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【発明の名称】 冷凍装置
【発明者】 【氏名】近藤 功

【氏名】目▲崎▼ 丈統

【氏名】谷本 憲治

【要約】 【課題】熱源ユニット(14)と複数の冷蔵ユニット(17),(18),(19),(20)とを接続して成る冷凍装置において、温度制御の応答性を向上する。

【解決手段】高温側冷媒回路(77)と複数の低温側冷媒回路(78),(79)とを備える。第1ショーケースユニット(17)の蒸発器(24)の負荷が所定の高負荷以上になると、第1低温側冷媒回路(78)の第1低温側圧縮機(71)のインバータ周波数を上昇させ、第1低温側冷媒回路(78)の冷媒循環量を増加させる。この際、高温側冷媒回路(77)が能力不足とならないように、蒸発器(26),(27)の負荷が小さい第2低温側冷媒回路(79)において、第2低温側圧縮機(72)のインバータ周波数を低下させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 容量調節自在な圧縮機(1)と、該圧縮機(1)からの冷媒を凝縮させる凝縮器(2)とを備えた熱源ユニット(10)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる膨張機構(31,32,33)と、該膨張機構(31,32,33)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する蒸発器(21,22,23)とをそれぞれ備え、上記熱源ユニット(10)に接続され且つ互いに並列に設けられた複数の冷蔵ユニット(11,12,13)と、上記各冷蔵ユニット(11,12,13)の蒸発器(21,22,23)の負荷変動に応じて上記圧縮機(1)の容量を調節する容量制御手段(3)とを備えている冷凍装置。
【請求項2】 圧縮機(1)と、該圧縮機(1)からの冷媒を凝縮させる凝縮器(2)とを備えた熱源ユニット(10)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第1膨張弁(31)と、該第1膨張弁(31)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第1蒸発器(21)とを有し、且つ上記熱源ユニット(10)に接続された第1冷蔵ユニット(11)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第2膨張弁(32)と、該第2膨張弁(32)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第2蒸発器(22)とを有し、且つ上記第1冷蔵ユニット(11)と並列に上記熱源ユニット(10)に接続された第2冷蔵ユニット(12)とを少なくとも備え、上記第1冷蔵ユニット(11)の第1蒸発器(21)の負荷が所定の高負荷以上になると、該第1蒸発器(21)の冷媒流量を増加させるように上記第1膨張弁(31)の開度を増加させると共に上記第2冷蔵ユニット(12)の上記第2膨張弁(32)の開度を減少させる膨張弁制御手段(3)が設けられている冷凍装置。
【請求項3】 圧縮機(1)と、該圧縮機(1)からの冷媒を凝縮させる凝縮器(2)とを備えた熱源ユニット(10)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第1感温式膨張弁(34)と、該第1感温式膨張弁(34)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第1蒸発器(21)と、該第1蒸発器(21)に被冷却空気を供給する第1送風機(41)とを有し、且つ上記熱源ユニット(10)に接続された第1冷蔵ユニット(11)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第2感温式膨張弁(35)と、該第2感温式膨張弁(35)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第2蒸発器(22)と、該第2蒸発器(22)に被冷却空気を供給する第2送風機(42)とを有し、且つ上記第1冷蔵ユニット(11)と並列に上記熱源ユニット(10)に接続された第2冷蔵ユニット(12)とを少なくとも備え、上記第1冷蔵ユニット(11)の上記第1蒸発器(21)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第1感温式膨張弁(34)の開度を増加させるように上記第1送風機(41)の風量を増加させると共に、上記第2感温式膨張弁(35)の開度を減少させるように上記第2送風機(42)の風量を減少させる送風機制御手段(3)が設けられている冷凍装置。
【請求項4】 圧縮機(1)と、該圧縮機(1)からの冷媒を凝縮させる凝縮器(2)とを備えた熱源ユニット(10)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第1膨張弁(31)と、該第1膨張弁(31)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第1蒸発器(21)と、庫内温度が所定の第1設定温度になるように該第1膨張弁(31)を制御して該第1蒸発器(21)の冷媒流量を調節する第1冷媒流量調節手段とを有し、且つ上記熱源ユニット(10)に接続された第1冷蔵ユニット(11)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第2膨張弁(32)と、該第2膨張弁(32)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第2蒸発器(22)と、庫内温度が所定の第2設定温度になるように該第2膨張弁(32)を制御して該第2蒸発器(22)の冷媒流量を調節する第2冷媒流量調節手段とを有し、且つ上記第1冷蔵ユニット(11)と並列に上記熱源ユニット(10)に接続された第2冷蔵ユニット(12)とを少なくとも備え、上記第1蒸発器(21)の負荷が所定の高負荷以上になると、該第1蒸発器(21)の冷媒流量を増加させるように該第1冷蔵ユニット(11)の設定温度を低下させると共に、該第2蒸発器(22)の冷媒流量を減少させるように該第2冷蔵ユニット(12)の設定温度を上昇させる設定温度変更手段(3)が設けられている冷凍装置。
【請求項5】 高温側冷媒回路(77)と複数の低温側冷媒回路(78,79)とがそれぞれ冷媒熱交換器(73,75)を介して接続されて成る2元式冷媒回路を備えた冷凍装置であって、上記各低温側冷媒回路(78,79)は、上記各冷媒熱交換器(73,75)に冷媒を吐出する容量調節自在な低温側圧縮機(71,72)と、上記各冷媒熱交換器(73,75)からの冷媒を膨張させる低温側膨張機構(37,38,39,40)と、冷蔵ユニット(17,18,19,20)に設けられ且つ該各低温側膨張機構(37,38,39,40)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する蒸発器(24,25,26,27)とを備え、上記各蒸発器(24,25,26,27)の負荷変動に応じて上記各低温側圧縮機(71,72)の容量を調節する容量制御手段(81,82,83)が設けられている冷凍装置。
【請求項6】 複数の低温側冷媒回路は、容量調節自在な第1低温側圧縮機(71)及び空気を冷却する蒸発器(24,25)を有する第1低温側冷媒回路(78)と、容量調節自在な第2低温側圧縮機(72)及び空気を冷却する蒸発器(26,27)を有する第2低温側冷媒回路(79)とを少なくとも備え、容量制御手段(81,82,83)は、上記第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第1低温側圧縮機(71)の容量を増加させると共に、上記第2低温側圧縮機(72)の容量を減少させるように構成されている請求項5に記載の冷凍装置。
【請求項7】 高温側冷媒回路(77)は、容量調節自在な高温側圧縮機(4)を備え、複数の低温側冷媒回路は、容量調節自在な第1低温側圧縮機(71)及び空気を冷却する蒸発器(24,25)を有する第1低温側冷媒回路(78)と、容量調節自在な第2低温側圧縮機(72)及び空気を冷却する蒸発器(26,27)を有する第2低温側冷媒回路(79)とを少なくとも備え、容量制御手段(81,82,83)は、上記第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第1低温側圧縮機(71)の容量を増加させると共に、上記高温側圧縮機(4)の容量を増加させるように構成されている請求項5に記載の冷凍装置。
【請求項8】 高温側冷媒回路(77)と、第1冷媒熱交換器(73)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第1低温側冷媒回路(78)と、第2冷媒熱交換器(75)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第2低温側冷媒回路(79)とを少なくとも備えた冷凍装置であって、上記高温側冷媒回路(77)は、上記第1及び第2冷媒熱交換器(73,75)の冷媒流量を調節する第1及び第2流量調節機構(74,76)をそれぞれ備え、上記第1及び第2低温側冷媒回路(78,79)は、冷蔵ユニット(17,18,19,20)に設置されて空気を冷却する蒸発器(24,25,26,27)をそれぞれ備え、上記第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第1冷媒熱交換器(73)の冷媒流量を増加させるように上記第1流量調節機構(74)を制御する流量制御手段(82)を備えている冷凍装置。
【請求項9】 高温側冷媒回路(77)と、第1冷媒熱交換器(73)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第1低温側冷媒回路(78)と、第2冷媒熱交換器(75)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第2低温側冷媒回路(79)とを少なくとも備えた冷凍装置であって、上記高温側冷媒回路(77)は、上記第1及び第2冷媒熱交換器(73,75)の冷媒流量を調節する第1及び第2流量調節機構(74,76)をそれぞれ備え、上記第1及び第2低温側冷媒回路(78,79)は、冷蔵ユニット(17,18,19,20)に設置されて空気を冷却する蒸発器(24,25,26,27)をそれぞれ備え、上記第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第2冷媒熱交換器(75)の冷媒流量を減少させるように上記第2流量調節機構(76)を制御する流量制御手段(83)を備えている冷凍装置。
【請求項10】 高温側冷媒回路(77)と、第1冷媒熱交換器(73)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第1低温側冷媒回路(78)と、第2冷媒熱交換器(75)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第2低温側冷媒回路(79)とを少なくとも備えた冷凍装置であって、上記高温側冷媒回路(77)は、上記第1及び第2冷媒熱交換器(73,75)の冷媒流量を調節する第1及び第2流量調節機構(74,76)をそれぞれ備え、上記第1及び第2低温側冷媒回路(78,79)は、冷蔵ユニット(17,18,19,20)に設置されて空気を冷却する蒸発器(24,25,26,27)をそれぞれ備え、上記第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第1冷媒熱交換器(73)の冷媒流量を増加させると共に上記第2冷媒熱交換器(75)の冷媒流量を減少させるように上記第1及び第2流量調節機構(74,76)を制御する流量制御手段(82,83)を備えている冷凍装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に係り、特に、ショーケース等の冷蔵ユニットに設置された複数の蒸発器を備える冷凍装置における制御の応答性向上技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の商店に設けられる冷凍食品用のショーケースなどに、複数の蒸発器を備えた冷凍装置が用いられている。この種の冷凍装置としては、圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び複数の蒸発器が接続されて成る1元式の冷媒回路を備えた冷凍装置の他、例えば特開平9−210515号公報に開示されているように、低温側冷媒回路と高温側冷媒回路とが冷媒熱交換器を介して接続されて成る二元式の冷媒回路を備えた冷凍装置も用いられている。
【0003】図4を参照しながら、ショーケースに用いられている従来の冷凍装置を説明する。この冷凍装置は1元式の冷凍装置であり、容量が一定の圧縮機(101)と、凝縮器(102)と、第1ショーケースユニット(111)に設けられた第1感温式膨張弁(103)及び第1蒸発器(104)と、第2ショーケースユニット(112)に設けられた第2感温式膨張弁(105)及び第2蒸発器(106)とを備えている。第1ショーケースユニット(111)に設けられた第1感温式膨張弁(103)及び第1蒸発器(104)と、第2ショーケースユニット(112)に設けられた第2感温式膨張弁(105)及び第2蒸発器(106)とは、互いに並列に設けられている。各ショーケースユニット(111),(112)には、それぞれ図示しないサーミスタが設けられ、第1及び第2感温式膨張弁(103),(105)の上流側にはサーモオフ時に閉鎖される第1及び第2電磁弁(107),(108)がそれぞれ設けられている。各ショーケースユニット(111),(112)には、庫内の食品等を陳列する陳列空間と、この陳列空間の空気をいったん吸い込んでから冷却し、再び陳列空間に戻すための空気通路とが形成されている。そして、各蒸発器(104),(106)は、各ショーケースユニット(111),(112)の空気通路に設けられている。各ユニット(111),(112)には、蒸発器(104),(106)のデフロスト用の電気ヒータ(図示せず)がそれぞれ設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ショーケースユニット(111),(112)では、食品の投入時やデフロスト後のプルダウン運転時等において、冷凍負荷が急上昇する。この場合、食品の投入や蒸発器のデフロストは各ショーケースユニット毎に行われるため、あるショーケースユニットの負荷が他のショーケースユニットとは無関係に大きく変動することになる。従来、ショーケースユニットの能力の調節は、各ユニット毎に独立して行われていた。そのため、あるショーケースユニットの冷凍負荷が急上昇した場合には、結果的に、当該ショーケースユニットの能力を他のショーケースユニットの能力を維持したまま増大させることとなっていた。従って、冷凍負荷が急上昇したショーケースユニットの能力を迅速に増加させることが難しく、装置全体の制御の応答性が悪いという課題があった。
【0005】例えば、図4に示す装置において、第1ショーケースユニット(111)の負荷が急上昇したような場合には、第2ショーケース(112)は第1ショーケース(111)とは独立に能力制御が行われ、第1ショーケース(111)の能力制御は第1感温式膨張弁(103)の制御のみに基づいて行われる。ところが、圧縮機(101)の容量は一定であるため、装置全体の冷媒循環量は変わらない。そのため、第1蒸発器(104)の冷媒流量を増加させるように第1感温式膨張弁(103)の開度が増加しても、依然として第2蒸発器(106)には相当の冷媒が流れ続けているので、第1蒸発器(104)の冷媒流量はそれほど増加せず、第1ショーケース(111)を冷却するまでに相当の時間が必要であった。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷蔵ユニット毎の負荷変動に迅速に対応できる冷凍装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、一の発明では、複数の冷蔵ユニットにそれぞれ設置された複数の蒸発器を備える冷凍装置において、容量調節自在な圧縮機を用いることとした。また、他の発明では、負荷が上昇した冷蔵ユニットの能力を、当該冷蔵ユニットだけでなく他の冷蔵ユニットを含んだ全体で調節することとした。
【0008】具体的には、本発明に係る冷凍装置は、容量調節自在な圧縮機(1)と、該圧縮機(1)からの冷媒を凝縮させる凝縮器(2)とを備えた熱源ユニット(10)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる膨張機構(31,32,33)と、該膨張機構(31,32,33)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する蒸発器(21,22,23)とをそれぞれ備え、上記熱源ユニット(10)に接続され且つ互いに並列に設けられた複数の冷蔵ユニット(11,12,13)と、上記各冷蔵ユニット(11,12,13)の蒸発器(21,22,23)の負荷変動に応じて上記圧縮機(1)の容量を調節する容量制御手段(3)とを備えていることとしたものである。
【0009】上記事項により、例えば、ある冷蔵ユニット(11)の蒸発器(21)の負荷が上昇すると、容量制御手段(3)は圧縮機(1)の容量を増加させる等、蒸発器(21,22,23)の負荷変動に応じて圧縮機(1)の容量を調節するので、他の冷蔵ユニット(12,13)の蒸発器(22,23)の能力を維持したまま、負荷が上昇した冷蔵ユニット(11)の蒸発器(21)の能力を迅速に増加させることができる。従って、冷凍装置は部分的な負荷変動に迅速に対応することになる。
【0010】本発明に係る他の冷凍装置は、圧縮機(1)と、該圧縮機(1)からの冷媒を凝縮させる凝縮器(2)とを備えた熱源ユニット(10)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第1膨張弁(31)と、該第1膨張弁(31)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第1蒸発器(21)とを有し、且つ上記熱源ユニット(10)に接続された第1冷蔵ユニット(11)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第2膨張弁(32)と、該第2膨張弁(32)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第2蒸発器(22)とを有し、且つ上記第1冷蔵ユニット(11)と並列に上記熱源ユニット(10)に接続された第2冷蔵ユニット(12)とを少なくとも備え、上記第1冷蔵ユニット(11)の第1蒸発器(21)の負荷が所定の高負荷以上になると、該第1蒸発器(21)の冷媒流量を増加させるように上記第1膨張弁(31)の開度を増加させると共に上記第2冷蔵ユニット(12)の上記第2膨張弁(32)の開度を減少させる膨張弁制御手段(3)が設けられていることとしたものである。
【0011】上記事項により、食品搬入時やデフロスト後のプルダウン運転時等において、第1冷蔵ユニット(11)の第1蒸発器(21)の負荷が所定の高負荷以上になると、膨張弁制御手段(3)は第1冷蔵ユニット(11)の第1膨張弁(31)の開度を増加させると共に、第2冷蔵ユニット(12)の第2膨張弁(32)の開度を減少させる。その結果、第1膨張弁(31)の開度が増加することにより第1蒸発器(21)の冷媒流量が増加する。加えて、第2膨張弁(32)の開度が減少することにより第2蒸発器(22)の冷媒流量が減少し、その減少分だけ第1蒸発器(21)の冷媒流量が更に増加する。従って、第1膨張弁(31)だけで能力調節をする場合に比べて、第1蒸発器(21)の能力増加が迅速に行われる。
【0012】また、本発明に係る他の冷凍装置は、圧縮機(1)と、該圧縮機(1)からの冷媒を凝縮させる凝縮器(2)とを備えた熱源ユニット(10)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第1感温式膨張弁(34)と、該第1感温式膨張弁(34)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第1蒸発器(21)と、該第1蒸発器(21)に被冷却空気を供給する第1送風機(41)とを有し、且つ上記熱源ユニット(10)に接続された第1冷蔵ユニット(11)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第2感温式膨張弁(35)と、該第2感温式膨張弁(35)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第2蒸発器(22)と、該第2蒸発器(22)に被冷却空気を供給する第2送風機(42)とを有し、且つ上記第1冷蔵ユニット(11)と並列に上記熱源ユニット(10)に接続された第2冷蔵ユニット(12)とを少なくとも備え、上記第1冷蔵ユニット(11)の上記第1蒸発器(21)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第1感温式膨張弁(34)の開度を増加させるように上記第1送風機(41)の風量を増加させると共に、上記第2感温式膨張弁(35)の開度を減少させるように上記第2送風機(42)の風量を減少させる送風機制御手段(3)が設けられていることとしたものである。
【0013】上記事項により、第1冷蔵ユニット(11)の第1蒸発器(21)の負荷が所定の高負荷以上になると、送風機制御手段(3)は、第1送風機(41)の風量を増加させると共に、第2送風機(42)の風量を減少させる。第1送風機(41)の風量が増加すると、第1蒸発器(21)の出口スーパーヒートが大きくなるので、第1感温式膨張弁(34)の開度は自動的に大きくなる。従って、第1蒸発器(21)の冷媒流量は増加する。また、第2送風機(42)の風量が減少すると、第2蒸発器(22)の出口スーパーヒートが小さくなるので、第2感温式膨張弁(35)の開度は自動的に小さくなる。従って、第2蒸発器(22)の冷媒流量は減少し、その減少分だけ第1蒸発器(21)の冷媒流量が更に増加する。従って、第1蒸発器(21)の冷媒流量が迅速に増加し、その能力が迅速に増加する。
【0014】また、本発明に係る他の冷凍装置は、圧縮機(1)と、該圧縮機(1)からの冷媒を凝縮させる凝縮器(2)とを備えた熱源ユニット(10)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第1膨張弁(31)と、該第1膨張弁(31)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第1蒸発器(21)と、庫内温度が所定の第1設定温度になるように該第1膨張弁(31)を制御して該第1蒸発器(21)の冷媒流量を調節する第1冷媒流量調節手段とを有し、且つ上記熱源ユニット(10)に接続された第1冷蔵ユニット(11)と、上記凝縮器(2)からの冷媒を膨張させる第2膨張弁(32)と、該第2膨張弁(32)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する第2蒸発器(22)と、庫内温度が所定の第2設定温度になるように該第2膨張弁(32)を制御して該第2蒸発器(22)の冷媒流量を調節する第2冷媒流量調節手段とを有し、且つ上記第1冷蔵ユニット(11)と並列に上記熱源ユニット(10)に接続された第2冷蔵ユニット(12)とを少なくとも備え、上記第1蒸発器(21)の負荷が所定の高負荷以上になると、該第1蒸発器(21)の冷媒流量を増加させるように該第1冷蔵ユニット(11)の設定温度を低下させると共に、該第2蒸発器(22)の冷媒流量を減少させるように該第2冷蔵ユニット(12)の設定温度を上昇させる設定温度変更手段(3)が設けられていることとしたものである。
【0015】上記事項により、第1蒸発器(21)の負荷が所定の高負荷以上になると、設定温度変更手段(3)は、第1冷蔵ユニット(11)の設定温度を低下させると共に、第2冷蔵ユニット(12)の設定温度を上昇させる。第1冷蔵ユニット(11)の設定温度が低下すると、第1冷媒流量調節手段により、第1冷蔵ユニット(11)の庫内温度が当該設定温度になるように第1蒸発器(21)の冷媒流量が増加する。また、第2冷蔵ユニット(12)の設定温度が上昇すると、第2冷媒流量調節手段により、第2冷蔵ユニット(12)の庫内温度が当該設定温度になるように第2蒸発器(22)の冷媒流量が減少する。そして、その減少分だけ第1蒸発器(21)の冷媒流量が更に増加する。従って、第1蒸発器(21)の冷媒流量が迅速に増加し、その能力は迅速に増加する。
【0016】また、本発明に係る他の冷凍装置は、高温側冷媒回路(77)と複数の低温側冷媒回路(78,79)とがそれぞれ冷媒熱交換器(73,75)を介して接続されて成る2元式冷媒回路を備えた冷凍装置であって、上記各低温側冷媒回路(78,79)は、上記各冷媒熱交換器(73,75)に冷媒を吐出する容量調節自在な低温側圧縮機(71,72)と、上記各冷媒熱交換器(73,75)からの冷媒を膨張させる低温側膨張機構(37,38,39,40)と、冷蔵ユニット(17,18,19,20)に設けられ且つ該各低温側膨張機構(37,38,39,40)からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する蒸発器(24,25,26,27)とを備え、上記各蒸発器(24,25,26,27)の負荷変動に応じて上記各低温側圧縮機(71,72)の容量を調節する容量制御手段(81,82,83)が設けられていることとしたものである。
【0017】上記事項により、例えば、ある蒸発器(24)の負荷が上昇すると、容量制御手段(82)は低温側圧縮機(71)の容量を増加させる等、蒸発器(24,25,26,27)の負荷変動に応じて低温側圧縮機(71,72)の容量を調節するので、他の蒸発器(25,26,27)の能力を維持したまま、負荷が上昇した蒸発器(24)の能力を迅速に増加させることができる。従って、冷凍装置は部分的な負荷変動に迅速に対応することになる。
【0018】上記複数の低温側冷媒回路は、容量調節自在な第1低温側圧縮機(71)及び空気を冷却する蒸発器(24,25)を有する第1低温側冷媒回路(78)と、容量調節自在な第2低温側圧縮機(72)及び空気を冷却する蒸発器(26,27)を有する第2低温側冷媒回路(79)とを少なくとも備え、容量制御手段(81,82,83)は、上記第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第1低温側圧縮機(71)の容量を増加させると共に、上記第2低温側圧縮機(72)の容量を減少させるように構成されていてもよい。
【0019】上記事項により、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、容量制御手段(81,82,83)は第1低温側圧縮機(71)の容量を増加させると共に、第2低温側圧縮機(72)の容量を減少させる。第1低温側圧縮機(71)の容量が増加すると、第1低温側冷媒回路(78)の冷媒循環量が増加する。第1低温側冷媒回路(78)の冷媒循環量が増加することにより、そのままでは高温側冷媒回路(77)の負荷が上昇し、第1低温側冷媒回路(78)に十分な冷熱量を供給することができないため、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)は、迅速には能力が増加しないことになる。しかし、ここでは、第2低温側圧縮機(72)の容量が減少することにより、第1低温側冷媒回路(78)の負荷の増大と第2低温側冷媒回路(79)の負荷の減少とが相殺し、結果的に高温側冷媒回路(77)の負荷変動は少なくなる。従って、第1低温側冷媒回路(78)は、高温側冷媒回路(77)から冷熱を十分に吸収し、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器の能力は迅速に増加することになる。
【0020】また、上記高温側冷媒回路(77)は、容量調節自在な高温側圧縮機(4)を備え、複数の低温側冷媒回路は、容量調節自在な第1低温側圧縮機(71)及び空気を冷却する蒸発器(24,25)を有する第1低温側冷媒回路(78)と、容量調節自在な第2低温側圧縮機(72)及び空気を冷却する蒸発器(26,27)を有する第2低温側冷媒回路(79)とを少なくとも備え、容量制御手段(81,82,83)は、上記第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第1低温側圧縮機(71)の容量を増加させると共に、上記高温側圧縮機(4)の容量を増加させるように構成されていてもよい。
【0021】上記事項により、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、容量制御手段(81,82,83)は、第1低温側圧縮機(71)の容量を増加させると共に、高温側圧縮機(4)の容量を増加させる。第1低温側圧縮機(71)の容量が増加すると、第1低温側冷媒回路(78)の冷媒循環量が増加する。第1低温側冷媒回路(78)の冷媒循環量が増加すると、そのままでは第1低温側冷媒回路(78)は高温側冷媒回路(77)から十分な冷熱を吸収することができず、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器の能力は迅速には増加しないことになる。しかし、ここでは、第1低温側圧縮機(71)の容量増加と共に高温側圧縮機(4)の容量が増加するので、高温側冷媒回路(77)の能力も増加する。従って、第1低温側冷媒回路(78)は、高温側冷媒回路(77)から十分な冷熱を吸収し、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の能力は迅速に増加することになる。
【0022】また、本発明に係る他の冷凍装置は、高温側冷媒回路(77)と、第1冷媒熱交換器(73)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第1低温側冷媒回路(78)と、第2冷媒熱交換器(75)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第2低温側冷媒回路(79)とを少なくとも備えた冷凍装置であって、上記高温側冷媒回路(77)は、上記第1及び第2冷媒熱交換器(73,75)の冷媒流量を調節する第1及び第2流量調節機構(74,76)をそれぞれ備え、上記第1及び第2低温側冷媒回路(78,79)は、冷蔵ユニット(17,18,19,20)に設置されて空気を冷却する蒸発器(24,25,26,27)をそれぞれ備え、上記第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第1冷媒熱交換器(73)の冷媒流量を増加させるように上記第1流量調節機構(74)を制御する流量制御手段(82)を備えていることとしたものである。
【0023】上記事項により、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、流量制御手段(82)は、高温側冷媒回路(77)の第1冷媒熱交換器(73)の冷媒流量を増加させる。その結果、第1低温側冷媒回路(78)が第1冷媒熱交換器(73)を介して高温側冷媒回路(77)から受ける冷熱量が増加し、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の能力が迅速に増加する。
【0024】また、本発明に係る他の冷凍装置は、高温側冷媒回路(77)と、第1冷媒熱交換器(73)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第1低温側冷媒回路(78)と、第2冷媒熱交換器(75)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第2低温側冷媒回路(79)とを少なくとも備えた冷凍装置であって、上記高温側冷媒回路(77)は、上記第1及び第2冷媒熱交換器(73,75)の冷媒流量を調節する第1及び第2流量調節機構(74,76)をそれぞれ備え、上記第1及び第2低温側冷媒回路(78,79)は、冷蔵ユニット(17,18,19,20)に設置されて空気を冷却する蒸発器(24,25,26,27)をそれぞれ備え、上記第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第2冷媒熱交換器(75)の冷媒流量を減少させるように上記第2流量調節機構(76)を制御する流量制御手段(83)を備えていることとしたものである。
【0025】上記事項により、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、流量制御手段(83)は、高温側冷媒回路(77)の第2冷媒熱交換器(75)の冷媒流量を増加させる。その結果、第2低温側冷媒回路(79)が第2冷媒熱交換器(75)を介して高温側冷媒回路(77)から受ける冷熱量が減少し、その減少分だけ第1低温側冷媒回路(78)が高温側冷媒回路(77)から多くの冷熱を受けることになる。その結果、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の能力が迅速に増加する。
【0026】また、本発明に係る他の冷凍装置は、高温側冷媒回路(77)と、第1冷媒熱交換器(73)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第1低温側冷媒回路(78)と、第2冷媒熱交換器(75)を介して該高温側冷媒回路(77)に接続された第2低温側冷媒回路(79)とを少なくとも備えた冷凍装置であって、上記高温側冷媒回路(77)は、上記第1及び第2冷媒熱交換器(73,75)の冷媒流量を調節する第1及び第2流量調節機構(74,76)をそれぞれ備え、上記第1及び第2低温側冷媒回路(78,79)は、冷蔵ユニット(17,18,19,20)に設置されて空気を冷却する蒸発器(24,25,26,27)をそれぞれ備え、上記第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、上記第1冷媒熱交換器(73)の冷媒流量を増加させると共に上記第2冷媒熱交換器(75)の冷媒流量を減少させるように上記第1及び第2流量調節機構(74,76)を制御する流量制御手段(82,83)を備えていることとしたものである。
【0027】上記事項により、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の負荷が所定の高負荷以上になると、流量制御手段(82,83)は、高温側冷媒回路(77)の第1冷媒熱交換器(73)の冷媒流量を増加させると共に、高温側冷媒回路(77)の第2冷媒熱交換器(75)の冷媒流量を減少させる。その結果、第1低温側冷媒回路(78)が第1冷媒熱交換器(73)を介して高温側冷媒回路(77)から受ける冷熱量が増加し、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24,25)の能力が迅速に増加する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0029】<第1実施形態>図1に示すように、第1実施形態に係る冷凍装置(51)は、1元式の冷凍装置である。圧縮機(1)は容量調節が自在な容量可変型圧縮機であり、具体的にはインバータ圧縮機で構成されている。圧縮機(1)の吐出側には、凝縮器(2)が接続されている。凝縮器(2)の下流側には、複数のショーケースユニット(11),(12),(13)が接続されている。なお、本実施形態では、説明の簡単のためにショーケースユニットは3台としているが、ユニットの台数は2台でもよく、また、4台以上であってもよい。互いに並列に設けられた第1〜第3ショーケースユニット(11),(12),(13)の構成は同様であるので、ここでは第1ショーケースユニット(11)の構成のみを説明し、他のユニット(12),(13)の説明は省略する。
【0030】第1ショーケースユニット(11)では、凝縮器(2)の下流側に第1電動弁(31)が設けられ、第1電動弁(31)の下流側に第1蒸発器(21)が設けられている。第1蒸発器(21)の下流側は圧縮機(1)の吸入側に接続されている。第1蒸発器(21)には、ショーケースの庫内空気を第1蒸発器(21)に供給する第1送風機(41)が設けられている。また、第1蒸発器(21)に対してはデフロスト用のヒータ(図示せず)が設けられ、デフロスト運転が可能に構成されている。
【0031】インバータ圧縮機(1)、各ショーケースユニット(11),(12),(13)の電動弁(31),(32),(33)及び送風機(41),(42),(43)はコントローラ(3)に接続されており、当該コントローラ(3)によって後述の種々の制御が実行される。
【0032】各ショーケースユニット(11),(12),(13)は、それぞれ庫内温度の設定ができるように構成されている。コントローラ(3)は、通常の冷却運転においては、各ユニット(11),(12),(13)の庫内温度がそれぞれの設定温度になるように、各電動弁(31),(32),(33)の制御を行う。
【0033】ここで、例えば、第1ショーケースユニット(11)に食品が搬入されて庫内温度が所定温度以上に上昇したときや、デフロスト後のプルダウン運転時には、第1蒸発器(21)の負荷が所定の高負荷以上になり、当該ユニット(11)からコントローラ(3)に所定の高負荷信号が送信される。すると、コントローラ(3)は、第1ショーケースユニット(11)の電動弁(31)の開度を増加させると共に、第1ショーケースユニット(11)以外の負荷の小さなユニット、すなわち第2及び第3ショーケースユニット(12),(13)の電動弁(32),(33)の開度を減少させる。その結果、第1ショーケースユニット(11)への冷媒分配量が増加すると共に、他のショーケースユニット(12),(13)の冷媒分配量が減少し、第1蒸発器(21)の冷媒流量が迅速に増加する。
【0034】このように、本実施形態では、一つのユニット(11)の負荷が上昇すると、当該ユニット(11)の電動弁(31)の開度を増加させるだけでなく、他のユニット(12),(13)の電動弁(32),(33)の開度を減少させることとしたので、当該ユニット(11)の電動弁(31)のみを制御する場合に比べて、負荷が上昇したユニット(11)の冷媒供給量を迅速に増加させることができる。従って、冷凍負荷に柔軟に対応して能力を増加させることができる。つまり、一のユニット(11)の能力調節を他のユニット(12),(13)と連動して行うことにより、冷凍装置(51)全体の制御の応答性が向上する。
【0035】なお、第1蒸発器(21)の能力を増加させることにより、第2及び第3蒸発器(22),(23)の能力減少が許容範囲を超えるような場合や、第1蒸発器(21)だけでなく他の蒸発器(22),(23)も同時に能力を増加させる必要がある場合には、インバータ圧縮機(1)の周波数を増加させ、その容量を増大させてもよい。圧縮機(1)の容量を増加させることにより、冷凍装置(51)の全体の能力を増大させることができるので、蒸発器(21),(22),(23)の能力を迅速に増加させることができる。
【0036】−変形例−所定の高負荷信号が送信されたときに、電動弁を直接的に制御するのではなく、各ショーケースユニット(11),(12),(13)の設定温度を変更するようにしてもよい。
【0037】例えば、第1ショーケースユニット(11)の第1蒸発器(21)の負荷が所定の高負荷以上になると、当該ショーケースユニット(11)の設定温度を低下させると共に、他のショーケースユニット(12),(13)の設定温度を上昇させる。これにより、第1ショーケースユニット(11)に対しては、低下した設定温度に庫内温度を一致させるように通常運転時と同様の制御が行われ、電動弁(31)の開度が増加する。一方、他のショーケースユニット(12),(13)に対しては、上昇後の設定温度に庫内温度を一致させるように通常運転時と同様の制御が行われ、電動弁(32),(33)の開度がそれぞれ減少する。従って、負荷が上昇した第1蒸発器(21)の冷媒流量が迅速に増加し、その能力が迅速に増大する。そのため、装置全体の制御の応答性が向上する。
【0038】なお、以上のように、他の蒸発器(22),(23)の能力を低下させることにより一の蒸発器(21)の能力を増加させ、圧縮機(1)の容量を変動させることなく部分的負荷変動に柔軟に対応することが可能となることから、以下のような効果も得られる。すなわち、通常はすべての蒸発器(21),(22),(23)が同時に高負荷になることは考えにくいため、圧縮機(1)の最大容量を、すべての蒸発器(21),(22),(23)が最大負荷になる場合を基準に設定する必要はない。従って、圧縮機(1)の最大容量を低減させることが可能となり、装置の低コスト化を図ることができる。
【0039】<第2実施形態>図2に示すように、第2実施形態は、第1実施形態の各ショーケースユニット(11),(12),(13)の電動弁(31),(32),(33)を、蒸発器(21),(22),(23)の出口配管に設けられた感温筒を備えた感温式膨張弁(34),(35),(36)に置き換えたものである。各感温式膨張弁(34),(35),(36)の上流側には、開閉弁としての電磁弁(24),(25),(26)が設けられている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0040】例えば、第1ショーケースユニット(11)の負荷が上昇し、所定の高負荷以上になると、コントローラ(3)に高負荷信号が送信され、コントローラ(3)は当該ユニット(11)の送風機(41)の回転数を増加させ、第1蒸発器(21)への供給風量を増大させる。また、同時に、コントローラ(3)は他のユニット(12),(13)の送風機(42),(43)の回転数を減少させ、他のユニット(12),(13)の蒸発器(22),(23)の風量を減少させる。これにより、第1ショーケースユニット(11)では、第1蒸発器(21)の出口スーパーヒートが増加するので、第1感温式膨張弁(34)の開度は自動的に増加し、第1蒸発器(21)の冷媒流量が増加する。一方、他のショーケースユニット(12),(13)では、蒸発器(22),(23)の出口スーパーヒートが減少するので、感温式膨張弁(35),(36)の開度は自動的に減少し、蒸発器(22),(23)の冷媒流量が減少する。従って、負荷が上昇した第1蒸発器(21)の冷媒流量が迅速に増加し、その能力が迅速に増大する。そのため、装置(52)全体の制御の応答性が向上する。
【0041】<第3実施形態>図3に示すように、第3実施形態に係る冷凍装置(53)は、いわゆる2元式冷媒回路を備えた2元式の冷凍装置である。高温側冷媒回路(77)と第1及び第2低温側冷媒回路(78),(79)とは、それぞれ第1及び第2冷媒熱交換器(73),(75)を介して接続されている。
【0042】高温側冷媒回路(77)は、容量調節自在な圧縮機であるインバータ圧縮機で構成された高温側圧縮機(4)、空気熱交換器で構成された凝縮器(5)、互いに並列に設けられたカスケード側電動弁(74),(76)、各カスケード側電動弁(74),(76)の下流側にそれぞれ設けられた第1及び第2冷媒熱交換器(73),(75)、及びアキュムレータ(7)が順に接続されて構成されている。
【0043】第1低温側冷媒回路(78)は、インバータ圧縮機で構成された第1低温側圧縮機(71)、第1冷媒熱交換器(73)、互いに並列に設けられたショーケース側電動弁(37),(38)、及び各ショーケース側電動弁(37),(38)の下流側にそれぞれ設けられた蒸発器(24),(25)が順に接続されて構成されている。
【0044】第2低温側冷媒回路(79)も第1低温側冷媒回路(78)と同様の構成を有しており、インバータ圧縮機で構成された第2低温側圧縮機(72)、第2冷媒熱交換器(75)、互いに並列に設けられたショーケース側電動弁(39),(40)、及び各ショーケース側電動弁(39),(40)の下流側にそれぞれ設けられた蒸発器(26),(27)が順に接続されて構成されている。
【0045】高温側冷媒回路(77)の圧縮機(4)、凝縮器(5)及びアキュムレータ(7)は、熱源ユニット(14)に収容されている。高温側冷媒回路(77)の電動弁(74)、第1冷媒熱交換器(73)、及び第1低温側冷媒回路(78)の第1低温側圧縮機(71)は、第1カスケードユニット(15)に収容されている。高温側冷媒回路(77)の電動弁(76)、第2冷媒熱交換器(75)、及び第2低温側冷媒回路(79)の第2低温側圧縮機(72)は、第2カスケードユニット(16)に収容されている。第1低温側冷媒回路(78)のショーケース側電動弁(37)及び第1蒸発器(24)は、第1ショーケースユニット(17)に収容されている。同様に、第1低温側冷媒回路(78)のショーケース側電動弁(38)及び第2蒸発器(25)は第2ショーケースユニット(18)に収容され、第2低温側冷媒回路(79)のショーケース側電動弁(39)及び第3蒸発器(26)は第3ショーケースユニット(19)に収容され、第2低温側冷媒回路(79)のショーケース側電動弁(40)及び第4蒸発器(27)は第4ショーケースユニット(20)に収容されている。
【0046】各ショーケースユニット(17),(18),(19),(20)には、食品を冷蔵しつつ陳列する庫内空間と、庫内空間の空気を吸い込んで冷却し、再び庫内空間に供給する冷却通路とが設けられている。各蒸発器(24),(25),(26),(27)は、それぞれのショーケースユニット(17),(18),(19),(20)の冷却通路に設けられ、庫内空気を冷却するように空気熱交換器で形成されている。各ショーケースユニット(17),(18),(19),(20)には、各蒸発器(24),(25),(26),(27)に庫内空気を供給する送風機(44),(45),(46),(47)と、庫内空気温度を検出する温度検出手段としての温度センサ(61),(62),(63),(64)とがそれぞれ設けられている。また、各ショーケースユニット(17),(18),(19),(20)には、各蒸発器(24),(25),(26),(27)のデフロスト用のヒータ(図示せず)が設けられており、各ユニット毎にデフロスト運転が可能に構成されている。
【0047】更に、第1ショーケースユニット(17)には、温度センサ(61)の検出値に基づいて電動弁(37)又は送風機(44)を制御する第1コントローラ(84)が設けられ、第2ショーケースユニット(18)には、温度センサ(62)の検出値に基づいて電動弁(38)又は送風機(45)を制御する第2コントローラ(85)が設けられ、第3ショーケースユニット(19)には、温度センサ(63)の検出値に基づいて電動弁(39)又は送風機(46)を制御する第3コントローラ(86)が設けられ、第4ショーケースユニット(20)には、温度センサ(64)の検出値に基づいて電動弁(40)又は送風機(47)を制御する第4コントローラ(87)が設けられている。これらショーケースユニット(17),(18),(19),(20)に設けられたコントローラ(84),(85),(86),(87)は、カスケードユニット(15),(16)に設けられたコントローラ(82),(83)に接続されている。カスケードユニット(15),(16)のコントローラ(82),(83)は、熱源ユニット(14)のコントローラ(81)と接続されている。つまり、ショーケースユニット(17),(18),(19),(20)のコントローラ(84),(85),(86),(87)とカスケードユニット(15),(16)のコントローラ(82),(83)と熱源ユニット(14)のコントローラ(81)とは、相互に交信可能に接続されている。
【0048】次に、冷凍装置(53)の運転動作を説明する。通常の冷却運転では、高温側冷媒回路(77)においては、圧縮機(4)から吐出された冷媒は、凝縮器(5)で凝縮した後、分流して両カスケードユニット(15),(16)に流入する。第1カスケードユニット(15)では、電動弁(74)で流量を調節され且つ膨張した高温側冷媒回路(77)の冷媒は、第1冷媒熱交換器(73)で第1低温側冷媒回路(78)の冷媒と熱交換を行い、蒸発する。一方、第2カスケードユニット(16)では、電動弁(76)で流量を調節され且つ膨張した高温側冷媒回路(77)の冷媒は、第2冷媒熱交換器(75)で第2低温側冷媒回路(79)の冷媒と熱交換を行い、蒸発する。第1冷媒熱交換器(73)及び第2冷媒熱交換器(75)で蒸発した高温側冷媒回路(77)の冷媒は、各カスケードユニット(15),(16)を流出した後に合流し、熱源ユニット(14)のアキュムレータ(7)を経た後、圧縮機(4)に吸入される。
【0049】第1低温側冷媒回路(78)では、第1低温側圧縮機(71)から吐出された冷媒は、第1冷媒熱交換器(73)で高温側冷媒回路(77)の冷媒と熱交換を行って凝縮し、第1カスケードユニット(15)を流出する。第1カスケードユニット(15)を流出した低温側冷媒回路(78)の冷媒は、分流して第1ショーケースユニット(17)及び第2ショーケースユニット(18)に流入する。各ショーケースユニット(17),(18)に流入した冷媒は、各電動弁(37),(38)で膨張し、各蒸発器(24),(25)で蒸発する。この際、庫内温度が設定温度になるように、各電動弁(37),(38)の制御が行われる。各蒸発器(24),(25)で蒸発した冷媒は、各ショーケースユニット(17),(18)を流出した後に合流し、第1カスケードユニット(15)の第1低温側圧縮機(71)に吸入される。
【0050】なお、第2低温側冷媒回路(79)の動作も第1低温側冷媒回路(78)と同様である。
【0051】デフロスト運転は、各ショーケースユニット毎に独立して行われる。例えば、第1ショーケースユニット(17)の蒸発器(24)のデフロストを行う場合には、第1ショーケースユニット(17)の電動弁(37)が全閉状態に設定され、当該ユニット(17)への冷媒供給が停止される。また、当該ユニット(17)のヒータ(図示せず)が入力される。一方、他のショーケースユニット(18),(19),(20)は、通常の冷却運転を継続する。
【0052】次に、食品の搬入時やデフロスト後のプルダウン運転時のように、ショーケースユニットの蒸発器の負荷が所定の高負荷以上になったときに行う能力制御について説明する。なお、所定の高負荷以上であるか否かの判定は、例えば、温度センサ(61),(62),(63),(64)で検出した庫内温度が所定温度以上であるか否か等に基づいて行うことができる。
【0053】例えば、第1ショーケースユニット(17)の蒸発器(24)の負荷が所定の高負荷以上になると、第1ショーケースユニット(17)のコントローラ(84)からカスケードユニット(15),(16)のコントローラ(82),(83)に所定の高負荷信号が送信される。そして、コントローラ(82)は第1低温側圧縮機(71)の周波数を増加させ、第1低温側圧縮機(71)の容量を増大させる。その結果、第1低温側冷媒回路(78)の冷媒循環量が増加し、蒸発器(24)の能力が迅速に増加する。
【0054】一方、高負荷信号を受けたコントローラ(83)は、第2低温側圧縮機(72)の周波数を低下させ、第2低温側圧縮機(72)の容量を減少させる。その結果、第2低温側冷媒回路(79)の冷媒循環量が減少し、第2冷媒熱交換器(75)における熱交換量が減少する。そして、第1低温側冷媒回路(78)の冷媒循環量が増加することによる第1冷媒熱交換器(74)の熱交換量の増大分が、第2冷媒熱交換器(75)における熱交換量の減少分と相殺され、高温側冷媒回路(77)は能力を変更することなく、運転を安定して継続する。
【0055】このように、本実施形態によれば、第1低温側冷媒回路(78)の第1低温側圧縮機(71)の容量を増大させるだけでなく、同時に第2低温側冷媒回路(79)の第2低温側圧縮機(72)の容量を減少させることとしたので、高温側冷媒回路(77)の能力を調節しなくても、第1低温側冷媒回路(78)に設けられた蒸発器(24)の能力を迅速に増大させることができる。そのため、部分的な負荷変動に柔軟に対応することができ、装置全体の制御の応答性を高めることができる。
【0056】−変形例−なお、低温側冷媒回路(78),(79)の低温側圧縮機(71),(72)の周波数の増大に伴って、高温側冷媒回路(77)の圧縮機(4)の周波数を増加させてもよいことは勿論である。例えば、第1ショーケースユニット(17)の蒸発器(24)の負荷が所定の高負荷以上になると、第1低温側冷媒回路(78)の第1低温側圧縮機(71)の周波数を増大させ、更に、高温側冷媒回路(77)の高温側圧縮機(4)の周波数を第1低温側冷媒回路(78)の能力増大に見合うように増大させてもよい。この場合、第2低温側冷媒回路(79)の能力を維持することが可能である。
【0057】また、第1ショーケースユニット(17)の蒸発器(24)の負荷が所定の高負荷以上になると、第1低温側圧縮機(71)の容量を増加させると共に第2低温側圧縮機(72)の容量を減少させ、更に高温側冷媒回路(77)の高温側圧縮機(4)の容量を増大させてもよい。
【0058】また、両低温側冷媒回路(78),(79)の蒸発器(24),(26)の負荷が同時に高負荷以上になった場合には、両低温側冷媒回路(78),(79)の低温側圧縮機(71),(72)の容量を増加させると共に、高温側冷媒回路(77)の高温側圧縮機(4)の容量も増加させるようにしてもよい。
【0059】<第4実施形態>第4実施形態は、上記第3実施形態において、ショーケースユニットの蒸発器の能力調節を、各冷媒熱交換器(73),(75)の上流側に設けられた高温側冷媒回路(77)のカスケード側電動弁(74),(76)を制御することによって行うものである。
【0060】例えば、第1ショーケースユニット(17)の蒸発器(24)の負荷が所定の高負荷以上になると、コントローラ(84)は所定の高負荷信号を両カスケードユニット(15),(16)のコントローラ(82),(83)に送信する。そして、第1カスケードユニット(15)のコントローラ(82)は、高温側冷媒回路(77)と第1低温側冷媒回路(78)との間の熱交換量を増大させるように、第1カスケードユニット(15)の電動弁(74)の開度を増加させる。これにより、第1冷媒熱交換器(73)を流れる高温側冷媒回路(77)の冷媒の流量が増加し、第1低温側冷媒回路(78)が高温側冷媒回路(77)から受ける冷熱量が増大する。その結果、第1ショーケースユニット(17)の蒸発器(24)の能力が増大する。
【0061】一方、第2カスケードユニット(16)のコントローラ(83)は、高温側冷媒回路(77)と第2低温側冷媒回路(79)との間の熱交換量を減少させるように、第2カスケードユニット(16)の電動弁(76)の開度を減少させる。これにより、第2冷媒熱交換器(75)を流れる高温側冷媒回路(77)の冷媒の流量が減少し、第2低温側冷媒回路(79)が高温側冷媒回路(77)から受ける冷熱量が減少する。従って、第1低温側冷媒回路(78)の能力の増大分は第2低温側冷媒回路(79)の能力の減少分によって相殺されるので、高温側冷媒回路(77)の能力を変更しなくても、第1低温側冷媒回路(78)の蒸発器(24)の能力を迅速に増大させることができる。
【0062】なお、カスケード側電動弁(74),(76)の制御は、負荷が所定の高負荷以上になった蒸発器の属するカスケードユニットでのみ行ってもよい。例えば、第1ショーケースユニット(17)の蒸発器(24)の負荷が高負荷以上になった場合に、第2カスケードユニット(16)の電動弁(76)とは無関係に、第1カスケードユニット(15)の電動弁(74)の開度を増加させるようにしてもよい。
【0063】また、カスケード側電動弁(74),(76)の制御を、負荷が高負荷以上になった蒸発器の属するカスケードユニット以外のカスケードユニットでのみ行ってもよい。例えば、第1ショーケースユニット(17)が蒸発器(24)の負荷が高負荷以上になった場合に、第1ショーケースユニット(17)の電動弁(74)とは無関係に、第2カスケードユニット(16)の電動弁(76)の開度を減少させてもよい。これにより、高温側冷媒回路(77)における第2カスケードユニット(16)への冷媒供給量が減少し、その分だけ第1カスケードユニット(15)への冷媒供給量が増加することになる。
【0064】<その他の実施形態>図3の2元式冷凍装置(53)において、上記第1又は第2実施形態のような制御を行ってもよい。例えば、各ショーケースユニット(17),(18),(19),(20)毎に、電動弁(37),(38),(39),(40)の制御を行ってもよい。また、各ショーケースユニット(17),(18),(19),(20)の電動弁(37),(38),(39),(40)を感温式膨張弁に置き換え、それぞれの送風機(44),(45),(46)の風量を調節することにより、各感温式膨張弁の開度を調節するようにしてもよい。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、蒸発器の能力を迅速に増大させることができるので、部分的に負荷が上昇したような場合であっても、その負荷変動に迅速に対応することができ、制御の応答性が向上する。また、デフロスト後のプルダウン運転を迅速に行うことができる。また、一の蒸発器の能力不足を他の蒸発器の能力の余剰分でカバーする等、複数の蒸発器の能力バランスを調整することにより、一の蒸発器の能力制御を他の蒸発器と関連づけて行うことにより、装置全体の容量を低減することができる。
【出願人】 【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
【出願日】 平成11年1月8日(1999.1.8)
【代理人】 【識別番号】100077931
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘 (外1名)
【公開番号】 特開2000−205672(P2000−205672A)
【公開日】 平成12年7月28日(2000.7.28)
【出願番号】 特願平11−2537