| 【発明の名称】 |
冷凍機用ガス圧縮機 |
| 【発明者】 |
【氏名】生田 義貴
【氏名】金尾 憲一
【氏名】田口 芳人
【氏名】内田 年雄
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| 【要約】 |
【課題】ピストンのシリンダへの片当たりを防止することのできる冷凍機用ガス圧縮機を提供すること。
【解決手段】ケース153内に、ヨーク152を介してシリンダ150を収容すると共に、シリンダ内に配置されたピストン151及びこれを往復駆動する駆動機構を収容している。ピストンの軸方向の運動をガイドするガイド機構として、ケースには、ピストンに設けられた軸体151−2を挿通するための筒状体153−2を設ける。一方、ヨークには、軸体152−1を設け、ピストンと可動コイル155とを連結している連結部材156には軸受け159を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 柱面状の内周面を有するシリンダと、前記シリンダとの間に圧縮室を形成するように前記シリンダ内に配置され、前記シリンダの内周面に整合する外周面を有するピストンと、前記ピストンを、前記シリンダ内でその軸方向に往復運動させる往復駆動手段と、前記シリンダを保持部材を介して収容していると共に、前記ピストン、及び前記往復駆動手段を収容しているケースとを有し、前記保持部材、前記ケースの少なくとも一方に、前記ピストンの軸方向の運動をガイドするガイド機構を設けたことを特徴とする冷凍機用ガス圧縮機。 【請求項2】 前記保持部材は磁性材料から成るヨークであり、前記駆動手段は、前記シリンダと同心状になるように前記ヨークに形成された筒状の空間の内壁に固定された筒状の永久磁石と、該永久磁石に対向しつつ前記筒状の空間内を前記軸方向に移動可能なように配置された筒状のコイルと、該コイルと前記ピストンとを連結している連結部材とを含み、前記ガイド機構は、前記ピストンにおける前記圧縮室とは反対側の端部から前記軸方向に延びる軸体と、前記ケースの内部端面に前記軸体に向けて設けられ、前記軸体が挿通された筒状体とから成ることを特徴とする請求項1記載のガス圧縮機。 【請求項3】 前記保持部材は磁性材料から成るヨークであり、前記駆動手段は、前記シリンダと同心状になるように前記ヨークに形成された筒状の空間の内壁に固定された筒状の永久磁石と、該永久磁石に対向しつつ前記筒状の空間内を前記軸方向に移動可能なように配置された筒状のコイルと、該コイルと前記ピストンとを連結している連結部材とを含み、前記ガイド機構は、前記ヨークにおける前記圧縮室側とは反対側の端部から前記軸方向に延びる少なくとも1本の軸体と、前記連結部材における前記軸体に対応する箇所に設けられて、前記軸体を受ける軸受けとから成ることを特徴とする請求項1記載のガス圧縮機。 【請求項4】 前記ピストンにおける前記圧縮室とは反対側の端部と前記ケースの内部端面との間には、ばね部材が設けられていることを特徴とする請求項2あるいは3記載のガス圧縮機。 【請求項5】 前記シリンダの内壁には、ピストンシールが設けられていることを特徴とする請求項2あるいは3記載のガス圧縮機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍機用ガス圧縮機に関する。 【0002】 【従来の技術】冷凍機用ガス圧縮機の一例として、スターリング冷凍機について説明する。図2はスターリング冷凍機の基本構成を示す。スターリング冷凍機は、ガス圧縮機101、コールドヘッド102、これらを連結する流通ダクト103を有する。ガス圧縮機101は、シリンダ106とシリンダ106内で往復運動するピストン107を含み、シリンダ106とピストン107との間に圧縮室108を画定する。 【0003】コールドヘッド102は、シリンダ109と、その中に往復運動可能に配置されたディスプレーサ111を含む。ディスプレーサ111は、シリンダ109の軸方向に移動可能にばね等で弾性的に支持されている。シリンダ109の一端とディスプレーサ111との間に膨張空間116が画定され、シリンダ109の他端とディスプレーサ111との間に、流通ダクト103に連通する無効空間117が画定されている。 【0004】ディスプレーサ111の内部に、無効空間117と膨張空間116とを連通させるガス流路112が設けられている。ガス流路112内には蓄冷材が充填されており、ガス流路112内を流れる冷媒ガスがこの蓄冷材と熱交換を行う。ピストン107とディスプレーサ111とが位相をずらして往復運動し、逆スターリングサイクルを実行する。 【0005】逆スターリングサイクルは、冷媒ガスの等温圧縮、等容移送、等温膨張、等容移送の4工程から成り立っている。以下、逆スターリングサイクルについて簡単に説明する。 【0006】最初、ディスプレーサ111は、ばねによって中立位置にあるとする。ピストン107が図中右側に移動すると、冷媒ガスが圧縮室108で等温圧縮しつつ、流通ダクト103を通ってコールドヘッド102の無効空間117に流入する。この時、蓄冷材が充填されたガス流路112の流体抵抗力によりディスプレーサ111が膨張空間116側に移動する。つまり、膨張空間116の空間容積が減少するとともに全系統の動作圧力が最大に達する。この状態に至るまでの工程が等温圧縮である。 【0007】ピストン107が右端に達した状態では、ガスの流動がないため、圧縮室108と膨張空間116との間の圧力がバランスする。流体抵抗力が働かないため、ディスプレーサ111がばねの復元力によって元の中立位置に戻る。この時、圧縮されたガスが圧縮室108に移行する。この工程が等容移送である。 【0008】ピストン107の移動方向が反転し、左側方向に移動すると、ディスプレーサ111に作用する流体抵抗力によって、ディスプレーサ111もほぼ同時に左側方向に移動する。この時、膨張空間116の空間容積が増大し、冷媒ガスの膨張が起きる。この工程が等温膨張である。等温で膨張するためには、外部から熱を吸収する必要があるため、寒冷が発生する。 【0009】ピストン107が左端の最大点に達した時点では、流体抵抗力が働かないので、ディスプレーサ111がばねによって中立位置に戻る。膨張空間116のガスは等容移送となる。つまり、膨張空間116の冷却されたガスは、ガス流路112を通って無効空間117へ戻る。なお、実際の冷凍機の各工程は、ここで述べたような完全な等温状態で動作することはない。 【0010】このようなスターリング冷凍機においては、膨張空間116が寒冷源となるので、被冷却物が膨張空間116に熱的に結合されて配置される。例えば、赤外線センサがコールドヘッド102の右端に配置される。 【0011】図3は従来のガス圧縮機の断面図を示す。シリンダ120内にピストン107a、107bが対向して配置されている。ケース126a、126b内にはヨーク122a、122bが固定されている。ヨーク122a、122bには、円筒状の空間が形成され、この空間には環状の永久磁石121a、121bが固定されている。この空間にはまた、円筒状の可動コイル124a、124bが軸方向に移動可能に配置されている。可動コイル124a、124bは、永久磁石121a、121b及びヨーク122a、122bが形成する磁気回路のギャップに挿入されている。可動コイル124a、124bには、連結部材を介してシャフト131a、131bが結合されている。ピストン107a、107bは、シャフト131a、131bを介して往復駆動される。 【0012】シャフト131a、131bは、円盤状の薄い弾性金属製ダイヤフラムで形成された板ばね132a、133a及び132b、133bによってケース126a、126bに支持されている。これらの板ばねは、シャフト131a、131bの運動軸方向変位を弾性的に許容する。可動コイル124a、124bに供給する電流は、リード線125a、125bを介して供給される。 【0013】図3に示されたガス圧縮機は、基本構成であり、具体的な構成例を図4を参照して説明する。本図では、図3に示された一対のガス圧縮部のうち右側に対応する部分のみを示している。このガス圧縮機は、シリンダ150と、シリンダ150との間に圧縮室を形成するようにシリンダ150内に配置されたピストン151と、シリンダ150を磁性材料から成るヨーク152を介して収容しているケース153とを有する。ヨーク152は、シリンダ150の保持部材としても作用する。 【0014】ピストン151を、シリンダ150内でその軸方向に往復運動させる往復駆動機構は、シリンダ150と同心状になるようにヨーク152に形成された環状の空間の内壁に固定された環状の永久磁石154と、永久磁石154に対向しつつ環状の空間内を軸方向に移動可能なように配置された環状の可動コイル155と、可動コイル155とピストン151とを連結している連結部材156とを含む。ピストン151における圧縮室とは反対側の端部とケース153の内部端面との間にはコイルばね157が設けられている。シリンダ150の内壁には、ピストンシール158が設けられている。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】図4から明らかなように、従来のスターリング冷凍機におけるガス圧縮機では、ピストン151はシリンダ152のみをガイドとして往復運動を行っている。この場合、ピストン151はシリンダ152に片当たり接触を起こす可能性が高い。特に、ピストン151は圧縮容積が最大の時、すなわち最も後退した時に傾きを生じ易く、片当たりを起こし易い。片当たりするとピストンシール158には摩耗が生じる。これは、ガス圧縮機の寿命が短くなることを意味する。 【0016】そこで、本発明の課題は、ピストンのシリンダへの片当たりを防止することのできる冷凍機用ガス圧縮機を提供することにある。 【0017】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、柱面状の内周面を有するシリンダと、前記シリンダとの間に圧縮室を形成するように前記シリンダ内に配置され、前記シリンダの内周面に整合する外周面を有するピストンと、前記ピストンを、前記シリンダ内でその軸方向に往復運動させる往復駆動手段と、前記シリンダを保持部材を介して収容していると共に、前記ピストン、及び前記往復駆動手段を収容しているケースとを有し、前記保持部材、前記ケースの少なくとも一方に、前記ピストンの軸方向の運動をガイドするガイド機構を設けたことを特徴とする冷凍機用ガス圧縮機が提供される。 【0018】具体的には、前記保持部材は磁性材料から成るヨークであり、前記駆動手段は、前記シリンダと同心状になるように前記ヨークに形成された筒状の空間の内壁に固定された筒状の永久磁石と、該永久磁石に対向しつつ前記筒状の空間内を前記軸方向に移動可能なように配置された筒状のコイルと、該コイルと前記ピストンとを連結している連結部材とを含み、前記ガイド機構は、前記ピストンにおける前記圧縮室とは反対側の端部から前記軸方向に延びる軸体と、前記ケースの内部端面に前記軸体に向けて設けられ、前記軸体が挿通された筒状体とから成ることを特徴とする。 【0019】別の具体例としては、前記保持部材が磁性材料から成るヨークであり、前記駆動手段は、前記シリンダと同心状になるように前記ヨークに形成された筒状の空間の内壁に固定された筒状の永久磁石と、該永久磁石に対向しつつ前記筒状の空間内を前記軸方向に移動可能なように配置された筒状のコイルと、該コイルと前記ピストンとを連結している連結部材とを含み、前記ガイド機構は、前記ヨークにおける前記圧縮室側とは反対側の端部から前記軸方向に延びる少なくとも1本の軸体と、前記連結部材における前記軸体に対応する箇所に設けられて、前記軸体を受ける軸受けとから成ることを特徴とする。 【0020】なお、前記ピストンにおける前記圧縮室とは反対側の端部と前記ケースの内部端面との間には、ばね部材が設けられている。 【0021】また、前記シリンダの内壁には、ピストンシールが設けられている。 【0022】 【発明の実施の形態】図1を参照して、本発明の実施の形態について説明する。本図でも、図3に示された一対のガス圧縮部のうち右側に対応する部分のみを示しており、左側についても同様に構成される。ガス圧縮機は、シリンダ150と、シリンダ150との間に圧縮室を形成するようにシリンダ150内に配置されたピストン151と、シリンダ150を磁性材料から成るヨーク152を介して収容しているケース153とを有する。ヨーク152は、シリンダ150の保持部材としても作用する。 【0023】ピストン151を、シリンダ150内でその軸方向に往復運動させる往復駆動機構は、シリンダ150と同心状になるようにヨーク152に形成された筒状空間、特に環状空間の内壁に固定された環状の永久磁石154と、永久磁石154に対向しつつ環状の空間内を軸方向に移動可能なように配置された環状の可動コイル155と、可動コイル155とピストン151とを連結している連結部材156とを含む。連結部材156は、ピストン151と連結されている小径の筒状部と、可動コイル155と連結されている大径の筒状部と、これらの筒状部を連結している円板状部とが一体に形成されて成る。 【0024】ピストン151における圧縮室とは反対側の端部に設けられた台座151−1とケース153の内部端面に設けられた台座153−1との間にはコイルばね157が設けられている。シリンダ150の内壁には、テフロン(登録商標)系の樹脂材料によるピストンシール158が設けられている。 【0025】本形態においては、ヨーク152、ケース153に、ピストン151の軸方向の運動をガイドするガイド機構を設けた点に特徴を有する。ケース153に構成されるガイド機構について言えば、ピストン151における圧縮室とは反対側の台座151−1から軸方向に延びる軸体151−2を設け、ケース153の内部端面の台座153−1には軸体151−2に向けて、軸体151−2を挿通するための筒状体153−2を設けて構成される。軸体151−2は、ピストン151の往復動作に伴って筒状体153−2内を摺動する。筒状体153−2内には潤滑剤が塗付されるのが好ましい。これにより、ピストン151の運動が案内される。 【0026】ヨーク152に構成されるガイド機構について言えば、ヨーク152における圧縮室側とは反対側の端部から軸方向に延びる複数本の軸体152−1を設け、連結部材156における円板状部の軸体152−1に対応する箇所には、軸体152−1を受ける軸受け159を設けて構成される。 【0027】軸体151−2と筒状体153−2の長さ、及び軸体152−1の長さは、前に述べたように、ピストン151の片当たりがピストン151の最大後退位置において顕著になることを考慮して、ピストン151の最大後退位置においてもピストン151の傾きを防止し得るように設定される。そして、軸体151−2が筒状体153−2に嵌入している部分と、軸体152−1が軸受け159で支持されている部分とは、同一面上に近い関係にあることが望ましい。勿論、ガイド機構は、ケース153、ヨーク152の少なくとも一方に構成されるだけでも良い。 【0028】なお、本発明はスターリング冷凍機用のガス圧縮機に限らず、同様なガス圧縮機を持つパルス管冷凍機(例えば、特許第2780934号に開示)にも適用可能である。 【0029】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、ピストンの往復動作を案内するガイド機構を設けたことにより、ピストンのシリンダへの片当たりを防止することができ、これによってシリンダ内壁に設けられているピストンシールの摩耗を防止することができるので、冷凍機の長寿命化を実現ことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002107 【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月22日(1998.12.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071272 【弁理士】 【氏名又は名称】後藤 洋介 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−193336(P2000−193336A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−364757 |
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