温した冷却水はラジエータ9に入り、ここで室外ファン7によって送風される外気に放熱することによって降温した後、冷却水循環ポンプ10によって付勢されてエンジン1に戻る。 【0013】制御手段20には、この制御手段20自体に装着された図外のコントローラあるいは、リモートコントローラ20aに設けられた温度設定器20b、室温センサ20c、運転切換スイッチ20d、運転停止スイッチ20e、自動モード切換スイッチ20f等からの各信号が入力されることで、上記電磁クラッチ2aや四方弁3の駆動コイル3mを制御するものである。 【0014】ここで、運転停止モードスイッチ20eがオンされて、運転が開始されると、エンジン1をスタートさせた後に電磁クラッチ2aをオンしてコンプレッサ2を駆動する。運転切換スイッチ20dは、「暖房」、「送風」、「冷房」の設定を行うためのもので、このスイッチ20dにより暖房に設定されると、制御手段20は、破線矢印の方向に冷媒を流すように四方弁3の駆動コイル3mをオンする。また、スイッチ20dにより冷房に設定されると、制御手段20は実線矢印の方向に冷媒を流すように四方弁3の駆動コイル3mをオフする。一方、このスイッチ20dにより送風に設定されると、制御手段20は電磁クラッチ2aをオフしてコンプレッサ2をオフした状態で、室内ファン8を回して外気を室内に取込むように制御する。 【0015】なお、四方弁3の駆動コイル3mは、停止,暖房及び送風の各モードでオン、冷房のモードでオフされる。自動モード切換スイッチ20fがオンされると、制御手段20は室温センサ20cで検出される室温と温度設定器20bの設定温度等に基づいて、空調装置を「暖房」、「冷房」、「送風」に自動設定制御する。この場合も、停止,暖房及び送風の運転モードで、四方弁3の駆動コイル3mがオン、冷房のモードで四方弁3の駆動コイル3mがオフされる。 【0016】以上の構成において、図2を用いて動作を説明する。ステップS10で、空調装置の運転が開始されたと判定されると、ステップS11で、暖房運転か否かの判定が行われ、暖房運転であれば、ステップS12で四方弁3の駆動コイル3mがオンされ、破線矢印で示す冷媒流路が形成されて暖房運転がなされる。一方、ステップS11で暖房運転ではないと判定されると、ステップS13の判定に移行し、このステップS13で、冷房条件であると判定されると、ステップS14で四方弁3の駆動コイル3mがオフされて、四方弁3は切換えられる。 【0017】しかるに、ステップS13で冷房条件ではない場合、例えば、ファン8のみを駆動して外気を導入する送風運転のモードのときは駆動コイル3mはオフされないので、オンの状態を保持する。なお、運転が停止されてステップS10で運転開始がNOとなると、フローはそのままリターンするので、この場合も駆動コイル3mはオンの状態を保持する。 【0018】尚、本実施の形態では、前述したように「順序を逆にする方法」を採用するので、コンプレッサ2をオンした後に駆動コイル3mをオンオフ制御するものである。 【0019】以上の構成によれば、図4(b)に示すように四方弁3は暖房運転及び冷房条件以外(例えば、停止モード、送風運転モード)では常にオン状態に設定され、冷房条件のときだけオフに切換えられるので、その切換回数を極めて少なくできる。従って、実施の形態1によれば、「順序を逆にする方法」を採用しているので、冷媒流路切換用弁への異物の付着も少なくでき、弁をスムーズに切換えることできるようになるとともに、弁の切換えの回数を極力少なくできることから、サイクル内部品の寿命への悪影響を少なくでき、サイクル切換時の音の発生も少なくできるようになる。 【0020】尚、上記実施の形態においては、前述したように「順序を逆にする方法」すなわち「予め弁に圧力を加えてから電気信号を送るようにして四方弁を一気に切換える方法」を採用した場合について説明したが、「電気信号を四方弁に送り、その後にコンプレッサをオンさせて冷媒を循環することで弁に圧力を徐々に加え、四方弁の切換える方法」を採用しても、四方弁の切換えの回数を極力少なくできるので、四方弁のピストン弁が着座するときの音の発生を少なくでき、四方弁の寿命の劣化を抑えることができる。 【0021】また、春,秋等の中間期等では送風と暖房とが度々切換えられることになるが、このような場合でも四方弁3はオン状態を保持するので、その切換回数が極めて少ないものとなり、さらに上述した効果を高めることができる。なお、本発明は冷媒流路切換用弁として、四方弁3を用いて説明したが、三方弁を用いた場合も本発明を適用できる。また、本発明では、空調装置を停止しても、四方弁はオンで通電状態となるが、四方弁の駆動コイルの消費電力は極めて小さいので、この点はあまり問題とはならない。 【0022】 【発明の効果】本発明によれば、弁に圧力を加えてから電気信号を送るようにして冷媒流路切換用弁を切換える方法を採用した上で、暖房運転か否かの判定を行い、暖房運転のとき上記弁をオンして冷媒流路を暖房サイクルに切換え、暖房運転でなければ、冷房条件が成立しているか否かの判定を行うステップに移行し、この判定のステップで冷房条件が成立しているときは上記弁をオフし、冷房条件が成立していなければ上記弁をオン状態のまま保持するようにしたので、冷媒流路切換用弁への異物の付着も少なくでき、弁をスムーズに切換えることできるようになるとともに、弁の切換えの回数を極力少なくできることから、冷媒流路切換用弁の切換えの回数を極力少なくできるので、冷媒流路切換用弁のピストン弁が着座するときの音の発生を少なくでき、冷媒流路切換用弁の寿命の劣化を抑えることができる。また、弁に圧力を加えてから電気信号を送るようにして冷媒流路切換用弁を切換える方法を採用した上で、上述の方法を採用することにより、冷媒流路切換用弁への異物の付着も少なくでき、弁をスムーズに切換えることできるようになるとともに、弁の切換えの回数を極力少なくできることから、サイクル内部品の寿命への悪影響を少なくでき、サイクル切換時の音の発生も少なくできるようになる。また、運転開始でなければ、弁をオン状態のまま保持するようにしたので、弁の切換回数をより一層少なくでき、さらに上述の効果を高めることができる。さらに、冷房条件が成立していないとする条件の中に、送風運転のモードを含ませたので、送風運転切換時の弁の切換をなくすことが可能となってさらに弁の切換回数を少なくでき、さらに上述の効果を高めることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003333 【氏名又は名称】株式会社ゼクセル
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| 【出願日】 |
平成11年1月8日(1999.1.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080296 【弁理士】 【氏名又は名称】宮園 純一
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| 【公開番号】 |
特開2000−205683(P2000−205683A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月28日(2000.7.28) |
| 【出願番号】 |
特願平11−3211 |
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